パクパク日記7年5月4週
東北で風邪を引き、東京のあちこち咳しながらうろうろした1週間
宮沢賢治
大沢温泉・菊水館
5月 21日(月) 岩手県も東京も晴れ
朝 岩手県花巻南温泉郷・大沢温泉 「山水閣」 朝食ヴュッフェ
大沢温泉の風呂は5つある。昨日2つ入ったので、早起きして残り3つに行こうと思っていた。ところが
起きたのが7時でして。お風呂はあとにして朝ご飯先に食べよう。夕食は部屋食だったが、朝食は1階
の大きな部屋でのヴュッフェ。おかずの種類が豊富で、ご飯の食べ過ぎに注意しなくっちゃアカンよね。
曲り橋と自炊棟 萱葺き屋根の菊水館 山水湯の露天風呂
食後、昨夜も入った山水湯に行った。誰もいなくて貸切りだった。離れの菊水館には南部の湯、自炊部
には薬師の湯と大沢の湯大露天風呂があるが、結局入らずじまい。が、時間があっても大沢の湯大露
天風呂には入らなかっただろうなぁ。混浴の上、曲り橋から丸見えなんである。そんな勇気は持ち合わ
せておらんぞ。ここ大沢温泉は、坂上田村麻呂が傷を癒したとか南部の殿様が湯治に来たと伝えられ
ているが、宮沢賢治も高村光太郎もこの湯をたいそう愛したそうよ。宿の車で新花巻駅に送って貰う。
午前中のお茶 新花巻駅 「ステラーロ」 アイスコーヒー 420円
東北新幹線も禁煙になってしまったので駅の喫茶店でまとめ吸い。まるで飛行機の国際線に乗るよう
である。「ステラーロ」とはエスペラント語で「星座」。「宮沢賢治から名前を頂きました」と店の人が言う。
昼 東北新幹線にて 駅弁 「注文の多い料理店」 1020円
ビヂテリアン弁当でがんす
駅弁が並んでいる。盛岡もそうだったが、出身地である花巻も宮沢賢治だらけ。駅弁にまで「注文の多
い料理店」だってさ。じゃ、それ下さい。パッケージには、「宮沢賢治生誕百年記念」とあったが、1896
年生まれだから、生きておられたら今年111歳だ。賢治の頃のビヂテリアンならきっと好んだであろう
食材を使いました、とあったが、どこもこれもジミーな弁当であった。「やまびこ」はやたらと停車するね。
夜 家食 そうめん、醤油と胡麻だれ、薬味(きゅうり、長ネギ、茗荷、大葉)、熊本できぽん、「胡麻摺り
団子」
冷凍の団子が到着する頃解ける
上智大学や日大文理学部に続いて早稲田大学も、はしか休学になったそうよ。私ら、古い人間ははし
かの予防接種もしたし、それより第一、はしかにとっくになっている。東北から「胡麻摺り団子」を買って
来た。冷凍のまま買って、東京に着く頃ちょうど食べ頃になる。噛むと中から摺り胡麻の甘いタレがとろ
りと口中に広がって美味しい。だから一口で食べるべし。昔東北担当の営業マンが出張から帰って来
ると、女性陣に取り囲まれた。彼を歓迎しているのではなく「胡麻摺り団子」を待っていたのだ。無酒日
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5月 22日(火) 曇りのち晴れ 日差しの強い暑い日
朝 家食 ぶっかけそうめん、煮麺、熊本でこぽん、「胡麻摺り団子」
口中に摺り胡麻の餡が・・・・
蕎麦屋に行って、盛りにしようかかけにしようか悩んだことはありませんか?かけでなくてもたぬきとか
玉子とじとかね。今朝は自宅でそれに悩んだ。ぶっかけそうめんにしようか、煮麺にしようか。両方食べ
る。もう最後だろうと思う熊本のでこぽん。ヤケになっているように甘くてうまい。今年たくさん食べた。
午前のおやつ ピーナッツ南部せんべい、中国黒胡麻のお菓子、新茶
南部せんべいもいろいろあって
遅いお昼の軽食 銀座 「プロント」 カレー風味カツサンド・玉子サンド、アイスコーヒー
夜 銀座 「おさき」 付き出し:ずいきと油揚げの煮浸し、こしあぶらの天麩羅、にしんの柚香焼き、天豆、
竹の子の煮物、煮麺、生ビール、冷酒 「菊桜」の生酒300ml×2本 @9000円
歌舞伎座夜の部、今月は團菊祭だ。「女暫」「女暫」、舞踊「雨の五郎」、「三ッ面子守」、「神明恵和合取
組 め組の喧嘩」。「女暫」は、十七世市村羽左衛門七回忌追善狂言で、市村萬次郎、坂東彦三郎、河
原崎権十郎の三人の子息と松緑、菊之助、海老蔵、三津五郎が友情出演した。「め組の喧嘩」は、頭
に菊五郎、その女房お仲を時蔵、人気力士の四ッ車大八に團十郎、弟弟子の力士・九竜山に海老蔵。
それにしても、海老蔵が「女暫」では悪役赤顔の腹出し役だし、め組では着ぐるみ着た相撲取り役で笑
う。舞台がはねて「おさき」に向かう時、楽屋口の前でその海老蔵が出て来て、面倒臭そうにサインをし
ていた。あんなにイヤそうでも、ファンってサインを貰いたいのだろーか。わからん。久々の「おさき」。岩
手でもたっぷり食べて来た春の山菜がたくさん入っていた。この店2階に小さな座敷が1つあるきりで、
1階もL字型のカウンター8席。一人で行っても隣り合わせたお客と親しく語り合うことになる。歌った。
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5月 23日(水) 晴れ 東京も28度を超える真夏日だったー!
朝 無し!
昨夜咳込んで目が覚めた。暑いのでタオルケットを引っ剥がし、暫くすると寒くなってを繰り返している
うちに咳が激しくなって・・・。熟睡できないと頭がボーっとする。松坂より人気者になった岡島だが、ヤ
ンキース戦で無得点記録は19試合でストップ。7月旅行用ビザの写真の準備、銀行に寄って白山へ。
昼 白山 「レザン」 ドライカレープレーンオムレツのっけセット(サラダ、味噌汁、飲み物付き) 940円
先月、西洋医学の病院にもって行った人間ドッグ成績表は去年のものだった。今日はちゃんと今年の
ものを持って行く(当たり前だ!)。「ふむふむ、いつもと同じね。問題ないね」って。朝ご飯抜いたから、
空腹で歩くのもやっと。今日のドライカレー美味しいなぁ。アイスコーヒーもめちゃんこ美味しい。満足。
夜 佃島 「麗江」 お通し:煎りジャコとピーナッツ、オードブル:クラゲと海鼠とチャーシューの和え物、
蒸し鶏のネギソースかけ、海老とおかヒジキの炒めもの、水餃子、酢辣湯麺、生ビール、甕出し紹
興酒 15年
一旦帰宅して夕方のお勤め。今日は長年監事を務めている財団法人の研究所に会計監査に行くのだ。
地下鉄の改札を入るとなんだか様子がおかしい。霞ヶ関で人身事故があって丸の内線は四谷3丁目と
荻窪間の折り返し運転をしているのだとか。ヤバイ!それじゃ八丁堀には行けないぞ。タクシーに乗っ
たら、今度は大渋滞。所要時間40分のところを1時間前に出たのに、結果15分も遅刻してしまった。
昨年会社法が改正されてから、財団法人等の会計の仕組みも大きく変更された。私だけでは余りに心
許ないけど、もう一人の監事がしっかりした方なので大丈夫。終了後はI親びんと佃大橋を渡って月島
へ。夕暮れどきで川から吹き上げる風が気持ち良かった。佃島に渡ると赤い佃小橋があり、その袂に
ある「麗江」で食事。麗江なら雲南省の町かと思ったら「リージャン」と読むのだそうだ。北京も上海も広
東も中国料理なら何でもござれ、という店らしい。蒸し鶏にかかったネギソースが旨い。料理は上品な
優しい味付けであった。甕出しの15年ものの紹興酒は濃厚で実に飲み心地良し。ご馳走さまでした。
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5月 24日(木) 晴れ
朝 家食 具だくさんきしめん、胡麻摺り団子、アロエヨーグルト
朝食には汁モノがいい
昨夜も眠りながら盛んに咳をしていたが一昨日よりは少しマシになったか。暑いから薄着をする、する
と寒い、また着ると暑くて汗をかく・・・こんな陽気では体調もオカシクなるぜ。今日もまたきしめんだす。
昼 新宿 「中村屋 本店」 インドカリー 1470円、ランチセット(サラダ、飲み物) +105円
飽きないってことは偉大だ
新宿伊勢丹のバーゲンに行く。いつものように、気に入ったものがあったら2,3枚でも、なんて言わん。
買うつもり満々で行った。1時間弱で19点を袋に入れた。2300円だと思ったものが2万3千円のマチ
ガイだったりで、精算する時びっくりした。重いので送った。手ぶらになった。腹が空いた。新宿東口なら
「中村屋」のインドカリーばかり食べるようになっている。それほどこのカリーが好き。ちっとも飽きない。
夜―1 門前仲町 「深川志づ香」 お任せコース(ホタル烏賊のトマトソースサラダ、お造り盛り合わ
せ:まこ鰈・ひらまさ・カツオづけ・アオリ烏賊・雲丹・生海苔、穴子の白焼きと揚げ巻き・平貝添え、
新じゃがの田舎煮、ひらまさとアイナメの煮おろし、加茂茄子の海老味噌焼き、香の物、稲庭うど
ん ごまだれ)、ビール、冷酒 「松の司」 @8100円
夜は「薔薇の会」。何となく辛いものを食べて、何となく二次会はカラオケに行って、油断してだらーっと
過すのが薔薇の会。永久幹事のマキコが欠席のため4人で門仲の「深川志づ香」に行った。辛くない
店じゃん?そうなの、全く辛く無い和食の店。でも暫く行っていなかったから、私が店を予約した。暫くぶ
りで行ってみると、奥の小上がりが板張りになってテーブル席に変わっていた。ご主人の静さん一人で
切り盛りしていたが、大きな若者が加わった。息子さんだそう。そして禁煙になっていた・・・・。しかし、
いつもながらリーズナブルで美味しいコース料理は健在。初「志づ香」のK通君とT口君は感心しきり。
夜―2 門前仲町 「カラオケパラダイス」 ジントニック(2h) 1500円
コート掛けが異常に高く、ソファは沈み込み、テーブルがやたらに高い不思議なカラオケボックスに行く。
今日も「昭和シバリ」のカラオケ。平成ものは罰金だよーと言った私が千円払う羽目になっちゃったよ。
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5月 25日(金) 雨
朝 無し!
昨夜3時過ぎまで寝付かれなかった。そこで誘眠剤を1つ飲んだら、起きたのは10時!!!ギョエーっ
タイヘンじゃあ。慌てて朝風呂に入り、メシなんか食べているヒマナインじゃー!と雨の中を飛び出す。
昼 新宿・小田急百貨店 「カンタヴェリ・カフェ」 有機野菜と自然玉子のミックスサンドセット(サラダ、
ドリンク付き) 945円
代々木の整体を終えても未だ雨が降っている。そうそう整体治療院の一番古株アシスタントの女性が
京都に嫁に行くので今月末で寿退社だそう。「寿退社」って昔よく使った言葉だ。雨なので新宿に行こう。
小田急の12階から14階まではレストラン階。どこも行列だし、ランチタイムは煙草を吸えないのよね。
1軒だけあった。「カンタヴェリ・カフェ」。煙草吸いたさで空腹なのにサンドイッチのランチ。足りる?否。
夜 湯島 「こなから」 お任せおつまみ3点セット(煮魚、茶碗蒸し、みじん野菜のいくら和え)、生湯
葉
みれ、牡蠣)、胡麻摺りうどん(小)、ビール、冷酒 「両関」 300ml×2本 @7500円
その後も雨は降り続き、夜出かける頃も冷たい雨が。5月なのに取水制限を始めた所もあるそうだから
その意味では良いお湿りなのかも。今夜はお茶の水で下車して湯島まで歩く。今週飲んだ場所といえ
ば、銀座、佃島、深川、そして湯島と東京のあちこちに出没している。昔はいつもこんなものだったが、
3年前に居酒屋の本場のような荒木町に引っ越してから近所酒が多くなっていた。S木Y子は体調悪く
欠席だから、U井君と2人デート。「こなから」は何年ぶりだろう。最近、新丸ビルに支店を出したと聞い
た。通い始めた頃は、そこそこに混み合う位の店だったのに、ご主人が映画のチョイ役に出演したり、
マスコミで取り上げられたりで、すっかり予約の取り難い店になった。それでもちゃんと私の名前は覚え
てくれていた。気のきいたつまみを食べ過ぎるとおでんが入らなくなるので注意が必要。初めて食べる
牡蠣のおでん。一皿千円でこれが上品に旨いのよ。U井君が「ゴンドラ」のケーキを買ってきてくれた。
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5月 26日(土) 晴れ あぢー! 白鵬2場所連続優勝 これで横綱確実に
朝 家食 久々の野菜たっぷしサッポロ一番塩ラーメン、熊本でこぽん、アロエヨーグルト
久々のラーメン朝食
相変わらず夜中から朝方にかけて激しく咳き込む。弱い風邪薬から強いのに替えた方が良いだろうか。
このへんでガツンと塩ラーメンの朝食で元気を取り戻すか。キャベツ、ピーマン、ネギたっぷし入れて。
昼 四谷三丁目 「とみ吉」 冷し坦々麺 850円
冷たい坦々麺だよ
爽やかな天気ではあるが、日差しを浴びるととんでもなく暑い。紫外線モリモリって感じ。来週早々に出
かける旅行の準備を始めるも、すぐ休憩してしまって進まない。元気が出ないのでカツ丼でもと出て行
ったが、今日土曜日は「尾張屋」定休日だった。冷しラーメンというものがある。冷し中華ではなく冷しラ
ーメン。つまり麺とスープが冷たいだけでフツーのラーメンと変わらないヤツね。「とみ吉」にはこの冷し
ラーメンがあるが冷し坦々麺もあるというではないか。じゃ、それ。うーむ、旨いとは言えぬが悪くない。
夜 家食 鯖の塩焼き、大根おろし、きくらげと卵炒め、ネギ納豆、ご飯、味噌汁、熊本でこぽん
中国産の立派なきくらげ
大相撲五月場所は明日の千秋楽を待たずに今日が一番盛り上がる。白鵬が勝てば、先場所に続いて
連続優勝が決まり、それは綱取りを意味する。で、勝った。だから来場所から横綱。それにしても無敵
の朝青龍は4敗してしまってどーしたんだ!夕食は家食。中国から立派なきくらげを買って来た。これを
どうやって食べるか。そうだ、よく中華ランチなどで出て来るきくらげと卵の炒め物にしよう。竹の子とも
やしも入れてね。1匹買った鯖は半分生姜煮にして、残りを塩焼きにする。地味食は旨いのだ。無酒日
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5月 27日(日) 曇り 大分県では33度だったそうよ
朝 家食 鯖の生姜煮、味噌雑炊、熊本でこぽん、アロエヨーグルト
昨夜は2時半まで咳込んで眠れなかった。ほんとにもうっ、ってカンジ。今週は、先週日曜日に高校一
年生でプロゴルフトーナメントで優勝を飾った石川遼君の話題でもちきり。早大の斎藤祐樹君がハンカ
チ王子なら、石川遼君の方はハニカミ王子だって。ニックネームはどうでもいいけど、爽やかな少年だ。
昼 無し!
午前中伊勢丹から荷物が届いた。バーゲンで買い込んだ洋服。箱を開けて「こんなの買ったかしら?」
なんてぶつぶつ。1時間弱で、20枚近い洋服を袋につっこんでいれば記憶も薄れるってものかもね。
午後のおやつ 「玉屋」のかしわ餅、わらび餅、新茶
午後2時、日曜日にも係わらずA先生がマキコと来てくれる。新しく作った海外パクパクインデックスが
どうしてもアップ出来ないので直しに来てくれたのだ。さすが、10分で完成!お茶と和菓子を食べる。
夜 早稲田 「松下」 お任せコース(枝豆のスープ、たろ芋揚げときゃら蕗、前菜盛り合わせ:太刀魚
鮨・白和え・天豆、ピーナッツ豆腐 蕨粉餡かけ、常盤の平爪蟹、スッポンのコンソメ、虎ふぐの白
子バター鍬焼、カツオの藁蒸し、鱧のジュンサイ・オクラ流し汁鱸のあらい、酒の肴:カラスミ・車海
老のわた・たこわさ・カツオの腹ずり、霧島の黒豚蒸しソース煮こみ、稚鮎の焼物、大トロの炙り鮨、
加茂茄子の桜海老炊き、紫カリフラワーとグリーンアスパラのパプリカソース、鰈の唐揚げ モロ
アソース、蓮根蒸し、鮎ご飯と香の物・蜆汁、パイナップルのわらび粉ソース)、ビール、冷酒
盛」(岐阜) @2万3500円
午後3時からイナックスの方が見えて、トイレの部品交換をしてくれた。我が家では問題ないが、一部
でタンクの何とか部分に亀裂が起きる可能性があるので、最新型に替えるのだとか。もちろん無償。メ
ーカーの責任って、売ってからも長く続くからタイヘンよね。明日スーツケースを預けなければならない
ので、ダラダラやっていた荷作りを完成させなくっちゃいけないのに、そこに電話。「YUMEKOさん、今
晩メシどうっすか?」Sイチローからだった。今晩食べる夕食は出来上がっているのに、まぁ久々だから
と出かけていったわけです。「松下」は今晩タイヘンヒマですと予約電話で言われたが、ほとんど貸切
状態であった。客2人に料理人が5,6人いるから、どんどんつぎつぎと料理が出て来る。忙しいよー!
どれもこれもいつもながらに美味しいのだけど、忙しいから味わっているヒマがないじゃーん。満腹だ。
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【今週の振り返り】
岩手県の安比高原駅から花輪線に乗る。この駅に限らずどこも無人駅で、乗る際は乗客がボタンを押
してドアを開ける。切符の自動販売機も無いから、車中で車掌から買う仕組みだ。この地域は寒いせい
だろう、5月半ば過ぎなのについこの前まで八重桜が咲いていたようだし、新緑も瑞々しい。今日は田
植えの日と決めているわけでもあるまいが、水を張った田んぼでは機械か人の手による田植え作業が
見える。やがて、右方向の車窓には岩手山が見え始めた。好摩(こうま)という駅を過ぎると、相互乗り
入れとかで花輪線は「いわて銀河鉄道」と名を変える。2002年12月盛岡=八戸間の新幹線延伸に伴
ない、並行在来線がJR東日本から分離された第三セクターである。いわて銀河鉄道、宮沢賢治の世
界であるなぁ。好摩の次の駅は渋民。やや、賢治だけでなく、石川啄木もこの県から輩出したのだった
よ。渋民駅のホームには、啄木記念館の大きな看板が出ていた。
盛岡市内には、「啄木新婚の家」がある。「新婚の家」なんて、タクシーで行き先を告げるにもちっと気
恥ずかしい。大昔そこに行ったことがある。賢治より10年早い1986年生まれの啄木は、モノ悲しい詩
ばかりを書いて26歳で夭折してしまったから、「悲劇の詩人」として日本人には今でも根強い人気があ
る。でも、この啄木って人は実際タイヘンな人だったらしいね。子供の頃から甘やかされて育ってせい
か、わがまま放題。母親は涙し、父親なぞ怒って家出してしまったくらいだ。その上、東京に出るとあち
こちに借金しまくりで、その金で遊蕩の限りを尽くしたそうよ。ま、飲む・買うの類ね。お金を貸してくれた
人には決して感謝せず、むしろ憎んでいたらしい。そして家賃も含めて全部踏み倒して26歳で死んで
しまったのだ。それでも、啄木の詩は100年経っても愛唱され、渋谷村も啄木で潤う。
宮沢賢治には、何となくビンボーな童話作家というイメージがある。しかし、実際は花巻の有数な資産
家の坊ちゃんである。西洋かぶれでエスペラント語を身につけ、大盤振る舞いするのが大好きだったよ
うなのだ。トマト、レタス、セロリなど栽培してソースをかけて食べたらしいが、当時の岩手県ではそんな
野菜など食べたことも見たこともない。そんな野菜に被りつく賢治を周囲は気味悪がった。これも珍しか
ったサイダーを学生にもご馳走してグビグビと飲んだ。ある時から賢治はビヂテリアンとなった。今で言
うヴェジタリアン(菜食主義者)ね。「ビヂテリアン大祭」という作品もある。若い頃は贅沢な食事をしてい
たのに、後年は野菜と米ばかり。それかどうか、やっぱり37歳で死んでしまった。
賢治は岩手県を理想郷のイーハトーブと呼んだ。今そのイーハトーブには、賢治ユカリのもので溢れて
いる。花巻には、宮沢賢治記念館、羅須地人協会、宮沢賢治詩碑などがある。土産物の菓子類には
「賢治○○」が多いし、私が食べた駅弁も賢治だ。鉄道の名前も喫茶店も賢治の世界。死しても故郷に
貢献し続ける賢治はエライぞ。
雨ニモマケズの詩が書き付けられた手帖
「風の又三郎」、「銀河鉄道の夜」、「セロ弾きのゴーシュ」、「注文の多い料理店」など多くの作品を残し
た宮沢賢治だが、一番有名なのはやっぱりあの詩。「雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ夏ノ暑サニモマ
ケヌ丈夫ナカラダヲモチ・・・・・一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ・・・・」だろう。それにしてもだ、
一日玄米4合ですかぁ?私は3食ご飯にしても1合か1合半で十分ですよぉ?やっぱり、粗食にしても
食べ過ぎは長生き出来ないってことなのか。うーむ、そのヘンのところをよーく考えて見るべし。
キャットフードはアギダ。メシ喰いてぇニャア
*
えー、またちょこっと出かけてまいります。次回パクパク日記の更新は
6月10日頃かな? 定まらぬ気候ですが、ご自愛されて。 夢子拝
* 海外パクパクインデックス、ようやくアップできました。ご利用ください。