パクパク日記14年11月1週
イタリア・トスカーナ州の小さな「白トリュフ祭」にSL列車に乗って行った
これが白トリュフだ
地元太鼓隊も参加
11月 3日(月・文化の日祝日) 晴れ
朝 家食 「永谷園」の生姜豚汁、ユーグレナヨーグルト
昼 四谷三丁目 「日高屋」 野菜たっぷりたんめん(麺少な目) 470円、おつまみ唐揚げ 290円
今日は文化の日。文化の日と言えば「褒める日」でもある。皇居で行われる文化勲章親授式の様子は
ニュースでお馴染みだが、今年秋の叙勲受章者・褒章受章者の顔ぶれは派手だね。叙勲受章者は、
樹木希林、浜木綿子、加山雄三、それに「ドカベン」「あぶさん」など人気漫画作家の水島新司氏など多
数。褒章受章者をみれば芸術・スポーツ・学問分野の紫綬褒章にサザンオールスターズの桑田佳祐、
歌舞伎俳優中村又五郎、女優の高畑淳子、昔私が大ファンだった棋士の谷川浩司氏、その道一筋分
野の黄綬褒章では「すきやばし次郎」店主小野二郎氏などが選ばれた。飲み食い道一筋じゃダメか。
夜 四谷三丁目 「酒月」 お通し:インゲン味噌和え、ポテトサラダ 380円、じゃこ天 380円、アボガ
ド納豆と焼き海苔 550円、甘長とうがらし焼き 450円、金目鯛の西京漬け 580円、特製牛筋
カレー、生ビール 2杯、麦焼酎 W3杯 @5860円
このカレーが好き!
11月3日=文化の日となったのは戦後のことで、それまでは明治天皇の誕生日を明治節という祝日だ
った。昭和天皇の誕生日4月29日は天皇の崩御後は一時期「みどりの日」だったが、平成19年から
「昭和の日」となり、「みどりの日」は5月4日となった。現在の今上天皇の誕生日は12月23日。日本
は天皇の誕生日を祝日としているが、ナゼか大正天皇の誕生日8月31日は祝日になっていない。よく
はわからないけど、最暑日であり、明治天皇崩御日(7月30日)から間もないというようなことで見送ら
れたらしいよ。祝日なので営業している店は少ない。「酒月」に行った。電話すると店主のヤスコちゃん、
開口一番「カレーならありますよ!」。ヤッター!ポテトサラダとアボガド納豆、カレーあればゴキゲン!
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11月 4日(火) 晴れ
朝 無し
昼 新橋 「稲庭うどん七蔵」 バラちらし(ご飯少な目)+稲庭うどん小セット 1100円
ご飯少な目
新橋ランチで食べたい店は4軒。うち1軒は過去2度しか行っていないが、稲庭うどんの「七蔵」。大き
なザルに広げられた稲庭うどんをペースト状にした鴨肉や胡麻、ネギなどを入れた独特の温かいタレ
につけて食べる。大中小とあり、これに数種類の魚介系の丼ものとセットにして注文するのが人気。1
回目:バラちらし+稲庭うどん中セット→多過ぎた。2回目:バラちらし+稲庭うどん小セット→ちょい多
過ぎた。3回目:バラちらし(ご飯少な目)+稲庭うどん小セット→ビンゴ!ちょうど良いぞ。ツルツル。
遅い夜 銀座三越 鉄板焼き「碧」 9800円+税コース(青パパイヤのサラダ、野菜のオリーブ炒め、
島豆腐と紅芋、沖縄野菜、黒毛和牛のヒレステーキ、沖縄豚の中身すまし風、ガーリックライス、
漬け物、沖縄ぜんさい)、オリオンビール 2杯、白ワイン(シャルドネ)、赤ワイン(ボルドー)2本
3人で4万7034円
新橋の美容院でカット&ダイをして貰ってから歌舞伎座へ。11月は「吉例顔見世」で初世松本白鸚の
三十三回忌追善公演でもある。初世松本白鸚丈のことは、前々回だったか今週の振り返りにも書きま
したね。夜の部は松緑と菊之助の「鈴ヶ森」と「勧進帳」、そして「義経千本桜 すし屋」の3本。今公演
の最大の呼び物は染五郎が初弁慶を演じる「勧進帳」である。富樫に父親の幸四郎、叔父吉右衛門は
何と何と義経役である。弁慶を当り役として来た高麗屋では41歳の初弁慶は最年長なのだそうだ。子
供の頃から憧れ続けて来たという弁慶を演じる染五郎の熱の入れようは尋常ではないだろう。弁慶とし
ては線が細過ぎやしまいか、声が高過ぎるはしまいかと心配で、観るのが怖いような、でも楽しみのよ
うな。舞台が始まった・・・終わった。正直感動した。毎度の最前列に座っていたが、弁慶の必死さ、懸
命さ、志がビンビン伝わって来て、つい胸が熱くなる。舞台全体も弁慶の熱が伝播したようで富樫以外
は素晴らしい役割を演じた。吉右衛門の義経は品があって初々しさえあった。富樫はそんな舞台で目
立とうとして浮いていた。染五郎さんブラボー!最後は菊五郎のいがみの権太。さすがに手堅い。芝居
がはねて、3ヶ月連続となる三越レストラン街飯。今夜は全員女性が焼き手という鉄板焼「碧」だった。
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11月 5日(水) 晴れ オバマ民主党大敗北!
朝 無し
昼 家食 ハムとチーズのトーストサンド、つくねと野菜の胡麻豆乳春雨スープ
遅い夜 舟町 「無門」 お通し:鮭とレンコン和え・公魚南蛮漬け、じゃこと水菜サラダ 500円、おお
ぶり牡蠣フライ 880円、黒豚ブーヒー鍋 1800円、レタス盛り 500円、雑炊、生ビール2杯、
麦焼酎「佐藤」ボトル @1万4500円
アメリカ議会中間選挙は、オバマ大統領の不人気が影響して民主党大苦戦。結果は上下院とも野党
共和党が過半数を獲得して民主党の大敗北となった。YES WE CAN!と世界を席巻した大統領選
挙から6年。オバマ大統領が自ら招いた結果とも言えるから仕方ないけどね。残り任期2年が大変だ。
明後日からイタリア旅行なので、ボチボチ旅支度。とはいえ旅の間飲む薬の袋詰めから始めるのが常
である。朝昼夜と飲む薬が違うから、結構ややこしい袋詰めである。夕食は「無門」に行く。この店には
以前揚げ物がとても上手な板さんがいたんだけどね。大きな牡蠣フライなんてムッチャ旨かった。今は
フツーって感じ。いつもの豚旨ブーヒー鍋は野菜のレタスだけお替りした。〆は凝っている雑炊グッド!
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11月 6日(木) 曇り午後から雨 台風20号が近づいているが
朝 無し
昼 荒木町 ちゃんぽん酒場「匠」 皿うどん(細緬) 700円(4周年サービス50円引き)
スーツケースもほぼ作り終え、午後はパクパク日記の10月1週の作成に集中しなくちゃならん。その
前に腹ごしらえとうなぎを食べに行った。ガツーン!店の前まで行ったのに定休日だった。日曜日じゃ
なかったっけ!ぷんぷん。うなぎの「宇な米」の斜め前は「キッチンゴン」とちゃんぽん酒場「匠」がある。
「キッチンゴン」の前には行列。じゃ、ちゃんぽんにしようか。小さい店だ。4周年のサービスとかで、750
円のちゃんぽんが50円引きになった。ラッキー!「仙水」も20周年というし、「やくみや」は7周年だよ。
夜 荒木町 「よつやこくている」 野菜スティック 600円、野菜炒め 500円、ポテトサラダ 500円、
ナポリタン 750円、生ビール、麦焼酎「和ら麦」ボトル @6960円
パクパク日記のメドもほぼついてあとは出発直前にアップするまでに仕上げた。3日もアップしたのにエ
ライだろ!と大口叩きそうになって思い出す。パクパク日記1ヶ月遅れ以上遅れてたんだったっけ。ポリ
ポリ。すんません。夕食は「よつやこくている」。この店は安ウマの料理が魅力的。ポテサラ、野菜炒め、
ナポリタン、ミックスピッツァが私のお気に入り4点だ。マッサン効果なのかウィスキーの売上UPの由。
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11月 7日(金) 東京は快晴
第1食 羽田空港 ANAラウンジ きつねうどん、鮭おにぎり、ウーロン茶
第2食 ANA羽田=フランクフルト ビジネスクラス機内食(洋食)、持参のふすまパン
第3食 ANA羽田=フランクフルト ビジネスクラス機内食
第4食 ANA羽田=フランクフルト ビジネスクラス機内食
6時起床。忘れないよう、朝一でパクパク日記10月2週をアップした。朝風呂、手荷物準備、ゴミ捨てな
どして8時半迎えの羽田定額タクシーに乗り込む。よほどの渋滞でもない限り、30分前後で到着する
のは羽田空港ならではである。移動日の食事は朝昼晩という言葉はナンセンスとなり、私は第1から番
号をつけている。第1食はANAラウンジのきつねうどんというように。で、フランクフルトに到着するま
でに機内食を3回も食べてしまったよ。2食目の洋食は10月と同じだった。3食べ目の特製スープと丼
はなかなかグッド。丼は具だけ食べた。ANAのスタッカード席だったので映画ビデオもたくさん観た。
「6歳のボクが大人になるまで」は1番インパクトがあった。ベルリン国際映画賞銀熊賞受賞したとある
が、同じ俳優達が何と12年間かかって撮影したということにビックリする。つまり、主人公の男の子が6
歳から18歳になって家を出て行くまでをずっと同じ人間が演じるのだ。3度結婚する母親もちゃんと年
を取って行く。この映画の主役は「時間」かな。「あまちゃん」でブレークした能年玲奈主演の「HOT
ROAD」。中学生の少女(玲菜ちゃん)と暴走族頭の少年の恋愛ドラマ。全く期待しないで観たのだが、
それはそれで「いいんでないの」って感じ。500人が所属する暴走族のリーダーが「花子とアン」の村岡
印刷さん(鈴木亮平)だったので大声で笑ってしまった。村岡印刷さんが暴走族のリーダー!アハハ。
第5食 ルフトハンザ航空 フランクフルト=フィレンツェ ビジネスクラス機内食
フランクフルトの空港で4時間以上も待ってルフトハンザ航空のフィレンツェ行きに搭乗。タラップに乗る
時エラク寒かった。7度だった。赤ワインを飲みながらウツラウツラして午後10時15分フィレンツェ着。
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11月 8日(土) イタリア・フィレンツェ・シエナは曇り時々小雨 1ユーロ=約145円
朝 イタリア・フィレンツェ ノボテルノルド 朝食ヴュッフェ
「搭の町」と呼ばれるサン・ジミニャーノは現在も14の搭が残り、世界遺産に登録されている
昼 ジミアーノ近郊 アグリツーリズモ「Poggio Alloro」 ガーリックトースト、豆とズッキーニの自家
製パスタ、キャンティクラシコのビーフシチュウ 温野菜添え、アップルケーキ、白ワイン「サンジャ
ミアーノ」 1,5ユーロ、エスプレッソ 1ユーロ
空港にほど近いホテルノボテルに遅い時間チェックインし1泊した。日本人の客が妙に多い朝食会場で
さびしい内容の朝食を摂る。昨夜は午前1時頃寝たのだが、1時間起きに目が覚めた。観光初日の今
日は9時10分出発。スルードライバーはリッカルドさんだ。1時間ほど走ると「搭の町」サン・ジミニャー
ノに到着。中世から発展した町で最盛期は72もの搭があったらしいが、今残るのは14だと。搭の目的
は敵の襲来を見張ること、攻められたら閉じこもり、かつ攻めることが目的だったようだ。丘の上にある
町からオリーブ畑やぶどう畑を見下ろせる。今年は暖冬冷夏多雨でオリーブは不作なんだとか。「世界
不思議発見」で紹介された「世界一美味しいジェラートの店」が旧市街にあったが、もちろん食べない。
フリータイムにスーパーに行き、お気に入りのスープの素をどっさり買った。ランチは郊外のアグリツー
リズモ「Poggio Alloro」。パンもワインも料理も畑で取れた食材で作っている。参加者のN島さんが
見事な語学力を駆使して通訳してくれた。ガーリックトースト旨し!白ワインは1杯1,5ユーロと安し!
かつてフィレンツェとトスカーナの覇権を激しく争ったシエナは菓子の種類も多い
12世紀から建設が始まったドォーモは外観も内部も艶やか!
プッブリコ宮とマンジャの搭
午後のお茶 シエナ・カンポ広場「La Costa」 カプチーノ 4ユーロ
シエナの旧市街は17の地域に分かれ動物がシンボル パリオと呼ばれる7月と8月の町内対抗競馬大会は熱狂的人気
午後3時シエナに到着。サンジミアーノと同じく標高330mの丘の上に築かれた町で、歴史地区は世界
遺産に登録されている。フィレンツェとトスカーナの覇権をかけて激しい争いを続けて来たシエナ。長い
間の苦労の甲斐なく、やがてシエナはフィレンツェに飲み込まれてしまうのだが、何でもかんでも「フィレ
ンツェに負けたくない!」というシエナ魂は笑ってしまう程真剣だ。例えば、ドォーモ。フィレンツェのあの
巨大な花の聖母教会ドゥーモに大きさでも負けたくない!と造り始めるが、どうしても負けている。じゃ、
増築しようと何度も何度も増築に挑んだ跡があってね。気持はよーくわけるけど、敷地が狭いから無理
なんだってば。シエナの旧市街は動物の名前の町名を持った17の地区組織コントラーデがある。狼町
とか芋虫町とか帆立町、象町、虎町・・・。この17のコントラーデが7月2日と8月16日の年2回対抗競
馬大会パリオに熱狂的な情熱を注ぐ。上の写真右側はカンポ広場でのパリオの航空写真。レースは3
周して順位を競う。騎手が落馬してもOK。無理に落馬する騎手もいるらしい。優勝旗どうしも欲しい!
夜 イタリア・シエナ近郊 ホテルボルゴ・サン・フェリーチェ ホテルレストランA アーティチョークと豆
仔牛の胸腺のリゾット、鱸のポワレ オレンジソース、マスカルポーネのタルトと洋梨とカシスのシ
ャーベット、ビール 10ユーロ、白ワイン 9ユーロ、赤ワイン 12ユーロ 計31ユーロ
夕刻シエナ郊外のホテルボルゴ・サン・フェリーチェにチェックイン。古い集落をホテルに改築している
から、宿泊棟はあちこちに点在している。割り当てられた部屋は、フロントやラウンジと同じ棟だったが
何と階段の無い3階!その石の階段が一段一段高くてね。重い荷物持って上るのにエラク時間がかか
った。膝悪いの知っているのに、これは無いんじゃないか。ルレ・エ・シャトー加盟ホテルのわりには、部
屋は狭い。レストランは2つあり、今日はメインの方。リゾットも鱸のオレンジソースも甘くて甘くて。半分
以上残した。酒はいつもの3点セットだが、各自部屋付けでチェックアウト時精算。また階段上らねば。
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11月 9日(日) イタリア・オルチャ渓谷は快晴!
朝 イタリア・シエナ近郊 ホテルボルゴ・サン・フェリーチェ ホテルレストランA 朝食ヴュッフェ
シエナ発のSLに乗車
車掌さんもボランティア
ぶどうの葉がすっかり色づいて
春秋8回づつ走るSL列車
今日は遠出するので集合は7時40分。5時半起床。昨夜甘い料理ばかり出たレストランで朝食。豪華
なヴュッフェだったが、何せ時間が無い。そそくさと20分で食べ一旦部屋に帰り(また階段で3階ま
で・・・汗)7時45分出発。8時20分到着したシエナ駅ホームには既にSL列車が待機していた。今日は
この古いSLに乗ってサンジョバンニ・ダッソまで行き白トリュフ祭を楽しむ日程だ。古い列車だからベン
チは木製で座るとひんやり。暖房が無いと聞いて皆さん万全の体制だったが、意外と寒くない。車両が
高く乗降口のステップが1つで乗るのに苦労する。5分遅れで8時55分発車。機関車が盛大に吐き出
す煙が臭い!同じ車両のイタリア人達窓開けっ放しなんだぜ。車掌や資金集めのDVDなど売りに来る
人達は全員ボランティア。楽団も回って来る。1時間半後機関車の向きを変える作業があった。車窓か
ら見えるオルチャ渓谷の眺めを楽しみにしていたが、なかなか難しいぞ。座席をご一緒したご夫婦はK
山さん。お嬢さんの名前がエリさん。え?K山エリ?「まっさん」と同じ!予定より早く3時間後に到着。
昼 サンジョバンニ・ダッソ 「La Loconda Del Castollo」 キアナ牛のタルタル 鶉の卵と白トリュ
フ添え、白トリュフのタオリーニ、豚のひれ肉包み 白トリュフ添え、ソフトチョコレート、白ワイン
3,5ユーロ、エスプレッソ 1,5ユーロ
美味しいけど満腹で・・・・
これが白トリュフだ!! キロ当り1800ユーロ(約26万円)!
小さなサンジョバンニ・ダッソ村の小さくて素朴な白トリュフ祭だった
行きは3時間かかったのに、帰りは1時間15分でシエナに到着。列車内でも駅でも楽団が活躍
小さな駅サンジョバンニ・ダッソからシャトルバスに乗って坂の上の村に行く。小さな村の3ヶ所に幾つ
かのテントが張ってあり、覗いてみると、あらら〜白トリュフなんて無いじゃん。それは後で探すとして先
ずはランチ。要塞の上のレストランで、白トリュフ三昧の料理が3皿!白トリュフの香りが素晴らしい!
こんなゼータクしていいんかいな、とパクパクしているうちにお腹が一杯になって来て、メインの豚のひ
れ肉包み白トリュフ添えは半分しか食べられんかった。もったいない!食後のフリータイムにこの村の
白トリュフ祭を見て歩く。結果、白トリュフを扱っていたのは2軒だけだとわかる。なーんだ。でもあちこち
で売っていても高くて買えないんだけどね。緑のユニフォーム太鼓隊も演奏しながら村を練り歩いた。
夜 シエナ近郊 ホテルボルゴ・サン・フェリーチェ ホテルレストランB トスカーナ地方の前菜(チンタ
ネーゼ豚のサラミ、生ハムやペコリーノチーズ、クリスチーニとブルスケッタの盛り合わせ、ローマ
風パスタのピッチ、生野菜、ツナのグリル 温野菜添え、ティラミス、ビール 10ユーロ、白ワイン
5ユーロ、赤ワイン 12ユーロ 計27ユーロ
行きが3時間かかったのに対し、帰りのSLの所要時間は1時間15分だった。午後6時半にホテルに帰
って来た全員が疲れてグッタリ。カジュアルっぽいレストランで8時からの夕食も食欲が沸かず、料理が
ちっとも減らない。北九州から参加されたT川夫妻はほとんど何も召し上がらずに部屋に帰ってしまわ
れた。昼食の食べ過ぎと硬い座席の長時間乗車の疲れ、SLの煙を吸っての具合の悪さが原因。私も
ロクに食べずに部屋に帰る。アメフットチームが今日の試合で44対21で勝利したことを知る。眠い!
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【今週の振り返り】
世界の三大珍味といえば、キャビア、フォアグラ、トリュフだ。最初に出会ったのはキャビア。「黒いダイ
ヤ」なんて異名を持つチョウザメの卵である。筋子・いくら、たらこ・辛し明太子など魚卵はキライな方で
はないが、どうもキャビアについては、素直に「わぁ〜い!」という感じでは喜べない。数年前、豪華客
船の客になった。フンパツして船室はペントハウスを借りた。その前のクルーズでご一緒したクルーズ
初心者の女性が実に明るい天然の方で、「テントハウス(もうここから違っている)って、お船の上の方
にテントを張って住まわれるのですかぁ」と真面目な顔で聞かれて暫く返事が出来ないことがあった。そ
のテントハウス、いやペントハウスでは、バトラーサービス、つまり執事がつくサービスがあるのだ。こ
の年だから「お嬢様」とは呼んでもらえないが、何かというと「マダム、メイアイヘルプユー」って感じで来
られてねぇ。小心者の悲しさで、「ありがと。でも何もないよ」とそそくさとお別れする。彼はディナーの2
時間前に、決まってキャビアとシャンパンを運んで来る。どっちも好きじゃない。でも小心者の悲しさで
キャビアを「おーしょっぱいしょっぱい!」と言いながら食べ、ゲップしながらシャンパンを飲んだ。彼は
好物だとカン違いして毎日持って来る。そのうち、私はドントディスターブの札をかけて居留守を使った
りしてキャビアをブロック。やだねぇ、馴れない豪華な環境に行くと、これだから。
ということで、益々キャビアが苦手になった。フォアグラは昔から大好き。ガチョウやカモ、アヒルに強制
的に餌を多く与えて肥大化した肝臓である。フランス産が高価でなかなか手が出ない時代、ハンガリー
に行ったらアヒルのフォアグラが手頃な値段だったのでゴッソリ土産に買って来たことがある。普通はフ
ォアグラのパテやテリーヌを使った料理が多いが、フレッシュなフォアグラを初めて食べたのは、ニュー
オータニに入っている鴨の専門店フレンチ「トゥール・ダルジャン」だった。ねっとりしたフォアグラのテリ
ーヌとは違ったアッサリしているのに濃厚という貴重な味わいだった。つい、お替りした。メニューにフォ
アグラの文字があれば目は吸い込まれ、必ず「フォアグラ」を注文。だから、フランスのアルザス地方や
今年6月に行った南西部のアキテーヌ地方などフォアグラの産地に行くと、「豚フォアグラ」いっちょう出
来上がり!ってなものである。フォアグラを強制給餌(ガヴァージュ)する私。
三大珍味の中で、トリュフは1番後に食べたことになる。随分前、フォーシーズンズホテル椿山荘(当時
は)のイタリアンに、世界的に著名なデザイナー亀倉雄策先生がお元気だった頃ご一緒に食事に行っ
た時、支配人が「本日イタリアより白トリュフが届いてございます」と見せに来たのだが、先生は「レスト
ランっていうのは、油断しているとこうゆう高いものばかり売りに来るんだ。イラン!」と追い返してしま
った。残念。あの時初めて白トリュフに出会うチャンスだったのになぁ。トリュフ初心(うぶ)だった私は、
トリュフに白と黒があるなんてことは随分後になって知った。白と黒の2種類(夏トリュフってのもあるけ
ど)あることも当時は知らなかった。トリュフは西洋松露(しょうろ)という名のきのこだ。黒トリュフはフラ
ンスやスペイン、イタリアなどで取れるが、白トリュフが取れるのはイタリアだけだ。価格も白トリュフは
黒の三倍以上。香りの強さは黒の比ではない。土の中に埋まったトリュフを誰が探して採るのか。豚は
何の訓練しなくても、トリュフを嗅ぎ分ける能力がある。但し、人間がすぐいかないと食べてしまうのが
困ったところだ。その点犬は探して食べずに主人を待つ。エライ!但し、トリュフ採りの訓練が必要だ。
訓練しないと、ただの犬。
遅くなってトリュフの魅力に目覚めた私は、今回の「白トリュフ祭」にいそいそと出かけて行った。しかし
その祭はあまりにも素朴で小さなものだった・・・。ま、そうは言っても昼食で飽きる程食べたのだからい
いことにしようか。旅はまだまだ続きます。
あぁ、うんまかったニャア
*
あぁ、間に合ったぁ。ガンバッタ甲斐あったぞ。あと1時間で出かけます。
ほとんどの方が読んでおられない 10月 5週 はこちらをクリックね。
次の更新は、12月 18日頃かなぁ。皆さんご自愛くださいね。
訂正:10月5週 10月27日の京都岡崎のうどん屋さんは
「村上麺蔵」 × 「山元麺蔵」 〇 です。すんませんでした!