パクパク日記411月2週

        コンコンコン 北の小キツネ鳴いている? いいえ夢子が咳してる

       

11月 8日(月) 晴れ

朝 無し

2日間寝ていたので、もういいだろうと出社の準備。でも、お腹が空かないので朝ご飯は抜きにする。

昼 家食 プチミックスサンドイッチ、ブルーベリーパン、ヨーグルト、ワカメスープ

    なんで昼飯も家で?

家ではちゃんと歩いているつもりだったが、一歩外に出ると地面が傾いているような気がする。9時過

ぎに出社して会議などに出席するものの、頭がほとんどパープリン。私の顔を見た虎スミが「熱が全面

に出ている顔です。すぐ帰って寝て下さい!!」って。せっかく起きて出てきたのにぃ・・。という訳で、た

った1時間20分の滞在時間で会社を出る。行ってきまーす、と出て行ったのに、もう帰ってきちゃった。

夜 家食 ドライカレー、野菜たっぷりスープ(ニンジン、玉葱、椎茸、豆腐)

  

平日家で寝ていると、電話がじゃんじゃんかかってくる。仕事の電話かと出てみれば、あれ買え、これ

どう?というセールスの電話ばかり。主婦の方々はいつもこうゆう電話に悩んでいるのか。夕ご飯。あ

まり食べたくは無いが、ご飯がたくさん残っていたのでドライカレーを作る。野菜スープも旨い。無酒日

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11月 9日(火) 晴れ

朝 家食 ドライカレー、野菜たっぷりスープ(ニンジン、玉葱、椎茸、豆腐)、「イワシタ」の新生姜

  

熱はかなり下がった。痰が切れないので咳がひどい。でも会社に行こうっと。昨夜の残りで旨い朝食。

昼 一番町 「手打ち蕎麦 吉田」 もずく蕎麦 1050

    トロトロネバネバで旨い!

「吉田」の昼メニュー制覇キャンペーン中だ。もずく蕎麦なんてのがあったね。もずくファンとしては食べ

ずにおられるか。もずくになめこが入って、ヌルヌルトネバネバの旨さ。大盛りにしなくても何とか満足。

昼のお茶 一番町 「相模屋」 アイスコーヒー 230

夜―1 神楽坂 「広東名菜 龍公亭」  お任せコース(冷菜盛り合わせ、蟹入りフカヒレスープ、

      海老 のチリ炒め、イカのXO醤炒め、湯葉の肉包み煮、牛フィレ肉の黒胡椒焼き、炒飯、フルーツ

      杏仁 豆腐、ビール、紹興酒

  

  

  

神楽坂の表通りに、創業120年の老舗の店があるってご存知でした?何百回も通っていたのに、私は

存在さえ気がつかなかった。120年と言えば明治年間であるが、正確に言えば、最初の15年は鮨屋、

105年前から中華料理店だった由。MS中年野球小僧氏を知る懐かしい顔が揃える。連句仲間でもあ

る雅房氏とは20年ぶりとか。アハハハである。そしてアッコちゃんは大学のクラブの後輩。という訳でメ

ンツを考えたのは私であるが、懐かしい出会いもあって、賑やかに老舗の味を楽しむ。決してデシャバラ

ず、柔らかに「私のお味はいかが?」と問われるようなお料理の数々であった。とても結構なお料理で。

夜―2 飯田橋 「キャナル・カフェ」 ジントニック 2杯

中央線、総武線で飯田橋を通過する人なら何度も見かけるお堀に浮かぶお店だ。何となく、映画 「ロ

ーマの休日」に出て来る船のレストランのようでもあり、情緒満点。若い女性の将来を考える夜になる。

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11月 10日(水) 晴れ

朝 家食 「エディアール」のパンのトースト、ヨーグルト、「丸美屋」のスープ米緬

  

今朝の風邪治癒率は63%か。だんだんよくなるのでホッとしている。朝ご飯を食べる気になるのもね。

昼 四ツ谷 「こうや」 わんたんめん 850

    条件はいいんだけどねぇ

麺は平麺、わんたんは蛸坊主のようにお肉がたっぷりで大ぶり、全体の量も十分。これなら私が太鼓

判を押す好物になりそうな「こうや」のワンタンメン。なのに心から「旨い!」と思ったことが無いのだよ。

夜 築地 「某」 突き出し:茄子煮、最高級平貝の炙りつけ焼き 1200円、三浦・小柴のしゃこ わ

  さび 850円、ジャコ・小松菜の卵とじ鍋 850円、厚焼き卵 700円、ブロッコリーポテトサラダ 500

  円、ビール、冷酒「立山」4合  @5500

  

  

先週、今週と腸だの風邪だのと思わぬ病のため、おおいに予定が狂った。こうゆう時、余裕のある日々

ではないから、つじつまを合わせるのがタイヘン。今日の夕方も無理を承知でお願いしてあることを何

とかこなす。それが終わると石Mリちゃんとの待ち合せ。彼女とは、もう25年近いつきあいだが、歌舞

伎関連の師匠でもある。歌舞伎座近くの「某」で待ち合せて、あれこれ芝居の話。彼女は、玉さま、仁左

衛門、染ちゃん命。赤、青どくろ、昨年の阿修羅城、野田版鼠小僧、研辰の討たれ、などの話を延々と。

芝居って、観るのが一番楽しいのは当たり前だが、こうゆう話をしている時も楽しいんだよね。飲んだ

後は、その勢いで我が家で『研辰の討たれ』を一緒に観たよ。「某」は相変わらずの旨さで満足、満足。

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11月 11日(木) 晴れ 夕方より小雨

朝 家食 「ポッカ」のポタージュスープ

今朝の風邪治癒率は74%かな?ここ半年目が覚めれば空腹でムキムキマンだったのに、今はねぇ。

昼 九段南 「天麩羅 もゝ瀬」 穴子ばら揚げ丼 1200

  

なーんて、朝言っていたが、昼はエラク腹が空く。おまけに今夜はコンサートがあるので、腹持ちの良

いランチとしよう。こんな時は天麩羅の「もゝ瀬」で、いつもの穴子バラ揚げ丼。実を申せば、この店で穴

子バラ揚げ丼以外、頼んだことが無いのであった。どこの天麩羅屋にしろ、天麩羅系の丼は旨いけど

味が単調だから飽きることがある。そんな時威力を発揮するのが、おしんこ。奈良漬けや古漬けでお口

直しをし、次の天麩羅に取り掛かる。その点、この店のお新香は品数豊富で実に役に立つおしんこだ。

夜 渋谷 「九州」 九州盛り合わせセット 1900円×2人前、長崎皿うどん 1,000円、生ビール、

  冷酒 「和華蘭」佐賀 ×5杯  @6550

    2品でお腹いっぱい

渋谷文化村の「オーチャドホール」で「アイリッシュダンス・トリニ-ティ」の舞台を観る。どうゆうワケか大

した人気で、やっと入手したチケットは最上階の空中に浮かんでいるようなスリリングな席。素朴なアイ

ルランドのダンスも小さくしか見えないし、何よりここに座っているのが恐ろしい。今地震が来たら・・・・

冷や汗が出る。そこで公演を休憩で抜け出し、新潟・中越地震で大被害に遭われたSイチロー氏と「九

州」へ。あの地震から4日目に現地に赴いた彼に震災の現実を事細かに聞いた。それまでの生活がそ

っくり無くなってしまった村、どんな状態になっても捨て切れない故郷への愛情、先祖代々受け継いで

来た棚田を失うことへの詫びの感情・・・・・。こんな大被害に遭ってしまった運命への怒りの代わりに、

起こってしまった現実を直視して復興の努力を始める越後人の県民性を、私も越後の生まれだから複

雑な気持ちで理解出来てしまう。ガマン強さに地団駄踏みたいし「そうなんだてぇ」と誇りに思ったりで。  

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11月 12日(金) 朝のうち雨 午後から上がる 札幌は夜雨

昼 九段南 「らいむらいと」 オールビーフハンバーグ(200g)サラダ、ライス、コーヒー付き 1180

  

虎スミと私が好きなランチということで1、2位を争うのが、ここ「らいむらいと」。そのハンバーグの旨さ

もさることながら、何と言ってもご飯が旨い。大きめの器にたっぷり入っているから、普通のご飯茶わん

2杯分は悠にある。それでもペロリと食べ、「お替り!」と叫びたい程旨い。しかし、先日この店に来た時、

虎スミが見かけた若いオンナは、ペチャクチャ喋りながら食事をし、このご飯をほんの1口、2口食べた

だけで残して帰ったのだとか。今隣にそのオンナがいたら殴ってやろか。もったいないぞ、こんなご飯。

 札幌南3西3 「おが」 襟裳産の活ぼたん海老 2000円、アワビのコロッケ 1200円、イカゲソの

ゴロ焼き 450円、きりこし鍋 5400円、生ビール、冷酒「八海山」  @8千円

  

  

最終便で札幌に来た。寒い!しかも雨まで降って来た。10時過ぎにホテルにチェックインすると、N宮

さんが迎えに来てくれた。7時半から近所の「おが」で4人飲んでいたとか。秋田料理を得意とする「お

が」では、他のメンバーもほとんど出来上がっていた。追いつこうと高そうな料理をドンドン頼む。ピンピ

ン跳ねている活ぼたん海老の向うに見えるのはカニちゃん。本名がカニ。カニと海老。アワビのコロッ

ケもイカのゴロ焼きも旨いが、何と言ってもこの店の一番の自慢という「きりこし鍋」が旨いぞ。高級魚、

それも1本釣りのキンキを丸々1匹入れたお鍋なのである。札幌で秋田料理もヘンだが、暖まったよ。

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11月 13日(土) 札幌は晴れ  東京は木枯らし一号が吹いた(らしい)

朝 札幌・オテルドオテル 「モンプレヴォー」 モーニングセット(グレープフルーツジュース、キャベ

   ツと ベーコンのスープ、目玉焼き、ソーセージ、ハーブサラダ、トースト、バターとブルーベリージャム、

   フルーツ、コーヒー 1890

  

天気予報では、今日札幌は雪と言っていた。ったく、私が来るからって雪かよ。でも起きたら良い天気。

ホテルの8階にレストラン「モンプレヴォー」がある。7時から朝食サービス。朝食付きのプランにしたか

ら今日も明日もここで食べる。ジュース、スープ、サラダ、フルーツもついて盛りだくさんだなぁ、と思って

いたが、卵料理を見て仰天。目玉焼きが2個もあるではないか。食べ切れませんですよ、私だってさ。

昼 札幌南2西9 「村上PUL2堂」 納豆ひき肉ベジタブル 辛さ20番 700円(ランチサービス)

  

南3西2のホテルから狸小路をテクテク歩き、南2西9まで行く。札幌プリンスホテルが目の前に見える

程の距離である。札幌スープカレーで大人気の「プルプル」には以前も来たが、未食の納豆ひき肉ベジ

タブルを食べるのが今回の目的である。納豆カレーが好きという人もいるが、どうもそんなカレーは食

べる気にならなかった。ところが先入観を捨てて食べてみると、ハマルらしい。ホント旨い!ひき割り納

豆とひき肉がカレースープの中で渾然一体となって、トロリとした旨味に変身している。そこへスプーン

でご飯を浸すと納豆、挽肉、ご飯が三位一体の旨さに昇格。スープ大盛りにすれば良かったなぁ。辛さ

は100番まであるが、オトナシク20番にしておいた。土曜スペシャルというメニューがあって、今日は

磯納豆、ポークチャップ、揚げ出し豆腐の3種。冷凍カレーを売っているのでどっさり買って、店の前に

ある黒猫ヤマトでクール便として出す。送料も入れて、カレー関係で5500円も払ってしまったよーん。

午後のお茶 札幌 「エクセルシオール」 カプチーノ 280

次のカレーを食べるため、腹ごなし。歩き疲れたのでお茶をしながら本を読む。岡野宏文氏と豊崎由美

氏の共著『百年の誤読』。ガルシア=マルケスの『百年の孤独』をパクッたタイトルだが、20世紀のベス

トセラーをズタズタに切り裂く2人の会話に笑い転げたい。しかし、ここは茶を飲む店だ。笑い声を堪え

るから、身をよじる感じになって余計不審なバーさんに見えただろうなぁ。札幌の皆しゃん、私でした。

夜 札幌南6西14 「スパイシーカレー ピッキーヌ」 野菜スープカレー ホット4 710円、スープ

   大盛 り 210円、トッピング:茄子とシメジ 125円、ラッシー 240

  

  

今日の夜は、初めてのカレー店 「ベンベラ・ネットワーク・カンパニー」で楽しむ予定だ。小腹が空いた

頃、店のドアを開けてみると、イヤに静かだ。昼間通りかかった時は長い行列が出来ていたのに。あれ

れ?「先ほどスープが無くなりましたので閉店です」。・・・・・・・・・・ガクッ。しかも、明日も臨時で休業と

か・・・・・ゲロゲロ。気を取り直して、昨夜推薦を受けた「イエロー」に向かう。南2西7から、北4東2まで

歩いてですよ。スゴイ熱意。ところが・・・・店の電気は消えていた。それでも諦めない私の執念は見上

げたものだ。え?その喰い意地は見下げる?次のターゲットは、南6西14だからタクシーに乗る。この

店は私に札幌スープカレーの旨さを最初に教えてくれた店だ。カレーの写真見たことあるでしょ?はい、

夢子倶楽部のトップの写真は、この「ピッキーヌ」のカレーでした。ふんだんに野菜が入ったスープが旨

いなぁ。マイルド3段階、ホット3段階の6つの辛さがあるが、私はその上のホット4。スープが旨いから、

大盛り頼み別器に入ったスープをゴクゴクと飲むのであります。3軒目に辿り着いたが大満足。無酒日

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11月 14日(日) 札幌は晴れ

朝 札幌・オテルドオテル 「モンプレヴォー」 モーニングセット(グレープフルーツジュース、キャベ

   ツと ベーコンのスープ、ハーブサラダ、トースト、バターとブルーベリージャム、フルーツ、コーヒー 

   1890

  

ここの朝食はボリュームがあり過ぎ。スゴク嬉しいんだけど、お昼にお腹が空かないと困るのよ。という

ことで、今日は卵料理と肉製品は断って、ハーブサラダを多くして貰った。うん、これでちょうど良い量。

昼 札幌南4西1 「スパイス・ボックス」 宇宙源水ナラ 野菜 800円 辛さ40番 +30円、スー

   プ大 盛り +100円、トッピング:水餃子+120円、ブロッコリー+50円、ラッシー 350

  

ゆうべ「ベンベラ・ネットワーク・カンパニー」と「イエロー」で懲りたから、出かける前「スパイス・ボック

ス」が午前11時半から営業することを確認した。11時29分には店の前にいて、開店するのを待つ。こ

れだけの熱心さ、もっと役に立つ他のことに向けられないのかねぇ。ダメだね。この店は4つのカレーが

ある。店の基本のスープ「宇宙源水ナラ」、ナラに豆乳を加えた「神々のアムリタ」、ちょっとコッテリして

1日10食限定の「ブラフマーの瞑想」、そして「ヴィシュヌの微笑 V3」。ま、初めてだから基本の「宇宙

源水ナラ」にしましょかね。辛さはここも100番まであるが、40番。チキン、野菜、ポーク、マトンの4

あるので野菜だ。スープも大盛りにしちゃおっと。ライスは黄色く炊かれたターメリックライス。スープは

もうサラサラでトロミというものが全くない。これを底の浅いスプーンですくって食べるので永遠に無くな

らないのではないかと焦る。デカイじゃが芋、ニンジン、キャベツ、揚げ牛蒡、茄子、パプリカ、ブロッコリ

ー、茹で卵、揚げ春巻などたっぷりの具が嬉しい。これで札幌スープカレーはオシマイ。美味しかった。

夜 家食 海鮮三色弁当(いくら、カニ、ウニ)、「山桜桃」の味噌ラーメン、山形のラ・フランス

  

  

新千歳空港のラーメン売り場で、販売のおばさんが「はいはい、これが一番人気のラーメン。味噌、塩、

醤油が全部入っているから便利よー」と叫んでいた。一回りしてから近づくと、また同じ台詞だった。あ

ぁして一日叫んでいれば、たくさん種類があっても、あのラーメンが一番人気になるわなぁ。私はその商

品より「山桜桃」(ゆすら)のラーメンが好きだから、それを買った。3日ぶりに帰った自宅で洗濯しなが

らの夕食は海鮮三色弁当とラーメン。今回の札幌はほとんどカレーだったし。ラ・フランス旨い。無酒日

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【今週の振り返り】

初めて北海道に行ったのは意外と遅く、28年前だ。それから40回以上は行ったか。最初の頃は、やっ

ぱり北海道の魅力と言えば札幌ラーメンだった。昼食べて、夜中に食べて、帰りには空港でも食べた。

(それにしても、空港に入っている飲食店ってどうしてマズイんでしょうか。テナントになる条件には、旨

い店はダメ!!という項目があるのではないか、と勘ぐりたくなる程、美味しくない店が勢ぞろいしてお

いでです)閑話休題。ご当地ラーメンは、今や全国ベースになって来たが、ハシリは札幌ラーメンだった。

東京にも何軒かそんな店があったが、札幌で食べるラーメンはひと味もふた味も違った。その頃、観光

客が群がったラーメン横丁なんぞには見向きもしないで、支社のメンバーに教えて貰った陰の人気店

に通った。味噌が好みだったが、段々塩が好きになった。

毎食ラーメンではキツクなった頃から、海鮮に興味は移る。旨い鮨屋、ねっとりしたぼたん海老、ぷるん

とした厚岸の牡蠣、コキコキの北寄貝、道東ではメンメと呼ぶキンキ、八角なんて言う深海魚、東京で

は鱈の白子と言うがタチの酢の物、初夏の時知らず鮭、そして蟹・・・・・。北の海の幸は、豪快でどれも

旨かった。

それが2年半前のこと。札幌出張に来てN峰君とタクシーに乗っていた時、偶然聞いた「スープカレー」

の話。辛いモノ好きの彼は、スープカレーを知ってから札幌の魅力が十倍に増したと言う。何を大袈裟

な、とは思ってはみたものに、未だ見ぬスープカレーのトリコになる予感もした。翌日の昼、タクシーを

飛ばして早速教えて貰った「ピッキーヌ」に向かった。昼ドキに、ミーティングが終わり、「夢子さん、お昼

でも一緒にどう?」との誘いを、強引に振り切ってね。目の前に出された野菜カレーは衝撃的な眺めだ

った。大きな器に、なみなみと盛られた旨そうで辛そうなスープ。チキンは、レッグ1本そのまま入って

いる。スプーンでつつけば、ハラリと骨が落ちる。野菜が豪快。じゃが芋もニンジンもカボチャもそれは

デカイ。赤や緑のピーマンも入って色取りも最高。スープには、たーーくさんのスパイスが融合されて、

何とも深い味わいの辛さだ。辛さは自分の好みにしてくれるし。スプーンにご飯を掬って、スープに浸し

て食べるもよし、ご飯にドドーっとかけてカレースープの海にしても良い。スープの大盛り分は、別の器

に入っているから、これを時々ゴクゴクと飲む。ップッハー!旨いぞ。ご飯は大盛りでもお替りしてもサ

ービスだしね。スープの大盛りは別としても、野菜カレーで昼は700円の安さですぞ。こうして、1軒目

でスープカレーのトリコに早くもなってしまったのである。もちろん、翌日の昼も行きましたよ。以来、札

幌に行く時は、何軒のスープカレーを食べられるか、それを基本にして予定を作ることにしている。

こんなに美味しいんだから首都圏でもスープカレーは流行るに違いない、と踏んでいたのだが、意外と

普及が遅い。銀座の「ぽえむ」は、マスターが実験的に作っていたスープカレーに、私が札幌で撮影し

て来たスープカレーの写真を見せて、「具をさっと揚げてたくさん入れる、スープはたっぷり」などとご指

南させて貰った。国立、新橋の他には、関内に「らっきょ」、下北沢に「マジック・スパイス」の支店が出

来た位か。東京で美味しいスープカレーの店が出来るまで、当面札幌に通うしか無さそうだ。え?今回

23日札幌旅行の目的ですか? もちろん、スープカレーをたーっぷり食べるために決まっておる

でしょーに。それでいーんでないかい?

           私はね、カレーはキライだニャ

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