パクパク日記13年12月 2週

          パリから帰って2日後には京都へ。南座で顔見世襲名披露歌舞伎見物

ベルシーヴィラージュ 南座襲名披露

12月 9日(月) パリは晴れ            1ユーロ=約145円

朝 フランス・パリ プルマン・パリ・ベルシー 朝食ヴュッフェ

  

先週からドイツとフランス・アルザス地方のクリスマス市巡りの旅をしている。昨日ストラスブールからフ

ランスの新幹線TGVで雨のパリに到着した。20名のツァーだが、ホテルのグレードアップしたのは4

名。もっとも明日の夕方までフリータイムだから、実質は1人だけどね。目覚まし時計をセットせずにい

たが、メール音やら電話で目が覚めたのは840分だった。朝食を食べて、朝風呂に入ってから日本

語のJSテレビをつけると、なかなかヤメラレナイ。海外にいると新聞読まないからニュースが恋しい。

昼 パリ 「金太郎」 味噌ラーメンと餃子のセット 11、5ユーロ

  

午後のお茶 パリ 「スターバックス」 アールグレイ 3.45ユーロ

  

        暮れなずむパリとガルニエ・オペラ座       ギャラリー・ラファイエットもクリスマスっぽい

ベルシーヴィラージュ辺りをウロウロした後、そろそろ好きなオペラ地区にでも行くか。クールサンテミリ

オン駅から地下鉄14番線で4ツ目のオリンピア駅で下車すれば、オペラ座とルーブル美術館を繋ぐオ

ペラ通りの中韓当たりにポコっと出る。そこからプラプラ歩けば大のお気に入り「金太郎」だ。ここはいつ

だって混んでいるねぇ。日本人観光客もいなくもないが、殆どはパリ在住のビジネスパースンやら近所

のお年寄りやら。つまりパリに住んでいる人に愛されている店なのだ。おっ、メニューが新しいスタイル

になりましたな。中身は一緒だけど。悩んで悩んでいっつも味噌ラーメンと餃子のセットになるんだわ。

「金太郎」のすぐ近くに出来た「BOOK OFF」を覗いてから「スタバ」でお茶しながら休憩。ここまでって

日本にいるのと変わらんなぁ。パリも5時前から暗くなる。ギャラリー・ラファイエットでちょいと買い物。

夜 パリ・ル・グラン 「カフェ・ド・ラペ」 90ユーロのコースフォアグラのテリーヌ、魚のフリカッセ、オ

ペラ(カフェ・ド・ラペ風ショコラガトー)、カモミールティ、赤ワイン(ハーフ)、ミネラルウォーター)、ビ

ール 10ユーロ

ホテル「ル・グラン」のある場所で待ち合わせて、6時半から「カフェ・ド・ラペ」で夕食。ミールクーポンだ

3種類の中から料理をチョイスするだけだから、オーダーが楽チン。え?あなたはスモークサーモン

にするの?私は、やっぱりフォアグラのテリーヌだなぁ。ホンとにフォアグラ好きで、自分がフォアグラ化

しちゃっているんだけどね。その代わりメインは肉止めて魚にしますから。最後の悩みはデセール。ここ

はミルフィーユとオペラっていうショコラガトーがあってどっちにするか悩む。どっちもかなり太るよなぁ。

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12月 10日(火) パリは晴れ

朝 フランス・パリ プルマン・パリ・ベルシー 朝食ヴュッフェ

昼 パリ・ベルシー 「SAINT ‘M」 レンズ豆のクリームスープ 6.9ユーロ、チキンのクラブサンドイッ

チ 12,5ユーロ、ミネラルウォーター、エスプレッソ

  

   ベルシーヴィラージュ

ホテルのあるベルシー地区は、以前ぶどう畑があったところ。さすがにパリ市内でのぶどう栽培もなぁ

ということで止めることになって、その当時の石造りのワイン倉庫だけが残る「パリの田舎」だった。ある

時、その倉庫を利用して再開発すっか、と誰かが提案して、ベルシーはシネコンやオシャレなカフェもあ

るショッピング街ベルシーヴィラージュに生まれ変わったんだとさ。日曜日は商店がすべて休むパリに

あって、ここは営業しているから人気も出たんだって。今日はそのベルシーヴィラージュの店を見学し、

ランチを摂る。店内は近所のビジネスパースンで満員。食べて喋って。どの国でも昼食風景は一緒。

夜 ANA パリ=成田 ビジネスクラス機内食

  

  

ランチに注文したチキンのクラブサンドイッチ。パンは殆ど残したものの食べ過ぎて気持ちが悪くなった。

その前に食べヤメロってことである。ジェフリー・ディーヴァー著「ソウル・コレクター」の下巻読了。個人

情報がテーマの作品で、背中がぞ〜〜っとするような怖い話であった。それにしてもジェフリー・ディー

ヴァーのストーリーテラーぶりにはつくづく感心する。予定より早く午後3時半には迎えのバスが来た。

安いツァーだからか他のグループとの混載だ。安いツァーに参加する機会が無かったが、今までフツー

にあると思っていたことが無いということにかなりビックリした。イヤホンガイドが無い。私らは20人だっ

たが、40人超えていてもやっぱり無い。添乗員は大声で怒鳴るか聞く人がギュッとかたまらないと集合

時間など注意事項は聞こえないわな。スーツケースも自分で運ぶ。ホテルチェックイン時もアウト時も。

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12月 11日(水) 東京は曇り(?)

昼 ANA パリ=成田 ビジネスクラス機内食

  

帰りの機内で映画は1本も観なかった。その代わり、DVDを何本か。「お試しかっ!」は手羽先で有名

な「世界の山ちゃん」。濃厚な名古屋フーズが旨そう。でも出演者はあの甘辛い赤味噌たっぷりのカツ

いっぱい食べてクドイだろうなぁ。久々に「世界の山ちゃん」に行きたくなった。午後3時半前成田到着。

夜  舟町 「無門」 お通し盛り合わせ、ジャコと水菜のサラダ 700円、大粒牡蠣フライ 840円、黒

豚旨辛(ブーヒー)しゃぶ鍋 1800円、〆蕎麦 500円、生ビール 2本、麦焼酎 @6622円

  

  

海外から帰った日もほぼ毎回飲みに行く不良(死語かっ)バーさんである。成田空港からの帰路は渋

滞で1時間半以上かかってしまったが、洗濯機を回し、メールチェックしたら、即飲みに。今回の旅では

一昨日のパリでの夕食を除けばたいした食事を摂らなかったので今夜はガツンと食べたい。どこか。そ

うだ、「無門」の牡蠣フライ食べよう。昨シーズンまで4個で900円だったが、3個で840円になってい

た。実質的な値上げだ。大きいけどね。数と値段はともかく揚げ方がちっとなぁ。料理人が変わった?こ

れでは絶品牡蠣フライとは言えなくなった。旨辛(ブーヒー)鍋はクレソンが無くなりレタスたっぷりに。

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12月 12日(木) 晴れ

朝 無し

昼 四谷三丁目 「サイゼリア」 500円のお得なランチ(サラダ、スープ、きのことミートのスパゲ

      ティ)、ランチドリンクバー +100円、ほうれん草のソティ 189

  

留守中に届いていた寒中見舞い状の校正をする。申し訳ないと思いながら、文字もいろいろ追加する。

何度も利用している「サイゼリア」だが、今日初めて「500円のお得なランチ」があることを発見。違反

食だけどパスタ食べちゃおう。スープは番茶のような色のスープ。お替り自由だった。安い店は結構だ

が幼稚園児親子7組の席などは、お喋りに夢中のママ達の目を盗んで子供達が思いっきり騒ぎまくっ

ているぞ!走り回っちゃイカンだろうが!バーちゃん怒るよ!帰宅し伝票等の整理してK村氏を待つ。

夜 荒木町 「おく谷」 お通し:さつま芋とりんごの白ワイン煮、秋茄子しぎ焼き 600円、カレー大根

500円、きびなご一夜干し 650円、肉豆腐 700円、蟹コロッケ 850円、塩辛チャーハン(ハー

フ)、生ビール×2杯、麦焼酎 @6300円円

  

  

約束の時間になっても来られないので連絡してみると、税理士K村氏「約束は17日でしょ?夢子さん

から17日でいかがですか、というメール貰っていますよ」。ゲゲッ。それじゃあ、いつものように私が間

違えたってことだな。「これからでも来てください。家の電球いっぱい切れちゃったので交換するのも手

伝って欲しいし。お礼も用意してありますよー!お願〜い!」ということで、来て頂いた。税理士先生に

は椅子に乗って頂き、下で私が電球を渡したり、受け取ったり。3つ同時に切れたと思っていたが、実

は切れていたのは1つだけだった・・・。スンマセンでしたぁ。明日からの京都旅の準備をしてから、「おく

谷」に行く。きびなご一夜干しが素晴らしく美味しい。塩辛チャーハンはいつだって絶品の旨さである。

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12月 13日(金) 東京も京都も曇り

朝 無し

昼 ANA 羽田=伊丹 プレミアムクラス機内食

  

しばらく前から揉めている早稲田のマンションの漏水疑惑。フランスに行っている間に浴室に穴を開け

て大掛かりな調査をして貰った。その結果が昨日調査会社から上って来たのだが、それによれば、漏

水はしていないと・・・・。これまでマンション管理人やらお抱え設備会社の社長やら管理組合の理事長

やら管理会社の担当者たちからヤイノヤイノとせっつかれ苛められて来たが、それって濡れ衣だったツ

ーことか?住んでいるM里ちゃんにだって何度も何度も協力して貰って来たのに。まぁ未だ疑いは完

全に晴れたワケでは無いが、やれることはやったかんな。管理会社担当者に慇懃にその旨連絡してか

ら羽田に向かう。今回も伊丹までプレミアムクラスに乗った。弁当食べたい一心で昼ドキの便に乗る。

夜−1 京都・御池富小路 「春隆」 三品の付きだし、舞鶴の寒鰤お造り、香住のこっぺ蟹(香箱)、オ

リジナル煮穴子のあて、蕪蒸し、和牛メンチ勝つ、豆腐の味噌汁、煮麺、(おにぎり5個お土産)、

生ビール(中)2杯、麦焼酎「麦山猿」ロック 4杯 @1万5800円

  

  

  

今日から3泊京都である。いつもは4泊するのだが、スケジュールがタイトなのでそうも行かない。今夜

は初めての店で御池通りから富小路をちょっと上った場所にある「春隆」。カウンター10席の小体の店

だ。お品書きを見ると、もうアタマがクラクラするほど食べたいもの、美味しそうなものがずら〜〜と並ん

でいて困ること困ること。「まぁお通し召し上がりながらゆっくりお考えください」ってことで。う〜む、う〜

むと悩んだ末、冬らしい料理を注文。寒鰤、香箱のこっぺ蟹、蕪蒸し。ゼータクだしょ?どれも今シーズ

ンお初だ。この店オリジナル煮穴子のあても食べた。美味しいけど、これで2520円は高いかなぁ。一

時カウンターには女性だけが5人並んだ。隣の女性が声をかけて来た。「あの〜ちょっとよろしい?どう

してここで本読まれるんですかぁ?」。夢「一人でヒマだから」。「はぁ〜、初めてですわ。そーゆーお方

は」。夢「さよか」。私はいつだって、一人で夕食を食べる時は本を持参する。料理を待っている時など

は手持ち無沙汰だしね。おにぎりは5種あったので全種類1個づつ握って貰った。これをオミヤにしよ。

夜―2 京都・祇園花見小路 「弥す田」 麦焼酎

  

小雨が降って来たのでタクシーで祇園花見小路。「夢子はん、お帰りやす」とY子ママが迎えてくれる。

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12月 14日(土) 曇り

朝 ハーヴェストホテル京都客室にて ランチパック(卵)

昼 京都・二条河原町 「鳳泉」 時菜湯 160円、炒麺 735円、焼売 525

  

京都では朝ご飯を食べることはあまり無いが、昨夜ホテル隣のコンビニで焼酎などと一緒に買ったラン

チパックを食べた。ふわふわのランチパックを家ではオーブントースターでこんがり焼いて食べるのが

好きなんだけどね。昼は前回に続いて「鳳泉」に行く。前回は春巻きと広東麺を食べて美味しかったの

だが、「次はこれ」と決めていた炒麺と焼売を注文。オッ、160円の時菜湯というスープもいいね。焼売

は慈姑が入っているとかで、噛むとシャキシャキと食感がいい。焼きそばは野菜たっぷりの餡がいい。

    京都南座前の恒例マネキ                    珍しく凄く後ろの席だった               関西の花束筋披露はこんな形式

12月の南座は恒例顔見世。東西の歌舞伎役者が揃っての・・・という売りであるのだが、松嶋屋仁左

衛門丈が肩の手術で11月の舞台から休演されているのは何とも寂しい限り。その代りというワケでは

ないが、昨年6月から始まった二代目市川猿翁、四代目市川猿之助、九代目市川中車襲名披露の大

きい舞台での最後の公演を兼ねている。いつも最前列とまでは行かなくても前の方の席を取っていた

が、今日は花道揚幕のすぐ傍という位うしろ。目が悪いから双眼鏡使いっぱなしである。夜の部は「元

禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」、「口上」、「黒塚」、「道行雪故郷 新口村」、「児雷也」の5本。「御浜御

殿」は松嶋屋休演につき代役の梅玉の綱豊卿に襲名した中車が富森助右衛門を務めた。出来るのか

いな、と思って観ているから疲れた。口上は猿翁休演で紹介役の藤十郎と猿之助、中車。東京・演舞

場2ヶ月、大阪・松竹座、名古屋・御園座、こんぴら金丸座、博多・博多座と襲名披露を重ねて来たから

口上ぶりも澱みない。中車のあの緊張感はどうなったんだろ。猿之助襲名演目「黒塚」の阿闍梨を昨年

は團十郎が務めて祝ってくれたが、その團十郎今はなく梅玉である。「新口村」は82歳の藤十郎(父)

の傾城梅川と54歳の翫雀(長男)忠兵衛の恋人同士の舞踊だ。「児雷也」は黙阿弥作の変テコ芝居。

遅い夜 京都・木屋町四条南 「メゾン・デ・ヴァン鶉亭」 温かいいろいろきのこと季節野菜のサラダ

 2079円、フォアグラのテリーヌとバゲット 2079円、オニオングラタンスープ 1386円、デザート

盛り合わせ、生ビール2杯、アルザス白ワイン、ボルドー赤ワイン、カモミールティ @1万2930円

  

  

4時15分に始まった夜の部だったが、上演時間は時間を超えて終演したのは9時半を過ぎていた。ど

っと疲れた。夕食は南座とは加茂川を挟んだ「メゾン・デ・ヴァン鶉亭」。これで3回目になるが、土曜日

は1人客NOのところを「遅い時間だからいいでしょ」と無理やり予約した。もう10時近いのでコースじ

ゃなくてアラカルトにしようかな。温かいいろいろきのこと季節野菜のサラダが素晴らしく美味しかった。 

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12月 15日(日) 曇り

朝 無し

昼 京都南座にて 持参の弁当、水

  

南座の昼の部は何と午前10時半開演なのだが、最初の芝居は失礼して2本目から。その前に高島屋

地下で弁当を仕入れた。「仮名手本忠臣蔵 道行旅路の嫁入り」は時蔵の戸無瀬に梅枝の小浪。この

親子の共演は珍しい。初々しい舞踊劇だ。「ぢいさんばあさん」は中車の伊織と扇雀のるん。まぁ無難

ではあったが感動は少ないわなぁ。仁左衛門と玉三郎の芝居では大泣きしたものだ。「二人椀久」はそ

の仁左衛門が息子の孝太郎と踊る予定だったが休演につき愛之助が代役だった、「義経千本桜 川連

法眼館の場」はいわゆる「四の切」。三代目が大得意としたこの芝居猿之助は既に200回以上上演。

夜 先斗町 「くしかんざし 久」 お任せコース(肉厚アワビと干し海鼠の甘酢味噌、とらふぐの白子焼

き、足摺岬の岩牡蠣酢、生ウニとアオリイカと塩辛、カワハギとあこう鯛薄作り カワハギ肝添え、

      かぶら蒸し、宍道湖の天然うなぎの蒲焼(鰻丼)、能登天然もずくをかけた蟹、原種海老芋唐揚げ、

      かぶら蒸しアンコール、オムレツ丼、香の物、黒糖で炊いた無花果とリンゴとラ・フランス)、ビール、

      麦焼酎ダブルロック 4杯 @2万3900円

  

  

  

  

今日の京都は寒い。薄手のコートで来てしまったから震えた。風を避けて高島屋に行く。トイレに行きた

かったからでもあるんだけど。トイレを借りて、同じフロアをふらふらしていたら、商売上手のおっちゃの

口車につい乗ってしまった。連ドラ「カーネーション」主人公の娘達、コシノヒロコとコシノジュンコデザイ

ンのバックのセールだった。「はいはい、もうすぐヒロコもジュンコも完売。完売したらこれが「コシノカン

バイ」ってね」。昔大ヒットした清酒「越乃寒梅」にカケてるわけね。笑ったら、2つ買わされちゃった。違う

フロアに行ったら、「お客さん、そんな薄いコートで寒くありませんか?このコート暖かいですよ」ってホ

ワホワのコート買わされちゃった。これ以上いたら破産しちゃう。予約は6時半だけど、「久」さんに電話

して早く行くことにした。先斗町にある「くしかんざし久」、久々だ。撮影忘れちゃった五島列島で獲れた

肉厚アワビは実に柔らかい。次はデカイ焼き白子だ。たっぷりのカワハギ肝を添えたカワハギとあこう

鯛薄作りも素晴らしい!そして久さん自慢の蕪蒸し。これは芸術的な旨さだなぁ。「お替り!」。さりげな

く出される料理はどれもこれも逸品揃いで感動モノだ。コシノバックの1つは女将さんにプレゼントした。

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【今週の振り返り】

今年も京都に「顔見世」の季節がやって来た。毎年11月末から12月末まで行われる歌舞伎の顔見世

興行。初日を迎える数日前には、桃山風建築の南座正面に白木に勘亭流で書かれた出演役者の名

前がズラリと並ぶ「まねき」が掲げられるのが冬の京の風物詩となっている。四条通りの南側に建って

いるから「南座」。かつてその反対側北側には「北座」があった。江戸初期には「南座」「北座」を含めて

京には7座もあったと言う。出雲阿国が四条河原町でかぶき踊りを創始したことからスタートした歌舞

伎。さすが京都である。

年に何度も通う京都ではあるが、この期間の京都滞在は「顔見世」見物が一番のお目当てとなる。じゃ

YUMEKOさん、いつもは何が目的? モチ食べることだす。京都喰い倒しだす。それはともかくとして

興行の始めの頃は桟敷席に花街の舞妓・芸妓の綺麗どころがズラリと並ぶのも、いかにも京都南座の

顔見世という感じで華やか。芝居見物の他にこんな雰囲気を味わえるのも、京都・南座・顔見世興行の

魅力である。

昨年はこの顔見世に中村勘九郎の襲名披露が加わった.124日の夜の部を観たのだが、2つ目演

目は口上。父親の勘三郎を欠いてはいたが、團十郎始め錚々たる幹部俳優がずら〜っと並んで、勘

九郎の襲名披露の祝辞を述べた。いやいや、祝辞よりは欠席している勘三郎に対してのお礼やら思い

出やら見舞いの言葉が多かったな。「お父上の勘三郎さんとは子供の頃よりずっと親しくさせて頂

き・・・・この場に列座出来ないことをご本人が一番残念に思って・・・・一日も早くお元気になられて、ま

た一緒に舞台に・・・」。あの座に團十郎も並んでいたのだ。遅い夕食は、今週も行った加茂川を挟んだ

「メゾン・デ・ヴァン鶉亭」で摂った。明りのついた南座を眺めながら、「息子の襲名披露に勘三郎さん、

父親として出演したかったでしょうね」なんて店のご主人と話していた。まさか、その頃勘九郎と七之助

が東京の病院に向かっているなんて知らずに。ましてや、その数時間後の翌5日の午前233分に、

その勘三郎丈が亡くなってしまうなんて、ツユほども考えもしなかった。勘三郎さんの死去は、一年以

上経った今だって、どこかで信じていないようなところさえあるのだ。

あれから1年。口上で祝辞を述べた市川團十郎丈までもが年が改まった24日亡くなってしまった。

4月に新開場した歌舞伎座に勘三郎も團十郎の姿も無かった。信じられない思いだった。新しい劇場

が求めた「人柱」ではないかという人もいた。しかし、歌舞伎界へのダメージはこれだけでは収まらず、

染五郎が国立劇場の奈落に墜落したり(その後無事回復して良かった!)、三津五郎が癌治療のため

長期休演し、福助が脳内出血で倒れ、平成263月から予定されていた歌右衛門襲名披露は延期さ

れたのだ。

今年の顔見世では、11月肩の手術をした仁左衛門が休演、襲名披露中の猿翁が10日から休演して

いる。こう休演が続く中で、代役をしばしば務めているのが、中村梅玉。以前は個性の乏しいベテランと

いう印象の俳優だったが、「無事これ名馬」なんて言っては失礼だが、何でも無難にこなしてしっかり代

役を務められていて感心しきりである。夜の部では大役の綱豊卿を演じた後、「黒塚」の阿闍梨、最後

に「児雷也」の児雷也。67歳にして夜の部だけで3つもの演目に出るのはタイヘンな負担だ。梅玉さん、

あなたの代役が必要になってはタイヘンです。どうぞご自愛くださいまし。

            みんな元気になってニャ

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