パクパク日記8年3月3週
それにしても、ラオスは暑かった!それにしても、ラオスは旨かった!
タートルアン
早朝の托鉢
3月 17日(月) 晴れたり曇ったり
朝 無し!
朝目が覚めて真っ先に考えたことは、「あれ?上野樹里ちゃんがピアノを習っていたのは中三までじゃ
なくて小六までだったかな」ということ。昨日「今週の振り返り」に書いてやつね。相変わらず、毒されて
いましゅう。米ドルがまた下落した。1ドル=95円!12年数ヶ月ぶりの安値だって。米ドルは手元にた
くさんあるが、これだけ安いのなら明日成田でたくさん両替しようか。しかし、以前は1ドル=79円なん
て時代もあって、海外に行くと日本人は「安――い!これを日本で買ったら・・・」と狂喜乱舞していた。
昼 新宿 「中村屋 パピオン」 オニオングラタンスープ 504円、インドカリー 1470円、ランチセット
(ミニサラダ、飲み物) 105円 計2079円
10時半からN原先生の治療院。毒出しはまずまずだった。彼も明日からアメリカ出張。旅の前に気管
支炎の治療を綿密にやって貰う。そのまま用事があって新宿へ。朝飯抜きだから腹ぺこ。いつもの「中
村屋」でカレーの前にオニオングラタンスープも飲んじゃお。値段は安いけど、さすが中村屋、いい味!
が、カレーの薬味入れが変わった。40年以上この店に通っている身にあのガラス製の容器懐かしい。
夜 赤坂 「タートヴァン」 フォアグラペーストとメルバトースト、ジャーマンポテト、野菜サラダ、チーズ
盛り合わせ、チョリソとキャベツのスープ煮、ビール×2本、ジントニック 5杯 @1万200円
欧風居酒屋らしい旨い料理!
午後は忙しかった。私だって出来るもーん!って感じでテキパキといろいろこなして夕方を迎える。今
夜はケンイチさんと赤坂のバーで待ち合わせている。今彼の職場は神保町なんだけどね。もしかしたら
去年の神尾真由子さんのコンサート以来?それはそれは本年もよろしくお願いします。私の「のだめか
ぶれ」に呆れたよ、という話から話題はクラシック音楽一辺倒。小学生時代好きだった曲は何?「マドン
ナの宝石」、「ペルシャの市場にて」、「ドナウ河のさざなみ」、「ピーターと狼」・・・・アハハ、懐かしいね。
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3月 18日(火) 曇り 暖か過ぎだ!
朝 家食 京うどん、オジョーママ特製いかなごの釘煮、もずく酢、アロエヨーグルト、でこぽん
今年の釘煮の旨さは抜群!
昨夜も帰ってから「のだめ」観たの?当たり前じゃ。昨今あれ観ないと眠れん。7時起床。今日の午後
には家を出るので、朝から忙しい。土曜日オジョーが配達してくれたいかなごの釘煮を食べた。うんま
い!今年は山椒を利かせた大人好みの味に仕上げられたそうだが、いいねぇ。そうそうスーツケース
中途半端だった。9時過ぎにはいつものオジサンが受け取りに来た。チョーカンタン掃除、ゴミの整理。
昼 荒木町 「アンシャンテ」 ハンバーグセット(スープ、野菜、ライス、デザート、飲み物付き)
1000
あとゴミさえ出せば、ようやく出掛ける準備が整う。新宿区の場合、4月からゴミ出しのルールが大きく
変わると言う。今まで燃えないゴミだったものの多くが燃えるゴミになったり、資源ゴミになったり。覚え
切れないので区が作ったポスターを台所に貼った。ランチは「アンシャンテ」。お店には若いとは言い難
い働く女性が計6人いらしたが、中には休暇を取ってランチを食べに来た人も。またもやハンバーグに
してしまったが、シーフードグラタンやパスタも旨そう・・。今度検討しよう。あぁ、この店の料理好きだ!
夜 成田・日航ホテル 「サンセットラウンジ」 中華三種前菜盛り合わせ 2100円、白身魚の甘酢
和え 1500円、あんかけチャーハン 1800円、生ビール×2杯、ジントニック 4杯 @9840円
明日の集合が早いので今晩は成田に前泊。しかし、帰国時タクシーで1時間ちょっとで帰ることが出来
るのにナゼ前泊するのか?うっかり寝坊が怖いということもあるけど、まぁ本当はホテルに泊まるのが
好きだから。7時過ぎいつものように最上階の「サンセットラウンジ」へ。ホテルを変えたり、レストランを
変えたりいろいろ試してみたが、ここで酒を飲み、煙草を吸い、中華料理を出前するのが一番という結
論となった。昨年末、近くの「日航ウィングホテル」が閉鎖したが、東横インになっていてビックリしたよ。
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3月 19日(水) 成田は朝曇り
朝 成田・日航ホテル 「セリーヌ」 朝食ヴュッフェ
5時半起床。ほらね、ホテルに泊まっているとめったに寝坊することは無い。朝風呂入ってから、1階で
朝食ヴュッフェ。半分以上は外国人客である。だんだん不味くなるような気がするんだけど・・・。違う?
昼 ANA 成田=ヴァンコック ビジネスクラス機内食
空港までのシャトルバスの本数が多いということも、前泊ホテルを選ぶには重要である。7時台には第
一ターミナルに着いた。ANAでタイのヴァンコックまで行き、ラオ航空に乗り換えてラオスの首都・ヴィ
エンチャンまで行く。寒い機内で「カーディガンはいかがですか?」って。バカに親切になったのだねぇ。
夜の軽食−1 ラオ航空 ヴァンコック=ヴィエンチャン 機内食
ヴァンコックに着いて、巨大な飛行場にまずびっくり!未だ出来てからそれほど経っていないらしい。コ
ンコースがAからHまで8つもあるのだよ。巨大ということはそれだけ利用者は歩かされるということ。
ふんとにくたびれるわ。でも喫煙所があちこちにあるのは感心。この前、この国に来たのはいつだ?数
えてみるとほぼ30年経っているのだった。3時間待ちの予定がフライト遅れで4時間待ってようやく出
発。キチキチ座席60人乗りのプロペラ機。だ、だいじょぶか?ラオ航空は事故起こしたことは無い?
夜の軽食―2 ラオス・ヴィエンチャン 「グリーンパークブティックホテル」 客室にて ヌードル
こんな天蓋付きベッドだよ
夜になって気温は下がったというが、ヴィエンチャンは29度だった。ホテルに到着したのは午後10時
半。ラオ航空の軽食機内食が夕食とカン違いして全部食べてしまったのにホテルのレストランでは夜食
を用意しているという。グヤジー!皆さんはぞろぞろレストランに行かれたが、私はお腹一杯だ。しかし
「春巻、スープ、汁緬」というメニューを聞いて、「汁緬だけ部屋に運んでよ!」とお願いした私であった。
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3月 20日(木) ヴィエンチャンは曇り でも、暑っ! 10000キップ=約120円
朝 ラオス・ヴィエンチャン 「グリーンパークブティックホテル」 朝食ヴュッフェ
昨夜寝たのは2時過ぎだったが、6時に起きる。天蓋の蚊帳から出ると、蚊がぶんぶん。キャーッっと
蚊取線香を焚く。シャワーを浴びていても、蚊がいるのではないかと気がきではない。見晴しの良いレ
ストランに行ってみると、ホテルは川のほとりに建っているのね。だから蚊が多いのか?味はフツーだ。
豊富な食材・トムカンカム市場 ヴィエンチャン最古の寺ワットシーサケート
ワットポーパケオは博物館になっている
ラオス仏教の象徴でもあるタートルアンの黄金の塔
ラオスの凱旋門は戦没者の慰霊する
9時、ヴィエンチャンの観光に出掛ける、先ずはトムカンカム市場。その国を知ろうとする時、その人々
が何を食べているか押さえておくのは重要だ。ふーむ、なかなかに魅力的な食材が並んでおるな。野
菜は豊富。特に、ハーブ類が揃っているのが目に付く。ドクダミもこっちではハーブなの?私達日本人
と同じで米が主食のラオスでは、米屋の商品も充実。ゲゲ!米12キロで700円ですかい?粳米が主
力の我々と違って、こちらは餅米が主流。黒米も目につく。魚は海の無い国だから淡水魚がズラリと並
ぶ。店番をしながら家族で食事している。目が合うと「一緒に食べて行く?」なんて誘ってくれてね。仏
教の国だから、寺を回る。ヴィエンチャン最古の寺ワットシーサケート、ワットポーパケオを見学してター
トルアンへ。ラオス仏教最高峰の寺だから、黄金でピッカピカだ。蒸し暑くなければ、面白い街だねぇ。
昼 ヴィエンチャン 「コープチャイドゥ」 ラオス料理ヴュッフェ
麺はお替り!
昼もヴュッフェと聞いて、一瞬ムッとしたが、ラオス料理がズラリと並んでいたので機嫌よくなる。ラオス
料理って、中国やベトナム、フランスなど色んな国の影響が強いのだな。チャーハンもあれば点心もあ
るし、何より汁緬があるのがウレピー!小柄なお姐さんが乾麺茹でて作ってくれる。旨いぞ。お替り!
夜 ヴィエンチャン 「クアラーオ」 パンダンの葉で包んだ鶏の唐揚げ、パパイササラダ、豆腐スー
プ、ポークひき肉のサラダ、魚の蒸し煮、蒸した黒豆・餅米などのセット、バナナ、ラオビール 3ドル、
赤ワイン 3ドル
日中はエラク暑くなる。35度はあるんでないか?湿度が高いから蒸し暑くてね。「皆さま、暑い昼間は
ホテルで休みましょう。夕方また出掛けるってことで」。添乗員のWさんがそう告げると、参加者から安
堵の声。私も「そうしましょ、そうしましょ」。昼食後はホテルに帰って、冷房の効いた部屋で本を読んだ
り、うたた寝して過したのだった。シャワーを浴びて、5時出発。ナンプ広場付近を散歩。高級織物の店
に入ると秋篠宮さまが訪問された時の写真が恭しく飾られていた。朝市場を見学した時、魚屋の店先
にナマズが並べられていて「ここはナマズ好きの宮様には見せられんなぁ」なんて思ったばかり。何だ、
いらしていたんだ。メコン川に夕陽を見に行くも太陽が雲に隠れて見えず。乾季の今はメコン川の水量
が極端に少なく、広大な中州で人々が遊んでいる。向こう岸はタイ。夕食は「クアラーオ」。元小泉首相
も食事に来られたという高級レストランで、民族音楽の演奏や舞踊も楽しめる。大きなお盆にラオス料
理がズラリと並ぶ。餅米に黒米を混ぜて蒸したご飯がモチモチしてとても旨い!すっかり気に入った。
昨日ヴァンコックの空港で昨9月アイスランドに一緒に行った添乗員Yさんにバッタリ会ったらここでも。
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3月 21日(金) ヴィエンチャンもルアンパバーンも晴れ 暑いぞ!
朝 ヴィエンチャン 「グリーンパークブティックホテル」 朝食ヴュッフェ
5時起床。当初午前10時の飛行機でルアンパバーンに向かうことになっていたが、そのフライトはキャ
ンセルされ、午前9時発に早まった。朝方、大きな物音に驚いて外を見ると、雷を伴なった激しい雨。乾
季でもこんな大雨が降るんだなぁ。朝食に食べた肉まんは結構いけた。7時半チェ九アウトして空港へ。
国内線のセキュリティチェックはリュックに水が入っていても楽々通過。プロペラ機で40分飛ぶと、ヴィ
エンチャンから北に360キロ離れたルアンパバーンに着く。日本ならば京都にあたる古都の町である。
元王宮は博物館になっている 名前は忘れたが王様の銅像 ワットマイの仏像
空港からまっすぐホテルへ。今日から3泊する「メゾン スワンナプーム」は、元国王スパヌウオン殿下
の邸宅を改装したホテル。アジア地域で高級ホテルを運営するバニヤン・ツリーグループである。1353
年初のラオ族による統一王朝ラーンサーン王国が建設されたが、ルアンパバーンはその都となった。
その後首都はヴィエンチャンに移ったが、1975年王政が廃止されるまで王はここに住み、1995年ルア
ンパバーンは世界遺産に登録された。王が住んだ王宮は現在博物館として公開されている。入場時、
ここも多くの寺と同じに靴を脱がねばならない。ヴィエンチャンのワットポーパケオにはイミテーションが
飾ってあったが、ここには本物のパバムの仏が安置されている。謁見室、図書室、寝室、食堂などを見
た後、各国からのプレゼントを飾った部屋が興味深かった。日本からの陶器もあるが、アメリカとソ連か
らのプレゼントは、各国に翻弄されて来たこの国の歴史を垣間見た気がした。博物館の隣はワットマイ。
日本語ガイドのサモンさんにラオス式の拝み方を教えて貰う。正座して3回上体を倒してから合掌。イ
スラムと神式を混ぜたような拝み方であるな。寺にはオレンジ色の僧衣を着た若い僧がたくさんいる。
昼 ラオス・ルアンパバーン 「タムナックラーオ」 豆腐と野菜のスープ、胡麻を塗した川海苔、ラオ
ス
芋と豆のココナッツ、コーヒー
どの料理も旨いっす!
人口5万人を越える位のルアンパバーンの街は、シーサンウォン通リとそれに続いたサッカリン通りが
中心で、誠にわかりやすい。フランスの影響も受けたような落ち着いた建物には、ラオス料理、イタリア
ン、インド料理、カフェなどの飲食店や土産物、インターネット屋が並び、欧米系の観光客で溢れてい
る。この街を移動するにはマイクロバスでも不可。だから我々15人は3台の4駆に分乗して移動してい
るのだよ。韓国製の4駆だけど。ランチを摂った「タムナックラーオ」はとても旨かった!豆腐のスープの
次は海苔が出て来る。その上ちょい辛の汁緬!嬉しいなぁ。そこに登場したのが、餅米の厚めの煎餅
状のものを油で揚げた料理。サクサクして実に旨いのだ。ピリ辛ソーセージにスィートチリソースをつけ
るとこれまたバカ旨。バナナの皮に包んで蒸した魚の摺り身の中にも具がぎっしり。ラオスは旨いぞ!
王宮博物館の前の道にも夕方にはぎっしり夜店が並ぶ お坊さまもナイトマーケットで買物?
今日もランチの後は長い昼休憩。暑い国ではほんまに助かりまっせ。今日も読書と昼寝で暑い午後を
凌ぐ。ヴィエンチャンのホテルもそうだったが、NHK海外放送が映るから便利だ。5時半に出発して、
希望者はプーシーの丘に上り、夕陽を見るのだと言う。キツイ石段を300段上る?ヤダヨ!行かんよ、
夕陽見る位でそんな苦行するもんか!下からでも十分に見えるし。ということで苦行パス組は、ナイト
マーケット見学へ。夕方になると、メインストリートのシーサンウォン通リとサッカリン通りに赤いテントの
夜店がビッシリ並ぶ。商品の多くは、織物製品だが、手漉きの紙で作った傘や行燈、雑貨、バッグなど
が所狭しと並べられ、女性達が「さぁ、買った買った」みたいなラオ語で客を誘う。値引き交渉が楽しい。
夜 ルアンパバーン 「ケームコン」 豆腐スープ、豚の生姜炒め、竹の子とソーセージ炒め、空心菜炒
め、スペアリブ、魚の蒸しもの、バナナ、オレンジ、ビール小 1ドル、赤・白ワイン @3ドル
夕食はメコン川沿いの屋外レストランで。中華のような料理がたくさん出たが、撮影するには暗くて写真
を巧く撮ることが出来なかった。豚肉と野菜の生姜炒めが美味しく、餅米と共にワシワシと食べる。ヴィ
エンチャンでは見かけなかった猫がこの街にはたくさんいる!レストランでも3匹の猫が餌をねだった。
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3月 22日(土) ルアンパバーン 晴れだ!
5時起床。ルアンパバーンには80近くもの仏教寺院があり、それだけ僧の数も多い。ラオスでは、上座
部仏教であるが、何歳からでも男の子なら出家することが出来、辞めるのも自由とか。この僧達が、早
朝托鉢に出かける。托鉢も重要な修行とされているのだとか。僧に餅米を差し上げる人々は布を敷い
て座り、僧の到来を待ち受ける。ツァーグループのN原さんのご主人も5ドルで餅米を購入して準備。
明るくなり始めた6時過ぎ、向こうからお坊さん達の行列が近づいて来た。何だかちょっと興奮する。年
配の位の高い僧を先頭にして、托鉢を受ける器を肩からさげオレンジ色の僧衣の足は裸足だ。こうして
貰うのは餅米だけ。おかずは寺の近所の人が作って差し上げる由。僧は正午以降食べるのは禁止!
朝 ルアンパバーン 「メゾン スワンナプーム」 朝食ヴュッフェ+スープヌードル
托鉢風景を見学した後は、朝市を楽しむ。野菜の種類は多く、どれも採り立てで瑞々しい。竹の子、豆
腐、海苔、米などもたくさんあるから、日本人でもここに住んで食べ物は全く困らないね。あぁ、お腹が
空いた!ホテルに帰って朝食をパクパク。オムレツも焼いてくれるし、スープヌードルも頼めていいぞ!
船の中は木製の安楽椅子が並ぶ サーンハイ村の女の子
メコン川と乗った船
サーンハイ村は酒造りの村 お爺さんが二胡を弾く パクウー洞窟には仏像が並ぶ
今日は一日メコン川沿岸の村々を訪ねる。細身の船は貸し切りだ。メコン川から見える風景は・・・洗濯
する女性達、泳ぐ子供達、桶で水汲みをする娘、釣りをする男、川海苔を採る夫婦、砂金を採るグルー
プ、岩の上に寝転ぶ青年・・・・。観光船が盛んに行き交う。サーンハイ村に到着。乾季で水量が少ない
から、村までの石段が長くてヘタバル。ゼーゼーハーハー。やっと着いた。この村では、日本のドブロク
のような酒を造っていて、試飲を勧められたが遠慮する。アルコール度数50度だって。暑い村に鶏が
走り回り、お爺さんが二胡を弾いていた。ルアンパバーン上流25キロ遡ったあたりにパクウー洞窟が
ある。タムティン洞窟の方が有名だが石段の上りがキツイからここ。たくさんの仏像が納められていた。
昼 パクウー洞窟の対岸レストラン 魚のスープ、豚の生姜炒め、野菜炒め、魚の唐揚げ、焼ききし
め
パクウー洞窟の対岸にあるレストランでランチ。朝食を食べ過ぎたせいか、余り食欲がないのだった。
メコン川の中洲で象が働いていた 器用に轆轤を回すチャン村の少年 アーンコーン村の機織娘は美人!
昼食後、船は下流に向かって下る。満腹で川風を受ければ、眠くなるのは必然。ほとんどの人(私も)
が気持ち良く昼寝をした。陶器作りのチャン村。村までの石段が長い!皆ヘトヘト、汗びっしょり。素焼
きの素朴な陶器を作っているが、小さな子供達も我さきにと轆轤を回して象だの猪だの亀などを作って
観光客に売り込む。形が歪んではいるが、つい「買ってやろうかねぇ」と財布の紐が緩んじゃう。最後に
紙漉きと織物のアーンコーン村を訪ねる。厚手の和紙のような手漉き紙には、花びらや木の葉が散ら
されていた。織物の店では、ラオス風の巻スカートを注文。明日ホテルに届けてくれるの?楽しみだ。
夜 ルアンパバーン 「メゾン スワンナプーム」 ポークのサラダ オイスターマッシュルームソー
ス、竹
ーツと
お酒が高過ぎますって!
船の中で昼寝をしたとはいえ、一日観光でクタビレタ。しかも、長い石段を何度上ったり降りたりしただ
ろうか。今晩の夕食はホテル?あぁ、良かった。フレンチ風中華料理メニューというが、たいして美味し
くも無い。それより、ビールもワインもバカ高くてびっくり!いつもの酒代の3倍も払わされてしまったよ。
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3月 23日(日) ルアンパバーン 晴れ
朝 ルアンパバーン 「メゾン スワンナプーム」 朝食ヴュッフェ+スープヌードル
6時過ぎに起きて、外を見るとヤケに明るい。変だなぁと時計をよく見ると、もう7時過ぎではないか!
一番に朝ご飯食べに行こうと思っていたのに。参加した旅行会社は、通常添乗員の方々がおにぎりを
作ってくれるのだが、ラオスではこう毎日ご飯があるのだからと味噌汁を振舞ってくれた。貝の味噌汁。
最も美しいワットシェントン 牛の親子と虎の仏教説話には泣かされる 本堂の仏像
ワットシェントンは、昨日船に乗った船着場のすぐ上にある。ルアンパバーンで最も美しい寺と言われ
るだけあって、屋根のカーブが見事である。本堂の裏に16世紀の生活習慣や仏教説話の絵がある。
虎に命を狙われた牛の親子が争って「私を食べて下さい。そうすればあなたは満腹になって1匹は助か
り
い話やないか。隣の鹿と亀の話にも泣かされた。この寺には子猫も含む猫がたくさんいて狂喜乱舞。
メインストリートを1本入るとこんな風景 民族舞踊を練習する娘達 落ち着いた街である
寺を出る時、日本の旅行会社N社とU社2つのグループに会う。日本人の観光客は未だ少ないらしく、
多くは欧米系の観光客だ。メインストリートから脇道に入ると、静かな家並みが続いていた。中にはラオ
スの伝統的な家屋で文化遺産に指定されている建物もあり、名前は知らないたくさんの花々が咲き乱
れている。音楽が聞こえるので覗いてみると、年老いた先生が、若い娘達に民族舞踊を教えていた。
昼 ホテル客室にて チキンとチーズのフランスパンサンドイッチ、みかん、クッキー、水
これより夕方までフリータイム。ランチも各自で好きな店で食べることになっている。私は・・・暑いし、早
目にホテルに帰りたい。カフェでチキンとチーズのフランスパンサンドイッチを作って貰って帰る。フラン
スパンのサンドイッチは重い!ほど大きく、隣室のH川さんに半分差し上げた。1時半からホテルのス
パでオイルマッサージ。120分のオイルマッサージでとろけた。これなら72ドルも高くは無いと思うよ。
パーシーの儀式はこんな風だ
多い人は十数本の白い糸が
子供達の民族舞踊も
夕方、昨日頼んでおいた巻スカートが届いた。早速履いて出かける。みんなに「似合うわよ、ステキよ」
と褒められて嬉しい。ラオスにはパーシーの儀式というものがあるのだそうで、それを体験しに行く。結
婚、出産、新築、退院、出発、歓迎・・・ラオスの人々は、祝う時には必ずパーシーの儀式を行うのだと
か。祝う人と祝われる人がパーシーの飾り物を真ん中に座り、お経を唱えた後、白い糸を腕に巻きつけ
てゆく。左右が終わると次の人が来て・・・また人が来て・・・何本も巻きつけられると白いサポーターの
ように見えるね。子供達が民族衣装をどんどん着替えながら舞踊を見せてくれる。貴重な体験だった。
夜 ルアンパバーン 「ル・エレファント」 ほうれん草のポタージュスープ クルトン添え、バゲット、
ポークソテー、プリン、ビール大 3ドル、赤白ワイン @6ドル
早くもサヨナラパーティ。今回は15名の参加者で、ご夫婦3組、残りは一人参加。もっともその中には
旅仲間の方々もいらしたが、ラオスまで来る人達は旅慣れている。この店は、ラオス料理もあるが、フ
ランス料理が得意らしい。既にどっちのコースを食べるか希望を伝えてある。1人を除いて、皆フレンチ
を選んだ。まぁフレンチと言っても、フツーの洋食のようであったが。お世話になりまして、と乾杯した。
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【今週の振り返り】
3月の海外旅はラオスだと伝えると、ほとんどの人から質問攻めにあった。「ラオスってどこ?どのへ
ん?」、「あぁ思い出した!ブラジルの隣ですね」なんて人もいて、私しゃあ、すっかり呆れてしまった。
場所がわかると、次は「そんな国に何しに行くの?」「その国は何が有名なんですか?聞いたことない
ですけど」・・・・。そうなのだ、日本では、ラオスは全くもって知名度の低い国なのだ。私だってラオスの
こと知らないよ、だから行くんだからさ。
ラオスは南米でもアフリカでもなく、トーゼン東南アジアの国。インドシナ半島のど真ん中にある。北は
中国、北西はミャンマー、西はタイ、南はカンボジア、東はベトナム。5つの国に囲まれた内陸の国だ。
ネパール、ブータンと並んで、アジアでは海の無い数少ない国である。首都はヴィエンチャン、人口は
560万人、国土の大きさは日本の本州と同じ位、国民の95%が上座部仏教の仏教徒だ。それだけに
寺院の数は1500もあると言う。
カンタンに歴史を記せば、それまでクメール帝国(カンボジア)の影響を強く受けて来たが、1353年ラオ
族のラーンサーン王国が建国される。ラーンサーンとは「百万頭の象」という意味で、都はルアンバパ
バーンとなった。国は大いに榮え、一時はタイ北部方面も領土とするが、18世紀に王位の争奪争いか
ら3国に分裂。19世紀になってタイの支配下になり、更には1893年フランスの保護下に入り、仏領イ
ンドシナ連邦に編入される。ラーンサーン三国はラオ族の複数形としてラオスと呼ばれるようになる。だ
から、ラオスとは国を言う場合の呼び名で、言葉はラオ語、民族はラオ族、文化はラオ文化である。
1953年、ようやくラオス王国として独立するも、同時に右派、左派、中立派の内戦に突入する。やがて
隣で起こったベトナム戦争に巻き込まれてアメリカの介入も激しさを増し、内戦は激戦となる。1975年、
北ベトナムの勝利に終わったことから、左派のラオス愛国戦線がラオス全土を支配して王政を廃止、ラ
オス人民民主共和国が成立した。つまり、ラオスは共産主義の国というか、社会主義の国なのである。
びっくりでしょ?
しかし、ラオスを旅していても、この国が共産主義の国なんて全くわからない。一緒に旅をしたHさんは
観光途中いつもメモを取るような熱心な方だが、帰国の前日、私に質問された。「ラオスの国旗の横に
ある赤い旗は何ですかね?」。それは赤字に黄色の鎚と釜の共産主義のシンボル旗であった。Hさん
が数日気がつかない程、感じないんである。同じく社会主義の隣国ベトナムは、1986年ドイモイ政策を
選択したことから経済的に目を見張る発展を続けている。ラオスも1980年代から開放政策を進めてい
る。徴兵制も無いと聞いて、更に驚いた。ガイドのサモンさんに「どこが共産主義なの?」と聞いたら、ア
ハハハと笑いが返って来た。
ラオスにいる間、自分の気持ちが穏やかであることに気がついた。蒸し暑い、蚊がいるという2点を除
けば、不愉快な思いは一度も経験しなかった。ホテルで働く人、お店を経営している人、レストランの人、
スパの人、航空会社の人、空港で働く人、市場で働く人、車を運転してくれた人、訪ねた村で迎えてくれ
た人・・・・誰一人イヤな感じの人はいなかった。穏やかな人々が、穏やかな表情を浮かべて暮らしてい
る国がラオスである。人が優しいなら、食べ物も優しい。蒸した餅米のモチモチ具合はクセになる。野
菜や豆腐や魚を浮かべたスープや何種類もの麺にかけるスープは、何とも言えない優しい味。優しく
美味しい料理にすっかり魅了され、ベトナム料理に勝るとも劣らないラオス料理はきっちりと私の頭に
納まった。次はいつラオスを訪ねようかと考えている私がいる。
有名なリゾート地も無い、有名な料理も無い、有名な都市も無い、有名な遺跡も無い。無い無い尽くし
で経済的にも貧しいラオスだが、かつてアジアの国が持っていた慎み深さと優しさを保っている。この
日本にだってあった慎み深さと優しさである。素朴で心の豊かな人々に会いたくなったら、皆さん、ラオ
スがお勧めですよ、ホントですって。
おいらも心の豊かな猫なんだニャン