パクパク日記6年2月2週

          咳風邪もようやく癒えて、めずらしくほっこりした1週間でした。ほっ。

         

2月 6日(月) 曇り 夜半雪

朝 家食 野菜いっぱいサッポロ一番塩ラーメン、グレープフルーツ

  

朝8時過ぎからアメリカでスーパーボウルが始まった。70年代の強豪ピッツバーグ・スティーラーズ対

球団設立初出場のシアトル・シーホークス。2Qの途中まで観た人はシーホークスの勝ちを確信して出

掛けてしまったかもしれない。それほどシーホークスは立ち上がりから攻守とも絶好調で、相手に1st

ダウンさえ奪わせない。惜しむらくはシーホークスの攻めが甘くうフィールドゴール3点とまりだった。と

ころが。アメフットとは不思議な競技で、「モメンタム」という「勝利の女神」のような流れがあっちゃに行

ったり、こっちゃに戻ったり。前半は7−3で折り返す。シーホークスは3Qで7点返したが、その後モメ

ンタムはスティーラーズ側にどっしり座った恰好。結局21−10でスティーラーズが勝利。今朝はスー

パーボウルを見ることと、胸を張ってサッポロ一番塩ラーメンを食べることが出来るが楽しみであった。

S村から貰った長野市「八幡屋」の七味ごま。七味唐辛子では有名な店だが、風味豊かで逸品である。

昼 荒木町 「割烹 宮さ和」 肉豆腐定食(肉豆腐、茶碗蒸し、刺身、三つ葉お浸し、サラダ、漬け

      物、 味噌汁、ご飯) 1000

  

スーパーボウルが終わってから、近所の医者に行く。「実は6日前から風邪を引きまして、咳が凄いん

ですわ。だから眠るのもひと苦労で」なんて言ってね。気管支拡張剤が塗りこめられたパッチを腕にペ

チャッと貼られた。次いで痛い痛い注射。「これでかなり楽になるハズです」とM医師は自信満々であ

る。すぐ近くの「割烹 宮さ和」でランチを摂った。このおかずの量で1000円は確かにお得であるよな。

夕方のお茶 赤坂 「アンナミラーズ」 コーヒー

アメフットチームの事務所近くの「アンナミラーズ」で打ち合わせ。女性スタッフのスカートの丈が短い分

コーヒー代が高いのは気にいらんが、お替り自由はいい。4杯飲んだよ。途中で、事務所に遊びに来て

いた選手アントンとコショーが挨拶に来た。ウジャウジャ1時間半話した後、3人でお祝いに行くことに。

夜 早稲田都バス車庫前 「亀吉寿司」 スミイカ刺身、ウニ、シマアジ、海老、はだがり巻、お吸い

      物、穴子

  

  

考えてみれば18年間チームの嬉しい時の宴会はこの店でやっていたような気がする。O橋ヘッドコー

チと陰に日向に支えてくれたスタッフの要ナベちゃんと「亀吉寿司」に行く。亀のお父さんは大昔から

チームの大ファンだからイタク喜んでおる。皆古くからのメンバーなので、昔話にも花が咲いて楽しかっ

た。しかし私はここに来ると食べずに飲んでばかりいるから、酔っ払っちゃうのね。記憶がなくなるのよ。

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2月 7日(火) 曇り午後から晴れ

遅―い朝 家食 炒り卵トースト、「日清」のスープヌードル

    炒り卵好きっちゃ

やっぱり昨夜は飲み過ぎたなぁ。二日酔気味だ。しかし、気管支拡張剤を貼ったせいか、夜中の咳き込

みが随分和らいだ。新聞読んだり、うとうとしたりで、朝食は午前11時過ぎ。炒り卵を作って挟んだ。

遅―い昼 東銀座 「カフェ・ド・クリエ」 ソーセージとチーズドッグ、具だくさんのコーンポタージュス

      プ、コーヒー 740

  

今頃になって、チェニジア&マルタの写真から紙焼きするものを選ぶ作業を始めた。今回は少ないと言

っても3千点はあるから、やっぱりタイヘン。途中で止めて新橋演舞場へ。劇場の前にある「カフェ・ド

クリエ」で遅すぎる昼食。もう4時過ぎだもん。今晩は「ヨイショ!の神様」を観る。中村勘三郎、藤山直

美、柄本明の大人気だった「浅パラ」シリーズの3人が、金子成人作、ラサール石井演出の新作に挑む。

この組合せでは、平成14年「喜劇地獄めぐり」でも大いに笑わせて貰った。先週行って来た大分の亀

の井ホテルの創業者:油屋熊八の話であった。「亀の井別荘」はその熊八さんの別荘の後なんだよね。

夜 銀座 「おさき」 付きだし:黒豆揚げ、鱈の昆布〆、白子のポン酢、キンキ鯛のみぞれ煮、花山葵

の醤油漬け、特製けんちん煮麺、ビール、冷酒 「世界遺産 白神山地」300g×2本

 @1万500円

  

  

    けんちん汁と煮麺のあわせワザ

腕にペチャッと貼る気管支拡張剤が効いて、恐れていた観劇中の咳の発作も起こらずホッとしたよ。舞

台は午後7時50分に終わった。この位がいいよね、ちょうど。夕食の店を考える選択のハバが増え

るし。なーんて言いながら、やっぱり「おさき」に行ってしまった。それにしても舞台は面白かった。「浅パ

ラ」や「地獄めぐり」に比べるとコジンマリした内容であったが、芸達者揃いだからどうやっても客席は笑

いの渦に巻き込まれる。小池栄子ちゃんが美人で見惚れた。「大分にふぐ食べに行ってね」という一言

から、カウンターの隣に座っていた男性2人とお喋りすることに。大分と鹿児島出身ということで、話は

大いに盛り上がる。鹿児島男性は、青森に赴任していたことがあると聞いて、鱈の話、じゃっぱ汁の話

に発展。今日の鱈の昆布〆は旨かった。けんちん汁も食べたい、煮麺も食べたいと悩んでいると「おさ

き」のお父さんが「両方食べれば?けんちん煮麺作ってあげるよ」ということに。グッドアイデアっちゃ。

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2月 8日(水) 晴れ 今日はちょっとぽかぽか

朝 家食 「東洋水産」マルちゃんのかれーうどん(ピーマン、茗荷、卵入り)

    愛されて30年?

「風のハルカ」も佳境に入って来たなぁ。整体に行く前に、朝食を食べお風呂に入るから朝は忙しいね。

昼 新宿マイシティー 「アルポルト 新宿店」 片岡護シェフのパスタランチ(サラダ、バゲット、ミートソ

ースのボロネーゼ) 1470

    旨いけど、大盛りにしてー!

西麻布の「リストランテ アルポルト」の片岡シェフは、テレビで見る限りは人の良さそうなオッちゃんで

ある。西麻布なんて小じゃれた街は苦手だから彼の料理は食べたことがない。しかし新宿駅のマイシ

ティーに出店したっけなぁと思い出し、8階の店に行ってみた。前菜やデザート、飲み物がついたミニコ

ースもあったが、禁煙ということで一番時間のかからないパスタセットにする。お茶はどこかで美味しい

煙草を燻らせながら飲めばいい。サラダとパンはついて来るものの、これだけのパスタの量では足りな

いわな。細めのスパゲッティで味はまあまあ。若い男10人のグループがコースを食べていて不気味。

昼のお茶 新宿 「エクセルシオール」 カプチーノ 280

Sブーの誕生日プレゼントを買いに伊勢丹へ。季節外れの商品を指定されると、あっちゃこっちゃ探し

回ってタイヘンだ。ランチがイタリアンだったので、お茶も整合性をとってカプチーノを飲むことにする。

夜 舟町 「おちあい」 お任せコース(ゼンマイ煮、醤油豆、刺身盛り合わせ、銀杏、カンパチの

     塩焼き、白菜漬け)、ビール、冷酒×2本 @4千円

  

  

この数日、デンマークの新聞が掲載したイスラムの予言者ムハンマドの風刺画を巡って、世界はまるで

イスラム対キリスト教欧米に緊張が高まっている。偶像崇拝を固く禁じるイスラムにとって、予言者ムハ

ンマドがまるでテロリストのように描かれたと激しい怒りを示せば、デンマーク政府等は表現の自由が

あるのだから謝罪はせぬと突っぱねる。各地で起こっている抗議デモや商品ボイコットは止みそうに無

い。こんな時「世界はひとつ」という言葉が空しく聞こえちゃうなぁ。初めてのイスラム国はモロッコから

始まったが、トルコ、マレーシア、チェニジアと立て続けに訪問したから何かフクザツな気持ちである。

買い物して夕食は作ろうと思っていたが、昼が軽かったためか6時にモーレツに腹が空く。買いに行っ

て作るなんてユーチョーなことは言っておれん。「おちあい」に電話。「これから1人で行く」。こんな時の

ために、飲み屋街のど真ん中に引っ越して来たんだもんねー。一番乗りだったからオヤジさんとお喋り

していたが、何と芋鍋の前に帰ることにした。店は大混雑だし。夜遅くに空腹の余り身悶えしちゃった。

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2月 10日(木) 晴れ

朝 家食 ソーセージと野菜の炒めもの、トースト、「日清」のスープフォー

    シャキシャキが残るよう炒めてね

昨日はぽかぽかしたが、今日は北風がやけに冷たい。その上冬にはクッキリとした美しい姿を見せる

富士山もうすらぼんやりでガッカリだ。野菜欠乏不安症のようなところがあって、野菜を炒めて食べた。

昼 四谷三丁目 「尾張屋」 親子とじきしめん(大盛り 760円+150

    親子とじってヘン

「尾張屋」で親子とじきしめんを注文。メニューにも書いてあるが、「親子とじ」ってヘンではないか?鶏

肉と卵で「親子」なのだから、それに「とじ」を加えると卵が2つってことかぁ?ま、それはともかく、汁を

飲んで余りの甘じょっぱさにびっくり。透明な汁を飲んで来た関西人なら倒れたかも。尾張屋と言いな

がら、関東屋の味だ。思えばこの店では胡麻だれ、カレー味、味噌味ばかり食べていた。勝つ丼もね。

夜 家食 八宝菜、カレイの一夜干し、ネギ納豆、「岩下」の新生姜、里芋と豆腐の味噌汁、ご飯

  

久しぶりに八宝菜を作った。でも海老やらイカやら魚介類はゼロ、豚肉と野菜の八宝菜。きのこと野菜

魚、納豆や豆腐の豆類と健康的な食事を絵に描いたような夕食と思いません?その上無酒日だよん。

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2月 11日(金) 晴れ

朝 家食 中華丼と味噌汁

  

午前中、東京ガスが設備の点検に来るとチラシが入った。八宝菜を別鍋にとって葛加減を濃くして中華

丼の出来上がりー!台所も点検するというので、食事中来られては困ると急いでかけこんだらムセた。

昼 三栄町 「蕎麦季寄 瓢たん」 天麩羅付きせいろ 1000

家から歩いて10分程の場所にある「蕎麦季寄 瓢たん」。数年前から夜来たいものだと何度も前を通

った。夜予約する前に昼を食べてみようかと入る。キレイなお蕎麦が出て来て、カメラケースを取り出す

とやけに軽い。中は空だった。あっちゃー!来週にでももう一度撮影がてら来ようかと思ったら、何とこ

の店今日で閉店ですって!2月25日から鍋と炭火焼の「一寸法師」って店になるとか。何ってこった!

ニュースで乳頭温泉の「鶴の湯」の裏山で雪崩があり、死者1名、怪我人数人出た模様。何てこった!

夜―1 築地 「某2」 お任せコース(蓮根とこんにゃく煮、むかご、里芋と人参煮、毛蟹、公魚の天麩

         羅、刺身盛り合わせ:大トロ・甘海老・伊勢海老・ウニ・のれそれ、カスベの煮付け、ふぐのから揚

         げ、白子焼きポン酢、生牡蠣、かぼちゃ煮、クモコ鍋、雑炊、苺、ビール、日本酒 「天の戸 美稲」、

        「瑞鷹」、「ひやおろし」、「鬼ごろし」 @1万円

  

  

  

  

2週間前修学旅行をやったばかりだが、今晩は「白子の会 旬の部宴会」である。修学旅行を欠席した

永久幹事のK下君とOKホーリー、そしてゲストのおとぼけMM氏に修学旅行の話、私も買ったお掃

除ロボットルンバの話をして大いに盛り上がる。白子の会では、ふぐのフルコースにするのがフツーな

のだが一部メンバーが「最近ふぐばかり食べているから、他のコースにしたい!」とゼータクなことをホ

ザキ、白子焼きと唐揚げ入りのお任せコースとなった。たまにはこれもいいかも。7人で酒を3升飲む。

夜―2 築地 「何とかというカラオケ屋」 ジントニック、アイスクリーム

  

お決まりのコースで、近くの何とかというカラオケ屋に。ゲストのおとぼけMM氏が昨年11月にCFP

(だったかな?)試験に見事合格したということでエラクごキゲン。今日は歌姫大S子さんがスキーのた

め欠席したせいか、美しく歌うことより賑やかさが主眼に。こうして写真を見ると皆なショーモネーナー。

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2月 11日(土) 晴れ 気温14度のぽかぽか陽気  トリノ冬季オリンピック開幕

朝 無し!

昨夜は飲み過ぎたでござる。二日酔でござる。よって食欲も無いのでござる。だから抜いたでござる。

昼 家食 八宝菜、味噌雑炊、グレープフルーツ

    美味しそうで実は旨いっちゃ

昼近くなって、ようやく朝食、いやこれは昼食か。今日は朝からポカポカ陽気で、セーター脱がないと汗

だらだら。3月中旬の気温ですって。でも明日はまた冷蔵庫になるらしい。さてとゴン太に掃除させよ。

夜 家食 ポテトサラダ、ほうれん草の胡麻和え、ネギ納豆、三平粕汁、ご飯

  

冬になると実だくさん汁が恋しくなる。先週作った大分名物のだんご汁もそうだが、けんちん汁、薩摩汁、

クジラ汁、豚汁など、母から受け継いだ実だくさん汁のレパートリーがたくさんある。その中で一番好き

なのが三平汁。それも酒粕を入れたのが好きだ。里芋を茹でこぼしたり、こんにゃくのアク抜きしたりで

結構面倒だが美味しい汁を食べるためなら手間も何のその。トリノ冬季オリンピックの開幕式を見なが

ら夕食。三平汁うまいなぁ。夢子レシピに作り方ありますので良かったら作ってみて下さい。感想を待つ。

開幕寸前まで地下鉄が完成しなかったりで、イタリア人大丈夫かとヤキモキさせられたが、開会式の演

出は見事だった。特に聖火の点灯は見せたね。パチパチ。今晩遅くに3人の客人があるのだ。無酒日

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2月 12日(日) 晴れ 風強し

朝 家食 「カフェ・ドール」のクロワッサンとアップルパイ、ポテトサラダ、三平粕汁、パイナップル

  

寝たのは今朝の5時過ぎだった。昨夜客人が到着したのは10時過ぎ、最後の1人は11時近かった。

1人暮らし(ぶふっ)の家にどうしてこんな遅い時間に男の客が3人も来るのかって?ミーティングす

る場所が無いというので部屋を提供したのだよーん。男3人って言っても昔から一緒にやって来たメン

バーばかりだし。リビングを明け渡して、私は書斎でシコシコとパクパク日記を作っておった。12時過ぎ

お腹は空いていないか尋ねると「とても空いている」と。で夜食をたっぷり作りました。皆大食いだから

ねー。下宿屋のおばちゃんになった気分。ミーティングが終わってからは始まったばかりのトリノオリン

ピックを見る。ナニ?原田失格?スキーが長過ぎたか体重が少な過ぎた?女子モーグル、フィギャア

スケートペア・・・・。おいおいもう4時過ぎだよ、ということで解散。5時に寝ても、9時に速達が来たと起

こされた。今朝は食材がたくさんあって朝食も豪華。「カフェ・ドール」のクロワッサンとアップルパイ旨し。

昼 家食 野菜どっさりサッポロ味噌ラーメン

    塩もいいけど味噌もね

これが最後という東京マラソンを見る。高岡は2位だった。我家のすぐ下を往路も復路も通るのだが、

風が強いのでテレビでね。朝のインスタントラーメンは「サッポロ一番塩」が定番になので昼は味噌で。

夜 家食 あこう鯛の縄文干し焼、もずく酢、ネギ納豆、「岩下」の新生姜、三平粕汁、ご飯

  

旅支度の一つ、旅行中の薬を袋に入れながらラグビーの試合を見る。トヨタ対早稲田大学。ラグビーの

場合、長い間学生が社会人に敵わない時代が続いていたが、最強と言われる今年の早稲田はどうな

のか。早大優勢が続き、最後の最後トヨタに逆転のチャンスがあったが、そこでノーサイド。成宮早稲

田は26年ぶりに有力社会人を破ったことになる。さて準決勝で東芝府中との試合はどうなるのか。夕

食は、魚を焼く時間だけで整う。こういう地味―な夕食って結構美味しいんですわ。あぁ満腹だ。無酒日

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【今週の振り返り】

長々ひいていた風邪もどうやら治ったようだ。やれやれ。汗かきで暑さにチョー弱いから夏より冬の方

がずっと好きだ。但し東京に暮らす限りは。この冬は記録的な大雪で、北国、日本海側地域は大雪でタ

イヘンなご苦労をされている。私も新潟生まれの長野育ちだから、大雪の経験も身が縮むような寒さも

経験している。半年近く雪に埋もれた生活は、活動を阻まれ、暗くて息苦しかった。その点、東京の冬

は毎日が抜けるような晴天。冬型の気圧配置のお陰で快適な冬を過せることに感謝したい。

しかし。冬には風邪だのインフルエンザだのが流行るのが困る。大好きなベトナムは、12月、1、2月

頃が乾季のベストシーズンのハズなのだが、この数年は鳥インフルエンザなんて厄介なものが流行っ

て、ちょいとフォーを食べに、と気軽に出かけられない。たまに「風邪なんかひいたことありません」と言

う人に会うことがあるが、羨ましい話だ。私はひいてしまうからな。高熱型は寝込まねばならず、咳風邪

は地球1周するくらいのエネルギーを使って咳き込むんで眠れない。お腹に来る風邪も外出がままなら

ない。鼻風邪は、鼻のかみ過ぎで鼻の下が赤く腫れたりする。どっちにしても困った病気ではある。

昔は風邪に限らず、民間療法というのが盛んであった。寝る前に、ネギ味噌を飲ませられるのが嬉し

かった。ネギの小口切り、味噌、鰹節を器に入れて、そこに熱湯を注いで溶かす。アチチの味噌汁のよ

うなものだが、カラダがぽかぽかになるわ、美味しいわでね。しかし卵酒は苦手。3歳の頃から父親に

飲み屋に連れていかれてビールなんぞグビグビ飲んでいた子供だったが、卵酒は妙に酔う。気持ちが

悪くなった。ネギを焼いて手ぬぐいで包み、喉に巻くなんてのもあったなぁ。私の母は、子供が風邪をひ

くと、どういうワケか下ろしたリンゴとミカンの缶詰を与えてくれた。これが風邪引きの最大の喜びであっ

た。熱に火照った喉に、冷たい缶詰のミカンが冷んやりと通過していって心地良かった。当時、缶詰で

さえ、とても高価なものであった。

しかし、この後「富山の薬」の箱が開けられて、ムッチャ苦い薬を飲まされる。ホントに苦かったぞ。あの

頃は、医者から処方される薬以外、家庭では富山の薬売りが置いていった薬を飲んでいた。一年に1、

2度訪れては、減った分の薬を補っていくシステムだった。子供用に紙風船などを用意して、各家庭の

子供達も味方につけていたっけな。昭和30年代半ばからテレビが普及する。民放局が増えて来て、そ

こで流されるテレビコマーシャルが人々の心を掴んで消費を左右するようになった。♪ベンザ ベンザ

ベンベンベンザー ベンザはよく効くお薬よー♪。数十年前に流れたCMソングを未だ覚えているほど

秋口から風邪薬の広告が大量に流されていく。「風邪にはやっぱりルルが効く〜」というフレーズを口

ずさみながら薬屋に行って買い求める。大衆感冒薬の時代がやって来たのだ。

私はいつの頃からかそうゆう薬を買ったことがない。いつも医者に行く。医者が処方する薬は薬局で売

っているものより数倍の効力があると信じているからかもしれない。世には「医者ぎらい」はたくさんいる。

行ったことがないことを誇りにしている人さえいる。行く必要が無ければそれに越したことはない。しか

し、注射が痛いとか、何となく怖いからって良い年をして行かない人も多いんだよねー。勇気を出せよ、

ってね。風邪が治ったからには、来週からまた忙しく始動しようぞ。週末には旅に出かけるし、風邪など

ひいておれんのだよ。

             猫はねぇ、もっぱら民間療法だニャー

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