パクパク日記4年3月2週
ポカポカ陽気に寒の戻り。ホントの春はもうそこに
3月 8日(月) 晴れ
昼 九段南 「ビストロ MARUICHI」 茨城産豚肉とじゃが芋のスパイス煮(サラダ、スープ、パン)
付
半年ほど「食の孤島」と感じていたキンペンも、虎スミと探したり教えて貰ったりしているうちに、何軒か
の旨い店を見つけた。要は諦めないことと歩くのを惜しまないことだ。そして不断の努力。ということで
今日は新開拓店。よく行くようになった「東風汁緬屋本店」のすぐ手前に間口の小さいビストロがあるこ
とはわかっていた。窓から覗くと、結構な客の入り。大きな鈴がついたドアを押すと、奥行きのある作り
でカウンター席もある。ランチは4つの料理からのチョイス。虎スミはくずしハンバーグを注文。私は豚
だね。料理だけなら900円、千円だが、お茶屋に行くのも面倒なのでデザートと飲み物のセットも注文。
高得点とは行かないが、まずまずの味。但し、この店も午後1時までは禁煙なのであった。ったくなぁ。
夜 麹町 「割烹 正木」 名残ふぐコース(ぜんまいの田舎煮、筍・蕗・イカの山葵和え、豊後水道
の
ぐ
良
今日は4人の会食。お2人は社長さん、もう一方の五郎さまも態度は社長さんである。この方は昔から
私のことを「お姉さん」と呼ぶ。私末っ子なのになぁ。ふぐの季節もそろそろ終わり。まさに「名残ふぐ」な
のであった。この店、その名残のふぐを「エイヤッ!」とばかりに大きく切るところがよろしい。ふぐちり
に入れるふぐもデカイのである。初めて聞いた「うぐいす」。ふぐの腹というか胸というか、その筋肉を切
り取ると鳥のうぐいすに似ているということで名付けられた由。五郎さまご機嫌で、他の3人は「はい、
左様で」と恭順の意を表すので忙しい。「銀座に行くぞ!」と命令される五郎さまに逆らって、私だけ失
礼したのでありました。深夜自宅でごそごそやっているうちに、荷物に足を取られて思いっきり後ろにひ
っくり返ってしまった。頭ぶつけたか?ううん、お尻。尾骶骨も打ち、もう痛くて痛くて。ドジな私である。
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3月 9日(火) 晴れ 日中は暖かい
昼 一番町 カフェ「の」 カレーうどん、白飯 コーヒー 900円
ベッドから起きようとして激痛が走る。そうだ、昨夜すっ転んだんだった。昨夜より痛みは増している。
場所が悪くてシップ薬も貼りづらい。歩いても、座っても痛い。NHKの朝ドラ「てるてる家族」で夏子役
のモデル石田あゆみ本人が場末のクラブ歌手役で出演していたが、「ブルーライトヨコハマ」の替え歌
風に言うと「♪ 歩いてもー 座ってもー オデキのようにー 腫れえてー 痛いのー 腫れて私の尾骶
骨―・・・・」ってカンジだよーん。珍しく二日酔の虎スミが汁緬を食べたいと言う。「ダイヤモンドホテル」
の「金剛飯店」に行くと行列。諦めて喫茶店でカレーうどんを食べた。不味くもないが、決して旨くない。
夜 西新橋 「藤吉楼」 おまかせコース(春菊としめじのお浸し、もずく酢、汲み上げ湯葉、ファグラ
入り
リイ
今日は朝からずっと忙しかった。午後1時半から6時半までしゃべりっぱなし。トイレもガマンして働きま
したですよ。タクシーで西新橋に向う。元気づける役に回る食事会である。元気づけられたいのは、ホ
ントは私なんだけどね。店をどこにしようかという相談メールで「フォアグラの茶わん蒸しなんてどう?」
と聞いたら、即「そこにしましょう」と返事が返って来た「藤吉楼」。フォアグラの茶わん蒸しは、ここの名
物なのだが、最後にジャジャーンと出てくるのではなく、食事が始まって5分後にはあっさり出て来てし
まうのだよ。トロケルーーと大好評。しかし、今日のビックリは、天然ひらまさのアラ焼であった。一目見
ただけでお腹いっぱいになりそうな巨大なカマ。12キロのひらまさと言う。良い年をして全員独身の女
3人は、この夜だけで2キロ太る位食べたのかなぁ。そのくせ「ダイエットは」という話題も欠かさない。
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3月 10日(水) 晴れ ムッチャ暖か
昼 四谷3丁目 「メーヤウ村」 ランチセット(カオパット:タイ風チャーハン+クィティアオナーム:汁
ビ
今日は重要な用件があって四ツ谷に行く。そそっかしい自分を意識して、集中してあることを丁寧にコ
ナシタので、終わった時はホッとするよりヘナヘナとなった。額にも汗をかいたよ。やれやれ、それでも
終わったぞ!「メーヤウ村」でランチ。ランチセットはハーフサイズの汁ビーフンと、カレーやチキンライ
ス、焼ビーフンなどの組み合わせが出来るのだが、最近はタイ風チャーハンのカオパットとの組み合わ
せばかり。ご飯がちょっとベチャっとしたところが旨い。この店のタイ人の女将さん、元気で明るいよ。
夜 赤阪・全日空ホテル 「メンバー ダヴィンチ」 オリジナルブルスケッタ 800円、黒毛和牛タ
ンの網
1800
サントリーホールで「ロメオとジュリエット名曲コンサート」を聞きに行く。チームに大恩のある会社が協
賛されていて、ご招待頂いたのだ。シェークスピアの名戯曲「ロメオとジュリエット」は、これまでも舞台、
映画に何度も取り上げられて来たが、音楽の世界でも題材として多くの作曲家が用いている。今晩は
その中から、チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」、バーンスタイン作曲ミュージカル「ウ
エスト・サイド・ストーリー」から「シンフォニック・ダンス」、グノーのオペラ「ロメオとジュリエット」から3曲、
プロコフィエフのバレエ曲「ロメオとジュリエット」から5曲というプログラム。イギリス人の作家が、14世
紀のイタリアを舞台にした物語を書き、それをロシアやフランス、アメリカの作曲家が曲を作り、それを
日本人が演奏しているのであるな。チャイコフスキーの幻想序曲も好きだが、やっぱり血が騒ぐのは
「シンフォニック・ダンス」だ。映画の「ウエスト・サイド・ストーリー」を30回以上見た私にとって、この曲
は生涯を通じて最も愛する音楽なのであるぞ。良い音楽を聴いていると腹が空く。移動するのも面倒な
ので、隣のホテルのバーに行く。タンの網焼きはタンアミ→丹阿弥谷津子?ベテランの女優さんだね。
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3月 11日(木) 晴れ 昼間は22度?まさに春
昼 九段南 「東風汁緬屋本店」 蝦仁雲呑緬(芝海老ごろごろワンタンメン) 800円、白飯 50円、
杏
年度末というと、何かと忙しいであります。次から次へと締め切りのある作業に追われるであります。先
週整体の先生に言われたであります。「脾臓が腫れています」。脾臓が何の働きをするのか知らないが
「カラダでなく、頭を使い過ぎると腫れる」とのこと。確かに。いつも頭なんか全然使っていないのに、こ
このところ仕事や引越し、新居のことで珍しく頭使っているもんなぁ。慣れないことしちゃアカン。それに
しても今日も暖かい。ランチに出掛けるとポカポカ陽気。昨日からコートも着なくなった。そんな昼、蝦仁
雲呑緬のスープを全部飲み干すと汗が止まらなくなった。30分間春の暖かさが夏のそれになった。
夜 新宿 中村屋 「Olive
PAVILLON」 インドカリー 1300円、サラダと飲み物のセット +400円、
果肉入りマンゴープリン 300円 +税
新宿「中村屋」で煙草を吸えるのは、新宿通りの横っちょから入るこの店の1階だけである。久々にこの
店のインドカリーを食べたくなった。このカレーを食べ続けて何十年になるだろう。大昔から味を一切変
えていないと言うが、昔の人もこのカレーが好きだったと考えると、何だか嬉しくなる。夢中で食べて、
店内を見回してみると、20代半ばと思しき男性3人が、オレンジジュースを飲みながらオムライスなど
食べている。別に悪い訳ではないが、私の感覚には合わんね。ま,カラスの勝手でしょ、だが。 無酒日
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3月 12日(金) 曇り
昼 代々木 「ブエノ」 茄子のアラビタータスパゲティ(サラダ、パン付き) 700円、コーヒー +150円
朝7時40分出社。ホントに年度末は忙しかねぇ。しかも、仕事ってのは、かけた時間分の成果を得られ
ないこともあるしね。ハァー。そんな中、大急ぎで代々木を往復。昼飯も猛烈なスピードで食べた。この
店は、だいぶ前に代々木北口の前に出来た店で、スペイン料理のピンチョスが売り。ランチにもピンチ
ョスがあったが、あれでは腹持ちしないような気がするのでパスしてパスタ。この値段なら良いかもね。
夜−1 神楽坂 「わかまつ」 焼きおにぎりとお任せ料理(イカの一夜干し、南瓜の甘辛炊き、わか
さぎ、ほうれん草とジャコのお浸し、けんちん汁、漬物とらっきょ、焼きおにぎり 6個)
神楽坂の芸者の置屋に生まれ、ご自身も芸者さんをやっていた女将。40年前焼きおにぎり屋さんに転
身して、歌舞伎役者や邦楽関係者の間に絶大な人気を集めた。一番注文の多い時は、1000人分の
おにぎりを10時間かけて握り、同じ10時間かけて焼いたと言う。それを自分で歌舞伎座や国立劇場
に出前に行く。この仕事を40年間たった1人でこなして来た女将も、今や86歳。こう書くと「細腕繁盛
記」新珠三千代さんみたいな長首の女性を想像する人も多いかもしれない。違います。声がデカイ、客
に喋らせない、自分だけは喋りっぱなし、叱る、テレビに向かって怒鳴る・・・・・。一見の客は入れない
店だが、本日はN社の社長にお連れ頂いた。もちろん、客同士は殆ど会話を交わすことは出来ない。
ただただ、お婆ちゃんの女将の毒舌独演会となるのでありまする。おにぎりを焼き(時には、お喋りに
夢
で
夜―2 神楽坂 名前は忘れた喫茶店 レモンジュース
店を出た時、4人全員でつい「お疲れさまでしたー」と挨拶した。お土産の焼きおにぎりと残ったおにぎ
り、茹で卵、みかんを貰って。コースの最後には、1個茶わん2杯分という焼きおにぎりが6個も出てくる
から、残した分もお土産になるのである。1個350円。疲れを癒す?ためM社長とお茶した。無酒日
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3月 12日(土) 晴れ 穏やかな日和
昼 新宿・伊勢丹会館 「紅虎餃子房」 四川坦々緬と鉄鍋餃子(3ヶ)のセット 1100円
8時起床。今日は起きてからすぐテキパキと作業をこなす。洗濯やら電話での打ち合わせなどトントン
進めて、午前11時過ぎには新宿に到着。ブランチは「紅虎餃子房」で食べよ鉄鍋餃子は、熱が直接当
らない皮部分が多いせいか、ところどころ生焼けがあった気になる。名物の1つのわりに旨くはない。
午後のおやつ 新宿・伊勢丹会館 「Laranje’ cafe‘」 チョコレートケーキ 480円、コーヒー
450円
生クリームはそっくり残す
3時間で予定スケジュール終了。急いで帰宅して、午後の作業にかからねばならないが、何だか疲れ
ちまって、ちょっと休憩。先週もここで焼き林檎を食べてから買い物に出掛けたのだった。今日は終わ
ってからのお茶。カウンターに座ってぼんやり調理場を見ていると、デザートシェフ君が、焼いたワッフ
ルの上に、デカイアイスクリーム、山のような生クリーム、カットしたバナナ1本、そこに盛大にチョコレー
トを回しかけ、パウダーシュガーを振っていた。見るだけでカロリーが恐ろしいあのデザートを一体どん
な人が食べるのだろうと思ったら、私の隣のスリムな女性の前に運ばれた。あぁ、そうなの。どんなにハ
イカロリーのものを食べても太らない人っているのよね。フン!こっちは水飲んでも太っちまうのにさ。
夜 家食 「わかまつ」の焼きおにぎり、茹で卵、「大増」の切り昆布煮、鯖の生姜煮、菜の花とシメジ
の
帰宅してから集中して家の片付けに励む。また、たくさんのゴミが出た。私は長い間この家でこんなに
たくさんのゴミと暮らしていたのか。いやいや、捨てると決めた時にモノはゴミに代わるのだ。捨てない
と思えば、思い出の品になったり、コレクションの1つになったりする。残念なことに「捨てる」と決めるも
のが多いのであった。ゴミ捨てが終わって時計をみると、もう午後の9時。昨夜お土産に貰って来た焼
きおにぎりなどでカンタンな夕食。引っ越しは、ちょうど2週間後に迫っていて益々焦りを感じる。無酒日
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3月 13日(日) 晴れ
朝 家食 「わかまつ」の焼きおにぎり、茹で卵、「大増」の小松菜と油揚げの胡麻和え、五目豆、「桃
屋」のどっさり野菜スープキムチ味、みかん
あぁ、今日も一日片づけだぁ。もうウンザリした。朝ご飯に作ったものは無いが、青菜や胡麻、大豆など
カラダに良いものを並べた。「桃屋」のどっさり野菜スープは、まさに野菜どっさりなんざんす。44cal。
夜 早稲田 「モスバーガー」 フレッシュバーガー、クラムチャウダー、サラダ セットで590円、オニ
オ
おやつも食べず、お茶も飲まず、ひたすら働いた。見たい映画も芝居も、聞きたいコンサートも、行きた
い旅も、泊まりたい宿も、みんな諦めてひたすら引越しのために捧げる私。こんなに禁欲的な生活は、
多分受験生活以来ではないか。これに、夜のご馳走まで奪われたら、ホントに「グレてやるぅ!」と宣言
して不良になっちゃうぞ。引っ越しまでの2週間で片付けに使えるのは、あと1日半。で、それらしく片
付いたのかって? それがそうでもないのレス・・・・。どうなるのか心配。8時まで働いて、近所のモスで
夕食を摂る。フィッシュバーガーと言ったのに、フレッシュバーガーになっちゃった。モスのクラムチャウ
ダーとオニオンリングは旨いねぇ。土佐礼子名古屋女子マラソン制す。キューちゃんどうなる?無酒日
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【今週の振り返り】
鳥インフルエンザが、ニワトリからカラスに拡がっている。アメリカの狂牛病騒動から牛丼販売中止。か
と思ったら、今度は鶏肉。そして鶏卵にまで少なからず影響は広がっているようだ。そこまで神経質に
なることは無いと思うけどねぇ。牛肉、鶏肉を扱う方々に加えて、オムレツ専門店や卵焼屋さんはタイヘ
ンだろうと思う。かつて、私と卵は「大好きで大キライな」関係であった。子供の頃甘い卵焼と硬茹で卵、
かき卵、オムレツは大好きだったが、生卵、目玉焼、ハムエッグ、半熟卵は大キライ。半熟卵は見るの
もイヤ、目玉焼を焼いている時の匂いを嗅ぐと窒息しそうな気がした。6つ上の長兄は、朝早い業界に
就職し、朝6時には母が作る朝食を食べて出勤していた。食堂の隣に寝ている私の鼻腔に、毎朝プー
ンと目玉焼の硫黄臭さが匂って来る。起きて外に逃げ出したいが、未だ寝たばかりだから、蒲団をかぶ
って息を吸わないようガマンを重ねていた。それほどあの匂いが苦手だった。
鶏卵は「物価の優等生」と長く言われていたが、その昔は貴重なモノだったようだ。古い映画では、貧し
い家庭で病気の家族に栄養を与えようと、母親が無理して買って来た卵を、病人が遠慮してつき返した
時、ワレテしまう、なんてストーリーを見たような気がする。大正生まれの母は、卵が物価の優等生にな
ってからも、「卵はご馳走」という思いが離れなかった。張り切って作るお弁当には、甘辛い厚焼き卵か
茹で卵、オムレツのどれかを必ず入れる。逆に、スキヤキの時の生卵を2個以上食べる兄には目を光
らせた。母も卵は大好きなようだったが、「もったいない心」に規制され、そして年を取ってからはコレス
テロール対策で1日1個をカタク決めていた。
いつから卵すべてが食べられるようになったのだろう。海外旅行や、国内ホテルでアメリカン・ブレック
ファーストの朝食を食べるようになったのが1つのキッカケであったように思う。エッグ2個をボイルか、
ボイルなら何分か、フライドか、スクランブルか、オムレツか、ポーチか、なんて聞かれるアレである。そ
んなの初めてだから焦っちゃうのよね。焦って「フ、フ、フライド、プリーズ」なんて言ってしまって、目玉
焼が出て来た時はガックリした。仕方なく、白身をチビチビ食べるうちに、それ程マズイものでもないな、
と思い始めた。匂いはヒドイが味は悪くはない。そんな経験をしているうちに、30過ぎには半熟卵さえ
食べられるようになった。今じゃ、サラダに半熟卵を入れて食べたりもする。昔は目玉焼の溶け出した
黄味をパンでぬぐって食べているヤツの頭を殴ってやろうかと思った程気持ち悪かったのに、結構旨い
よね、なんて思っている。鶏卵は、ケーキ業界やマヨネーズにも欠かせない。「物価の優等生」だけでな
く、「料理素材の優等生」でもあるのだよ。安くて、安心で、美味しい卵を味わえる日が早く来るように願
ってやまない所以である。なんて言いながら、一度もガマンなんかしていないんだけどね。
今週はネタなかったのかニャ?