パクパク日記16年3月1週
初スカイツリー・雀右衛門襲名披露・由布院温泉と盛りだくさん
東京スカイツリー 長湯のラムネ温泉
2月 29日(月)晴れたり曇ったり通り雨も 17度! 4年に一度の2月29日
朝 家食 いわし団子と九条ネギの「紀文」糖質0麺、バナナ
昼 恵比寿アトレ「新宿中村屋」(2人で)インドカリー・サラダ・ドリンクセット1944円
ヨシコが入社したのは昭和59年だっただろうか。大勢の新入社員の中でも、ぶっとんだ存在だった。
見栄えが良いからというワケでも無いだろうが、人事は専務の秘書に配属した。今考えればトンデモ
ナイ配置であったのだが。3ヶ月後ヨシコ本人ではなく、専務の方から「あの〜」とお願いがあった。
もっと暴れられるような職場が彼女には相応しいのではないか、って。営業に異動したら、秘書時代
は居眠りしていた彼女が目を覚ましたように大活躍。それからウン十年、彼女は某社の社長である。
そのヨシコが会いたいと言って来た。恵比寿「中村屋」でカレーのランチ食べるから、会いたければ
来ればとメールすると、先に来て待っていた。社長さんになってもヨシコは変わらない。アカデミー
賞の発表と授賞式があり、主演男優賞にデカプリオが選ばれた。5回目の候補でようやくなんですって。
夜 荒木町「松庵」 お任せコース(朝採り筍と和布、飯蛸・菜の花・山葵茎のジュレ酢がけ、金目鯛
鮨と大根漬け、オホーツク海の生ホタテ貝をゴマ油で、五島列島の甘鯛焼きの煮浸し、蕗味噌の香
りの蕎麦味噌、和牛いちぼの焼きしゃぶ 炒めにんにく茎添え、花巻蕎麦 海苔別添え、梅蕎麦の
盛り)、生ビール2杯、麦焼酎ボトル @1万7280円
書斎の「聞くテレビ」が「荒木町云々」と言っている。パソコンから目を移すと、四谷三丁目の交差
点に杉本彩が立って喋っていた。あぁ、この人カレーとワインの店荒木町に出したのよね、行ったこ
と無いけど。と見ていたら。えぇ!いつか近所の医院の帰りにふらっと寄った「こうめ」が杉本彩の
店だったの!?味はフツーと書いた記憶がある。店名は飼い犬の名前だって。別の場所の店が彼女の
店だと思っていたよ。荒木町の何人かからそう聞いたし。でも余りに流行らないので青山辺りに移転
しようかと言っていた。夜になって昼間の暖かさがどっかに飛んで行って北風と共に急に冷えて来た。
午後8時過ぎ「松庵」に行く。オホーツク海の生ホタテ貝のいろんな部位をゴマ油で食べる。旨い!
蕎麦味噌は、蕗の香りがふわ〜っとして春を感じる。温かい花巻蕎麦は、海苔が時化ないよう添えて
ある。蕎麦旨いなぁ。「それじゃあ冷たいのも」。なでしこジャパンはオーストラリアに1−3で大敗。
_________________
3月 1日(火)晴れ
朝 家食 おでん
昼 舟町 四川料理「峨眉山」豚肉とザーサイ炒め定食(小鉢・漬物・スープ・ご飯)950円
ご飯は半分残す
海外2回、国内1回、都内(!)1回とアチコチうろうろしているうちに2月はアッという間に過ぎ
て、今日から3月だよ。オイオイである。朝9時過ぎ、東京ガスの点検の人が来た。ここに引っ越し
て来てから13年になるが、床暖房は年に一度の点検の時しか付けたことが無い。というか普段そん
な装置があることを忘れているしね。今日の午後は忙しい。それに備えて地元でガッツリランチだ!
午後3時有楽町の交通会館到着。未だ有効期限2年半以上残してのパスポート申請に来た。ページの
追補?そんなんとっくにやっとるわ。あれは40頁増やせるが1度こっきりだからね。ギチギチにス
タンプ押して貰ってもあと白紙1頁になっては仕方ないわ。申請前に一仕事。写真撮影だ。そんなの
パスポートセンターの周囲にいろいろあるからすぐじゃん。ところがね。パスポート用だけなら数分
で料金も千円位でシャシャッと出来るのだけど、某国大使館が要求する非移民ビザを申請するために
はデジタルの写真が必要なのだよ。しかも、顔の大きさはこうで背景はああで写真の大きさはこうで
とウルサイったらない。空のSDカードを持参したのだが、紙焼き以外はNO。教えて貰った写真館
では紙焼き+CDへの焼き込みが可能。撮影後30分待って出来上がったが、合計で8500円取られた!
夜 押上・スカイツリー345 「SKY Restaurant634」(2人で)雅コース1万6200円(シャンパ
ン、アミューズ:チーズとほうれん草のフィナンシェ、ワカサギのカダイフのフリット大根ピク
ルス添え、ウニとずわい蟹のガトー仕立て柚子胡椒の香り芽キャベツと蛤とポロ葱のスープ、フ
ォアグラのソテー和風トリュフソース黄蕪のピューレ、平目のポワレと天使の海老のソテーポタ
ージェールソースとアメリケーヌ、仔牛のフィレ肉ローストリゾーニ入りブランケット風ソース
と白味噌マスタードディップ、パイナップルのシャーベット、苺・イチゴ・いちご、プチフール、
ミントティ)、生ビール、赤ワインボトル2本(すべて大S子さんにご馳走になりました!)
初スカイツリーを下から 第1展望台から見た隅田川
苺のデザートが素晴らしく旨い! 大満足のコースでした! 展望シャトルはスカイツリーと都鳥の空
パスポート申請を無事終えて、次はお祝いプレゼントの買い物。一番近いデパートはプラウンタン銀
座だな。購入したプレゼントの発送をお願いしてタクシーで移動。「スカイツリーまで行って下さい」。
今夜は大S子さんからスカイツリーの高級レストラン「634」のディナーにご招待頂いているのだ。
いいっしょ。うふふ。東京に住んで55年ほどになるが、東京タワーにも一度も上っていない人間な
のに、差し置いてスカイツリーに上がってしまうなんてね。オープンした当初は予約しないと上れな
かったらしいが、今はチケット売り場の行列もたいしたこと無い。大S子さんとおち合って、レスト
ラン受付に行くと350bの第1展望台まで行けるチケットをくれた。高速エレベーターの展望シャト
ルでアッという間に第1展望台に到着。350bの高さから東京の夜景をグルリと眺める。あれが東京
タワー、この足元は隅田川。エスカレータで降りた345bのフロアに「SKY Restaurant634」が
あった。3つあるコースの真ん中のコースを頂いた。せめてお酒は私が、と申し出る私にS子さんは
「ノンノン!今夜はご馳走させて」って。ご馳走になる私がワイン選んでいいんですかぁ。オーパス
ワンでも?アハハ、ジョーダンですよ。それにしてもここの料理旨いじゃないか。ウニとずわい蟹の
ガトー仕立てなんて皿を舐めてしまいたい程の美味しさだった。美味しいコースとワインご馳走様!
_________________
3月 2日(水)晴れ
朝 家食 ツナと卵と野菜のふすまドッグ、コーンスープ
昼 表参道ヒルズ「やさい家めい」カリカリ牛蒡と白魚の柳川風鍋定食(サラダ・おから・漬け物、
味噌汁)1609円
先日表参道の隠れ家風フレンチでご馳走になった。タクシーを降りて伊藤病院の前を通りかかり・・
アァッ!伊藤病院に1月検査に行かなくてはいけなかったんだぁ!と思い出し、ようやく今日来たの
だよ。今日は亡くなった母の誕生日だったな。生きていれば103歳か。11時頃到着するつもりが受付
機で打刻すると11時36分。その10分後には早くも採血が終わり、12時40分にはエコー検査も終了
した。相変わらず速いねぇ。後は医師による診察があるのだが、ここで「午後の部」となっちまった。
2時までゆっくりランチをしよう。表参道ヒルズに2年ぶりに行ってみると、以前入っていた飲食店が
何軒も消えて、新しい店舗と入れ替わっていた。ビルの魅力を守るためかな。「やさい家めい」で定食
のランチ。味は悪くは無いがこれから通ってしまう程の魅力は無いかな。病院に帰って診察を受ける。
午後のお茶 青山「上島珈琲」ブレンドコーヒー430円
夜−1 荒木町「鈴なり」(2人で)1万円のお任せコース(揚げ胡麻豆腐雲丹載せ椀、八寸:毛蟹の
甲羅詰め・飯蛸・干し子・鱈の棒鮨・鯛の子・岩もずく・菜の花・ビーフジャーキー、蟹内子と
フカヒレ餡の玉地蒸し、三重の天然ふぐ炙り、お造り:鮪・平目・鰤・スミイカ、のど黒焼き、
山葵茎と菜の花・水菜のサラダ、岩手の和牛とタラの芽と芹、白魚の卵とじ、炊き込みご飯、漬
物、赤出汁、フルーツほうづき・苺・グレープフルーツヨーグルトがけ)、生ビール2杯、麦焼酎
ボトル
やっぱり「鈴なり」は美味しいね
1年2ヶ月ぶりに行った甲状腺専門病院の伊藤病院。検査・診察結果は「特に問題無し!」。かれこれ
8年になる甲状腺腫だが、昨年と比べて変化無いということで「また一年後にいらっしゃい」と無罪
放免となった。ホッと安堵して青山でお茶など飲んで帰宅した。夜はチョー久々に「鈴なり」の予約
が取れてこれまた1年ぶりの友人と飲みに行く。「鈴なり」は2年ぶりくらいだろうか。元々人気店な
のに、ご主人の村田さんはテレビに度々出演する人気調理人になってね。余計予約が取れなくなった
というわけさ。最近はシェフや調理人もスター並に人気者だからなぁ。友人との話も盛り上がり次へ。
夜―2 舟町「Twenty Grand」響ロック2杯、ビール
_________________
3月 3日(木)晴れ
朝 無し
昼 家食 鯵フライと生野菜、お赤飯、豚汁
子供の頃からお赤飯好きです!
3月大歌舞伎の初日夜の部に行く 今月は5代目中村雀右衛門襲名披露公演
明治座からチケットが届いた。歌舞伎座は郵送だけど宅配便だよ。散歩のため外に出たついでに
お惣菜を買って来た。カンタンなランチを済ませてから歌舞伎座夜の部。2月はいろいろあって、
昼の部も夜の部も来ることが出来なったので久しぶりの感じだ。今日は五代目雀右衛門襲名披露
の初日。さぞや華やかで賑々しかろうと思って歌舞伎座に入った。ロビーは襲名披露初日らしく
歌舞伎役者の奥方が大勢着物姿でほら、あの人もこの人も・・って感じでね。演目が1つ終わっ
て休憩中に場内を見渡すとあらあら空席もちらほら。襲名披露のわりに演目が地味だからかなぁ。
演目は「双蝶々曲輪日記 角力場」、「口上」、「祇園祭礼信仰記 金閣寺」、「関三奴」。幹部俳優
がズラリと並んで襲名のお祝いを述べるのだが、菊五郎の休演が伝えられた。調べてみると昼の
部もやっぱり休んでいる。理由は体調不良ということだが、襲名披露の初日から休むというのだ
からよほど悪いのか。勘三郎、團十郎、三津五郎と続いたからいやがおうにも「またか」と思っ
てしまってもムベなるかな、である。早く復帰されますよう。赤姫でも大役と言われる三姫とは、
「廿四孝」の八重垣姫、「鎌倉三代記」の時姫、そして「金閣寺」の雪姫であるが、今夜はその
うちの雪姫を五代目雀右衛門が演じた。昼の部では時姫を初役で演じる。襲名披露昼夜で難役2
つに取り組むってかなり凄いことだ。上出来だった。此下東吉役の仁左衛門は爽やかでいいわぁ。
夜 銀座「麹也」(3人で)お通し:茸とほうれん草の和え物、蕗味噌300円、ワカサギと新玉ねぎ
の南蛮漬け800円、小鉢3点盛り:大根と蛸柔らか煮・菜の花お浸し・人参胡麻酢和え800円、
鮭の粕汁500円、白魚の卵とじ900円、鮭の粕汁お替り!500円、つくね焼き、手打ち十割蕎麦
800円、ビール、麦焼酎 3人で2万2千円
鮭の粕汁2杯半食べてしもた
今夜の歌舞伎はマキコと一緒に観た。旅に出ている私に代わって良い席を取るべく奮闘してくれた時
都合が合えば一緒に観ることになっている。「この人わかっているのかなぁ」といろいろ質問してみれ
ば、まーーったく分っていない頃もあったが、最近はね、さすがにかなり分っているようだ。その調子
である。終演後は「麹也」へ。A先生が待っていた。この日「麹也」のカウンターに座った人達はA先
生を除けば全員歌舞伎初日を観て来た人だった。今夜も私の好きな酒の肴がお品書きに並んだが、何と
言っても「きょういち」は鮭の粕汁!大好物。最初の1杯ではマキコの分を半分貰い、それでも満足せ
ずに「お替り!」。2杯半食べてしまいました〜。大昔は母が、昔は自分が作った粕汁。季節料理だし。
_________________
3月 4日(金)晴れ
朝 家食 麻婆豆腐、海老とブロッコリーのサラダ、紅ずわい蟹と野菜の味噌汁、お赤飯
昼 舟町「フェアファックス&グリル」サラダ+ベーコン茄子のトマトソーススパゲティ+ドリンク
980円
時々ランチを摂る近所の店、そういえばここ数年ご無沙汰していたなぁ。来る度にメニューが変わっ
ていたが、今のランチ良いと思うよ。ボリュームたっぷりのサラダに、お好みのパスタやリゾットを
選び、その上スープ、パン、ドリンク類はミニヴュッフェ形式。それで980円というのだから使い勝
手がいい。ところが救急車のスタッフが数人やって来て店の奥の方の客を運んで行くような場面に遭
遇してビックリ。そんな出来事なんかどこ吹く風で、喫煙席でスパスパ煙草吸い続けるオバサンもね。
夜 荒木町「四谷うえ村」(2人で)1万5千円のお任せコース(青森・紫雲丹蒸し、京都のほうれん
草のお浸し、ミンク鯨のベーコンとカラスミ、お造り:ふぐ・ぼたん海老・活とり貝・黒鯛・
鮪、鰆と蛤タタキを京菜花の吸い物、蔵王の合鴨と実山椒、萩の甘鯛皮焼き、淀大根と菊菜の
蟹餡かけ、虎ふぐと宍道湖白魚銀杏の天ぷら、天然虎ふぐ白子焼き、白魚の柳川鍋、鰻炊き込
みご飯、漬物、赤出汁、苺と島バナナのコンポート最中)、ビール、麦焼酎 2人で5万円
ご飯は鰻の炊き込みだよ〜ん!
午後取り組んでいたパクパク日記2月3週の作成を終えて、無事アップ。夕方パソコンの不具合を
チェックしにA先生が来てくれた。パソコンってホント度々調子が悪くなる。私はA先生にSОS
を出せば来て貰えてチョーラッキーしているが、コンピュータに弱いフツーのお年寄りは困っちま
うよねぇ。はい、今日もいろいろ直して貰いましたぁ。では食事に行きましょう。「四谷うえ村」を
予約している。どの料理も美味しいが、後半に行く程好物が並んでテンションも上がる。虎ふぐと
宍道湖白魚銀杏の天ぷら、天然虎ふぐ白子焼き、白魚の柳川鍋、鰻炊き込みご飯・・。う〜ん、旨
い!この店のお手伝いスタッフは、T大生を日替わりで6名確保している。今夜は理系の院生だ。
_________________
3月 5日(土)東京も由布院も晴れ
朝 家食 「四谷うえ村」のうなぎ飯おにぎり、バナナ
昼 大分「こつこつ庵」よだぎぃ定食(とり天、鯵のりゅうきゅう、だんご汁、小鉢、漬物、ご飯)
2160円
大分空港のターンテーブル風景 大分県庁すぐそばの「こつこつ庵」は郷土料理が勢ぞろい
今日のりゅうきゅうは鯵 それをご飯に敷き詰めて食べた 手打ちのだんご汁
由布院春の風物詩野焼き イメージが変わった1階ロビー ただいま!
亀の井別荘も変化ちう
今日から由布院。それも初の亀の井別荘3連泊だ。うち2泊はオジョーと一緒。注意深くこの駄日記
をお読みいただいている方は思い出されたかと思いますが、私の手帖には長く(去年の11月から!)
3月2週に予定されていた由布院滞在である。「3月5日から3泊、うち2泊は二人で」なんて予約
したのは自分なのに、すっかり勘違いしてしまった。今週予約取り消しされちゃった某関西のホテル、
お店の皆さん、堪忍しとくれやす。ランチは、いつものように大分県庁近くの「こつこつ庵」で。大
分県郷土料理の店である。何の縁もヨシミも無い大分県の郷土料理にどうしてこんなに惹かれるんだ
ろうなぁ。とり天、りゅうきゅう、だんご汁が揃ったよだぎぃ定食を食べた。オジョー運転のレンタ
カーで由布院に向かう。由布岳が近くなった頃、春の風物詩野焼きの煙が濛々と上がって車の中にま
で春の香りが。土曜日の由布院は観光客で溢れていて、ドイテドイテ!避けないと車とぶつかっちゃ
うよ!とココロの中で呟きながら進む。どこでも歩行者天国と思っているから困るよなぁ。ようやく
亀の井別荘到着。あらら〜、お出迎えのスタッフも違えば、玄関ロビーもインテリア全部変わった!
夜−1 由布院・亀の井別荘「蛍火園」(2人で)懐石コース(幼鮎の春巻、タラの芽、、芹と山独活
と子持ち昆布お浸し、天然平目のお造り こごみ添え 海鼠腸醤油で、眼張とわらびのお椀、蛤
の飯蒸し、鰆粕漬け焼き 蕪漬物添え、筍の土佐煮、豊後牛 大根おろしとクレソン添え、ゼン
マイと木耳の汁蕎麦、ご飯、味噌汁、キャベツ漬物、おとも(鯖のりゅうきゅう、青さ海苔、蕗
のとう辛子和え)、水菓子)羊羹ゼリーと紅ハルカのチーズ寄せ、水出しコーヒー)生ビール2
杯、麦焼酎「二階堂」ボトル
大浴場も工事中だった。但し、2つあるうちの一つは既に工事が終了していて、時間制で男性と女性
が交代で入るようになっていた。ご迷惑をおかけししますので、と売店の鍵屋等で使えるお買い物券
を貰った。ラッキー!夕食は6時から「蛍光園」で。1泊目は懐石コースだ。サーブしてくれるのは
I田さんと初めての美人女性。昨年就任されたМ浦料理長の料理も楽しみだ。なかなかセンスのある
料理を出されるのに、お品書きに名前を入れないのはどうだろう。料理長は長くお品書きを筆書きし
て最後に署名をするのが習わしだったが、М浦料理長からパソコン印字のお品書きとなった。それは
それで良いが署名はしようよ、ね?以前は盛り蕎麦スタイルだった手打ち蕎麦は小さな汁蕎麦になっ
ていた。長らく続いていたカボスゼリーと赤ワイン林檎コンポートが無くなった。ここにも新風が。
夜―2 客室にて 「兼八」水わり、つまみ
_________________
3月 6日(日)由布院は曇り時々小雨
朝 由布院・亀の井別荘「蛍火園」和朝食膳
7時起床。オジョーは大浴場へ、私は客室の風呂(ここも温泉!)に入るという習慣が二人には
出来ている。その風呂に入っている時、左膝に痛みを感じた。いつもの痛さとは違う打撲系の痛
み。どうしたんだべ。理由は朝食時に判明した。オジョー「夢子さん、昨夜ベッドから落ちたこ
と覚えていますよね」。ゲェ〜〜!そんなこと覚えとらん!しかも、「大丈夫ですかぁ」と助け起
こした彼女に、「あなたどうしてここにいるの」と衝撃的(ヌハハ)な発言してすぐ寝てしまっ
たらしい。自分に自信が持てない人間って恥ずかしいね。朝食は和食をお願いしている。和食
膳にも先々代の料理長時代から続いた料理の変化があった。特に美味しかったのはおぼろ豆腐!
午前のお茶 由布院・亀の井別荘「談話室」コーヒー
大好きな談話室
今日の天気予報は雨と言っている。由布院雨の確立90%だって。雨なら長湯に行くのは明日
にして今日はゴロゴロしていようか。魅力的な商品が並ぶ売店の「鍵屋」で品物選びをして送
る手筈を整えてから談話室に行く。亀の井別荘の中でも一番お気に入りの場所だ。5年前の3
月11日オジョーと午後ここで過ごしている時、あの大悲劇が起こったのだ。午後2時46分。
昼 由布院「盆地うどん 麺一」牛テールカレーうどん、生野菜付き 1080円(オジョーに
ゴチになった)
「麺一」の牛テールカレーうどん
午後のお茶 由布院「ことこと屋」コーヒー 500円(オジョーにゴチになった)
向こうから来るのはルーシーだ!
雨が90%降るということだったのに、どんよりした空からは雨粒はいっこうに落ちて来ない。それ
はそれで嬉しいんだけどね。ではランチに行こうか。先々代亀の井別荘の合原総料理長が退職後にオ
ープンしたうどん屋の「麺一」に行く。牛テールカレーうどんなる新メニューがあった。ご飯かうど
んを選べるとあった通りドロリとした濃厚なカレーである。あぁ、ご飯も欲しいな。盆地である由布
院の街を見下ろせる道をグルグル車で回ってドライブ。お茶を飲みに行こうと観光客で混雑する道を
進んでいると、あちらから着物姿の金髪女性が歩いて来る。テレビの取材らしくスタッフもぞろぞろ
と付いて来る。あれはルーシーじゃないか?「ルーシー!」声を掛けると、「夢子さんこんなところ
で何しているんですかぁ!」。BSの七つ星取材なのだそうだ。亀の井別荘の各種ジャムを作っている
「ことこと屋」でお茶。亀の井の大女将の妹さんが経営するお店である。グループを回った一日だ。
夜 由布院・亀の井別荘「蛍火園」(2人で)黒毛和牛しゃぶしゃぶコース(ホワイトアスパラガス白
和え、甘草とヤーコン梅酢がけ、カワハギの共肝和え、鰻蒲焼き、自然薯すりおろし、黒毛和牛
ロースとバラ肉しゃぶしゃぶ鍋、ゼンマイと木耳の汁蕎麦、ご飯、蓬扶の赤出汁、お新香、フル
ーツ:メロン・パイナップル・苺)、生ビール2杯、赤ワイン3万6千円「シャトージスクール」
ボルドー「2000」
決して沸騰させない低温調理しゃぶしゃぶに挑戦!肉を全部食べても全く灰汁が出ない!
大浴場の工事は続いている。明日の午後3時までに終了するとしているので、どんなことがあって
もと頑張っているらしい。この宿は連泊すると2泊目以降メイン料理を選択できる。牛しゃぶ、牛
すき焼き、軍鶏鍋、すっぽん・・あと何だったろう。だって、私一人の時もオジョーと泊まる時も
以前М浦ご夫妻とご一緒した時も、いつだって選ぶのは牛しゃぶしゃぶだからね。そしてお約束は
私の場合、牛肉がてんこ盛りっていうこと。てへっ!恥ずかしい!いい年の婆さんになったってい
うのにね。その上しゃぶしゃぶになるまでお料理がたくさん出て来る。鰻の蒲焼!とか。マキコが
羨ましがるだろな。その後の自然薯すりおろしサイコーだった。ツルンとしてお餅のようで。さぁ、
いよいよしゃぶしゃぶ。美人女性が「ご存知かと思いますが、しゃぶしゃぶを最高に美味しく召し
上がって頂ける低温調理を・・・」。東京の老舗すき焼き・しゃぶしゃぶ専門店の女将さん直伝な
のだそうだ。出汁を決して沸騰させず、野菜も豆腐も牛肉もそっと鍋に横たえるように入れる。少
し時間はかかるが、これがびっくりする程美味しいのだ。「しゃぶしゃぶしてはイケナイ」のだよ。
__________________
【今週の振り返り】
周囲から「ビョーキだろ、あれは」と呆れられるくらい年がら年中海外にのこのこ出かけている私
だが、国内にはもっと多くの回数出かけている。以前は、「私の日本の旅」と胸を張って言えるよ
うな旅を自ら企画しては出かけていた。鉄っちゃんでは決してないが、その当時は時刻表が必須本
で、新幹線は元より、ローカル線、バス、船舶、その上宿に至ってもこの一冊で調べられるチョー
重宝する一冊だった。バイブルだね、あれは。そして地図。次はどこに行こうかと地図を眺め回し
ていると何時間見ていても飽きない。そんな風にして自分で考えたオリジナル「私の日本の旅」の
一端は夢子倶楽部の「夢子の日本大好きシリーズ」に収録している。もっとも「NEW」と書かれた
山口県の旅に行ったのが、2002年の3月というから14年も昔の話だ。大昔の旅で良ければ、チラ
ッと読んでみてくんちゃい。旅をしている時はもちろん楽しいが、どこに行こうか、どうやって過
ごそうか、そこで何を食べようかと案を練っている時も至福の時なのだ。
日本の祭を楽しみに行く「不美子の旅」や旨いものや楽しいことを求める「白子の会・大人の修
学旅行」もあるから、周遊型の旅に今も行ってはいるが、若いメンバーが多くのことをやってく
れるし、目的地に着いてからは基本クルマで移動するから乗っかっておればいい。それでは一人
で行く「私の旅」はどうなったかと言えば、全部とは言わないまでもほとんどが滞在型になった。
札幌、大阪、博多などにも行くが、軽井沢、京都、由布院に滞在することが圧倒的に多い。どの
位多いのかと夢子倶楽部の国内パクパクインデックスで数えようとしたが、あまりに多くて疲れ
そうなので行数を数えた。手間を惜しむな?ヌハハ、ゴメン。軽井沢も京都も由布院もいずれも
8行だった。よって、ほぼ同じ回数行っていることにしてしまおう。軽井沢と京都については、
その魅力について特にコメントも必要が無いと思う。じゃ由布院はどうなんだ。正確に言えば、
由布院を中心とする大分県だが。
コンコンと温泉が湧く鄙びた盆地がかつての由布院である。かつては別府十湯の一つに数えられ
ていて「別府の奥座敷」のような存在だった。それが幾つもの調査で、九州の温泉第一位に選ば
れ、屈指の人気観光地となるこれまでの長い間、多くの人々が努力を重ねて来た。多くの温泉地
が辿った歓楽的な要素を極力排除して、女性も家族連れも安心して過ごせる牧歌的な温泉地。そ
んな温泉地としての在り方を考え、追い求める慧眼の持ち主に恵まれたことも由布院にとっては
幸運なことだった。但し、このところ外国人を多く含む日帰り客を乗せた大型バスが何台も乗り
付けドッとバスから降りた観光客達は狭い街を歩き回る。目抜き通りである湯の坪街道には、そ
んな客を目当てに外部資本の店がぎっちりと並び、週末など原宿の「竹下通り」かと思う程の混
雑ぶりだ。何かねぇ、こんなんじゃ無い方がいいんだけどねぇ。
私にとっての由布院の魅力は、由布岳と亀の井別荘と温泉と地元の料理。中でも亀の井別荘が惹
きつける力は大きい。今から十数年前、初めて訪れた由布院は女性の一人客に冷たかった。まぁ、
今考えれば、2週間前に土曜日泊の予約、しかも旅館で1人となると、満室で無くても「ダメ」と
言われても仕方なかったかな、とも思えるのだが、十数軒の旅館で「NO!」「NO!」と言われ続ける
と逆切れしちゃって。「由布院にはホテルも無いし、泊まるとなれば旅館しか無いじゃありません
か。由布院は一人客を受け入れないということでしょうか!」と電話口で抗議した。怖い人〜。ち
ょっと待って下さい、女将さんと相談しますから、とベテラン仲居さんらしい人が言う。そして駅
に程近い小さなビジネスホテルを紹介してくれたのだ。その宿が存外良い所で朝ご飯のお給仕をし
てくれたおばあちゃんが可愛い人だった。その時、紅葉見物でごった返す金鱗湖まで足を伸ばして
亀の井別荘の茅葺き屋根の何とも魅惑的な門の前で誓った。宿泊者以外はご遠慮下さいという立て
札の前で、「ゼッタイ来ます!」と。なのに、2回目の由布院は玉の湯に泊まり、3回目の由布院で
初亀の井別荘宿泊が叶った。憧れの宿に泊まれる喜びで溢れていた。しかも、お会いしてみたかっ
たご主人の中谷健太郎氏さんと夕食をご一緒出来る大幸運にも恵まれた。それから何度も通って今
や「常連客」の端くれになりつつある。嬉しいことだ。
その亀の井別荘。昨年社長が健太郎さんから長男の太郎さんに代わった。健太郎さんも映画会社で
助監督をされていた28歳の時、お父上が急逝されてから由布院に帰って家業を継がれた。それから
の由布院街興しの中心人物の一人として大活躍されたが、先月の2月末で82歳を迎えられた。由布
院も亀の井別荘も新しい時代に入りつつある。太郎さんご夫妻が、新しい亀の井別荘を作られて行
くのだろうが、由布院を開発した油屋熊八から管理を委託された中谷巳次郎時代から続く、亀の井
別荘独自の「センス」だけは守って行って欲しいと強く願っている。な〜んちゃって、もう帰って
来てしまったようなこと書いてしまったけど、私は来週もう1泊するんだもんね〜。
♪ 由布院イーとこ一度はお出で はぁニョイニョイ