パクパク日記4年3月4週
中途半端に咲いた桜に見送られ、新しい街に舞台を移す
この景色から
この景色へ
3月 22日(月) 冷たい雨が一日降り続く
昼 東京済生会中央病院 和食セット(ブリの照り焼き、揚げ豆腐、ほうれん草のごま和え、ご飯、蕪と
蕪菜の味噌汁、メロン
昨夜から「食べず、飲まず、吸わず」をやり遂げて6時起床。人間ドッグに行くということは、朝早い病院
時間に合わせないといけないのですよねー。7時40分三田の病院到着。喉が渇き、空腹で、しかも煙
草欠乏症である。眠くてアクビが出て止まらないが、8時半から検査は始まる。血を採られたり、押され
たり、引っ張られたりしながらドッグの勤めを果たす。昼前には消化器系の放射線科にいた。十数時間
ぶりに飲んだ液体がバリウムですか。何度飲んでもコレはマズイねぇ。ゲップをガマンするだけでも相
当だ。昼前に大部分の検査を終了し、飲まず吸わずは解禁。16時間ぶりに煙草を吸ったらクラクラと
気持ちが悪くなった。これを機に煙草ヤメテしまおうか、という考えが頭をヨギル。昼飯。ブリの照り焼き
など、病院食としはご馳走なのだろうが、旨くないのですよ。機内食とどっちを選ぶと聞かれても悩む。
夜 早稲田 「志乃ぶ」 付き出し:ほたるイカ、蟹味噌、空豆、焼銀杏、アサリの酒蒸し、もずく、お
でん
人間ドッグ1日コースは、午後4時前までかかった。冷たい雨が降りしきる中会社に向かう。8時まで
仕事をして、虎スミとおでんを食べに「志乃ぶ」に行く。今シーズン「志乃ぶ」は初めて。おでんの豆腐が
美味しくお替りをした。春の暖かさを味わった後の寒さでおでんと燗酒が売れている。おでんは温まる。
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3月 23日(火) 午前中小雨午後曇り 今日も寒い
昼 九段南 「東風汁緬屋本店」 亜細亜的汁緬 750円、小飯 50円、杏仁豆腐 +50円、コーヒ
ー
比較的情緒が安定している性格であると自認しているのだが、昨日から私は機嫌が悪い。仕事のこと
で機嫌が悪い。そういう自分がイヤなのだが、やっぱり機嫌は良くない。こんな時は、冷たいものはアカ
ン。あったかーい食べ物を食べて、機嫌を直さなくっちゃね。「東風汁緬屋本店」には11種類の緬類が
あってこれまで5種を食べた。残りは6つかぁ。辛くはなさそうだが、亜細亜的汁緬というネーミングが気
になっていた。頼んだ。後悔した。不味くはないが、つまらない。昨日ドッグの最後、その時点までにわ
かったデータを元に結果のドクター面談があった。詳しくは言わないが「もう大盛りは止めなくっちゃ」と
強く思った。大盛りを止めて、小ライスを頼んだ。意味ないじゃーん、である。でも、止めなくっちゃなぁ。
夜 四谷 「リトル・インディア」 オニオン・バジ(玉葱のインド風かき揚げ) 400円、サグスープ(ほ
うれ
1300円、
お昼の汁緬が効いたのか、機嫌は徐々に回復する。会社でふと気がつくと、既に夜9時になっていた。
腹も空いたなぁ。で、虎スミを誘って四谷のインド料理屋に向かう。人間の選択は保守的だから、半分
は前回食べたものをアンコール。虎スミはオニオン・バジもサグスープも初めてということで、喜んでモ
リモリ食べている。ホントに旨いのですよ。オニオン・バジとサグスープはオススメです。カレーの種類も
多くて、選択に悩んでしまうぞ。この店には190センチ近い痩身長身の男性と、中背太肉の男性2人が
いらしてサービスを担当している。ここの料理を食べると、どっちの体型になるのでしょうねぇ。無酒日
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3月 24日(水) 午前中から雨 午後曇り
昼 九段南 「さくらさくら」 天然海老のフライ膳(グリーンサラダ、天然海老のフライ タルタルソー
ス
円+税
これで4食続けて虎スミとご飯を食べている。長く暮らした夫婦は徐々に顔が似てくるのは、同じ食べ物
を食べているからだ、と言われるが、そのうち虎スミと私は似て来るのだろうか。顔はともかく、体型は
虎スミに似たいなぁ!!いつも大混雑の「さくらさくら」。ダメ元で覗いてみると2席空きが。ラッキー。隣
の人の皿を見て天然海老のフライ膳を注文した。相変わらず、この店の料理は丁寧な作りでヨロシイ。
夜 早稲田 「金吹」 お任せセット(オクラの胡麻和え、とんぶりを載せた豆腐、アサリのみぞれ汁、
カ
ビ
日用品の買出しは引っ越し当日にする予定だったが、その日は時間的に余裕は無いかもしれない、と
思い今夜決行。初めて自分の部屋に鍵を使って入ってみた。未だ内装工事の途中だ。夜中まで開店し
ている丸正本店で洗剤類、掃除用品、トイレットぺーパーなどを大量に買い込む。雨の中を重たい荷物
を運ぶ。運び終わった後、重さに耐えて手がブルブル震える。9時過ぎに終えて、さて何か食べるか。
こんな時は「金吹」だね。このキンペンに数十年住み続けている匠ちゃんに地域情報をいろいろ聞く。
今晩で早稲田の家に寝るのも最後だ。すっかりゴミ屋敷になってしまったが、こうなると愛着が湧くよ。
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3月 25日(木) 曇り 夕刻から雨
昼 都電早稲田駅キンペン 「がんこ総本家」 鶏香油ラーメン(中盛り) 700円、味付け玉子 100円
今日から仕事はお休みを頂いた。朝8時から始動。明日やればいいや、という甘えが許されないプレッ
シャーがズシリと来る。銀行で用事が済ませたついでに「がんこ総本家」へ。平日の昼は来ることが出
来なかったので、鶏香油ラーメンを食べるのは初めて。一条家元氏が1970年に開発したスープに、現
在のタレを入れたラーメンである。塩と醤油があり、醤油を選ぶ。適度にコクがあり、サッパリ感もある
スープが細緬ストレート麺にからんで旨い。味付け玉子も良し。本日は「緬喰道ニ段」の認定証を貰う。
午後のお茶 早稲田 「モスバーガー」 玄米餅汁粉 280円、アイスコーヒー(L) 300円 +税
都内の小学校と共に早稲田大学も今日卒業式らしい。「がんこ総本家」には男子学生の卒業生が3人
いたが、「モスバーガー」にも袴姿の女子卒業生が集まっていた。私もウン十ウン年前、ああして袴を
履いて卒業したのだったな。その後深夜まで飲み歩いて、友人の下宿に転がり込んだ。翌朝、みんな
で着物を着るのに一苦労だった。さてお汁粉も食べたから、午後の仕事に取り掛かろうぞ。ファイト!
夜 早稲田・リーガロイヤルホテル東京 「セラーバー」 スモークサーモンの生春巻、ピッツァマ
ルゲリ
朝8時から、休憩の45分を除いて12時間、最後の一人作業を続けた。膝は疲れるは腰は痛いは。あ
ぁ、もう9時だ。泊まりがけの荷物を作って雨の中をリーガロイヤルホテルへ。「セラーバー」のカウンタ
ーに座っても出るのは溜め息ばかり。ヂカレタビー。この苦しみからも、あと3日頑張れば解放される
(ハズだ)。早稲田卒業式の流れもあってバーは大盛況。教授陣も多く、エジプト学者で有名なY教授
の顔も見える。部屋に帰って指圧をして貰ったら、あまりの気持ち良さにヨダレを垂らしそうになったよ。
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3月 26日(金) 雨 午後から晴れ
朝 早稲田・リーガロイヤルホテル東京 「なにわ」 和朝食セット(グレープフルーツジュース、鯵
の開
だし、
朝6時起床。風呂に入ってから「なにわ」に一番乗りで行く。洋食に比べて和食は仕込みに時間がかか
るせいか、開店は午前7時。冷たい飲み物は、オレンジ・グレープフルーツ・トマトジュース、牛乳から選
び、また味噌汁か赤だしかの選択も迫られ、ご飯かお粥もトーゼンのように選ぶことになるのだよ。昨
夜からの雨が続いている。早く止んでおくれよ、頼むんだよ。ホテルから自宅に出勤する。ヘンですね。
昼 早稲田 「うだつ食堂」 青ネギラーメン(中) 700円、半熟卵 100円
梱包のレディさん(引っ越し業界ではこう呼ぶらしい)午前9時3名到着。10時には、今日から2泊3日
の予定で引っ越し手伝いに恭子登場。何と朝一番の飛行機で大阪から駆けつけてくれた。旦那と子供
2人を残して。因みに旦那は有休を取って下さったそうだ。オオキノ。計5名の女性陣で猛烈な勢いで
梱包。プロはちゃいますなぁ、仕事が速いも。昼恭子と徳島ラーメンを食べた。2人とも中盛りにする。
夜―1 早稲田 「亀吉寿司」 つまみ(スミイカ、ウニ、トリガイ)、ハダガリ巻、にぎり(穴子、鯵)、
ビー
幸い雨は午前中で止んで昼から晴れた。但しスゴイ強風。家の外に積んだダンボールが風で飛んで行
ってしまう。それにしても引っ越しとは予定通りには行かないらしい。前日積み込み用のトラックが午後
4時に来るという話だったのに、7時過ぎても来ないのですよ。ダンボールだけになった部屋で待ってい
るのは何とも手持ち無沙汰。引っ越し会社の営業マン氏に荷物の見張りを依頼して亀吉寿司に行く。
恭子はこの鮨屋が大好きで、東京にいる時はもちろん、大阪に移転してからも家族で食べに来ることも
あった。ご主人は「大喰い恭子」の久々の来店にてぐすねを引いて待っていた。木曜日が定休日のせ
いもあって、今日のネタはどれもよろしい。「昔ほど食べられない、お腹の調子も悪いし」と言っていた
恭子だが食べる食べる。大好物の鯵は6個ペロリと食べた。1日よく働いたんだから死ぬ程食べてね。
夜―2 早稲田・リーガロイヤルホテル東京 「セラーバー」 ジントニック 2杯
「セラーバー」大忙し。昨夜も早稲田の卒業式で混み合っていたが、今夜は流行りの居酒屋状態である。
早稲田住人として最後の夜であったが、早々に部屋に引き返す。指圧を頼んだが、疲れと酔いで施療
が始まらないうちに寝込んでしまったようだ。夜中に恭子に起こされた時も寝ぼけてしまった。疲れた。
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3月 27日(土) ピーカン 引っ越し日和
朝 早稲田・リーガロイヤルホテル東京 「カフェ コルベイユ」 朝食ブッフェ
5時50分起床。いよいよ引っ越し当日である。急いで朝食を食べて、7時半に我が家に出勤。トラック
到着は8時20分。1時間遅れだったがアッという間にダンボールは積み出され2トンロング車2台に。
昼 四谷の新居にて テイクアウトの「モスバーガー」のフィッシュバーガー、オニオンリング、アイスコー
ヒーMサイズ
午後のおやつ 和菓子とお茶
11時過ぎには新しい街に着いた。今回購入した家具や電化製品が入っているのを見るのは初めて。
ほう、ここに住むワケね。先ほど積み込まれた荷物が、またもやアッという間に搬入される。引っ越し手
伝い隊も続々到着。恭子に買って来て貰った「モス」の昼食を大慌てで飲み込む。おやつ姫のR子は、
今日も全員分のおやつ持参で登場。カタカナ会社の荷物を片付ける時もおやつを持って来てくれた。
夜 四谷3丁目 韓国居酒屋 「DADA」 ナムル盛り合わせ、キムチ盛り合わせ、韓国海苔、ネギサラ
ダ、チャプチェ、ネギチヂミ、どんぐりチヂミ、韓国厚焼卵、豚肉プルコギ、サムゲタン、タタミ白魚、水餃
子、生ビール 2杯、冷酒 3本
オーディオ技術者IKさん、IT技術者A先生はそれぞれの専門分野に、AY、虎スミ、大S子、SR子、
A夫人M子は適宜台所や続々届く荷開けに当ってくれる。私は次々に来るガス会社、建設会社、打ち
直しをお願いした蒲団屋さん、インテリア会社などと打ち合わせに忙しい。電話が通じない、とかシャワ
ートイレのシャワーが出ないとか、ファックス電話がオカシイとか、いろいろあるもんですなぁ。カラダも
疲れているが、意識がモウロウとしていてガス会社の方の話が理解できない。オジサン、私が頭悪い
ので怒ったみたい。午後8時半で作業は終了し、残りは明日の作業としよう。総勢9名で「DADA」に行
く。畳に足を投げ出し、生ビールとお茶で乾杯。みなさん、お疲れさま、そしてありがとう。みんなも達成
感があるのか宴会は異様に盛り上がり終電間際になってしまった。料理も美味しかったしね。疲れた。
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3月 28日(日) 晴れ 暖かい
朝 家食 茹で卵、ハム、キュウリ、プチトマト、「メリッサ」のパン、コーヒー
朝6時半に起きようと思ったのに、恭子に起こされたのは8時だった。疲れが溜まっているのと、初め
て寝たテンピュールベッドが気持ち良過ぎたためかなぁ。彼女に作って貰った朝食をありがたく頂いた。
昼 舟町 「中国料理峨眉山」 ニラとモヤシそば 杏仁豆腐つき 800円
今日もアクシデントはたくさんあった。本日来てくれた手伝い隊IM、NK、Y村君、恭子の5人で遅めの
ランチ。ここの五目焼そばは、同じ値段で、並、大(そば1.5倍)、特大(そば2倍)とあって、Y村君は特
大を頼んだ。この店の怖い奥さんが「絶対残さないで下さいよ!」と厳命。ホントにこの人は愛想もない
し、怖いのだ。坦々緬を頼んだ恭子が羨ましそうに特大焼そばを見る。1杯では足りないのだそうだ。
夜 舟町 「サルサ カバーナ」 アボガドチップ 590円、ほうれん草とクリスビーベーコンのサラダ、
メキシカンスープ450円、 ポークタコス 680円、フィッシャマンズタコス 680円、カバナ風スペア
リブ 1080円(私は食べなかった)、レッドエンチラーダ 840円、海老のガーリック炒め 790円、
パパジャンバラヤ 980円、シンモンアップライト 500円
夕方から猛烈なラストスパートがかかる。恭子は5時半に家族の待つ大阪に帰って行った。2泊3日で
大阪から手伝いに来てくれる人なんて滅多にいないよ。ホントにありがとね。終わらないのではと思っ
ていたが、奇跡のように新居はキレイに片付いたのであります。感謝、感謝でありまする。メキシカン料
理を食べて、労を労う。それにしても膝が痛くて、歩くのもままならん。明日から仕事なのにね。無酒日
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【今週の短い振り返り】
懸案の引越しが終わった。やっと終わった。この数ヶ月引越しが終わる日が早く来ればいい!!と思い
続けて来た。それが日曜日の夜、ほぼ(厳格に言えば91%)終わったのだから嬉しくないハズはない。
でも、何だか気持ちが複雑なのだ。新しい家に運びこんだ荷物は、早稲田の自宅はもちろんのこと、9
月に壊した亡き両親の家、6年9ヶ月前の辞任、9ヶ月前退任したカタカナ会社から来たものが混じって
いる。それぞれの場面で、十分に名残りは惜しんだつもりだが、倉庫に預けてあった荷物も含めて一堂
に会した恰好である。大勢の働き者の友人達のお陰で、一つひとつの荷開けには立ち会えなかったが、
あちこちから「夢子さーん、これはどこにしまうの?」、「お客さまー、通信簿と書かれているダンボール
は開けて良いのでしょうかー?」と声を掛けられる度に恥ずかしい思いと懐かしい思い出が交錯する。
両親の思いも引き摺って、この家に私の人生のすべてのカケラが集結したようだ。カケラ同士がうまく
やっていけるのか。早稲田の家は、一人暮らしの家としては決して小さいとは言えなかったのだが、モ
ノが溢れてヒト1人分がやっと暮らせるスペースしか残っていなかった。狭いが、手を伸ばせば何でも
取れる極小の便利世界から、自分の家なのに迷ってしまう程ゆったりした新居に来て、戸惑うことしきり
である。しかし、眺めはスンバラシイ。四谷の新生活のことはおいおいお伝えすることにして、私がこの
間本当に感じたことを言いたい。
「老人ホームに行く以外、私は二度と引越しはしたくない!!!」
四谷の猫によろしくニャ