パクパク日記2年9月3週
虫鳴きて食欲の秋来たるらし 書を開きても腹が鳴るなり
八場所振り貴乃花土俵入り
9月16日(月) 一日中雨
朝のおめざ 中津川「恵那福堂」 栗きんとん、千草28
大阪から家族4人で遊びに来たK子のお土産。栗といえば丹波が有名だが、これは岐阜の恵那
なんだ。一口食べただけで栗のうまさがジンワリと。ちょっと潰していないところを混ぜてい
るのも良いねぇ。喉が詰まるような、栗独特の魅力を凝縮したような栗きんとんだった。
昼 国技館・枡席 枝豆、崎陽軒のシュウマイ、幕の内弁当
枡席のチケットを頂いた。中学2年の時初めて枡席に行き、お弁当や焼き鳥、あんみつのお土
産をドッサリ貰えることに驚愕し欣喜雀躍した。長兄と2人、夢中で食べていて、せっかくの
相撲の取り組みは5つか6つしか見なかったという恥ずかしい初体験であった。就職してから
は、東京3場所には必ず行く数年もあって枡席利用の知恵も徐々に出来た。相撲は午前9時半
から始まる。10時台にはだいたい国技館に行くが、今日は用事があって正午になってしまっ
た。3段目の取り組みを見ながら、枡席を悠々1人で独占し、お弁当を食べる。贅沢な遊びだ。
午後のおやつ 国技館・升席 天津甘栗
夜 両国「照国」 海鮮入りハリハリ大根、白身魚とアオリイカの刺身、ホタルイカの沖漬け、
海鮮サラダ、ちゃんこ鍋、うどん、ビール、冷酒両関
午後3時にKさん、Iさん到着。Iさんは時間一杯の時、力士が使うタオルの観察に夢中だ。白
だけでなく、ピンク、青、黄色など色とりどりのタオルを力士ごとにメモしている。今日の取
り組みの目玉は、全勝の朝青龍とカド番の魁皇、そして勝ち越しをかけた貴乃花と闘牙の取り
組みだ。魁皇が勝ち全勝者は消えた。貴乃花も勝ち越し。祝日でも満員御礼にならなかったが、
この時ばかりは異様に盛り上がる。やっぱり貴乃花は華だね。「照国」は国技館、両国駅からも
近く、うまくて安い。ちゃんこ鍋は2人前にしたが量は十分。お酒もかなり飲んで1人7千円。
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9月17日(火) 小雨
朝のおめざ 中津川「恵那福堂」 栗きんとん、千草28
昼 新橋「新橋亭 本店」 高菜と豚肉そば 1200円
見た目は地味だが、味は良い。もうヤメヨウと思いながらスープも全部飲み干してしまった。
夜−1 早稲田「亀吉寿司」 スミイカ、ウニ、ハダガリ、カツオのタタキ、鯛の清汁、穴子
の握り、ビール、冷酒
一昨日に続いて「亀吉寿司」。最近スミイカの子供が入っていて実にうまい。賑やかな飲み会。
夜―2 リーガロイヤルホテル東京「セラーバー」 デュベル、ジントニック、枝つき干し葡
萄と干し無花果
賑やかさを引きずって「セラーバー」へ。Tさんは途中で寝てしまった。お騒がせ致しました。
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9月18日(水)秋晴れ 湿度が低くて気持ちが良い
昼 新橋「スマトラカレー」 カレー530円、らっきょ 60円、キャベツサラダ 50円
ちょいと二日酔い気味。そんな日の昼飯は汁もの麺か、カレーに限る。自宅の鍵はどこに・・。
夜 門前仲町「深川 志づ香」 お任せコース(しめじとほうれん草・菊の酢の物、カツオと
伊佐木の刺身、松茸の土瓶蒸し、カマスの酒焼と穴子の白焼、蕪のそぼろ煮、海老しんじ
ょ揚げ、スズキのキノコ餡掛け いくらのせ、冷製稲庭うどん胡麻だれ、ビール、冷酒(黒
龍(福井)、墨廼江 すみのえ(宮城)
しめじとほうれん草・菊の酢の物 カツオと伊佐木の刺身 カツオには溶き辛子をつけて
松茸の土瓶蒸し 海老や銀杏は無し、ただただ香り良い松茸 カマスの酒焼と穴子の白焼
蕪のそぼろ煮 蕪を食べてから汁を飲むとうまい! 海老しんじょ揚げは塩をつけて召し上がれ
スズキのキノコ餡掛けいくらのせ 冷製稲庭うどん胡麻だれ 氷が入っていてホントに冷たい!
久々です。かなり昔次兄に連れて行って貰った店。元マルコメ味噌のような坊主頭が可愛らし
いご主人が、たった1人で驚異的な働きをしながらテキパキ十数人分のコース料理を作ってい
る。その間にかかって来た電話にも出る。洗練されていながら家庭的な料理でしみじみ旨い。
一緒に行ったSPは最近新築の公団に引越した由。独りモノなのに家具を揃えたりでウキウキ。
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9月19日(木) 今日も秋晴れ
昼 早稲田「徳島ラーメン うだつ食堂」 青ネギラーメン(大) 650円
午前中、見失った鍵の束を捜索して会社を休む。11時過ぎにようやく見つけてホッとした。今
晩東京ドームで試合がある。そんな日の昼は勝つモノだ。「カツの花」に行くと開店していない。
ヤバー。午後1に会議があるし。うだつ食堂の徳島ラーメンにも肉が入っているから、それで
妥協しようということになった。この店、普通盛りも大盛りも特盛りも全部同じ値段なのだ。
夜 リーガロイヤルホテル東京「セラーバー」 だだ茶豆、野菜スティック、関西風ネギ焼、
ギネス、デュベル、ジントニック、ヘルシーマルガリータ
「うだつ食堂」のラーメンに入っている豚バラ肉では勝利の縁起ものにはならないかと心配し
たが、47:7で勝った。惜しむらくは、完封できそうだったのに、最後にふっと守備の気が
抜けてしまったようで1本失ってしまった。10時過ぎ、腹ペコでビールをぐびぐびーっと。
ここの関西風ネギ焼は噛めば噛むほど、牛スジ肉の旨みがジンワリと口に広がってうまい!
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9月20日(金) またしても秋晴れ
今朝出かける前に「夢子倶楽部」を開いたらカウンターは「10000番目」でした。
昼 歌舞伎座「歌舞伎茶屋」の栗おこわ弁当 700円、お茶
歌舞伎座3階「歌舞伎茶屋」の赤飯弁当はすぐ売り切れる。午前10時40分に買いに行くと、
今月だけ栗おこわ弁当になると言う。小さな栗の断片が3つしか無くて淋しい。午前中の演目
は『佐々木高綱』。大正3年初演の岡本綺堂作の新歌舞伎。数日睡眠時間が少なかったせいか、
地味な舞台を見ているうちに、少しウトウトしてしまった。「ここにも悟れぬ人がおるのう」。
夕方のおやつ 銀座・松屋内「銀座清月堂」抹茶ババロア、コーヒー 780円
昼の目玉は、通し狂言としては37年振りの『怪異談牡丹燈籠』。ほら、毎夜牡丹燈籠を下げた
お露とお米がカラーンコローンと下駄の音を響かせながら愛しい新三郎のところに通って来る、
アレですよ。下駄の音がするのに、お露とお米には足が無い。だって幽霊なんだもの。好青年
の幸助と、悪党の伴蔵の二役を演じる吉右衛門がイイ!特に伴蔵のイナセな悪党ぶりがカッコ
いいね。鬼平の彼もいいけど、こうゆう役も達者である。花道に近い席だったから、シビレル。
夜 家食 鳥取・米子「米吾」吾左衛門寿し鯖、庄内茶豆、RF1のサラダ2種、なめこと青
さの味噌汁
「米吾」吾左衛門寿しはうまい。鯖、鯵、蟹、鱒、鯛の5種。歌舞伎座では鱒が売り切れてい
て鯖と鯵だけだった。茶豆がいよいよ最後なので、松屋で2袋買って来た。うまい! 無酒日
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9月21日(土) 晴れ 今晩は中秋の名月なり
朝 家食 長崎・対馬産鯖の竜田揚げ、30種の緑のサラダ、鳥取・米子「米吾」吾左衛門寿
し鯖、なめこと青さの味噌汁
午後のことを考えて昼に近い朝食は軽めに。鯖が並んだことに気がついたが鯖好きだからいい。
夜 表参道「アニヴェルセル表参道」 結婚披露宴コース(白身魚のテリーヌ サラダとの取
り合わせ、コンソメスープ トリュフの香り、鯛の野菜フリット添え 白ワインソース、
グラニテ、牛フィレ肉のグリエ きのこ添え、デザートヴュッフェ、コーヒー)
元部下同士の結婚式に行く。3時半からの披露宴で、スピーチなんかあって午後4時頃食べ始
める食事は、遅いお昼なのか、早い夕食なのか。未だ新居も決めていないという新郎新婦なの
に、披露宴は凝りに凝っていた。中でも最後のデザートタイムには、シェフのスタイルの新郎、
真っ赤なドレスにエプロン姿の新婦が、ウェディングケーキのサービス。隣室がズラリと並ん
だデザートの数々のヴュッフェとなって、特に女性客は大喜び。私もつい、デザート食べ放題
の店に行ったような気分になり、5種類も皿に取ってしまった。取り過ぎはわかっているけど、
パーティなのに1滴も酒を飲まなかったからいいか、と全部平らげた。テヘヘヘー。 無酒日
この日結婚した2人
え?これ全部食べてもいいの? シェフ姿の新郎
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9月22日(日) 曇り午後から雨
朝 家食 秋野菜と手作りソーセージのサラサラシチュウ、タラコの粕漬け、ネギ納豆、ご飯、
信州のぶどう
朝からシチュウを鍋いっぱい作る。秋なんだなぁと思いながら。調理中に信州からはぶどうが、
新潟からは新米がドサッと届く。一年中、いつも食べ盛りなのに、食欲の秋がまたやって来た。
午後のお茶 国立オリンピック記念青少年総合センター・カルチャー棟大ホール アイスコーヒー
ヒー
250円
社外の友人はアマチュアの男性合唱団「JOLLY ROGERS」で歌っている。今日はそ
の定期演奏会。三連休の中日なのに、大きなホールが満員になった。皆さん仕事をされながら
練習を積んでいらっしゃるようだが、素人離れした素晴らしいハーモニーで酔いしれる。アカ
ペラの男性合唱っていいよね。歌い手と指導者は当然だが、編曲者が重要な位置を占める。
夜 家食 富山の白海老のかき揚げ、最上川のナメコおろし、釧路の時鮭、岩手のじゃが芋の
サラサラシチュウ、新潟のご飯、庄内の茶豆
富山で買って来た白海老の下拵えをする。髭と前足、尻尾を1匹ずつ鋏で切り揃える。茶豆を
茹でて皮から外し、一つひとつ薄皮を剥く。玉葱と三つ葉を加えて、粉をまぶし、小麦粉と氷
水をざっくり混ぜた衣と合わせてカラッと揚げる。アラララー!2つのうちの1つ目は無残に
も油の中で分解して唐揚げになっちまったよー。大失敗。つなぎの衣が少な過ぎた。だから揚
げものはイヤなんだ。2つ目は何とかマトメたが、バラバラ事件に、かなりがっくり。 無酒日
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【今週の振り返り】
これまでたくさんの人と一緒に働いて来たから、それだけたくさんの別れもあった。たいがい
の場合は、時間の経過と共に、退社してしまった人と繋がっていた糸が段々細くなって行く。
せいぜい年賀状のやり取り位になってしまう。高校時代の親友ともそうだった。卒業後就職し
た彼女は休日は疲れていて、ヒマな大学生の私とはあまり遊んでくれなかった。4年後私が就
職して暫らくすると彼女は結婚した。結婚式に出席し、やがて生まれた長男の出産祝いを届け
に遠い嫁ぎ先を訪ねた。以来年賀状のやり取りを何年かはしていたが、いつの間にかそれも途
絶えた。心配はしていたが、何となく連絡しないまま過ぎてしまった。ずっと後から知ったの
だが、彼女は亡くなっていた。随分前に。悔いても取り返しがつかない。
しかし、そんな「出会いと別れの宿命」界に大革命が近年起こっている。メールと携帯電話
の出現だ。携帯電話は持ってはいるが、余り使わないから私の場合はもっぱらパソコンメール
である。退社後も新しいアドレスを聞いてアドレス帳に入れておけば、いつでも会話が出来る。
お芝居やオペレッタの誘いのリストにもOB&OGがたくさんいる。メールのお陰で職場が違
っても、以前のように一緒に遊べる。海外に行ってしまってもおしゃべりが出来る。今までだ
って電話や文通で交流は出来ないことは無かったが、何となくの面倒さが「心の距離」を作っ
ていたような気がする。この数ヶ月で大勢の仲良し後輩女性が、それぞれの道に向かって退社
して行ったが、メール様のお陰でさほど寂しくはない。だって彼女達とは今まで通りつきあっ
ていけると思うから。メールがあれば。昔の過ちを繰り返したくない。
中秋の名月見たぴょん? 私のダンス見てくれたぴょん?