パクパク日記9年3月3週

                大自然に満ちたボルネオ島には、大金持ちのブルネイ王国もある

東南アジア最高峰キナバル山 「森の人」オラウータン

3月 16日(月) 東京は晴れ                     RM リンキッド=約27

朝 家食 ランチパック(ツナマヨ)、隠元の胡麻和え、トマト、味噌汁、タンカン、アロエヨーグルト、黒烏

龍茶

4時50分起床。WBC2次ラウンド・キューバ戦を観るため。じゃなくって、今日からボルネオ島に旅行

に行くのだ。8時55分に家を出るなら、朝風呂、朝食、台所の片付け、ゴミ捨てなどしなくてはならない

からこの時間に起きた。旅行中はこんな時間早起きでもないけどね。で、キューバ戦だが先発は松坂。

日本がシコシコと点を重ねてリード。アメリカはコールド負けしたらしい。優勝候補のドミニカが1次ラウ

ンドでオランダに2回も負けて姿を消したし、スポーツはわからんものだ。9回表で6−0。絶対勝てよ!

午前中のお茶1 成田空港「カフェ・ド・クリエ」 コーヒー、バナナケーキ

キューバ戦、9回裏を残して家を出る。いつものように新宿西口からリムジンに乗るとスイスイ走り10

時過ぎには成田第二に着いてしまった。何と集合時間まで1時間半もあるじゃないか。駐車場側のビル

でお茶を飲んでいたら、喫煙コーナーでアルバイトの面接らしきものをやっていた。40数年前の私か?

午前中のお茶2 成田空港 「カンタス航空」ビジネスラウンジ コーヒー

マレーシアに行くのは2度目だが、マレーシア航空に乗るのは初めて。第二ターミナルの利発着であり

ながらANAとのコードシェア便とかでマイルがついた。第二はJAL系だけではないのかしらね。ビジ

ネスラウンジはカンタス航空のものを利用。だだっ広いがあまり魅力的なラウンジではない。ガラガラ。

昼 マレーシア航空 成田=コタキナバル ビジネスクラス機内食

   サテーがいけます

午後1時半離陸。ビジネスクラスは6,7人しか乗っていないから、えらくサービスがいい。CAのお姐ち

ゃん達も美人揃いだ。腹ペコである。前菜に牛と鶏のサテーが出た。2本のつもりだったのに、ドッサリ

皿に盛られた。たっぷりのピーナッツソースをかけてムシャムシャ食べる。実に旨い!!止まらんなぁ。

マレーシア航空は「5つ星航空会社」に選ばれたことがあり、国際的な評価は高い会社である。成田か

らは月木曜日、関空から火金曜日ボルネオ島のコタキナバル直行便がある。快適な6時間半だった。 

夜の軽食 東マレーシア・サバ州 コタキナバル・ハイアットリージェンシーキナバル 「凱悦軒」

    ワン タンヌードル、タイガービール 23リキッド

    ナゼ軽食なんだ!重食でもいいのに・・

マレーシアは13州あり11州はマレー半島に位置しているが、東マレーシアのサバ州、サラワク州の2

州はボルネオ島の北部にある。夕焼けが美しい南シナ海を見ながらサバ州の州都であるコタクナバル

に降り立ったのは午後6時半だった。日本との時差1時間。飛行機を降りて今回の旅仲間達の顔を初

めて見る。夫婦2組、一人参加男性2名、女性7名、計13名、添乗員は若い女性K村さんである。ハ

イアットリージェンシーキナバルホテル着。今日から4連泊だ。夕食はナゼかワンタンヌードル。足りん。

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3月 17日(火) コタキナバルは快晴 暑い!!

朝 コタキナバル・ハイアットリージェンシーキナバル「TTANJUNG RAI CAEH」 朝食ヴュッフェ

    マレー料理は中華とインド料理だ

6時起床。1時間半おきに何度も目が覚めて寝不足感はある。シャワーを浴びて髪を洗っても35分後

には朝食レストランにいる。こんな時だけ私はキビキビ行動するのだ。そうそう、マレーシアは、マレー

人と中国人とインド人が暮らす国だから、モロ亜細亜っぽい料理なんだったわ。中華粥もあれば、カレ

ーもナンもあればミーゴレンもある。今朝はおまけに味噌汁まである。こうゆう朝ご飯はチョー嬉しい。

昼 トゥンク・アブドゥル・ラーマン公園 サピ島 バーベキューヴュッフェ

  

     マヌカン島で楽器演奏中の美女          サビ島ではダイビング客、海水浴客、大トカゲで溢れ返っていた

コタキナバルの市内観光。人口で最も多いマレー人はムスリムで、国教がイスラム教の国だ。州立モ

スクに行く。1977年設立されたサバ州最大のモスクだが、異教徒の我々は中には入れて貰えない。外

から撮影するのみ。次に行ったのはサバ州博物館。ここも大したものは展示していないのに、内部は

撮影禁止なのだ。ちぇっ!である。この州には32の民族が住み、50の言語が存在するそうだ。11

小さな船に乗って南シナ海に浮ぶトゥンク・アブドゥル・ラーマン公園のサピ島に行った。釣りは禁止と

かで海に魚うようよ、浅瀬にはダイビング教室の生徒達、そしてビーチは海水浴客で溢れ返っている。

今日は平日だろ?仕事どうした!大トカゲが数匹いた。その辺ぶらぶら歩いただけで汗ぼたぼた。不

味いヴュッフェを食べた後はマヌカン島へ。平気な顔を装ったが船が揺れて必死こいてシガミツイテい

ましてん。キレイな女性が民族楽器を弾いていた。何とここで自己紹介なんかしたのである。アハハ。  

夜 水上レストラン 「KAMPUNG NELAYAN 中華コース(茹で海老、蛤のスープ、ムール貝、

   菜炒め、卵焼き、青菜炒め、蟹のガーリック炒め、豆腐と野菜煮込み、海老マヨネーズ

  和え、白飯、フルーツ)、タイガービール 17.1リンギッド

  

  

「漁業の村」という水上レストランには大きな舞台があって民族音楽や舞踊を見せる。本来我々は明日

の夜行く予定だったらしいのだが、急遽今夜に変更となった。お陰で席は一番後ろ。舞台などほとんど

見えない。ま、そんなことより中華のコースの時、私は大忙し。メニューを手帖に書き、料理が運ばれて

来る度に「ちょっと待って下さい!撮影するまで待って!!」とお願いして写真を撮り、自分の皿に料理

も取る。合間にビール飲んで、お喋りして食べて・・・・。だからね踊りなんぞを観る余裕も無かったんさ。

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3月 18日(水) 午前中晴れ 時々曇り 午後激しいスコール

朝 コタキナバル・ハイアットリージェンシーキナバル「TTANJUNG RAI CAEH」 朝食ヴュッフェ

    毎朝1番にレストランに来る

5時半起床。お粥を食べて、東南アジアの焼きそばのミーゴレンも食べるなら、卵2個のオムレツは余

計じゃないの?それにビーフン入りのスープも食べてるっしょ!10日前の中米で「目指せ10キロ減!」

なんて言っていたのはどうなったわけ?果物も果糖が多いんだよ、知らないよ、10キロ増になっても。

  

        キナバル山の標高は4095m          食虫植物のウツボカズラ     山岳植物園にもキャノピー吊橋がある

今回1年半ぶりに参加した旅行社はゆったりした日程が売りである。昨日なんぞ9時に出発して2時半

にはホテルに帰って来た。中米で毎朝7時に出発していたと話したら、皆「ひえぇー!」と叫んでいた。

そんな旅だが今朝は8時出発。世界自然遺産のキナバル国立公園に出かけるのである。標高4095

mのキナバル山は東南アジア最高峰である。語源のアキナバルはマレー語で「死者の安息の地」。つ

いでに言えば、州都のコタキナバルはキナバルの町という意味だ。別名「中国人の未亡人」とも言われ

恥かしがり屋の山はメッタに全容を見せてくれない。それがこの日はバッチリと姿を現してくれた。ナゼ

だかわからぬが、私の人生結構ツイテいる。有り難いやね。山岳植物園に行く。ボルネオ島の植物とい

えば、ピンと来るのは世界最大の花ラフレシアだ。大きなものは直径1mにもなって悪臭を放ち、虫達

をおびき寄せる。但し、ここでは見ることが出来ない。その代わりウツボカズラは見た。植物なのに蜘だ

のハエだのを溶かして養分を吸うのだから怖いよね。世界一小さな蘭・ポチリスや火をつけると燃える

パラフィンの実など珍しい植物を見学した。ここボルネオには、7900種の植物が生息しているんだよ。

昼 キナバル国立公園 「GARDEN  マレー風中華料理コース(スープ、豆腐と野菜の煮込み、牛

肉と玉葱の甘辛煮、チキンと野菜、野菜炒め、魚の甘酢餡、炒飯、パパイア)パイナップルフレッシ

ュジュース 4.5リキッド

  

  

この辺りは海抜1500メートルくらいあるので、コタキナバルの町に比べると気温が低い。しかし湿気は

相変わらずの高さだ。昼食は、マレー風中華料理ですって。まぁ田舎の料理と考えればいいようだ。洗

練されていない分、素朴に美味しい。アヂヂの鉄板で運ばれて来た牛肉と甘酢っぱい魚料理が好評だ

った。午後は500m下ったポーリン温泉に行き、私を除いた皆さんはキャノピー吊橋ハイキングに出か

けられた。午後になって雲がどっと増えたのでお天気が心配。ここポーリン温泉は太平洋戦争時、島を

占領していた日本軍が見つけて掘った温泉だそうだ。ポーリンとは「竹」の意味で、どうりで竹林の中に

あった。共同風呂は水着を着て入るが無料。私は有料の個室を借りる。15リンギッド(約420円)だけ

どね。とはいえ、暑い中で温泉に入る気になれず、個室のベンチで本を読んでいた。すると外で大きな

音が。雷とバケツをひっくり返したような大雨!!私ってツイている。皆さんお疲れで帰って来られた。

 コタキナバル・ハイアットリージェンシーキナバル「TTANJUNG RAI CAEH」 夕食ヴュッフェ

3点セット(ビール、白と赤ワイン)計69リンギッド

  

キナバル公園まで往復6時間もかかった。キャノピー吊橋に行った人(私以外全員)は、500mのキツ

イ上り下りがあって、激しく揺れる吊橋をいくつも渡り、その上スコールでびしょ濡れになったのだから、

帰りのバスでは眠りこける方が多かった。目をギラギラさせているのは私ぐらい。だって全然疲れてい

ないんだもん。6時40分ホテルに着き、各自休憩した後さみだれ式に夕食の席に着いた。なーんだ、

ヴュッフェかぁ。こちらに来て初めて夕食で3点セットを飲んだ。ホテルだから仕方ないが、マレーシアで

3点セット約2千円は高い!食事はカレーを少し食べ足りない分、フルーツとゼリーで補った。部屋で

NHK「ためしてガッテン」を観ながらウィスキーの濃い水割りチビチビ。このひとときがやっぱり楽しい。

しかし、WBCで日本が韓国に1−3で負けたことを知ってガックリ。投手はダルビッシュだったらしい。

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3月 19日(木) 晴れ 午後時々小雨

朝 コタキナバル・ハイアットリージェンシーキナバル「TTANJUNG RAI CAEH」 朝食ヴュッフェ

6時に起きて、今日も一番で朝食を摂った後は、いそいそと部屋へ。NKで朝ドラの「だんだん」が始

まっちゃう。日本との時差は1時間だから7時15分から始まるのだ。今日もよく晴れ渡っている。やっぱ

り暑い日になりそうだ。日差しが強いので化粧しない私でも日焼け止めクリームくらいは塗りますかね。  

  

         サイチョウ      笑う(?)ボルネオ・ピグミー・エレファント    ボンヤリ者のマレー熊        ボルネオタイガー

  

      テングザルのオス。鼻のデカイこと!   メスの鼻は上を向いて小さい。♂♀とも太鼓腹        減り続けるオラウータン   

コタキナバルから北へ30分走った所に2年前に出来た「ロッカウィ・ワイルド・ライフセンター」がある。

ボルネオ固有種及び絶滅危惧種の動物を集めたサバ州の施設である。ボルネオ島には228種の哺

乳動物が生息し、うち43種はこの島固有主だと言う。中でも世界に知られているのはナンと言ってもオ

ラウータン。このボルネオ島とスマトラ島にだけ棲む哺乳綱霊長目ヒト科だ。キレイ好きで樹上のベッド

は毎晩代えるのだそうよ。次はテングザル。とにかく♂の鼻はデカクて長い。天狗のようだからテング

ザルでボルネオ島にしかいない。水辺の植物の葉が主食で、お腹はパンパンに張った太鼓腹だ。臆病

な動物だが、泳ぎが巧い。ボルネオ・ピグミー・エレファントはインドやタイにいるアジア象より小柄。餌

を強請って笑いながら踊っていた。世界で一番小さな鹿のマメジカやジャージー牛に顔がよく似たボル

ネオ牛のバンテン、最も絶滅が心配されているスマトラサイなども見た。倒れたいほどの暑さであるな。

昼 コタキナバル 「旺角大飯店」 飲茶コース(ピータン粥、海老入り春巻、蓮餡の胡麻揚げ、焼そば、

海老焼売、ちんげん菜炒め、(鶏のもみじ煮込み)、大根餅、腸粉、チャーシュウ饅、鶏肉、ココナ

ツプリン)、スイカのフレッシュジュース 6,3リンギッド

  

    ランチは飲茶だす。ピータン粥が旨い!

町に戻っての昼食は飲茶だった。トイレの前のテーブルで少々臭い。13人の参加者で、食べ物にガツ

ガツしているのは私だけ・・・。皆さん、少食でお上品だから、いつものように「最低でも自分の分は食べ

るかんな!」なんて身構える必要は全く無い。肩すかしさ。最初に出たお粥は、崩したピータンが粥と交

ぜてあって実に旨い。鶏の足先の「もみじ」の煮込みが出たが、そんなグロテスクなものは喰わんぞ!

フレッシュ西瓜ジュースがとても美味しい。食後ホテルに帰り、2時間休憩。下着を含め全部着替える。

夜 クリアス河 クルーズ乗り場の食堂 マレー家庭料理のヴュッフェ+K村さん特製日本蕎麦

  

     コタキナバルから西に2時間、クリアス河で水辺の木々に住むカニクイザルやテングザルを眺めるジャングルクルーズ

暑さ最盛期の午後2時半、北西方向に向けてバスは出発。2時間でクリアス河のクルーズ乗り場に着く。

途中、床上浸水している村があった。先週大雨が降って浸水したのだそうだ。昨日もそうだったが、こ

の島はお天気の良い日でも午後になるとトツゼン雨雲が広がることが多いようだ。雨の中のジャングル

クルーズはイヤだかんね。船着き場でお茶とお菓子を頂いてから小さな船に乗る。暫く河を進んだとこ

ろで船頭さんがカニクイザルを発見。緑のグレープフルーツ状の実がたわわになっている木があちこち

にあることに気がつく。「海のマンゴ^―」と呼ばれ、毒なのだそうだ。動物もそれを知っていて決して食

べないそうだ。なのに、人間の一部は食べるのだとか。一部って死にたいヒト。インド辺りでは自殺志願

者がこの実の種を食べて6時間後に死に至るのだそうだ。1時間半のクルーズの後半に、テングザル

の群れを見学出来た。夕食は船着き場の休憩処が田舎料理ヴュッフェのレストランに変身していた。

添乗員のK村さんが日本蕎麦を茹でてもくれた。食後はホタル見学にまた船に乗る。3年半前にマレ

ーシアの半島側・セランゴールでも群生するホタルを見たっけなぁ。ベルンバという木にしか止まらない

こと、オスは1秒で3回も点滅することなどを教えて貰った。クリアス河でもセランゴールと同じようにクリ

スマス・イルミネーションのように光っていた。あちこち蚊に刺された。痒い!!遠雷がずっと聞こえる。

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3月 20日(金) コタキナバルもブルネイも晴れ           1 B$ブルネイドル=約70

朝 コタキナバル・ハイアットリージェンシーキナバル「TTANJUNG RAI CAEH」 朝食ヴュッフェ

5時半起床。昨夜クリアス河のクルーズからホテルに帰って来たのは午後9時半を回っていた。韓国に

2敗して敗者復活戦に回った日本は、キューバに5−0で完勝したんだって!ひゃっほー!で、次はま

たもや韓国と闘う。4回目だよ?ナンかヘンなの。ついでに昨日日本は異常なポカポカ陽気で仙台でも

24,8度だったんですって。4泊したコタキナバルの町とホテルに今日でお別れだ。4日ぶりの荷作り。

昼 コタキナバル 「竹宮」 和えそば 海老とちんげん菜添え、豆腐のスープ、フルーツ

  

          青空に映える市立モスク    中央市場では野菜や果物が豊富に売られている       昼の軽食焼きそば      

今日は素晴らしいお天気だ。コタキナバルの町は埋め立てた土地が多く、市立モスクもその埋立地に

建っていた。ここも非ムスリムは入場禁止。外観の写真を撮っていたら、暑さでクラクラした。中央アジ

アに行く。野菜、果物などを売る店がずらりと並ぶ。イスラム教が国教だからタブーの豚肉は、市場の

中に仕切った部屋を設けてそこでひっそり売っていた。中国系は買いに来る。香辛料を扱う店も多い。

その昔欧米系は胡椒を代表とする香辛料を求めてボルネオ島にやって来た。黒胡椒をドッサリ購入。

毎朝6時半から朝食を摂るから十分に空腹なのに、今日の昼も軽食なんだと。ワンタンメンと聞いてい

たが、甘辛いソースで和えたそばだった。足りなかったので隣のS木さんの分を半分貰って食べたぞ。

夜 ブルネイ・バンダル・スルブガワン 「DYNASTY 中華料理コース( 海鮮スープ、豆腐料理、炒

飯、鶏肉蜂蜜煮、魚の擂り身、白菜とマッシュルーム煮込み、青菜炒め、ロックメロンのココナッツ

スープ)

                             ご飯カメラのPちゃんが撮影した旧モスクと新モスクの夜景

午後1時40分発のマレーシア航空でブルネイの首都バンダリ・スリブガワンへ。5日間お世話になった

ガイドのワンさんさよなら。あなたの日本語かなりヘンテコだったけど、人柄の良いオジサンだった。35

分のフライトで到着。ナンとブルネイでは酒類は売られていない。異教の外国人は酒の持ち込みは許

される(ビール12缶、酒類2本)が、空港で面倒くさい書類を提出せねばならん。部屋でこっそり飲む分

である。緑豊かな国だ。空港から20分で町の中心地に入り、2泊するシェラトンに到着。60室しかない

こじんまりしたシェラトンホテルだ。夕食までの間に雨が降った。コタキナバルとほとんど同じ天候のよう

だ。市内レストランで中華料理のコース。特別美味でもないが、安定した味だ。もちろん、食事と一緒に

飲むのはノンアルコール。私はお茶と水・・・グスン。酒を飲まなければ、金を使わないのでブルネイド

ルに両替するのは止めにした。食後、焼き鳥のサテーを焼く煙モクモクのナイトマーケットを見学し、ラ

イトアップも美しい旧モスクと新モスクへ。私としたことが、ご飯カメラのPちゃんしか持っていなかった。

数年ぶりにPちゃんはご飯以外のものを撮影した。帰ってテレビを見ると東京靖国神社で予報官みた

いな男が「開花宣言」なんてしている。まだ早いって。あと1週間位待ってごしない!と急に松江弁に。

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3月 21日(土) ブルネイのバンダル・スルブガワン午前中は晴れ 午後は曇り

朝 バンダル・スルブガワン シェラトンウタマ「タセックブラッセリー」 朝食ヴュッフェ

    カレーきしめんみたいだなぁ

朝起きて、顔を洗う時気が付いた。左目のまぶたが赤く腫れている。お岩さんのようにまぶたが腫れて

垂れ下がり、自慢の(ウソだよ!)の二重瞼が見えないじゃないか。昨夜ホタル見物した時、3ヶ所刺さ

れたがその一つだ。ユーウツ。でも朝食ヴュッフェに、好物の平麺カレー汁があったので機嫌は直る。 

  

         先代王が建てた旧モスク          当代29代王が個人資産で建設した新モスク

9時半から市内観光。海水と淡水が混じる汽水のブルネイ川を渡って朝市へ。昨日の昼はコタキナバ

ルの中央市場、昨夜はここバンダル・スルブガワンでナイトマーケット見学、で、今朝は朝市ですかぁ。

痩せていたけど猫が2匹いたからいいか。次は旧モスク。正式名は、スルタン・オマール・アリ・サイフデ

ィン。モスクだ。モスクが名前を冠した28代前王在位中の51年前に完成した。大理石やら御影石やら

ステンドグラスやら絨毯など世界中から一級品を集め、贅を凝らした。異教徒も限られた場所ではある

が、入ることは出来る。但し、女性は黒いマントのようなものを羽織る必要がある。一方新モスクは正式

名をジャメ・アスル・ハッサナル・ボルギア・モスクと言い、29代現国王が即位25周年を記念して個人

資産で建てたもの。約500億円のポケットマネーってわけ。金色の玉葱屋根は、2百万個の金のタイル

を使った由。旧も新もモスクの中は凍えそうな程冷房が効いていた。祈りながら凍傷にかかりそうだ・午

前中最後の見学は王室博物館のロイヤル・レガリア。現ハッサナル・ボルギア国王の生立ちや即位式

などの展示。玉座、王冠など24金やダイヤモンドに溢れて眩いばかり。このゼータク者が!って感じ。

 バンダル・スルブガワン 「アミナアリフレストラン」 サゴ椰子のアンブーヤセット(焼き魚・生

    野菜・ 牛肉マレー風、ドリアンソース)、青菜炒め、炒飯と焼き鯖、チキンカレー、海老チ

    リソース、野菜 炒め、チキンスープ、フルーツ

    

    上段中の写真がアンブーヤ

昼食は地元の人しかいかない「アミナアリフレストラン」へ。ブルネイの家庭料理の店だ。どのテーブル

にもサゴ椰子から取れるてんぷん粉をお湯で掻き混ぜたアンブーヤの丼が載っている。セットにすると、

焼き魚・生野菜・牛肉マレー風、ドリアンソースが一緒について来る。アンブーヤは一見、葛のようだ。

竹の棒状のものにこれを巻いてドリアンソースにかけて食べる。食べても少ない湯で溶いた硬めの葛

湯のようだ。お腹の調子が悪い時には良いかも。これがメインだと思いアンブーヤをたくさん食べたら、

そこに炒飯やらチキンカレー、焼き魚、野菜炒め、海老チリ、チキンスープなどドサドサ出て来て唖然。 

午後は郊外のブルネイ博物館。地元の中高生が見学に来ていた。王宮の写真を撮ってからホテルへ。           

夜 無し(ミニ赤いたぬき、ポカリスエット

    今晩の摂取熱量は200キロカロリーざます

今夜の夕食は、有名なレストランで海鮮鍋を食べるらしい。しかし、ホテルに帰って来てもお腹のゴロゴ

ロは治らない。食べられないこともないが、このヘンで胃腸に休日をあげてもいいじゃないか、と思い始

めた。大好きなアジア料理続きで、朝昼晩とパクパクしているのに、体重は増えてはいない。だから体

重対策ではなく、純粋な胃腸休日。添乗員のK村さんからポカリスエットの粉末を頂いた。ミニの赤い

きつね(きつねうどん)の熱量は181カロリー。これで空腹を感じなかった。NHKで「テレビの、これか

ら」という3時間の特番をやっていた。民放プロデューサーも出演し、見応えのある番組だった。無酒日

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3月 22日(日) 晴れ

朝 バンダル・スルブガワン シェラトンウタマ「タセックブラッセリー」 朝食ヴュッフェ

ボルネオ島に来て7日目。ずっと眠りが浅く、1時間半起きに目を覚ましていたが、昨夜は6時間全く起

きずに熟睡した。久々に「寝足りた感」がある。相変わらず朝食は1番に行くが、Nさんもほぼ同じ時間

にレストランに登場される。というわけで朝メシ友達となった。今朝は日曜日で715分から「だんだ

ん」も無いし、というわけでゆっくりお話した。ゲートボールはそんなに複雑なんですか。知らんかった。

   ブルネイ川のジャングルの向こうに宮殿が見える         マングローブの林の中にテングザルを発見!

   

 世界最大の水上集落カンポン・アイールにはモスクもある     連絡路の木道は国道だ          移動は水上タクシーで 

    

  もちろん上下水道も完備            家の中は広々としている       各家庭には先代王と現国王夫妻の写真が

10時チェックアウトして観光に出発。ホントゆったりした旅なのだ。船に乗ってブルネイ川を下り、ミニク

ルーズ。日本人ガイドのM上さんが「コタキナバルよりこっちの方が容易く見つかりますよ」と教えてく

れたが、果たして宮殿を右手に見て10分位でもうマングローブの林の中でテングザルを発見した。U

ターンして水上集落のパンポン・アイールに行く。バンダル・スルブガワン市の人口10万人の三分の一

に当る3万人がこのパンポン・アイールに住んでいる。世界最大の規模だそうだ。モスクもあるし、複数

の学校もある。消防署も警察署も病院もあり、下水道も完備。家の屋根には衛生放送の受信アンテナ

があり、郵便受けさえあるではないか。ここに住む人は貧しいというわけではない。理由は「先祖からこ

こに住んでいるから」なのだそうだ。あるお宅を訪問。広々とした家で、台所の床に穴を開けて釣りも楽

しむそうだ。政府はあの手この手を弄して、陸地に住むよう誘導しているが、離れる気は無いらしいよ。

 バンダル・スルブガワン 「豊満楼」 飲茶コース(春巻、パンダシマン、腸粉、揚げ餃子、揚げワン

タン、しゅうまい、海鮮硬焼きそば、海老しゅうまい、龍眼杏仁豆腐

  

  

    この店が一番旨いかも

昼食は飲茶。「豊満楼」という店名で、食べ過ぎに注意せねば、という気持ちになる。ところが、この店

の料理、今までで一番旨い。油がいいって中華では珍しい。揚げ餃子も揚げワンタンもサクサクして実

に旨いのだ。腸粉も旨いなぁ。箸が止まらず「豊満になっちまうわな」と心配になった。もうなっている?

夜 バンダル・スルブガワン ザ・エンパイアホテル&カントリークラブ 「アトリウム・カフェ」 夕食ヴュ

ッフェ

  

添乗員のK村嬢は「いよいよ」が口グセである。何にでも「いよいよ」をつけると有り難みに欠けっちまう

よね。しかし今日の午後は本当に「いよいよ」なのだ。ブルネイが誇る7ッ星ホテル「ザ・エンパイア」に

宿泊する。紙面が尽きたので、このホテルのことやブルネイのことは来週のパクパク日記に書くことに

しますね。この日夕食はヴュッフェでガッカリだったが、寿司が恐ろしく不味かったことだけお伝えする。

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【今週の振り返り】

ボルネオ島は世界で3番目に大きな島である。一番デカイのはグリーンランド、2位はニューギニア島、

4位はマダガスカル島だよ。日本の本州は世界の7位、北海道は21位、九州は36位、四国は49

なのだ。ベスト50で私が行った島はいくつあるか数えてみたら、16しか無かった。旅好きの中には、島

中心とか半島中心に回っている人もいるらしいから、殆どの島に行った島ファンもいるのだろうね。オー

ストラリアは何位よ!なんて言っているあなた、オーストラリアは大陸だよん。アフロ・ユーラシア大陸が

圧倒的に大きく、次いでアメリカ大陸、南極大陸、オーストラリア大陸なのだ。それ以下は島。

そのボルネオ島には3つの国がある。一番大きなインドネシアは73%を占め、4つの州がある。インド

ネシアではこの島をカリマンタン島と呼ぶのだよ。だから州の名前も東カリマンタン州、西カリマンタン

州、南カリマンタン州、中部カリマンタン州で、島の北部は全部インドネシア領だ。ついでに言えば、2

番目に大きなニューギニア島は2年前に行ったが、パプアニューギニアとインドネシアが半分づつ領有

している。ボルネオの南部と南西部はマレーシアのサバ州とサラワク州の2州である。マレーシア全体

13州あって、他の11州はマレー半島にある。そして南シナ海以外はサバ州に囲まれているのが、

ブルネイ・ダルサラーム王国である。マレーシア2州のカタチは右向きの犬のようであり、その首の上

にブルネイがある恰好だ。1つの島で3つも国があるのは、ボルネオ島だけらしいよ。今回の旅は、マ

レーシアのサバ州とブルネイ王国を回っている(来週はマレー半島にも行くが)。

ボルネオ島は、動植物の宝庫である。3月19日に「ロッカウィ・ワイルド・ライフセンター」で一部見たが

猿の仲間だけでも、オラウータン、テングザル、カニクイザル、テナガザル、ニシメガネザル、スローロリ

ス、ブタオザルなんて珍しい種類ばかりだ。コウモリだけでも100種類以上いるし、リスとムササビの仲

間は34種、ネズミ類は24種だ。両生類のカエルは142種も生息し、固有種は31種。爬虫類のヘビに

至っては153種もいて、固有種も31種類だ。他にもトカゲやらワニやらカメやらもたくさんいるしね。サ

イチョウ(ホーンビル)、カンムリワシ、ゴクラクチョウなど500種類の鳥類、鳩山大臣や冬彦さんが好き

な蝶類や昆虫類なども数千万種類と呆れる程いるのだよ。植物では、世界最大の花ラフレシア始め、

ウツボカズラなどの食虫植物や野性のドリアンやムンガスリなど植物も個性がズラリ。蘭は1,000種を

超えるって聞いたよ。

70代以上の人なら、ボルネオ島と聞けば太平洋戦争を思い出す人が多いかと思う。19世紀からインド

ネシア領はオランダが、マレーシア領はイギリスが支配していたが、戦争中の3年8ヶ月は日本軍の支

配下だったのだ。山崎朋子著「サンダカンへの道」を映画化した「サンダカン八番娼館 望郷」は、1974

年封切られ、その年の米国アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた。元からゆきさんの老婆を

演じた田中絹代の演技が絶賛された。コタキナバルのサバ州博物館には、日本の司令官・馬場正郎

が終戦後降伏の調印をした時の写真やサインしたテーブルなどが展示されていた。毎年夏になると日

本人が墓参に訪れ、ガイドのワンさんはいつも案内するのだと言う。しかし、戦況が悪化して来ると日

本軍のサンダカン捕虜収容所では、オーストリラリア兵とイギリス兵合計2千数百名に数々の虐待を加

え、最終的には死の行進をさせて脱走した6名以外、全員が死亡したという歴史を読んで、どれほど日

本が恨まれても仕方ないと思った。人間とはそれほどまでに残酷になれるのか、と。

今、ボルネオに棲息する動植物達が人間に追い込まれている。石鹸やマーガリンの原料になるアブラ

椰子の栽培がサバ州でも盛んに行われるようになり、短期間でその作地面積は7倍になった。アブラ

椰子畑になった所は熱帯雨林だった。ジャングルが伐採され、椰子が植えられる。そこで暮らしていた

動植物は森を追われて逃げ惑う。森林伐採、密猟などで孤児となる動物もいる。絶滅危惧種の動物は

数えたらキリが無い。この事態をどうしたらいいのだろう。「森の人」オラウータンに「真面目に考えて

よ」と言われているような気がする。どうしますか・・・・。

          どうすればいいのかニャア

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      来週3月4週は3月31日か4月1日更新予定。大金持ちのブルネイ王国やら

     7ッ星ホテルについてたっぷりお届けします。お楽しみにね。