週半ばインスブルック経由してイタリアのドレミテへ
ホテル客室からの眺め 
ドロミテの山
６月 ２４日（月）雨 午後から晴れる 寒ジトッの日 朝千葉・東京で震度４の地震
朝 家食 卵とツナのサラダ、大根とエノキ茸豆腐の味噌雑炊、クランベリージュース＋蜂蜜、飲
むヨーグルト
昼 家食 鶏の竜田揚げ、キュウリと大根のたまり漬け、ご飯、揚げ茄子の味噌汁
今朝のんびりとネットの日経新聞を読んでいたら、突如アタフタした朝になった。Ａ先生から「今
日は何時に伺えば良いですか」とラインを貰ってから、私の手はハタと止まった。今日？何時？え？
それなに？ってことは、私は今日彼に会う約束をしたということね・・手帖を見る。別な用件は入っ
ているが、Ａ先生の名前は無い・・・彼は滅多にミスしない人だから確率から言ったら私のミスだ。
一応彼とのラインをチェックするが、4月下旬まで遡っても約束した会話は無いなぁ。私の記憶力は
そんなにダメになっちまったのか、と気落ちしているところでグラっと部屋が揺れた。地震だ。先日
の山形と新潟の地震は京都にいたせいもあって全く揺れを感じなかったが、今日新宿区は震度３、隣
の千代田区は震度４だった。そこに今度はピンポーンと誰かが来た音が。「消防設備の点検です」。余
計アタフタするではないか。結局Ａ先生と私は５月22日に今日会う約束をしていたが、時間など細
かいことは未定だったらしい。そう聞いても覚えていないのだがから始末が悪いよね。いろいろあっ
たが、夕方来て貰うことになった。これが「痴呆生活」の単なる「始まり」で無いと良いのだけれど。
夜 荒木町「松庵」（２人で）1万３千円のお任せコース（ナメコ・オクラ・ﾔﾝｸﾞｺｰﾝなど野菜の冷や
し煮浸し、帆立醤油ととうもろこしの摺り流し、金目鯛の棒鮨、松輪の鯵たたき、八寸：熊本天
然すっぽん煮凝り・ジュンサイと活蛸と枝豆、鱈子粕漬け・蛸柔らか煮・天豆白和え・自家製カ
ラスミ、鱧と新玉葱の吸い物、郡上八幡上流の鮎塩焼き、カレー南蛮手打ち蕎麦、ココナッツの
ブラマンジュとマンゴー）、ノンアルコールビール、麦焼酎ボトル 2人で4万8760円
デザートもたっぷり！
朝から降っていた雨は夕方止む予想だったが、午後３時過ぎには止んだ。2時からＳ不動産の営業
マンと住設メーカーの技術マンがトイレの異常音の件で来宅。水を30分止めていろいろやっては
くれたが、トイレの水を流す度に発生する異常な音は若干小さくなっただけで解決しなかった。お
金をかけて新品と取り替えてこんなことになるなんて、どうも納得が行かない。夕方Ａ先生が打ち
合わせのため来られた（笑い）。ついでに開閉の度に大きな軋み音を出していた玄関ドアに取り寄
せておいた油を差して貰った。高齢女子（ってあまり言いませんね）でも、しっかりしている人は
自分でやるのだろうが、私しっかりしていないから。ナッハ～～。打ち合わせを終えて「松庵」に
行く。しっかりしていない高齢女子だから今日の午後予約したのだが、さすが松丸さん、ご馳走を
ちゃんと用意してくれていた。醤油で味付けされた帆立を浮かべたとうもろこしの摺り流しには干
し帆立貝を蒸して細かくしたものが混ぜてあり、甘さの中に旨みを感じるのはその成果。金目鯛の
棒鮨も脂がのっていて旨いね。京都でも何度も食べた鮎だが、今夜は郡上八幡の上流の川で捕られ
た鮎。郡上八幡の鮎で思い出すのは、築地移転を機に閉店してしまった大塚の「なべ家」だ。最後
に「なべ家」に行って鮎を楽しんだのは３年前の6月14日だった。食事は手打ち蕎麦。冷たいざ
る蕎麦を食べてから、お替りでカレー蕎麦を注文するのが最近の習慣になってしまったが、鮎２匹
食べた後それはキツイ。だからいきなりカレー蕎麦ね（笑）。ブラマンジュとマンゴーがデカいぞ！
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６月 ２５日（火）曇りのち晴れ
朝 家食 卵とツナのサラダ、チーズ、ブランパン、野菜のコンソメスープ、ゴールドキウイ、ク
ランベリージュース＋蜂蜜、飲むヨーグルト
ゴールドキウイは酸っぱくない
昼 家食 具だくさんの豆腐そうめん風（きゅうり、チキンハム、蟹カマ・ひきわり納豆、トマ
ト、茹で卵）
夏の昼餉にピッタリ！
今日は頑張って旅支度をしよう、と朝起きて決めたのだが、なかなかその気にならない。私のやる
気スイッチは移動性で持ち主である私もどこにあるのかわからないから困るのよね。大昔の話だが、
６歳上の長兄は高校受験体制は中３からと言われて、中学３年の４月１日から猛勉強を始めた。カ
ラダ中やる気スイッチで、以来受験まで押しっぱなし状態であった。朝早くから寝るまで近所の人
も呆れる程大声で教科書や参考書を音読して丸暗記するのが長兄の勉強の仕方だった。受験まで未
だ２、３ヶ月もある時期に担任の先生が我が家にやって来た。早く勉強を始め過ぎてピークを迎え
てしまった。この状態を保持するのは難しく、頭の中は飽和状態だからせっかく覚えたことをどん
どん忘れてしまうかもしれない、と。本人も周囲も青ざめたのだが、何とか長兄は目標の県立高校
に合格出来た。やる気スイッチが隠れているのも悪いものではないのだよ。だろ？なーんちゃって。
夜 築地「東京チャイニーズ一凛」（4人で）一凛のお任せコース8640円（シマアジの中華風サラ
ダ、よだれ鶏と白レバー、穴子橄欖菜和えとコリンキー、甘長唐辛子添え、柔らか牛タン黒
胡椒ソースインカの目覚め添え、海老ﾌﾚｯｼｭﾊﾟｯｼｮﾝﾌﾙｰﾂﾏﾖﾈｰｽﾞ和えとローホーチンピン（台湾
の葱饅頭）と黒酢のカツサンド、鱸の青さソース、麻婆豆腐とご飯、紹興酒プリン、（バース
デーケーキ：エメルの桃ケーキ 持ち込み）、ノンアルコールビール、白ワイン（ｼｬﾌﾞﾘﾌﾟﾙﾐｴ
ｸﾘｭﾓﾝﾄﾞ･ﾄﾞ･ﾐﾘｭｰ2015 7800円）、赤ワイン（ｼｬﾄｰﾗｸﾞﾗﾝｼﾞｪ2015 １万3500円）
４人で6万728円
今日の夜は不美子の会の反省会宴会。ま、実際は反省なんてまーったくしないで、大垣のタカミち
ゃん母娘の思い出を語った後は来年の祭についての話とか最近のアレどう思うとか普通の宴会なの
だ。「東京チャイニーズ一凛」はいつだったか「麻の会」を開催した時初めて来たので今夜は２回
目だ。四川料理が基本の創作料理っぽい同店だが、極端に辛い物が苦手なＲ子には辛くないよだれ
鶏、麻婆豆腐の代わりに蟹炒飯にしてくれるなど細かい対応がＧＯＯＤ。どれも美味しかったが、
点心３点と鱸の青さソースが中でも評判が良かった。大Ｓ子さんと私にはあと数段辛くして貰わな
いと麻婆豆腐物足りない。不美子の旅はいつも夏なので８月生まれの大Ｓ子さんと小Ｓ子さんの誕
生祝いは旅の間に行って来た。ところが今年は５月だったので、今日サプライズでお祝いをしよう
とＲ子と相談しての宴会なのだった。花火パチパチのバースデーケーキが運ばれてくると、２人と
もポカーン。えぇ～ッと驚いて。はい、プレゼント。早過ぎるけどお誕生日おめでとうございます！
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６月 ２６日（水）晴れ 早くも台風が発生したかも
朝 家食 卵とツナのサラダ、チーズ、ブランパン、蓮根と牛蒡のつみれ和風スープ、クランベリ
ージュース＋蜂蜜、飲むヨーグルト
昼 四谷三丁目「東京風月堂」チーズたっぷり焼きカレー900円、サラダドリンクセット400円
焼きカレーは旨い！
しばらく前から飲み始めたサプリメント。明日出発する海外から帰って来るとすぐ無くなってしま
うことを知って私は慌てる。そんな言葉があるのかは知らないが欠品恐怖症なのである。東京の家
でも京都の家でも物入れの扉を開けては、トイレットペーパーやティッシュペーパー、シャンプー
などが整然と積んであるのを見て「よし、よし」と安心する困った人なのだ。そんな私だから、帰
国日にサプリメントＡが残り2日分しか無いなんてことになるのは絶対避けたい。今日は暑いし、
出発前日で何かと忙しいのにドラッグストアに買い物に行くのだ。その前に「東京風月堂」で焼き
カレーを食べた。ドラッグストアに行ってみると目当てのサプリメントＡが無い！１袋も無い！店
のスタッフに聞いても「そこに出ているもので全部です。他に在庫はありません」。ガクッ。仕方
なく本屋で本数冊買って帰り、通販でサプリメントＡを注文した。帰国翌日に届けてね。疲れたぁ。
夜 家食 もち豚の焼売、具だくさん豆腐そうめん風（きゅうり、チキンハム、蟹カマ・ひきわ
り納豆、トマト、茹で卵・梅干し）、揚げ茄子味噌汁、ゴールドキウイ
安・楽・健の具だくさん豆腐そうめん風
留守中売り出しのある切符購入の依頼や、手荷物の準備、洗濯、ゴミのまとめなどしながらもパク
パクの作成もシコシコと。今夜は冷蔵庫整理となるべくゴミを出さない家食をしよう。夏場のそん
な時、「紀文」の豆腐そうめん風は重宝する。きゅうり、チキンハム、蟹カマ・ひきわり納豆、ト
マトなど７種類もの具材をドカドカと載せれば、夕食でも立派なメイン料理になる。安いし、楽だ
し、健康的だし、すぐ出来るし。これからもドシドシ新商品お願いしまーす。今月８回目の無酒日
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６月 ２７日（木）東京もフランクフルトも晴れ フランクフルト37度！
第１食 家食 卵とツナのトーストサンドイッチ、茹で卵、オニオンスープ、飲みヨーグルト
さっさと食べてさっさと出掛けろ！
第２食 ＡＮＡ羽田＝フランクフルト ファーストクラス機内食（和食コース）
ゲラゲラ笑いながら和食のコース
第３食 ＡＮＡ羽田＝フランクフルト ファーストクラス機内食（ガーデンサラダ、一風堂味噌ラ
ーメン、冷緑茶）
今日木曜日は週刊文春、週刊新潮の発売日である。時折発売日当日の便なのに雑誌を積んでいない
こともあるので、搭乗前のラウンジでiPadにせっせと２誌を取り込んだ。両誌ともトップニュー
スは同じで、娘の結婚のことは知らないというさる方の会見の内容が中心だった。搭乗しようとゲ
ートに行ってみると、マスコミ取材陣が大勢脚立を何本も立ててスタンバイしている。な、な、な
にごと？チェックインの時こっそりスタッフに聞くとさる方が乗られる由。ひぇ～～！そんなやん
ごとなき方がご一緒ですかぁ。ポーランドとフィンランドをご訪問するのだったわ。そう言えば
「今日は８席のファーストクラス満席を頂いているんですよ」とカウンターで聞いたな。私は右側
窓側の１Ｋ、一般男性（って言うのも変だが）が２Ｋ。やんごとなき殿下は左側窓側の１Ａ、令夫
人は２Ａ。他の４席は宮内庁だか警察庁だかお役所はわからないが、随行員の方々だろう。どうも
ファーストクラスの後ろにあるビジネス席も関係者で占められている模様。そんな座席構造の中で
そのご夫妻の週刊誌記事をふんふんなんて読んでいるんだから何だかね。３，４㍍位しか離れてい
ないのだから「これホント？」ってお聞きすれば話は早いが、そうもいくまい。特に専用機を使わ
ずに民間航空機の定期便を使用するのはいかがなものか、周囲の迷惑も考えて欲しいってな記事が
興味深いぞ。ファーストクラスには機長など操縦席スタッフも使用する（たぶん）が、８席なのに
トイレが２つある。殿下ご夫妻とトイレを共有するってなかなかの体験だった。約１２時間の飛行。
第４食 フランクフルト空港セネタラウンジ トマトスープとキュウリサラダ
インスブルックまではオーストリア航空の小さなプロペラ機で
第５食 インスブルックホテル客室にて おにぎり、ウィスキー
当然であるが、フランクフルトに到着すると殿下ご夫妻は真っ先に下りて行かれた。この後ワルシ
ャワまでタイヘンですね、お気をつけて！と心の中でご挨拶。お二人の後をゾロゾロゾロ・・っと
随行員の皆さんが続く。そうそうツァーの皆さんは成田空港からＪＡＬでこちらまでいらしている
ハズだから、ＡＮＡ組は私一人。広い空港内の移動は車椅子に限る。待ち時間が５時間もあるのだ
が、今日はあちこちで待たされるわ車椅子押し係がどんどん変わるわで、結局ラウンジで過ごした
のは２時間足らずだった。午後９時過ぎのインスブルック行きの小さなオーストリア航空の機内で
添乗員のＡ野さんや皆さんと合流。インスブルックに到着したのは午後１０時過ぎだ。迎えの男性
の話によると、今押し寄せている欧州熱波の影響でインスブルックはかつて無い暑さに見舞われて
いるとか。昨日は３８度だった？？こんな暑さがもう１５日間も続き、皆さん未体験の暑さによれ
よれなのだそうだ。２泊するｼｭｳﾞｧﾙﾂｧｰ･ｱﾄﾞﾗｰにチェックイン。ホテルの前は何度も通ったことが
あるが泊まるのは初めて。何だかいろいろエクスキューズのあるホテルだよなぁ。あぁ、疲れた！
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６月 ２８日（金） インスブルックは快晴 ３７度！ １€＝約125円
朝 インスブルック ｼｭｳﾞｧﾙﾂｧｰ･ｱﾄﾞﾗｰ 朝食ヴュッフェ
インスブルックで一番のお気に入りの場所は、ここ宮廷公園
公園内の数種の薔薇が満開だった
日向は暑くても、木陰に入ればヒンヤリと涼しい！
宮廷公園の前にはハプスブルグ家の王宮と州立歌劇場などがある
昼 インスブルック「カフェザッハー」（自由食）グヤーシュスープ(パン付き)7、5€、水3，9€、
ザッハトルテ7，5€、紅茶（アールグレイ）5，2€
甘いモノが苦手なのにザッハトルテ 旧市街 北の鎖ことノルトケッテの山々
インスブルックには毎夏長期滞在をしているが、この町を訪れるのは９回目だ。今回は本来の目的
地であるイタリアのドロミテに行くために２泊だけの滞在。１ヶ月後にまた長期滞在のため来るこ
とにしている。山登りがお好きな皆さんは、王宮や宮廷教会などの見学をされた後、北の山々ノル
トケッテ、続いて南のパッチャーコーヘルに出かけられた。私はゆっくり朝ご飯を食べて、いつも
の宮廷公園に散歩に出かけた。途中インスブルック大学の学生達が楽しそうにお喋りしている場所
を横切ったのだが、私にもあんな年代があったなぁ、なんてね。大昔のことだ。公園内の花は満開
で美しい。今日も日の当たる場所は相当な気温になっているが、木陰のベンチに座ると風はそよそ
よ小鳥はピーチクと実に爽やかだ。本を読んだり、メールしたり、天国やなぁ。ぐ～～。お腹が鳴
っている。王宮隣にある「カフェザッハー」で軽食でも摂りますか。いっつも同じメニューだわね。
１ヶ月後宿泊予定のグラウアーベアー。突き当たりにあるのがｼｭｳﾞｧﾙﾂｧｰ･ｱﾄﾞﾗｰ
グラウアーベアーの前にはイエズス教会がある
夜 インスブルック「ゴルデナー・アドラー」（自由食）冷製カレー味カリフラワースープ6，5€、
乳呑み牛のウィンナーシュニッツェル24，9€、赤ワイン4、7€
インスブルックの象徴黄金の小屋根 マクシミリアン１世やモーツアルト、ゲーテも宿泊した老舗ホテル
自由食の夕食は、一人の方を除いて全員で食べに行くことになった。最初は二手に分かれ、私は宿
泊しているホテルのレストランに行くつもりだったのだが、いざ行ってみると「満席です」。つい
さっき、フロントで「うちのレストランなら何時でもОＫよ」と言っていたのにである。そんなこ
とで１６人今から大丈夫という「ゴルデナー・アドラー」のレストランにゾロゾロと歩いて行った。
黄金の小屋根の少し先、イン橋の少し手前。その昔、ハプスブルグ家隆盛の基礎を築いたマクシミ
リアン１世やモーツアルト、ゲーテも宿泊した老舗ホテルだ。そのレストランで冷製スープと乳呑
み牛のウィンナーシュニッツェルを注文。シュニッツェルの衣が厚くて波打っていたせいか、ナイ
フを入れると衣がすぐ剥がれてしまい、結果ただの裸の牛肉を食べたのだった。ワイン１杯だけね。
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６月 ２９日（土） インスブルックもイタリア・セストも晴れ
朝 インスブルック ｼｭｳﾞｧﾙﾂｧｰ･ｱﾄﾞﾗｰ 朝食ヴュッフェ
大好きな山パッチャーコーヘルまたね、すぐ来るからね
以前は欧州一の高さを誇ったヨーロッパ橋 ６年ぶりに訪れた北イタリアのブレッサノーネ
こじんまりしたブレッサノーネだが、司教区の司教座があるのだよ モーツアルトが弾いたオルガンも健在
教会の廊下には見事な14～16世紀のフレスコ画がある
午前のお茶 ブレッサノーネ「何ちゃら言うカフェ」カプチーノ
トイレ休憩も含めてカフェでお茶。この猫はどんなに触られようが寝続けていた
昼 イタリア・ボルツァーノ「金龍飯店」蟹肉スープ４€、シンガポール風カレービーフン５，５€、
水（小）１．５€、サービス料１€
北イタリアもぶどう畑が多い ボルツァーノのドゥオモ ランチは中華だ！
蟹肉（蟹カマだけど）スープとシンガポール風カレービーフン
今日はインスブルックからイタリア北東部にあるドロミテのセストに移動する。途中、ブレッサノ
ーネとボルツァーノを見学しながらね。パッキングもあるから5時に起きるつもりだったのに４時
半には起きてしまった。朝食ヴュッフェ。茹で卵の皮が剥いてあるのが面白い。８時半出発！今日
も素晴らしいお天気だ。先ずはイタリアのブレッサノーネを目指す。この町はインスブルック長期
滞在している時のエクスカーションで特急に乗って行ったことがある。国境のトンネルを通過する
時、車内の灯りも消えて真っ暗な車内が珍しかった。午前10時にブレッサノーネに到着し、6年
前も見学した司教座がある大聖堂のフレスコ画を観に行く。小さい町なのに宗教の中心だった。皆
さんは広場の周囲をぐるっと散歩に行かれたが、私は昼寝中の猫をつつきながらお茶を飲む。さて、
次はボルツァーノだ。初めて訪れる町だが、ドロミテの玄関口であり、近年は世界最古の凍結ミイ
ラ「アイスマン・エッツィ」を展示する県立考古学博物館でも知られている。その見学は食後に譲
るとして、ランチは中華料理組とビアホール組に分かれて。私はもちろん中華料理組だ。添乗員Ａ
野さんお勧めのシンガポール風カレービーフンは安い上に私の好みの味だった。大盛りにしたい！
5000年前を生きた世界最古の凍結ミイラ「アイスマン・エッツィー」に会いに行く
エッツィーの衣類や武器などが展示されている 車窓の風景はこんな
1週間過ごす209号室はこんな感じ ベッドの正面の壁には窓から見える山々の名前が
客室のベランダから見える景色。朝、昼、夕方といろんな表情を見せる
夜 イタリア・セスト「ベルクホテル」ハーフヴュッフェ（スープとサラダなど前菜・デザート）
＋ラビオリガーリック、ローストビーフ
1991年アルプス山中の氷河から偶然発見された凍結ミイラは約5300年前の男性だった。このアイ
スマンは愛称エッツィと呼ばれ、零下6度の展示室で静かに眠っている。驚く程肌がキレイで、驚
く程手足が長い。羨ましいぞ！狩猟姿であったことと背中に傷があることから、狩りの最中、ある
いは戦いで亡くなり、氷河に閉じ込められたのだろうと考えられている。距離が結構あるので駅ま
ではタクシーで。バスに乗り換え、ドロミテのセストを目指す。どんどん高度を上げて、1300㍍を
超えると今日から１週間滞在する「ベルクホテル」がある麓に到着。皆さんはここから約200㍍だ
らだら坂を上ってホテルに行かれたが、私はスーツケースと一緒に車で送って貰った。4つ星Ｓの
この辺りでは一番のホテルだそうだ。部屋はくじ引き、私は2階の２０９号室。もっと広い部屋が
多いようだが、まぁ手頃でいいや。夕食は7時から。サラダ、スープ、前菜、フルーツ、デザート
はヴュッフェで、料理は前菜とメイン料理を３択。ヴュッフェでたくさん取るとすごい量になるか
ら要注意だ。明日は皆さんと一緒にドライブに出かけるつもりなので酒は飲まない。水だ！無酒日
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６月 ３０日（日） イタリア・ドロミテ快晴
朝 セスト「ベルクホテル」朝食ヴュッフェ
朝5時半、山々に朝陽が当たる 朝食は7時から エッグステーションのオバちゃん
隣村イニヒエンにﾊｳﾉﾙﾄﾞのﾌｧﾝﾎﾞﾌﾞがある 南チロル鉄道はカラフルな電車が走る 間に見えるのがトレ・チーメ
ランドロ湖に映るクリスタロの山3221㍍ コルティナ・ダンペッツォの町を通過する
トファーネ三山 コルティナ・ダンペッツォはミラノと共同開催で2026年2回目の冬季五輪会場となる。
ドロミテ最高峰マルモラーダ 休憩したﾌｧﾙﾂｧﾚｰｺﾞ峠 ドロミテには3000㍍超の山が１８峰ある
未だ刈っていあい牧草地はお花畑 移動手段は足、自転車、バイク、車 のんびり寝転ぶ牛達
2239㍍のボルドイ峠に到着。あの山頂サッソ・ポルドイまでロープウェイに乗る
昼 ドロミテ・サスポルドイ「ＲｉｆｕｇｉｏＭａｒｉａ」（自由食）クヌーデルスープと猪挽肉
のタリアテッレ18、5€
サッソ・ポルドイの山頂からたくさんのコースにハイキングに出かけて行く
標高2950㍍の高地にあるマリア小屋にはカフェテリア式のレストランがある
クヌーデルスープと猪肉のタリアテッレ18，5€ 量が多過ぎて完食出来ず
今回の旅のタイトルは「暮らすように旅するセスト滞在12日間」。イタリア北部南チロル州のセスト
村のモースという集落にある４ツ星Sの「ベルクホテル」に１週間滞在してツァーコンダクターのA
野さんを先頭に毎日アチコチの山に出かけてハイキングをする。というのが皆さんの日程。私は「ホ
テルに暮らすように」ブラブラする予定。但し、歩かずに済む日程なら特別に行くかな、ってな調子
でしてね。で、今日は「ドロミテ街道ドライブの１日」なので参加することにした。大型バスが通れ
る通りまで200㍍のダラダラ坂はホテルの車が送ってくれた。走っている南チロル地方は第一次世界
大戦まではオーストリアのチロル地方だった。だから主な言語はドイツ語。でもここはイタリアだか
ら地名などはドイツ語イタリア語2ヶ国語表記である。しかし、暫く走るとこれにﾛﾏﾈｼｭ語まで加わ
り3ヶ国語表記なんて地域もあるんだよ。もちろんベネト州に入ればイタリア語のみとなる。ま、そ
れはともかく今日は素晴らしい晴天だ。どこを見てもドロミテの山々が圧倒的な存在感を示していて、
ただただ口をポカンと開けて見惚れるばかりだ。出発する直前に発表になった2026年の冬季オリン
ピック会場にミラノと共に選ばれたコルティナ・ダンベッツォの町に入る。実を言えばこの町で1944
年予定されていた五輪は第二次世界大戦で中止となり、1956年に開催された。日本の猪谷千春選手が
回転競技で見事銀メダルを獲得した。冬季五輪では日本が獲得した初のメダルだ。私は猪谷千春選手
の活躍をよく覚えている。クネクネ道を苦労して上がって行ったかと思えば、下がって行き、そして
また上る。私らのようにバスもいれば、乗用車、バイク、エンジン付き自転車、自転車、徒歩・・・
それぞれの移動手段でドロミテの山を上下しながら楽しんでいる。昼頃ボルドイ峠に到着し、ロープ
ウェイで一気に2950㍍のサッソ・ボルドイへ。山頂周辺には雪が残り、標高３千㍍あるというのに
全然寒くない。日向は暑いぞ！2時間フリータイムになったのでランチを摂る。ドイツ風団子である
クヌーデルスープが意外と旨い。タリアテッレは食べ切れず。欧州は容易く高い場所に上れて便利だ。
こんな高さでも日向はかなり暑い！ 愛犬家はどこにでも犬連れで
一番右側がサッソ・ルンゴ3181㍍ 長い石という意味だ
セルラ峠で写真ストップ 自分のペースでハイキング 高地放牧。牛よ太れ！
セルラ山塊一周ドライブがもうすぐ終わる
夜 イタリア・セスト「ベルクホテル」ハーフヴュッフェ（スープとサラダなど前菜・デザート）
＋牛肉のカルパッチョ、烏賊の詰め物と蛸・烏賊ゲソフライ （今夜はデザートフェア）、赤
ワインボトル 29，5€
夕刻ホテルに帰る。ツァーコンダクターのA野さんから余りにたくさんの山や峠、谷などの名称、
それもドイツ語では○○、イタリア語では○○なんて聞いたものだから頭が爆発しそうである。ま
ぁ覚えようなんて考えなければ、聞いた端から右から左へと忘れていけばいいのだけれど。美しい
山をたくさん見たなぁ。素晴らしい景色だったなぁ。自分の足で上ることが出来なくなった今は、
今日のようなドライブは超有難い企画だ。夕食は6時半から。明日私はホテルで過ごす予定なので
赤ワインのボトルを飲んだ。今夜はデザートフェアだそうだが、甘いモノ苦手人間にはつまらない。
夕食後、隣村開催のコンサートに数人の方々が出掛けられた。素晴らしい演奏だったと翌日聞いた。
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【今週の振り返り】
ドロミテ。正確には「ドロ三―ティ」と言うらしい。でも言いづらいからドロミテで通そうと思う。
私自身はかなり前からドロミテのことを知っていたし、世界自然遺産だし、一度観たら忘れられな
いとんでもなく迫力のある美しい風景なので、誰しもがドロミテを知っていると思っていた。少な
くとも半分くらいの人にはドロミテは知られているだろうと。ところが意外と知られていないのだ
よ、このドロミテが。多くの人が「知らん！」と言ったのだが、その中には、欧州線のキャビンア
テンダントも含まれていてね。ナニ、ソレって顔されて私は当然えーん😢 あ～ぁ、そんなもんか
よ！ガッカリだ。
そもそも何でドロ三―ティなんて名前が付いたかと言えばフランス人の地質学者デオダ・ドゥ・ド
ロミューから来ているらしい。このドロミューさんが「ここの山には鉱物の苦灰石（ドロマイト）
がたくさんあるよ！僕ドロミューが発見したんだよ！」ってことで、ドロマイトを豊富に含む山々
がドロ三―ティになったようなのだ。ま、早い話がイタリア北部にある山岳地帯だ。急峻な岩山が
多いから岩登り、ロッククライミングの絶好の場所でもある。最高峰は3343㍍のマルモラーダで、
3000㍍を超える山々は１８峰を数える。中でも３つの山の姿がとても印象的なことから、トレ・
チーメはことに人気が高い。トレ・チーメはイタリア語だが、ドイツ語ではドライ・チンネンと言
うんだよ。
2026年の冬季オリンピックの開催地がミラノとコルティナ・ダンベッツォに決定したと発表された
のは、この旅出発の数日前だった。戦争の影響で幻となったオリンピックを除いても1956年大会に
続き２回目の開催となる。そう言えば、今回２泊だけ泊まり、毎年夏を過ごしているインスブルッ
クも1964年と1976年の２回冬季オリンピックの会場となった。コルティナ・ダンベッツォ大会が
行われた1956年と言えば、私は小学４年生。地球のどこか遠い場所で行われている冬のオリンピッ
クで猪谷千春選手がスキー回転競技で銀メダルと取ったことは覚えている。何しろ日本人で冬のオ
リンピックでは初めてのメダル獲得だったし、欧州以外からアルペンスキーのメダリストになった
のも猪谷千春が初めてだった。国内挙げての大騒ぎは、長野県の地方都市にいる小学生にもよく伝
わって来た。たった一つのメダルを全国民が喜び、称賛し、興奮したのだ。
帰国した国後島生まれの猪谷千春選手を日本中は英雄として迎えたことは言うまでもない。彼はそ
の後もアルペンスキー選手として活躍したが、引退するとビジネス界に転身する。彼のことだ、フ
ツーのビジネスマンで満足はしない。そして彼は目標を「４５歳までにどこかの社長になってやる
ぞ！」と目標を掲げるのである。スポーツでも１番、ビジネスでも１番ってわけね。そしてアメリ
カの保険会社ＡＩＵに入社し、様々な工夫と努力を重ねて実績を作る。17年後の1978年、47歳に
なった猪谷千春氏はＡＩＵのグループ会社であるアメリカンホーム保険会社の社長に就任したのだ。
有言実行、偉い！！！それだけでもちろん終わらないのも猪谷千春氏だ。ＩОＣ委員として、また
ＪОＣ委員や理事としてオリンピック関連の重職を歴任し、スポーツ振興に尽くす。1998年の長野
オリンピック招致のために30カ国以上を奔走して誘致を成功させた。今さらながらに猪谷千春とい
う人物の大きさ、偉大さに驚いている。
千春という名前も良いなぁ、皆と同じ「子」がつく名前なんてつまんないし、なんてウジウジ思っ
ていた小学生である私は朝な夕なに町の西側に聳える北アルプスの山々に見惚れていた。毎日見て
いても、季節でも当然姿は大きく変わるし、日々、刻々と変化を見せるので飽きることが無かった。
家族で八方根にハイキングに行ったこともあったし、小学生でも高学年になると塾の先生が数人の
塾生を連れてアルプスに登った。6年生の時は、テントと飯盒などを担いで唐松岳に登り、山登り
の楽しさが芽生えた。中学１年では白馬岳の大雪渓を横断して・・という２泊3日の登山に挑んだ
のだが、悪天候で２日目に下山することにした。高校1年の夏、今のように五合目までの道路なん
て無い時代だから、山梨県の吉田ルートを駅から歩いて雨の中６合目だったか７合目まで上り、山
小屋で１泊。真夜中に起き出して山頂には走ってギリギリご来光に間に合った。私だって昔はね、
そこそこ山に登っていたんですよ、今は３階でもイヤだけどね。
猫は山ニョぼりはちょっとニェ・・