パクパク日記17年3月1週
苺をたくさん食べた今週。週末から由布院に行った
博多のお雛さま 長湯温泉のラムネの湯
2月 27日(月)曇り 北風!
朝 家食 ツナと卵のトーストサンド、サーモンと野菜のホワイトスープ
昼 新橋「末げん」かま丼1200円
プラズマ治療を終えて新橋に向かう。美容院に行く前に新橋ランチ。伏兵「リンガーハット」の新
規参入のため半年近くご無沙汰になってしまった「末げん」に行ってみると、無沙汰に機嫌を損ね
たからというのでもあるまいが値上げしていた。一番人気のかま丼は1080円から1200円へ、唐揚
げは1600円、竜田揚げは1700円になっていた。ま、これまでは品質のわりには安かったから文句
は無いけどね。次は美容院。カットやダイをして貰いながら聞こえて来るテレビの情報番組。思い
っきり右の怪しげな学校法人が大阪豊中に建設している小学校と首相夫妻がどうしたこうした問題
がいつまで経っても終わる気配無く益々エスカレート。昨今は大スタートランプ大統領も影が薄い。
夜 荒木町「の弥七」(3人で)1万2千円のお任せコース(三段前菜:胡麻豆腐、山梨美桜鶏のよ
だれ鶏、八寸:自家製叉焼・モヤシの湯葉巻・腸詰め・出汁巻卵・泥鰌など、毛ガニと牡丹海
老と生ウニ、五島列島のクエ鍋、海老と天豆の春巻、山梨白王豚の湯引き四川ソース、ミント
ティ、毛ガニ炒飯、漬物、鶏スープ、(麻婆豆腐とご飯)、フルーツ杏仁豆腐、(桃まんじゅう)、
ビール、麦焼酎、白ワインボトル、赤ワインボトル
今夜は懐かしい人達との宴会である。昨年5月中旬、スペインとフランスのバスク地方を旅したの
だが、その時ご一緒して親しくさせて頂いたのがN村夫妻。お二人とも信州のご出身で、ご主人は
中学時代バスケット部のキャプテン、一つ下のK美子さんはテニス部という体育会系カップルがそ
のまま夫婦になったらしい。ご主人は作家の遠藤周作先生にそこはかとなく似ていて、心臓はクリ
スタル製とか。対してK美子さんの心臓には毛が生えているからねぇ(笑)。私の膝はガラス製よ。
毎晩ワインをガンガン飲んでグハハと笑い飛ばしていた旅を思い出しながら、「の弥七」のコース
を頂いた。圧巻は五島列島のクエ鍋だった。K美子さんはもうこのクエ鍋に夢中で、食べた後のス
ープも1滴たりともムダにしたくない!と。食事はたっぷり毛ガニを入れた贅沢な炒飯だったが、
「どうしても麻婆豆腐も!」というご夫妻の要望で食事物は2品。喜んで貰って嬉しい。またね!
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2月 28日(火)晴れ
朝 家食 コールスローサラダ、クラムチャウダー、ヨーグルト
昼 数寄屋橋東急プラザ「御膳房ガーデン」御膳房黒酢酢豚定食(サラダ・スープ・ライス・杏仁
豆腐つき)1200円、プーアール茶918円
ポカポカ陽気である。午前中、乃木坂の歯医者で今後の治療計画について説明受けている間もウトウ
トしたりしてね。乃木坂から紅茶の買いに有楽町まで行く。おっとのその前に腹ごしらえ。何となく
気になっていた「御膳房ガーデン」に入るとそこも中国レストランなのだった。昨夜に続く中国料理
である。黒酢酢豚はまぁまぁだったが、プーアール茶が千円近くもする!しかもポットじゃないの!
遅い夜 池袋・東京芸術劇場「BELGAUBE」(2人で)レバーパテと田舎風パテ盛り合わせ1300円、海
老とマッシュルームのアヒージョ972円、活ムール貝白ワイン蒸し1500円、ミートソースのグラ
タン仕立て918円、ベルギービール初陣×2杯 2人で8798円
池袋の東京芸術劇場プレイハウスで1月中旬から開催されているNODA・MAP第21回公演「足跡姫
時代錯誤冬の幽霊」を大S子さんと観た。以前の野田秀樹の芝居は、機関銃から繰り出すような役
者の言葉の礫に客の私は打ち殺される感じだった。聞き逃すまいと緊張して耳をそばだて、かと言
って何を言っているのか半分もわからない。わかった半分の言葉も言葉自身の羅列であって、意味
まで頭が回らないのである。ホントに自分は耳も頭も悪いのだと自暴自棄に陥りそうで、シアター
コクーン辺りで途方に暮れ、飲んだくれていた。今日は8割方は台詞を聞き取れてね良かったよぉ。
終演後は劇場1階「BELGAUBE」でカンタンな食事。風が通リ抜けていくような場所でベルギービー
ルを飲むのだからムチャ寒くてね。レバーパテとグラタンは良かったが、ムール貝は残念な味だよ。
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3月 1日(水)晴れたり曇ったり夜から雨 堀北真希引退表明 ムッシュかまやつ氏死去
(享年78歳)
朝 家食 スンドウブチゲ、ツナ卵サラダ、ふすまパン、ヨーグルト、苺(あまおう・紅ほっぺ・
初恋の香り)
一昨日N村夫妻から、昨日は大S子さんから「TAKANО」の苺を頂いた!
昼 舟町「峨嵋山」牛肉のカレー炒め定食950円
一昨日中村夫妻から「TAKANO」の高級苺を頂いた。そして続くもので昨夜は大S子さんから
も。「TAKANO」の高級苺なんて近来見たことも無かったのにこんなこともあるものなのだな
ぁ。そう言えば、N村K美子さん。初めてスペインでお会いした時、既にパクパク日記を読み込ん
でおられて「私がパクパクに登場する時は中K子さんでどうかしら。ほら大S子さんと小S子さん
がいるから中K子で。いいでしょ」と提案されて驚いた。今朝は大S子さんとその中K子さんに頂
いた苺を朝食後に食べた。今日はこれから出かける予定だったが、事情により延期することにした。
午後のお茶 四谷三丁目「ANTENDO」アイスコーヒー260円
夜 荒木町「松庵」(3人で 司牡丹海老の会)1万3千円お任せコース(桜切り蕎麦浜中ウニのジ
ュレがけ、焼き白子の蒸し寿し海苔添え、松葉蟹寄せと蕨の吸い物、淡路島の鯛をタイ魚醤で、
天然とらふぐ白子の湯引き、唐津牡蠣昆布〆とレモン、ツキンボーカジキ鮪の昆布〆(1週間)、
アワビの油煮と肝黒酢、軍鶏とチーズと蕗味噌、黒ミル貝と海老・ウルイの梅肉和え、自然乾
燥の十割蕎麦、蛤と若竹温蕎麦、甘酒と酒粕シャーベット金柑添え、大豆の雛あられ、ピーナッ
ツ豆腐の黒蜜)、生ビール2杯、白ワインボトル、麦焼酎ボトル 3人で7万6030円
ワイン好きのМ浦夫妻
今夜は「司牡丹海老の会」である。昨夜のN村夫妻もそうだったが、6年前のワインの旅で知り合い
親しくなったМ浦夫妻とМ渕夫妻。それから何度かワインの旅をご一緒して、東京では年に一度の割
合で「司牡丹海老の会」というみょうちくりんな名前の飲み会を開催している。今朝М渕R子さんか
ら愛犬が危篤なので急遽欠席の連絡が入った。そうゆうことなら仕方ないわね。埼玉のH田市に住む
М浦さんはこの会がある時は我がマンションのゲストルームに泊まられる。T子さんから「チェック
インしました」と連絡を貰ったので明日の朝食をお届けがてら2階のゲストルームを訪問。マンショ
ン内にこうゆう施設があると便利だわね。「司牡丹海老の会」は、これまで「ちゃわんぶ」、「鈴なり」、
「和食こんどう」、「大原」と荒木町界隈の人気店で開催して来たが、今夜は「松庵」だ。ご主人の松
丸さん張り切って桜切り蕎麦からコースを始めた。以後の品も手間ヒマかけた料理が並び、М浦夫妻
もすっかり満足されたようだ。R子さん食べられなくて残念だ。帰る場所が一緒というのも便利だね。
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3月 2日(木) 曇り午後から雨
朝 家食 鶏肉と蓮根のつくね団子和風スープ、ヨーグルト
昼 銀座「佐藤養助」天せいろうどん二味(醤油味と胡麻味) 2100円、アイスコーヒー250円
うどんが冷た過ぎて歯が凍る!
膝クリニックの予約時間まで少し時間があったので、近所にある熊本物産館に行ってみた。昨年4月
の地震後は、熊本の物産を購入して支援しようという人々の長蛇の列が連日テレビで写し出されたが、
今はガラガラだった。未だ支援は必要なのだと思うが。膝の具合は、超極薄物を5日に1枚剥がすよ
うな超スローな回復ぶり。早い話があまり進歩が無いっちゅことだ。どんな具合になっているのかを
МRIを撮ることになった。50分間リハビリのマッサージして貰ってからランチに行く。どこに行く
か迷うところだが、今日は稲庭うどんの「佐藤養助」。「ランチタイムはうどんが大盛り無料サービス
になりますが、大盛りになさいますか」。うっかり「はい」と言ってしまった。バカ!その大盛りの
うどん。タレにちょっとつけて盛大にズル〜っと吸い込んだら、ギャーッ!冷やっこい!氷水で洗っ
たうどんだった。暫く歯が凍るかと思ったさ。冷か温か悩んで冷にしたが、今度は迷わず温うどんだ。
夜 荒木町「鈴なり」(2人で)1万円のお任せコース(蕗の董の胡麻豆腐生ウニ、毛蟹と鮑花わさび、
八寸:菜の花・蛍イカ・白魚・カマス鮨・車海老・天豆・磯ツブ貝・もろきゅー・百合根の花び
ら・バチコ、生ウニの玉地蒸し、お造り:平目、鮪・鯛・イカ、鹿児島竹の子と肉詰め椎茸 山
葡萄の塩、アイナメ豆腐タラの芽の摺り流し、牛蒡の炊き込みご飯、漬物、赤出汁、抹茶アイス
と苺大福)、生ビール、麦焼酎ボトル) 2人で3万3570円
今日は母の誕生日だ。37年前に亡くなったが生きていれば104歳か。シッカリ者の母も104歳ではよ
ぼよぼで惚けているのだろうか。母よりは少し若いが90歳以上の親御さん方々がお元気だと聞いて、
羨ましくもあり、タイヘンだなぁと同情もあり。今夜はカタカナ会社時代のМ井ちゃんと「鈴なり」
で食事だ。私より5歳下のМ井ちゃんはもうお孫さんも4人!ジイジとバアバは孫を預けられて大忙
しらしい。お酒とゴルフが大好きで社交家の奥さんも今はバアバ役に徹しているとか。一緒に写真撮
りましょうと言われ咄嗟に逃げたが、「鈴なり」のご主人とのツーショットがSNSを飾ったらしい。
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3月 3日(金) 晴れ 気温16度でぽかぽか
朝 家食 海老とブロッコリーサラダ、「鈴なり」の炊き込みご飯おにぎり、豚汁
昼 表参道「まい泉 本店」 クリーミーカレーうどんセット(黒豚メンチカツ付き)、大根おろし、
生野菜サラダ(ハーフ)400円
外苑通りにも春が来た! 新潟物産館前のチューリップ 元銭湯だった「まい泉本店」
細い麺のカレーうどん
年に一度の検査のため表参道の「I藤病院」に行く。8年前から通う甲状腺専門病院だが、毎日大人数
の患者が押し寄せる大人気病院である。10時半に受付を済ませた受付け番号は700番台だ。5分後には
血液検査を終了しているというスピーディな仕組みが出来ていて毎回行く度に感心する。エコー検査で
少し待ったが、十数ヶ所ある診察室の一つで「殆ど変わりが無いから1年後にまた来なさい」と言われ
会計を済ませたのが午後1時前。とんでもない処理パワーだ。ランチは「まい泉本店」に行く。以前は
銭湯だった建物を利用した本店で天井の高さにそれを感じさせる。クリーミーカレーうどんには黒豚メ
ンチカツが付いてくる。ゼッタイ太れってことだわな。じゃ開き直ってカツの弁当買って行こうっと。
夜 家食 「まい泉」ヒレカツ弁当、山盛りキャベツ、野菜の煮物、味噌汁、苺、茶
帰宅すると石原元都知事の記者会見の様子が放送されていた。相変わらずのイヤミな態度で「この爺
さん、いい加減にしなさいよ!」って感じだ。弟の裕次郎は性格良さそうだったのに、どうしてこん
なヒネクレ者になったかねぇ。こんなゴウツク爺を4期も都知事に選んだ東京都民も大アホだわな。
夕食は「まい泉」で買って来たヒレカツ弁当。大盛りキャベツを食べたがムダだわね(笑)。無酒日
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3月 4日(土)東京も由布院も晴れ
朝 家食「まい泉」カツサンド(小)、山盛りキャベツ、トマトスープ、苺、ヨーグルト
今日はこれから由布院だ!
昼 大分空港「SKYLINE」グリーンサラダ400円、ジャワカレー900円、とり天おつまみ380
円、アイスコーヒー210円
←オジョーが食べた太刀魚蒲焼き定食
2週続けてオジョーと九州に行く。今日はちゃんと乗るべきフライトに合わせて来ましたよ、彼女。
その代わり飛行機が30分程遅れた。予定では大分市の「こつこつ庵」でランチの予定だったが、到
着が遅れたので空港ランチに急遽変更した。半年前初めて食べて気に入り往復ともに食べてしまった
ジャワカレー。隣の席には料理研究家の枝元なほみさんがオジョーと同じ太刀魚のお弁当を食べてい
る。このジャワカレー、ここ数年とんとご無沙汰しているが浜松町駅ビルのスマトラカレーと並ぶ旨
さだ。帰りも食べたい!杵築インターで降りて、酢屋の坂に行こうと思ったのだが、グーグルの言う
こと聞いてもグルグル回るばかりで・・諦めた。ナゼ杵築駅上が酢屋の坂なのだ!え?グーグル!!
午後のおやつ 由布院・亀の井別荘 柚子練りとお茶
またお世話になりまーす この時期のお茶受けは柚子練り 談話室の窓に映った由布岳
朝7時から夜11時までいつでも使える談話室。クラッシック音楽が流れお茶も飲める
本館洋室の奥由布の部屋がお気に入り。この部屋からも由布岳が眺められる
夜 由布院・亀の井別荘「蛍火園」夕食コース(雲子の煮おろし、クレソンときのこお浸し、ふぐと
煮凝り、蓬豆腐と車海老のお椀、豊後牛の炙り焼き、蕗の董と公魚の天ぷら、カンパチと蕗と百
合根の炊き合わせ、鴨の熱盛りせいろ、ご飯、鰻蒲焼き、漬物、酒粕のパンナコッタ、「みつの
か」苺、水出しコーヒー)、生ビール2杯、麦焼酎「兼八」ボトル
由布院に向かって車で走って来ると、途中から由布岳が見えてくる。見る角度に寄って山のカタチが
クルクル変わって面白い。この辺りは春になると焼き畑が行われ、あちこちで黒い煙がたなびいてい
る。灰が肥糧になるわけね。午後3時。観光客で溢れる由布院の通りを抜けて亀の井別荘に到着した。
昨今はスタッフがどんどん入れ替わる亀の井別荘。前回仲良しになった彼が数日前に退職してしまっ
たと聞いてガッカリしたが、いわゆる男衆の方がイマもいらしたのでホッとした。現在、本館の真正
面にある16番、17番の二階家の茅葺屋根の吹き替え工事をしていて4ヶ月かかるとのことだった。
順次工事を広げていくらしいが、こうゆう建物だと維持もタイヘンだ。工事が行われる平日の昼間は
露天風呂が工事足場から丸見えになってしまうので、男風呂と女風呂の交代時間が複雑になっていた。
要するに暗くなったら女性も露天風呂へ、ということだ。私はもっぱら部屋に付いている温泉で良い
んだけどね。夕食はオジョーと私だけだった。聞いてみると昨年から本館洋室に限っては「朝食付き
プラン」が出来て、「湯の岳庵」だったり、他のレストランで夕食を摂る客が多いのだとか。今夜も
私らの他4組が外での夕食組だと聞いた。ふーん、宿屋もだんだん変わって行くのだねぇ。私らは、
「蛍火園」で食べるのが好きだけどね。М浦料理長は安定した味。食事のおともが鰻って嬉しいな。
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3月 5日(日)由布院は晴れ
朝 由布院・亀の井別荘「蛍火園」和朝食膳
安定した亀の井別荘の味和朝食
日本有数の炭酸泉「ラムネ温泉」。ここが大好きで毎回訪れる
オジョーは暗いうちに起き出してジョギングならぬウォーキングに出掛け、そのまま大浴場で朝風
呂。私は昨夜からちょろちょろ出していた内風呂の温泉にどっぷり浸かった。朝食会場は「朝食プ
ラン」のお客が数組食事中だった。ここの和朝食の美味しさも安定感がある。ことに今日の豆腐料
理はお替りしたい程だった。良い天気だし、今日は長湯に行くとするか。ランチは由布院に戻って
来たいので早めに出掛ける。10時半に到着するも既に先客がいっぱい!日曜日だものね。ところが。
ラムネ温泉の低温浴槽に行ってみると、僅か2名しかいないではないか。皆手前の高温浴槽であっ
たまったりしていて。ダメじゃんねー、それじゃあ。しかし、競争相手がいないのも有利かとほく
そ笑む。特等席で50分。メッコリ炭酸泉の恩恵を受けて湯船から上がったら鬼のように寒かった!
昼 由布院「陽だまり食堂」陽だまり定食1080円(ゴチになった)
午後のお茶 由布院・亀の井別荘「談話室」コーヒー
平均年齢70歳の陽だまり食堂!
亀の井別荘のシンボル茅葺門 16、17号館の茅葺屋根修復中 談話室の暖炉
夜 由布院・亀の井別荘「蛍火園」夕食コース(竹の子・鮑・天豆、鱚の昆布〆とウルイ、オコゼと
肝と蕨、甘鯛若狭焼き、太刀魚の梅肉春巻状揚げ、黒毛和牛(ロース肉と腿肉)のしゃぶしゃぶ、
熱盛り蕎麦、サヨリの漬け、カボスゼリーミルクシロップ、水出しコーヒー)生ビール2杯、兼
八(たーくさん!)
黒毛和牛しゃぶしゃぶは低温調理で
昼は急いで由布院に戻って「陽だまり食堂」に行った。JAが経営するオバちゃん達でもっている
食堂だ。今年で10年になると言う。働くオバちゃん達、何と平均年齢が70歳になると言う。高齢
化と人手不足でサービスが遅くなったらゴメンね、とメニューに書いてある。ちっとも遅いことな
んか無かったし、今日のだんご汁は特段に美味しかった。午後亀の井別荘の外部向けレストランで
ある「湯の岳庵」を覗いてみると以前総支配人をされていたО崎さんがいらした。半年前は地震の
影響もあってお元気が無いようにみえたが、今は大好きな落語の世界に夢中らしい。先日も立川志
の輔師匠をお招きして亀の井別荘本館で独演会を開催されたそうだ。お元気そうで何より。今年秋
の白子の旅の食事場所も確保した。今回亀の井別荘は2泊。このところ3泊していたからアッとい
う間に過ぎた感がある。オジョーとの2泊目夕食の鉄板メニューはしゃぶしゃぶだ。半年前一人で
は全く食べられなかったが、2人になると競争心湧くのかペロリと食べてしまった。健在だったさ。
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【今週の振り返り】
池袋の東京芸術劇場プレイハウスで1月中旬から開催されているNODA・MAP第21回公演「足跡姫
時代錯誤冬の幽霊」。野田秀樹は東京芸術劇場の芸術監督でもある。彼はこの作品を4年3ヶ月前に
57歳の若さで亡くなった十八代中村勘三郎へのオマージュとしている。
宮沢りえ、妻夫木聡、古田新、佐藤隆太、鈴木杏、池谷のぶえ、中村扇雀、野田秀樹、その他全員
の熱演に次ぐ熱演の熱い舞台だった。この何とも強い個性が揃った中で、堂々たる座長のオーラを
巻き散らした宮沢りえ。彼女が演じる三代・四代目出雲阿国は妖艶としか言いようが無い。まさに
大女優の風格だ。大昔のことだが、若かりし頃の彼女は中村勘三郎(当時は勘九郎)と道ならぬ恋
に身を焦がしそうになったことがあった。もうそんな記憶も、あったかどうかわからないエピソー
ドの一つとして宮沢りえの一部に呑み込まれているのだろう。あれから13年も経ってしまったが、
野田秀樹がプロデュースした「おのれナポレオン」で主役の天海祐希が心筋梗塞で倒れ、途中での
公演中止かと思われたのだが、僅か2日間で全台詞をモノにして見事代役をこなしたのも宮沢りえ
であった。
「劇団新感線」の看板俳優・古田新は出て来ただけで空気が和んでしまう不思議な人だ。死体と売
れない幽霊小説家役で、結構いい年になったのに裸で駆け回った。伊達の十役人役の中村扇雀は歌
舞伎界の代表的存在で貴重な味付け役を担った感じだ。異様ともいえる存在感を示したのは万歳三
唱太夫の池谷のぶえで、すっかり私の頭に住み込み始めた。こんな女性がいたんだなぁ。舞台人と
いうイメージが薄かった妻夫木聡だったが、出雲阿国の弟で淋しがりやサルワカ役を素直に演じて
観る者を魅了した。透明感のある美しい顔で最後には客全員を泣かせてしまった。あれで泣かなけ
れば人じゃないよ、って感じで。勘三郎、そして三津五郎・・・「カヴァレリア・ルスティカーナ」
の間奏曲がさらに舞台から帰ろうとする者を悲しみの底に突き落とす。涙が止まらないのはそうゆ
うわけだ。
今週は美味しいものをたくさん食べた。美味しい街で知られる荒木町のベストテンのうち3店行っ
てしまうなんて贅沢極まりないわね。その上、週末は由布院の亀の井別荘に2泊してご馳走を食べ
たのだがから、バチ当りである。しかし、懐かしい友人達と美味しいものを共有したのだからご勘
弁頂きたい。月曜日のN村夫妻、火曜日のМ浦夫妻、いずれも海外旅行で知り合って親しくなった
方々だ。旅にはいくつも目的があるかと思うが、その一つは「出会い」である。国や街といった土
地との出会いもあれば、名産品や産物といったモノとの出会い、そして人々との出会いが。なかな
か現地に住む人とはそうゆう関係を築くには時間が足らないが、一緒に旅する人とは出会いのチャ
ンスがいっぱい。かと言って、私も年を取るにつれ新たな出会いには消極的になって来た。一言で
言えば、面倒くさいのだ(笑)。それでも親しくなるのは、よほど気が合うか一緒にいるのが楽しい
からに違いない。そうやって親しくなった人と近所のお店で舌鼓を打つ。「美味しいね、またお会い
しましょうね」。美味しい街に住む幸せである。
ボクもおこぼれに預かりたいニャ