パクパク日記483

      オリンピック漬けの日々が始まった。ユウコー!ワザアリ!イッポーン!!

             

8月 16日(月) 晴れ

朝 家食 自分で作った坦々緬、北海道のメロン

  

楽しい夏休みも終って今日から出社だ。昨日時間をかけて作った自家製坦々緬を朝から食べる。昨日

はスープの量が多すぎたが今朝は適量。何だかとてもウマソーでしょ?はーい、とてもウマイのですぅ。

昼 九段南 「さくらさくら」 うなぎの櫃まぶし風の膳(櫃まぶし、有機野菜のサラダ、汲み上げ豆腐、

       らび餅) 1470

  

世間では明日くらいまでは旧盆の休みが続いている。クルマの数が少ないので道も空いていていいね。

ってことは、飲食店も休んでいるところが多いということですな。「さくらさくら」はちゃんとやっていました。

1日限定10食のランチが未だあるという。うなぎの櫃まぶし風の膳だ。お櫃に入っている訳ではないの

で、目分量で三分の一をそのまま、次の三分の一には薬味をかけ、残りに出汁を張って3回楽しんだ。

夜−1 四谷3丁目 「韓国家庭料理 DADA 韓国海苔、キムチ盛り合わせ、ナムル盛り合わせ、

        ャプチェ、どんぐりのちぢみ、水餃子、プルコギ、焼き餃子、チゲ鍋(辛口)、ニンニクチャーハン、

生ビール、冷酒

  

  

  

ひらがな会社では、夏休みは2ヶ月の間に個人個人自由に取る。私が休んでいる間も皆はしっかり働

いていたということだ。だからいきなりズシリとした会議がスケジュールに入っていても不思議はないの

であーる。会議を終えて、喫煙ルームで煙草を吸っているうちに飲みに行く話がまとまった。しかも、す

ぐ行こうって。ガハハ。5時半に会社を出て、先ず3人で飲みだす。そこに1人加わり、2時間後にもう

1人加わって、夏の宴会は盛り上がる。韓国のウナギ的役割のサムゲタンを注文したのに入荷してい

ないのだとか。精がつかないじゃないか。辛口のチゲ鍋、水餃子、焼き餃子がウマイのアニハセヨー。

夜―2 舟町 「カラオケ アゼリア」 ジントニック、他いろいろ

早く飲み出すということは、1軒目を終えても時間が相当に早いということを意味する。時間と心に余裕

がある。その「余裕ある心」は何を考えたかと言うと「カラオケ行こう!!」。たいしたプランでは無いけ

ど、いつもと違うことを考え付いたということ。歌なんて、あんまし久し振り過ぎて忘れちゃってるけどさ。

夜―3 夢子空中談話室

盛り上がった皆さまは我が家のベランダで大声で議論なさっておられます。私はテレビの前でコックリ。

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8月 17日(火) 降ったり曇ったり

昼 赤坂見附 「ベトナム・アリス」 フォーと生春巻のセット 1050円

    フォーがたっぷし

「ベトナム・アリス」でフォーの量が一番多いランチセットはどれかと聞いた。春巻の盛り合わせのセット

はウマイがフォーが少なくて物足りない。これです、と言われたものを注文。これ位あると満足できる。

夜−1 四谷4丁目 「金吹」 お任せコース(しし唐の煮付け、トマトとツナのハムサラダ、豚汁、魚の

        ティ、焼売)、漬物盛り合わせ、タタミイワシ、厚焼き卵、ハートランドビール、凍結酒 @7800

  

  

タカちゃんと私はK岸君を待っている。タカちゃん曰く「K岸さんは今沖縄からタクシーでこちらに向かっ

ています。間もなく着くでしょう」。え?沖縄からタクシー?水陸両用か?タカちゃんの話し方はいつもこ

んな風だ。K岸君とは4年前この店を出て別れてから以来だ。心配かけるだけかけて、後はプッツリと

連絡して来ない。そうゆう人多いんだよねー。暫くして現れたK岸君は「どーもですー」と屈託無く笑っ

ている。ま、許したるか。会わなかった4年の年月がウソのように楽しく喋って笑って。元気で何よりだ。

夜―2  夢子茶房 フローズン巨峰、「大和屋」のブランデーケーキ2種、紫蘇ジュース

    夢子茶房の魅力的なメニュー

続きは我が家に持ち越され、テレビで柔道の試合を観ながら。小S子さんに借りた「八尾 おわら風の

盆」のビデオを見て2人に解説。2年前の暑い日に行ったっけなぁ。もうすぐ91日がやって来る。

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8月 18日(水) 晴れ 久々に35度を超えたぞ! 台風15号で四国地方に集中豪雨

朝 家食 「日清食品」のチキンラーメン(卵、万能ネギ)、北海道のメロン

    メロンもこれでおしまい

朝起きると空腹だったのでチキンラーメンを作って食べた。ここまでは順調だった。その後、トイレに行

ったのだが、戻って来るとまたトイレ。出社の用意をして出かけようと思ったらまたトイレ・・・・・・これが

ずっと続いたのでありまする。飲み過ぎた訳でも、悪いものを食べて訳でもないのになぁ。胃はガンジョ

ーという程強いのに、子供の頃から腸だけは弱かった。胃強腸弱人間。以前は週のうち3、4回はお腹

をこわしていたが昨今は順調だったのにな。仕方なく今日は自宅勤務ということにして貰うことにする。

昼 荒木町 「杏花の家」 お粥と自家製点心セット(お粥、海老餃子、海老とニラ餃子、焼売)、麻婆

      腐、杏仁豆腐) 700円、アイスコーヒー 300円

    このお粥は旨いぞ!

お腹は未だ落ち着かない。しかし腹は空くんである。お腹に良いものは・・・お粥である。一度だけ行っ

たことのある「杏花の家」の中華粥が美味しいという情報を貰った。確かに香港のウマイ粥の店で食べ

た粥に似ている。ちょっと味付けが濃いようには思うが。点心セットには麻婆豆腐もついていてアッチャ

チャー。今度お腹の調子が良い時に来てこのお粥を何杯も食べてみたい。粥は食べ放題なのである。

夜のおやつ 歌舞伎座 「檜」 アイスクリーム、コーヒー

  

夕方までにはお腹は治った。やれやれ。今晩は歌舞伎座に行く予定だった。毎年8月の歌舞伎座は、

中村勘九郎の出演で、昼夜のいつもの興行を3部制に変える。午前11時からの第1部、午後2時半

からの2部、午後6時からの3部である。こうすれば、勤め人のお父さんもちょっと無理すれば平日に

歌舞伎見物が出来る。良い配慮である。私も普通の4時半開演だったら、お腹が不安で今日は取り止

めたかもしれない。6時からでラッキー。出し物は『東海道四谷怪談』。夏の舞台に相応しい怪談もので

ある。勘九郎が小間物屋与七(佐藤与茂七)、お岩、小仏小平の3役を演じた。熱演には違いないが、

ニューヨーク公演の疲れがあるのか、いつものような弾んだ感じが弱い。按摩・宅悦の弥十郎がいい。

夜 銀座 「スペイン料理 エル・チャテオ」 生ハムとトマトのサラダ 850円、タラバ蟹のバスク風

       グラ タン 1200円 +税

    このグラタンはまずまず

10時前舞台ははねた。酒を飲む気持ちは全くない。銀座3丁目のスペイン料理屋でそそくさと。無酒日

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8月 19日(木) 晴れ 今日は36度だ

朝 家食 フォーシーズンズホテルのウォールナッツブレッドのトースト、「丸美屋」の坦々スープ米緬、

「軽井沢万平ホテル」の白胡麻ペースト、紫蘇ジュース、チーズ

    これは辛くない方のスープ米緬

昼 一番町 「手打ち蕎麦 吉田」 錦蕎麦(冷・大盛り) 1300+200円+税

    具だくさんの錦蕎麦

久し振りの「吉田」である。もちろん野菜天蕎麦を食べたい。あの玉葱の天麩羅をカレー塩につけて食

べることを思い浮かべるとタマラナイ。しかし、今晩の夕食を思い出して錦蕎麦にする。隣のカウンター

に年配の女性2人客が座った。仮にABとさせて頂く。Aは私が食べたかった野菜天盛り蕎麦を注

文。Bは単なる盛り蕎麦。A「蕎麦と油物って合うのよねー。ホラ、私の野菜天スゴイでしょ?玉葱が2

つあるから1つ上げるわ」とBの蕎麦ちょこに玉葱天を入れようとする。Bは「要らない。私は蕎麦だけ

で十分だから要らない」。A「遠慮しなくてもさぁ、ホラ2つあるから食べなさいよ」と執拗にプレゼントしよ

うとする。B「ホントに要らないの」。A「まぁまぁ、1口食べてご覧なさいよ」と無理やり玉葱天をBの蕎麦

ちょこに入れちゃった。B思いっきりイヤーな顔して、玉葱天を皿に取り除く。然る後「返すわ」とAの皿

に玉葱天を戻した。Aは一向に気にする風もなく「ホーンと蕎麦と油は合うわ」。このやり取りを隣で見

ていた私「その玉葱の天麩羅、私にクレー!!」と蕎麦屋の真中で叫びたかった。思っただけだけど。

「吉田」さんどうか玉葱天蕎麦(冷・温両方)のメニューを作っておくんなまし。1050円でどうだっしゃろ。

昼のお茶 一番町 「相模屋」 アイスコーヒー 230

夜 早稲田 「松下」 お任せコース(本日の始まり汁物:冷製魚茶わん蒸しゼリーのせ、前菜:柿の

   白 和え・黄味酢・蛸、銀杏と栗の飯蒸し、メゴチの天麩羅 茄子添え、毛蟹、鮑の酒蒸し 酢橘の

   香り、鱧の葛たたきにオクラの擂りおろしをかけた碗、鱸の洗い、芝海老真丈ズッキーニ揚げ、焼

   いた鱸 の骨身のネギソースかけ、鯖の藁燻し、豆腐の味噌漬け、大トロの炙り、鯵のたたき、小芋

   と湯葉 の炊き合わせ 鱧の卵餡かけ、鯛飯、香の物、海老殻の出汁で作った蜆の味噌汁、デザー

   ト:栗 と無花果)、地ビール「独歩」岡山、冷酒 「刈穂」秋田 2合×2、「三千盛」2合、ポルトガルの

   シェ リー酒 @2万円

  

  

  

  

  

  

「松下」は予約した時から楽しみが始まる。今度はどんなお料理が出るのか。N樹に店の希望を聞いた

ところ「松下」と答えがあり、ニンマリとした。7時に予約したのだが、どうにもお腹が空いて6時半には

店に座っていた。前菜や飯蒸しに出された柿や栗がそろそろ秋ですねと告げているようだ。ここの料理

は良い意味で「普通のもの」が一つもない。小さなことでも何かしら工夫が凝らされている。ほぐした毛

蟹には蟹の味噌と和えてある。酒蒸しした鮑には酢橘の香りがホンノリ。梅肉を抱いた鱧の葛たたきの

お碗には摩り下ろしたオクラの粘りがトロリと。濃厚な海老真丈にはアッサリとしたズッキーニが台とな

り、鯵のタタキは生醤油では強過ぎようと出汁醤油で和えてある。鱸の骨身のネギソースかけを食べる

時は、2人とも無言。一気に食べる。あぁ、オイチー。いつも食事をどれにするか迷うが、今日はどの席

も鯛飯だった。客ごとに炊かれたアツアツの鯛ご飯。残せばそのままおにぎりのお土産に。大満足だ。

夜―2 夢子オリンピック観戦シアター

大間漁師の息子・泉浩は銀メダル、オリンピックでは無冠の女王阿武教子が見事金メダル。貰い泣き。

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8月 20日(金) 晴れ 今日も36度だぁ!

朝 家食 「松下」の鯛飯のおにぎり、ワカメ汁、もずく酢、「たむらや」の生姜の味噌漬け、蕗味噌、赤

紫蘇味噌

    こぶりのおにぎりが3つ

毎晩オリンピック観戦で寝不足。しかし、目覚ましが鳴らないうちにパッと起きる。だって昨夜貰って来

た「松下」の鯛飯のおにぎりがあるから。ホント恥ずかしい位に食べ物を中心に生きている。昨夜はあ

まり気がつかなかったけど、鯛がいっぱい入っているんだねぇ。それにしても井上康生はどんな心境?

昼 九段南 「東風汁緬本店」 蛤仔上湯麺(アサリと牛蒡のスパイシー緬 細緬) 800円+大盛り 

100円、白飯 50円、トロトロ杏仁豆腐 50円、コーヒー サービス

  

親の仇でも取るつもりで太陽はギラギラしている。暑いぞ!午後1時までの会議をやっているうちに、

虎スミはルンルンランチに出かけたようだ。最近は中華緬が不足しているな。「東風汁緬」に行こう。大

盛りを食べる時は白飯を頼んではならない、白飯を食べるなら普通盛りにせよ、という私が作った規則

を平気で破り「大盛り、ご飯つき」と大声で注文。白飯の盛りが多くてタジログ。さすがに満腹になった。

昼のお茶 九段南 「詩」 アイスコーヒー 450

夜 赤坂見附 「タートヴァン」 ゴーヤ入り夏野菜のトマト煮(ハーフサイズ) 600円、ジャーマンポ

   テト (ハーフサイズ) 600円、冷製ホタテ貝のタルタル メルバトースト添え 1500円、ギネスビー

   ル、 タンカレージントニック 2杯、「STRATHISLA」のロック @8300

  

    冷製ホタテのタルタル

その気になったらヘルスクラブに行って泳ごう、と朝からプールセットを持っていた。夜、代々木で整体

の治療を終え、自分に聞いてみた。「ヘルスクラブに行くお元気はありますか?」「ありません」「それで

は今晩はどうなさいますか?」「飲みに」「どこに?」「赤坂のタートヴァン」。ということで、この店も久し

振りなのである。顔は忘れられなかったが。本格的なバーなのに、ここの料理全部旨い。だーい好き。

帰宅し柔道の最重量級の試合を観る。鈴木、塚田とも見事に優勝!これで柔道は金メダル8個獲得。

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8月 21日(土) 晴れ 30度を切る 今日は涼しいぞー

朝 家食 トマトとエノキ茸のスープ、茹で卵、フォーシーズンズホテルのウォールナッツブレッドのトー

スト、きゅうり、紅茶のゼリー、コーヒー

    茹で卵切り機は優秀だ

昨夜遅くなって水泳競技を見ていたら、800メートル自由形決勝で柴田亜衣選手が金メダルを獲ってし

まった!全くと言っていいほどマークしていなかった選手なので、見ている方もボーゼンとして、しかし

後の拍手喝采。日本の女子水泳選手で金メダルなんて、バルセロナの岩崎恭子ちゃん以来ではない

か。すっかりコーフンして遅くまで寝付かれなかった。朝食を食べながら昨夜の奮闘ぶりを再度見る。

昼 四谷3丁目 「タイ料理 メーヤウ村」 ランチセット:パッタイ(炒めビーフン)+ハーフサイズの

   クィ ティアオーナム(スープビーフン) 1000

  

以前はせっせと「メーヤウ村」にランチを食べに来ていたのに、いざ近所になってからは余り来ていな

かった。「いつでも行くことが出来る」という気持ちがクセ物なのだ。パッタイという炒めビーフンはかなり

甘い。私の好みは甘さを押さえて辛くして欲しいところ。それにしても料理法は違えど両方ビーフンだ。

午後のおやつ 四谷3丁目・丸正3階 「VERDE おこっぺ牛乳のソフトクリーム ブルーベリージャ

ム入り300円、コーヒー 350

買い物の途中で丸正の3階にある「VERDE」で一休み。ここに来ると最近はもっぱらおこっぺ牛乳の

ソフトクリームを食べる。300円で食べ甲斐がある。東海林さだお師匠の本をニマニマしながら読んで

いると、隣席で年配女性が連れの女性に悪口をさんざんコボシテ始めた。事情は知らんがヤダなぁ。

夜 家食 トマトとイワシの激辛カレー(夢子カレー)、ギバサ、ピリ辛らっきょ、紅生姜、「イワシタ」の

   新 生姜、トマトとエノキ茸のスープ、パイナップル

  

女性の美貌と一緒で?トマトの最盛期も時期は短い。生の完熟トマトが八百屋さんに並ぶのも2週間

程。花火大会で給食にする程の夢子カレーを作ったが、トマトが美味しいうちに、もう一度作ろう。今度

は自分好みでウンと辛く。最近もずくやメカブなどヌルヌル海草に凝っているが今日はギバサ。無酒日

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8月 22日(日) 晴れ 今日も30度にならんかったよー

朝 家食 キャベツとピーマンの四川炒め、時鮭、大葉納豆、もずく酢、大根と豆腐の味噌汁、「たむら

や」の生姜の味噌漬け、蕗味噌

    四川炒めは辛くね

昨日から東京はちょっと涼しい日となった。30度を切るとこんなに楽なんだねぇ。忘れていたよ。朝から

ご飯が進むものばかり作って食卓に並べる。こんなにおかず多いとご飯何杯食べるのさ!2杯だけで。

昼 家食 きゅうりとトマトのサラダ、「浅野屋」の軽井沢レザン、夢子カレー

  

日本中、いや世界中がそうかもしれないが、ここ1週間の睡眠不足は相当だ。テレビに出演している

人々も「眠い、眠い」と言っている。朝ご飯をたっぷり食べて、本を読んでいたら午前中から昼寝に突入。

昼寝のコツは、ちょっとだけ寝ることらしい。今晩は注目の女子マラソンもあるし、いいか。昼寝から起

きるともう空腹。困ったものだ。「浅野屋」の軽井沢レザンは、今まで1グラム1円で売っていたが、昨日

買いに行くと「1グラム 1、05円」となっていた。総額表示ね。レーズンたっぷしで、カリカリと美味しい。

夜 家食 トマトとイワシの激辛カレー(夢子カレー)、アボガドとトマト・茹で卵のサラダ、もずく酢、ピリ

辛らっきょ、紅生姜、、大根と豆腐の味噌汁、パイナップル

オリンピックで影が薄くなってしまったような甲子園だが、駒大苫小牧が済美に逆転勝ちして優勝した。

オリンピックの陸上100メートル男子は、2人とも二次予選で敗退・・・。4クラス制覇の期待がかかる女

子レスリングも順調な滑り出し。京子!ガンバレ。女子のソフトボールも中国に続けて勝ったし、長嶋

(実際は中畑)ジャパンもギリシャに勝つ。あぁ、お腹が減った。こうして休日は、オリンピックとメシ作り

&食事で過ぎて行くのだった。4年に1度だもん、いいね。カレー2回分冷凍に。さ、マラソン。無酒日

                ____________________

【今週の振り返り】

こんな話をすると歳がバレるが、私が最初にこの目で見たオリンピック競技は、東京オリンピックの男

子マラソンだった。当時マラソンコースは、甲州街道を真っ直ぐ進み、途中で折り返して戻って来る。折

返し点近くの調布付近の甲州街道で選手が来るのを待っていた。来た、来た、やっぱり先頭はアベベ

だ。そう、ローマオリンピックで裸足で走って優勝して有名になったあのアベベ。彼は靴を履いて、トップ

で走っていた。

東京オリンピックは、ある意味で、それまでの日本と決別する大イベントだった。前の年に新幹線、首都

高速が完成し、千駄ヶ谷、代々木、駒沢に続々と体育施設が作られて行った。現在の天皇陛下ご夫妻

のご成婚でモノクロテレビが爆発的に普及したが、オリンピックの前はカラーテレビが売れ始めた。焼

け野原になった終戦時の日本が戦後見事に復興した姿を全世界に見て貰いたい、国の威信をかけて

何としても東京オリンピックを成功させたい、という使命のような悲願のような、強い気持ちが日本中に

溢れていた。待ちに待った開会式は10月10日。雲ひとつない見事な快晴で、NHKのアナウンサーが、

「まさにオリンピック晴れと言いましょうか・・・・」と興奮した声で叫んでいた。そう考えてみると、終戦昭

20年から約20年の歳月をかけて、日本は復興を果たし、その完成形が東京オリンピックだった、と

いうことになりはしまいか。中国も4年後の北京オリンピックを、21世紀の進化した中国をアッピールす

る機会にしたいように思えて来る。

その東京オリンピックから、柔道は正式種目に加わった。柔道と言えば、まさに日本のお家芸である。

当時は男子だけで軽量、中量、重量、無差別級の4階級。もちろん4階級制覇を目指したが、最後の

無差別級で神永選手に立ちはだかったのはオランダのヘーシンクだった。神永はヘーシンクに敗れた。

主催国として、そしてメダルラッシュで浮き立っていた日本中がその時だけシュンとした。最重量級チャ

ンピオンという「キングオブキング」の座を獲得するのは、本当に難しいのだと納得させる一つの「事

件」だった。以来柔道が種目にあった7大会で最重量級金メダリストは、上村、山下、斎藤の3人だけ。

最強と言われた篠原も「世紀の大誤審」で負けてしまった。バルセロナから女子の種目が加わり、ヤワ

ラちゃんこと田村亮子選手始め、銀3つ、胴2つを日本女子が獲得して、柔道競技は更に面白くなった。

子供の頃から天才少女と期待をかけられて来たヤワラちゃん。今度こそは金メダルを!というアトラン

タ大会の柔道会場に私は向かった。観客席には大勢の田村ファンで埋まり、「今度こそ」「金確実」の熱

気がむんむんしていた。そして、伏兵北朝鮮の選手にヤワラちゃんは負けた。応援団はシーンと静まり

返った。何が起こったのか信じたくない。ボーゼン。しかし、その時、男子の野村が勝って優勝して応援

団は救われた。持って行き場の無い悔しさを野村の金メダルで、何とか塗すことが出来たのだ。

毎晩、テレビに齧りついて柔道選手を応援した。柔道は一瞬で技が決まるから目を離せない。ドキドキ

しっぱなし。そこがいい。勝った!優勝した!パチパチパチと拍手を続け、選手と一緒に嬉し涙を流す。

負けた、がっかり、選手と一緒に悔し涙を流す。それにしても、試合中あれほど険しい厳しい表情だっ

た選手達が、表彰台で見せる栄光を勝ち取った安堵感に満ちた柔らかな表情。その表情を美しいと思

った。いいなぁ、私も柔道やるかぁ。アッ!!イカン。た、た、体重がバレル・・・・・。

             私もつい貰いニャキしてしまって・・・ニャーン

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