パクパク日記3年8月3週
木曜日から蝉の鳴き声が元気になった。アヂヂが戻って来て嬉しそうだ。
8月 18日(月) 飛騨地方は降ったり曇ったり 名古屋はピーカン
朝 岐阜県宮村「倭の里」朝のお膳(自家製ざる豆腐、朴葉味噌、岩魚の塩焼き、自家製飛竜頭、黄身
が三分の一の厚焼卵、汲み上げ湯葉、芋蔓煮、漬け物、ご飯、赤だし味噌汁、カスピ海ヨーグル
ト)、「シェ・ゴウ」のデコレーションケーキ残りの半分
豪華な朝食ざんしょ? 飛騨豆腐を使ったざる豆腐は驚くほどカタイ 薬味の山葵、生姜、芥子
七輪で焼く朴葉味噌 これでご飯3杯はイケル 飛竜頭には芥子を載せて 昨夜は鮎、今朝は岩魚
黄味三分の一に抑えた出汁巻 昨夜半分残しておいたケーキ 夜食の朴葉鮨を朝一で食べた
天気予報では、今週から夏が戻って来る予定であった。しかし、日本を縦に分断するような前線がドッ
カリと居座っていて今日も雨。朝7時一番に岩風呂の温泉に浸かる。さーてと、「倭の里」の朝ご飯はど
んなかな?むむむ、スゴイ!一汁九品だぁ。自家製ざる豆腐は驚く程カタイ。熱い出汁がかけられた飛
竜頭に溶き芥子を塗って食べる。旨い!七輪の上では姫筍を載せた朴葉味噌が良い匂いを放ってい
る。これだけでもご飯3杯はいけるなぁ。出汁巻卵はコレステロールを気にする人の配慮だろう、黄味を
三分の一に減らして焼いてある。昨夜の鮎も旨かったが、今朝は岩魚だ。今までフォーシーズンズホテ
ルの「みゆき」の和朝食が日本一と思って来たが、ここは双肩する程。大S子と私はご飯3杯食べた。
3人からのプレゼントのケーキは半分食べて残しておいたが、今日食べても十分旨い。あぁ満腹だぁ。
朝番外 食前食 (夜食の朴葉鮨) 食後のコーヒー (囲炉裏の部屋にて)
この宿では夜食が出る。朴葉に包まれた一口サイズの五目鮨。大S子と私は目覚めてすぐ食べた。
午前のおやつ 高山朝市で 飛騨牛の串焼き一切れ、他試食のお菓子いろいろ
飛騨家具の店をじっくり見学してから宮川沿いの朝市に行く。平日の雨だが観光客でいっぱい。東京で
は最盛期を終えた桃がここでは旬らしく盛んに売られている。野菜も安い。あちこちの店でお菓子を試
食。食べるだけで買わない。力持ちの大S子さんは桃を買う。名物となっている飛騨牛の串焼きを食べ
る計画だったが、満腹なので1串を4人で分ける。カタイ!噛み切れずに呑み込むと喉が痛かった。
昼 高山「ちとせ」 中華そば 480円、並焼きそば 380円
お腹が空かないので高山ラーメンで昼メシにしようか。レンタカーを返却するついでに地元の方にオス
スメの店を教えて貰い「ちとせ」に行く。大きな店なのに行列も出来ている。これは期待できるぞ!と1
番人気らしい焼きそばも一緒に頼む。ラーメンは昔のラーメン風。麺は極細のちぢれ、魚のスープの匂
いがする。えー、ハッキリ言って旨くない。じゃ焼きそばは?これはハッキリ言ってマズイ。なのに満員。
午後のお茶 高山「グリニッジ珈琲店」 白桃の生ジュース 600円
気を取り直すべく近所の「グリニッジ珈琲店」へ。白桃の生ジュースがあった。桃そのものの味で旨い。
夜 家食 「金亀」の駅弁「飛騨路」 850円、「シェ・ゴウ」の焼き菓子、ヘルシア茶
高山駅から特急で名古屋に向かう。途中から晴れて青空を見た。夏の日差しが強い。あぁ、夏だ。名古
屋に着くと蒸し暑く、晴天は静岡過ぎても続いている。ヨッシャ、これで明日から晴れだぞ、と思ったら東
京に近づくにつれて雲が厚くなっていく。東京駅で「また楽しい旅をしようね」と約束して家路に着く。高
山駅で買って来た駅弁でカンタンな夕食。プレゼントされたケーキがあまりに美味しかったのでお店を
教えて貰うと高山市内の「シェ・ゴウ」という店だった。今朝行き、買って来た焼き菓子も旨いぞ。無酒日
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8月 19日(火) 午前中雨午後から曇り
朝と昼 無し!
夕方の軽食 東銀座「カフェ・クリエ」 海老とアスパラのサンドイッチ 380円、コーヒー 220円
ぼんやりした予定はあったのだが、パソコンに向かっているうちに、いつの間にか夕方になっていた。
食事忘れて?はい、そうなのです。信じ難いことだが、午後5時まで空腹を憶えなかった。数十年続い
た私の「大食欲人生」も昨日を限りに終ったのか!つ、つ、遂に・・・。今日から毎週2キロづつ体重は
減っていくのだ。5週で10キロ減、10週で20キロ減!洋服も全部買い直さなくっちゃなぁ。食べないの
だから、パクパク日記の継続も難しかろうな。うーん。新橋演舞場に急いで行くと、ちょっと小腹が空い
た。これからの長い観劇に備えて、劇場の斜め前の店でサンドイッチを食べる。これ、旨いじゃーん。
夜のおやつ 新橋演舞場 演舞場特製小倉アイス 300円
今日の演目は『阿修羅城の瞳』。2000年劇団新感線と市川染五郎の共演で上演された再演である。
普段の演舞場は、ジーさん、バーさんでほとんど占められているが、今日は若い女性が大半。場内に
はロック音楽が激しく流れている。活気がある。サンドイッチが呼び水になったのかやたらと腹が空く。
夜 銀座「BAR モンド」 夏野菜のテリーヌ、スズキのマリネとてっぺん桃のサラダ、ペンネの辛口トマ
トソース、自家製ハムポテトサラダ添え、ドラフトビール、ジントニック×3、桃のカクテル
幕が下りたのは午後10時20分だった。いやいや、みなさん熱演で。市川染五郎、天海祐希、伊原剛
志、夏木マリ、近藤芳正、高田聖子、そして橋本じゅん。劇団新感線と市川染五郎の共演を「新感染」
と言っているらしいが、昨年もこの「新感染」の「アテルイ」を観た。アテルイは荒削りだったが、今夜の
再演より熱気があったような気がする。全編を通じて繰り広げられる激しい殺陣が効果的で、出演者の
猛烈な稽古ぶりと運動神経に感嘆。夏木マリの鬼・美惨、高田聖子の桜姫が達者。橋本じゅんは跋刀
斎を演じたが、彼への拍手が1番大きかった。それにしても、着流し姿の染五郎と鬼の頭領・阿修羅の
天海祐希の美しさはどうだろう。現在の日本で1番美しい男女はこの2人に違いない、と思わせるに十
二分であった。こんなに終演の遅い日はバー飯に限る。旅に続いて小S子さんと一緒だったが、彼女
は絶品の飛騨牛まで人に分けてくれる程小食だ。バーとはいえ、食事のうまい「モンド」でガツガツと食
べる。今見て来た舞台が鬼の話だからガツガツなんである。え?「大食欲人生」の終焉?ナニ、それ。
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8月 20日(水) 曇り
昼 九段下「スリランカカレー KANCHANA」チキンベントタ風カレー激辛 ルーのみ大盛り サラダ
付き ライス半分とナンSサイズ 1000円+150円、アイスチャイ 300円(ランチ時は600円が
半額となる)
先週初めて行った「カンチャナ」。女主人さんが言っていた「裏メニューの激辛」が妙に気になり、どうし
ても食べたくなる。前回はライスにしたが、ライス半分とSサイズのナンにしてみよう。それならカレール
ーは大盛りだな。ナンはそれほど旨くもないが、サンボーヌという玉葱の薬味がムッチャ旨い。ライスに
カレーをドドドッとかけ、その上にサンボーヌをドッサリのっけて食べる。うん旨い。他の客もそうしてい
る。私が店を出て5分後にこの店を教えてくれたペコさんが来店したらしい。夜メールを読んで知った。
夜 日比谷「資生堂パーラー 東京宝塚店」 ビシソワーズスープ、サラダ、ハンバーグステーキきのこ
ソース、バニラアイスクリーム、コーヒー 1800円+セット1500円=3300円
資生堂パーラーの「伝統料理」ってご存知?コンソメ、コーンポタージュスープ、ミートクロケット、クラブ
クロケット、ハンバーグステーキ、野菜カレーライス、ビーフカレー、チキンライス、オムライス。クロケッ
トはイギリスの球技のことではなくコロッケのことだよ。こうして並べてみると、大正時代から昭和にかけ
て、上流社会だけが食すことが出来た超高級西洋料理だということがわかる。あの池波正太郎さんが
少年時代、株屋の走り使いをして稼いだ金で、たまの贅沢を味わった料理だ。めったにハンバーグなど
食べないのだが、ここは別。エリンギ、椎茸、シメジがたっぷり入ったドミグラスソースが濃厚で旨い。ア
イスクリームも深い味だ。でもメニューに「資生堂伝統の料理」と書くのはナンかヘンじゃない? ナイジ
ェリア戦。ジーコジャパンが11戦目にして初めてホームで勝利。相手が若くても勝ちは勝ちだ。無酒日
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8月 21日(木) 晴れ 午後曇り
昼 早稲田「韮山」 新秋刀魚の塩焼き定食(小鉢:冷奴、筍煮、漬け物、ご飯、味噌汁つき) 900円
昨夜から左肩に違和感を感じていたが、朝起きると痛くて腕も上がらない。腫れてもいる。困ったなぁ。
移籍問題で話題の中田は山梨出身だよね。山梨は韮崎だ。で韮山は静岡ね。韮山出身のご主人が一
人で切り回しているらしい。カレーや辛い麺類も良いが、こうした定食も懐かしい。肩の痛みが増す。
夜 広尾「麻布 さ和長」 だだ茶豆、刺身盛り合わせ(石鰈、シマ鯵、コチ、白イカ、鮪、ウニ)、穴子の
白焼き、赤ハタの汐焼き、銀杏、野菜天麩羅せいろ蕎麦(大盛り)、生ビール、冷酒(山法師、尾瀬
の雪どけ)
2日続けて出社。仕事を終えて新橋の鍼灸治療院に駆け込み、三角巾で左手を吊った姿になった。院
長から「酒は飲まないよーに。え?送別会のようなものが今晩もあるの?じゃ、なるべく抑えるよーに」
とお告げ。広尾の「さ和長」に三角巾で腕を吊って行ったら皆にビックリされた。大好きな天然ボケのT
子ちゃんから「全員窓際なんだから早く宴会を始めない?」という提案あり、5時半には開宴。日本蕎麦
屋さんだが、肴も豊富で旨い店だ。6年前まで一緒に仕事をした仲間達だが、ただただ楽しかった。
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8月 23日(金) 晴れ 今日も32度のアヂヂだが、晴れたから許す
昼 新橋「末げん」 かま定食(小鉢、漬け物、吸い物つき) 1000円
「一掌堂」さんの治療のお陰で、右肩の腫れと痛みは半減。三角巾は不要になった。「末げん」のランチ
には、唐揚定食、竜田揚げ定食という魅力的なメニューがあるのだが、やっぱりかま定食になっちゃう
なぁ。親子丼におけるご飯とツユの関係は微妙だ。全くツユがしみていなければ失格だし、ツユダク過
ぎてびしゃびしゃではこれもダメ。ちょうど良い加減が難しい。「末げん」の丼は見事なツユ加減である。
午後のお茶 代々木「プロント」 コーヒーLサイズ 280円
鍼灸院、皮膚科、そして整体と今日は「治療集中日」みたいだ。左肩は驚異的な治癒ぶりであと一息。
夜―1 荒木町「ます味」 コース(前菜:肝煮・スズキの昆布巻・蛸の柔らか煮・稚鮎の南蛮漬け、穴子
の薄作り、小鍋仕立て、天麩羅の盛り合わせ、穴子の白焼き、穴子のしゃぶしゃぶ(肝だれと梅だ
れ)、茄子とキュウリの胡麻和え、穴子丼、アサリの味噌汁、漬物、オレンジゼリーと夕張メロン、
生ビール、冷酒(立山)
「ます味」の場所はわかりずらい。だから手製の地図を送っておいた。なのにSさんは迷っているのか
到着しない。店に電話。「え?JALシティの前にいらっしゃる?全然方向が違います。そこは新宿通リ、
こちらは外苑東通りを早稲田方向に来てもらわないと・・・」。また電話。「目印ですか? 一心ラーメン
がありますか?」。ようやく3人揃った。予約時に穴子のしゃぶしゃぶがあると聞いて、コースに入れて
貰う。前菜、薄作り、小鍋、天麩羅、白焼き、あぁ美味しいなぁ。しゃぶしゃぶは肝だれと梅だれだった。
夜―2 荒木町「ワインライト」 松の実のバター炒め、ジントニック
メンツが違っても、「ます味」のあとは「ワインライト」と決まってしまった。安くて、静かで良い店である。
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8月 23日(土) 晴れ 晴れ 東京は34度!
朝 家食 「ます味」の穴子弁当、コーンとツナのサラダ、ヘルシア茶
今日も晴れ。遅れ過ぎたことに文句はつけまい。待ちわびた夏ではあるが、やっぱり暑いとゲンナリ。
昨夜からいったい何匹の穴子を食べているのだろう。鰻も好きだが、穴子がより好き。贅沢な弁当だ。
夜 新宿コスミックセンター前「インド料理 ヒマラヤ」 トマトスープ 200円、オニオンパコラ 580円、
ガーリック・クルチャー(ニンニクのナン) 480円、チキンサッグ(鶏肉とほうれん草の辛口カレー)
1080円、フルーツライタ(フルーツ入りヨーグルト) 350円、生ビール 2杯
暑いし、運動もせねばならん。そんな時はプールだ。しかし夏休み中のプールは子供連れの宿泊客が
多いのでリズムが崩れる。私が愛用している歩行台のあるコースは「子供用コース」と間違えられ子供
だらけなのである。今週の食事には辛さが足りん。夕食は早大理工学部斜め前の「アラスカ」に行こう
か。KO出身のIさん、W大出身のMさんからオススメを頂いている。いつも新宿行きのバスから「アラス
カはここなのよね」と眺めていたのだ。インド料理店らしく、お得なワンプレートのメニューもたくさんあっ
たが、アラカルトにする。オニオンパコラが旨い!銀座「ハリドワール」のパジャと同じような味だが、ボ
リュームは倍ほどある。このままでも旨いが、グリーンチャントニという緑の辛いソースをかけると旨さ
が増す。ガーリック・クルチャーは、薄くスライスしたガーリックがまるでサンドイッチの具のようなカタチ
でギッシリ挟まっている。熱を直接通していないので、ちょっと生っぽい。ガーリックナンは、早稲田の
「オールドバサール」の方が香ばしくて好きだな。さて、カレーである。辛さ★★のチキンサッグをもっと
辛くと注文したが、これは深い辛さだ。インド料理における「趙楊」というべきか。場所柄、早稲田大理工
学部の教授達がよく見えるらしい。無酒日だったのに、午後7時までは女性に限って生ビールがサービ
スというので、飲んでしまったよ。性格がさもしいねぇ、夢子さん。飲んでしまったのだから、もう1杯!
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8月 24日(日) 晴れ 今日も暑いぞ、33度だ
朝 家食 リーガロイヤルホテル東京「メリッサ」の衝撃のメロンパン、ブルーベリージャムパン、ヘルシ
ア茶
「メリッサ」の衝撃のメロンパンを大勢の方々に差し上げている。皆さん「美味しかった。またチョーダイ」
と仰る。で、またまたたくさん買って・・・という流れになっている。だから私が実際食べるのはマレだ。
夜 家食 「インド料理 アラスカ」のサモサ、フィッシュマサラ(白身魚のスパイシーカレー)、ライス
昨夜行った「アラスカ」のカレーが美味しかった。ナンで食べたのでライスでも食べてみたかった。だか
らテイクアウトで買って来た。フィッシュマサラ。タラらしい魚の切り身がボコボコと入っていた。無酒日
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【今週の振り返り】
ロングロングアゴー。その夜は疲れる接待があり、二次会も終えてお開きになったのは零時を過ぎてい
た。もう十二分に飲んではいたが、ホッとしたところで一杯やろうと、仲間の男性と馴染みのスナックに
入った。店にはマスターがいるきりで他に客はいない。しばらくすると、背の高い女性がツカツカと店に
入って来た。初めて会う人だが、堂々とした身のこなしが印象的だった。彼女は私の仲間の男性と知り
合いらしく、同じテーブルに当然のように座る。彼女の話はすべて仰天するものばかりだった。「軽井沢
をお散歩していたら、緑のキレイなところに大きなお家があったので入って行ったの。何しているお家で
すか?って聞いたら、ゴルフ場だって言うの。やったことは無いけど、やってみたいな、って言ったらどう
ぞ、どうぞってね。とても楽しかったので、毎日行ったの・・・・・・」。私は眠くなったが、彼女の話は続く。
「そうだわ、夢子さん、お歌を歌えば目が覚めてよ。歌って!」と彼女に言われて、何の曲だったか歌っ
た。空が白んで来ている。時計を見ると午前4時を過ぎている。ウツラウツラし始めた時、彼女の声が
大きくなった。「ねぇ!いいこと思いついたの。今日ね、私ミラノのお家に帰るんだけど、みんなで一緒
に行かない?ねぇ、行きましょうよー、ね?行こう行こう」。これからミラノに行く?確かに土曜日の朝に
なったところだ。週末にミラノ?どうやって断わったかは覚えていない。それからタクシーで帰宅し、目が
覚めたら午後だった。ボーっとする頭でテレビをつけた。NHKの音楽番組だった。「それではここで特
別ゲストをお迎えしましょう。ミラノでご活躍のソプラノ歌手の○○さんです」。彼女だった。やがて彼女
は、マリア・カラスコンクールで優勝した・・・・・。そんな女性の前で、私はカラオケを歌ってしまった。
映画『永遠のマリア・カラス』を観た。20世紀を代表する伝説的なディーバ(歌姫)のマリア・カラス。
死後30年近く経っても、その名前は褪せることがない。20世紀の終わりに人気を博した三大テナーの
彼らだって、マリア・カラスの前に影は翳む。ストーリーは、50代になって隠遁生活を送るマリア・カラス
に友人のプロモーターが全盛期の歌声を映像に被せてオペラ映画を撮ろうと説得し、一度も舞台で演
じたことの無い『カルメン』なら、と承諾する。今は声の出ないマリア・カラスが、自分の歌声に口を合わ
せてカルメンを渾身の力を込めて演じるのだが・・・。伝記ではなく、フィクションである。監督は、オペラ
演出でも著名なフランコ・ゼフィレッリ。実際マリア・カラスと親しい友人だったそうだ。彼の演出したオペ
ラを何度か観たことがあるが、それはどれも素晴らしい舞台だった。劇中劇の『カルメン』は、そのゼフィ
レッリが演出し、全盛期のマリア・カラスが歌うのだから凄いカルメンになっていた。この話がフィクショ
ンで無く、あの映画が実在したら毎日見るのに。マリア・カラスを演じるのは、ファニー・アルダン。彼女
の演技は素晴らしく、元気な時のマリア・カラスを知る私でも、本物に思えて来た。今世界一のカルメン
歌手はアグネス・バルツァと思うが、彼女もマリア・カラスと同じギリシャ人だ。マリア・カラス役の候補に
上がったオペラ歌手・テレサ・ストラータスもギリシャ人。偉大なディーバを輩出し続けるギリシャは不思
議な国だ。そのギリシャで開催されるアテネオリンピックのチケットは来週から売り出される。
なんでカラスなの?アグネス・ネコなんてオペラ歌手いニャイ?