パクパク日記4年 11月1週

          穏やかな 秋晴れ続く 佳き日々に お腹をこわし 風邪引いた

朝倉彫塑館       

11月 1日(月) 朝のうち雨 のち曇り   1万円、5千円、千円の新札発行の日

朝 家食 レーズンパントーストと雲仙地獄の温泉茹で卵、「丸美屋」の坦々春雨スープ

  

昨夜、長崎・雲仙から帰宅して、パクパク日記を更新し終わったのは、日付けが11月に変わってから

だった。旅の疲れがあるところに、洗濯など帰宅してからの仕事も多いのに、パクパク日記の作成&更

新は負担が重い。疲れたビー。「丸美屋」の坦々春雨スープ、やっぱり他社のものよりずっと旨いなぁ。

昼 九段南 「味香村」 ソースカツ丼(3品小鉢、味噌汁付き) 900円、プッチンプリンサービス

  

今晩は、東京ドームでセントラルブロックの優勝決定戦がある。全勝対決である。会社の近くで「勝つモ

ノ」を食べさせる店は無いに等しい。「味香村」のソース勝つ丼に託すしかない。特製ソースをたっぷり

吸ったカツの切り身は一体何切れあるんだろう。1切れ食べる毎タッチダウンという訳にはいかぬな。

夜 四谷3丁目 「韓国家庭料理 DADA 韓国海苔 400円、ナムルの盛り合わせ 700円、白菜

キムチ 400円、チャプチェ 800円、ネギチヂミ 500円、豆腐チゲ鍋(大・辛口) 1700円、生ビ

ール 2杯、冷酒 1,000円×2本  @3300

  

  

午後9時半前に試合終了。点差は11点とはいえ、内容は惨憺たるものであった。力の差はそれほど無

いと思うのだが、何しろインターセプトされまくりで、目をおおいたくなる場面の連続だった。どうした!

オフェンス!!負けてもファイナル6の決勝トーナメントには出場できるが、対戦内容は圧倒的に不利

になる。が、仕方ない、負けたんだから。終わったことをゴチャゴチャ考えるのはキライだ。昔フットボー

ラーだったハバちゃんとK君と「DADA」に行く。ハバちゃんは経験者だけに「あそこのプレイはイタダケ

ナイ・・・」「ナゼあそこで・・・」とか色々言うが、いいんだって、もう。彼はうずうずして現役復帰したそう。 

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11月 2日(火) 良いお天気なのに・・・ 今日は亡き父の誕生日だ

朝 ナシ!

何だか朝起きた時から、ヘンな感じ。忘れていたイヤな雰囲気が何となく漂う。だから朝メシは抜きだ。

昼 白山 「レザン」 サンドイッチ(サラダ付き) 670円、コーヒー 250

  

以前から、今日の午前中は月に一度の通院の予定だった。病院に出かける1時間前からイヤな感じが

何であったかハッキリした。持病の腸閉塞もどきの発作が出そうなのだ。私の腸内では、こんな命令が

なされていた。「作業班は、腸閉塞を目的とする腸癒着準備にかかれ」、「広報チームは、腸癒着の予

報を体内に送れ」、「1年ぶりの計画であるから、全員落ち着いて配置につくように」・・・・・。たまたま病

院に行く日だったので、先生に体内で起こっていることを話すと「初期対応が大事。今日は仕事しない

で、消化の良いもの食べて寝てなさい」。ま、医者も患者の私も、この病気とは20年近くつきあっている

から慣れたものだ。休むからには、スミちゃんにいろいろと電話でお願いする。昼食半分食べて残す。

夜 家食 具だくさんきしめん(イワシのつみれ、椎茸、ニラ、卵、長ネギ、万能ネギ)、もずく酢、りんご

  

アメリカの大統領選の投票は今日だ。ブッシュかケリーか。ブッシュはキライ。粒は随分小さいが、プロ

野球新球団を決める日でもあった。ライブドアか楽天か。楽天に決まったが、あの社長の歯は小さい。

パクパク日記で調べると、昨年の10月25日から腸の癒着を患っていた。その時は、初期対応は良か

ったのに、5、6日痛みが続いて「ヤワラカ飯」を食べていた。同じ季節に出るものだな。本来今日の夜

A誌とB誌の編集長から、C誌の編集長になったU君と、カレッタ汐留の「すし善」で、超高級鮨をつ

まむ予定であった。なのに、現実は自宅で作ったきしめんを食べている。余りの違いにグスン。無酒日

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11月 3日(水 文化の日の祝日) 爽やかな晴れ

朝 家食 豆腐のとろとろリゾット、「岸澤屋」の辛煮鰯、もずく酢、キャベツと豆腐とあおさの味噌汁

  

113日は天気が得意、というのが定説だった。しかし、この十年に限って言えば、晴れたのはたった

4割にしか過ぎないのだそうだ。でも今日は晴れ。気持ちの良い晴天である。昨日あれほど痛かった腸

癒着が、起きてみると消えていた。ヤッホー!やっぱり、病気は適切な初期対応が大切ばい。とはいえ

消化の良いものを食べまっしょ。豆腐のとろとろリゾットは久々だが、いつ食べても旨い。海草、大豆類、

魚、野菜、穀類でまとめた健康的朝ご飯ではあるぞなもし。さーて掃除にゴミの片付けと忙しいとばい。

昼 谷中 「じねんじょ」 薬膳緬カレー(野菜トッピング) 1280

  

今年の秋は、2週に一度の割合で「秋の旅キャンペーン」を実施中だが、今日から「東京街歩き」のキャ

ンペーンも始めようと思う。というのは大袈裟で、猫写真が底をついて来たので、猫撮影に出かけたの

であった。先ずは西日暮里駅から歩いてよみせ通りへ。随分前だが、Sイチロー氏と夜遅くワインを飲

みに入った「武蔵野屋」も繁昌していた。谷中銀座に入り、コロッケや鶏の唐揚げ、煮豆など美味しそう

なお惣菜の店をひやかして歩く。そして猫のメッカ?の1つと言われる「夕焼けだんだん」。たくさん猫が

いると聞いていたが、たった6匹だった。坂の下の猫は器量が良いが、坂の上の猫は少し落ちる。なだ

めすかして撮影をお願いしたんだから、そんなこと言ってはイカンわな。「朝倉彫塑館」も目的地の1つ。

その真ん前に薬膳カレーの「じねんじょ」があったので、ふらふらと入ってしまった。昨日あれだけ腸癒

着ダー!と大騒ぎしたのに、もうカレーですかい?イーじゃん、薬膳なんだし、もう座っちゃったしね。こ

の店は、白山にもあって、そっちは何度も行っている。緬カレーという珍しいものを見つけたので注文。

温かいのと冷たいものをチョイスするが、相当辛いというので冷にした。辛さは相当だが、旨くは無い。

午後のおやつ 日暮里・御殿坂 「あづま家」 ソフトクリームみつまめ 650円、コーヒー 400

  

先に言います。「朝倉彫塑館」はとってもステキです。未だいらしていない方、是非おいでください。朝倉

文夫氏は大分竹田生まれの彫塑家で、早稲田大学の創始者・大隈重信像の作者でもある。また舞台

装置家の朝倉摂さん、彫塑家の朝倉響子さんの父君でもある。アトリエには、代表作「墓守」や「時の

流れ」を始めとした作品が展示され、見事な日本庭園、数奇屋造りの住居も公開されている。猫を出溺

愛した方らしく、たくさんの作品の中には猫をモデルをした作品が多いのも嬉しいね。彫塑に限らず、俳

句、南画、華道、茶道などにも才能を発揮された方らしいが、中でも館内に飾られた盆栽の数々がスン

バラシイ!芸術の奥行きの深さ、昔の日本人の粋に溢れた「朝倉彫塑館」であった。また行きたいぞ。

夜 家食 具だくさんきしめん(イワシのつみれ、椎茸、ニラ、卵、長ネギ、万能ネギ)、サラダ 「浅田

屋」の梅ドレッシング、胡麻豆腐、キャベツと豆腐とあおさの味噌汁、りんご

  

帰りは、日暮里駅からJRに乗ったが、ものはついでと御徒町で下車。アメ横で、香港在住のK岩チカ

から貰ったチキンスープの缶詰を探そうと思ったのである。これまでも何軒か大きな中華食材の店を覗

いたが無いのだ。結局は「香港にあるものがここに何でもある訳ではない」という当たり前のことを店の

オジサンに言われて諦めた。それにしても、今日はよく歩いた。プールには行かなかったが、運動量は

十分でしょ?お腹の具合は良いが、念のため昨日に続いて消化の良いメニューにしたけんの。アメリカ

の大統領選の結果は、夜になっても決しない。4年前はこうして1ヶ月以上もグダグダしたんだ。無酒日

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11月 4日(木) 晴れ 湿度が低く気持ちが良い

朝 家食 「マギー」 パスタ入りきのこのクリームスープ

久々にスモッグの中ではあるが、頭に白化粧した富士山が見えた。食べたスープは99カロリー。今朝

また新潟中越地域で地震があった。震度5強。出社前に郵便局に寄り、1回目の義捐金を振り込んだ。

昼 一番町 「手打ち蕎麦 吉田」 湯葉かき玉蕎麦 1260

    湯葉がとろとろ

「吉田」の昼メニューは制覇しよう、と思ったこともあったが、予定通りには行かないものだ。野菜天蕎麦

とかカレー鴨蕎麦など、好きなメニューは何度も頼んでしまうから。でも、今日はカタイ決心で未だ食べ

たことのなかった湯葉かき玉蕎麦を頼む。生湯葉とかき玉というダブルとろとろで、丼の中身はとろとろ

だらけさ。大盛りをグッとガマンして普通盛りだ。すると帰り道で早くも空腹を覚える。早すぎるっての!

昼のお茶 一番町 「相模屋」 コーヒー 200

夜 千代田区 レストラン「某」 グリーンアスパラのチーズ焼き、フンギポルチーニ(イタリア産)の香草

入りのソティ、バゲッド、スパゲティウニソース、牛フィレのペッパーステーキ、仔牛のカツレツミラ

ネーゼ、柚子のシャーベット、赤ワイン 2杯 @13千円

  

  

  

またもや「某」ですみません、お店の名前を出せない理由がありまして。フラメンコS村と食事。彼女も

同じ食いしん坊だから店の選定はかなり考えて「某」とした。いつものように、大学ノートの1枚の紙に

ボールペンで走り書きしたメニューを暫しにらむ。ほう、先日無かったフレッシュのポルチーニ茸が入荷

したのね。私はマツタケよりポルチーニの方が旨いと思うことがある。今夜はそれが格別に旨い。ウニ

スパは常にゴキゲンな味だ。カツレツミラネーゼもサッパリとした出来上がりだが、肉料理としては牛フ

ィレのペッパーステーキの方が好み。ソースが美味しくて、パンでキレイに拭って食べた。一昨日腹こ

わしの人間が、こんなに食べるな? はーい、ご安心を。シャーベットを除き全部2人でシェアしたよ。

アメリカ大統領選、ブッシュ勝利。ケリーさんの辛気臭い顔も何だが、あと4年間ブッシュかぁ。あーあ。

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11月 5日(金) 晴れ

朝 無し!

起きると喉が痛い。熱っぽい。完全に風邪を引いたことを知る。未だ秋というに、今から風邪は困るぞ。

昼 九段南 「東風汁緬本店」 活アサリと牛蒡のスパイシー緬(細緬) 800円、ワンタントッピング+

150円、杏仁豆腐 50

  

喉がイガイガしている時はやっぱり熱い汁物が食べたい。ご飯も大盛りにも頼まなかったのはエライ?

夜―1 池之端 「鳥栄」 コース(青菜の漬物、鳥鍋、スープ、だんご、ご飯、漬物)、ビール、冷酒

 @12千円

  

  

  

新蕎麦も出回っての「秋新の会」であるが(因みに秋新とは、秋の新蕎麦のこってす)、今回は番外編と

して上野・池之端にある「鳥栄」での開催となった。ナゼかといえば、9月1日に夢子が予約を取った「鳥

栄」に行ってみたい、というご要望があったから。この店は、奇数月の1日に、翌奇数・偶数月2ヶ月分

の予約を取る。つまり、9月1日は11月と12月の予約を、11月1日なら、翌年1月と2月の予約という

具合である。予約する時期が早いので、変更せざるを得ない事情も出て来る。というわけで、お店では

予約した前々日か前日にリコンファームの電話をする。真っ赤に焼けた備長炭が運ばれ、お鍋にスー

プが注がれると、鳥鍋コースの開始。レバーやハツなどの内臓を頂いたら、次は肉と焼き豆腐、ネギな

どを食す。たっぷりの大根おろしに醤油をたらして食べるのだ。大根おろしは、御替り自由。それが全

部終わると、次はスープを楽しむ。器に適量の塩を入れて鍋のスープを注ぐ。何とも濃厚な旨さである。

そしてお目当てのだんご。普通はつくねとかミンチと言うが、ここではだんご。もう絹の表面のように細

かくきれいに叩かれた芸術品のような皿である。これを包丁で叩いて仕上げるというからタマゲル。真

中の卵の黄身とよく混ぜてから、鍋に静かに投入。熱が通ったところで、口に入れるとはふはふの熱さ

と旨さ。あぁ、タマランなぁ、この旨さ。いつもなら、だんごも2人前ずつ御替りするが、今日は平均年齢

がちょっと高いので1、5人前の追加。最後にお櫃の温かいご飯にスープをかけての食事。うん、満足。

夜―2 湯島 「EST! ドライマティーニ、タンカレージントニック  @4千円

門限のあるI親びんは1軒目で変えられたが、他のメンバーで名門バーの「EST!」へ。新橋の息子さん

達のお店にも行ってますよーなんてご挨拶する。「鳥栄」では鳥をつまみながら、何の話をしていたかと

言えば、Kさんが先ごろ行ってこられたアメリカの話。あちこち回られたようだが、アルバカーキーで年

1回開催される気球のお祭りに参加するのが主目的だった由。その時の写真をたくさん見せて頂いた

が、雲一つない真っ青な空に色とりどりの気球が舞ってそれはそれは美しい。写真も頂いてしまった。

  

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11月 6日(土) 晴れ 今日は立冬なんだそうだ

 家食 トースト、「クノール」のスープ春雨海老ワンタン

    薬飲むための朝食

目覚めると風邪はひどくなっていた。熱を計ってみると38度。咳はゴホンゴホン、鼻水たらたら。病院で

貰った風邪薬を飲むために、食欲は無いが、何とか朝食を摂る。これじゃあ、ヘルスクラブなんてダメ。

昼 家食 神戸南京町 「大同行」の手造り豚まんと海老のチャイニーズまん、生野菜、梅ドレッシング、

      ワカメスープ

  

寝ていても汗びっしょりだ。ナゼか下半身は寒くて、上半身が暑い。神戸の豚まんを蒸かして食べる。

夜 家食 蓮根とこんにゃく・練物の煮物、鯵フライと生野菜、「イワシタ」の新生姜、デカデカ根菜と豆

腐の味噌汁、ご飯

  

夕方むっくり起きて、買い物に行く。こういう時は一人暮らしって不便。着られるだけ着こんで、一番上

にデッカイコートを羽織ったので、まるで黒い雪だるまのような格好になった。ヨロヨロと買い物して来た

わりには、品数もたくさん作る。夕方電話で、インテリアデザイナーのIさんが昨日亡くなったことを知ら

された。Iさんは、今住んでいる家のインテリアを担当して下さった。およそ一年間、喧喧諤諤議論し、

ある時は輸入家具店で大声で怒鳴りあったことも。が、目処がついた処で一緒に飲みにも行った。しか

しマンション完成間際という時病に倒れ、彼女が選んで家具が入ったこの部屋を見て貰うこともなく、彼

女は逝ってしまった。Iさん、ありがとう、部屋を大事に使います。安らかにお眠り下さい。合掌。無酒日

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11月 7日(日) 晴れ

朝 家食 神戸南京町 アボガドと玉葱のサラダ、「大同行」の手造り豚まんとフカヒレのチャイニーズ

まん、蓮根とこんにゃく・練物の煮物、デカデカ根菜と豆腐の味噌汁

  

熱は少しだけ下がった。こんな良いお天気なのに、寝ていなくちゃならないなんて、グヤジー。昨夜味

噌汁をたくさん作った。いつだったかテレビでじゃがいもや玉葱をうんと大きく切って、出汁でことこと煮

る味噌汁は最高の味だ、と紹介していたので、やってみた。じゃがいもは1個を3切れか4切れに、玉葱

も大ぶりにして。確かに野菜の旨さ、甘さが十分に出て美味しいね。アボガドと玉葱のサラダも旨い。

昼 家食 具だくさん細うどん(鰯のつみれ、椎茸、長ネギ、卵)、パイナップル

   今週3回目の具だくさんうどん

お腹は空かないが、薬飲むにはね、食べなくちゃね。今週は腸の癒着でうどんを2回食べ、今日もうど

ん。腹痛の時、食欲はあるが食べてはイケナイし、風邪の時は食べるべきなのだが食欲がわかない。

夜 家食 蓮根とこんにゃく・練物の煮物、コロッケと生野菜、もずく酢、デカデカ根菜と豆腐の味噌汁、

ご飯、パイナップル、小豆島のオリーブ新漬け

  

小豆島からオリーブの新漬けが届いた。毎年今頃の季節に注文するのだが、昨年は冷夏と台風の影

響で極端に収穫量が少ないということで断念した。いつもに比べて、ちょっと小ぶりだがやっぱり味わい

深い。2日間休んでいたせいか、風邪も徐々に良くなって来たようだ。明日は元気になるかな。無酒日

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【今週の振り返り】

テレビの料理番組を見ていると、料理の先生がこんなことを言うことがある。「これに加える野菜はどこ

のお家でもね、いつでもあるお野菜、それで良いんですよ。冷蔵庫の中に転がっているようなお野菜あ

るでしょ?それを適当に切ってね、お入れくださいね・・・・」。はて?どこの家でも、そしていつでもある

野菜とは何か。半年前までのある期間、原因不明の「調理拒否症」になっていた間は、別として我が家

の常備野菜は、まずじゃがいも、玉葱、これは必ず買ってある。生姜、にんにく、ニンジンもだいたいあ

るな。そうそう、長ネギもほとんど備えている。野菜以外では、卵ね。一般のお宅では、これに牛乳も加

わるのだろうが、私はキライだから買わない。風邪引きで寝てばかりいたので、たいした振り返りは出

来ないが、長ネギについて述べたい。

長ネギほど、切り方によって味の違う野菜は無い。切り方を変えるだけで、まるで違う野菜のように感じ

られるから不思議である。みじん切り。水曜日の朝、ネギのみじん切りと豆腐をご飯に入れて豆腐のと

ろとろリゾットを作った。みじん切りのネギは、肉団子を作る時も欠かせない。小口切り。蕎麦やうどん

を食べる時の薬味は小口切りだ。今週は、3回もうどんを作ったから、その度にネギを小口切りにした。

斜め切り。金曜日の「鳥栄」で鳥鍋を食べたが、すき焼や寄せ鍋など鍋モノに入れる時は斜め切りにす

る。同じ斜めに切っても、味噌汁に入れる時は短か目に切る。ぶつ切り。焼き鳥の串や、ネギマ鍋の時

は、このぶつ切りにする。熱が通りにくいが、ネギの旨味が味わえる。こうして、地道に目立たぬよう縁

の下の力持ちでぐわんばっているネギ業界ではあるが、唯一都会に出て出世したのが、白髪ネギだ。

真中の芯を取り除いて、長ネギを平らに重ね、ごく細く切って水に晒した白髪ネギ。値の張る中華料理

や、和食のご馳走の上にふわりと載せられて有頂天になっておる。しかし、それは瞬間にしか過ぎず、

「わー!美味しそう」と上で声がしたと思ったら、箸で皿の脇に押しやられてしまう。「一瞬の白髪ネギの

栄光」なのだ。せっかく出世したと思った白髪ネギは、田舎に帰る訳にも行かず、ちょっとゾンザイな切り

方となって、ネギラーメンの上に乗っかってバイトしたりしておるのだね。他にも飾り切りなんてのがある

けど、あれは鑑賞するだけで食べない。

そうそう、こんな食べ方をしたことがあった。長ネギを丸ごとそのまんま食べたのである。その頃、I親び

んの家は逗子にあった。そのお庭に樹齢ウン十年の梅の古木があって、早春清らかな白い花をつける。

「梅見の会」と言ったか、銀座のフレンチ店のシェフが、材料持ち込みでI家のお庭で料理の腕を奮うパ

ーティがあった。午後1時頃から大勢の客が、ワインやお酒を飲みながら、シェフの料理を待つ。次から

次へとお料理が出来上がり、未だ冷たい空気が、酒や笑い声で上気したカラダに気持ち良かった。料

理の圧巻は、下仁田ネギの丸焼き。ブロックを間20センチ位開けて2列にズラリと並べ、間に熾した

長炭。そこに泥付きの下仁田ネギをズラリと並べる。時々ネギを回して、じっくり時間をかけて丸焼き

るのである。どの位時間が経っただろうか、泥ネギが汗をかいて、ふわーっと湯気を立てる。湯気が

大に上がったら、「よーし!食べていいぞー」と嬉しい掛け声。両方の端を持って泥のついた皮を剥 き、

アチチのネギに喰らい付く。アヂヂヂヂヂ!!噛み切るまでがタイヘンだったが、そのネギの甘い こと!

旨いこと!随分昔のことなのに、梅見うどんとこの長ネギの味は今でもしっかり覚えている。

風邪を引くと、亡くなった母はよくネギ味噌を作ってくれた。ネギのみじん切りと味噌と鰹節を混ぜて、そ

こにお湯をかけて溶かすだけ。寝る前にネギ味噌を飲んで寝ると、風邪の治りが早いような気がした。

長ネギさん、ほんとーに長年お世話になってますながねぎ。

             ネギと玉葱は猫には毒だかんニャー

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