パクパク日記15年1月2週
慌しく新年のいろいろ済ませて金曜日からポルトガルへ
ナザレ海岸
ポルトのロープウェイ
1月 5日(月) 晴れ
朝 家食 どっさり野菜とベーコンのスープ、サラダ、ふすまパン
昼 新橋演舞場客席にて 持参したお弁当(「やくみや」ポテサラふすまドッグ)
昨夜鍋いっぱいに作ったどっさり野菜とベーコンのスープで朝食を済ませ、お弁当作って新橋演舞場
に行く。演舞場の初春花形歌舞伎は、海老蔵の「石川五右衛門」。発売後暫く経ってから買った席は、
花道隣のドンズマリ席。既に座っている人5人に「すんません!大きいのが前を通ります!すんませ
ん!」と謝りどうしで一番奥の席に座らねばならない。しかも芝居がツマラン。前半終って持参の弁当を
食べ終わったところで腹を決める。「もう帰って来ませんのでこの席荷物置き場にでもして下さい」と隣
の人に声をかけ外に出る。そう言えば、中村獅童の出は後半から。一度も観ずに帰って来ちゃったな。
午後のお茶 銀座三越 「LA DURE’E」 ラデュレマカロン(フランボワーズとピスタチオ) 691円、
アメリカンコーヒー 1026円
計1717円!
今週8日次兄が古希を迎える。3年前に古希を迎えた長兄と一緒にお祝いを贈る。普段足を踏み入れ
ることのない紳士用品売り場でウロウロしていると「何かお探しですか」。真冬はもちろん春になっても
も着ることが出来るライナー付きのコートがいいな。よし、これにしよう。演舞場で急いで食べたお弁当
が早くもこなれて小腹が空いた。三越2階にある「LA DURE’E」。パリの老舗サロン・ド・テであるが、
スィーツ好きでもない私にはあまり縁が無い店ではある。それにしてもコーヒーが千円以上、マカロン2
つで700円近くという値段、どうよ!しかもそのマカロンは「ふ〜ん」という味だし。去年三越日本橋店、
大阪店がクローズしたというのもわかるような・・・。好きな人には「憧れの店」でもあるらしいのですよ。
夜 四谷三丁目 「鮨処 のがみ」 お通し:とこぶし、初島のかいわり 970円、勝山のアオリイカ 970
円、本ミル貝(身・貝柱・ヒモ) 1510円、焼き立て卵焼き、煮穴子 970円、ほっき貝 970円、
夜は「鮨処 のがみ」で。勝山で捕れたというアオリイカの甘いこと!酒が進む。大きな本ミル貝は身だ
けでなく、貝柱やヒモと食べるところがたくさんあってお得!女将の有紀子さんとは、いつものように朝
ドラ話で盛り上がる。2人とも玉鉄が好きじゃないと意見が一致。旧姓に亀という文字があったのがイヤ
だったんですか?逆に私は亀には縁があったなぁ。亀吉寿司とか亀の井別荘とか亀治郎とか・・・。そ
れより何よりキムタクファンと聞いてオドロクよ。そんなオバカな話の横でご主人は黙々と鮨を握る・・・。
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1月 6日(火) 曇りのち雨のちくもり
朝 無し
昼 家食 「のがみ」の卵焼き、どっさり野菜とベーコンのスープ、ヨーグルト、ふすまパン
新橋に出かけるまでの数時間集中してパクパク日記12月1週を作成。アップする寸前までやった。急
いでお風呂に入って新橋の美容院までタクシーに乗る。間に合った。「夢子さん、今日の予約時間って
何時でしたっけ」とのっけから聞かれる。「そりゃあなた、4時半・・・じゃなかった!3時半だぁ!!!」。
どこでどう間違えたのか、1時間遅い時間に勘違いしてしまっていた。どうしよう。九段での会食は午後
6時からだ。カット&ヘアダイには普通2時間かかる。1時間しか無い。「70分下さい!ダメ元でやりま
すよ!」・・・・サッササッサ・・・・テキパキテキパキ・・・・はい、終了!スゴーイ!H塚さん、ありがとう!
夜 飯田橋 「かなわ」 (4人で) あんこうコース(引き上げ湯葉、平目刺身、あんこうの皮・卵巣・胃・
身を味噌だれで、氷下魚、あん肝、あんこうの唐揚げ、あんこう鍋、雑炊、小倉アイス)、生ビール
2杯、麦焼酎ロック (ご馳走になりました!)
私の勘違いで1時間間違えて美容院には多大な迷惑をかけてしまった。運転手さん、急いでください!
九段の大通りを1本入った辺りの店なんです・・・。そこにK谷会長から電話。「店の場所わかりますかぁ?
今店の外に出て待っているところです」。今夜は現役時代お取り引き先としてお世話になったK谷
さんが会長になられ、新しく就任されたI橋新社長、そしてかつての部下N川君4人での会食である。
いやいや、皆様お待たせ致しました、いろいろありまして・・・。まさか1時間間違えてとは言えんしなぁ。
K谷会長の趣味は海外旅行で、私と競うように地球のあちこちに出かけられていたが、昨今はぼちぼ
ちペースになられた由。ご招待頂いた「かなわ」は四季で料理が変わり、春の鯛めしやから、夏には穴
子屋、秋になるといくら家、そして冬の今はあんこう屋へと品書きも看板も変わるのだ。あんこうの唐揚
げが美味しかった。ご馳走さまでございました!帰宅して、昼やっておいたパクパク日記をアップした。
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1月 7日(水) 晴れ 北日本は嵐!
朝 家食 卵トーストサンド、オニオンスープ、ヨーグルト
昼 家食 「日清ラ王」味噌味、ヨーグルト
寒中見舞い状の宛名筆耕依頼の準備をする。年々減ってはいるがそれでも550枚くらいはあるなぁ。
以前は名簿管理して年賀状を出していたが、9年前から年賀状を頂いた方にだけ寒中見舞い状をお出
汁するように変えた。次は明後日から出かけるポルトガル旅行の準備。次は今夜の準備。何て準備の
多い日なんだ!今夜は香港在住K岩長女のM里ちゃんとオジョーと3人で食事する約束なのだが、
M里ちゃんにはお米など食べ切れない食料品を、オジョー(ママ)にはナゼか買ったけどまったく着ない
洋服を貰って貰うのだ。かなりの量になるのでこれは車で運ばないとならないかもなぁ。よし、出来た!
夜 荒木町 「ます味」 お任せコース(前菜:穴子の市松・鶏の昆布巻・平目の昆布巻・公魚南蛮漬け、
穴子の薄造り+マグロ、穴子の小鍋、穴子の白焼き、穴子蕪蒸し、穴子ご飯ときのこ味噌汁、フルー
ツ盛り合わせ)、生ビール、麦焼酎 3人で3万7580円
穴子専門店の「ます味」に行くのは久し振りだ。ずっとミシュランの☆があったのに、2015では無星に
なったと聞いてご主人ガッカリされているかな、と思ったらインフルエンザでお休みなんですって。という
ことで弟子のお料理を頂くことに。何でも美味しそうに食べるM里ちゃん。穴子の薄造りは初めてとか。
ちっとも臭みもないし、歯応えあって美味しいよね。穴子の小鍋を食べ終わったら煮汁にご飯を入れて
煮詰めて食べる。白焼きは香ばしく穴子ご飯はたっぷり。ご主人、早くお元気になられて復帰下さい!
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1月 8日(木) 晴れ パリで新聞社襲撃され12人死亡!
朝 家食 ふすボン(アサイークリームチーズwithキヌア)、オニオンスープ、ヨーグルト
昼 四谷3丁目 「サイゼリア」 小海老のサラダ 299円、クラムチャウダー 2999円、牛挽肉のチー
ズ399円、ドリンクバー
パリで週刊新聞社が襲われて12人が死亡するというショッキングなニュースが飛び込んで来た。帰っ
て来たばかりのパリだし、新聞社があるのも中心街だからゾッとした。地球の危険地域がどんどん拡大
していることに胸を痛めているが、まさかパリまでとは・・・。じゃ、もう海外旅行は行かないの?行く!
年賀状&寒中見舞い状をセットした段ボール、筆耕をお願いしているM谷さんに発送。そのままランチ
に行く。季節限定クラムチャウダーが旨いので今日も注文。これずっとやってくれないかしら。土鍋グツ
グツスープが夏売れるものか?そりゃそうだわね。帰宅してパクパクの12月2週に取り掛かる。集中!
夜 舟町 「仙水」 お通し:マテ貝とちぢみほうれん草のお浸し、ヤリイカ刺身 2500円、牡蠣フライと
海老芋唐揚げ一緒盛り、牡蠣と春菊・きのこの小鍋、蟹おじや、いぶりがっこ、生ビール、麦焼酎
@1万2540円
パクパク日記アップのメドも立ち、手荷物の準備もほぼ出来た。夜9時か。明日6時起きだが、腹が減
っては何とやら、「仙水」に行く。月曜日に「のがみ」で食べたアオリイカも美味しかったが、今夜のヤリ
イカも甘味があってねっとりと旨い。揚げ物は牡蠣フライと海老芋の唐揚げどっちにしようか。そうだ、
半々で一緒盛りにして貰おう。牡蠣好きだから小鍋も食べてしまおう。夢子さん、もう11時ですよっ!
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1月 9日(金) 晴れ
第1食 羽田空港国際ターミナル ANAス1ィートラウンジ サラダ、きつねうどん、鮭おにぎり、緑茶
6時起床。悠々のスケジュールかと思ったら、思わぬ落とし穴が。パクパク日記をアップしよと思った
ら・・・アラアラ!写真ファイルがどこかに行っちゃった。昨夜やったのになぁ。作業をもう一度やり直
し・・・焦るぜ・・・何とか1時間かけて無事アップ。早く起きていて良かった。定額タクシーで羽田空港。
第2食 ANA 羽田=ロンドン ビジネスクラス機内食(和食)
第3食 ANA 羽田=ロンドン ビジネスクラス機内食 ガーデンサラダ、一風堂のとんこつラーメン
第4食 TAPポルトガル航空 ロンドン=リスボン機内食
ANAロンドン行きは、国際結婚家族の年末年始一時帰郷の帰国ラッシュらしく、小さな子供を抱えた
家族連れが十数組みいた。エコノミークラスは賑やかだったらしい。映画「ふしぎな岬の物語」を観た。
吉永さゆりがプロデュースと主演し、モントリオール栄画祭で審査員特別賞を受賞した。これがツマラ
ナイのなんのって。「サユリスト」のための映画か、これは!時間のムダだった・・・。ロンドンには予定よ
り40分早く到着しそうと言っていたのに、着陸の順番が回って来ず上空をグルグル旋回。なーんだ。も
ともと乗り継ぎ時間が長いなぁと思っていたのにTAPポルトガル航空が1時間遅れて更に待ち時間が
増えた。リスボンまで2時間半、10時到着。24時間+時差9時間=33時間。ホンマ疲れた長い一日。
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1月 10日(土) ポルトガルは快晴 1ユーロ=約143円
朝 ポルトガル・リスボン インターコンチネンタル・リスボン 朝食ヴュッフェ+持参のふすまパン
この城壁の中がオビドスの町 イスラム風の白と青壁が印象的 さくらんぼ酒ジンジャをチョコの器で
オビドスは周囲1.5`uの小さな村で、どこを見ても絵になる。猫もいたよ!
6時起床。シャワーを浴びて朝食には一番に行く。なーんだぁ、たいしたことないヴュッフェだなぁ。数日
後にはリスボンに戻って来てこのホテルに3泊するのにな。9時出発。参加者は7名+添乗員のO橋さ
んの8名だが大型バス。例によって最後尾席に座る。そうゆう人間なんです、私。オビドスまで1時間。
寝不足だから曝睡した。オビドスは「谷間のl真珠」と呼ばれる小さな町。1282年にオビドスを訪れた王
妃イザベルに「そんなに気に入ったらそちにやろう」と王様が言って以来1834年まで王妃の直轄地と
なった。さくらんぼの酒をチョコの器で飲ませる店があちこちに。甘い!町の一番奥には素敵なポサー
ダがあって、いつかは泊まってみたい。イスラムの影響も残した街並みは、女性に大人気なのである。
おやつ アルフェイセラオ パン・デ・ローとエスプレッソ
これがカステラの元祖パン・デ・ロー
オビドスから暫く走るとアルフェイセラオの町。この町には日本でカステラと知られるお菓子の元祖と言
われるパン・デ・ローで有名な店がある。一番人気の店は臨時休業で、次に人気という店に行く。ゲゲ
ッツ!こ、これがカステラですかい?生焼けで卵と砂糖がドロリと出て来る。これが甘いの何の!水!
昼 ナザレ 「MARBRAVO」 イワシの塩焼き、サラダ、カタプラーナ、焼きりんご
イワシの塩焼きとどっさりの魚介類のカタプラーナという郷土料理鍋
漁村ナザレではあるが、夏場は海水浴客で賑わう
ナザレの崖の上にあるシティオ地区から見た海 黒の民族衣装を着たお婆さん
古い歴史を持つ漁村ナザレ。8世紀イスラエルのナザレからマリア像をこの地に持って一人の僧がや
って来たことからナザレという地名がついたとか。崖の上のノッサ・セニューラ・ナザ教会にはその聖母
マリアを祀っている。前回来た時はファドの女王だったアマリア・ロドリゲスが歌った「暗いはしけ」の舞
台ナザレのイメージぴったりの天候だったが、今日は眩いほどの晴天。土曜日とあって海沿いをのん
びり散歩する人達がいた。ここでランチ。ポルトガルは日本と同じように炭火でイワシの塩焼きを焼くこ
とで知られていて以前は美味しいと思った。ところが、今日は鱗が残っているし、真イワシでないからち
っとも美味しくない。ガッカリだ。メイン料理はカタプラーナ。ポルトガル語で「鉄鍋」という意味だそうだ。
その鉄鍋にロブスター半尾づつ、ムール貝、マテ貝、海老、ハマグリ、魚、ポテトなどが入った豪華版!
夜 ポルト 「パラシオ・ド・フレイショ」 カルド・ヴェルディスープ(キャベツとポテトスープ)、ビーフステ
ーキ、デザートヴュッフェ、カモミールティ)、ビール 6ユーロ、白ワイン5ユーロ、赤ワイン5ユーロ
司教館だった豪華なラウンジ ピンクの建物が元製粉工場の客室棟
ナザレのレストランの男性スタッフはたくさんの日本語を覚えていた。「イラッシャイマセ」「ドーゾメシア
ガレ」「オイシイデスカ」。えらいねぇ。それにしてもナザレの海は波が高い。怖い程だった。バスは北に
向かって走る。ポルトまで210キロ。途中トイレ休憩を挟んで2時間半。夕刻ポルトの「パラシオ・ド・フ
レイショ」に到着した。ドゥロ川上流の18世紀半ばの司教館と隣の製粉工場を利用したポサーダであ
る。司教館はレストランやレセプションとして利用され、私らの客室は製粉工場を改築した建物。川が見
える中庭には当時使用された巨大な煙突が立っている。夕食はホテルのレストランで。11時前就寝。
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1月 11日(日) ポルトも快晴!
朝 ポルト 「パラシオ・ド・フレイショ」 朝食ヴュッフェ+持参のふすまパン
左客室棟、右レストラン棟 これが製粉工場時代の大煙突
ポルトの歴史地区は世界遺産 大聖堂内部 見事なアズレージョが飾るサン・ベント駅構内
元証券取引所のポルサ宮 エンリケ航海王子はポルト出身 アールヌーヴォー内装のマクドナルド
6時に起床してシャワーを浴びている時、ふと8日朝に歌舞伎のチケットを購入するのを忘れたことに
気づく。ヤバイ!今日は11日じゃないか。慌ててマキ子にメールで購入を依頼。朝食を摂っている時、
川の上に大きな虹がかかった。午前中はポルトの市内観光。ポルトガル第二の都市でポルトガルの国
名ともなった街だ。旧市街の歴史地区は世界遺産に登録されている。先ずは大聖堂へ。スペインと共
にポルトガルはイスラムとの戦いの歴史が長いから大聖堂も要塞を兼ねていた。大聖堂の前から眺め
るポルトの眺めはなかなかだ。地下鉄と車・人の2階建てになっているドン・ルイス1世橋を覗いてから
だらだらとした坂を下りてサン・ベンント駅へ。この駅の構内は凄い!ポルトの歴史やら産業やら祭りや
らがアズレージョというタイルにビッシリと描かれているのだよ。元証券取引所のポルサ宮。ポルサとは
「株」という意味で民事関連の裁判を行っていた法廷の間もあった。撮影禁止が残念だったが、アルハ
ンブラ宮殿を模したという「アラブの間」の豪華絢爛な美しさに一同息をのむ。その隣にあるサン・フラン
シスコ教会。清貧を旨とする宗派であるのに南米から持ち帰った金を寄贈されたため教会内は金泥細
工のバロック装飾でキンキラキン。有り難いような迷惑のようなっていう寄贈だったのではあるまいか。
昼 ポルト「D.TONHO PORTO」 魚(イサキとマグロ)のカルパッチョ、蛸のグリル ポテト添え、レ
モンシャーベット、コーヒー
SANDEMANのイメージは黒マント 黒マント女性の案内で貯蔵所見学 お約束の試飲
ポルトのシンボルはドン・ルイス1世橋 ドウロ川の河岸には30を越えるワイン工場が並ぶ
ランチはドウロ川を眺めながら。前菜はイサキとマグロのカルパッチョ。わさび醤油で食べるのではなく
レモンを絞ったり塩をつけたりしてね。メインは蛸のグリル。大きな蛸の足ですなぁ。イタリアやスペイン、
ポルトガルでは蛸をよく食べる。ブロッコリーとポテトを添えた蛸の足は柔らかくて旨い。午後は対岸の
ワイナリー見学。スコットランド人のサンデマンが1790年に設立したサンデマン社では最初日本語の
ビデオを観てから倉庫内を歩きながら説明を受けた。ポートワインはドウロ川上流で育てられたぶどう
から造られる。未だぶどうの甘味が残っているうちにブランデーを入れて発酵を止める酒精強化ワイン
だ。このポートワインとマディラ酒とシェリー酒を世界三大酒精強化ワインと呼ぶのだそうよ。試飲のあ
とは買い物も。素晴らしいお天気だったので、川沿いに走るロープウェイに乗った。素晴らしい景色だ。
夜 ポルト 「パラシオ・ド・フレイショ」 トマトとチーズのカプレーゼ、サーモンと海老のソティ 野菜とポ
テト添え、デザートヴュッフェ、カモミールティ)、ビール×2杯 12ユーロ、白ワイン 5ユーロ、赤
ワイン 5ユーロ
今夜も夕食はホテルのレストランで。ポルトガルに来てから「温かいねぇ」と言っていたのだが、今夜は
寒いぞ!スタッフにお願いして、ストーブを2台持って来て貰って暖をとる。今回の参加者は7名。私よ
り少し先輩のK川ご夫妻、新婚バリバリのO元夫妻、それに長野県と茨城県在住の双子の姉妹。一
人参加は私だけだ。今夜はK川ご夫妻の馴れ初めを伺うことに。な、なんと小学校時代の同級生です
かぁ?名古屋時代の。じゃ、65年前からのおつきあいですか・・・。あっ、途中は空いていたのね・・・な
んて話しながら夕食は楽しく過ぎて行った。ここの料理決して不味くは無いが旨くもない。そんな料理。
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【今週の振り返り】
ポルトガルに来るのは3度目だ。もっとも2度目は世界一周クルーズの寄港地の一つとしてリスボンで
1日過したくらいだから、実質は2度目ということになる。今週はリスボンに1泊してからオビドス、ナザ
レ、ポルトと移動したが、来週はアヴェイロ、コインブラ、ファティマ、トマール、エヴォラ、そして再びリス
ボンを回る予定になっている。
来週のことがナゼ今わかるんだ!と真面目に聞かれると「ナゼかわかるんです」と小さな声で言うしか
無いのだが、今週の町でも来週行く町々でも、ポルトガルでおん「日本のお菓子のご先祖さま」に何度
も出会うことになる。10日土曜日に行ったアルフェイセラオという町では「パン・デ・ロー」というカステラ
の元祖をシゲシゲと眺め、試食もした。アップルパイほどの大きさのホールで、6等分された「パン・デ・
ロー」は生焼きにするのが正しい作り方だから真ん中あたりからどろっと砂糖がどっさり入った卵が流
れ出す。目がシバシバするほど甘い!皆さんは「甘〜い」「甘いねぇ」と言いながらペロリと完食された
が、私は三口ほどで降参した。ナゼ「パン・デ・ロー」がカステラになったのであるか。いくつか説がある
らしい。スペインでも「ビスコッチョ」というスポンジ状の菓子があったということを理解した上で読んでく
だされ。初めてカステラを食べた日本人は、目を丸くして「この旨い菓子は何という名前なんでがんし
ょ」と質問。ポルトガル人は、質問がよくわからなかったらしく、「この菓子は我が国だけでなく隣のカス
テーリャ王国(当時のスペインね)でも作られているだがね」と答えた(らしい)。「ほぅ、この菓子はカス
テーリャと呼ぶでがんすかぁ」。と国名を菓子名とカン違いしたという説。もう一つは卵白を泡立てる時、
カステーロ(城)のように高―く泡立て!カステーロ!カステーロ!と掛け声をかけたから・・・というのだ
が。どうもよくわからんね。
アヴェイロで食べた「オヴォシュ・モーリシュ」は最中の先祖ではないかと言われ、中に入っている「フィ
オス・デ・オヴォシュ」は卵と砂糖がどっさり入った鶏卵ソーメンの元祖ではないかと。コインブラの菓子
屋でつまんだ「コンフェイト」は、小さな金平糖。コンフェイト→金平糖とわかりやすい。ポルトガルではイ
ースターに食べるお菓子なのだそうだ。
飛竜頭(ひりょうず)といえば、がんもどきの関西での呼び方。しかし、元はといえば、ポルトガルの「フィ
リョース」で小麦粉と卵を混ぜて揚げた菓子で、キリスト教行事には欠かせないお菓子であったと言う。
それが日本で禁教となったことから、豆腐を主材料にしたがんもどきに変化していったらしいよ。
お菓子だけでもこんなにあるのだから、日本に伝わって日本語化した言葉は数多い。2600語ものポ
ルトガルの言葉から今も日本の生活に残る言葉を並べてみると・・・シャボン、タバコ、カッパ、カルタ、
てんぷら、ラシャ、サラサ、ビロード、じゅばん、ボタン、おんぶ、ぶらんこ、チャルメラ・・・・。ポルトガル
はフツーの日本の顔をして存在しているのだね。
NHK朝ドラ「マッサン」の鴨居商店の主力商品「太陽ワイン」とは、サントリーの前身寿屋の「赤玉ポー
トワイン」をモデルにしている。創業者の鳥井信治郎がスペインから葡萄酒を輸入したが「マズイ」と売
れなかった。そこで鳥井はんはいろんな甘味料を混ぜ合わせ、日本人が「うまい!」と思うだろう赤玉ポ
ートワインを生み出した。ドラマでも出て来たが、赤玉ポートワインを胸の前で持った女優のヌードポス
ターなどが話題を呼び、赤玉ポートワインはバカ売れした。驚くべきことに、発売から108年経過した今
でも販売されているのだよ。もっとも、ポルトガル政府から、我が国の自慢「ポートワイン」の商標権侵
害でっしゃろ!鳥井はん!とずーーっと抗議されていたので、発売から68年経った1973年(昭和48
年)赤玉ポートワインから赤玉スィートワインに名称を変更した。1879年生まれの鳥井信治郎さん。初
の国産ウィスキーを作った人としても有名だが、その生産・販売に当って、マーケティングを徹底し、パ
ブリシティ戦略を練り実行し、広告宣伝にはコピーライターやグラフィックデザイナー、カメラマンなどす
ぐれたクリエーターを起用して話題作を次々と作って注目を浴びるといった、今の時代では「モノを売る
ことの王道」を大正時代に徹底的にやりはった。常々私はエライお人やなぁと尊敬してますのんや。何
だ、このヘンテコな言葉遣いは。エリちゃんも辛気臭いマッサンなんかさっさと見限って、鴨居欣次郎
(鳥井信治郎)さんに切り替えれば良かったのに。役者だって玉山鉄二より、堤真一の方がずっとイイ
男だとぶち思うがのぉ。
ま、そんなことで来週のポルトガル後半をお楽しみに。
ニャンの話やったかいのう
*
7日土曜日の夕方には家を出ます。家出じゃありませんけど。
もう1週作って行きたいところではありますが、海外ものは半日では
とてもとても。次の更新は帰国後の2月18日か19日か。すんません。