パクパク日記3年7月4週
おーい、梅雨さーん いつお帰りですかー とっとと帰ってよー
7月21日(月・海の日の祝日) 曇り 昼頃激しい雨 夕方晴れる
昼 四谷3丁目・舟町「フェアファックス・グリル」 ブランチコース(オーガニックグリーンサラダ、浅利と
蕪の柚子風味リゾット、デザート、コーヒー) 1575円
朝からモノスゴク蒸し暑い。湿度90%はあるんじゃない? これがアジアに住む宿命か。赤坂で激辛カ
レーを食べるつもりだったが、こう蒸し暑くてはヤメだ。じゃ、激辛の麻婆豆腐だ。ワハハハ。バスで「峨
嵋山」に行ったが定休日。アッチャー。その隣に以前から気になっていたオープンスタイルの小洒落た
店が営業していたので入る。パスタやリゾットのメニューが多いのでイタリアンかと思いきや、カルフォ
ルニアキュイジーヌですって。浅利と蕪の柚子風味リゾットは実に優しい味だった。食事の間に激しい
雨。驟雨というのか。こんな雨の中を出ていけない。コーヒーのお替りをお願いしたら快く応じてくれた。
午後のおやつ 赤坂・キャピタル東急ホテル「コーヒーショップ オリガミ」 シナモンアップルタルト、ミ
ルクティ 1100円
カリコリしっとりのタルト
午後から赤坂のキャピタル東急ホテルにお泊り。ベッドを試すのが主目的だ。小腹が空いた(よく空く人
ですねぇ)ので、ホテル施設見学がてらお茶とケーキ。ケーキを頼むと全部のケーキをトレーに入れて
持ってくるでしょ? あれを見ると頭がクラクラする。これも食べたい、あれもうまそ・・・・。そのくせ「一
番太らなそうなのはどれ?」なんて聞いてしまう。迷って選んだシナモンアップルタルトを一口食べてガ
ツンと来た。ナンという旨さ!!タルトの台はカリコリ、中はしっとり、原形をとどめないリンゴはシナモン
が効いて深―い味。あぁ、このタルトをホール毎食べたい。毎日食べたい。で、ホテルの会員になる。
夜―1 赤坂・キャピタル東急ホテル「源氏 鉄板焼」 りんどうコース(前菜、サラダ、野菜焼:カボチ
ャ・エリンギ・さやえんどう、海老、フォアグラとホワイトアスパラ、山形牛のフィレ肉、ガーリックチッ
プ、もやしとニンジン、ガーリックライス、漬け物、赤だし、アイスクリーム、生ビール、八海山
+900円で白いご飯からガーリックライスに変更。青紫蘇の香り高く最高の味!
メインダイニングの「欅グリル」にしようかとも思ったが、全部テーブル席というので、やっぱり鉄板焼に
する。祝日のせいか混んでいて、予約を取るのに苦労した。あんなに大きなケーキを食べたのに、大
腹が空いて魚も肉もあるコースを選択。全国あちこちで「1人鉄板焼修行」を積む私だが、この店はレベ
ルが高いね。ニンニクは青森産が高級で一番と思っていたが、ここは香川産とのことだった。この香川
ニンニクを使ったチップが良い味なのです。山のように食べてしまった。山葵醤油、ポン酢おろしに加え
てチリソースを使ったソースが独創的で美味。ガーリックライスも良い味だった。鈴木さん、ありがとう。
夜―2 赤坂・キャピタル東急ホテル「李白バー」 枝つき干し葡萄、ジンフィズ、ドライマティーニ、ジン
トニック
ニンニクの匂いをプンプン振りまきながら地下の「李白バー」へ。リポと読む。19年前まで、このホテル
はヒルトン東京だった。レストランの名前は当時のままである。アメリカ人の渋いお爺さんが弾くピアノと
歌がスンバラシく、毎曲拍手。気持ちの良い空間、美味しい酒、心地よい音楽、そして満腹・・・・・・。
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7月22日(火) 曇り 今日は涼しく爽やか
朝 赤坂・キャピタル東急ホテル「源氏」 和朝食膳(焼魚、野菜炊き合わせ、小鉢、温泉卵、漬け物、
シジミの味噌汁、ご飯) 2300円
朝食つきのプランだった。いくつかのレストランから選べるのだが、私はほとんど迷わず和食にする。こ
の朝「源氏」に来た客は、何故か全員1人客で美しい庭園を見ながら黙々と和朝食を食べるのだった。
昼 駿河台下「インドカレー カーマ」 チキンカレー(激辛) 800円+大盛り 150円
神保町辺りに来ると、昼食は迷いに迷う。日本蕎麦の有名店に行くか、出雲蕎麦という手もある。中華
もあるし、カレー屋も多い。カレーは共栄堂のスマトラカレーもボンディもあるし・・・・・うーん、「カーマ」
だ。あのじゃが芋2個がゴロッとした姿が決め手となる。「カーマ」はご飯の量が比較的少ない、というこ
とを前回学んだ。大辛はそれほど辛くないということも知った。で、激辛の大盛りとする。正解であった。
夜 神保町「新世界菜館」 うなぎのスタミナこってり炒め煮 1600円、本タラバ蟹たっぷりのふわふわ
蟹玉 1600円、小籠包子 950円、久慈産の青硬菜と真イカのあっさり炒め 1800円、麻婆豆腐
1600円、ご飯、ウーロン茶 300円
神保町でNPOの常任理事会。お一人はギックリ腰で欠席。お大事にね。会議終了後、積もる話もある
ので早めの夕食へ。モモに叱られるから、酒は無しで今日はウーロン茶で食べるぞ。料理が出て来る
のが遅くて困る店もあるが、ここは早過ぎる。煙草1本吸っているうちに、もう料理が出て来ちゃうのよ。
麻婆豆腐は「辛くね」とお願いしたのに、全然辛くない。その代わり量が多くて腹ハチキレル。 無酒日
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7月23日(水) 一日中雨
昼 鶴巻西「オールドバザール」 ランチAセット:野菜カレー(激辛)、サラダ、ガーリックナン+100円、
ラッシー 880円+100円
ガーリックナンの上にはパパールがサービスで乗っかって来た。それにしてもガーリックナンは旨い!
Sブーからメールが来た。「パクパク日記でオールドバザールのガーリックナンの写真を見ているうちに
どーしても食べたくなって、用賀から車飛ばして食べに行った。あれはホントに旨い!」。休日の夜、用
賀から早稲田までナン食べに来るかねぇ、と呆れながら、今日のお昼は迷わず「オールドバザール」に
決めたのだった。今日は野菜で激辛にしてみた。うっすら汗をかく程の辛さ。ナンの量が多くて満腹。
午後のお茶 渋谷・東急デパート「ムーンガーデン コウゲツ」 菊花プーアール茶、自家製マンゴプリ
ン 1260円
昨12月に香港で中国茶教室に行ったが、時間の経過と共に教えて貰ったことはどんどん忘れてしま
う。渋谷で中国茶の店を見つけて久々にお茶を楽しんだ。各テーブルには丁度良い温度に湧かされた
ポットがあり、何杯でも注いで飲むことが出来る。自家製マンゴプリンもとても旨い。ゆったりとした時間
を過ごしたい時にはここに来ようと思ったら「この店は今月いっぱいで終わりです」だって。あぁ、残念。
夜―1 白金「ラビラント」 オリーブ、フランス産フォアグラのソテー リンゴピュレ添え、じゅんさいを浮
かべた栗カボチャの冷たいスープ、魚介類を詰めた丸ごとトマトのオーブン焼、自家製パン、チー
ズ盛り合わせ、スイカのケーキとルバーブのタルト、シェリー酒、白ワイン、赤ワイン
美しいテーブルセッティング
右はみんなが食べた岩牡蠣 私は当るかもしれないのでオリーブ クスン
あぁ、フォアグラのトロケルうまさ・・・
マッシュポテトと魚を混ぜ込んだもの パンにつけて食べる
丸ごとのトマトをくり抜き、魚や帆立を詰め込んで スイカのケーキは初めて食べた ルバーブのタルトが良い味
白金のフレンチレストランにご招待頂いた。というと肩の凝る店を想像されるかもしれないが、白金商店
街の入り口にある「ラビラント」は気さくな店。奥のテーブルでは小さな子供を交えた家族連れ。コースも
あるが、たくさんのメニューからアラカルトでオーダーする客がほとんどだ。私は招待されたので値段の
無いメニューだったが、途中から値段ありのものと交換。ギョエ!フランス産フォアグラのソテーは1280
円??値段も驚くが、お料理はミシュランの★もののレベルでとても美味しい。サービスも良く、文句な
く気に入ってしまった。白金の住人に聞くと、他にもリーズナブル値段で味は1級というお店があると聞
いて興味津々。ワインもバンバン飲んだので、結構なお値段になったようだが、ご馳走さまでした。
夜―2 白金「サロン・ド・テ」 水出しコーヒー、中国茶
「ラビラント」を出て20秒ほど歩いたところに「サロン・ド・テ」がある。この店の経営。昼は、自家製のパ
ンやケーキを販売し、イートインも出来る店らしいが、夜のこの時間は私達の貸し切り。「サロン・ド・テ」
のオススメという水出しコーヒーにちょっと生クリームを浮かべたものをチビチビと啜りながら、気持ちの
良い空間を楽しむ。王妃が愛用されたという超豪華なキャンドルのプレゼントを頂き、ご機嫌で帰宅。
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7月24日(木) 曇り
昼 早稲田「つけ麺大王」 翡翠麺のタンメン ワカメ入り 750円+100円
ご馳走続きのお昼はあっさり汁緬が良い。タンメンだな。身体が野菜を求めている。ワカメも乗っけてう
よね。さぁ、食べようと思ったら電話。え?2時の約束なのに、もう着いてしまった?急いで食べて汗。
午後のお茶 早稲田・リーガロイヤルホテル東京「ガーデンラウンジ」 コーヒー、ビターチョコ
S不動産販売の方と待ち合わせ。携帯電話で「私は紺のスーツを着ています」「こちらは水色のブラウ
スで、決して痩せてはいません」なんて言い合ったから、お互いすぐわかる。いざ売るとなると・・・なぁ。
夕方のお茶 銀座「アートコーヒー」 アイスコーヒー
夜―1 銀座「蕎麦処 よし田」 コース(付き出し、カツオのタタキ、蟹乗せ玉子豆腐、鮎の塩焼き、加
茂茄子田楽、鶏の龍田揚げ、貝のぬた、盛り蕎麦、ビール、冷酒
カタカナ会社で一番長く担当した時代の先輩、仲間が集まってくれた。こうした会があると、ある年代で
メンツを絞るから、M君はいつになってもペイペイだ。宴半ばから、若い順に「近況報告と夢子との思い
出」スピーチがあり、笑い転げたり、うるうるしたり。18名集まったのに、カタカナ会社に現役で働いてい
るのはたった1人。中には働いたのは4年、辞めて20年というT君もいる。働く場が違っても、集合が
かかると、たちまちあの頃に戻ることが出来る。それだけあの仕事はシンドカッタし、思い出深いのだ。
夜―2 銀座「並木倶楽部」 ジントニック
今日の幹事をつとめて下さったKさん、ネッキーを交えて5人で熱唱大会。ざわわ、ざわわと歌ったよ。
夜―3 銀座「スランジーバ」 ウーロン茶 5杯
何となくみんな帰らないのでもう1軒。飲み過ぎたので、ウーロン茶をガブガブと飲んだ。3時帰宅!!
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7月25日(金) 曇り 夕方から雨 深夜東北地方で地震
昼 早稲田「うだつ食堂」 徳島ネギラーメン(大) 650円
ご馳走続きのお昼は、あっさり麺のつもりが「うだつ食堂」に行ったので、こってり麺になってしまった。
夕方のお茶 代々木「ドトール」 アイスココア 240円
夕方から強い雨が降って来た。これでは折り畳み傘では役に立たんぞ。慌ててコンビニで傘を購入。
夜―1 飯倉片町「分とく山 飯倉片町店」 コース(胡麻豆腐、小鉢盛り合わせ:焼椎茸と子持ち昆布・
ジャコの土佐煮・じゅんさい柚子酢・稚鮎の酒盗煮・とこぶしの五目煮、生ウニの飯蒸し餡かけ、ア
ワビの磯焼、穴子しんじょの吸い物、マコ鰈のお造り、炊き合わせ、鱧の利休焼、蛸の紫蘇揚げ、
茗荷ご飯、漬け物、水羊羹抹茶餡かけ、生ビール、冷酒(分とくやま純米大吟醸、東光)
アワビの磯焼には、高知の四万十川の海苔がたっぷり マコ鰈の刺身が新鮮
見事に炊き上げられた茗荷ご飯 う、う、旨いと3杯も食べてしまいましたー
代々木から大江戸線で六本木へ。ザーザー雨の中を西麻布に急ぐ。今までどこに行くにもタクシーだっ
たのに、エライじゃないか!何度も道を聞いて、ようやく本当の隠れ家のような「分とく山 西麻布店」に
約束の3分前に辿り着いた。「7時からのご予約は頂いておりませんが・・・・」。ガツーン!何と言うこと
だ。「もしかしましたら、飯倉片町店の方かもしれません。お調べします。・・・・あちらでお3人さまがお
待ちです」。飯倉片町店のカードを貰い、呆然とエレベーターで1階に下りた。すると、階段で走って下
りて来られたらしいかの有名な野崎さんが傘を持って私を待っているではないか。調理場で、やり取り
を聞いていたらしい。「わかりにくい場所ですので私がタクシーの運転手さんに説明します」と雨の中に
タクシーを捉まえに走ってくれる。いやいや、恐縮しちゃったよ。「とく山」本店も入れて4店あるので、間
違えるお客が結構いるようなのだ。それにしても、今や和食の世界ではトップクラスの地位を確立した
野崎洋光総料理長が、実直そうなお顔そのままに、ドジな客の私のために雨に濡れ、タクシーに手を
上げている。ホントにエライ人ってこうゆうことなのね。今日は、後輩の3人が「分とく山」に招待してくれ
たのだった。15分遅刻して到着した飯倉片町店は、西麻布に比べるとちょっとカジュアルで客層には若
い人も混じる。どの料理も美味しかったが、土鍋にドッサリ炊きこまれた茗荷ご飯の旨いこと!!男性
陣は2杯づつ、私は3杯も食べてしまいましたよ。それでも残ったのでオミヤにして貰う。ご馳走さま。
夜―2 飯倉片町「ラウンジ ROOMS」 無花果の生ハム巻、ジントニック
未だ雨は激しく降っている。同じビルの3階の店に入ったが、なかなか良い店。そこで後輩3人から枕
のプレゼントを貰う。N君の奥様が選んで下さった由。ありがとう!持つべきものは気の利く後輩だね。
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7月26日(土) 曇り 夕方には青空も 東北では朝から激しい余震
昼 江戸川橋「新雅」 おろちょんラーメン(辛口) 750円、焼餃子 450円
昨夜寝る前に、今人気沸騰中という「ヘルシア緑茶」で薬を飲んだ。3時にベッドに入ったが、全く眠れ
ない。不眠症気味なので、暗くなったらコーヒーも緑茶も飲まないようにしているのに、ヘルシア茶には
80ミリグラムもカフェインが入っていたのだ。それじゃあ眠れないハズだ。5時過ぎまでモンモンとする。
1また行ってしまう「新雅」。午後1時53分に行くと、何と暖簾が仕舞われているではないか。そ
こに店のおばちゃんが外に出て来た。「土曜日の昼は2時までなのよねー。え?バスでわざわざ来てく
れたの?じゃ、いいから入って」と相変わらずの親切さに助けられて、滑り込んだのであった。750円の
おろちょんラーメンは、この店の麺類では最高値段。辛口とあったが辛くは無い。これなら650円のニラ
そばでも良いかもしれない。親子3人が愛想良く一生懸命に働く「新雅」は、心も温まる店なのだった。
午後のお茶 江戸川橋「ドトール」 アイスコーヒーMサイズ 230円
夜 家食 「分とく山」の茗荷ご飯、茄子の挟み揚げ、野菜サラダ、赤い西瓜と黄色の西瓜
昨夜の「分とく山」の茗荷ご飯があるかと思うと、朝からニヤニヤ。一晩経っても旨さは変らず。無酒日
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7月27日(日) 久々に晴れ
朝 家食 うなぎの太巻き、野菜サラダ、従姉妹製の茄子の塩漬け・海苔の佃煮・梅酢ジュース、紫蘇
ジュース
朝食が寂しいなぁ、と思っているところに新潟の従姉妹から宅配便が届く。開けてみると、枝豆、茄子の
漬け物、海苔の佃煮、梅酢ジュースに紫蘇ジュース。おまけに梅酒まで入っているではないか。全部彼
女の手製である。こうゆう荷物は嬉しい。早速食卓に並べた。茄子の漬け物の白い切り口が眩しいよ。
夜 早稲田「かつの花」 チキンカツと蟹クリームコロッケ定食 1000円
今日は午後から久々に働いた。家事。天気は良くても涼しかったが汗がポタポタ。5時間やったところ
で家事働き電池切れる。まとめるところまでやったから、捨てるのはまた後日ね。夜ヘルスクラブに行く
が、電池切れのためお風呂のみ。「かつ花」で揚げ立てのカツ。今日は18回目の父の命日だ。無酒日
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【今週の振り返り】
送別会らしき宴会のスタートは、6月12日だった。あれから45日も経ったのに、既に予定が入ってい
る日程の、ちょうど折り返し地点。「送別会らしきもの」とわざわざ言うのは、送別されるって寂しくてイヤ
だから。ま、やってくれる人の中には、本当に「送別してしまってオシマイ」と思っている人もいるかもし
れないけどね。私は飽くまでも新しいお付き合いが始まると思いたい。小学校1年の冬、父が新潟県の
工場から長野県の工場に転勤になった。横浜から新潟の片田舎の地に来て17年。私達兄妹3人は、
そこで生まれて育った。引越しの数日前から盛大に何度か送別会が行われた。会社の人、社宅の人、
近所の親しい人。父は大いに酔っ払った。母は泣いていた。汽車に乗って3回乗り換えて6、7時間の
距離に引っ越すことでも、今生のお別れにも思えた時代だ。実際、母はそれから一度も新潟の地を踏
まなかった。そして、長野県から東京へ。ここでもたくさんの別れがあった。
今回の私は、長年働いた会社を辞めただけだ。住まいも同じ、会おうと思えばすぐ会える。だから、送
別会らしきものでさえ、やって頂くことにタメライがあった。しかし、ある人に言われた。「そうゆう会は、
やって貰う自分より、やってくれる人の立場を尊重すべきだ」と。そうか、そうだったのか。私は子供だっ
たな。それに、半分以上の人は既に退社していて、私の「卒業祝賀会」をやろうじゃないか、と仰ってく
れている。有り難いお話なのである。猛省して、毎晩美味しいものをご馳走になることになったのだ。ハ
ハハ。当然だが、毎晩主催者が違う。私の「ン十ン年」のカタカナ会社生活の、あの時代、その頃、この
時、一緒に働いた仲間、お世話になった社外の方々、指導して下さった先輩方、面倒を見た後輩、部
下達・・・・・。宴が始まって、暫くすると、たちまちその時代に飛んでいく。私が忘れていることでも、誰か
が覚えている。みんなが忘れていることを私だけが覚えていることもある。何十年経って、初めて明か
される秘密もあったりしてね。そんな楽しい宴がお開きとなって毎晩タクシーの中で考える。私の「ン十
ン年」って、なんて充実していたんだろう、と。そして「今晩も旨かったなぁ」。「美味しい時代の旅」はまだ
まだ続く。
送別会も無いし、爪でも研ごうっかニャー