パクパク日記362

     グレゴリー・ペックが亡くなった 夢子は梅雨空の中を南へ北へ

   

6月 9日(月) 晴れ

昼 銀座「梅林」 特製ヒレ勝つ丼 1800

   

今晩のアメフットの決勝戦に備え、ゲン担ぎの「勝つ丼」を食べに行く。なぬ?期間限定で鹿児島黒豚

スペシャルロースカツ丼が2千円とな? いつも必勝を期すから一番高い1800円の特製ヒレ勝つ丼を

食べた来たが、それより高い丼があるのか・・・・。勝つためには200円は惜しくはない。ただロース肉

はヒレより脂が多いぞ、と2000円丼はヤメタ。何だか胸の中に「それで良いのか」と疑問も残ったが。

昼のお茶  銀座「LE SALON DE NINAS」 紅茶EVE 735

いくら銀座とはいえ、お昼ご飯の後のお茶で700円は高いよね。カップは大きかったけど、高いぞ。

夜 早稲田・都バス車庫前「亀吉寿司」 スミイカ、握り(コハダの新子、帆立貝、海老、穴子、アナきゅ

      う)、ビール、冷酒

   

   

東京ドームは燃えに燃えた。勝利をほぼ手中にしたと思った途端、逆転された。試合終了の3秒前だっ

た。去年の決勝戦でも同じような展開で優勝を逃した。ゆるく握った掌からスルリと勝利が逃げた。勝

利は手に掴んだら絶対手離してはならない。黒豚のスペシャルロース勝つ丼にしておけばよかったね。

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6月10日(火) 曇り

昼 新橋「スープカリィ厨房 ガネー舎」 鶏野菜カリィ 1200円+スペシャルオイル+スペシャルマサ

      ラ 150円=1350

   

銀座「ぽえむ」が新橋・烏森口の「恭恭」の昼の部に移転したその先のスープカリィ厨房・ガネー舎。M

君と行く。既に偵察済みのM君の報告では、辛さはそれほどでは無いとのことだったので、よりコクと

辛味を増すスペシャルオイルとスペシャルマサラを150円で追加。ここの店は、スプーンでご飯を掬っ

てスープに浸して食べるスタイルを推奨しているらしい。じゃが芋やニンジン、ブロッコリーなどが大きな

ままでゴロゴロと入っている。固くて食べ難い。スープカレー好きの私だが、好みのカレーではない。

夜―1 早稲田・リーガロイヤルホテル東京「なにわ 鉄板焼コーナー」 桜コース(オクラの翡翠寄せ、

          サーモンと冬瓜のムース、野菜サラダ、黒毛和牛のヒレステーキ(150グラム)、無農薬野菜(スナ

          ップエンドウ、蕪、ズッキーニ、シメジ、舞茸)、ガーリックライス、漬け物、赤だし、デザート、生ビー

          ル、冷酒(飛楽泉)

   

   

空腹に耐えてせっせと運動する私。一方ゲストで一緒にヘルスクラブに来たSブーはサウナとお風呂

に入ってグダグダしていた。私は蟻で、彼女はキリギリスか?それでも食事は同じ量食べるのよねぇ。

夜―2 夜―1 早稲田・リーガロイヤルホテル東京「セラーバー」 ジントニック

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6月11日(水) 曇り 夕刻から雨 関東も入梅か

昼 代々木「ルッコラ」 ハンバーグステーキランチ 和風大根ソース、サラダ付き 780円、カップスー

      プ(冷製里芋の胡麻クリームスープ) 150

   

本日のカップスープは冷製里芋の胡麻クリームスープだった。里芋がじゃが芋ならビシソワーズだが、

里芋だとどういう名前になるのだろう。コクがあって旨い。この店は、丁寧なシゴトぶりで好感が持てる。

夜−1 赤坂「某」 お任せコース(夏牡蠣のすり流し茶碗蒸し、蕨の和山椒浸し、八寸:鱧鮨・煮あわ

         び・蟹酢・細隠元の胡麻和え・青海苔胡麻豆腐・はじかみ、茄子と鱧の吸い物、マコ鰈の薄作り、

        丹波の若鮎の塩焼き、岡山の天然うなぎ飯蒸し、茄子の炊いたん、半田そうめん、漬け物、黄粉

        のおはぎ、ビール、冷酒

     

     

例によってお店の要望で店名は伏せます。赤坂にある京料理の店。目にも鮮やかな美味しい料理が次々

と供され、食べることの楽しみを堪能させてくれる。最初に出て来たのは夏牡蠣のすり流し茶碗蒸し。あぁ、

牡蠣に過去3回アタッタ私。未だ最新の「アタリ」から4年半。抗体が出来るのか消えるまでに7年かかる

と言われ我慢を重ねて来た。茶碗蒸しを前に悩む。ヤメルか食べるか・・・・。

食べた。ムッチャ旨かった。八寸はいつものことながら見事な出来栄え。マコ鰈の薄作りは塩と山葵で食べ

ると叉変わった味わい。天然うなぎはしっかりした歯応えと濃厚な味。黄粉のおはぎで美味しく締めくくる。

長年お世話になっている会社の副会長としみじみと話をしながら、やさしい料理を頂き、楽しい夜となった。

夜―2 赤坂「タートヴァン」 マルガリータ、ジントニック

雨の中、すぐ近くの「タートヴァン」に行く。ハイライトを1本吸ったところで「もう吸わないから灰皿は片

づけて」と宣言。マルガリータとジントニックを飲んで帰宅。煙草を吸わないためには、すぐ寝ようっと。

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6月12日(木) 雨

昼 銀座「寿司仙」 バラ寿司 お吸い物付き 2100

    

これから九州に行こうとしているのに、九州支社長は出張で東京にいる。ならば銀座で鮨を食べようと

「寿司仙」に行く。彼は煙草を吸っているが、私は吸わない。苦しくもない。口寂しく、手がやたらヒマだ。

午後のおやつ ANAスーパーシートのお菓子 緑茶

飛行機だから禁煙はトーゼンだ。しかし、やたらと何か飲みたいし、食べたい。おやつに出たおせんべ

いやクッキー、チョコレートブラウニーをバリバリと全部食べる。もう1箱頂戴!と余った箱まで貰う。

夜―1 福岡・清川「一刻堂」 コース(ほうれん草の胡麻和え、海ブドウ、毛蟹、刺身盛り合わせ(タコ、

          イカ、ウニ、中トロ、鯵、カンパチ、イサキ)、イサキの白子茶碗蒸し、肉じゃが、小丸フグの唐揚、

         赤尾鯛と牛蒡の炊き合わせ、芹じゃこ飯、漬け物、味噌汁、デザート、生ビール、冷酒(雪の松島)

   

   

   

九州支社に、どこの店に行っても「たいしたことない」か「普通」としか言わないK君がいる。評判とか人

気に惑わされない、ということなのだろう。そのK君が「昨夜も行きましたぁ」とこの店を選んでくれた。

店先にピッカピカのヤカンが飾ってある。午前5時まで営業しているから「ヤカン営業」。食材豊かな店

で美味しいものを頂く。当たり前だが一緒に働き、旅に行ったメンバーと語り、食べ、飲むのはいいね。

昨夜10時から吸わなかった煙草は、23時間後の午後9時に1本吸った。「完全禁煙」を目指すと、途

中で挫折してスパスパ吸い出しては何にもならないので、「禁煙に近いハイパー節煙」に切り変える。

夜―2 福岡・西中洲「和創彩肴 喜家」(きっか) イワシのオイルサーディン風、牛肉タタキ、牛蒡

      揚げ、ツマミ数種、京菜と山芋の唐揚のサラダ、ビール

  

今さらながら博多の夜はディープだと思う。あっちの世界のディープじゃないよ、食と酒の世界。普段の

私ならショットバーだが、博多ではタクシー数台でブイッと中州に移動して、1次会に負けない程の料理

をズラリと並べて食べる、食べる。私はビールをちびちび舐めながら、皆の健啖ぶりを眺めていたぞ。

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6月13日(金) 福岡は晴れ 札幌は雨時々曇り

朝 福岡・ホテルオークラ「山里」  和朝食(野菜の炊き合わせ、玉子豆腐、焼き魚、ぜんまいの煮付

      け、明太子、常備菜:梅干し・チリメン山椒・昆布、漬け物、味噌汁、ご飯 )2200

   

ホテルに帰ったのは午前2時だった。1、5時間×3=4、5時間寝て、すっきり目覚める。オークラで朝

食なら「山里」よね。ご飯も味噌汁もお替りした。梅干が果物のような香りがして実に旨い。2個食べた。

ランチー1 ANAスーパーシートのお弁当

   

飛行機は福岡から札幌に向かっている。軽食のお弁当が出た。これを全部食べると、札幌の昼食に支

障が出ちゃうな。幸か不幸かお弁当はちーーっとも美味しくないので、残すのにも勇気は全然イラン。

ランチー2 札幌・札幌ステラ 6階 「竹麓輔商店」 塩ラーメン 620」円

   

工事していた札幌駅の施設が完成していた。JRと日航の共同運営ホテル、大丸、それとステラという

ショッピングビル。福岡から札幌に着いてみると、余りの寒さに身震いする。札幌ステラの店でカーディ

ガンを買った。ついでに6階を覗くとたくさんの飲食店があった。「竹麓輔商店」という店で塩ラーメンを

一口食べて手が停まる。濃厚な魚介スープに、超硬茹での極細緬。チャーシューは歯応えがあるとい

うか硬い。札幌のメンバーに聞くと、この店の本店は人気があるそうだ。私には合わないので、残す。

夜―1 札幌・ススキノ「吟醸 香惚」 コース(付きだし、刺身盛り合わせ:殻付きウニ・蟹・〆鯖・ミル

          貝・鮪、鱧とジュンサイの吸い物、カスベの山椒焼と青梅、蟹・ゆば・グリーンアスパラの餡掛け、

         ウニ射込みキスの天麩羅、牛肉のホウバ味噌焼、加茂茄子と蝦蛄湯葉包み揚げ、鰊の棒鮨、メ

         ロンと苺、生ビール、冷酒(男山純米大吟醸、醸し人九平次、三知盛)

   

   

   

「吟醸 香惚」と書いて「ぎんじょう かっぽれ」と読むのだそうだ。日本各地から集めた酒揃えが自慢の

店と聞いた。確かに種類は多い。しかし、男山純米大吟醸は1200円。一合の値段でなくて、五酌です

よ!札幌で一合2400円なんてねぇ。刺身とニシンの棒鮨は旨かった。ここでも懐かしい話が広がる。

夜―2 札幌・ススキノ「バー コォ」 自家製レーズンンバター、野菜の自家製ピクルス、ジントニック

去年66日のW杯の後、騒然としたススキノで夕食をどこで摂るか悩んでここに来た。この店は、9

年前に札幌の会社の担当になってから、しばしば訪れた大好きな店だ。ネオンまばゆいススキノのど

真ん中にありながら、店の中はそんな喧騒が嘘のように静かで上品な佇まい。ご主人にもご挨拶した。

   

夜―3 札幌・ススキノ「スナック伊吹」 ビール、ウーロン茶

数人が残り、風俗店ばかりのビルの一角で歌を歌う。何だか疲れた私は1曲歌ってお仕舞いにした。

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6月14日(土) 札幌も東京も雨

朝 札幌・南2西9「村上カレー プルプル」 チキンとベジタブルカレー 900円+辛さ30倍 50円+カ

   レースープ大盛り 100円、トッピング追加 キノコ 50円、海老のつくね 100円=1200

   

昨年からスープカレーに目覚めた私だから、本場札幌で美味しいスープカレーにありつきたいと思うの

はトーゼンの行動である。「マジック・スパイス」に行くことも考えたが、ちょっと遠い。じゃ「村上カレー 

プルプル」にしよう。空腹なのにずっと耐え、開店時間に一番に入店するつもりで京王プラザホテルか

ら雨の中を歩く。辛さは0番から100番まである。51番−100番までは「マニア向け」とある。辛いもの

好きではあるが、マニアではないわなぁ、じゃ30番にしよ。でもスープ大盛りだから、カレーは丼で出て

来る。最初だけ余りの辛さにガツンと来たが、慣れると心地良い辛さになる。店の基本のようなチキン

とベジタブルカレーにしたが、納豆カレーも人気ある由。とても旨いのだが、味が薄いような気もする。 

午後のおやつ 札幌・札幌ステラ6階「La Maison」 ブルベリーのタルトとコーヒーのセット880

   

この店のショーケースには、果物をふんだんに使ったケーキがズラリと並んでいて、歩く人の目を引く。

皆一応に「美味しそう!キレイ!」と叫ぶ。私は叫ぶ代わりに店に入って食べた。とても旨いタルトだ。

夜 家食 蟹とウニ弁当 1470円、「小樽運河食堂」のちばき屋店主千葉憲二プロデュース 醤油ラー

      メン 500円、「北菓楼」のカスタードシュークリーム

   

梅雨の無い北海道でも雨女の私が行くと、そこは雨。2日とも雨だった。そして羽田に着いたら、雨が降

り出す。50時間で九州と北海道に行って来たが、さすがに疲れる。土産でカンタンに夕食。 無酒日

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6月15日(日) 曇り

昼 早稲田「つけ麺 大王」 龍麺のたんめん 750円、焼餃子 450

   

久々に目覚まし時計を掛けないで寝たら、10時間も寝てしまった。トイレにも起きなかったし、体力が

未だあるということだろうか。買い物&クッキングをする元気も無いので、「つけ麺大王」で済ませた。

午後のおやつ 「北菓楼」シフォンケーキ・チョコレートカスタードシュークリーム

   

北海道のお土産産業は、観光産業と並んで道の重要な地位を占めているらしい。「北菓楼」の商品は

昔から安くて大きくて、おまけに安いので気に入っていたが、この会社も近年ノシテ来てかなりの売上

げになっているらしいよ。大勢家族がいる人にはピッタリだが、一人暮しには、ちょいと持て余す量だ。

夜 家食 「ローソン」の夏野菜とチキンのカレー、海草サラダ、ブルーベリーヨーグルト

   

今日は料理意欲ゼロ。全く料理するココロが起きない。そんな日もたまにはあるさ。「ローソン」でカレー

向上委員会があるそうね。おにぎりの次はカレーという訳か。「ズッキーニ、なす、赤ピーマン、かぼち

ゃなどの夏野菜たっぷり。35種類のスパイスが香る夏野菜とチキンのカレー」表示してあった。食べて

みる。努力は認めるが、私の好きなカレーではない。甘いもん。もっと向上してくんちゃいねー。無酒日

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【今週の振り返り】

2週続けて映画の話。グレゴリー・ペッグが亡くなってしまった。つい最近も、彼のことをふと思い出し、

元気だろうか、もう映画に出演することも無いのだろうがずっと元気でいて欲しいなぁ、と思ったところだ

った。幼なかった私が人生で最初に心を奪われた外国の男優は、ゲイリー・クーパーだった。子供時分

はシブイ趣味だったのよ。『誰が為に鐘は鳴る』、『真昼の決闘』、『昼下がりの情事』・・・・。年恰好から

すれば祖父のような人だが、あの顔が好きだった。共演したイングリッド・バーグマンやオードリー・ヘッ

プバーンになりたい!!と少女は真剣に考えた。そんなシブ顔のイイ男好きの私が次に惚れたのはグ

レゴリー・ペッグ。アカデミー男優賞を受賞した『アラバマ物語』が代表作と言われるし、『ナバロンの要

塞』の彼もほんとに良かったが、やっぱり『ローマの休日』が断然好きだ。あの映画は20回以上観たが

何度観ても心臓がドキドキし、うっとりし、そして涙がこみ上げる。ちょっと悪ぶっても本質的に善人で、

自律心があって、そして品性のある男。オードリーが扮した某国の王女さまが得た束の間の自由で、グ

レゴリ−が扮する、そんな新聞記者に出会えたことに、観客の1人として安堵する。彼女のお相手とし

て一番自信を持って紹介できるのは彼です、という具合なのだ。もちろん、それは役柄の話だし、ストー

リーもお芝居に決まっているのだが、グレゴリー・ペッグという人は、映画に限ったコトではない、高邁な

人間性を感じさせた。暴力を徹底的に嫌い、平和を訴え、俳優協会の会長も務めた。亡くなってから哀

悼文をいくつか読み、心が温まって、そして余計悲しみが襲う。オードリー・ヘップバーンが亡くなった時

連句の中で、こんな雑句を作った。

                  大バッハ老優の死をなぐさめて  夢子

     ニャンなら私がナグサめまひょか? 

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