パクパク日記4年 9月4週
「暑さ寒さも彼岸まで」は、「真夏の暑さは彼岸まで」に変更されました。
9月 20日(月・祝日) 敬老の日 曇りのち晴れ
朝 家食 「万世」のカツサンド、キャベツと豆腐の味噌汁、パイナップルとU十世紀梨
一番町には「シェ・カザマ」というカツサンドの旨い店もあるが、一般に有名なのは「まい泉」と「万世」の
カツサンドだろう。この2つが少なくても東京ではハバを利かせている。私は両方とも好きだが、「まい
泉」のカツサンドはあくまでも上品にしてソフト。カツサンド界の貴婦人という感じか?対して「万世」の
カツはひと口サイズにカットされているが、男性的な力強い印象を受ける。カツサンドの世界も奥が深い。
昼 舟町「フェアファックス」 リゾットセット(有機野菜のサラダ、パン、海老とキノコの和風リゾット、
お詫
午後来客の予定であったが、連絡があって延期となる。気が抜けたようでもあり、解放されて嬉しくもあ
る。ならば、ゆっくりランチしに行くか。「フェアファックス」は、カルフォルニア・キュイジーヌとかで、祝日
の今日はブランチメニューであった。リゾットは、海老とキノコの和風リゾットとさつま芋とゴルゴンゾーラ
チーズリゾットの2種。後者を注文した。ちょっと遅れて私の斜め前に座ったお婆さんは海老とキノコの
和風リゾットを注文。やがて皿が運ばれて来たが、リゾットの上には海老が数匹昼寝している。これは
和風リゾットじゃないの?店の人を呼んで聞くと、斜め前のお婆さんのオーダーと取り違えたことが判
明。皿を取り替えようとお婆さんを見ると、彼女はもの凄いスピードで既にさつま芋とゴルゴンゾーラチ
ーズリゾットを食べ始めていた。しかも、お箸で。頼んだものと違うなんて、なーーも気にしない風情で
ある。作り直します、と申し出があったが、まいいわ、と許す心優しい私。彼女がもう少し箸をつけるの
が遅かったらなぁ・・・。平皿に盛られたリゾットをお箸で食べてしまったお婆さんと私に、お詫びらしいデ
カイ皿が出された。こってり濃厚チーズケーキとカシスのシャーベット。お婆さんは、それが間違えたお
詫びのシルシということにも気がつかないようで、凄いスピードで片づけて帰って行った。不思議な人。
夜 家食 「金沢の焼鯖寿司」、五目がんもどきとコンニャク・玉葱の煮物、野菜の四川炒め、キャベツ
と豆腐の味噌汁、プルーンと巨峰とU十世紀梨
昨夜日曜日の夜食べた「みち子がお届けする若狭浜焼き鯖寿司」の大ヒットに触発されたのだろう、金
沢も負けじと焼き鯖すしを発売している。昨日は若狭、今日は金沢の鯖である。若狭が、鯖と酢飯の間
にガリと椎茸の煮付けを挟んでいるのに対し、金沢は鯖の上に薄い昆布を敷くだけのシンプルさを選
択。悪くはないが、かんどーは薄いかもね。自分で作ったがんもどきの煮物と味噌汁が旨いぞ。無酒日
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9月 21日(火) もう残暑がアッチッチでござる
朝 家食 チーズトースト、五目がんもどきとコンニャク・玉葱の煮物、「もずくセンター」のもずくスープ
朝からぐんぐん気温は上がる。気象予報官は「今日が残暑の最後だ、明日から涼しくなる」と言ってい
る。ホントーだろうなぁ?ホントーかぁ?今年は暑さにヘキエキしたせいか、涼しくなるという予報にも懐
疑的になるのだ。「もずくセンター」のもずくスープは、何か旨いよなぁ。酸っぱくて、トロッとしていてね。
昼 九段南 「さくらさくら」 一の膳定食(有機野菜サラダ、汲み上げ豆腐、まぐろと生湯葉の刺し身、
がんもどきと大根の煮物、焼魚ときんぴらごぼう、漬物、味噌汁、大盛りご飯、わらび餅) 1470円
昼のお茶 九段南 「詩」 アイスコーヒー 450円
夜 新宿区大京町 「リストランテ スペッキオ」 5500円のコース:自家製オリーブ漬け、スカンペ
ティ、コルツェッティのクリームソースに胡桃をかけて、カスラー(豚肉と2種の豆の煮込み ポレン
タ添
四谷4丁目交差点近く、出版社ポプラ社のビルに「スペッキオ」というお洒落なイタリアンリストランテが
ある。百瀬幸治さんという若きシェフが腕を奮うが、店が新しいから未だあまり知られていない。1、2階
が吹き抜けで気持ちの良い空間。スペッキオとは、イタリア語で「鏡」の意。「鏡よ鏡、世界で一番美しい
のはダレ?」と意地悪な王妃は聞くことになっているが、イタリアでは「スペッキオよスペッキオ、世界で
一番・・・・」と聞くのだろーか。それはともかく、M村ご夫妻にご招待頂き、コース料理を頂く。ご馳走に
なって何ではあるが、コースは5500円、7500円、シェフお任せ1万円の3種のコースとアラカルトが
ある。3人とも小食だから5500円のコース。スカンペティとは、スカンピの小さいのを言うらしい。コルツ
ェッティは、平べったいパスタ生地をコイン型で抜いたもの。パスタはいつも手打ちらしいよ。カスラーは
フレンチにあるカスレと同じ意味のようで、温かい煮込みだ。そう言えば、フランス料理は、メディチ家の
お姫さまがフランスに嫁入りした時、料理人を連れて行って伝わったと言われているね。肩から要らぬ
力を抜いて美味しいイタリアンを作る、という百瀬シェフの思いが伝わるような料理だった。ご馳走様。
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9月 22日(水) 晴れ ナンデ今日も暑いわけ?
朝 家食 トースト、チーズ、プルーンと葡萄、「丸美屋」のこくうま坦々スープ米緬、コーヒー
NHKの天気予報で、気象予報士のおじさんが「まずお詫びを申し上げます。残暑は、昨日で終わりと
申し上げましたが、南関東のみなさんには今日もう一日暑さをガマンして・・・・」。ナァーニィー?もう1
日?許せーーーん!!!と怒鳴ったところでしょーがないか、フン。大阪は1年の4分の1が真夏日。
昼 赤坂 「サンレモ」 パスタランチ(サラダ、パン、フィットチーネのキノコクリームソース) 990円、
大
平麺好きだから、フィットチーネを選ぶのはいい。でもパスタ大盛りが+100円だからってどーして大盛
りを頼むの?パンもついているよね?それにその大盛りは2人分あるね?全部食べるわけ?え?気
持ち悪いのにナンデ全部食べるのよ!答えなさいよ!「大盛りを頼んで残すバカがいる」はヤダから。
夜−1 神宮前 「東坡」 じゃが芋とセロリ炒め 1500円、イカと高菜炒め 1500円、冷やし茄子
1500円、水餃子 1300円、麻婆豆腐 1500円、ライス、ビール、紹興酒 1本 @5千円
知る人ぞ知るタイプの店である。M佐ちゃんに教えて貰った。「トンポー」と読む。中国の著名な詩人・
蘇東坡、豚肉バラのブロックを蒸し煮した東坡肉(トンポウロー)の流れから命名したのだろうね。小さ
な店で、予約を取っても入れないこともままある、と聞き、開店の6時にタマちゃんに席取りをお願いし
た。道に迷って12分後に着くと、何と懐かしおテイちゃんがいるではないか。嬉しいねぇ。じゃが芋とセ
ロリ炒めはシャキシャキした歯ごたえ、イカと高菜炒めは思いっきり辛く白飯が欲しい。冷やし茄子サラ
ダは胡麻油が確認出来ただけでどうやって作るのか不明だが、やさしい味で実に旨い。名物の1つ、
水餃子は注文を聞いてから皮を伸ばして作り始めるが、予め濃い味付けがされていて茹で立てをその
まま食べる。メニューに「水餃子だけの注文はお断り」とあった。中国人の姉弟で経営しているが、「サ
ービス業?ソレナニ?」という感じでマコトに対応は素っ気ない。さて、いよいよ麻婆豆腐。カウンター越
しに作るのを見ていたら、最後に花椒を「これでもか!これでもか!」と盛大に振り掛け、その上に真っ
赤かなタレをジューッと掛け回していた。恐ろしい光景であった。運ばれて来る間に、既に目が痛い。涙
もこみあげて来る。食べる。ガビーーーン!私は慣れているから「辛くて旨いじゃん」なんて最初は余裕
をかましていたが、タマ、おテイは黙り込んだ。舌と唇が痺れる。麻マーと辣ラーの連合軍が容赦なく攻
撃を仕掛けて来る。鼻水も出そうだよ。完食したものの、タレは残った。「モッタイナイオミヤゲモッテク
ネーラーメンヤサイタマゴゼンブカケルウマイヨ」とビニール袋を持たされた。ホンドーに辛かったっす。
夜―2 喫茶夢子 「京・はやしや」の抹茶ロール、巨峰のシャーベット、アップルティ
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9月 23日(木 秋分の日の祝日) 曇り 涼しくなったが、でも蒸し暑くもある
朝 家食 「東洋水産」のまるちゃんのカレーうどん(卵、万能ネギ入り)、プルーンと葡萄
今週は「尻取り飯」の傾向あり。「スペッキオ」で結構なイタリアンを頂いた翌日のランチはパスタ(しかも
大盛り)を食べた。昨夜は「東坡」で中華料理を食べたから、今朝は汁緬だ。でも、カレーうどんだよん。
午前中のおやつ 松枝 「彩雲堂」の和菓子:朝汐と若草、日本茶
和菓子は美しくもある
R美香が、松江から和菓子を送ってくれた。松江は、茶道でも知られる松平不昧公のお膝元だから、和
菓子が昔から盛んに作られたのだよ。「不昧公」は<ふまいこう>と読むのであって、決して<まずいこ
う>と読んではイケナイのだよ。松江は家康の孫を初代として10代234年も松平家の統治下にあった
が、七代松平治郷のことを「不昧公」と呼んだのだよ。詳しいことは、旅日記の「出雲島根ロマンス」に
書いてあるのだよ。4種の和菓子の中から朝汐と若草を頂いた。甘さが抑えられていて上品なお菓子。
昼 都立大 「モスバーガー」 ロース勝つバーガー、コーンクリームスープ、アイスティ 710円
母さんがいなくても勝つんだよ!
先週、秋のリーグ戦の初戦があったばかりなのに、今日は早くも2戦目。場所は西武ドームで夜6時キ
ックオフだ。しかし、今日は故あって試合には行かない。先週「私は行くことができないが、勝っておくよ
ーに」と言っておいたからだいじょうV。それでも、都立大駅から数分の場所にある「モスバーガー」でチ
ームの勝利を祈って勝つバーガーを食べている。一口食べては「タッチダウンね、完封ね」と願いをこ
めて食べる。8口で食べ終わった。続いてスープをゴクゴクと3口で飲むがその度「タッチダウンね、完
封ね」を繰り返す。合計すると7点×11タッチダウン=77:0? アハハハハ。そうなるといいけどね。
夜 赤坂見附 「ヴェトナム・アリス」 豚肉とキクラゲと人参の揚げ春巻 945円、フォーボー(牛肉のフ
ォー) 840円
目黒パーシモンホールで、男性コーラスグループ「ジョリーラジャース」のコンサートを聞いた。アマチュ
アのグループだが、どうしてどうして、とても上手なコーラス団なのだ。演奏を聞くのは、今日で3回目
だが、1200人収容の大ホールが満員。H社のK井さんが団員のおひとりだが、銀行の支店長や会社
の取締役、某局のアナウンサーなど18名の団員の職業も多彩。早朝のニュースキャスターを務める
方がいつも司会をされる。コーラスとアナウンサーで趣味と特技を活かせるんだね。今日も満足の行く
演奏であった。夕食は、帰途赤坂に寄ってまたもやフォーにした。今日2度目の汁緬である。帰宅して
試合結果をチェックしたら、77:3で大勝していた。完封とはいかなかったようだが。安堵する。 無酒日
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9月 24日(金) 曇り 早朝と夜に小雨降る 一段と涼しくなる
朝 家食 「Pelt@er」のカレーパンとクラッシックドーナッツ、「丸美屋」のスープ米緬
起きると暑くない。結構なこと。すると猛烈に空腹をオボエル。なーんて暑い時もオボエテいたけどさ。
昼 一番町 「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」 蟹カレー(中辛)、じゃが芋付き 1250円
欧州カレーの「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」でカレーを食べると、決まってアサリの大辛を頼んでしまう。
ワンパターンの典型だ。こうゆうことでは頭が固くなっちゃってマズイよね。ということで今日は蟹カレー、
しかも中辛にした。いつも甘口を頼む虎スミも中辛。彼女は辛いヒーと言い、私は辛くないブーと言う。
夜 平河町・都市センターホテル 会議のお弁当
今日のお弁当はちょっと違った
このホテルでの夜の会議は一体何回目だろう。決まって同じお弁当で飽き飽きしていたが、今日のオカ
ズは随分違った。中身が違えば新鮮味もある。10時半に会議を終え、真っ直ぐ帰宅。エライ。 無酒日
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9月 25日(土) 曇り
朝 家食 赤坂 「Pelt@er」のパン 茹で卵とチーズ、ビシソワーズスープ、プルーンと巨峰と葡萄、
「彩雲堂」の和菓子
涼しくなったのはいいが、週末のお天気が悪いとがっかりする。「暑くもなく、寒くもない」という日は一年
でも貴重なのだから、スカッと晴れてくれないかなぁ。涼しくて食欲モリモリなのが困ったことではある。
昼 両国 「ほそ川」 せいろ 900円、牛蒡天かき揚げ温蕎麦 1400円
今のところ、私が一番美味しいと思う蕎麦屋は「ほそ川」。埼玉の奥から両国に移転してくれて感謝して
いる。「ほそ川」の昼は初めてだが、メニューは昼夜変わりない。牛蒡の天麩羅は香りも味もいいねぇ。
夜―1 両国 「照国」 付きだし、カツオの酒盗、べったら漬け、鯵の味噌たたき、地鶏のつくねの串揚
げ、穴子焼、ちゃんこ鍋、生ビール、冷酒
大相撲九月場所14日目を溜り席で観る。午後1時半には観始めたが、館内は未だ暗く、力士が撒く
塩も出ていない。以前は午前中の前相撲から観ていたが、ザンギリ頭でカラダもヒョロヒョロの若者か
ら、階級が上がるにつれ徐々にカラダもワザも充実していく様(サマ)を目の当たりにするのが楽しかっ
た。今場所は荒れていて、大関陣は黒星を重ね、横綱・朝青龍も早くも4敗。5連覇は絶望的となった。
それにしても高見盛の人気は大したもので、彼の負け越しに一番ヤキモキしているのは相撲協会だろ
うとね。朝青龍は今日も敗れて、青い座布団が舞った。相撲の後はちゃんこの「照国」に行く。お相撲の
ある土曜日とあって予約客で満員であった。ここのちゃんこは量が多く2人一人前で十分。ご馳走様。
夜―2 四谷3丁目 「バーRR」 ジントニック 2杯
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9月 26日(日) 一日中小雨
朝 家食 卵トーストサンド、「かずや」の生和菓子(抹茶とねり黒)、「彩雲堂」の若草、日本茶
「かずやの煉」という生和菓子を頂いた。古関一哉さんという方が板前修業の傍ら、2年の月日をかけ
て作ったお菓子らしい。当初「抹茶のおとうふ」とネーミングしたらしいよ。売る場所がないということで、
銀座茶屋小路の昼間の時間を借りて販売している。食べてみると、ぷるんとして和風ババロアのよう。
昼 歌舞伎座 「やぐら茶屋」 おでん定食 1200円−会員割引10%=1080円
昨日はお相撲、今日は歌舞伎。九月大歌舞伎の千秋楽に来ている。33歳の若さで世を去った美貌の
若女方の5世福助70年祭追善興行である。5世福助の息子が中村芝翫、孫が福助と橋之助、勘九郎
は芝翫の娘婿。『一本刀土俵入』は駒形茂兵衛・勘九郎、安孫屋の酌婦・お蔦を福助が演じた。駒形茂
兵衛役は、勘九郎の父親・勘三郎の当り役でもあったが、昭和59年11月の舞台を私は観ている。勘
九郎もこれから勘三郎を襲名する予定だが、父君の面影がちょいちょいと重なるね。福助は、お蔦のよ
うなちょっと見アバズレで人の好い女役は上手だ。昼の部最後は『菊香縁羽衣』という、成駒屋と中村
屋一家が勢ぞろいする演目。中村芝翫、長男福助、次男橋之助、福助長男児太郎、橋之助長男国生、
次男宗生、そしてこれが初舞台の三男宣生、娘婿勘九郎、その次男七之助。長男の勘太郎を除く十人
が微笑ましい舞台を勤めた。歌舞伎座に入った途端、某局のアナウンサーを皮切りに、あっちでもこっ
ちでも有名人を見かける。トイレでは、三田寛子さん。3人の息子の舞台で落ち着かないだろうな。「や
ぐら茶屋」のおでん定食は美味しいが、何せ茶飯の量が少な過ぎる。いっつも同じことを言っておるぞ。
夜 家食 国技館の焼き鳥を使った焼き鳥丼、「融合」のおかず詰め合わせ、ワカメと玉葱の味噌汁、
「京・はやしや」の抹茶ロール
大相撲は栃洋が敗れたところで魁皇の優勝が決まる。魁皇は朝青龍にも勝って13勝2敗の堂々とし
た成績だった。九州場所もガンバるのだよー。昨日大相撲土産で貰って来た焼き鳥で丼を作る。「山本
屋」の焼き海苔の上にアチチの焼き鳥の串5本載せ、そこにタレと山椒をかける。たくさんのおかずを
詰め合わせたアイデアは良い。が、味がね。甘くて濃すぎる。抹茶ロールは食べ切れなかった。無酒日
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【今週の振り返り】
今週は短いような長いような面白い1週間だった。週末の2日も入れて、休日が4日。会社には3日
行ったに過ぎない。学校や会社が休みになるのだから、タイガイの人はこの1週間を楽しんだと思う。
しかし、いつか1週間のリズムという話を書いたが、こうゆう週はそれが崩れておかしかった。
月 火 水 木 金 土 日
月曜日は日曜日だった。前週の金、土、日と金沢で遊んで来たから、祝日の月曜日は日曜日のように
洗濯やら掃除をかためてこなす。夕方「ささえさん」を見なくても、あーあ、という気分になった。火曜日
は月曜日であった。「また5日働くのね・・・・・・・おっ!明日1日働けば、明後日休みだぁ!」。水曜日は
金曜日だった。「♪明日は嬉しい祝日だぁ ♪」。木曜日は、日曜日だった。「今日は楽しかったけど、ま
た明日は仕事だー。明日は忙しいんだよなー、ガクッ!!」。金曜日は月曜日だった。「また新しい週か
ぁ・・・・・イヤイヤ、今日は金曜日だぞい。今日1日働くと、週末なんだなー、ヒッヒッヒ」。という具合に、
気持ちの上での月曜日が2回、金曜日が2回、日曜日は3回あったのだ。それは、まぁ錯覚だからどう
でも良いのだが、気持ちの上での日曜日の夜、ハッとすることが3回あった。「宿題やったんだっけ」。
宿題など無くなって、もう何十年にもなるのに、いまだに宿題忘れ恐怖心が残っている。子供の頃から
イヤなことを後回しにする性格だったから、お昼で土曜日の授業が終わると日曜夜まで目いっぱい遊
んで暮らした。夕飯を食べ、お風呂から上がるといよいよ宿題をしなければならない。毎日宿題はある
ものの、週末にはドッサリと課せられる。教科書やノートを広げると、もう眠くて仕方がない。全部やり切
ったり、途中で寝てしまったり、時には宿題のことなどすっかり忘れて寝てしまうことも。普通の1週間が
こうだから、夏休みや冬休みの「宿題溜め癖」は習慣になっていた。夏休みの最後の日、親にも手伝っ
て貰って泣き顔で宿題をした。毎年毎年ね。
働き始めてからも宿題があった。原稿書きという宿題。ただでさえ忙しい日々だったのに、新聞社や雑
誌社から原稿を頼まれることが多かった。「ゼッタイ、イヤです!!」と毎回断ってはいたが、「締め切り
まで未だ1ヶ月ありますよ。何とかなりますって」とか「たった400字で5枚ですから、サササーッと書け
ますよ」などと甘い言葉を重ねられるうちに、「じゃ、今回だけ」なんて引き受けてしまう私。バッカだなぁ。
締め切りまで1ヶ月あるということは、1ヶ月頼まれたことを忘れるから、やっぱり書くのは最後の1日な
のだ。何も書いていない原稿用紙を前に、日曜日の夜ウンウンと唸る。なんで引き受けたの!と自分を
責めるのも習慣だった。午前2時か3時に悩んだわりにはヤッツケの原稿を書いて、倒れるように寝込
んだものだ。怠け者のクセに気にヤムタイプ。私のような性格の人間は、原稿など引き受けちゃあアカ
ン。命を縮めるけんのう。もうすぐ誕生日を迎えるが、宿題と締め切りの恐怖から完全に脱せられるの
はいつなんだろう。老人ホームで、「あっ宿題!」なんて言うのイヤだけんのう。
あっ、猫ハイスクールの宿題あったニャ!