パクパク日記2年11月4週
カザルスホールとアメフット準決勝の1週間
11月25日(月) 雨
昼 銀座「維新號 新館」 ランチコース(スープ+料理3品+漬物+ご飯+杏仁豆腐+コーヒー)
1700円
これは2人前の料理。テーブルが小さかった上、おしゃべりに忙しく料理名をメモするのを忘
れた。「維新號 新館」は、線路際のビルで宴会中心、いつも行く本店は花椿通リの個人向け。
夜 駿河台・山の上ホテル」メインバー「non non」 自家製ソーセージ盛り合わせ、
野菜スティック、カニのオムレツ、ビーフとハム・チーズのサンドイッチ、ギネス、ドイ
ツビール、ジントニック
毎年12月初旬に行われる「カザルス・アンサンブル」だが、今年は今日から3夜連続で行われ
る。大好きな演奏会で、私は1990年から通っているのかなぁ。今井信子さんのヴィオラ、予定
されていたパメラ・フランクが怪我のため来日出来ずピンチヒッターのミハエラ・マルティン
のヴァイオリン、クレメンス・ハーゲンのチェロで、JSバッハのゴルトベルク変奏曲ト長調
が演奏された。演奏の前には、谷川俊太郎さんが自作の詩「ゴルトベルク讃歌」を朗読。ゴル
トベルク変奏曲は、アリアで始まり第1変奏から第30変奏まで、そして最後にアリア・ダ・
カーポの全32曲で構成される。ミハエラ・マルティンはチャイコフスキー国際コンクールで2
位を受賞したルーマニア人の実力。クレメンス・ハーゲンは、ジョージ・ペパードに川平慈英
を混ぜたような顔立ちで、兄がいなくても「スバラシイ!」。その2人を今井信子姐御がしっ
かり捉まえて3人の素晴らしいアンサンブルが生まれる。彼らは1時間40分ぶっ通しで真剣
勝負32番を弾き抜いた。スンバラシイ!!大バッハが誘う魂の自由な空間に、ある時は緊張し、
追い詰められ、高揚し、鎮められ、漂い、酔い。あぁ、バッハはまさに音楽の父であるぞよ。
大雨の中「山の上ホテル」へ。昔から作家が愛するホテルで有名だが、バーでは撮影はご遠慮
願いたいと断られてしまった。他の客が帰り「さぁどうぞ撮って下さい」と言われた時は、料
理は食い散らかした後だった。よって料理の写真は無しです。一緒にコンサートを聞いたSさ
ん曰く「1時間40分音楽のジェットコースターに乗っていたようであった」。魂の解放だ。
11月26日(火) 曇り
昼 銀座・グリーンビル9階「イルピノーロ」 パスタランチ(生ハムと有機野菜のサラダ ハ
ニーソース、パン4種、魚介類のペペロンチーニスパゲティと鶏の挽肉で和えたリガトー
ニ、カラメルのパンナコッタ、カプチーノ) 2100円
Sブーと2人だったので、パスタはロングとショートをシェアして2種類の盛り合わせ。先週
に引き続きサラダがうまいね。ショートパスタのソースも良い。パンナコッタも甘くないし。
夜 早稲田「つけ麺大王」 翡翠タンメン 750円、餃子 450円
「カザルス・アンサンブル」第2夜。前夜の3人に、20歳でパガニーニ国際ヴァイオリン・
コンクールで1位になったスーヴィン・キムのヴァイオリン、川本嘉子のヴィオラが加わって、
モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番ト短調とシューベルト:弦楽五重奏曲ハ長調の2曲が演奏
された。モーツァルトは「音楽の魔術師」、シューベルトは「音楽の求道士」のようであった。
毎年このアンサンブルには高円宮殿下もお見えになっていたのに淋しいことである。今年も押
し迫って「年間4割の無酒日」のために後がない。素晴らしい音を聞いても飲まない。無酒日
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11月27日(火) 久々の晴天
昼 銀座「維新號」 セロリそば 900円、からし菜マン 460円
3ヶ月ぶりにK千賀が香港より帰国。鮨とか蕎麦を食べたいと言うかと思いきや「維新號のモ
ヤシそばが食べたい!」。香港に住んでいて何言うの?と思ったが、当地ではこうゆう麺が無
いのだそうだ。なるほどねぇ。でも今晩はふぐ、明日は焼き鳥屋だってさ。彼女は金曜に帰る。
夜 駿河台・山の上ホテル「ワイン&レストラン アビアントー」シーザースサラダ(ハーフ
サイズ)、本日のスープ(コーンスープ)、仔牛の胸腺シャンピニオン添え、栗のケーキ
「カザルス・アンサンブル最後の夜は」ブラームスの弦楽六重奏曲第2番ト長調と1番ト長調。
ブラームスは生涯結婚しなかったが、ソプラノ歌手のアガーテとの熱愛(その後婚約破棄)、
シューマン夫人のクララ・シューマンとの親交、その三女への失恋など、結構色々あった模様。
2番は最初の女性アガーテに「愛しているが、束縛されたくない」という手紙を送り、彼女か
ら別れを告げられたロマンスがテーマ。1楽章にA(ラ)G(ソ)A(ラ)D(レ)H(シ)E(ミ)*T
の代わりにD*のメロディーが3回繰り返される。アガーテの名前を3回呼ぶのだ。YUME
KOじゃ、音にならないけどね。1番は2楽章が映画『恋人たち』に使われたから知っている
人も多いと思うが、これも2楽章をピアノ曲に編曲してクララ・シューマンの誕生日に贈って
いる。ブラームスは「音楽界の魂の具現者」みたいだ。カザルスホールは、もうすぐ日大に売
られてしまう。ブラームスの2楽章がこのホールのたくさんの思いと一緒に泣かせる。今日も
無酒日を実行するが、こんな気持ちの時、ラーメン&餃子は似合わない。山の上ホテルでゆっ
くり食事をしよう。水飲みながら。ところが酔っ払いキンキン声女が騒いでゲンナリ。無酒日
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11月28日(木) 晴れ
昼 銀座「寿し仙」 ばら寿司 2100円
神戸から元部下のO千賀社長来社。2日続きで「千賀」客。1年前「寿し仙」のばら寿司を食
べようと約束していたが、彼女は日程を1日間違え実現せず。1年かかってようやくあり付い
たばら寿司に関西弁の「美味しい」を連発。こんなに美味しいと言われれば驕り甲斐がある。
夜 リーガロイヤルホテル東京「セラーバー」トマトとモッツァレラチーズ、○ガリータピッ
ツァ、オレンジピールチョコレートと枝つき干しぶどう、ギネス、デュベル、○ガリータ
トマトとモッツァレラチーズ
○ガリータピッツァ ○ガリータ
早く退社するつもりが、今日はメッチャ忙しく遅くなる。しかし!!断固平日プールを実行。
1100メートルはヨレルよね。明後日の準決勝の必勝を念じて「○ガリータピッツァ」とカクテ
ルの「○ガリータ」を注文。試合結果が○でありますように。ジントニックもチームがファイ
アー!!」するようボンベイサファイアにした。涙ぐましく?昨日まで3夜連続で室内樂に酔
っていたが、今日はジャズのトリオ。「セラーバー」の最終木曜日はトリオのライブがある。
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11月29日(金) 晴れ
昼 早稲田「かつの花」 和風おろしヒレ定食 1250円
朝から忙しい。昨日に引き続き明日の試合のためのゲンカツギ食。ヒレ勝つは3枚。日本一ま
であと3勝だからちょうど良いなぁ。明日の勝利、東京スーパーボウルの勝利、ライスボウル
の勝利と、ヒレ勝つ3枚食べるごとに勝利を祈る。これでだいじょうV。美味しかったよん。
夜―1 東麻布「風麗華」 前菜盛り合わせ、酔っぱらい蟹(生上海蟹の老酒漬け)、海老、
フカヒレの姿煮、酸辛スープ、蒸し上海蟹、黒酢酢豚、青菜と筍、坦々麺(辛)、マンゴ
プリン、生ビール、紹興酒
それぞれの料理が旨い前菜盛り合わせ 急性アルコール中毒で昇天された酔っぱらい蟹
海老のソースが良い味!
うーん・・・・これを贅沢と言わずに何と言うのだ!
酸辛スープ まったりと濃―――い 蒸し上海蟹 あぁうまーー
蟹はカラダを冷す だから生姜茶 黒酢が印象的な酢豚 タケノコの素揚げには砂糖をまぶして
素晴らしいニ胡の演奏
坦々麺は余り辛くない
マンゴプリン
午後は東京の中を走り回って、会食会場の東麻布へ。「風麗華」は六本木の「中国飯店」の支
店である。本日「葬の儀」を迎えられた高円宮殿下も愛してやまないレストランでもあった。
そして特に中年女性に熱狂的なファンを持つチェリストのヨーヨーマさんが大ファンの店でも
ある。見事としかいいようの無い分厚いフカヒレや上海蟹を頂きながら、いつもの「美味しい」
という以外の特別な有り難さをしみじみと感じる。宴半ばで二胡の独奏を聞く。2つの湖に映
る月という中国人なら誰でも知っているモノ哀しい曲を聴きながら、一層その思いは強くなる。
生きていなければ、健康でなければ、美味しいものを食べることが出来ない。健康でいようぞ!
夜―2 南麻布「Le Bar」 ジントニック
店の中は真っ暗である。正面の窓の外に僅かな照明を浴びた植物があるばかり。暗いことをい
いことに勝手なことをしているカップルが一杯いてムカッとする。ま、いいけどさぁ。
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11月30日(土) 晴れ
朝 早稲田「モスバーガー」 ロースカツバーガー 300円、クラムチャウダー 200円、コー
ヒー 150円
いよいよ今日は準決勝。勝つモノはロース勝つバーガーで。よし!行くぞ。勝ちに行くぞ!
午後のお茶 関内「モスバーガー」 アイスコーヒー(S) 180円
ちょっと早く着き過ぎたので「モスバーガー」のハシゴ。相手は、2年連続日本一になった「チ
ャレンジャーズ」。ホントはこっちがチャレンジャーなんだけどね。いやー緊張するなぁ。
夜 早稲田「メーヤウ」 ダブルカレーセット(インドチキンカレー★★★★、野菜インドカ
レー ★半分) 950円、ラッシー 200円
前半終わって6−0。リードしていたが、カンタンにひっくり返される点差だ。緊張とリラッ
クスがほど良い状態の我がチームは後半爆発した。試合終わってみれば30−0。オフェンス
も良かったが、相手のラン攻撃を全く許さなかったディフェンスチームが素晴らしかった。得
点30点のうち、2本14点は相手が戦意喪失してしまってからの得点なので、15点取ったとこ
ろで試合は決まったと言ってよいかもしれない。3年間準決勝で敗退して来た。今年は「その先
に進もう!」とチーム一丸になってやって来た。厚い壁を突き抜けた。あと2つ勝てば日本一。
祝杯を上げたいところだが、今日も飲まない。辛いカレーが疲れたカラダに染み渡る。無酒日
夜のお茶 早稲田大学「カフェ125」 カフェ・モカ・シナモン 350円
早稲田ビッグベアーズも8年間王者の法政トマホークを先週破ったんだっけ。早稲田にも乾杯。
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12月1日(日) 曇り
昼 家食 鳥取「楽粋」の極吟豆腐のとろとろリゾット、「メーヤウ」のインドポークカレー★
★★、青さの味噌汁、青森りんご
激辛のポークカレーを半分とろとろリゾットにかけてみると、なかなか面白い味になった。
おやつ 飛鳥の蘇、納島の落花生、千草28とメグスリの木のミックス茶
午後は大張り切りで働こうと思っていたが、午後2時からMXテレビで昨日の試合の放映があ
った。昨日目の前で見ていたのに、忘れていた場面が沢山あった。勝ち試合は何度も見たい。
飛鳥の蘇が気に入ったので自分で注文した。注文を受けた電話口の女性は恐ろしく早口だった。
夜 家食 鳥取「楽粋」の極吟豆腐の湯豆腐(春菊、ネギ)小国町の柚子胡椒添え、「メーヤウ」
のインド野菜カレー★半分、青さの味噌汁
先週と今日の3日で「楽粋」の豆腐8丁を食べ尽くす。湯豆腐には、豪傑Sちゃんがお土産に
持って来てくれた黒川温泉近くの小国町の柚子胡椒をたっぷり塗る。辛くてうまい。カレーも
辛い。味噌汁には黒七味をバサバサ入れて、これも辛い。3辛夕食だ。今日から師走。無酒日
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【今週の振り返り】
何年前だろうか。河口湖で萩元晴彦さんにカザルスホールのこけら落しのコンサートにご招待
頂いた。運悪く、その日は中国出張から帰る日だったので、飛行機の遅れの可能性もあること
から辞退した。「いいんです、ゆっくりやっていますから、遅れてでもいらして下さい」と萩元
さんはおっしゃった。寒い中国からスニーカーとセーター姿で帰国し、成田からカザルスホー
ルに直行した。休憩中でロビー一杯のフォーマルウエアで着飾った客の中でキマリの悪い思い
をしたが、私に割り当てられた席に行くと、一通の手紙が置いてあった。「中国は寒かったでし
ょ? ちょっとお先にコンサートを始めています。萩元晴彦」。サントリーホールに続き、カザ
ルスホールの音楽プロデューサーとして、オープンまでの超多忙な激務に携わっていらしたハ
ズなのに、私のようなたった1人の遅刻客にまで配慮をする方だった。やがて演奏が再開され
た。当時88歳のピアニスト・ホルショフスキーだった。萩元さんは、とにかくホルショフス
キーのピアノを聴いて欲しいとおっしゃった。透き通っているのに、優しく包み込むようなピ
アノの音。誰もが母体の子宮の中で、母の弾くピアノを聴いているような気持ちになったに違
い無い。ふと、掌に温かいものを感じた。知らずに流した自分の涙だった。隣の女性の頬にも
涙がつたっていた。以来、何度もカザルスホールに行った。萩元さんが会長をされていたテレ
ビマンユニオンの設立20周年のお祝いもこのホールで行われた。楽しい会だった。同じ会場
で、昨年の9月には、萩元さんとのお別れの会もあった。舞台の萩元さんのご遺影を見ながら、
涙が止まらなかった。そのカザルスホールが、経営難から日本大学に売却された。今週の金曜
日、今井信子さんが中心となって「乾杯!カザルスホール」という最後のコンサートが開かれ
た。私は行かなかった。ありがとうカザルスホール。さようならカザルスホール。
12月17日の東京スーパーボウルの対戦相手が決まった。4年ぶりの栄冠を手に入れたい!
東京スーパーボウルに備えストレッチ中なんニャン
次回12月1週のパクパク日記は夢子海外取材のため12月11日(水)の予定。乞うご期待。