パクパク日記9年2月2週

            バンコック経由で「龍の国」ブータン王国を訪問していまーす!

4世国王から5世へ プナカ・ゾン

2月 9日(月) 曇りの寒い日

朝 家食 「ヤマザキ」のランチパック(33種のスパイス使用のカレーコロッケ)、スープdeおこげ、ヨー

    グルト  

           オモロサンドなんてセンス悪っ!

6時半起床。今日は3ヶ月に一度月2回あるパートの日なのだ。昨夜リーガロイヤルホテルから帰る途

中、ローソンで面白いランチパックを見つけた。世界のナベアツの似顔絵があって「3」の数字が赤色

で強調した「オモロサンド」とある。今朝食べてみたところ、ちっとも美味しくないランチパックなのだよ。

昼 新宿野村ビル 「ピッツァ サルバトーレ クオモ」 ランチヴュッフェ 1500

  

会議が終わって西新宿へ。入院させていた一眼レフカメラのテブちゃんと広角&望遠レンズ2本が完治

したというので迎えに来たのだ。でもその前に腹ごしらえ。新宿野村ビルの地下には、大好きなカレー

屋「夢民」があったことを思い出して行って見た。ヘンだなぁ、野村ビルにあるカレー屋は「炒伽哩」で

「夢民じゃないんだ。オカシイ・・・。その時行列を見たのでとりあえず並んだ。よくわからずに入った店

はピッツァで有名なサルバトーレクオモの店だった。前菜・パスタ・ピッツァ・デザート・ドリンク食べ放題

90分で1500円。ヴュッフェ嫌いなのに、どうして入ってしまったんだろ!後悔。で、カレー屋の謎だが

帰宅して調べたら、「夢民」と「炒伽哩」のフランチャイズ契約が切れたらしいよ。今度「炒伽哩」行ってみ

よ!ビッグカメラでオーバーホール代として5万数千円請求された。カメラって、お金がかかるざます。

夜−1 早稲田 「松下」 お任せコース(白魚の茶碗蒸し、芝海老の天麩羅 トマト添え、前菜盛り合わ

          せ:イカ鮨・菜の花・バイ貝・海老など、ずわい蟹、藁蒸し鯵と赤貝・グリーンアスパラ、鯖の藁蒸し、

         太刀魚のつけ焼き、長崎の牡蠣フライ ポテトサラダ添え+白ワイン、伊勢海老、あいなめのお椀、

          天然虎ふぐの薄造りと煮凝り、芝海老のカナッペ 飯蛸と野蒜の添え、白子焼きと筍のでんがく、

         海老芋と湯葉の生ウニとタラの芽、ノドグロ焼き イカ添え、寒ぶりの柴漬けのせ、稲庭うどんと鴨

         汁、漬け物、水菓子:紫芋のムースと苺とオレンジ、スペイン産ブランデー)、ビール、冷酒 「三千

          盛 生搾り」 @21500

  

  

  

  

  

  

長いことグチグチと考えていた4月の旅、ようやく午後申し込んだ。遺跡見学中心で、長く歩くらしいの

が難であるが。最近ね、体重増の影響でね、ほら煙草止めてから太ったあれでね、膝がね、ちょっと痛

いし・・・。2月9日ではあるが、今晩は「松下」でSイチローと新年会だ。彼にはずいぶん前離煙パイプ

を勧めたから既に禁煙しているかと思いきや未だパイプ使って吸っている!煙草止めていないのに5

キロ太ったのだそうだ。バッカみたい!食事を済ませての帰宅途中で、コロッケ5枚買って家で全部食

べちゃうんだって!彼は長年胃弱でロクにモノ食べない人だったのにさ。そうゆうわけで、松下さんのご

馳走を二人して「旨い!旨い!」と頂いたのでございます。こちらの料理はどれも美味しいが、とりわけ

「あしらい」がいい。芝海老の天麩羅にはフルーツトマトが、牡蠣フライにはポテトサラダ、更に白ワイン

まで添えられている。コースでありながら、1品1品が完結している。ふぐは天然もの。噛むとふぐの身

が押し返して来るような弾力がある。ご主人の松下利市さん「料理は進化しなくっちゃ!」。然りである。

夜―2 早稲田リーガロイヤルホテル東京「セラーバー」 オレンジピールのチョコレート、ジントニック

    3杯 @5500

「松下」さんの皆さんに送られて寒い町に歩き出す。どこ行く?結局ぶらぶら歩いて、昨日も行った「セ

ラーバー」へ。彼はこのバーの好きだし、オレンジピールチョコが好き。昔と同じ味とは思えんけどなぁ。

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2月 10日(火) 晴れ

朝 家食 「日清」のチキンラーメン(卵)、「明治乳業」のアロエヨーグルト

日本に(同時に世界にでもあるが)インスタントラーメンというものが生まれたのは50年前の大阪池田

市であった。安藤百福さんが発明したチキンラーメン。そのチキンラーメンをむしょうに食べたくなること

がある。今朝がそうだった。これには野菜など入れない方が旨い。11時からN原治療院に行く。彼は今

朝から海外出張で、Dスケさんが治療に当る。この人は丁寧で親切だから、結構評判がいいのである。

昼 荒木町 「アンシャンテ」 ハンバーグランチセット(野菜スープ、付け合わせ野菜、ハンバーグ、ラ

イス、デザート、コーヒー) 1,000

  

  

「アンシャンテ」のランチ。気持ちだけなら週に一度はここで食べたい。しかし、私はこの店のハンバー

グランチが大のお気に入りで、来れば必ず注文してしまう。それはイケン。それはアカン。こんなに栄

養たっぷり、量たっぷり、美味しさたっぷりのランチはゼータクだ。2ヶ月ぶりに食べ心で泣いていた。

大歌舞伎夜の部を観に東銀座へ。「蘭平物狂」は、坂東三津五郎家と尾上松緑家の代々が交互に演

じて来た演目だ。今月は三津五郎。前半はちょっと退屈な面もあるが、後半「奥庭の部」の大立ち回り

が迫力満点。大梯子を使っての蘭平(三津五郎)と30人の捕手(とんぼ)の絡みには手に汗握って。

ご存知「勧進帳」。これまで猿之助、幸四郎、團十郎、松緑、海老蔵、吉右衛門、仁左衛門の弁慶を観

て来た。しかし、これほど円熟した弁慶を観たのは初めてではないか。吉右衛門の弁慶。菊五郎の富

樫、梅玉の義経が大きな吉右衛門弁慶と呼吸がよく合う。長唄囃子連中もいいよ。鳥羽屋里長に文五

郎、杵屋栄津三郎に田中傳左衛門社中だ。これぞ歌舞伎の醍醐味!最後は軽く「三人吉三巴白波」。

夜 四谷4丁目 「金吹」 お任せセット(竹の子ととんぶり、もずく酢、チキンスープ、ぶり煮、きんかん、

海老シューマイ)、ハートランド生ビール、凍結酒 @5400

    

 

日曜も月曜も飲んでいるから、ホントなら酒を抜きたいところ。しかし、今晩行かないと他に機会がない

ので「金吹」に向かった。来週土曜日演舞場での観劇会の後、ここで宴会をする計画なのだ。土曜日午

3時過ぎから17人って結構な人数だものね。ビールと凍結酒1本で帰るのは初めてかもしれない。

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2月 11日(水・建国記念日の祝日) 曇り

朝 無し!

昨夜寝付いて1時間後余りの痒さに飛び起きた。膝から下、足首から上、両脚がメチャンコ痒い。痒く

てタマラン。皮膚科から貰った数種の塗り薬から「これ」というものを選んで塗った。痒みが少し収まって

からでないと眠りながら掻いてしまいそう。そんなことで夜中起きていたのでとんだ寝坊してしまったさ。

昼 四谷しんみち通り 「旭川ラーメン こもり」 味付け卵味噌ラーメン(中太麺) 770

     麺の茹で時間が短か過ぎ!ギザ硬だぞ!

今日は祝日だが、代々木の整体は休診しない。エライ!痛い痛い治療を終えて、四谷でランチ。久々

に「こもり」に行って見た。あららぁ?別の店に来たみたい。以前はいかにもストイックなラーメン道極め

るぞ!って感じのお兄さん二人で黙々とラーメン作っていたような印象だったが、今日店に入ると、愛

想の良い女性が「いらっしゃいませー!麺はお決まりですかぁ?」なんて優しく聞くんである。まぁ旭川

ラーメンのチェーン店だからスタッフが代ったのでしょう。平打ち、中太、細緬の3種あり、中太にする。

早く出来たと思ったらギザ硬!素麺じゃないんだからもちょっと茹でてえな。これからは来ないかもな。

夜 家食 「松下」の炙り鮭をどっさり入れたゼータク炒飯、野菜サラダ、味噌汁、りんご

      この旨さはハンパじゃないよ!

帰宅して荷作りしなくっちゃな。明日朝には福山通運のオジサンが取りに来ちゃう。でもそうなるとグズ

グズしちゃう性格で。ちんたらちんたら作業でも何とか夜には終わった。夕食は、「松下」で頂いた炙り

鮭を使ったゼータクな炒飯を作る。炊いたご飯(1合半)全部炒飯にしてしまった。何たる旨さ!無酒日

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2月 12日(木) 晴れ

 家食 「松下」の炙り鮭をどっさり入れたゼータク炒飯、味噌汁、りんご

7時過ぎに起きた。スーツケースに引き取りは早ければ午前9時だ。寝坊して預け損なったらタイヘン。

朝食は昨夜どっさり作ったバカ旨の炒飯がある。暫く留守するので、食後台所もチャチャッと片付ける。

毎月海外に出かけるが、何がタイヘンって掃除とゴミ捨てだ。だってその時しかやらないから、溜まりに

溜まっているのさ。苦手なことはたくさんあるけど、一番の苦手は「掃除&片付け」。禁治産者的苦手な

んさ。逆に「散らかす&汚す」のは天才的に巧い。あーぁって性格なのだ。メンドーだぁ、ぶつぶつ・・・。

昼 荒木町 「まほろば」 真鱈の蒸し物と白子定食 1,000

   北の海の幸ランチだす!

あらかた準備は出来た。遅くなったランチは「まほろば」で。青森から北の海の幸が直送される店だ。4

種の魚は売り切れで真鱈だけ残っていた。「私、それ食べたかったのよ」。遅い時間だから、ご主人と奥

さんと3人でお喋り。「宴会でご飯を食べたかどうか憶えていないってスゴイショックでしたよ」なんてね。

夜 成田・ホテル日航成田「サンセットラウンジ」 おつまみセット、前菜中華盛り合わせ、白菜とキュウ

リの甘酢漬け、野菜焼きそば、生ビール×2杯、ジントニック 3杯 @9200

  

悠々出かける予定だったのに、スイカカードを見失って探している間にすっかり遅くなってしまった。結

局見つからないまま成田に向かった。東京都内、しかも交通至便な場所に住んでいながら、ナゼにし

ばしば前泊するのか、と何度も聞かれた。ナンデ?うーん、エーッと、何ツーか・・・・。寝坊恐怖心が強

いことと、ホテルが好きだってことだわね、きっと。夕食はいつものラウンジで。甘酢漬けが実に旨い!

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2月 13日(金)  成田は曇り  タイ・バンコックは晴れ

朝−1 成田・ホテル日航成田 「セリーヌ」 朝食ヴュッフェ

6時起床。ほら、ホテルに泊まれば寝坊なんかしないよ!朝風呂入って、朝食ヴュッフェへ。成田のホ

テルもあちこち泊まり歩いて、最近はずっと日航ホテルに決めてはいるが、この朝食ヴュッフェは感心

しない。どころかどんどん味が落ちていくような気がするぞ。まぁ空港でうどん食べるからいいけどね。

朝−2 成田空港ANAラウンジ きつねうどん(小)、お稲荷さん

    私の食べたい朝ご飯は、このうどん2杯とお稲荷さん3個!

8時過ぎ第一ターミナル南ウィングに到着した。やっぱり前泊すると近くていい。朝ご飯少な目でも機嫌

が良いのはANAのラウンジでうどんを食べるから。蕎麦もあるが、うどんの方がずっといい。お稲荷さ

んと巻き寿司は午前9時半から並ぶ。ゲートでパスポートを無くしたと大騒ぎしている人がいた。11

グループのお一人だった。手荷物全部探しても無いハズで布袋に入れて首からぶら下げていたのだ。

昼 全日空成田バンコック ビジネスクラス機内食

  

ANAバンコック行き。この便は去年3月ラオスに行って以来だ。CAの愛想がメチャンコ良いと思ったら

ANA全般についてアンケートを実施していた。ははん、零れるような笑顔はそうゆうことね。「機内でカ

ーディガンを貸してくれるのとラウンジのきつねうどんが旨いのがいい」と書いた。バンコックまでは6

間半、時差はマイナス2時間である。気温は30度を超えているから、機内トイレでいろいろ脱いだよ。

夜 タイ・バンコック ラディソンバンコックホテル 夕食ヴュッフェ、3点セット(ビール 6ドル、赤白ワイ

ン 13ドル 計32ドル) 翌日4ドル戻って来た

    

午後3時過ぎ、予定より早くスワンナプーム空港に着いた。2年半前の2006年9月28日に現国王の

お名前を頂いてオープンした東南アジアで最大の空港だ。ほら、去年11月ここに大勢の人々によって

占拠された事件があったよね。なんて私は1ヶ月前もこの空港に長くいた。外はアヂヂの暑さである。

東南アジア独得の蒸し暑さ。今晩のラディソンホテルに向かう。空港はバンコックの中心街から30キロ

離れているから、結構遠い。夕食はヴュッフェだって。ふん!って感じなのだが、食材を自分で選んでト

ムヤムクンスープなどを作ってもらえるサービスが好評と聞いたから許したる。「辛くね」と注文したトム

ヤムクンスープは激辛で旨かった。それにしてもアルコール3点セットが32ドル?バカ高じゃないの!

間違いじゃないの?翌日バレンタイン記念でワイン2ドルづつ安くしますと2杯分4ドル戻って来たよ。       

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2月 14日(土) バンコックもブータンも晴れ!

朝―1 タイ・バンコック ラディソンバンコック 朝食ヴュッフェ

起きたのは何と3時過ぎ!!ゲボーっ。今朝の出発時間は440分なのだ。今回の旅の訪問先ブー

タンに行くには、同国のドゥルック・エアに乗るしか手段はない。しかも1日1本で650分発なのだ。

起きられるか、と心配していたら、うつらうつらしただけで時間が来てしまった。こんな時間なのにレス

トランは3分の1くらいの料理を準備している。コーヒー1杯と小さなサンドイッチをつまんで出かけよう。

朝―2 ドゥルック・エア バンコック=コルカタ  ビジネスクラス機内食

    ドゥルック・エアは去年25周年

バスで空港に向かう時見えた屋台では未だ飲んでいる人々がいた。今日はバレンタインデー。そんな

ことには関係ない人でも週末だしね。ドゥルック・エアはよく遅れると聞いていたが、今日はすっきりとほ

ぼ定刻出発。国営の飛行機会社だが、機材がたったの4機しかないらしい。その4機で、ここバンコック

やインドのカルカッタ、コルカタ、ブッダガヤ、ネパールのカトマンドゥ、バングラデシュのダッカを飛ぶの

だ。そうなると、パイロットとかCAはブータンではとんでもないエリートに違いない。ヨーグルトが旨い!

朝―3 ドゥルック・エア コルカタ=パロ ビジネスクラス機内食 

  

     インドのコルカタを飛び立ったらまた食事が・・・          ヒマラヤが美しいぞ!           4機しかないドゥルック・エア機

インドのコルカタで十数人が降り、代わりにもっと多くの人が乗り込んで来た。欧米人が多い。インドと

ブータンをセットで旅する人が多いらしい。え?また食事ですかぁ?朝食も3回目ですよ?パロまであと

15分位になったところで左翼側にヒマラヤの白い峰々が見えて来た。2ヶ月前にネパールに来たばか

りだからカンドーは少ないが。上から見えるブータンは山また山。山の合間に家々が点々としている。

そんな山を縫っての着陸はドキドキものだ。空港はパロのここ1つだけだ。空港には他に1機もいない。

貸し切りね。空港職員の男性は短い丹前のような「ゴ」、女性は「キラ」という民族衣装を身につけてい

る。制服だ。税関を抜ける時、「煙草吸うか、煙草もっているか」と聞かれた。「NO!」と答える嬉しさ!

昼 ブータン・ティンプー 「ドラゴン・ルーツ」 ランチヴュッフェと郷土料理エマダツィ

  

ブータンの首都はティンプー。空港からは1時間強の距離だ。我々に与えられ車は運転席も含めて20

席のマイクロバス。ガイドは日本語を含めて6ヶ国語を操るソナムさん、ドライバーはオンディさん。ツァ

ーは11名でご夫婦3組、女性友人同士2人、女性一人参加3名、それに添乗員のISさん。一人掛けの

席に座ったら、寝不足で泥沼に引き摺り込まれるような睡魔が襲って来た。車は深い渓谷や山の側道

を走っているのだが、瞼が下がって・・・・景色は・・・・・・。はい、着きました。ティンプーのホテル「ドラゴ

ン・ルーツ」でランチを摂る。ヴュッフェだ。野菜が多い素朴な料理が並ぶ。米もあるし、焼きそばのよう

な料理もある。しかし、テーブルにポンと出された料理を一口食べてニッコリ!か、か、辛い!!これが

ブータンの人々が毎回食べているエマダツィだ。エマは唐辛子、ダツィはヤクのチーズ。知らなかった

のだが、ブータンの人々は辣+麻(ラーとマー)が好きなんだと。いやいやこれはいいわ。気に入った! 

  

            仏教の学校モンクスクール           学校の裏は棚田の見事な眺め          ルンタという経文旗は国中にたなびく

  

       国王オフィスとブータン仏教総本山タシチョ・ゾン   民族衣装ゴを着たガイドのソナム氏       手漉き職人は島根県三隅で修行を積んだ

ブータンを旅する時、旅人は「受身」だ。希望は出しても決めるのは現地の旅行会社だからである。こ

の日も訪問先はその場で言われたが、それでも変更があるから、「キチンと人間」はイラつくだろうね。

ということでこの日訪れたのは、仏教の学校であるモンクスクールと手漉き紙工場。島根県の石見地方

の三隅とブータンとは交流が長く、三隅で手漉き技術を学んだ職人達が見事な手漉き紙を漉いていた。

彼等は日本語も話すそうよ。街をみおろす展望台に行く。周囲を山に囲まれた細長い谷に首都ティンプ

ーはあるのだなぁ。棚田が美しい。ブータン伝統建築の大きな建物はタシチョ・ゾンだな。ゾンとは寺院

と地方行政の中核を担い、全国で21あると言う。タシチョ・ゾンは首都にあるから、国王のオフィスやブ

ータン仏教の総本山的存在でもある。民家は立派な戸建てが多い。日本の幟のようなダルシンそして

万国旗みたいなルンタという経文旗がそれこそ街のあちこちで風にはためいている。ブータン的風景。

 

           2008年1月オープンした「タージ・タシ」は、ブータン初の5ツ星ホテル ホント豪華だよ

観光が大きな収入源であるブータンであるが、ホテルは素朴なものばかりだったらしい。そこにこの数

年で数軒の高級ホテルが出現。国際水準を満たしたホテルが出来たのである。そして去年遂に初の5

ツ星ホテルが完成。「タージ・タシ」である。今夜の宿はそこだよーん。キャッホー!ブヒーッ!豪華ね。

 ブータン・ティンプー 「タージ・タシ」  サルバ茶、牛肉入り川海苔スープ、モモ(チベット餃子)や

焼きマッシュルームの前菜、赤米と各種肉料理と野菜のプレート、デザート)、レッドパンダビール

 4ドル、インド赤ワインボトル 27ドル(Sさんと二人でシェア)

  

  

今日の昼ご飯を食べた「ドラゴン・ルーツ」は2004年オープンしたが、初めてエレベータを設置したホテ

ルなんだそうである。今回参加した旅行会社は「タージ・タシ」が完成するまで、このホテルを利用して

いたそうだ。そんなブータンのホテル環境で、バスルームの石製の床には床暖房があり、そのバスル

ームからはベッドルームが眺められるお洒落(機能としては無駄だけどね)な作り。豪華な部屋でゆっ

たり過してから夕食。隣の土産屋で買ったテュゴを着た。千円しなかったがこれが好評で、「どこでいく

らで買った?」と女性陣から質問攻めにあった。レッサーパンダ好きだから、ビールはレッドパンダビー

ルを注文。赤ワインは高知のSさんとボトルをシェアした。料理はお洒落な器でお洒落に盛り付けてあ

るがブータン料理だ。スープの具は川海苔だった。チベット餃子のモモが好き。早起きしたから眠いぞ。

               _____________________

2月 15日(日) 晴れ

朝 ブータン・ティンプー 「タージ・タシ」 フレッシュパイナップルジュース、トースト、デニッシュ、マサラ

オムレツと焼きトマトとハッシュドポテト、ハム、コーヒー 

   

6時起床。部屋の中は暖房が効いているからポカポカだが、窓を開けると冷たい空気が入って来た。空

港のあるパロやティンプーは沖縄と緯度は同じだが、標高が2300mあるので朝晩の寒さは相当なもの

だ。しかし、太陽が昇って良い天気になると気温はグングン上がるのだ。昨夜とは別のレストランに行く

と、大きなストーブを運んで来て温めてくれた。ヴュッフェじゃない。メニューを渡されオーダーするのだ。

時間がかかったわりにオムレツもフレッシュジュースもあまり美味しくないのだった。出発前、数人の人

達が散歩に出かけられた。目当ては交通整理で有名なオマワリさん。信号が無いのだ!首都なのに。

午前中のお茶 ドチュ・ラ  バター茶とビスケット 

  

            3150mのドチュ・ラの峠に登り切ったら、ヒマラヤのパノラマが広がっていた!           初バター茶飲んだ! しょっぱい!

8時半出発。今日のドライブは緊張する。標高2300mから一旦3150mのドチュ・ラ峠に上り、そして一

気に1800m下って標高1350mのプナカに行くのである。約4時間の行程だ。最後列の座席に座って

リュックを開けた時、リュック内の洪水事件に気がついた。ペットボトルの蓋がゆるんでほとんどの水が

こぼれちまった。帽子が、単行本が、電池ケースが、傘が・・・・ビショ濡れ。ブータン製ペットボトルはね

ぇ、蓋がキッチリ閉まらないのだよ。乾かし屋さんをやっているうちに、ドチュ・ラに着いてしまった。バス

を下りた人達から歓声が上がる。峠の向こうには真っ白なヒマラヤの山々の大パノラマが広がっていた。

スンバラシイ光景じゃないか。ちょっと離れた場所のレストランでトイレ休憩。店に行くには50段位の階

段を上る必要がある。これがねぇ、きつくてねぇ。3千mより高い場所だからさ。この店でバター茶という

ものを初めて飲んだ。げぇ?バター茶ってしょっぱいんだぁ。塩加減が難しい?はぁ、塩を入れる茶か。

昼 プナカ 「ピンジェ」 ランチヴュッフェと郷土料理エマダツィ

  

            昼はヴュッフェばかり         これが、か、か、辛いエマダツィ           町ではアパート形式の住居が多い

バスは一気に下って行く。そうそう、ブータンは意外にも道路は悪くない。「良い」とは言えないけどね。

今まで旅した国では凄まじい悪路があったなぁ。マダガスカルとかパプアニューギニアとかケニアとか

インドとか・・・・。どんなに高い山でも山頂やその付近に寺や家があって驚かされる。2時間で1800

を下って1215分プナカに到着。さぁ、メシだメシだ。何?またヴュッフェですかい。あーあ。野菜のか

き揚げによく似た料理もある。ブータン人のガイドやドライバー達は、辛いエマダツィでご飯を手で食べ

ている。そのエマダツィを貰ったら唐辛子の種もビッシリ入っていて辛いの何の!ホントに辛くていい!

 

 プナカ・ゾンを真中に左の母川、右の父川         屋根のある伝統様式の橋でゾンへ           プナカはかつて冬の首都だった   

午後はプナカ・ゾンに行く。今はティンプーが首都であるが、50年ちょっと前まではティンプーが夏の首

都、冬の首都はここプナカであったそうだ。標高が低いから冬暖かいからだろう。ゾンの手前には2つ

の川の合流地点がある。左がモ・チュの母川と右にポ・チュの父川。川の水の色が違う。ゾンには、屋

根のついた太鼓型の伝統様式の橋を渡って行く。橋の真ん中で川を覗き込んでみると魚がうようよ。殺

生しないこの国では釣りもしないのだ。魚が完全に油断している。ガイドのソナムさんがカムイという白

い布を肩にかけ始めた。ゾンや官庁などに入る時にはブータンの男性はこうして正装するのだそうだ。

我々は帽子を脱ぐくらいだけど。1637年から建設が開始されたプナカ・ゾンは、これまで何度も火災や

地震や水害に遭って来た。その都度再建して今がある。キュンレイという講堂に入った。ブータン仏教

はチベット仏教が伝わったものだ。正面に本尊の仏陀、左にブータンに仏教をもたらしたインド人パドマ

サンババ(またの名をグル・リンポチェ)、右にブータン建国の父と言われるンガワン・ナムゲル(またの

名をシャブドゥン)。このゾンも作ったシャブドゥンは講堂の隣の建物で眠っている。美しいゾンである。

夜 ワンデュ・ポダン ドラゴン・ネスト・リゾート 夕食ヴュッフェ(国産ビール3ドル、国産ラム 2ドル)

  

今日の宿はプナカからちょっと南に走ったワンデュ・ポダンのホテルだ。ホテルに行く前、ワンデュ・ポダ

ンの街にちょっとだけ行ってみたが、初めて猫を見かけてホッとした。だって犬はウジャウジャいるのに

猫を全くみかけずガッカリしていたのだ。ドラゴン・ネスト・リゾートは川沿いに建つ簡素なホテルだが、

これでも町一番の高級なんだそうで。食事前、ガイドのソナムさんとホテルの女性によるブータン民族

衣装の着付けデモンストレーションがあった。食事はまたもやヴュッフェ。はぁ。ブータンはビールだけ

でなくウィスキーやラムも製造している。退役軍人の仕事として考えられたそうよ。ラムを飲んだが・・・。

                ____________________

【今週の振り返り

もう15年程昔になるだろうか。当時の部下の一人にF涼子ちゃんがいた。ひと言で表現すると「ユニー

ク」な女性であった。そんな彼女が、ある日私のデスクにやって来て、「夢子さーん、私この前ブータン

に行って来たんですけど、良い男ばっかりでポーッとしちゃいましたぁ。可愛いんですよ、あっちの男。

嫁にならないかって言われてグラッと来たんですけど、帰って来ちゃったんですよ。惜しいことしたなぁ」

なんて言うんである。私はたぶん、「じゃ次の休みにまた行って嫁にして貰いなさい」みたいなことを言

ったのだと思う。ブータンかぁ、そのうち行ってやるぞ、私も、と涼子ちゃんと話して思ったのだ。

「ヒマラヤの方に小さな国があって、そこには日本人によく似た人達が着物を着て住んでいる」。それが

若い頃抱いていた私のブータンだった。涼子ちゃんのヨタ話から10年経っても仕事が忙しくてブータン

には行けそうになかった。しかし、ようやくその時が来た。ブータンの旅を申し込んで数日後、ケンイチ

さんと飲んだ。「私ねぇ、念願叶ってブータン行くのよ」と胸を張った。彼は言った。「エェ?夢子さん禁煙

の国に行って大丈夫なの?半年前からブータン禁煙国になったんでしょ?」、「ゲゲゲ!!ホンマかい

な。それじゃあイケン!」。キャンセルしたさ。当然。200412月、ブータンは世界で初めて禁煙国家

を宣言したのだ。その2年後、インドとのセットのツァーを申し込んだ。ブータンは4泊。ホテルの部屋で

は吸えるらしいし、4泊なら何とかなるかと思って。しかし。やっぱり夜しか吸えないのは無理と気付い

て、またもキャンセル。旅行会社さん、ごめんなさい。でも、去年の9月30日から見事に禁煙したもの

ね。3度目の正直でようやくブータンに行けることになったのさ。ブータンは遠かったのだ。

ブータンは、北をチベット自治州の中国に、西南東の3方をインドに囲まれている。九州くらいの国土に

たった60万人しか住んでいない王国だ。チベット系が8割、ネパール系が2割。チベット系の国民には

男性はゴ、女性はキラという北ブータンの民族衣装の着用が義務づけられている。世界で唯一チベット

仏教を国教としている国だ。南は標高100mの熱帯雨林で虎や象やワニがいるのに、北は7000メート

ル級のヒマラヤの山々が聳える。最高峰は7561mのガンカー・プンスムだ。国中が急な坂道って感じ

の土地というわけさ。だから、たくさんある川は、すべて北から南に流れている。その豊富な川水を利

用した電力は最大の輸出産業だ。インドに輸出して外貨を稼いでいる。一番の産業は農業だが、近年

重要度を増しているのは観光業だ。

この観光政策はユニークなスタイルを貫いている。「そうだ、ブータン行こう」なんてふらっと思いついて

は行けない。所謂バックパッカー型のビンボー旅行は出来ない。自由きままに歩き回るような旅行は出

来ない。空路ブータンには国営の飛行機会社ドゥルック・エアでしか行くことは出来ない。4機しかない

ドゥルック・エアだ。事前に旅行会社に申し込んで、一人一日240米ドル(団体は200米ドル)を前払い

しなければならない。私達は4泊5日行ったから一人千ドル払ったということだわね。この公定料金には

車代、ホテル代、食事代、ガイド代が含まれる。原則ホテルも指定できないし、簡素なホテルばかりだ。

しかし、4,5年前から公定料金に割増料金を支払うカタチで高級ホテルが出現した。私達は、4泊のう

ち3泊を割増型高級ホテルに宿泊した。もともと金持ち外国人客誘致政策だったのが更に高級化に向

かっているということだわね。ま、安い料金しか支払わない観光客が大勢押しかけては困るのだろう。

自然環境の悪化が心配なのだ、ブータン政府は。以前はブータンを訪れる外国人は日本がトップだっ

たのが、今ではアメリカと英国に抜かれて3位になっちゃったらしい。涼子ちゃんは、日本人が1位だっ

た時代にここに来たんだな。明日はまた2000m上ってパロに行く。23週分をお楽しみに!

             ブータンは、犬だらけで猫は肩身狭いニャア

                 バックナンバーのトップへ    夢子倶楽部のトップに戻る

                 *ブータン2週目23週は2月25日までにアップしまーす。