パクパク日記3年11月3週

       ぶらぶら生活の仕上げに、南紀で温泉三昧して来ました

           

11月 17日(月) 晴れ(大阪は)

朝 大阪・リーガロイヤルホテル「なだ万」 和朝食(里芋饅頭、煮魚、昆布巻、酢の物、出汁巻卵、

    切 干し大根、たらこおろし、焼海苔、味噌汁、ご飯) 2300円+サ+税

  

午前中ホテルのプールで泳ごうと思う。東京のホテルのヘルスクラブ会員だから無料で使用できると言

うので。食後1時間半経ったところで運動するのが望ましいと昔聞いたことがある。ならばと、6時半起

床、7時食事開始、7時半食事終了。9時から泳ごうと部屋で水着に着替える。カンペキな計画性であ

る。アネックスにある室内プールに向かう。あら?閉まっている。今日は月に1度の休館日なんだって。

がっくりである。「なだ万」の朝食は、お粥とご飯から選ぶ。ご飯だ。特段美味しくも無いが2杯食べた。

昼 大阪・リーガロイヤルホテル「道頓堀 今井」 きざみうどん 700円、さざ波ごはん(小) 600

  

プールが休みだったので、乾いた水着のまま部屋に帰って来た。どうしようか。そのまま部屋のお風呂

に入ることにした。ゆっくり新聞を読んで過ごし、チェックアウトした後地下にある「今井」に行く。関東地

方のうどんは確かに汁が真っ黒だ。讃岐はコシがあり過ぎてアゴが疲れる。大阪うどんが丁度良い。き

つねは油揚げが甘過ぎるからきざみだ。さざ波ごはんは、ちりめんじゃこご飯。小で600円とは高い!

午後のお茶 中津「ナポリ」 コーヒー 350

午後、中津の三井アーバンホテルでNPO団体の会議。少し早く着いたので、向いのビル地下の喫茶

店に行く。その昔、東京、大阪兼務時代があり、毎週水、木、金は大阪生活だった。毎週大阪のホテル

に3泊か4泊していた。同じホテルだと飽きるので、大阪のホテルを転々とした。三井アーバンも何度も

泊まったっけ。バーにボトルもキープしていた。当時給料は少なかったからホテルの朝食は高過ぎた。

よく、この喫茶店でモーニングサービス食べた記憶がある。トーストとゆで卵とコーヒーって旨いよね。

夜 家食 「アンデルセン」ミックスサラダサンド 380円、ミートパイ 220円、揚げカレーパン 130円、

    豆パン半分、ヘルシア茶

   ミートパイがサクサクで旨い!

この団体の理事も長くやっているが、イラク戦争やSARSの影響で創立以来の大打撃を受けている。

夏頃から運営が厳しくなって来たが、今日の理事会で残念な結論に達した。それぞれが別の道を歩む

ことになる。暗い気持ちで東京に帰る。試合も負けたし。伊丹空港で買ったパンで質素な夕食。無酒日

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11月 18日(火) 晴れ

昼 歌舞伎座「花道」 花かご弁当 鴨南蛮蕎麦付き 2500円−250円(歌舞伎会会員割引)

  

朝早く起きて洗濯し、歌舞伎座に出掛ける。11月の歌舞伎座は顔見世である。昼の演目は『梶原平三

誉石切』、『船弁慶』、『松竹梅湯島掛額』で、補助席が出る盛況。梶原平三は、義経が頼朝から疎んじ

られることになる人物として嫌われているが、今日は仁左衛門が演じる良い役。『船弁慶』では、中村

富十郎が「一世一代の船弁慶」と銘打って演じた。『松竹梅湯島掛額』の「お土砂の場」はドタバタ喜劇

で、菊五郎が大いに笑わせるが、「火の見櫓の場」では菊之助演じる八百屋お七が健気な娘で泣かせ

る。楽しみにしていた「おでん処やぐら」が今日に限って休み。昨日から「休み」に当ってばかりだ。毎月

歌舞伎座に行くと豪華なお弁当を食べる気にもならないのだが、仕方なく花かご弁当。小さなテーブル

にギチギチ6人も座らされて、ニワトリ小屋という言葉を思い出した。せっかくの芝居見物の食事か?

夕方のおやつ 歌舞伎座 「檜」 リンゴのタルトとコーヒーセット 900円−90円(歌舞伎会会員割引)

  

なぜ昼の部が終わったのに「檜」に座って、ケーキ食べているのでしょう。そうです。夜も見るのです。

夜 銀座 「アラジン」 海鮮五目とアボガドのサラダ 900円、小籠包 500円、イシモチと高菜そば 

    880

  

夜の部は『盛綱陣屋』、『女伊達、うかれ坊主』、『心中天網島 河庄』。一番前のど真中の席だったが、

『盛綱陣屋』では、目の前で幼い小四郎に自害されたりで目のやり場に困る。吉右衛門が良い芝居をし

て大いに泣かせてくれた。『心中天網島 河庄』は鴈治郎家の家芸のような芝居で、治兵衛の鴈治郎

は流石のうまさだ。それにしても、粉屋孫右衛門を演じる予定だった富十郎が急病で坂東吉弥が代役

を務めた。富十郎さん、昼の部で一世一代の船弁慶を演じていたのに、どうしたのだろう。突然代役を

仰せつかってしまった吉弥さんには、プロンプターがつき、物陰から大きな声で台詞が与えられる。一

番前にいるので、丸聞こえ。でも、台詞を教えて貰っても、フリなどすぐに出来るものではない。彼は他

の役は演じるが、粉屋孫右衛門はやったことがない。冷や汗百斗だったであろうが、役者とは凄いもの

だと感心した。それにして富十郎さんが心配だ。心配と言えば、大ファンの猿之助さんが、月曜日博多

で軽い脳血栓で入院し「西大后」の舞台を降板したと聞いた。あっちもこっちも歌舞伎役者が倒れて困

る。皆さん、一刻も早く全快して下さいと祈る。「アラジン」は、以前銀座7丁目のビルにいた頃、Sブーと

よく昼食を食べに来た。海鮮五目とアボガドのサラダが素晴らしく旨い。イカ、海老、アサリは瞬間湯を

通したらしく、瑞々しくも柔らかい。イシモチそばには唐揚げしたイシモチがドッサリ。旨いなぁ。無酒日

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11月 19日(水) 晴れ

昼 代々木「NARE」  パスタランチセット(野菜スパッゲティ、サラダ、コーヒー) 900

  

夜はライブハウスの「NARA」。今日のパスタ、野菜スパゲッティだったが、すぐ空腹になりそうな予感。

夜−1 麻布十番 「幸村」 お任せコース(子鴨・牛蒡・素焼舞茸の茄子ソース、ブラウンマッシュル

     ー ムの蒸しもの ポルチーニ茸・モリーユ入り、香箱蟹、鰻の細巻とクチコ、琵琶湖のもろこ焼、蟹甲

     羅酒、間人(タイザ)焼蟹、蟹味噌、柿の和えもの、飛竜頭のお吸い物、海鼠とコノワタの親子和え、

    飛鳥の蘇、焼白子おろし、栗ご飯、味噌汁、漬物、京都大司郎柿、ビール、冷酒:鄙願 3本、赤ワ イン

  

  

  

  

  

何度かお誘い頂きながら、日程が合わず涙を飲んで来たが、久々に「幸村」さんに伺うことが出来た。

前菜は子鴨と牛蒡の上に素焼した舞茸が。焼き茄子のソースの下にも胡麻や色んなソースが敷かれ

ていて複雑な味わい。今日のご馳走の「序曲」のような一皿だった。間人と書いて「タイザ」と読む。蟹

好きの人なら誰でも憧れる京都日本海側で捕れる超高級蟹である。「いつか間人に行って蟹を食べた

い!」と十年程考えていたが、今日実現することになった。1回食べる分ずつ丁寧に焼かれた間人蟹が

次々と供される。身はスルッと取れる。瑞々しく甘い。あぁ・・・・・旨い・・・・・。クチコも香箱蟹も琵琶湖の

もろこも、客ごとに釜で炊き上げた栗ご飯も旨かったなぁ。こうゆうのを贅沢と言うんだねぇ。ご馳走様。

夜―2 麻布十番 「ゲート・ファーム」 ジントニック 3杯

明日早起きするんだから、飲まなければ良いのに、酒呑みって飲んでしまうのですな、困ったことに。

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11月 20日(木) 降ったり止んだり(和歌山は)

朝 飛行機の中で 「幸村」の栗ご飯おにぎり、日本茶

   こうして客ごとの栗ご飯は炊きあがる

2時半までうたた寝してしまたったが、AYのモーニングコールのお陰で6時に無事起きることが出来

た。昨夜食べ切れなかった栗ご飯をおにぎりにして貰った。飛行機の中で羨ましがられながら食べる。

昼 和歌山・竜神温泉 「若山屋」 親子丼 650円、味噌汁 100円、コーヒー 300

南紀白浜空港着後、田辺市へ。更にバスに揺られて1時間半。ようやく竜神温泉に着いた。全国には

温泉は数多けれど、竜神温泉は昔からマークしていた。昔、紀州の殿様がこの湯を愛し、別荘地を設

けたとか。上屋敷旅館、下屋敷旅館など風情のある建物が並び、静かな佇まいである。まずは腹ごし

らえ。ここには食堂は2軒だけだけだが、1軒は定休日。ということは「若山屋」しか無いのだ。親子丼を

頼むと、丼の蓋にタクアンが2切れ乗って来たのにはタマゲた。元湯に入る。群馬県の川中温泉、島根

県の湯の川温泉と並び、日本三大美人湯だとあった。あら?嬉野温泉も美人湯だったのではないかし

ら。まったりと全身に纏わりつくような重曹泉で、肌がスベスベになった錯覚を覚える。美人になったよ。

夜 田辺 ・ホテルハーヴェスト南紀田辺「彩」 和洋折衷コース(前菜:蟹味噌豆腐・むかご新庄・

     甘海 老箕の揚げ・鯖蕪包み・慈姑煎餅・金柑蜜煮練り玉射込み、オニオンスープ、メンドリなどのお

     造り、鰆の味噌柚庵焼、牛フィレ肉のステーキ マデ−ルソース秋野菜添え、サラダ、鱈白子蒸し、

     ご飯、味噌汁、リンゴとパイの重ね焼 バニラアイス添え) 6500円、生ビール中ジョッキ、冷酒:

     「熊楠」  1300円、ボージョレーヌーボー 赤ワイン 700円 +税

  

  

  

今日から「ホテルハーヴェスト南紀田辺」に2泊する。夕食は予約制で、和食3コース、洋食1コース、

和洋折衷コースが1つの5コースの中から選ばねばならない。和洋折衷にした。今日は11月21日、そ

う、ボージョレーヌーボーの解禁日だ。フランスの夏の猛暑で収穫量は少なかったものの甘味が強いワ

インが出来たと評判である。和洋の料理に合わせて、ビール、冷酒、ワインを飲み分ける。忙しいぞ。

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11月 21日(金) 晴れ(和歌山は) とても暖かい

朝 田辺 ・ホテルハーヴェスト南紀田辺「彩」 朝食ヴュッフェ((グレープフルーツジュース、焼き

     鮭、 干物、青菜のお浸し、厚焼卵、筑前煮、冷豆腐、サラダ、焼き海苔、南高梅、ご飯、味噌汁、

     フル ーツとヨーグルト、エスプレッソ) 1500円+税

  

6時起床。ホテルの地下1階にある大浴場の温泉も、竜神温泉に成分がよく似た温泉で、まったり系で

ある。昨夜入って気に入ったので、早起きして風呂に入る。昨夜強い雨が降ったが、今日はカラリと晴

れ渡り、美しい朝日の撮影も出来た。朝ご飯はヴュッフェ。田辺と言えば、南高梅だ。ご飯に乗っけて。

昼 和歌山・川湯温泉 「喫茶 こぶち」 天然鰻丼 1600円、温泉コーヒー 350

  

田辺駅前からバスに乗り、2時間12分後「熊野本宮」に到着した。時間の関係で、熊野三宮を全部行く

ことが出来ないので、今回は本宮だけ。さぁ、お参りを済ませたら、次は温泉だ。本宮の近くには3つの

有名な温泉がある。まずは川湯温泉。大塔川の一部を冬場に堰き止めて川の中に作られた仙人風呂

で有名だ。昨夜の大雨でお湯の温度が下がったとかで、今日は誰も入っていない。「山水館」の温泉に

入る。内湯は良いが、川の横に作られた露天温泉にどうやって入るか。丸見えである。その時、湯浴み

が用意されているのに気がついたのですよ。それを着てソロリソロリと入る。何だか入水自殺するよう

な気分だ。隣の喫茶店で昼食。夜はカラオケ屋にもなる店らしいが、天然の鮎や鰻があるというので、

鰻丼を注文。養殖モノに慣れていると、天然モノのちょっと固い身が新鮮。なかなか旨い鰻丼だった。

午後のおやつ 和歌山・渡瀬温泉 抹茶バニラソフトクリーム 250

  

  温泉の後はソフトクリーム   池ではない!渡瀬温泉の西日本最大の大露天風呂    小栗判官ユカリの湯の峯温泉

「温泉隧道」というトンネルを抜けると、そこは渡瀬温泉。西日本で最大の露天風呂を誇る。幸い誰も入

っていない。一の湯から五の湯までをのんびり浸かって楽しんだ。風呂から上がると、そこへ団体客の

バスが着いたらしく、数十人のおばさんが風呂場に押し寄せる。良い時に入ってしまって良かった。ここ

から20分も歩けば、もう1つの湯の峯温泉があるのだが、撮影だけして入浴は諦めた。瀕死の小栗半

官が、その昔この湯で癒えたという伝説のある温泉。数年前、市川猿之助が、スーパー歌舞伎の『オ

グリ』で演じたがその舞台は3度も見た。照手姫に代わって猿之助さんに湯の峯温泉の湯を届けたい。

夜 田辺 「ままや」 付き出し:絹さやの卵とじ、カツオの刺身 900円、豚とろの網焼き 500円、

      バリ コ焼 500円、じゃが芋のネギ焼 400円、ままや風ピリ辛つくね鍋 1000円、生ビール、

      冷酒: 「大吟醸 おんな泣かせ」静岡 800円×4杯   7700

 

 

田辺駅から数分歩いた駅前新通リの「ままや」。森口博子似の美人ママさんと、2人のお嬢さんの3人

で経営する家庭的な店である。「ままやと言えば、赤坂にあった向田邦子さんの妹さんが経営されてい

た店と同じ店名ですね」と言うと、果たして大の向田ファンなのだと。バリコは「あい」というこのヘンでは

一般的な魚の子魚を干して焼く。バリバリと食べるので「バリコ」と言うらしい。えぼ鯛と鯵を合わせたよ

うな味がした。名前が気に入らないが「おんな泣かせ」という酒は、サラサラと飲めて気に入った。年1

度しか出荷しないので、仕入れたものが終わればまた来年になると言う。キリが無いので4杯でやめ。

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11月 22日(土) 快晴(和歌山も東京も)

朝 田辺 ・ホテルハーヴェスト南紀田辺「彩」 朝食ヴュッフェ(グレープフルーツジュース、サラダ、

     茹 で卵、ソーセージ、トースト、冷豆腐、フルーツとヨーグルト、エスプレッソ) 1500円+税

  

今日も6時に起床して、早朝から温泉に浸かる。普段6時起きなんてことになれば、モーニングコール

を頼み、数日前から緊張するのに、旅に出ると目が覚める。ま、もっとも一昨日も昨日も午後10時過ぎ

には寝てしまったんだけどね。朝食ヴュッフェのメニューが同じだったので、今日は洋食を主とした。

昼 羽田空港 「ヴィド フランス」 焼き立ての(コロッケパン 130円、焼きカレーパン 150円、エ

      ンジ ェルソフト・アップル&チーズ 140円)、豆乳黒胡麻バナナジュース 350円 +税

    これが焼き立てのエンジェルソフト

新しく出来た品川シティのどこかで昼を取ろうと思い、京急乗り場に行こうとした。良い匂いがする。焼

き立てのパンの匂い。それに釣られて店の中。焼き立ての表示が出ている3種類のパンを選んで店

の中で食べることに。「焼き立てのパンに優るものなし」。エンジェルソフト・アップル&チーズは、リンゴ

の砂糖煮とトロトロに溶けたチーズが入っていて実に旨い!今後羽田の食事はいつもここにしよう。

夜 家食 若狭の浜焼き鯖寿司 900円、「ヴィド フランス」の季節のサラダ 180円、ヘルシア茶

   

羽田空港で何げなく買って来た鯖寿司がこんなに旨いとは!福井の「有限会社海の恵み」という会社

の製品で、包み紙には「みち子がお届けする若狭の浜焼き鯖寿司」とある。みち子さんとは、これを作

っている会社のボスらしい。酢飯と焼き鯖の厚みが同じで、間に薄切りのガリと椎茸が挟まっている。

何より鯖の旨いこと!脂が乗っていて、焼いてあるから香ばしい。羽田に行ったら必ず買おう。無酒日

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11月 23日(日) 晴れ

昼 早稲田 「うだつ食堂」 青ネギそば(大) 650円、半熟卵 100

  

少し前、ご当地ラーメンというものが流行った。火付けとなったのは、和歌山ラーメンのある店がラーメ

ンコンテストで1位になったことだっただろうか。それまで、東京ラーメン以外は、札幌ラーメンが長年ハ

バを利かせ、喜多方ラーメンが1つの地位を築いていた。以来、トンコツ細緬の博多ラーメンの店が都

内にもたくさん出来、旭川ラーメンとか、函館ラーメンとか色々出来ましたよね。南紀白浜空港で和歌

山市の行列が出来る店のラーメンを買おうか迷ったが、現在調理拒否症だからヤメタ。空港の食堂に

もメニューがあったが、朝だったので断念した。だからという訳でもないが、今日は徳島ラーメンだよ。

おやつ 早稲田 「モスバーガー」 栗と玄米餅のお汁粉 280円、コーヒー 180

  

久々に近所の猫達に挨拶しに行く。自宅裏の新江戸川公園では、園内の木々もようやく色付き始め、

毎年の風物詩である雪吊の作業が始まっていた。3ヶ月程前に産まれた街猫の子猫達が餌をねだる。

夜 家食 高菜とシラスのスパッゲティ、大根サラダ、青森のリンゴ、ヘルシア茶

   

午後の数時間を使って衣類の整理をする。すぐ着るもの、夏もの、クリーニングに出すもの、捨てるも

のを分類したら捨てるものが半分になった。「捨てる」ことが一番苦手な性格で、着もしない衣類が言葉

通りの山になっていた。こんなものあったっけ?というものから、これはミラノで買ったのよね、あら?こ

れはアトランタで探したものだ、と買った時のことを鮮明に覚えているものまで色々。愛着はあるが「思

い出というゴミの山」といつまでも暮せない。栃東が朝青龍を破り優勝。青森リンゴが旨いぞ!無酒日

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【今週の振り返り】

通学や通勤でバスを使うのは大キライだった。遅れるのは当り前で、来るのか来ないのか、バス停で

毎日イライラ、ヤキモキしていた。引っ越すならバスを使わなくても良い所へ、と強い決心もした。しかし、

一刻の時間を争う生活を離れると、バスが大好きになった。和歌山県でもバスに何度も乗った。空港か

ら南紀田辺まで35分。双子のパンダが産まれたアドベンチャーワールドを回って駅に着く。田辺は、あ

の弁慶の生地でもあり、駅前には大きな弁慶の像が立っていた。今週は歌舞伎座で『船弁慶』も見た

が、風光明媚なここで彼が産まれたのかと思うと、何となく可笑しい。11時25分発の龍神温泉行きに

乗る。1日5本しかない便の1番バスだ。市内を通過して暫くすると、ウツラウツラし始めた。睡眠が足り

ないのだ。ふと目が覚めると、そこには深い山々に囲まれた風景が広がっていた。あぁ、ここは連ドラ

の『ほんまもん』の世界なのだなぁ。美しい海辺も良いが、山々に囲まれた場所に自分を置くと妙に落

ち着く。大きなモノに抱かれている安心感があるのかもしれない。ひとっこ一人いない道を進むのは、も

う1人の客と私、そしてバスの運転手さんだけ。龍神村は4つの村が合併して出来たそうだが、その村

役場がガラス張りでヤケに立派だった。日高川に沿ってバスは進み、やがて龍神温泉着。昼過ぎの12

47分だった。ここまでバス代は1700円だから、往復では3400円となるが、龍神バスが発行する

「日帰り温泉クーポン」というものを買うと、これに元湯の入浴券(600円)がついて2千円と、半額にな

る。気持ちの良い秘境の温泉に浸かって、土産屋のオバアちゃんとおしゃべりして、また1時間40

の道を戻って来る。しかも2千円で。楽しい旅だ。翌日は、更にバスの足を伸ばして熊野本宮大社まで

行った。925分発、終点までは2時間かかる。今日も「ほんまもん日帰り温泉クーポン」を求めた。

4700円が2500円となる。熊野古道を歩くことがブームになっているが、田辺から本宮までの途中には

中辺路(なかへじ)町などがあって熊野古道の標識があちこちに立っている。富田川がバスの右に左に

流れて眺めが美しい。やがて大塔川、そして熊野川と共にバスは走る。途中で乗り降りするのは、地元

のご老人ばかりで、それも数人、終点まで行くのは私だけであった。熊野本宮の手前にある湯の峯温

泉、渡瀬温泉、川湯温泉の指定された数軒のどれかのお風呂に入り、バスはその区間なら何度乗り降

りしても良い。本宮にも参詣し、川湯、渡瀬温泉に入って、往復4時間以上のドライブを楽しめるのだか

ら、日帰りバスって楽しいよなぁ。下校の小学生達の賑やかさには驚かされたが、バスを降りる時は、

「ありがとう」の「と」にアクセントをつけて挨拶して行くのには感心。バス停の名前も面白い。「清姫」、

「武住・ぶじゅう」なんてのもあったし、「野中の一方杉」という地名もあって笑った。春日八郎の「別れの

一本杉」みたいだ。復路、客が私だけになった時、トイレ休憩で運転手さんと煙草を吸いながらお喋り

する。えー?毎週トラックで東京に来られるの?首都高は混んで困る?おぉおぉ、湾岸も中央道も通る

のね。朝バスに乗ったが、最終のバスで帰って来たのは夕方の5時過ぎで日がとっぷり暮れていた。

旅先で、長いバス旅をするのも楽しいですよーん。

         この車を買うまでは、ボクもバス好きだったニャア

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