パクパク日記6年12月1週

          ナマステー! 北インドの宮殿ホテル泊まり歩いていまーす

ウダイプールの レイク・パレスホテル

12月 4日(月) 晴れ

朝 家食 「楽粋」のとろり極吟豆腐、オジョーママ特製蕪のみぞれ酢の物とキノコのおこわ、ベーコン

キャベツスープ、パイナップル、アロエヨーグルト

  

7時起床した筈なのに、その後ウトウトしちまって、しっかり目が覚めたのは8時半だった。これだから

ずっと家にいると困る。生活がダラダラしてしまってさ。昨夜11月5週のパクパクをアップする時、やけ

にページ数が少ないことに気がついた。旅行に行かないとこんなに少ないのか、と確かめもしない。ア

ップしてみたら、コメントが全くないところが数箇所。あららー。11月30日に1万円の会費払ってカレー

だけ食べたパーティって何だったのよ、って思うでしょ?あれはカタカナ会社のある事業部の同窓会。

この秋その事業部にちょっと残念なことがあり、OBOGが大挙して新橋のホテルに集まった。石垣島、

大分、広島、山形・・・・全国から懐かしい顔が集まりましてねぇ、150名位?最後にスピーチなんかさ

せられてしまったよ。思いはあの頃に戻って楽しいひと時だった。二次会に行けば、深夜までドロドロに

なるのはわかっている。だからお開きと供にサーッとタクシーで荒木町に戻り、「よつやこうている」でピ

ッツァ齧った。すると隣のカウンター席の女性とお喋りが始まり、ジントニックが4杯にもなりましてね。

昼 舟町 「紅燈籠」 たんめん+8品ヴァイキング 800

    中華屋も経営変わるの3回目

マンションの真ん前の古びたビルの地下に、以前は「上海飯店」があった。賑やかに混むこともないけ

れど、淡々と庶民的な料理を出し続けていた。その「上海飯店」がいつの間にか店を閉め、その後に

「よつや菜館」が出来た。良くもないけど悪くない程度の味で、手軽に食べられるので時々行った。その

「よつや菜館」から今度は「紅燈籠」。赤い毒々しい看板が目印(笑)。先日札幌でもこの看板を見たか

らチェーン店なのだろう。昼行ってみると、「よつや菜館」とインテリアは同じ。お箸の袋には「よつや菜

館」のものをそのまま使っている。麺か料理を1品選んで、サラダやおかずのヴァイキング8品で800

円。昔早稲田の街の一角に「必ず失敗する土地」があって、飲食店が何軒も挑戦したがその都度潰れ

た。しかし、その地にオープンした徳島らーめんはこの数年頑張っている。さて、舟町のこlこはどうか。

夜−1 荒木町 「満まる」 付き出し:昆布漬け、大山ざる豆腐、厚岸の焼き牡蠣、鰻の串焼き、ほ

      うれ ん草の胡麻よごし、かき揚げ、小千谷そば、漬け物、生ビール、冷酒 「大七」純米 3合 

4500

  

  

S洋子が京都から帰って来た。彼女も食が細いが、同行者も負けずに食が細いらしく、2泊3日の京都

で食べたものを聞いてえー!。じゃ、荒木町でたくさん食べない?と「満まる」に行く。靴を脱いでカウン

ター席に落ち着いた彼女「京都のおばんざい屋さんに来たみたい!」とはしゃいでおりましたえ。小唄

の師匠の女将が切り盛りする店で、彼女の気風の良さと手作りの料理が売り。どれも美味しく頂いた。

夜―2 荒木町 「Deep ジントニック 2杯、かりんとう

「満まる」を出て十メートル歩くと、そこに「Deep」の入り口がある。吸い込まれるのがフツー。未だハッ

ピーアワーだから最初の1杯も500円。ご馳走して貰った。この店は駄菓子屋にある菓子瓶小型版入

れ物にナッツやシーズ、菓子類が入っていて客は自由に皿にもって食べる。ジャズ好きにタマラン店。

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12月 5日(火) 晴れ

朝 家食 「楽粋」極吟とうふで作ったとろとろリゾット、キクラゲと春雨の酢の物、野澤菜漬け、パイ

   ナッ プル、アロエヨーグルト

    とろとろと豆腐とろけて旨し飯

ようやく7時に起きることが出来た。前泊する明日が迫っていて早起き練習していたが、毎朝寝坊すけ

で困っていた。ヨシ!冷蔵庫には「楽粋」の極吟とうふがもう1丁ある。それを使って久々にとろとろリゾ

ットを作ろうぞ。この豆腐高級だから、ゼータクな1品となった。朝食後は荷作りを完成させなくっちゃ。

昼 四谷三丁目 「欧風カレー オーベルジーヌ」 ドライカレー(辛口) サラダ、じゃが芋付き 

   1365円、アイスコーヒー +200

  

ふらりと昼食を摂りに街に出る。今日はどんな気分かなぁ。カレーだ。徒歩10分位のところにカレーの

店は4、5軒あるが、今日は欧風カレーの「オーベルジーヌ」に行くことにした。以前は季節限定メニュー

であったが、好評につき定番メニューに加わったドライカレー。ライスの周りのカレーは甘口だが、真ん

中のひき肉のカレーは辛口。見た目にも美しい。口に入れた時は甘いのに、ジワーーッと辛さが滲み

出て来る。それにしても欧風カレーの本場ってどこなの?欧州にその源ってあるのだろうかと思った。

夜―1 舟町 「仙水」 付きだし:鱈の白子焼き、もみいか、(高知)の生牡蠣、平鱸の塩焼き、ふ

  ぐのから揚げ、里芋焼、地鶏のつみれ小鍋、生ビール、冷酒 (何とご馳走していただきました!)

  

  

    仙水の料理はどれも美味しくて

夕方近く、ABCから委託を受けている福山通運がスーツケースを取りに来た。これでひと安心。7時か

M井ちゃんと「仙水」で待ち合わせをしている。待ち合わせに備えて、いろんな店のヘタクソ地図を作

っている。彼はそれを見ながら楽勝で到着した。多くの人はそれを見て迷うのだけど。彼ともつきあい

が長いから話は多方面に飛んで、しかし最後は一つの話に集約される。え?ご、ご馳走してくれるの?

夜―2 荒木町 「Deep」 ジントニック 3杯

初めてご馳走になってしまったので、お返ししなくっちゃ。昨夜に続いて「Deep」へ。9時半前だったの

もハッピーアワーだった。海老で鯛を釣ったか。えー?ワイハー家族が正月はバリ島ですかい?

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12月 6日(水) 晴れ

朝 無し

また寝坊すけ病。それも夜中に2度もトイレに起きてしまい、私って「前立腺肥大かしら?」なんて思っ

た。な、わけないっしょ!富士山がくっきり美しい朝だ。お風呂に入って、片付けものしたら朝食抜きに。

昼 四谷 「嘉賓」 労麺(牡蠣油ソース和えそば) 800円、水餃子 400円、杏仁豆腐(ランチサービス)

  

午前中代々木の整体治療に行く。いつもうつ伏せ状態でホットパットを十数個乗せられるから、Tシャツ

も半ズボンもびしょびしょ。旅行中、時々留守番に来てくれるカオルちゃーん、洗濯よろしくねー。旅行

ではカレー三昧だろうから今日の昼は中華にするかな。労麺にはみじん切りのネギしか入っていない。

モソモソして急いで食べると喉につかえそうになる。そこがいい。クセになって長い間これ食べている。

夜―1 成田・成田全日空ホテル 「鉄板焼 菜里多」 富士コース+フォアグラ+ガーリックチップ

    +ガーリックライス、生ビール、冷酒 3合 @16400

  

  

久々の成田前泊。度重なると、どのホテルに泊まるか悩む。そうだ、全日空ホテルの鉄板焼未だ食べ

てなかったなぁ。ってな具合に夕食レストランでホテルを予約した。たくさん料理がついているコースより

一番軽いコースにいろいろオプションつける方がいいな。大好きなフォアグラつけちゃおう。うんまぁ!

全日空ホテルではガーリックチップはオーダー制とのこと。もちろんそれもお願いね。最後のガーリック

ライスに感動。ご飯を長方体に整えて軽く焼き目をつける。中はシットリ、外はカリッと。大葉が効果的

で実に美味しいガーリックライスだった。ビールに冷酒3合飲んで、これからバーですか?飲み過ぎ!

夜―2 成田・成田全日空ホテル 「彩風 バー」 ジントニック 2杯 1800

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12月 7日(木) 晴れ

第1食 成田・成田全日空ホテル 「セレース」 朝食ヴュッフェ

    朝食が励みとなって早起きす

昨夜かなりお酒を飲んだけど、5時半起床。早く起きられるなら、何も前泊することはないじゃん、って

思うけど、万一寝坊したら・・・ってのが心配なんですわ。でも朝風呂に入ってゆっくり朝食食べられる。

午前のお茶 成田空港 「ASUKAラウンジ」 コーヒー

チェックイン、出国検査を終える。エア・インディアは水分持ち込み禁止だから、免税の酒を買うことは

できない。予め買ってスーツケースに詰めた。ラウンジで3月初旬連句合宿の予約。和洋室3室確保。

第2食 エア・インディア成田=デリービジネスクラス機内食

   ボロボロの機内で食べるうなぎ丼

今回は全員ビジネスクラスで行くツァーである。エア・インディアは初めて乗るが「これでビジネス席?」

と溜め息が出る。シート。フットはちょっと上がるだけ、背はちょっと倒れるだけ。食事のオーダーも「ジ

ャパニーズフィッシュ?」とインドおじさんが質問するというよりは、押し付ける言い方。ジャパニーズフィ

ッシュって何だろう。鰻だった。これが結構イケマシテね。しかしデザート含め盛りっきりの食事だった。

第3食 エア・インディア成田=デリービジネスクラス機内食

デリーまで直行で9時間半。今年は南米やアフリカに行っているので、近いなぁって感じ。あら涼しい!

第4食 インド・デリー ホテルの部屋にて お弁当の中華料理をちょっと

    インド来て初めての夜中華食べ

インドとは時差3時間半。8月に行ったスリランカと同じだ。それにしても「半」ってのがオカシイ。夜は冷

えるとは聞いていたが、飛行場から出たらぶるっと来た。結構冷えてますなぁ。午後7時半頃ラッシュの

中をホテルへ。ニューデリーでも1、2を争う高級ホテルなのだそうだ。空腹でもないが、良かったら食

べて下さいと中華料理のお弁当を貰う。料理は冷たい。焼そばとバナナだけ食べる。あぁ、疲れたぞ。

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12月 8日(金) インドは快晴                     ルピー1Rs=約2,7円

朝 ニューデリー「タージバレスホテル」 朝食ヴュッフェ

  

             高さ72メートルのクトゥブ・ミナールは世界遺産だよ。色鮮やかなインコが賑やかに鳴いていた

   

         クトゥブ・ミナールの遺跡             ムガール帝国第2代皇帝フマユーンの墓も世界遺産

朝5時起床。8時にはもうチェックアウトだ。午前中はデリーの街を観光する。郊外にあるクトゥブ・ミナ

ールは、12世紀ヒンドゥー教に勝利した記念に作られた時は100メートルの高さがあったそうだが、飛

行機事故があり、今の高さになった由。塔の近くにはインドで初めて建てられたモスクがある。続いてフ

マユーン廟。16世紀のムガール帝国第2代皇帝フマユーンの死を悼んで王妃が建造させたもので、ち

ょっと小ぶりだが、100年後のタージ・マハールの見本となった。両方とも1993年に世界遺産に登録。

昼 ニューデリー「LAZEEZ ALFAIRE インド料理の数々(シシカバブ、タンドリーチキン、カッテージ

チーズ、豆カレー、ポテト、ナン、ライスなど)

  

昨夜は暗くて何も見えなかったが、明るくなったデリーの街をマジマジと見てウーム。何という人の数な

んだ。ボロボロのバスには鈴なりに人々が乗り込み、バタバタと走り回る黄色の三輪車オートリクシャ

ー、犬はボーっと立っているか、日向で死んだように寝ている。ちょっと場所があれば、いたる所に店が

立ち・・・。エネルギッシュと言おうか喧騒と言おうか。ランチはちょっとお洒落なレストランで。金持ち外

国人向けと思われるインド料理が少しずつ皿に取り分けられる。豆のカレーも辛さ控え目でツマラン。

夜 ウダイプール 「レイクバレス」 焼きトマトとモッツァレラの前菜、トースト、マッシュルームスープ、

  グリルチキン、プリン)、ビール 220Rs、白ワイン 480Rs、赤ワイン 480Rs

  

  

  

国内線のウダイプール行きの飛行機は2時間遅れた。この位はインドでは遅れとは言わないそうだ。こ

の時期は朝霧が濃くなることが多く、そうなると飛行機が飛ばないらしいよ。ウダイプール空港から1時

間程行ったホテルで夕陽を見るのだ、と楽しみにしていたが、とっぷり日が暮れていた。ピチョラー湖に

浮ぶ夢のような宮殿ホテル、レイク・パレス(表紙の写真)には専用のボートで向かう。白亜の建物は、

ライトアップされて幻想的でさえある。チェックインを待つ間、ロビーの横広場では、民族楽器の演奏と

ダンスをやっている。インディアン・ナイトやねぇ。レストランは2つあるが、夕食はコンチネンタルスタイ

ルの方でそれなりのメニューであった。飛びっきりの値段で予約を取るのもチョータイヘンというホテル

だからか、ワインはグラスで480Rs(約1300円)!インドの貨幣価値から考えたら恐ろしい値段だ。い

つもの3点セット(ビール、白・赤ワイン)で3200円。両替は5千円しかしていないから、部屋付けにして

貰う。部屋に帰ってのサプライズ。バスタブに真赤なバラの花びらそして真ん中に蝋燭が灯っていた。

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12月 9日(土) 今日も快晴

朝 ウダイプール 「レイクバレス」 朝食ヴュッフェ+マサラドーサ

  

5時起床。昨夜のバラの花びらが浮いているので朝風呂には入れん。ロマンチックは実用的ではない

のだ。レストランは5時半から開いている。朝読書などして6時半に行くと2人目。お腹を壊さないため

に生野菜、カットフルーツ、ジュースなどを避けると、ズラリと並んだ料理でも食べるものが少ない。作っ

てもらったオムレツは火の通り加減が絶妙で美味しい。髭を生やした接客係りのオジサンがインドの朝

食はいかがとメニューをくれる。よくわからないままマサラドーサを注文すると、それは南インドの料理

で、巨大なクレープ状のものにカレーで味付けられたポテトを挟んである。これ美味しいねぇ。満腹だ。

明るくなった客室でカーテンを開けるとこの地域の宮殿シティパレスが目の前に。あそこの見学に行く。

  

 ウダイプールのシティパレス             太陽の神を崇めて    これが王様の寝室。金ピカでも眠れるんか! 

ホテルから専用ボートに乗れば1分足らずでシティパレスに着く。大規模な建物には今でもウダイプー

ル王が住む宮殿とホテル、そして博物館があって宮殿以外は公開されている。カメラ撮影は200Rs

高い。ラージャスターン州のウダイプールは南側のグジャラート州の近くに位置する。イスラムの侵攻

を防ぐために戦った王は、他州の王のように「マハラジャ」とは呼ばれず「マハラーナ=武王」と呼ばれ

て崇められているのだそうだ。博物館での最大の見ものはこの地域が誇る細密画。美しい絵だった。

  

        「乙女達の庭園」は噴水が各所に仕掛けられて、楽しい驚きに充ちている。

ウダイプールの街を走り抜けて「乙女達の庭園」に行く。乙女なんて言うのも恥かしいよなぁ。上流階級

の子女は慎み深く家の奥にいるものとされたが、夏はとにかく暑い。それならと、暑い季節に若い女性

達が伸び伸びと涼を楽しむ場所を、と作られたのがこの公園だ。アプローチを歩いていると、突然両脇

から噴水が一斉に吹き上げてびっくり。不思議に思っていると、離れた場所で噴水オジサンが操作をし

ているのだった。雨の降らない季節に草花に雨がアタル音を再現出来る庭園もあれば、深いプールも

ある。真紅、濃ピンク、黄色のサリーをつけた女性達が緑の樹木に映えてそれはそれは美しいのだ。

昼 ウダイプール 「レイクバレス」 豆のスープ、トースト、グリルフィッシュ、ブルーベリーチーズケー

キ、コーヒー

  

  

ランチはホテルに戻って。ブルーベリーのチーズケーキが旨い。午後はフリータイムで、皆さんは待ち

歩きに出かけられたが、私はホテルのスパでインド式オイルマッサージを楽しんでいた。60分間の夢

心地。夕刻、ピチョラー湖のレイク・クルーズに出かける。人造湖だから大きさはそれほどでもないが、

人々が夕陽に照らされた湖で沐浴したり、洗濯したり、寛いでいる姿を見ることが出来て楽しいひと時。

夜 ウダイプール 「レイクバレス」 インド料理コース(ブロッコリーとチキン、カレー:ほうれん草・魚・

   チ キン・カッテージチーズ・豆・野菜、パパル、ナン、ライス、パーラーター、デザート:ジュレビとゲワ

   ール、ビール 220Rs、白ワイン 480Rs、赤ワイン 480Rs

  

  

夕食は、もう一つのレストランで。ここはガラス越しに調理風景が見えるインド料理専門レストランであ

る。1年に3度も米がとれる南部に対して、北部は小麦粉が主流。ナンは日本でもお馴染みだが、フス

マ入りの粉を焼いたチャパティ、インドバターであるギーを混ぜ込んで焼いたパーラーター、油で揚げ

たプーリー、おせんべいのようなパパルなどいろいろあるのである。カレーも基本的には材料は単品。

チキン、豆、カッテージチーズ、じゃが芋、魚、茹で卵、野菜などそれぞれ素材を生かした味つけがなさ

れている。とても上品な味つけがなされている。大きな中庭では100人近くの大宴会が開かれていた。

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12月 10日(日) もちろん晴れです

朝 ウダイプール 「レイクバレス」 朝食ヴュッフェ+マサラドーサ

  

1時間間違えて4時半に起きてしまう。仕方なく読書。そうかぁ宮沢賢治って人は大金持ちのボンで西

洋かぶれだったのね。6時過ぎ朝ご飯を食べに行くと、昨日の接客オジサンが「今朝もマサラドーサ食

べるでしょ?トースト、オムレツ、コーヒーね?部屋番号208?」。スゴイ記憶力である。ビックラした。

食事を終える頃、向かいのシティパレスの後ろから静々と太陽が上がって来る。ピチョラー湖の水面は

静かで、時折通る小舟の航跡が残る。中庭に面した2階のテラスには、男性が座ってインドの太い笛を

吹き静かなインドの朝を演出する。このホテルとお別れするのがサビシー!一生に2度泊ってもいい?

昼 ラナプール近くのマガ村 「ARANYAWAS」 野菜スープ、サモサ、カレーのヴュッフェ、マサ

  ラチ ャイ

  

今日は移動日である。インドでは国産品愛用ということで、デリーのような大都会でもなければ、走って

いる車はほぼインド製。「TATA」という大財閥があるらしく、TATA製の車がハバを効かせている。大型

バスでも34人乗りで、日本では中型。ウダイプール=ジョドプールは(も、だね)悪路で、揺れが大きい

から後ろのシートは空けることになった。結果的に2人掛けせねばならず、窮屈極まりない。その状態

でガタガタ道を突っ走る。突っ走ってもせいぜい55キロ。ビービークラクションを鳴らして追い越しする

時は60キロ出す。オンボロ車、ノロノロ車ばかりだから、ビービー&追い越しを繰り返すことになるよ。

やっと昼食会場に着いた時はホッとした。屋外のテーブルで風が気持ちいい。野菜スープは優しい味

で揚げたてのサモサが旨い。あとはカレーのビュッフェ。生姜入りのマサラチャイを飲んてみた。旨い。

  

      ブーゲンビリアの花が満開              これがジャナ教のアーディナータ寺院であるよ

昼食を終えて、山道に入り更に悪路が続く。インドの宗教は8割をヒンドゥー教徒が占めるが、イスラム

13.4%、キリスト教2,3%、スィク教1,9%、その他仏教、ジャナ教など。お釈迦さまが生まれた天竺で

仏教がマイナーな宗教になっているのは意外かもしれないけど、ま、現実はそーゆーことなのだわ。一

番厳しい宗教はジャナ教。苦行と禁欲主義。この言葉の前では私は深く頭を垂れる他ない。すんませ

んでした、クギョーもキンヨクもできまへん。一切の生命を奪うことを禁じ、空気中の生命を吸い込まな

いようマスクをかけ、小さな虫を踏まないよう掃きながら歩く。完全な菜食主義で、次の命を絶つからと

人参、玉葱、にんにくなど根菜も口にしない。そんなジャナ教のアーディナータ寺院に行く。説明してく

れるのはジャナ教のエライお坊さんと言う。お坊さんは全裸と書いてあったから、ドキドキしたが、なー

んだ、黄色の僧衣を着ていらした。このお坊様はスンバラシイ声の持ち主で、寺院の案内の後、我々

の健康と旅の安全を祈願するお祈りをして下さったが清潔な江守徹のようなお腹に響くバリトンで、中

には涙ぐむ人も。最後に白檀とサフランのビンディを額につけて貰い、ありがたーい気持ちになったよ。

夜 ジョドプール 「タージ・ハリ・マハル・パレス」 ターリー(豆・野菜・じゃがいも・チキンカレー、タ

   ンド リーチキン、パパル、パーラーター、ライス)、ビール 210Rs、赤ワイン 480Rs

   ターリーはインド定食と思ってね

ジョドプール着。あぁグタビレタゾー。ふらふらの人、お腹の調子が悪い人、胃が痛い人など続出して、

夕食には5人が欠席した。この「タージ・ハリ・マハル・パレス」は、パレスという名前がついてはいるが

6年前宮殿風に建てただだっ広いホテル。やっぱり品がね、ちょっと欠ける。夕食は民族舞踊や人形劇

を披露するプール際の寒いテーブルで、ターリーを食べる。ターリーは「大皿」という意味で、数種のカ

レー、ライス、ナン、デザート等がすべて盛り込まれている。インド式の定食だな。寒くて酒も進まない。

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【今週の振り返り】

子供の頃、長兄の本棚にあった小田実さんの「何でも見てやろう」という本を読んでインドという国を知

った。当時、大きなリュックを背負って北海道を貧乏旅行する「蟹族」が高・大生に流行ってはいたが、

遠く海外まで足を伸ばし、気に入れば数ヶ月も安宿に滞在するバックパッカーの姿に、日本中の若者

の間に衝撃が走った。ような気がする。その後ベ平連などで活躍した小田さんが描くインドは、オドロオ

ドロしくかつ聖なる国であったような記憶がある。ずっと後になってから沢木耕太郎さんの「深夜特急」

では大いに笑わせて貰った。私にとって、インドは決して行きたくない国であり、しかし、一度は絶対行

きたいという大いなる矛盾を持つ国となった。

そのインドに実際行ってみて、意外なことがたくさんあった。まず、出発前の荷物作りから。旅行会社の

説明書きには「水、アルコール、化粧水など液体は持ち込めません。歯磨きや化粧用クリームもダメ。

挟みやナイフは絶対ダメ。目覚まし時計など電池で動くものは電池を外すこと。国内線では、手荷物は

1つに。時計とカメラ以外、電池、ライターを手荷物で持つことも禁止されています」。ギョエギョエ!!

これではアメリカより厳しいじゃん。仕方なく、前泊するのに洗面道具はスーツケース(前日宅配便で空

港に送った)に入れ、旅中飲むウィスキー2本も酒屋で買ってスーツケースに詰めた。セキリテイィ・チェ

ック時、行き先はインドというと「ダブリュでーす!」と係員が叫ぶ。更に、ゲートの前では男女別に別れ

てカラダをペタペタ触ってボディチェックをし、手荷物はすべて開ける綿密なチェックがあった。うーむ、

この厳格さは、どうも混沌としたインドのイメージと真反対で戸惑わせるじゃないか。理由は何なんだ。

北部カシミール地方で長く揉めているパキスタンとの国境問題なのか?いやいや、それは全く関係は

ないとは言えないが、昨今パキスタンとは友好な関係で、むしろ国内でのテロ対策らしいのだ。去年は

大きな列車爆発事故があって多大な犠牲者を出したし、今年に入っても、映画館、スーパーなどで7、

8件のテロ事件が起ったそうだ。そうか、そういうことだったのか。

ヘビースモーカーだから、煙草環境は私にとっては大事。ニュージーランド、シンガポールなどクリーン

を売りにしている国、国ごと禁煙のブータンなら、それなりの覚悟をせねばならない。ブータンは禁煙の

国と知ってキャンセルした。まさか、それがインドで味わうなんて思いもよらなんだ。国内線に乗る時、

空港内では一切喫煙場が無いと知って、外で吸おうと思ったら、それもダメ。一度入ったら、外に出て

はダメ。ホテルのパブリックスペースでも喫煙エリアはない。次の週、汽車に乗ったのだが、列車内はも

ちろん、プラットホーム、駅の構内でも煙草を吸うところは無い。バスから街を見下ろしていても、肉体

労働している人が時折煙草をふかしているだけで、吸う人は少ないのだ。何時間も禁煙を強いられた

私は、客室で親のカタキを取るがごとくスパスパと煙草を吸ってやった。

インドというと「暑い国」と思う。国土は日本の9倍もある。最北部はもちろん寒いらしいが、北部に位置

する首都のデリーでさえ、5月、6月は47度、50度を越える日もあると言う。ところが、地図をマジマジ

と見ると、インドの北東部にあるネパールのエベレストは、デリーより緯度は南にあるのだね。これが意

外であった。更に地図をジックリ見てみると、ボンベイの文字が消えている。ボンベイはどこに行ってし

まったの?それはムンバイという呼び方に変わっていた。だからと言って、高級ジンのボンベイサファイ

アが「ムンバイサファイア」とはならないようだ。カルカッタはコルカタに。昔、N.Yのブロードウェイで「オ

ー!カルカッタ」というミュージカルを観たら、出演者全員が素っ裸でびっくりしたことを思い出した。

ブーゲンビリアが美しい。しかし、その下では色とりどりの菊の花、ダリア、菜の花。日本と同じ花々も

咲いているインド。さぁ、これからもカレー食べながら元気にインドを旅しましょうね。

           猫だって日本の猫と変わらんニャ?

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