パクパク日記9年2月4週

     ブータンから帰国5日後、中米グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスに出かけた

グアテマラの少女   ラ・メルセー教会

2月 23日(月) 午前中冷たい雨  午後から曇り              アカデミー賞ダブル受賞の快挙!

朝 家食 「トロワグロ」の牡蠣フライと千切りキャベツ、人参サラダ、ポテサラトースト、アロエヨーグルト、黒烏龍茶

  

起きたら雨だった。雨なんか降る予定だったっけ?乾燥している時期の雨が貴重だが、必要以上に冷

たく感じてしまうわな。今朝は9時半から東京ガスの点検があるので、ぐずぐずしていられない。ちゃち

ゃっと朝食を食べ、ポチャポチャッと朝風呂に入り、ブータンの写真の紙焼きを頼みに写真屋に行く。

昼 白山 「レザン」  通称45番 プレーンオムレツのせドライカレーセット(サラダ、味噌汁、福神

     漬け、飲み物付き) 940

    この店の料理が好き

ガス検査終了後西洋医者に行く。「今度はどこ?グアテマラ?どこにあるの?2、3日行ってくるんでし

ょ?」なんて先生はとんでもないことを言う。グアテマラまで行って2、3日で帰るなんてどうゆう発想な

んだ!本郷の学校出ているんだから頭は良いハズなんだけど・・・。「レザン」で久々に45番を食べてタ

クシーに乗ったところで、映画「おくりびと」がアカデミー外国語映画賞、「つみきのいえ」が短編アニメ賞

を受賞したとラジオで叫んでいる。ほぅ、そうかぁ。それはメデタイ!日本でも各国でも賞を総なめだね。

夜−1 荒木町 「とらたつま」 ふぐコース(ふきのとう山芋・ほたるいか・天豆の前菜、虎ふぐ刺身

       と皮の湯引き、虎ふぐの唐揚げ、広島産虎ふぐ白子焼、ふぐちり鍋+新ワカメ、雑炊、漬け物、苺

        と抹茶クリーム)、ビール、「菊姫」山廃吟醸 @2万1,000

  

  

  

約束のある夕方までパクパク日記の2月3週分作成に集中した。でもなかなか完成しない。海外から

帰って一番ユーウツなのはこの作業だ。つけっ放しのテレビではどの局もずっとアカデミー賞の話題。

初受賞で嬉しいのはわかるが異常とも言える喜びようだ。まぁ、昨今は経済にしても政治にしてもメデタ

イ話、ハッピーな話が無さ過ぎだったしね。6時半タマちゃんと「とらたつま」でふぐを食べる約束をして

いる。「とらたつま」はとても久しぶり。今日は辰年生まれの2番目のお嬢さんがお手伝いをしていた。

長女は寅年、三女は午年生まれだ。タマちゃんはふぐとすっぽんが大好物で、十年ぶりだとコーフン気

味でお召し上がりだ。じゃあ私のふぐ刺し半分どうぞ。唐揚げと白子はあげられないけどさ。ふぐちりに

新ワカメを入れるとタチマチ美しい緑に変色した。磯の香りがたーっぷりでうるうるしそうな旨さである。

夜―2 舟町 「HARLEI」 ジントニック

1曲づつ歌っただけでジントニックを啜りながら話した。彼とも長い付き合いなんだから遠慮は無用だ。

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2月 24日(火) 曇ったり降ったり

朝 家食 「トロワグロ」のポテサラトースト、ミニチキンラーメン卵入り、アロエヨーグルト、黒烏龍茶

忙しいから早起き。ミニチキンラーメンなんてあるんだよ。出来上がって来たブータンの写真をアルバム

に入れて送付の準備。ついでにブータンの記念切手を送る作業もした。喜んでくれるといいけど。次は

スーツケースの仕上げ。10時過ぎ福山通運が取りに来た。えーー後は何だっけ。そうそうパクパクだ。

遅――い昼 新橋 「スマトラ」 スマトラカレー ルーのみ大盛り 600円、らっきょ 60

    大昔から食べ続けているカレー

パクパク日記2月3週のメドがつくまで頑張って美容院に急ぐ。もう予約時間に間に合わないので遅刻

の連絡はしてある。とても遅くなったランチは「スマトラ」カレー。懐かしくて涙が出そうなカレーである。

夜 家食 「崎陽軒」の赤飯弁当、RF1の緑のサラダ、きのこと豆腐の味噌汁、でこぽん、黒烏龍茶

   赤飯は何の祝い?アカデミー賞だよ

子だくさんOさんから会いたいと言われていたが、どうも今日は無理ね。電話でお詫びして延期して貰

った。美容院が終わってから買物をして帰宅。その後洗濯など雑事がどっちゃり。ふう疲れる。無酒日

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2月 25日(水) 東京は雨

第1食 家食 RF1のマカロニグラタン、京野菜とじゃこサラダ、でこぽん、アロエヨーグルト、黒烏龍茶

6時半起床。ちゃっちゃっ、天気悪いじゃん。海外に行く当日雨だとムッチャがっかりする。長い傘を持っ

て外国に行くのはイヤだし、折りたたみ傘は使って濡れちゃうと持ち運ぶのイヤだし。結局ビニール傘

を持って行ってどこかに捨てることになる。捨ててもいいビニール傘もう無いし。朝風呂、朝食、準備。

第2食 成田第一ターミナル 「えびす亭」 えびす亭ラーメン 924円+もやし 100

   えびす亭ラーメンにはもやしを追加すべし

成田には殆どの場合新宿駅西口からリムジンバスを使う。今日乗る航空会社はアエロメヒコだから第

一ターミナル北ウィング。午前11時に乗ったら12時半ピッタリに着いた。手続きを済ませ、出国検査に

行く前にマトモな麺を食べたいなぁ。「えびす亭」というラーメン屋に初めて入ってみた。ちょびっと辛そう

なえびす亭ラーメンにもやしをトッピングしたら、結構いけますやん。一タミに来る時はこれ食べよっと。

第3食 アエロメヒコ 成田=ティファナ ビジネスクラス機内食

エアロメヒコはデルタなんかと一緒のスカイチームだ。ノースウェストのラウンジに行ったが、飲み物も

食べ物も魅力が薄い。午後255分発ティファナ行き。ビジネスは空席が目立つ。日本時間4時半頃

メインの機内食。3−Aに座っていたのに和食を希望したら売り切れだって!何食積み込んでいるんだ

よ!ジントニックを頼むと「無い」と言う・・・。コロナビールとウォッカトニックを飲むことに。食事旨くなし。

第4食 アエロメヒコ 成田=ティファナ ビジネスクラス機内食

成田=ティファナ間は10時間弱。機内食が2度出るから、どっちも食べるとなると、寝る時間はそれほ

ど無い。しかも座席を「寝る体勢」にセットしても斜めに傾いているから寝ているうちにズリ落ちて来る。

第5食 アエロメヒコ ティファナ=メキシコシティ ビジネスクラス機内食

アエロメヒコが2年半前、成田=メキシコの直行便導入が始まった時、「ヤッタァ!」と歓声をあげたもの

だ。メキシコにも中米にもアメリカ経由で行くのは気が重くて。しかも時間がグンと短縮されるし。ところ

がだ。メキシコ直行というのは、首都のメキシコシティ直行ではないのである。カルフォルニア半島のテ

ィファナ経由。そこにちょいと寄るだけなら「ご勝手に」なのだが、全員降りるのだ。手荷物全部持って!

で、ここでメキシコの入国手続きをする必要がある。ケッコウ面倒だぜ。ロスやサンジェゴの南の方だか

ら時差は17時間。2時間後再び飛び立って、3時間のフライトでようやくメキシコシティに到着した。日

本との時差マイナス15時間、標高2240メートル、もちろんメキシコの首都だ。何とここで6時間待つ!

第6食 メキシカーナ航空 メキシコシティ=ガテマラシテシティ機内食

空港で6時間も待った後、9時過ぎのメキシカーナ航空で目的地のグアテマラに向かった。満席!2時

間のフライトの後、ようやく、ようやくグアテマラシティに到着。2月25日は39時間もあったのだーー!

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2月 26日(木) グアテマラシティ 晴れ                   Q(ケツァール)=約12

朝 グアテマラ・グアテマラシティ 「ヴィスタ・レアル」 朝食ヴュッフェ

   レストランからレアル山がよく見える

昨夜ホテルのチェックインしたのは真夜中になっていた。ホテルは「ヴィスタ・レアル」。グアテマラシティ

で一番のホテルだそうだ。そんな豪華なホテルだったのに、3時間程寝ただけで8時にはもう出発だ。6

時過ぎレストランに行く時、グアテマラ冨士のようなレアル山が朝焼けの中に美しく見えた。あぁ眠い!

  

             レアル山(3770m)始め、火山が37もある     ランチを摂った「サント・トーマス」の庭      カーラの花で溢れていた 

今回の旅は、10人だか11人参加のハズだったのだが、直前にキャンセルが出て7人のこじんまりした

グループとなった。よってバスはマイクロバスである。先週のブータンもそうだったから、マイクロバスづ

いている。イヤだけどね。グアテマラシティは近郊も含めて人口400万人近いらしいが、地下鉄や電車

は無いから、バスと車を使っての通勤・通学で大変なラッシュとなる。バスは西に進んで高度を上げる。

グアテマラシティでも標高1500mあるが、目指すチチカステナンゴは2050メートルの高さにある。グア

テマラは他の中米諸国に比して、マヤ系の先住民が国民の40%と目立って多い。そして先住民の彼

等はこの地域に多く住んでいる。民族衣装を纏った女性達が頭に荷物を乗せ歩いている姿が目立つ。

昼 チチカステナンゴ 「サント・トーマス」 チチェートス、パン、チレレジェーノス(グアテマラ風肉詰め

     ピーマン ピラフと野菜添え)、チョイスデザート、コーヒー、水 1ドル

   

町の中心にあるホテル「サント・トーマス」でランチ。バスの中では美しい景色を見ようと気持ち満々な

のだが、睡眠不足がそれを許さずウトウトしっ放しであった。ホテルの中庭には花が咲き乱れ、極彩色

のインコが鳴き、マリンバの演奏も行われている。何かウキウキしてくるじゃないか。インディヘナ料理

のチチェートスとはとうもろこしの粉を練ったもので肉などを巻いた料理。口に合わん。メイン料理も名

物料理でチレレジェーノス(グアテマラ風肉詰めピーマン)。これも全く好みと全く合わん!デザートはケ

ーキ屋さんのように複数の皿から「どれがいい?」と選ぶ形式。チョコケーキを選んだがそれも不味い。

こうなると、ガッカリではあるが別の楽しみも。「目指せ!10キロ減!この旅行中に!」目標が出来た。

  

            チチカステナンゴでは毎週木曜と日曜にインディヘナ市が開かれる              サント・トーマス教会は町の真ん中にある

40%を占めるマヤ系先住民の中でも、キチェ族が9%を越えて最大。そのキチェ族が毎週木曜日と日

曜日、近隣から集まってインディヘナ市を開く。昼食後市を見学したが、その賑やかなこと!民族や家

に伝わる模様を織った布製品が多いが、建物の中では野菜や果物を売っている。人々の間を縫ってサ

ント・トーマス教会へ。ご存じのように、グアテマラも中米諸国と同様に16世紀スペインに征服された歴

史を持つ。キチェ族がマヤの宗教儀式を行っていた場所にカトリックの教会が建設された。国民の多く

がカトリック信者であるが、この教会のようにキリストの教えとマヤの宗教が渾然と交じり合っている。

夜 パナハッチェル 「ポルタ・デル・ラゴ」 シェフサラダ、パン、テラピア、アイスクリーム、(茶)、

     3点セット(ビール 4ドル、白・赤ワイン @3ドル 計10ドル)

  

  

今夜の宿はパナハッチェルのホテル。パナハッチェルは海抜1560mだからまた高度を下げて行く。峠

から見下ろしたアティトラン湖は世界で一番美しいと言われるらしいが、トリマン火山(3158m)アティト

ラン火山(3537m)が重なり合うように、そしてサン・ペドロ火山(3020m)が取り囲む姿が実にいい。4

時半にホテルに着いて、他の皆さんは湖や町に遊びに出かけられたが、私は部屋でヘタッていた。夕

食はサラダも魚も悪くなかったけど、ホラ、目指せ10キロ減だからさ、半分以上残したよ。GALLO

ールはさっぱりしていてなかなかいい。夕食の席で自己紹介タイムがあった。グアテマラの通過はケツ

ァール(Q)だが、飲み物などは米ドルでOK9時過ぎに部屋に帰ると、ベッドに倒れ込むように寝た。

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2月 27日(金) アンティグアもグアテマラシティも晴れ

朝 パナハッチェル 「ポルタ・デル・ラゴ」 朝食ヴュッフェ

    美しい朝のアティロラン湖

5時起床。ゆっくり寝るチャンスだったのに、1時間半おきに目が覚めた。眠りが浅いのだな。昨日のグ

アテマラシティもそうだったが、ここは標高高い土地だから朝晩の寒さは厳しい。この旅行では今日か

ら毎日午前7時出発となる。トイレは土産屋やレストランで。チョコレートを薦められて飲んだ。甘い!  

  

   サン・アントニオ・アグリアカリエンテ村の民家を訪問 祖母は機織り、嫁はソルティーアを焼き、祖父は孫をあやしていた

午前10時にサン・アントニオ・アグリアカリエンテ村着。ここのお宅をちょいと見せて貰うことになってい

る。22歳のエリザリオさんが迎えに来た。こんなに若いのに、彼は奥さんと4歳の娘、4ヶ月の息子が

いるのである。お祖母さんは庭で機織りし、4歳の孫娘はそれを手伝い、お嫁さんはトルティーアを焼い

ている。つまり女性は皆働いているのに、お祖父さんや息子はヒマそうである。こういう国って多いね。

かつて首都だったアンティグアの象徴・時計台        度重なる地震で崩壊した修道院           美しいカプチナス修道院

アンティグアに着いた。1543年から1776年まで233年間3代目の首都であった世界遺産の町だ。火

山に囲まれた地で地震が多いから首都には相応しく無い!と反対が多かったのに、それでも「この地

は美しいからここ!」とスペイン人がこだわったアンティグア。石畳の町はホントに美しかった。青い空、

満開のジャカランダ、落ちついた石畳の道、アグア山、アカテナンゴ山、今日は噴煙を吐いているフエ

ゴ山を見渡せるコロニアルの町なのだ。しかし、やっぱり何度も地震がこの町を襲った。その都度修復

していたが、1773年の大地震は壊滅的な被害をもたらし、スペイン人はアンティグアを捨てた。グアテ

マラシティが首都となったのだ。黄色の壁に白い漆喰模様のファサードが素晴らしいラ・メルセー教会

にはその美しさに溜め息をついたが、地震で崩壊したままの建物を見るのはツライ。哀しく美しい街。  

昼 アンティグア 「ポサダ・デンドン・ロドリゴ」 黒豆のスープ、パン、トルティーア、ペピアン(ビー

   フ煮 込みシチュウ)、チョコレートケーキとアイスクリーム、コーヒー)、水 2ドル

   

   

                    マリンバはグアテマラが発祥の地  ランチはマリンバの演奏を聞きながら  

グアテマラの主食はとうもろこし、そして黒豆。黒豆は朝昼晩の食卓でお目にかかる。見た目、水分の

少ない黒豆はアンコのようであり、水分の多いスープなどはお汁粉みたい。そのアンコやお汁粉はもち

ろん甘くなく、塩が効いていてとても旨い。アンティグアにはスペイン語学校が40以上もあり、学生が溢

れている。月―金5日間の午前中の授業料が45米ドルというからメチャンコ安いのだ。その中の一人

に今回参加した旅行会社の元社員のF沢さんが食後つきあってくれ、グアテマラコーヒーを仕入れた。

夜 グアテマラシティ 「ポヨ カンペーロ」 (サラダ、チキン、マッシュルーム、プリン)、ビール 3ドル

  

今日は金曜日だから会社は半ドンなのだそうだ。若い方、半ドンってわかる?週末は車で1時間のア

ンティグアで過す人も多く、夕方にはどっと人が押し寄せるとか。私達はその逆のコースでグアテマラシ

ティに戻って来た。旧市街や新市街の中心は観光客が歩き回るには物騒なので、ちょいとバスを降り

て写真を撮っただけ。夕食は「ツァーの初の試み」として「ポヨ カンペーロ」で摂ることに。通称「ポヨ

カン」、グアテマラで生まれたチキンのファーストフードチェーン。つまりグアテマラ版ケンタッキーフライ

ドチキン。そんな店で日本の60&70代が夕食食べるって雰囲気合わな過ぎない?幸せそうなグテマ

ラの家族連れで一杯の店内で、我々だけが殆ど食べずに固い表情で座っていた。イヤハヤ腹ぺこだ。

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2月 28日(土) エルサルバドル・サンサルバドル 晴れ

朝 グアテマラシティ 「ヴィスタ・レアル」 朝食ヴュッフェ

昨夜はほとんど夕食食べずにホテルに帰って来て、睡眠薬を半錠飲んで寝た。お陰で4時半まで熟睡

した。4日目の朝にしてようやく睡眠不足が解消された。昨日までは1500m2000mと標高の高い地

方にいたから秋冬用の服装だったが、今日から低地で過すので春夏バージョンに変更。昨夜から到着

した夜泊まったホテル「ヴィスタ・レアル」にいる。ここには最終日にも泊まるから都合3回泊まるのだ。

  

  サン・アドレス遺跡スペイン人がインディゴ生産をした  ホヤ・デ・セレン遺跡は中米のポンペイと呼ばれる          右端とうもろこし畑

今日も出発は7時。私の普段の生活ならやっと起きる時間に、荷作りも食事も済ませて出かけるのだ

から凄いぞ。2時間ちょっと走ったところで、エルサルバドルとの国境に到着。添乗員のI岡さんが全員

のパスポートを集めて出国所に行くとほどなく終了。緩衝地帯では写真もOK。エルサルバドル側は係

りのオジサンが乗り込んで来てパラパラっとパスポートを見て終了。昔はどの国境は待たされてタイヘ

ンだったらしいが、今は「袖の下」が出入国税という名前がついて定額になったのよね。ヘンテコな話。

午前中だけでこの国の遺跡を3つ駆け足で見学する。タスマル遺跡はチャルチュアパ文化の中心地だ

ったらしいが、外観をちょっと見ただけ。発掘された遺跡の中には日本人研究チームの手に寄るものも

ある。サン・アドレス遺跡は長年の発掘研究にも関わらず、マヤ文字の石碑が見つかっていないため

謎が多いが、グアテマラシティの「カミナルフユ」近くで採れる黒曜石が発見されたことから、同市の衛

星都市だった可能性もある。スペイン人が来てからはインディゴの染色工場があった。最後に見学した

ホヤ・デ・セレン遺跡は、小さいながら「中米のポンペイ」と呼ばれる世界遺産だ。640年火山の爆発で

埋もれて1400年後に発掘されたからだ。マヤ時代の住居跡やとうもろこし畑がそのまま発見された。

 エルサルバドル・サンサルバドル 「Tanosii」 巻き寿司4種、野菜天麩羅、もやし炒め、魚

      の照り 焼き、ご飯、味噌汁、日本茶、水 1.5ドル

  

  

ランチは午後2時と遅くなった。エルサルバドルの首都サン・サルバドルのショッピングセンターにある

寿司バーで、その名も「Tanosii」(楽しい)。形容詞の店名なんて珍しいよね。この店はグアテマラにも

あった。寿司や天麩羅、魚の照り焼きなどは良いとして、どうしてもやし炒めがあるのか?男性陣は食

欲モリモリ召し上がりだ。私はほら、目指せ10キロ減だから・・・。隣のスーパー見学したり買物したり。 

                

                                    人々で溢れる首都サン・サルバドルの町                  「悪魔の門」と呼ばれる丘は景勝地

エルサルバドルは九州の半分位の国土に670万人が住む中米1人口密度の高い国だ。首都のサン・

サルバドルは「聖なる救世主」という意味だが、十数年続いた内戦、大地震、人口過多の犯罪の多発と

問題山積。そんなこともあって、市内はバスからの車窓見学となった。総選挙が315日に予定され

ており、某政党のカラー(青白赤)が電柱にも路石にも塗られていてビックリ。観光の締め括りは「悪魔

の門」と呼ばれる郊外にある景勝地。元気な人は丘に登って汗をかいた。午後5時ホリディ・イン到着。

 サン・サルバドル 「ホリディ・イン」 ロシアンサラダ、パン、ポークとポテトと野菜、パイナップルパ

イ、(茶)、4点セット 17ドル

   

夕食はホテルで。サラダはロシアンサラダですってさ。エルサルバドルのアメリカ系ホテルで日本人が

ロシアンサラダを食べる・・・。メインディッシュのポーク結構旨いが10キロ減のためには半分で止める。

デザートもね。食事しながらビール、赤白ワインの3点セットの後は部屋でウィスキーが待っているよ。 

                 _______________________

3月 1日(日) サン・サルバドル晴れ ホンジュラス・コパン 一時雨

 サン・サルバドル 「ホリディ・イン」 朝食ヴュッフェ+ミニカップヌードル

    ホリディ・インはガラス張

4時起床。暑い国のはずだが、朝はずいぶん涼しい。今回は本をたくさん持って来た。本を読むのに朝

はいい。557分に行ってみると、レストランでは朝食の順義が完璧に出来ていた。エライ!ただ料理

はあまり美味しくは無かった。ミニのカップヌードルも食べた。今日は7時に出発してグアテマラに一旦

入り、暫く同国を走ってからホンジュラスに行くという予定である。ホンジュラスのコパン遺跡が楽しみ。

昼 ホンジュラス・コパン・ルイナス 「LLMA DEL BOSQUE アナフレ(黒豆ペーストとトルティー

アチップス、ビーフと野菜の串焼き チーズとバナナ添え、パイナップル、コーヒー、水 1ドル

  

    この店美味しく、大繁盛

9時過ぎ、早くもエルサルバドルに別れを告げてグアテマラに入る。グアテマラの山道を2時間走って、

今度はホンジュラスの国境へ。グアテマラとエルサルバドルとホンジュラスの3国は、最初に入った国

でスタンプに押印すると他の国はパスされる。ただ私達が入った国境では、「コパン」のゴム印を押して

くれた。例の出入国税は、国によって2ドルと3ドルがあるそうだ。コパン・ルイナスの町に入る。ルイナ

スは遺跡という意味だ。12時ちょっと前に入った時はガラガラだった店も15分後には満員!前菜もメ

インも美味しい店だった。デザートのパインは芯の分まで柔らかく甘いのだ。満員の意味を理解する。

  

        コパン遺跡のアクロポリス    16号神殿の下に更に古いロサリラ神殿が       歴代16人の王の石碑

  

      神聖文字の階段には2200のマヤ文字が       ステラ(石碑)に残る「18ウサギ王」         国鳥のコンゴウインコ

今回の旅行前半のハイライトは本日のコパン遺跡見学である。メキシコ南東部からユカタン半島のマ

ヤ地域は、ここホンジュラスが最南端。コパンは古典期マヤの大都市であり、明日行く予定のキリグア

とは密接な関連を持っていた。5世紀前半ヤシュクックモが初代の王となってから、約400年の間でこ

のコパンでは少なくても16人の王がいたことがわかっている。コパンが一番栄えたのは13代王である

「18ウサギ王」の頃。遺跡の一角を占める巨大なステラ(石碑)は、権勢を奮った「18ウサギ王」のもの

が圧倒的に多い。しかし、その絶頂にあった「18ウサギ王」が、隷属させていたキリグアに捕えられ処

刑されてしまうのだ。まるでこの世の春を謳歌した中国地方の雄・大内義隆のようではないか。「18ウ

サギ王」を破ったキリグアの王の名前は「嵐の空王」。みんな名前が面白くていいね。16号神殿の下に

は更に古いロサリラ神殿が、もっと古いマルガリータ神殿が眠っている。7人の参加者のうち2名は地

下におりて観に行かれた。ホンジュラスの国鳥コンゴウインコは美しい姿であるが、鳴き声はヒドイぞ!

夜 ホンジュラス・コパン 「ポサーダ・レアル」 夕食ヴュッフェ 4点セット(ビール 3ドル、白・赤ワイン

 @6ドル、水 2ドル 計17ドル)

  

ずっと晴天続きの旅であったが、今日コパン遺跡で10分程雨が降った。すぐに止んだのだが、夕方ホ

テルにチェックインすると、夕方また激しい雨が降った。遺跡見学客用のホテルなので町一番の高級ホ

テルと言ってもチョー簡素。日程も半分となったので洗濯をした。夕食はこれまたチョーカンタンなヴュッ

フェ。料理が数える程しか無いぞ。その割にアルコールの値段が高くて憤慨する。明日もまた遺跡だ。

                _______________________

【今週の振り返り】

中央アメリカ(中米)は7ヶ国ある。北からグアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラ

グア、コスタリカ、パナマである。メキシコと西インド諸島を加えると中部アメリカなんて言うらしいよ。旅

行各社には、「中米7ヶ国周遊」なんてツァーがあって、数人の知人が参加した。未だ見ぬ国には行っ

てみたいから、このツァーに乗るのは便利とは思うものの、1ヶ国を2,3日で駆け抜けて7ヶ国も行くの

ではどうもねぇ・・・と躊躇した。昨年の4月、この中のコスタリカを回ってみて大感動した。コスタリカは、

12日間のツァーでも廻り切れないほど魅力に富んだ国であった。動物、鳥類、植物に溢れたエコツー

リズム発祥の地でもあった。そのコスタリカで最大の呼び物と言えば、幻の鳥・ケツァールである。特に

体長37センチ、長い飾羽を含むと1メートル近いオスは世界一美しい鳥と呼ばれている。ケツァールを

国鳥に指定し、国旗も切手の絵柄にも、通貨の単位までケツァールにしてしまったのが、グアテマラで

ある。しかし、そのケツァールは、グアテマラのみならず、ユカタン半島の国々からほとんど姿を消して

しまった。ケツァールが生きていける森林が減ってしまい、今はコスタリカを中心にごく少数しか残って

いないらしい。

「一国じっくり旅」が好きだから、グアテマラだけで良かったのだが、エルサルバドルとホンジュラスがお

まけのようについて来た。まぁ、マヤ文化の遺跡を巡ると、国の境は関係なくなるし。その証拠に、ホン

ジュラスのコパン遺跡は素晴らしかったし。

12月のネパール、1月のタンザニアとケニア、2月のブータンに続き、グアテマラも標高の高い地域が

広い。ネパールの首都カトマンドゥは標高1400m、ナガルコットは2000m、ケニアの首都ナイロビは

1700m、タンザニアの動物保全地域のンゴロンゴロは標高2300メートル。更にブータンのパロと首

都のティンプーは共に2400mであった。だから、グアテマラシティやかつての首都アンティグアの朝晩

などぶるっとする程寒い。中米と聞いて想像するような暑さは無いのである。土地の人はこう言うらしい。

「グアテマラは季節が2つある。春と冬」。起伏に富んだ土地にはたくさんの火山があって、ニョキニョキ

とキノコが生えたように見える。富士山そっくりのアグア山は3770mと高さまで近い。フエゴ火山からは

何度も噴煙が見えた。火山があるということは地震が多いという意味でもある。今回訪れた3ヶ国、ど

の国の歴史を見ても大地震が起きている。それも何度も。火山の爆発、頻発した地震、スペイン人の

来襲と長い被支配時代。搾取され貧困と戦っていたら、次は内戦だ。しかし、この地に住んでいた人々

と大陸から来た人々との血は混ざり合い、宗教もマヤ伝来の宗教にキリスト教が加わった。女性は祖

先から伝わった模様を自ら織った民族衣装を纏い、男性はアメリカから流れて来た安い中古服を着て

いる。人間はとうもろこしから生まれて来たと信じる向きもあり、とうもろこしと黒豆を主食にしながら、グ

アテマラ版ケンタッキーの「ポヨ カンペーロ」のチキンを故郷の味と恋しがる。

うーむ、旅はちょうど半分過ぎたところだが、中米のことはわかったようでちっともわかっていないような

気もするしね。来週もいろいろ見て、感じようと思っておるのだよ。続きをお楽しみに!

              スペイン語で猫はGATO.お菓子じゃないニャン

             バックナンバーのトップへ      夢子倶楽部のトップに戻る

               * 中米3ヶ国の後半は3月1日もなる早で作りますで、暫しお待ちを!