パクパク日記8年9月2週

              沖縄から帰り、芝居見物、職場同窓会の合間はDSRプロの準備

 

        ジウザテラスのウクレレ  カッシーナの色見本

 

9月 10日(月)沖縄宇座も那覇も雨が激しく降ったり止んだり 東京は雨

朝 沖縄宇座・ジウザテラスビーチクラブヴィラズ「ファインダイニング」ハーフヴュッフェ

 

  

      お天気が良くないのが残念だが、素晴らしい景色のジウザテラスビーチクラブヴィラズ

 

昼 那覇空港「ロイヤルコーヒーショップ」あぐー豚のロース勝つ膳1880円+税、ドリンクセッ

380円+税(大S子さんにゴチになった)

 

   アメフットチームの勝利を祈って勝ツ!

 

先週金曜日から沖縄に来ている。北海道胆振東部地震が起きた日に申し訳ないという気持ちで出

発した。この数年沖縄と言えば、タラソ大好きな大S子さんとの二人連れと決まっていたが、今

回は甥のヒカルが一緒だった。酒弱の彼にS子さんは巧いこと言って泡の出るワインを飲ませて

いた。そのヒカルも昨日日曜日に東京に帰り、女子(幾つでも女子は女子3だぁ)2人は常宿ホ

テルと同じグループのジウザテラスビーチクラブヴィラズに1泊した。朝食はハーフヴュッフェ

だったが、注文形式の卵料理にすべてホットケーキがついて来るのはどうなんだろ、と思った。

知っていたら、要らんよ、と言ったのに。オープンキッチンの中が乱雑なのも気になった。11

にチェックアウトして那覇に向かう。途中、何度も何度も激しい雨に見舞われ、肝っ玉姐さんの

大S子が「運転するの怖い!」と叫んでいる。前が見えない程の強い雨なのだ。那覇市内でラン

チというプランもあったが、空港に直接向かうことにする。今夜は東京ドームでアメフットーム

の試合がある。大坂なおみちゃんが食べたいと言っていた「勝つ丼」か「とん勝つ」か「勝つカ

レー」のどれかを食べてチームの勝利を祈ろうということであぐー豚のロース勝つ膳を食べた。

1敗してしまったから、あとは全勝して貰わねばね。お土産買って、5日過ごした沖縄にお別れだ。

遅い夜 家食 「石垣島の美崎牛めし」弁当、チャンポン風野菜スープ

 

  

 

今日も羽田行きの飛行機はちょっと遅れた。羽田空港から大S子さんにタクシーで送って貰った。

いろいろお世話になりました!楽しかったです!東京ドームの試合は接戦が続いているらしく、3

Q終了時点で14対14の同点。4Qに入り自軍のインターセプトからFGを決めて17対14で

逃げ切った。メデタイ!那覇空港で買って来た「石垣島の美崎牛めし」弁当で夕食。またすき焼き風

だったさ。アハハ。沖縄方言でありがとうは「にふぇーでーびる」。沖縄に感謝を捧げよう。無酒日

                  ____________

 

9月 11日(火)曇り 秋〜〜 25℃  大谷翔平2度目の週間MVP受賞!

朝 家食 ツナと卵サラダ、チーズ、ブランパン、玉子と野菜スープ、飲むヨーグルト

 

  

 

昼 荒木町「西宮」銀鱈定食(銀鱈の西京焼き、海老コロッケ、漬物、ご飯、味噌汁)1000

 

  

 

朝食後に無花果が届いた。埼玉県にお住まいのМ浦ご夫妻が昨年に続いて送って下さったのだ。こ

んなにたくさん申し訳ありません。でも一人じゃ食べられないなぁ。今日は近所の医院に薬を貰い

に行く日だ。随分気温が下がって歩いていても汗だらだらは無くなった。ようやく私の季節が来た

って感じだ。医院の帰りに「西宮」で銀鱈定食。銀鱈も美味しいが、副菜の海老コロッケがグー!

午後のお茶 青山一丁目「カッシーナ」コーヒー

 

 ラグの色見本の前で大いに悩む

 

夜 舟町「一期一会」(2人で)銀しゃぶコース@4950円(鰆の南蛮漬け、万願寺唐辛子・焼き茶

  豆・焼き茄子、(鱧焼き霜ジュレがけ サービス)、お造り、鮎の肝醤油焼き、海老真丈サンド

揚げとトウモロコシ揚げ、黒豚しゃぶ鍋:バラ肉、ロース肉、豆腐、椎茸、レタス、水菜、笹

打葱、稲庭うどん、青紫蘇シャーベット)、生ビール2杯、麦焼酎ボトル  2人で1万9千円

 

  

 

ランチを済ませてから青山一丁目にある「カッシーナ」に行く。今の住まいも新築してから15年目

となってすべて新しく揃えた「カッシーナ」の家具だの電化製品だの他の諸設備が相当くたびれて

来た。高価なものなのでごく一部だが、新しいものに取り換えようと思っている。1階から2階へ、

ショールームをジロジロ見学している時、声をかけてくれたT口さん。一人で見るつもりだったが、

彼女にいろいろ相談することにした。2時間後T口さんのアドバイスよろしく買い物を終える。今

夜は土曜日に開催される職場同窓会の幹事(それも永久幹事ね)のネッキーと食事の約束がある。も

ちろんネッキーは愛称で本名は別だ(笑)。入社後暫くして「あの子はいろんなところでネックにな

る」と先輩や上司に言われ続け、呼び名が「ネッキー」となった。60になってもネッキーである。こ

のネッキーがこの数十年ずっと幹事のような面倒な役割を引き受けてくれるのだから世の中面白いよ

ね。最初に簡単に当日の打ち合わせをしてから楽しい飲み会に。古い付き合いだから話は尽きないね。

                  ____________

 

9月 12日(水)曇り 今日も秋〜〜 25

朝 家食 ツナと卵サラダ、茹で卵、チーズ、ブランパン、モロヘイヤとトマトのスープ、埼玉の

無花果、飲むヨーグルト

 

  

 

昼 初台・オペラシティ「丸亀製麺」とろ玉うどん(並)420円、稲荷寿司100円、かしわ天140

円、ジャンボおくら110円、蓮根天110円 計880

 

  

  

 

朝食の食卓には昨日送って頂いた無花果が。よく熟してトロリと旨い。それ程果物を食べる人間で

はないが、好きな果物を挙げよと言われたら、桃とマンゴーと無花果かな。西瓜とパイナップルも

結構好きだけど。A先生は「枇杷」なんだよ。最盛期に送ろうと思ったことがあるが「傷つくから

送れません!」と断られた。12時に乃木坂の歯科医で抜糸、そのまま初台のオペラシティに向かう。

新国立劇場小劇場でお芝居を観る前に「丸亀製麺」でランチ。天ぷらだけにしようと思ったのに、

つい前のオジサンに釣られてお稲荷さんも皿にのっけちまった。うどんとお稲荷さんのダブル糖質!

2時から始まったのは「出口なし」。作ジャンポール・サルトル、演出・上演台本は小川絵梨子。イ

ネスに大竹しのぶ、エステルに多部未華子、ガルサンに段田安則、ボーイ本多遼。フランスがナチ

ス・ドイツの占領下にあった1944年にサルトルが書いた戯曲である。地獄に連れて来られた女性

2人、男性1人。ここがどこで、ナゼ自分がここに連れて来られたのかに悩む3人は改めて自分と

向き合う。死ぬことの出来ず、永遠に続く地獄の時間である。中劇場では山田孝之が出演していた。

遅い夜 舟町「おちあい」お任せ(茄子煮、ゲソ玉こんにゃく、玉子豆腐入りとろろ汁、自家製和

風焼売、ふぐ唐揚げ、シシャモ・豆鯵・モロきゅう、蓬そば、チータンタン)、ビール(小)、

麦焼酎 @4500

 

  

 

2時から始まった芝居は、休憩無しで1時間15分まで。苦労してチケット取ったのに、アッという

間に終わってしまうじゃんと不満を持つ人もいたかもしれないが、私はこれで十分だった。3人の

セリフを集中して聴いていないと内容がわからなくなるから、これくらいの時間で良いと思うよ。

夜だったら飲みに行くのに十分な時間だ。そうそう、今日の夜、芝居好きの大S子さんもこの芝居

観るって言っていたな。帰宅してDSRプロの続き。今夜は家食のつもりで力仕事していたが、ふ

と気づくともう午後845分。これから準備するのはシンドイ。「おちあい」に電話して「遅くな

ったけどご飯食べさせて」とお願いする。自家製和風焼売を作る季節になったね。ご馳走様でした。

                  ____________

 

9月 13日(木)曇り 今日も秋だよ〜

朝 家食 野沢菜おやき、生姜と野菜のスープ、ロカボナッツ、埼玉の無花果、飲むヨーグルト

 

  

 

昼 家食 「紀文」の豆腐のそうめん風(きゅうり・スモークチキン・蟹カマ・納豆・ミニトマト

・茹で卵)、埼玉の無花果、お茶

 

  

 

早朝(4時半!)グランドスラムを制した大坂なおみが凱旋帰国した。日本国籍を持っているとは

いえ、アメリカフロリダで暮らしている彼女に「帰国」というのは抵抗があるが、テレビ局はす

べて「帰国」としていた。ふーん、そんなもんかね。羽田空港に到着した様子が何度も流され、そ

の後の記者会見はNHKまで中継したんだよ。それにしても、日本って付和雷同というのか、何かに

夢中になると一億総出でワァーっとなる国だよねぇ。テレビも新聞も雑誌もそれ一色。で、次のタ

ーゲットが現われると、一億全員がすぐ忘れちゃって、そっちにワァーっと。何だかあぁと思うよ。

夜 荒木町「やくみや」(2人で)お通し:ほうれん草としめじの煮浸し、ジャーマンポテトサラ

500円、無花果の胡麻ソースがけ700円、焼きだだ茶豆600円、山形出汁冷奴500円、里

芋の揚げ出汁きのこ餡かけ800円、新秋刀魚ネギ巻焼き800円、スルメ烏賊とセロリ腸バタ

ーソティ900円、(烏賊腸とちょっぴりご飯)、せんざんき(四国風唐揚げ)800円、山椒香る

麻婆豆腐(大)、ご飯、茗荷味噌汁、新高梨)、生ビール2杯、麦焼酎2人で4合  

2人で1万6000

 

  

 麻婆豆腐を満腹まで食べる!

 

「バーミキュラ」のライスポッドを大騒ぎして買ったのはいつだっただろうか。美味しいご飯が炊

けると聞いて、ライスポッド、付属品など総額10万円を遥かに超える高額の買い物をした。とこ

ろが、マニュアル読み読み試したご飯とカレーがどうもイマイチの出来でガックリ。多くの人が絶

賛しているのだから、私のやり方が間違っているのだろうとご飯は何度か試してみたが、う〜むだ

った。その上、鍋は追加してもう一つあって台所で大きな顔で並んでいるわりに働かない。どうし

たもんかと考えていたところ、沖縄の帰りの飛行機で大S子さんが「下さーい!欲しいでーす!取

りに行きまーす!」と手を挙げた。今日がその日である。でも先ずは食事だね、ということで「や

くみや」で待ち合わせ。2人でタラフク食べて我が家へ。リュックに背負って、力持ちのS子さん

がちょっとヨロヨロしながらお帰りだ。後日使用した感想が。「バーミキュラー最高!炊きたてのご

飯美味しすぎます!あまり食べてはいけないのに」。やっぱり、私がイケんかったみたい。エ〜ン!

                ____________

 

9月 14日(金)降ったり止んだり     稀勢の里遂に1敗(でも5勝!)

朝 家食 「やくみや」のせんざんき、茹で卵、ブランパン、黒酢の酸辣スープ、山梨の巨峰、埼

玉の無花果、飲むヨーグルト

 

  

   ショージんちのマサ君

昼 家食 「紀文」の豆腐のそうめん風(きゅうり・スモークチキン・蟹カマ・納豆・ミニトマト

・茹で卵・摺り胡麻・刻み海苔)、玉子のふんわりスープ、ミックスナッツ

 

  

 

今日は一心不乱に働く日だ。実は昨日もそうする日だったのだが、飽きっぽいからすぐ他のことな

ど始めてしまってイカンイカン。まるで試験前の自分のようだ。数十年経っても人間ってそう変わ

んないのだよ。それでも目的がハッキリしているから、ふと我に返ってシコシコと働くのだった。

昼も外に出ないで「紀文」の豆腐のそうめん風、この夏、何度このお世話になったことやら。載せ

る具が多ければ、カンタンに作れるのに栄養のバランスも良いからすごく気に入っている。これを

食べると冷やし中華は食べる必要が無い。「紀文の豆腐のそうめん風を始めました」と貼ろうかな。

夜 家食 鯖味噌煮、おでん、ご飯、野菜たっぷり豆腐味噌汁、埼玉の無花果

 

  

質問:日本人はナゼこれほどカレーが好きか   初めてチコちゃんが踊った !      にらっめこしましょ

 

大相撲がチラチラと見ながらではあったが、まずまず働いたかな。8場所休場した横綱稀勢の里、

出場して来たのは良いが、すぐ負けがコンで引退に追い込まれるのではないかという大方の予想を

覆して、初日から4連勝。皆薄氷を踏むようにドキドキもので見つめているのだ。しかし今日は負

けた。明日からまた頑張って!味噌汁を作っただけで、後は温めただけの夕食。テレビで京都通と

して知られる(だって)渡鬼「幸楽」主人角野卓造が歌手の坂本冬美に京都の美味しい飲食店を教

えるという番組をやっていた。「洋食おがた」「リストランテ野呂」、「実伶」とか私が行っている店

がたくさん出て来た。どこが隠れた名店じゃ!チコちゃんが踊っていた。結構ダンス上手だわねぇ。

                  ____________

 

9月 15日(土)午後まで雨 のち曇り   樹木希林さん死去(享年75歳)

朝 家食 野菜たっぷり豆腐味噌雑炊、山梨の巨峰、埼玉の無花果

 

  

 

遅い昼 新橋「新橋新館」宴会中国料理コースお料理いろいろ、烏龍茶

 

   

     先ずはI親ビンのご挨拶           何十年ぶり?キーさん     ミッチャン、タグチ君、チハルちゃん

                                      ケイちゃん、ワカちゃん、ハルミちゃん

                                        クラマリちゃんにもっちゃん

   イトウロコとセンちゃん                               ミヤモっちゃん

   ムラカミさん               クワちゃん

   テーブル対抗クイズ始まる         クラッチャン            アオちゃんとレイコ

                     永久幹事のネッキーが司会も担当      クイズで大盛り上がり

                    4日後傘寿を迎えるI親ビンに贈り物     Iマリちゃんとリカちゃん

いつもニコニコツジさん     最後に全員で記念撮影        マコとキミちゃんとセンちゃん

 

今日午後1時半に新橋「新橋亭」の宴会場に懐かしい顔が集まった。その昔、新規事業を立ち上げ

たは良いが、関連会社として本社を出ることになった。借りたオフィスは退館時間や空調時間の面

で居心地が悪く、どこか良い建物は無いかと思っていたところにレンガ造り3階建ての手頃なビル

が売りに出ていた。茶色のレンガ造りだったから私達は「茶ビル」と呼んだ。事業は急成長して人

もどんどん増えたからアッという間に手狭になって、ッ僅か2年半で茶ビル時代は終わることにな

る。それでも茶ビルで働いた頃が妙に懐かしく、今日「茶ビルの会」の開催となった。急に欠席し

た方もいらしたが、47名が新橋亭に集合。6つのテーブルにはその事業に携わった順に座ること

になった。私は3番目だ。入口近くは56年入社者が座っている。「あの頃」のテーブル対抗クイズ

もあって大盛り上がり。もう40年前のことなのに、昨日のことのように話す皆がいいね。その事

業に携わった全員対象の同窓会「良い子強い子元気な子」はオリンピックイヤーに開催されている。

遅い夜 舟町「てるなり」鮮魚のマリネ 柿ドレッシング、トウモロコシのかき揚げAnteの塩で1000

円、胡瓜の叩き南蛮味噌、千葉県産オリヴィアポーク生姜生姜生姜焼き1500円、美桜鶏レバー

ムース最中と有機野菜ピクルス1000円、生ビール、麦焼酎「一粒の麦」ボトル @1万881

 

  

 

帰宅してDSRプロの続きをしなくちゃと同窓会がお開きになるとすぐ失礼してタクシーに乗った。

あっ!新橋亭に傘忘れて来ちゃった。ま、いいか、捨てる程あるんだし。午後2時頃から宴会中華

料理を食べ始めたので今夜の夕食はどうするか考えあぐねていたのだが、カラダを使って働いてい

たらちゃんと空腹になって来た。自らも認める驚異の消化力である。午後8時過ぎ、少し前にオー

プンした「てるなり」に行った。予約が取れない和食の人気店「鈴なり」の姉妹店だ。ご主人の村

田さん、テレビの料理番組でも有名になっちゃったね。コースもあるが、軽く食べたかったのでア

ラカルト。店内のレイアウト、料理、価格ともにかなりカジュアルな感じだ。胡瓜の叩き南蛮味噌

が一番旨かった。樹木希林さんが亡くなった。発表されたのは翌日の16日だったが。享年75歳。

                ____________

 

9月 16日(日)晴れ    大谷翔平20号HR!(20本・10登板・9盗塁MLB初の快挙)

ブランチ 家食 ツナと卵サラダ、トマト梅と茹で卵入り醤油こんにゃくラーメン、ぶらんパン、

チーズ、飲むヨーグルト、ロカボチーズナッツ

 

  

 糖質0カロリーオフ醤油ラーメン

 

夜 家食 豚肉玉葱カレーうどん(糖質ゼロ麺)、スンドウブチゲ、納豆、埼玉の無花果、山梨の

巨峰

 

  

 

今日一日はDSRプロジェクトに専念した。そして今日一日の主食はこんにゃく麺だった。いつも

「紀文」の糖質ゼロ麺や豆腐のそうめん風を食べているが、調べてみるとこんにゃくを使った糖質

ゼロ製品を作っているのだなぁ。ブランチで食べた醤油こんにゃくラーメンは群馬県のヨコオディ

リーフーズや低カロリーのこんにゃくラーメンを出しているナカキ食品とか他にもいろいろあるん

だなぁ。夜はその「紀文」の糖質ゼロ麺を使ってカレーうどんだよん。「創味シャンタン」のカレー

だしを割ったスープに玉葱と豚肉をたっぷり入れて。ボリュームもあって旨いじゃないか!無酒日

                ______________

【今週の振り返り】

兄が二人いる。主に長兄が買った本が本棚にギッシリと詰まっていた。学校から帰ると誰もいない

家で私はよくその本棚の前で過ごしていた。内容がよくわからないままに、片っ端から読んでいた。

長兄とは6歳違うから、年齢的には相当背伸びした作品が多かった。ロジェ・マルタン・デュ・ガ

ールの「チボー家の人々」とかバルザックの「谷間の百合」や「従妹ベット」などは今でも何とな

くの印象が残っている。その中に哲学者のジャン=ポール・サルトルとそのパートナーであるシモ

ーヌ・ド・ボーヴォワールの作品もあった。サルトルの実存主義は中学生の私にはどうも理解出来

なかったが、ボーヴォワールの「第二の性」には読むや、たちまち惹きつけられた。「人は女に生

まれない。女になるのだ」。そうだったのか!私は女にされている最中なのかぁ。女性が男性より

劣った「第二の」性におとしめられているのはなぜかどのようにすればそこから女性は解放され

るのか。フェニミズムの旗手ボーヴォワールだった。私が2歳の時に出版された「第二の性」で

ある。

 

今週水曜日に新国立劇場小劇場で観た「出口なし」はサルトルが2番目に書いた戯曲である。ボー

ヴォワールと契約結婚というカタチを終生取り続けたサルトルだが、住まいは別々で、他の誰と恋

愛しても自由という当時は誰もがビックリの生活スタイルを貫いていた。ボーヴォワールは知的で

美しい女性だったが、サルトルは美しさとは無縁の容貌だった。然るにサルトルはタイヘンな女好

きで、しかも女性からモテモテだったというから世の中不思議よね。最初の戯曲である「蠅」は女

優志望の恋人オルガを有名にするために書いたし、次に出来た恋人ヴァンダ(オルガの妹!)のた

めに書いたのが「出口なし」。あ〜ぁって感じ。あの頃はサルトルとボーヴォワールの関係を進んだ

新しい男女の関係と憧れていたのに、実態はそんなもんだったんだ。ボーヴォワールは何度も泣い

たよね、きっと。気の毒だよ。

 

しかし、今年になってビックリ仰天の新事実が出て来たのだ。ボーヴォワールには18歳も年下の恋

人がいて、彼に送り続けたラブレターが112通も公表されたのだ。映画監督のクロード・ランズマ

ン氏はサルトルの秘書をしていた26歳の時、44歳のヴォ―ヴォワールに出会った。「第二の性」の

中で「結婚は女性を奴隷にする「わいせつな」制度である」と批判した彼女は、ランズマン氏に宛て

た手紙で「腕の中に身を投げ出し、いつまでもそのままでいたい。私は永遠にあなたの妻です」と書

いているのだよ。さらには「私のいとしい子、あなたは私にとって初めての絶対的愛です。ただ一つ

のもの、あるいは一度も生まれないものかもしれません」「自分がこんなことを言うようになるとは

思ってもみなかったけれど、あなたに会うと自然に口をついて出ます。あなたを崇拝しています。全

身全霊で。あなたは私の運命であり、永遠であり、人生そのものです」。あー、私もこんな恋文を書き

たかったよー。書くだけなら自由かぁ。

 

今年いろいろヤバイことがあってノーベル文学賞は設定されないことになったが、54年前にサルト

ルはノーベル文学賞を拒否した。その時のコメントが明らかになったのだが、カッコいいこと言って

いるのだよ。「想像してごらんなさい。栄誉を得て、そしてその後転落していく作家と、栄誉はないが

常に今一歩前進していく作家と、この2つの作家のうち、どちらが本当に栄誉に値するのでしょうか。」

だって。レジョン・ド・ヌール賞受賞も拒否したサルトル。自分が死ぬ前に神聖化されることを望ま

なかった。

 

クロード・ランズマン氏は今年7月5日亡くなった。享年92歳だった。

 

              「出口ニャし」

 

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