寒いブルゴーニュ地方で美食とワインそれにチーズ!
ルレ・ベルナール・ロワゾ― エポワスチーズ
12月 10日(月)リヨンもソーリューも曇り
朝 ソフィテル・リヨン・ベルクール 朝食ヴュッフェ
昼 スミュール・アン・オーソワー「FONTAIGNOTTE」サーモンのマリネ 檸檬とア
ニス、チキンのオーブン焼きサツマイモのピューレ、パイナップルクリュームブリュレ、コ
ーヒー
アルマンソン川に囲まれた小高い要塞都市スミュール・アン・オーソワーのレストランでランチ
オーナーは著名な映画監督と聞く オシャレな店も 「ジレ・ジョーヌ」(黄色のジャケット)の子供達
先週金曜日からフランスのリヨンに来ている。今朝3泊したリヨンともお別れしてブルゴーニュ
地方に向かう。近郊のエクスカーションで時折青空は見えたが、リヨンの街ではついぞ晴れたこ
とは一度も無かった。晴れた時のフルヴィエールの丘の眺めは素晴らしいだろうな。でもリヨン
では、日本からも心配するメールをいくつも貰ったパリ中心の激しいデモの姿が無くて良かった
よ。膝が悪くなってからは前の方の座席に座ることが多くなったが、本来私はバスの最後列の座
席が好き。右側に座っていても景色が変われば左側に移動出来るしね。そんなドライブを3時間
して昼スミュール・アン・オーソワーに近づいた。川に囲まれた小高い要塞都市だ。その時あの
「ジレ・ジョーヌ」(黄色のジャケット)が見えてドキッ!あぁ小学生の行列だったぁ。街の奥
まった見晴しの良いレストランでランチ。今日は定休日なのに「日本人のグループなんて初め
て!店開けよう!」と著名な映画監督のオーナーが決めたそうだ。レストランのスタッフは日本
人女性だった。今夜はドシ〜〜ッとしたフルコースディナーなので、ランチは軽食と聞いていた
が、どこが軽いのよ!ってな量があり、たくさん残してしまい申し訳なかった。帰り道猫と遭遇。
7年5ヶ月ぶりの「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」 床暖房されたデラックスルーム
自慢のイギリス式庭園の向こうには豪華なスパとセカンドレストランも完成した由
アペリティフ 「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」サロン ロゼスパークリングワイン、アミューズ
ディナーを前にしてサロンではマダム・ドミニック・ロワゾ―によるウェルカムアペリティフタイム
夜 ソーリュー「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」☆☆アミューズ@ フォアグラ・ブレス鶏・ベー
コンなどのブリオッシュ包み ビーツのソースとキューリのピューレ、アミューズA蕎麦の実
と乾燥タピオカ、ブルターニュ地方ベロン産牡蠣タピオカ添え、NZほうれん草と川カマスの
ガトー仕立て オゼイユ添え、子鹿のフィレロースト、ブルゴーニュチーズワゴンからのチョ
イス:エポワス+蜂蜜、ブルーオーベルヌ+栗ペースト、ボーフォール+トルコ産乾燥無花果
とヘーゼルナッツ、無花果パン、花と栗の香りの水、プレデセール:コルシカ産クレモンティ
ーヌとディジョン産マスタード、デセール:ヴァニラアイスクリームにマダガスカル胡椒、ミ
ニャルディーズ、カモミールティ)、シャブリ・グラン・クリュグルヌイユ2014、サン・トー
バン・プルミエ・クリュ2006、シャンボール・ミュズィリー、ジュヴリー・シャンベルタン
2014
お腹パンパンでござる!
昔からパリと南フランスのマルセイユを結ぶ幹線に位置していたとは言え、「ルレ・ベルナール・
ロワゾ―」があるソーリューはかなりの田舎だ。そのソーリューに入る手前で「ジレ・ジョーヌ」
(黄色のジャケット)が道を遮断していた、たった数人で。おぉ!いたねージレ・ジョーヌ、で
も少ないねー。10分位待たされたが、「どうぞ」って。7年5ヶ月ぶりの「ルレ・ベルナール・
ロワゾ―」はエレベーターに一番近い27番の部屋だった。寒い地方だから石製の床は床暖房が
効いていてポカポカ温かい。ディナーは7時からだが、6時半からマダム・ドミニック・ロワゾ
ーによるウェルカムアペリティフタイムがあった。ロワゾ―氏亡き後16年になるが、マダムの
若々しく自信に満ちた姿にちょっと衝撃を受ける。強い女性は凄いぞ!女性実業家として手掛け
て来たこと、家族のこと、オーベルジュのことなどを熱く語られた後、独りひとり全員と握手し
ながら挨拶された。レストランに移動してディナーの開始。ロワゾ―氏の亡くなった16年前か
らスーシェフを長く務めておられたパトリック・ベルトロンシェフ(ブルターニュ地方レンヌ出
身)が引き継ぎ、2016年まで12年間も3ツ星を守り続けた。残念ながら現在は2ツ星である。7
年5ヶ月前と同じ、あるいはロワゾ―氏の弟子だった神戸北野ホテルの山口シェフの料理と同じよ
うなコースが出て来ると思ったが、全く違うものだった。印象に残ったのはブルターニュ地方ベロ
ン産牡蠣タピオカ添え。牡蠣の絶妙な火の通リ具合に驚いたのだ。最後に挨拶に来られたシェフに
質問したところタピオカを温めて、その上に生牡蠣を置くことによって仄かに熱を通すのだと。な
るほど!神業やね。ブルゴーニュチーズワゴンも素晴らしいサービスだった。3種のチーズを選ん
だが、どれも素晴らしく美味しかった。料理にマリア―ジュされた2本目の白ワインは、サン・ト
ーバン・プルミエ・クリュ2006。白ワインなのにデギャンタージュされて、唸る程の旨さだった。
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12月 11日(火)ソーリュー、ボーヌは晴れ
朝 ソーリュー「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」朝食セット
歴史的建造物に指定された「サロン・アレクサンドル・ドゥメーヌ」で朝食を摂る
伝説の名シェフのアレクサンドル・ドゥメーヌ時代、ここは「ラ・コート・ド―ル」だった
在りし日のロワゾ―夫妻 3人の子供達とロワゾ―一家
今朝の気温はマイナス6度だった! ボーヌ市内の大手「ドメーヌ・ビショ」を訪ねる
ルレ・エ・シャトー特別プログラムでオーベルジュのシェフ・ソムリエであるエリック氏とワイナリー訪問
ブルゴーニュワインの白3本と赤3本をティスティング フランス最高職人MОFに選ばれたエリック氏
昼 ボーヌ「LeAir du Temps」パセリとハムのゼリー寄せ、牛脛肉の赤ワイン煮、
洋梨のシャルドネ漬け、コーヒー
昨夜のディナーがお開きになったのは午後11時過ぎだった。フレンチのフルコースは12時を回る
なんてことはチョクチョクあるから昨夜など早かった方か。しかし、夜中に何度も足が攣って、頼
みのツムラ68も効かずに往生した。6時に起きたが眠くて眠くて。しかも外気はエラク寒そうだ。
後で聞いたところマイナス6度だったというから寒いハズだ。朝食は7時半から。ロワゾ―氏がオ
ーナーになる前こここは「ラ・コート・ド―ル」という3ツ星レストランで名シェフのアレクサン
ドル・ドゥメーヌが腕を振るっていた。パリからニースやカンヌに行く途中で、店の評判に惹かれ
てチャップリンやエディット・ピアフ、ゲーリー・クーパーなどが訪れたと言う。未亡人のマダム
・ロワゾ―は「ラ・コート・ド―ル」が使っていたダイニングルームを歴史的建造物として申請し、
それが認められた証が部屋の前に表示されていた。さて、朝食であるが、これは7年5ヶ月前とほ
ぼ同じ。具だくさんのハムとピクルス、半熟茹で卵以外はすべて甘いものとパン。糖質の花園によ
うこそ!って感じでね😢 エェ!エミ子さん、バターたっぷりのクロワッサンにそんなたっぷり
バター塗って、その上にいくつものジャムのっけて食べるの?「これが至福」って。ヤメテよ〜!
ボーヌに出かける前親しい人から家族が病気らしいと連絡があった。昨日お世話になった税理士の
先生が亡くなったという訃報もあったばかりだ。さて今日の午前中はボーヌにある大手ワイナリー
「ドメーヌ・ビショ」の見学と試飲。同道したオーベルジュシェフ・ソムリエが解説をしてくれた。
1443年ブルゴーニュ公国の宰相二コラ・ロラン夫妻が貧しき人々のための病院を建設。1971年まで利用された
再現されたキッチン 現役の養老院もある チャペルにあったヴェイデンの「最後の審判」
「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」のショップ 「ラ・コート・ド―ル」の名前も残る 「特級街道」の地図
夜 部屋食(自由食)ローカーボ酸辣湯麺、ローカーボナッツ、ローカーボクッキー、岡山の和菓
子、ウィスキー
ボーヌでランチを摂った後、オテル・デュー「神の館」に行った。ボーヌはブルゴーニュ地方の中
心地だから、ワイン関連のツァーに参加すると何度もこのオテル・デューに来ることになる。何せ
観光の目玉だから、というか所謂観光するところはここしかないからさ。オテル・デューは、ブル
ゴーニュ公国の宰相二コラ・ロラン夫妻が貧しき人々のための病院を私財を投じて建設したと伝え
られているが、40年間のガッツリ蓄えたロラン夫妻のせめてもの償いという説もある。この病院
の運営費は病院が所有する膨大な葡萄畑から作るワインの売り上げで十分に賄え、それで500年
続いたっていうんだから凄いじゃないか。ソーリューに帰って、オーベルジュのショップを覗く。
前回はここで店名が入ったエプロンなど買ったのだった。そうだ、歯科技工士のI藤さんに記念
品を買おう。今夜は自由食。ホテル近くの店に誘われたが、暖かな部屋で「ズルッと食」をする
ことに。旅行中の無酒日にしようかとふと思ったのだが、昼間あれだけワインを試飲したことを
思い出した。アハハ。あれだけ飲んで無酒日は無いでしょう。じゃ、ウィスキー飲みましょうか。
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12月 12日(水)ソーリュー、ブロションは晴れ
朝 ソーリュー「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」朝食セット
毎日同じ朝食。ヨーグルトつけて!
昼ブロション「Gaugry」チーズ5種ティスティング(ブリュア・サバラン、スーマントラ
ン、クレジール・オン・シャブリ、ラミット・シャンベルタン、エポワス)、パン、赤ワイン
リヨンに比べて、こちらは気温はグンと下がって寒いが、連日良いお天気で気持ちが良い。朝食は
昨日と同じ(毎日同じです!)だったので、せめてとヨーグルトを注文。昨日のワイナリ―訪問に
続き、今日はチーズ工場に行く。パトリック・ベルトロンシェフお勧めでブロションにあるエポワ
スチーズファクトリー「ゴーグリ社」に行く。原料の牛乳が搬入される午前5時頃から工場は稼働
しているとかで、私達が行った頃は後片付けをそろそろやろうかという感じだった。ウオッシュタ
イプのチーズの製造過程をビデオで見ながら、工場の中をチラチラ覗いて進んでいく。あとはティ
スティングして好みのチーズを売店で買うだけ。テーブルに座ると各自に5種類のチーズが配られ
る。1杯の赤ワインとパンも。右から@ブリヤ・サヴァラン(乳脂肪75%)、Aスーマントラン、
Bクレージール・オ・シャブリ、Cラミ・デュ・シャンベルタン、Dエポワスである。@とAはパ
リ農業祭金メダル、Dのエポワスはブルゴーニュ地方のブランデー「マール」で表面をウォッシュ
してから熟成したもの。1番人気はDのエポワス、2番人気は@のブリヤ・サヴァランだった。さぁ、
これからは買い物タイム。私も買ったです。「真空パックにしてね」。今日のランチはこれで十分だ。
この辺りはグランクリュのぶどう畑が広がる
元修道院前で写真ストップ ロマネコンティの畑はすぐ傍
夜 ソーリュー「ルレ・ベルナール・ロワゾ―・デ・ソン」アミューズ2種、プチマロンのポター
ジュ レポワスのカナッペ添え、パン、鱒のローストに冬野菜を添えて、ホロホロ鳥のロース
ト、4種チーズ、マロンのムース アップルキャレメリゼ、カモミールティ、ミニャルディー
ズ)、白ワイン、赤ワイン
チーズ工場から「特級街道」を走る。特級とはブルゴーニュワインの中の僅か1%しかないグラン
クリュのことである。その次がプルミエクリュだが、それも全体の11%に過ぎない。今バスが向
かっているのはその中でも最高峰であるロマネコンティの畑。私はもう2度行ったので、バスの中
で本を読んでいた。明日は帰国日だ。夕食の前にそろそろパッキングの準備もせねばな。最後の夕
食となる今夜はオーベルジュ内のセカンドレストラン「ルレ・ベルナール・ロワゾ―・デ・ソン」
だ。7年5ヶ月前には無かった。今は日本人の伊藤氏がシェフだそうだ。庭園の向こう側にあるの
で、すぐ近くではあるがコートを着て出かける。レストランの1階は評判が高いスパも出来ていた。
夕方スパ利用したK澤さんは素晴らしいスパだった!と絶賛されていた。次回(あるんですかぁ?)
は水着必携だわね。鱒のロースト冬野菜添えの一皿が美味しかった。Y村さんのお誕生日を祝った。
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12月 13日(木)ソーリュー、パリは晴れ
朝 ソーリュー「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」朝食セット
長い歴史を持つノワイエ・シュール・スランの村に立ち寄り、散策をする
14世紀から18世紀に建てられた木組みの家並みがメインストリートに続く
こんな車があって車好きが喜ぶ 村の下方にはスラン川が流れる
昼 ノワイエ・シュール・スラン「ミレジム」前菜ヴュッフェ、チョイスメイン:ポークの赤ワイ
ン煮、デセールヴュッフェ、白ワイン
今日は帰国日。パリまで数時間をバスで移動する。3日間続いた「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」
の「糖質パラダイス朝食セット」も今日でやっとお別れ。私としては助けてくれ〜!て気分だった
から正直ホッとする。ここに限らず、フランスの高級ホテルの朝食セットは似たようなものだ。フ
ランス人には糖尿病の人っていないんですかぁ。それはそうとして「ルレ・ベルナール・ロワゾ―」
さん、お世話になりましたぁ〜。オー・ヴォワー!1時間程でノワイエ・シュール・スランに到着。
紀元前1世紀にローマ人が来た時には既に村は存在していたらしいよ。小さな村だが、メインスト
リートには14〜18世紀に建てられた木組みの家がそれぞれの個性を発揮していて華やかなに見え
る。村のどんつきまで行って坂を下りるとスラン川が流れ、川沿いの道をのんびり散歩しているう
ちにお腹が空いて来た。今日は肉屋さんが経営する村一番の食堂でランチを摂る予定だ。行ってみ
ると「雛には稀な」という言葉は失礼かもしれないが、実にセンスの良い店内装飾でお洒落なヴュ
ッフェ前菜料理が並んでいた。メインはチョイスでデザートもヴュッフェだった。フランス人ドラ
イバーとのお喋り(もち直接ではないよ)が楽しかった。さて、それではパリの空港まで直行だ!
夜 ANAパリ=羽田ビジネスクラス機内食(和食)
JALで帰られる皆さんと第2ターミナルお別れして、ANAで一人で帰る私は第1ターミナルま
でバスで送って貰う。初めてこの円形の第1ターミナルを利用したのは開設して5年後の1974年
のことだったが、何てアバンギャルドなの!と魂消たものだ。しかし、今やシャルル・ド・ゴール空港の中
でも最も古いターミナルで老朽化が目立つんよ。エールフランスが加盟しているスカイチーム以外
の航空会社(JALはワンワールド加盟だけど特別待遇)に使わせているんよ。腹立つけどそうゆ
うことなんよ。いつもの和食の夕食を食べてから映画「クレージー・リッチ!」、映画「日日是好日」
の2本を観た。ハリウッド映画なんて超久々だが、「クレージー・リッチ!」は憂さ晴らしには良い
かも。それに対して「日日是好日」は「エリカ38」と並ぶ樹木希林さんの遺作。茶道の先生役で、
弟子の黒木華などを茶道の道に導いていく。樹木さん「にちにちこれこうじつ」を地で行った人生
だったように思う。何となくわかっていたつもりの茶道の深さを実感した。父親役の鶴見辰吾、チ
コちゃんだけでないんだ。その後は「孤独のグルメ」大阪お好み焼き編観て下世話な世界へ逆戻り。
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12月 14日(金)東京は晴れ
昼 ANAパリ=羽田ビジネスクラス機内食(サラダ、「一風堂」味噌ラーメン、ヨーグルト)
夜 荒木町「おく谷」お通し:鶏肉ときのこ炒め、カレー大根500円、秋刀魚肝焼き850円、チキ
ンの柚子胡椒焼き(サービス)、広島牡蠣バター焼き800円、赤天700円、日高豚のジンジャ
ーオニオンソース950円、(山形牛コロッケ850円オミヤ)、小ビール、麦焼酎「吉四六」ボト
ル @1万220円
これだけ海外に行っている私だが、時差ボケを知らない。往路は到着翌日早く起きてしまうなんて
こともあるけど、復路ではほぼ時差の影響は感じたことがない。海外から帰ってから10日程昼夜が
逆転して・・なんて人がいるが、何でさ!って感じ。そのコツは機内で寝ないことだろうと思って
いる。行きも帰りも一睡もしないなんてこともザラ。帰国した日はどんなに眠くても普段寝る時間
まではガマンする。持ちこたえたらフツーに寝て、翌日フツーに起きる、ところが、今回は3時間
ほど寝てしまった。昨日の朝早く起きたことと、夕食時赤ワインをガッツリ飲んで酔っ払ったのが
その原因だと思う。午後4時頃タクシーで帰宅し、夕食は「おく谷」でガッツリ食べて飲む。日高
豚ジンジャーオニオンソースは凄いボリューム!留守中りんごとラ・フランスなど多数の品が到来。
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12月 15日(土)晴れ
朝 家食 卵とツナのサラダ、チーズ、ブランパン、オマール海老のビスク、りんご、低糖ヨーグ
ルト
日本の朝食はサッパリしておるのう
昼 新橋「リンガーハット」野菜たっぷり食べるスープ864円、餃子3個205円、アイスコーヒー
216円
週末は後払いになる
時差ボケほぼゼロ人間なので、帰国翌日の午前中でもフツーに予定を入れる。今日もプラズマ治療
院とハシゴで美容院の予約を取ってある。でもプラズマ治療が終わった後、0本先生から「予約時
間いつもより30分早かったのに、いつもと同じ時間にいらっしゃいましたね」と指摘されてギク
ッ!やっぱり時差ボケ?イヤ、人間がボケてんねん。この1週間の食生活を大いに反省して昼食は
麺抜きの野菜たっぷり食べるスープ。でも餃子も3個食べてしまった。美容院ではカット&ダイを。
夜 家食 鶏鍋、牛肉コロッケと野菜、ネギひきわり納豆、野菜とエノキ茸豆腐の味噌汁、発芽米
金のいぶき入りご飯、ラ・フランス
昨日帰国したばかりであるが、実は来週水曜日からまたヨーロッパに行く。ナヌ?師走のこの忙し
い時に2度もヨーロッパなんかに行くんかい!う〜む、じゃ、それで最後だろうな、今年は。イヤ、
それがそうでもなくて、あと2回・・・。はぁ〜?呆きれてもうて顔みたない!アッチ行け!へい
・・。ってな具合なので週末は地味食+無酒日とするつもりなのでございます。それにしてはオカ
ズ多過ぎるんとちゃうんか?はぁ〜。ネギ納豆と味噌汁と山形のラ・フランスが美味しい!無酒日
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12月 16日(日)くもり
朝 家食 卵2個入り野菜とエノキ茸豆腐の味噌雑炊、りんご、飲むヨーグルト
昼 家食 納豆にぎらず、茹で卵、ネギの味噌汁、お茶
伊勢丹から注文していた玄関用椅子が届いた。なかなか。郵便局から再配達があった。クロネコが
集配に来たのでクール便を出した。消防設備の点検の人がやって来た。あぁ〜忙しい。家にいると
こんなに人が来るんだね。もう昼過ぎちゃったよ。これからランチに出かけるのも面倒だし、テキ
トーなもので済ませる。温かいご飯にネギ納豆のっけてパリパリの海苔を巻いてと。パクッ。旨!
夜 歌舞伎座客席にて 大歌舞伎観劇弁当「檀浦兜軍記 阿古屋」2千円、お茶
2千円だけあってオカズ多し
歌舞伎座の夜の部に行く。今月は玉三郎ゼミナールみたいなプログラムだ。入ってすぐ筋書を買お
うとお財布を探している時、声を掛けられた。大S子さんとお母様がニコニコ笑っている。あらま
ぁ〜、同じ日になったわねー!歌舞伎座で大母娘とバッタリ会ったのは3回目、S子さんとは他の
芝居でも3回同じ時に観ている。よくよく縁があるのか。今月は夜の部がAプロとBプロ、しかも
Bプロは偶数日と奇数日で異なるから、すべて観るなら夜だけで3回(昼の部も入れたら4回!)
通わねばならない。そうも行かないから私は夜のAとB偶数日の2回にしたけどね。で、今夜はB
偶数日だ。最初の演目は「檀浦兜軍記 阿古屋」。この20年以上玉三郎だけが演じて来た阿古屋を
梅枝が初役に挑む。玉三郎は何と人形ぶりの岩永左衛門致連を演じるというビックリの配役。何し
ろ阿古屋は最高位遊女の位取りと劇中で琴、三味線、胡弓を演奏するという女形役でも屈指の大役。
だからこれまでは玉三郎しか演じられなかったのだ。さぞや梅枝は緊張しているだろうなぁと察し
ていたが、そのピンと張りながらも儚げなこの人の風情が、いかにも絶望の淵で運命に翻弄されて
いく阿古屋になっていて感動的だった。大サービスのつもりなのだろうが、玉三郎の岩永は「今後
はごめん下さいまし」だ。奇数日の阿古屋はやはり初役の児太郎。初重忠の彦三郎好演。2つ目は
「あんまと泥棒」。あんまに中車、泥棒に松緑。中車は3回目のあんま役だが、芝居上手のこの人
だけに「これで良い」と思わない方がいい。最後は玉三郎の舞踊で「傾城雪吉原」。彼はこうゆう
美しい役の方が良い。でもポーズ集のような舞台だった。今月は早く終わるから帰りに飲みに行く
手もあったが、ほら、来週海外に出かけるまでは粗食+無酒日で過ごそうと決めたので、歌舞伎座
の客席でお弁当食べて2日続きの無酒日とした。でも、2千円する大歌舞伎観劇弁当「檀浦兜軍記
阿古屋」を奮発してちょっと豪華な弁当夕食。芝居がはねて真っ直ぐ帰宅したら午後8時半だった。
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【今週の振り返り】
個人としての憂鬱なことだってたくさんある。毎朝の体操にも関わらず、膝の痛みは相変わらず。
旅に出かけても「歩いて行く場所」には行きたがらなくなったし、新しいことへの好奇心もガクン
と下がったような気がする。心の中で自動的に自分の行動に縛りをつけてしまっているのかもしれ
ない。すると更に歩行数が減って運動不足に拍車をかける。目がしょぼしょぼしてよく見えない。
元々目が悪いのに眼鏡もコンタクトレンズも付けずに、この年まで裸眼(きゃっ!恥ずかしい。あ
ぁ眼だった)のままでよく見えない人生を送って来た。しかし近年のしょぼしょぼ具合はハンパ無
く、長年本好きを自負して来たのに年々読む量は減り続けている。「何冊読んだなんて決して言う
まい!」と決めた程の本読まず人生になりつつある。本を読まないと益々惚けるような気もする。
耳が遠くなった。テレビの音量がどんどん大きくなり、数人で会話していると相手が話しているこ
との半分位しか理解できないこともある。耳が遠くなっているだけでなく、アホに近づいているの
かもしれない。他にも腹八分目が実行出来ない、減量が出来ない(と言いながら体重計には乗らな
い)、食欲が落ちない、食べ物が美味しくて仕方ない、いつも食べることを考えている・・・いつ
までも言ってろ!
個人の憂鬱もあるが、もっと憂鬱なのは今の世界のことである。世界の大国と言われる国を筆頭に
「自国さえ良ければそれで良し」という考えが地球上に蔓延している状態に深い溜息をつき、これ
からのことを真剣に憂慮している。ロシアのプーチンはメドベージェフを抱き込んで任期延長や選
挙違反、対抗勢力の粛清などの大荒技を繰り返し、大統領→首相→大統領を実現した結果、21世
紀になってからずっとロシアで強権を振るっている。ウクライナはクリミア半島を奪われた。アメ
リカでは、まさかまさかの選挙結果でトランプ大統領が実現してしまった。彼のことは皆さんも十
分ご存知だから一々は言わないが、2年間のトランプ滅茶苦茶政治をアメリカ国民(共和党)は深
く反省しているのかと思ったら、昨年の中間選挙で下院は民主党が奪還してものの上院は共和党が
勝利した。あのトランプにNО!を突き付けないアメリカに心底ガッカリした。中国の習近平国家
主席は、一見リベラルな主導者にみせながら国家主席の任期を撤廃して「習終身体制」を着々と築
いている。このトランプ×習近平の米中貿易戦争に世界中の経済が巻き込まれている。
それではEUはどうなんだ。自国最優先主義の大国の動きをEUに止めて貰おうじゃないか、と思
う。しかし、ここも深刻な問題発生しまくりで風前の灯状態。まさかまさかの出来事は、トランプ
大統領登場の半年前にあった。あのイギリスがEU離脱の国民投票でギリギリではあったが「離脱
派」が多数を占めたのである。丁度その時、奥ピレネーで高山植物のフラワーウォッチングツァー
に参加していたのだが、ガイドはイギリス人男性だった。投票結果に彼は「馬鹿げている!」と絶
望的な表情を見せた。あれから2年半以上経過したが、現在のメイ首相はEU離脱交渉さえ難儀し
ている状態だ。残るEUの屋台骨はドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領なのだが、
ドイツは先般の選挙で連立与党が劣勢となり、メルケル首相は次回選挙で引退を表明した。そんな
こと言わないでよ、お母さーん!移民問題が大きなキッカケとなって、EU加盟国の党首が右翼寄
りになっていることは否めず、EUが健全な歩みを続けるためには強力なリーダーが必要なんだけ
どね。フランスのことはまたあとで。
独裁者と言えば、スターリンやヒットラー、ムッソリーニ、ポルポト、毛沢東など歴史上の人物と
思いがちだが、どっこい今だって世界各地で独裁者が暴れている。ジンバブエ、エチオピア、スー
ダン、北朝鮮、ベネズエラ、フィリピン・・・・。貧困に苦しむベネズエラやギャングが横行して
内戦地並の殺人が行われても政府が無策のエルサルバドルやホンジュラスから逃げ出す人々はアメ
リカを目指して歩き出したことは皆さんもよくご存知と思う。メキシコを通過してアメリカに入国
しようとする移民も遮断しようとトランプは高い高い壁を建設しようとしているが、民主党が多数
の下院はその予算を通さない。予算が付かないから一部政府機関を閉鎖したりする事態も迎えてい
る。世界は繋がっているね。つい最近ブラジルでは極右ボルソナロが大統領に就任し、その攻撃的
な政治姿勢から「ブラジルのトランプ」と評されている。あ〜ぁなのである。
で、フランス。テレビでパリの凱旋門広場で警官隊と激しく激突する黄色のベスト姿をご覧になっ
たと思うので詳細は避けるが、11月中旬から本格的になった「ジレ・ジョーヌ運動」は週末ごとに
激しさを増すばかりだった。パリの目抜き通りであるシャンゼリゼ通りは、稼ぎ時のクリスマスシ
ーズンの土曜日、店のシャッターを閉めて自衛し、ルーブル美術館、エッフェル塔、パリオペラ座
も閉鎖された。あの美しいパリがどうなってしまうの!とパリ好きは泣きそうだったろうね。そん
なフランスに行くという私に「そこだけは止めておけ」「危険な場所には行かないように」「十二分
に気をつけて」と山程ご心配を頂いた。私はリヨンとブルゴーニュ地方に行くのであって、パリは
空港だけよ、と説明したのだが。ま、パリから地方にも飛び火しつつあるという報道もあったから、
無事だったのは幸運だった。一見豊かに見えるフランスだが、その実労働者階級は貧困に苦しむ格
差社会だ。富裕層への税負担を求め、その中心的人物であるマクロン大統領の辞任を要求している。
年末で規模は小さくなったが、この運動は終わっていない。マクロン大統領は、自国のことだけで
精一杯で、EUのリーダー役をやっている余裕は無さそう。で、私の憂鬱はさらに深さを増すので
ある。
オイラは楽観的なんだニャ