148番目の元号が「令和」と発表された今週、友を送った
4月1日新元号発表 4月6日告別式
4月 1日(月)京都は晴れのち曇ったり降ったり 今日も肌寒い 新元号「令和」発表!
朝 京都家食 アボガド納豆トマト、変わりポテサラ、「四季なかむら」の炊き込みご飯おにぎり、
野菜と生姜のスープ、せとかと苺、飲むヨーグルト
11時半の予定時間より10分近く遅れて新元号の発表があった。「令和」だって
先週の水曜日から京都の家に来ている。金曜日からはA先生とマキコが来て一緒に花見に行った。
そして彼らは3泊して今日帰る。帰る日彼らは早起きする。って今朝は私が5時半に起こしてしま
ったんだけどね(笑)。いつも徹底的に掃除してくれるから彼らが帰ると家はピカピカになる。11
時に出発と言っていたが、新元号は11時半に発表予定だ。発表見てから出かけたらと誘い、3人で
テレビ画面を見つめる。時間になっても発表会場に菅官房長官なかなか現れず、どうしたんだべか。
予定より遅れること10分余ようやく新元号が発表された。「令和」かぁ。令と書くのかマと書いて
良いのか迷うわな、と思ったら後刻どっちでも良いと。街の声では昭和の「和」があるので落ち着
くという声が多かった。典拠は万葉集の巻5、梅花の歌三十二首の序文で、初めて漢籍でなく日本
の古典から選定されたということだ。しかし、後日万葉集の梅の歌は後漢の詩人張衡の「田に帰る
賦」にある「仲春令月、時和し気清し」に近いよね、という指摘もある。それはともかく安倍首相
は万葉集だと燥いでいるようだった。「令和かぁ」と言いながら、A先生とマキコは帰って行った。
昼 京都・三条通東洞院東入ル「カマル」サラダセット:コールスローサラダ+カレーコンビネーショ
ン(やさいカレー+キーマカレーSライス200g)1100円
やさいカレー+キーマカレーのカレーコンビネーションを食べる。激辛のビーフはもうムリ?
午後のお茶 京都・八百一本館「ザ・ブレッド」アイスコーヒー280円
夜 京都家食 鯖の生姜煮、牛肉と玉葱炒め、変わりポテサラ、トマト、ひきわり葱納豆、春キャ
ベツとエノキ茸豆腐の味噌汁、ご飯
今夜の夕食用の買い物がてらランチに出かける。久しぶりの「カマル」のカレー。以前は激辛のビ
ーフカレーなどを食べていたが、年と共に激辛はシンドクなって来た。2種のカレーを選べるコン
ビネーションカレーは昼4種のカレーの中から全く辛くない野菜カレーとチョイ辛のキーマカレー
を注文。カレーはご飯150gのSSから400gのLまで6種類あり、私は下から2番目のご飯200g
のSサイズ。SSでも良かったのだが。店の棚にはご飯サイズに合わせた6種類の皿が並んでいて、
何となく楽しくなる。ランチ後に寄った八百一本館。これまでテナントで入っていた鮮魚専門店の
「西浅」が昨日で閉店し、明日から新しい魚屋さんが入居するらしい。今夜は4日ぶりの家食。牛
肉と玉葱炒めと味噌汁を作っただけの地味な食卓だけどとても美味しい。夕食の片付けが終わった
ら、先週金曜日の「歴代ヒロインがチコちゃんに叱られる 朝ドラ100作!全部見せますスペシャ
ル」をじっくり見直す。何せ朝ドラファンなもんで。「雲のじゅうたん」の浅茅陽子、「おしん」の
小林綾子、「ひらり」の石田ひかり、「ちゅらさん」の国仲涼子、「ふたりっ子」の三倉茉奈、三倉
佳奈、「ちりとてちん」の貫地谷しほり、「マッサン」のシャーロット・ケイトフォックス、それに
「なつぞら」の広瀬すずが出演。番組後半では視聴者が選ぶ「朝ドライチオシランキング」が発表
された。1位は「あさが来た」、2位「あまちゃん」、3位「ひよっこ」、4位「カーネーション」・・
と私のランキングとかなり近い。中でも2007年の「ちりとてちん」が8位に入っていたのが嬉しい。
「おしん」は1983年でも堂々の16位。世界の「おしん」だし。好きだった「雲のじゅうたん」は
1976年だからさすがベスト20には入っていなかったがヘバちゃん浅茅陽子を観られたからいいや。
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4月 2日(火)京都は晴れ 今日も寒い! 日本各地で4月なのに雪が!
朝 京都家食 アボガド納豆トマト、野菜とフランクフルトたっぷりポトフ、茹で卵、チーズ、ブ
ランパン、飲むヨーグルト
昼 京都家食 春キャベツとエノキ茸豆腐の味噌雑炊、変わりポテサラ
このところ肌寒い日が続いている。早くも満開を迎えたところもあれば咲き始めたところもある桜
だが、花が長持ちするためにはこの寒さは良いのかもしれない。しかし、4月というのに雪が降っ
たところも全国各地であって、人騒がせな寒さでもある。胃は強いのに腸が弱い私にはこれが良か
ろうと、少し前からアボガドをせっせと食べている。アボガド1個で牛蒡1本分に相当する食物繊
維が含まれているそうで腸の動きを整えるには良いだろうと思うのだ。調べてみると、血液サラサ
ラにしたり体脂肪を落としたり、肝臓を守ったりアボガドって栄養の優等生で凄いわねぇアボガド!
夜 京都・ザ・サウザンドキョウト「スカーラエ・プラス」Gratiasコース1万4000円
(砂利道:フォアグラとアーモンドや竹炭の砂利と黒いブリオッシュの岩、イマジネーション:
煙の中から現れる鶉肉と菜の花に温かいスッポンスープ柚子を散らして、Tacosメキシコ
←ヨーロッパ:フランス産ジロールとイタリア産アーティーチョークをのっけたタコス、クッション上の
熱々のパンと桜風バター、フランス産リー・ド・ヴォーとルッコラ白ワインソース京都山羊の
ヨーグルトを添えて、ホワイトアスパラと茹で卵:ホワイトアスパラガスと独活チキンブイヨンソース鶉の茹で卵をツブ
して、極薄生ハムで包んだ揚げニョッキゴルゴンゾーラと野菜出汁、金目鯛のウロコ焼きサラ
ミのスープグリーンピース添え、京のヒレ肉フォンドボーソース筍天豆生ウニ3種の人参チップと共に、カ
マンベール:ってナリスマシでしょ!実はヨーグルトとサワークリームのムース、クリームブリュレ
と生姜のアイスクリームパウダー、チョコ2種とメレンゲで作ったプチパニーニ、カモミールテ
ィ)、ペアリングワイン8種1万円(白:イタリア、白:スペイン、白:カルフォルニア、ロゼ:イタ
リア、赤:イタリア、赤:フランス、赤:チリ、デザートワイン:イタリア) @2万8512円
正面の奥はオープンキッチン。手前コの字型のカウンターで「スカーラエ・プラス」は供される
緒方くも副料理長奮闘中 「あぜ道」 「イマジネーション」
「Tacosメキシコ←ヨーロッパ」は煙の中から現われる
恭しく供されたパンは分厚いクッションの上に 鶉の卵ですか?
ワインのペアリングもなかなかであった。メインは京のヒレ肉フォンドボーソース
カマンベールチーズを2分1箱なんて食べられない!と思ったら・・・
最後はデザートワインで。 このちっこいパニーニに注目!芸コマでしょ?
「スカーラエ・プラス」担当緒方くも副料理長と元「京都ネーゼ」木原副料理長
1月末に京都駅のほど近い場所にオープンしたホテル「ザ・サウザントキョウト」。京阪ホテルグル
ープの経営で、レストランは日本食の「KIZASHI」とイタリアンの「SCALAE」。その
「SCALAE」に長年「京都ネーゼ」で活躍した木原さんが4人の副料理長の一人として入店さ
れた。じゃ行かねばね、ということで今晩お邪魔した。この店には2つの顔がある。通常メニュー
で朝も昼も夜も料理を供し続ける「スカーラエ・モデルナ」に対して、夜だけ稼働するカウンター
は「スカーラエ・プラス」。コの字型の最大14席のカウンターの中にオープンキッチンがあり、こ
こで緒方くも副料理長が親分の料理長のアシストを得て奮戦する。どうせなら面白い体験をしたい
と思い、今夜はその「スカーラエ・プラス」のGratiasコースとペアリングワイン8種コー
スをお願いした。最初に出て来た料理名はいきなり「砂利道」(笑)。これが岩でこれが砂利で・・
面白いなぁ。そして美味しい。真っ白の分厚いクッションに載せられたパンが運ばれて来たかと思
ったら、もちろんクッションは陶器。熱々だ。バターは季節らしくビーツで色付けられた桜の花び
ら型だ。こんな調子で、次にどんな「驚き」があるだろうとワクワクしながら食事が進む。一皿は
少量なので永遠に満腹にはならないじゃないかと思ったが、いやいや最後の方はかなりズシリと来
ていた。そこに緒方くも副料理長、やにわに取り出したのはカマンベールらしい丸い箱。「もうそ
んなに食べられないから」と断ると彼はふふふと笑って「大丈夫です、チーズはフェイク。これお
菓子です」。ヨーグルトとサワークリームで作ったムースだった!騙されたなぁ。お茶と共に供され
たプチパニーニには大笑い。メレンゲで作ったのそうだが、お麩のような味だった。どうゆう訳か
ホテルの社長から副総支配人などエライ方々が次々とご挨拶にみえて恐縮する。私ただの婆さん客
ですけど。今夜のもう一つの目的、木原さんが生き生きと働いておられてホッとした。また来ます。
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4月 3日(水)京都は晴れ 今日も寒おすなぁ
朝 京都家食 アボガドチキントマト、野菜とフランクフルトたっぷりポトフ、茹で卵、チーズ、
ブランパン、飲むヨーグルト
昼 京都家食 糖質ゼロ麺の鱧100%ちくわとじゃこ天卵うどん、変わりポテサラ野菜添え、苺
大鍋いっぱいに作ったポトフも今朝最後の1杯を食べた。暑い季節以外なら1度作れば何度も楽し
めて良い料理である。しかも毎朝ソーセージやキノコ類、じゃが芋などを追加していたらからなか
なか減らなくてね。最初に作った時鍋に入りきらなかった食材を毎朝追加していたのだ。京都の家
にいると私は突然「洗濯女」に変身する。そう言えば「ポルトガルの洗濯女」というシャンソンが
昔あった。パジャマや枕カバー、タオルなど一度使ったら必ず洗ってしまう。洗い熊、洗い豚・・。
木屋町通りを流れる高瀬川は江戸時代豪商・角倉了以が開いた運河だが、森鴎外の「高瀬川」の舞台にもなった
桜は水辺に向かって枝をどんどん伸ばすのよね
夕方のお茶 京都・木屋町三条「おがわコーヒー」ブラジルコーヒー600円
夜 京都・木屋町三条「京都ネーゼ」トマトと水牛モッツアレラチーズのカプレーゼ1400円、生
ハムとモッツアレラ1380円、ホワイトアスパラガスと山田農園の卵、キノコと筍のラグーグ
ラタン1800円、ダレッジョチーズのソテー800円、スパゲッティアラビアータ(ハーフ)、グ
ラス白ワイン、赤ワインボトル(SILENUSカベルネソービン2014ナパヴァレー)
@1万9590円
昨夜はザ・サウザンドキョウト「スカーラエ」で木原さんを訪ねたから、今夜は師匠の森さんの店、
「京都ネーゼ」に行く。その前にお天気がイマイチだが、木屋町通リ沿いというか高瀬川沿いの桜
を見物しよう。あいにくの曇りで青空がバックに無いから桜の写真もどこか寒々としているのが残
念だが、水に向かって枝を伸ばす習性を持つ桜を眺めるのは楽しい。「高瀬川」と言えば森鴎外の小
説がある。若い頃読んだ覚えが何となくあるが、実際の高瀬川のイメージとはエラク違ってみえる。
寒くなったので木屋町三条の角にある「おがわコーヒー」で休憩してから「京都ネーゼ」に行った。
これまで木原さんがやってくれていたワイン選びはホール担当森夫人のマダムが、料理の後任には
女性スタッフが入っている。オーナーシェフの森さんは料理学校の先生をやっていたこともあって
昨日ご挨拶した「スカーラエ」の料理長も生徒の一人だったそうだ。彼はイタリアに渡って星を獲
得したのだから凄いね。みんな新しい段階を迎えているということだな。いっぱい食べて飲んだ夜。
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4月 4日(木)京都は晴れ ゴーン容疑者4回目の逮捕 ピエール滝容疑者保釈
朝 京都家食 アボガド納豆トマト、茹で卵、チーズ、ブランパン、野菜と生姜のスープ、飲むヨ
ーグルト
昼 京都島屋「糖朝」海老餡かけ堅焼きそばセット(糖朝まんじゅう、3色スィーツ)1836円、
ジャスミンティー(島屋会員サービス)
島屋の帰りに近所の「六角堂 頂法寺」でお花見
聖徳太子創建の「頂法寺」に親鸞は比叡山から毎夜六角堂に来て籠り、朝比叡山に帰った。95日目にお告げをうけ浄土真宗を開く
しだれ桜の御幸桜、平安しだれ桜、染井吉野の3種類の桜が楽しめ
午後のお茶 京都「リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー京都」アイスコーヒー500円
マンション1階の店でお茶
用があって昼前島屋に行った。どうせだから昼食も済ませよう。殆ど考えることもなく「糖朝」
へ。カレーも好きだが、中華好きの夢子である。海老餡かけ堅焼きそばセットなんて注文したら、
糖朝まんじゅうと3色スィーツが付いて来た。トリプル糖質じゃないのよ!夢子さん。そうだす
なぁ、困ったお人ですなぁ、ポリポリ。帰りがてら六角堂の桜を見に行く。家の中から見下ろせ
るのだが、やはり近くで見たいし。六角堂とは建物の形状からついた通称で、正式名は頂法寺。
あの聖徳太子が創建された寺である。聖徳太子を尊敬していた親鸞は、六角堂に百回籠ることを
誓い、毎夜比叡山から下山しては六角堂に籠って、朝また比叡山に帰るという日々を続けること
95日。とうとうお告げを受けて浄土真宗を開くきっかけになったのだそうだ。境内で3種類の
桜を楽しんだ後、住んでいるマンション1階に昨秋オープンしたパリから来たパン屋兼カフェの
「リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー京都」に行く。お披露目で招待されて以来初だ。
夜 京都・竹屋町通室町通東入ル「実怜」お通し:蛍烏賊と菜の花の酢味噌和え、実怜風ポテトサ
ラダ(大盛り)、竹の子木の芽和え、うすい豆摺り流し蕎麦の実のせ、鰯のオイル漬け新玉葱
と葱、紋甲イカと淡路の生ウニ、煮穴子炙り海苔添え、このわた茶碗蒸し、もろこ焼き、スッ
ポン雑炊)、白ワイン、麦焼酎「兼八」ダブルロック3杯 @1万9100円
〆はスッポン雑炊
今朝早くゴーン容疑者が逮捕(4回目)され、保釈されても別件なら逮捕もあり得るんだなと驚
いたのだが、暗くなってから大麻などで逮捕されていたピエール瀧容疑者保釈された。入る人出
る人。たくさんの作品に出演していたからトンデモナイ迷惑をかけているのだが、出て来た彼は
何だか軽やかな感じで表情もサッパリしていて違和感があった。別に尾羽打ち枯らして出て来い
とは言わないが、「だから何だ!」って思っているように見えてしまってね。それはともかく、葬
儀のため帰京日を繰り上げたので今夜が京都最後となった。「実怜」に行った。予約がなかなか取
れず変だなぁと思っていたら、こちらも一番の若手兄ちゃんが突然辞めてしまったのだそうだ。
黙々と働く若者だったが、料理とは全く違う世界を目指すらしい。一時的に手伝いに来ている人が
楽しい人で店内は賑やかだ。どれも美味しかったが、ことに竹の子木の芽和えとうすい豆摺り流し、
鰯のオイル漬け、このわた茶碗蒸しが気に入った。スッポン雑炊は量あって嬉しい。また来ますね。
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4月 5日(金)京都も東京も晴れ 東京は23度但し風強し!
朝 京都家食 アボガド納豆トマト、茹で卵2個、チーズ、ブランパン、卵とコーンのスープ、飲
むヨーグルト
昼 新幹線車内にて 「田毎」の折詰弁当2916円
帰京の日はいつものように早起きして、洗濯、掃除、ゴミ捨て。これらをチャチャっとやって戸締
り、火の用心を確認して京都駅に向かう。老舗弁当売り場で残っている弁当の中で「田毎」の折詰
弁当を見つけた。2916円もする。今夜はツライ葬儀があるからお弁当はちょっと豪華に行ってしま
おうかと購入した。オカズがいっぱいで確かに美味しいが、いつも食べる御旅弁当で十分かな。今
日は朝から素晴らしいお天気だが、富士山も雲一つない青空にくっきり!晴れ男のお通夜らしい日。
午後6時から南青山の梅窓院で鈴木正紀さん(俳号:雅房)の通夜があった
在りし日の鈴木正紀さんを偲ぶ写真やビデオが・・涙が止まらない
夜 舟町「おちあい」おまかせ(玉こんにゃく、葱とこんにゃくのぬた、銀杏、ふぐと新牛蒡の揚
げ物、ししゃもと豆鯵、芋煮、麦焼酎 @4500円
帰宅して鈴木正紀さんのお通夜に行く準備をする。喪服、黒バッグ、数珠、お香典・・。これまで
も多くの葬儀に参列して来たが、これからはもっと増えるのだろうなぁ、悲しいことだが。葬儀は
南青山の梅窓院で行われる。初めて行ったのだが、外苑前駅から地上に出たところにある竹林の参
道を抜けて行くと隈研吾氏の設計による近代的な建物が見えてくる。ここで連句仲間の酔猿に会っ
た。I親ビンを宗匠として故人を含め6人で長いこと連句を巻いて来た。遺族席の90歳のお母さま、
一層痩せてしまった夫人のみっちゃんの姿が痛々しい。故人に直接頼まれたというО野さんが弔辞
をよんだ。涙が止まらない。ご焼香を済ませて案内されるままにお清め所に行くと、鈴正と一緒に
働いた人達、連句、俳句を楽しんだ人達で会場は溢れた。皆、涙を流しながら「お久しぶり」の挨
拶。「こんな時にお会いするなんてね」。彼を惜しむ人で溢れる会場を抜け出して「おちあい」に向
かう。いつも連句の打ち上げをやっていた「おちあい」。いつだったか奥の座敷で具合が悪くなっ
た彼のために救急車を呼んで貰ったころがある。「彼亡くなった」とご主人とナオミちゃんに伝え
ると「そうですか・・・あの夜のことよく覚えています」って。彼を知っている人といたい夜だ。
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4月 6日(土)晴れ
朝 家食 「かつくら」ヒレカツサンドトースト、野菜サラダ、野菜と卵のスープ、飲むヨーグルト
8時45分、告別式参列のため再び梅窓院に行く 福島只見からいらしたお母様と2人の弟さん
ビデオや写真の鈴正を見ていると亡くなったことが信じられない。葬儀が終わり彼を送った・・
昼 南青山「AHILYA」北インドBランチ990円(2色カレー:チキンと魚のカレー、ミニサ
ラダ、タンドリーチキン)、ラッシー110円(Sブーにゴチになった)
朝9時からの告別式に列席するため、梅窓院には8時45分に到着した。既に多くの人が着席されて
いる。姪御さんとI親ビンが弔辞をよんだ。辞世の句ではないが、雅房(鈴正の俳号)が1月末最
後に句会に出席して最高得点句となった句と出席出来なかったものの5句投句して特選となった句
が披露された。場内の泣き声が高くなった。最後のお別れをして見送った。近所に住むSブーとラ
ンチをしようと歩き出したのだが、私が疲れてしまい「この辺の店でテキトーに」とインドカレー
の店に入った。二人でしんみりとカレーを食べご馳走して貰った。早過ぎるよねぇ、と溜息ばかり。
午後のお茶 赤坂・キャピタル東急 クラブラウンジ「SARYО」バナナケーキ、コーヒー
クラブラウンジ「SARYО」でウェルカムドリンク。国会議事堂が眼下に見える!
最上階のクラブフロアーの客室。変わった間取りだ。障子を多用している
西向き(赤坂ビュー)の部屋だから西日が眩しくてね
夜 赤坂・キャピタル東急「水簾」天ぷらカウンター席 天ぷら鳳舞コース1万8057円(前菜3
種、天ぷら:車海老脚、車海老@、A、蕗の薹、生ウニ大葉包み、鱚、こごみ、めごち、タラ
の芽、海苔巻ハマグリ、椎茸、グリーンアスパラ、穴子、貝柱と海老のかき揚げ天茶、水菓子
:メロン・西瓜・梅羊羹)、白ワインシャルドネ2400円、麦焼酎「吉四六」ボトル1万5087円
帰宅して着替え、出かける準備。昨日京都から帰って来たばかりなのにまた?はい、さようで。
昨日今日の葬儀で「人生はいつ終わるかわからない。楽しむことを遠慮すまい!」とつくづく思
ったのだよ。ま、かなり前から実践しているじゃないかと言われればそうだけどね。夕方赤坂と
言うか永田町にあるキャピタル東急ホテルにチェックインした。16年ぶりくらいか。隈研吾事務
所がデザインアーキテクトを行った現在のタワーになってからは初めてだ。案内してくれた男性
スタッフに「ここ出来たのは4,5年前でしたっけ」「8年になります」「はぁ〜・・」。先ずは
27階にあるクラブラウンジに案内される。ここでチェックインし、飲み物を頂く。眼下は国会
議事堂と首相官邸!まさに非日常的な眺めである。客室は最上階の29階。ラウンジとは向きが
逆で、赤坂の街を一望できる。おっ!足元に見えるのは日枝神社じゃないか。京都の家からは六
角堂を見下ろし、ホテルでは日枝神社を。申し訳ありませんね、神様。夕食は日本料理「水簾」
の天ぷらカウンター席で天ぷら鳳舞コースを頂く。また?Iマリちゃんと帝国ホテル内「なだ万」
で食べてから2週間は経っていますって!たった2週間だが、天ぷらの種は春の山菜が増えた。
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4月 7日(日)朝曇り午後から晴れ
朝 赤坂・キャピタル東急 クラブラウンジ「SARYО」洋朝食ヴュッフェ
右下は首相官邸だよ
真正面にTBS,右側足下に畏れ多くも日枝神社が見える
昼 キャピタル東急 「ORIGAМI」排骨拉麺3088円、アイスコーヒー1425円
「ORIGAМI」名物の排骨拉麺だが、スープが多過ぎて排骨も麺もダムの底に沈んでいるようだ
汗をかくほどスープだけを飲み続けたらようやく排骨と麺が姿を見せた!
朝食はクラブラウンジ「SARYО」で洋朝食ヴュッフェ。クラブフロアー宿泊者なら無料であ
る。ラウンジを徹底的に利用しようと思えば、朝食、ティータイム、夕方のカクテルアワーなど
いろいろあるが、私は酒飲みなのにどのホテルでもアルコールサービスを利用することが余りな
い。酒は金を払って飲む、と決めているわけではないが、何だかただ酒に弱いというのか。その
代わりというワケではないが、ランドリーは大いに利用する。だいたいどのホテル(海外でもね)
でも出しているなぁ。今回なんぞはランドリーに出したい洋服をわざわざ持って来たくらいだか
ら(笑)枚数はいっぱいあるのだ。ランチはオールディダイニング「ORIGAМI」に行く。
午後出かけるので早めに行ったのだが「昼でもご予約が無いとお席をご用意出来ないことが多い
です。今でしたらどうぞ」と座れて良かったよ。この店には昔ながらの名物料理が数多くある。
それらの料理は「受け継がれた味」としてメニューに載っているが、そのトップバッターを飾る
のは排骨拉麺(パーコーメン)、堂々の3088円である。注文する。運ばれて来る。ビックリする。
だってなみなみ注がれたスープで排骨も麺も隠れて見えないのだよ。ダムの底に沈んでいるのだ
よ。せっせとスープを飲む。せっせせっせと・・。汗が出て来た。やっと排骨が姿を現わし、続
いて麺も・・。は〜食べる前から疲れるではないか。そのわりに味はフツーに思えてまた疲れた。
午後のお茶 日本橋「ドトール」アイスコーヒー280円
久々に日本橋に行く。三越に入るなんて何年ぶりだろう
いつの間にかコレド1〜3まで出来ていた! クラッシックカーのパレード
夜 キャピタル東急 「星ヶ岡」オーダーバイキング(シニア)キュウリ甘酢漬け、よだれ鶏、フ
カヒレ姿煮、北京ダッグ2枚、白菜クリーム煮、海老餃子、麻婆豆腐、ご飯、マンゴプリン
1万1048円、白ワイン・シャルドネ2138円、赤ワインボトル「コート・ド・ローヌ・レ・ク
ラエマ2015 9504円 @2万2690円
シニア料金があるオーダーバイキング!
デパートに用事があって、どこに行くか考えた結果超久しぶりに日本橋三越に行った。もしかして平
成になって初めて?なんてことは無いとは思うが、それほどの長いご無沙汰である。故に本館と別館
を行ったり来たりと迷って、お陰で歩数がグングン伸びた。せっかく日本橋に来たのだからちょっと
足を伸ばしてコレドという名前がついたビルを覗いてみる。そうか、昔「木屋」とか「にんべん」と
か日本橋の老舗があった場所にビルを造り、その1階路面店舗にその老舗が入っているわけね。反対
側の「千疋屋」があった場所には日本橋三井タワーが出来て、高級ホテルのマンダリンオリエンタル
がオープンしたのはもうずいぶん前だ。ここには泊まりに来たことがある。そこで思い出した!昔私
が一番好きだったカレー屋がここにあったんだった。蔦が絡まる2階建てのレンガ造りの店で、メニ
ューはカレー1品だけだった。水っぽくシャビシャビとした辛いカレーが熱々のご飯にかかってとて
も美味しかった。もちろん、カレー屋はもう無い。今夜はホテル中国料理「星ヶ岡」でオーダーバイ
キング。メニューから何品選んでもOKで、量も「少なくね」とか「たっぷりね」とかお願い出来る。
しかも65歳以上はシニア料金で数千円安いぞ。「というのがあるんですが、お客様は50代後半くら
いですか?」なんて嬉しいことを言ってくれるじゃないか。安くして欲しくて実年齢言っちゃった
よ(大笑)。フカヒレ姿煮だけでも相当するからバイキング絶対お得!〆はやっぱり麻婆豆腐とご飯。
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【今週の振り返り】
福島県の会津若松駅から新潟県魚沼市の小出駅までを結JRぶ只見線。秘境地域を走る絶景の路線
で、「紅葉の美しい鉄道路線ベストテン」の第1位、「好きなJRローカル線ランキング(東日本編)」
でも第1位に選ばれている。またこの沿線地帯は豪雪地帯でも知られ、並行する国道が秋から春に
かけて半年間通行止めになることから、只見線が福島県只見地区と新潟県魚沼地区の唯一の交通手
段となる。よって只見線は国鉄再建法の赤字ローカル線廃止対象から除外されている。雪が多い時
は、只見線もしばしば運休するのだ。
もうかなり昔のことだが、新しい年が明け、正月休みが終わってもある情報誌の編集課の社員は誰
も出社しなかった。編集長がイライラしているところに電話がかかる。「もしもーし、鈴木ですぅ。
あけましておめでとうございますぅ!あのですねぇ、年末から雪が降り続いて止まないんですよぉ。
で、汽車止まってもう何日も動かないんで会社行けませーん。従姉妹のアモからもよろしくって、
連絡ありましたぁ」。私にとっては絶望的な展開なのだが、彼、鈴木正紀さん(以下鈴正)はどこ
までも明るく私に報告するのだった。社員はたくさんいるのに、運命の悪戯か、その時の編集課社
員はどちらも福島県只見の出身で年末年始休暇は実家の只見に帰っていたのだ。それから毎日「今
日も動かないんですよ〜。駅に何度も電話して未だかーって催促してるんですけどね〜」と電話が
あり、結局その週は私一人でやるしかなかった。アモこと酒井敦子さんは只見で初めて四年制大学
に進学した女性だったが、まさか従兄弟同士で同僚になるとは思っていなかっただろう。
鈴正は3人兄弟の長男で、会津若松の高校に行った。只見線の終点だが只見からの通学はムリだっ
たから会津若松市に一人下宿した。卒業してカタカナ会社に就職するのだが、入社のために上京し
た時上野駅で食堂に入った。どれも高いのでホットドッグを注文する。ケチャップをつけたいが店
の人に頼むのは何だか気が引ける。その時テーブルに赤い瓶を見つけた。蓋を取って振りかけるが、
ケチャップにしては色がとても薄いし水っぽい。ほぼ全部を振りかけたがやっぱり赤くはならなか
った。仕方なくそのままガブリとホットドッグにかぶりつくととんでも無い辛さに飛び上がりそう
になる。な、な、何だぁ、これは!タバスコだったことを後に知るのだが、店中の人が自分を見て
いるような気がして残すことが出来ず、涙を流しながら完食したのだそうだ。田舎者だとバカにさ
れまいと必死だった鈴正は18歳。私の部下になるのは数年後のことだ。
その40年後、彼は高校時代過ごした会津若松市に単身赴任した。先年亡くなったお父さんの最後の
地でもあったらしい。単身赴任も8ヵ月を越え、寂しくなった鈴正は連句の会の宗匠と連衆を誘う。
会津に来ませんか。酔猿は欠席だったが、宗匠I親ビンと森林、その夫人のマリちゃん、水干さん
と私の5人は東北新幹線と磐越西線を乗り継いで会津若松に行った。楽しみにしていた鶴ヶ城が生
憎工事中だったのだが、何と天守閣からシャチホコが吊り降ろされる場面に遭遇して皆大喜び。そ
の後は飯森山で剣舞を観たり、不思議な作りのさざえ堂を見学して頭がこんがらがったり、鈴正の
案内で観光を楽しむ。裏磐梯に1泊してからも五色沼や野口英世記念館、大内宿にも足を伸ばした。
高校時代と40年後単身赴任で過ごしている会津地方を連句仲間に紹介出来ていることに、鈴正は
ずっと興奮状態だった。
鈴正は故郷が大好きで故郷の句をたくさん詠んでいる。
行く春の棚田に時報こだまして(歌仙「吟醸も」の巻13句長句)この句を詠んでから10年後
夕暮れの棚田を渡る風の音(歌仙「冬川や」の巻第25句長句)を詠む。以後「棚田」を自ら
封印した。会津の句もある。
自らをたたへるごとく古城立つ(歌仙「うすらひ」の巻33句長句)会津鶴ヶ城を詠んだ句
笹に黄金が実りたる山(歌仙「たむしば」の巻第14句短句)2010年連句仲間との旅の後に
がある。鈴正は私達と連句も巻きながら、熱心に俳句を詠んだ。俳句のお仲間は鈴正を優れた俳人
と絶賛していた。羨ましい才能だった。亡くなる約2ヶ月前句会出席は最後となったが、その句会
で最高得点をとった句が
大寒や故郷いよいよ透明に
そして亡くなる1週間前の句会は欠席したが、鈴正は5句投句した。そして特選に選ばれた句が
寒月に背を照らさるる二人かな 雅房
鈴正の俳号は「雅房」だった。只見から来られた鈴正のお母様は90歳。告別式終了後、雅房の句
を紹介したI親びんに「私も俳句の真似事をやっていますので、息子の句を書いたその紙を頂け
ますか」と仰ったそうだ。
5年前に大腸癌が見つかり、大きな手術は成功したのだが、その後再発。あちこちに転移したりで
入退院を繰り返したが、ずっと彼は働き続け、ずっと俳句や連句を作り、ずっと笑って皆から愛さ
れていた。一人残される奥さんのみっちゃんとは可能な限り一緒に旅していた。葬儀に行って初め
て知ったのだが、鈴正は自分の死期を見定め、自分の葬儀をすべて自分で決めて行った。お通夜は
週終わりの金曜日の良いなぁ、それなら大勢が来れるでしょ、平日は皆忙しいだろうしと日程を先
ず決め、葬儀社、葬儀場所、葬儀会場のレイアウトや写真パネル、ビデオの展示なども彼が決めた
のだと言う。通夜で弔辞を読んだのはО野永子さんだが、3月のある日鈴正に呼ばれて病院に行く
と、通夜で弔辞を読んでくれと本人に依頼されたのだと言う。「あなたが自分の最後の仕事ぶりを
語れる最適な人だから」と説得したそうだ。告別式では鈴木家を語る最適な人材として姪御さんが、
俳句と連句の宗匠としてI親ビンが弔辞を読んだ。素晴らしい人選だった。
ねがはくは花のもとにて春死なむ その如月の望月のころ 西行法師
西行法師は建久元年2月16日に没したが、如月の望月とは、2月15日。太陽暦では3月末である。
鈴木正紀さん(雅房)は3月30日66歳で亡くなった。合掌