水曜日から誰もマスクをしていないパリに行った!
パリ・オテル・ド・クリヨン オペラ座シャガールの天井画
2月 10日(月)晴れ
朝 家食 赤鶏の唐揚げ、30種のサラダ、玉葱とじゃが芋豆腐の味噌雑炊、クランベリージュース+蜂蜜
昼 日比谷シャンテ「KIHACHI CAFE」瞬間スモークのハンバーグごはん1705円、ア
イスコーヒー440円 @2145円
「日生劇場」で井上ひさし作高橋一生主演の「天保十二年のシェイクスピア」を観る
夜 荒木町「松庵」(4人で)お任せ(鯛と雲丹の飯蒸し、海老芋と松葉蟹と揚げフカヒレの蕪蒸し、
甘鯛の一塩お造り 肝と、鮪赤身の辛子和え梅肉添え、鮪中トロの漬け辛味大根、椎茸ととら
ふぐ白子の天ぷら、八寸:カラスミ・蛍烏賊・飯蛸・ウルイ・タラの芽・花山葵・卵焼き・鱈
子粕漬け・蒲鉾、合馬の筍と那須牛炭火焼き、盛り蕎麦、カレー蕎麦、金柑と酒粕のジェラートブ
ルーチーズのせ)、ノンアルコールビール、麦焼酎ボトル2本 4人で10万8820円
どこで早めのランチを摂るか決められないまま、今日も日比谷シャンテ1階の「KIHACHI
CAFE」へ。瞬間スモークのハンバーグごはんはガラス製の蓋を取る時ふわ〜と煙状のものが立
ち上るが、食べてもスモーク感は無い。12時半、日生劇場に「天保十二年のシェイクスピア」
を観に行った。公演3日目だったが満員御礼。多くの観客は主役の高橋一生目当てと思われるが、
私は作者の井上ひさし氏を敬愛していたから。井上ひさし氏が亡くなってから10年、今でも彼が
作ったもの、書いたものに触れていたいと思ったのだ。この芝居は、浪曲や講談で有名な宝井琴凌
の「天保水滸伝」を軸にシェイクスピアの37全作品を何らかのカタチでぶち込んだ音楽劇という
のだから観る前から期待が膨らんだ。作井上ひさし、作曲宮川彬良、演出藤田俊太郎。佐渡の三与
次に高橋一生、きじるしの王次は浦井健治、お光とおさちを唯月ふうか、鰤の十兵衛を辻萬長、清
滝の老婆は梅沢昌代、隊長に木場勝己。舞台はこんな歌で始まる。♪もしもーシェイクスピアがい
なかったら 文学博士になりそこねた 英文学者がずいぶん出ただろう・・もしもーシェイクスピ
アがいなかったら 女は弱い、などという 誤解も生まれなかっただろう・・シェイクスピアは飯
の種 あの方がいるかぎり飢えはしない シェイクスピアは米の倉 あの方がいる限り死にはしな
い シェイクスピアはノースペア あの方に身代わりはいないのさ・・。シェイクスピアの作品と
言うと高尚で教養的で難解なものと思われているムキもあるが、実は下世話な話ばかりなんだ!と
いう井上ひさしの主張なのだ。だからバンバン登場人物が死んで行き、エログロ場面に満ち満ちた
下品仕立ての舞台となる。しかし、そこにはしっかり「ハムレット」も「リア王」も「ロミジュリ」
も「オセロ」も「リチャード3世」も「マクベス」も存在しているのだ。高橋一生は前半こそ存在
感イマイチだったが、後半は大いに魅せた。私が一番気に入った台詞は「老婆はいちにちにして成
らず」だったよ。夜は懐かしい顔が集まり「松庵」で大いに食べ、喋り、飲んだ。海老芋と松葉蟹
と揚げフカヒレの蕪蒸しなんて豪華な食材料理もあったが、甘鯛や鮪を巧みに調理する松丸さんの
料理人としての腕が際立つ料理が多かった。蕎麦は久々に盛りとカレー南蛮の2種。やっぱり、こ
の店のカレー南蛮は一番だ!金柑と酒粕のジェラートブルーチーズのせの水菓子も皆さんに評判が良かった。
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2月 11日(火・建国記念日の祝日)
朝 家食 ツナと半熟卵のサラダ、豚汁、チーズ、ブランパン、クランベリージュース+蜂蜜、飲むヨーグ
ルト
昼 無し!
夜 家食 呉軍艦亭肉じゃがカレー、納豆、茹で卵、おでん、ご飯、りんご
昨日夕食を共にしたKさんの職場で社外からお招きしている先生ご夫妻が、例のクルーズ船に乗ら
れていて2週間の待機を余儀なくされているのだそうだ。先週の振り返りにも書いたが、船室に閉
じ込められる日々は耐えられない程の苦痛だろうなぁとご同情申し上げる。毎日テレビで報道を観
ている人の中には「そんな所に金かけてわざわざ行くからじゃ。ずっと家にいれば怖いこと無い。
なぁ、婆さん」なんて言っている爺さんもいるかもしれない。しかし、私は明日からパリに行く。
フランスの感染者は現在2名というし、きっと大丈夫!ということで。明日朝出発するのに、なー
にも準備をしていない。遅―い朝食後、薬の準備から始める。次ぎはと・・海外、国内ともに年柄
年中旅三昧の生活なのに、どうも旅支度も片付けも苦手というか嫌いで困るよ。とはいえ、フツー
の人よりは手際はかなり良いとは思うけど(たぶん)。パクパク日記は昨日アップしたばかりだが、
次ぎの週の日記も帰国後すぐにアップ出来るよう準備するエラい夢子なのであった。そんならいつ
だって遅れずに早くやれよ!あ、はい、ごもっともで。そんなことで、昼食は抜き、夜もレトルト
カレーなんかで誤魔化しの夕食で済ませた。それでは、お風呂で温まって早く寝なくちゃ。無酒日
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2月 12日(水)東京もパリも晴れ
第1食 家食 ツナと卵のトーストサンド、クランベリージュース+蜂蜜、飲むヨーグルト
今朝は早起き
出発前のキョウコ 雪景色の日本を後にしていざパリへ!
第2食 ANA羽田=パリビジネスクラス機内食(和食)、ノンアルコールビール、赤ワイン6杯
第3食 ANA羽田=パリビジネスクラス機内食(茅乃舎の野菜スープ、ガーデンサラダ、シーフ
ードリングイネ、緑茶)
リングイネは半分食べた
3年連続のオテルドクリヨン。今年はグランドプレミアスィートを借りた
縦型のミニバー 「よく来た」と書いてある(たぶん)
リビングルームから寝室を見る 寝室からリビングルームを見る 寝室
長細―――い部屋の一番奥にバスルームがあり、その一番奥にシャワー室が
アメニティは可愛いBULY製
第4食 パリ・オテル・ド・クリヨン客室にて おにぎり、焼き芋、ウィスキー
荷物の整理を終えてからキョウコと部屋で地味に夕食
6時に起きた。今日からパリ。朝食やゴミ捨てなどチャッチャと必要なことを済ませて羽田空港へ。高
速に乗る前に大阪から来るキョウコから「羽田に到着」というラインが来る。早っ!でも第2タ
ーミナルから国際線ターミナルまで移動に時間がかかり、私の方が先にチェックインカウンター
で手続き。もっとも彼女は伊丹空港でチェックイン済みだった。「今日から1週間よろしくね」。ツ
ァーグループの皆さんは50分早いJALで既に出発されている。私達2人はANAのビジネスク
ラスでパリに行く。座席は同じビジネスクラスでも離れた席だから、各自好きなように過ごす。新
型コロナウィルス対策だろうCAの皆さんは全員マスク姿に食事配膳中は手袋着用されている。和
食の機内食を食べながら赤ワインをチビチビ。映画「蜂蜜と遠雷」、映画「カツベン」、映画「銀魂
2」、「水曜どうでしょう」2本、「孤独のグルメ」、「マツコの知らない世界」・・などガンガン観る。
「蜂蜜と遠雷」は恩田陸の小説を丁寧に読み、コンクール出場者が弾いたピアノ曲全51曲をすべて収録
した8枚組のCDまで購入してしまった人間だから関心高く観た。まぁ音楽モノの撮影は難しいと
は思うけど、4人の登場人物を描くことで全体的にこじんまりした印象になったのは仕方ないのか
なぁ。森崎ウィンと鈴鹿央士が初々しい。でも素晴らしいピアノが聴けて嬉しかった。映画「カツ
ベン」は5年ぶりの周防正行監督作品。主役の成田凌が若き活動弁士を熱く演じて期待を上回った。
朝ドラ「スカーレット」でも注目を浴びた黒島結菜も好演だし、泥棒役の音尾琢真が存在感を示し、
TEAM NACSとしては上々。「銀魂2」は以前も観たが、何度観ても楽しい。パリのシャルル・ド
・ゴール空港では逞しい黒人のスタッフが車椅子で出迎えてくれた。彼のお陰で荷物もピックアップ
し、タクシー乗り場へ送って貰う。メルシーボーク!乗ったタクシーの運転手はカンボジアから
来ている男性だった。かなり道路が空いていたから、30分程でオテルドクリヨンに到着。あぁ懐
かしい!1年ぶりだ。ロビーに行くと、添乗員N村さん以下ツァー本隊の皆さんがいらした。ホテ
ルの日本人スタッフ佐藤さんも。3回目となるオテルドクリヨンだから、今年はこれまでより広い
客室をリクエストした。行ってみると528号室は広いのは良いが、入り口から一番奥のシャワー
室まで長―――くて結構疲れそうかな。スーツケースを開けて荷物の整理を済ませ、午後7時から
キョウコと部屋食の宴。お酒を飲むのは私だけだけどね。さぁこれからクリヨンライフが始まるね。
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2月 13日(木)パリは曇りのち晴れ 1€=約120円
朝 パリ・オテル・ド・クリヨン「ブラッスリードモン」オーダー&ヴュッフェ(トマトジュース、
茹で卵2個、ほうれん草ソティ、マッシュルームソティ、スライストマト、アボガド)、ハム、チーズ2種、
フルーツ、ヨーグルト、コーヒー)
1年ぶりの「ブラッスリードモン」での朝食。いろいろ変わったことはあったが相変わらず美味しい!
ほうれん草ソティとマッシュルームソティ トマトとアボガド
高価な歯ブラシMISOKAISM SHIZUKUは日本製!
グッチとのコラボの象 お天気イマイチのコンコルド広場 佐藤さんからバトラーサービスのレクチャー
今年もオルセー美術館 マネ「オランピア」 マネ「草上の昼食」
ミレー「落ち穂拾い」 モネ「ひなげし」 ルノワール「ジュリー・マネ、あるいは猫を抱く子ども
ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」 ルノワール「都会のダンス」「田舎のダンス」 ルノワール「ピアノに寄る少女たち」
モンマルトルの丘がよく見える ゴッホ「医師ガシェの肖像」 ゴッホ「自画像」
昼 パリ・マドレーヌ寺院「FAUCHON・フォション」ヘーゼルナッツ・キノコ・コンテチーズを使ったアンティ
チョークスープ、みかんとカカオのスパイスを使った帆立貝のソティ、柑橘フルーツのタルト
ランチの後徒歩組とバス組に分かれてオペラ座ガルニエ宮に向かった
かつて皇帝だけが使用した西棟が観光入場口 大階段に続く階段手摺りには防火のシンボルも
大理石製の大階段は途中から左右対称のらせん階段になっている
1979席ある劇場内部は赤と金の色調である。舞台はヨーロッパ最大で450人を受け入れる
大休憩室グラン・ホワイエは豪華絢爛 パウル・ボードリーの天井画 オペラ座主催の晩餐会も開かれる
個人的にはヴェルサイユ宮殿の「鏡の間」よりこちらの方が美しいと思うし、好きだなぁ
夜 パリ・オテル・ド・クリヨン「ブラッスリードモン」(自由食・4人で)特製ブリオッシュ、ポーチ
ドエッグの赤ワイン煮込み、子羊のロティ人参の煮込み、赤ワインボトル
キョウコと2人分で336€(チップ30€)
このブリオッシュが旨い! 添乗員N村さんとキョウコ
インスブルックでもご一緒だったT沢さん ワインは私の奢りね なかなかだ
ポーチドエッグの赤ワイン煮込み キョウコのインゲン貰う 子羊のロティ人参の煮込み
たいがいの場合、海外旅行に出かけると最初の朝はエラク早起きになるものだ。カラダが未だ出
発地のままだからね。カラダは急には時差調整出来ないということ。昨夜は12時半頃ベッドに入
ったのだが、3時半にトイレに起きたらそれっきりどうやっても眠れなくなった。ベッドでゴロ
ゴロしていたが、5時と共に起き出して膝体操やらシャワーやら。そうそうオテルドクリヨンにも
JSテレビが入っていて、昨日部屋を案内して下さった佐藤さんが自慢げに「ほら、入りました
よ」ナゼ入れないのだ!とずっと文句言っていました、私。それをちらちらと観ながら朝の支度。
そうそうこのホテルにはTOTOやLIXILとは勝手が違うけど温水洗浄便座もついているのよ。
朝食は「ブラッスリードモン」で7時から。421号室のキョウコが優雅な階段を昇って来て、5分
前に私の部屋まで迎えに来てくれる。楽しみだね。わぁ〜懐かしい!いつもこの席に座ったね。1
年の間に朝食のサービスはいろいろ変化があった。日本語メニューがあるのは良いが、ハーフヴ
ュッフェの料理数がグンと減ってしまった。まぁいろいろあったが、最終的には美味しい朝食を食
べることが出来た。9時半からホテルの佐藤さんからバトラーサービスのレクチャー。その後マリ
ーアントワネットのサロンと一昨年はその後シグレチャースィートの「カール・ラガーフェルドスィートル
ーム」を、昨年は新たに出来たデザイナーズスィトルームを見学させて貰ったが、今日は使用中で
また今度ね、ということになった。10時半からバスに乗ってオルセー美術館へ。昨年は1月、2月
と行ったし、もう何度も行っているから鑑賞の熱心さが高いとは言えない。しかし、ご配慮頂き車
椅子を借りることが出来てキョウコに押して貰って楽ちんした。ラファエロ、エゴン・シーレなど
好きな画家はたくさんいるが、この美術館で一番好きなのはやっぱりマネかな。ゴッホとゴーギャ
ンは2階から5階に引っ越して来ていた。バスでマドレーヌ寺院の「FAUCHON・フォション」
に移動し、ランチ。N村さんから簡単なメンバーの紹介があった。11名中男性1名、一人参加が5
名だった。徒歩組とバス組に分かれてオペラ座ガルニエまで。もう何度か観ているのだが、ガイド
の解説付きで内部見学。いつ観てもここは素晴らしい建物だ。明後日観客としてまた来まーす。帰
国してから知った知識だが、オペラ座のシャガールの天井画は使っている5色に意味があるんです
って。緑はワーグナーとベルリオーズ、黄色はチャイコフスキー、青はモーツアルトとムソルグ
スキー、赤はラベルとストラビンスキー、白はドビュッシーとラモー、天井の円にはビゼー、ヴ
ェートヴェン、ヴィバルディ、グルック、ヴェルディをイメージしているんだと。描いた人じゃな
いとそんなことはわからない。夕食は自由食。毎夏のインスブルックでホテルは違うが何度かご一
緒したT沢さんと添乗員N村さんとキョウコの4人で「ブラッスリードモン」へ。赤ワインを開け
てお喋りしながら楽しい夕食であった。テーブルに供されるブリオッシュとパンもとても美味しい!
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2月 14日(金)パリは晴れ
朝 パリ・オテル・ド・クリヨン「ブラッスリードモン」オーダー&ヴュッフェ(トマトジュース、
目玉焼き、ほうれん草ソティ、マッシュルームソティ、)、生ハム、チーズ2種、フルーツ、ヨーグルト、
コーヒー)
今朝は生ハムに山羊のチーズ、目玉焼き、ほうれん草ソティ、マッシュルームソティ
このホテルはどこを撮影しても絵になる
今日はバレンタインデー。この国では女性にお花を贈る習慣があると聞いた
コンコルド広場を後にしてバスで出発! 国際大学都市日本館にある藤田嗣治画伯の作品
パリ西北部にあるヴィリエ・ル・パクルにある「メゾン・アトリエ・フジタ」 隣の元司祭邸には展示がある
終の棲家となった「メゾン・アトリエ・フジタ」は道路側から見ると2階建てだが、裏に回ると地下が台所と食堂に改造されている
パリセーヌ川にかかるミラボー橋 エッフェル塔 オテルドクリヨンに帰って来た!
昼 パリ「金太郎」(自由食・2人で)味噌ラーメン8,5€、餃子ライス13€、納豆5€
平日午後1時なのに「金太郎」の店前には20人の行列が! キョウコが注文した餃子ライス
納豆があるのが嬉しい! 私は味噌ラーメンとシェアした餃子 オペラ座と一緒にぱちり!
ギャラリーラファイエットでセルフ会計する 美しいかぁ! ホテルの客室に届いていたハート型クッキー
夜 パリ「L‘affae」アミューズブーシュ:サーモンアボガド、海老のラビオリとコリアンダー、アンガス牛のステ
ーキ、チョコレートスフレ、白ワイン、赤ワイン
「L‘affae」では前菜とメイン、デザートともチョイス制。 キョウコが選んだフォアグラ
私は海老のラビオリとコリアンダーとメインはアンガス牛のステーキ、それにチョコレートスフレを選んで食べた
3日目の今日も早起き。4時半に起きた。こう毎日早起きしていると、自分がまるで年寄りになっ
たような錯覚・・いや、錯覚じゃない、考えてみれば私は十分に年寄りであった!!!ガックシ。
それはともかく、今朝も「ブラッスリードモン」で美味しく朝食を摂る。サイドオーダーは1人
2品までだよ、なんて背の高いお兄ちゃんに言われてムッとしたりしたけど、結果的には「はい
はい、わかった、これからは気をつけるから」と食べたいものはゲットした。今日はパリで活躍
した藤田嗣治画伯の終の棲家を訪ねて郊外まで行く。これ、去年も行った。キョウコはまた行くん
ですかぁと不満げだったけど、ヒマだから行こうと誘いバスに乗る。小さなバスで結構窮屈だった。
先ずは国際大学都市日本館で藤田画伯の大きな油絵の作品を鑑賞し、パリ西北部にあるヴィリエ・ル・
パクルにある「メゾン・アトリエ・フジタ」へ移動。昨年は近所のおばちゃん風の人が鍵を持って現れたが、
今日は若い男性。展示館になっている隣の元司祭邸は撮影禁止になっていた。 昨年階段を上がるのが
イヤで見なかった3階のアトリエまで行ったから参加した甲斐はあったか。 亡くなったのはスイスのチュー
リッヒだったが、高齢になっても足腰が丈夫だったんだなぁとこの家に来ると思う。猫の絵も好きだが、「カフェ」
の黒い衣装の女性がいいなぁ。帰りはホテルで皆さんが降りられた後、バスでオペラ座近くまで送って貰っ
た。キョウコと「金太郎」でランチするためだ。もう午後1時過ぎなのに、店の前には20人が並んでいた!
ビックリ。その行列にも驚いたが、その20人が次々と出て来る客の代わりに吸い込まれて行って、私達が
席に座るまで7,8分しかかからなかったことにも驚いた。数年前隣の店とドッキングして広々とした店内に
なったからね。キョウコは餃子10個付きの餃子定食と納豆、私は味噌ラーメンを注文して餃子5個と納
豆半分貰った。長く通っている店だが、相変わらず地元客が多く、アジア系の客はごく僅か。店のスタッフ
は1人を除いて全部代わってしまった。味噌ラーメンの麺はバリ硬だよ。食後はギャラリーラファイエットまで歩く。
健脚な人なら「すぐそこ」なのだろうが、杖ついてゆっくり歩く私にはハーフマラソンくらいの距離感がある。
やっと到着した頃には疲れて1階に出来たイートインスペースでお茶を飲んで休憩。ようやく元気になって、チョ
コレートや地下でキョウコ家のチーズやバター、紅茶などを買い込んだ。セルフ会計してからチーズをバキュ
ームして貰った。ホテルに帰ると客室にはホテルからハート型のチョコレートクッキーのプレゼントが、添乗員N村
さんからは人気店のチョコレートのプレゼントが。バレンタインだから。ありがとうございます!夕食はタクシーに
分乗して「L‘affae」へ。前菜、メイン、デザートすべてが2択でキョウコと全部違うものを選
んだ。アンガス牛旨いが大き過ぎだよ。薄暗い照明で料理の写真の出来がイマイチだったのが残念。
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2月 15日(土)パリは晴れ
朝 パリ・オテル・ド・クリヨン「ブラッスリードモン」オーダー&ヴュッフェ(トマトジュース、
目玉焼き、ほうれん草ソティ、マッシュルームソティ、)、ハム、チーズ2種、トースト、フルーツ、ヨ
ーグルト、コーヒー)
今朝はトーストを注文していろいろ挟んで食べる
昼 パリ・オテル・ド・クリヨン「ジャルダン・ディヴェール」(自由食・2人で)クリームスープ、
特製リゾット(シェア)、カプチーノ 2人で120€(チップ10€)
フォーブル・サントノーレ通りのシャネルの前で 「ジャルダン・ディヴェール」の花は毎週変わる
オペラ座ガルニエ宮でバレエ公演の前に「ジャルダン・ディヴェール」で軽くランチ
2人でシェアしても結構お腹がいっぱいになった。「ジャルダン・ディヴェール」ベール」は「冬の庭」の意
オペラ座バレエ団の「ジゼル」のマチネー公演をこれから楽しむ。席はバルコンの列目ほぼ中央!!!
はい、終わりました! カーテンコール 森番ヒラリオンの嫉妬がジゼルをおいつめた
天井にはシャガールの天井画にガルニエ自身がデザインした重さ7トンのシャンデリアが
バレエ「ジゼル」の初演はここオペラ座だった!村娘ジゼルと貴族アルブレヒトの悲恋物語
夜 パリ・オテル・ド・クリヨン客室にて(自由食・2人で)ローカーボナッツ、トマト梅、「どん
兵衛」、ウィスキー
なんて美味しいんでしょ!と唸りながらどん兵衛を啜る!
去年私がこのホテルに滞在中、セリーヌ・ディオンがマリーアントワネットスィートに滞在してい
たり、Kタクの嫁と次女が朝食会場で隣に座っていたりで、なるほど有名人が珍しくないホテルな
んだなぁと実感。かつて昭和天皇や世界の国賓も滞在、バーンスタインはここが定宿であった由。
ま、今年はこれまで著名人は見かけていないけど。土曜日の今日午後にはキョウコが超楽しみにし
ているバレエ公演がある。それに合わせて朝からの予定を考える。ホテルの正面はあの有名なコン
コルド広場であるが、裏は有名ブランド店が居並ぶサントノーレ通り、フォーブル・サントノーレ通りがある。午前
中そこを冷やかしてみるかと二人でぶらぶらと出かけた。途中でホテル日本人スタッフの佐藤さん
とバッタリ。皆さんのオフィスはホテル内ではないんですかぁ、昔は宮殿だった建物ですものねぇ、
なるほど。いくつか店に入ってみますか。「シャネル」、次ぎに開店前行列が出来ていた「エルメ
ス」。う〜む、見るだけだな。ブランド店見学終了。当初はオペラ座近くで中華料理のランチにす
るつもりだったが、気が変わってホテルの「ジャルダン・ディヴェール」で軽く食べることにした。
去年も二人でランチしたが、量が多過ぎてかなり残したことを思い出し今日はスープを各自、リゾ
ットは1つをシェアすることに。それで十分だった。佐藤さんにタクシーを呼んで貰ってオペラ座
に向かう。キョウコは公演が始まる前にショップでユリちゃんにお土産を買いたいということで先
ずはショップへ。ここでも手荷物検査がある。買い物を済ませるとそろそろ開場時間。ショップか
ら直接オペラ座に入って良いと言われラッキーした。今日のチケットは正式な窓口ではすべて「ソ
ールドアウト」だったのでホテルのコンシェルジュを通して取って頂いた。バルコニー席正価150
€(1万8千円)が790€(4万5千円)に跳ね上がっていたが、仕方ないな。バルコンと呼ばれ
るバルコニー席は最も見やすく最も人気がある席なんだそうだ。そのバルコンの2列目ほぼ中央の
続き2席を取れたのだから超ラッキーである。2000名弱入るオペラ座であるが、マスクをして
いる人は皆無。今日の演目「ジゼル」はこのオペラ座で初演されたとあって、オペラ座バレエ団に
とっては特別の演目らしい。素朴な村娘ジゼルが貴族の身分を隠した青年アルブレヒトと恋に落ち
る。娘に惚れている森番の青年の嫉妬がジゼルを死に追いやるが、ジゼル死してもアルブレヒトを
守り通し・・ってな悲恋物語である。一昨年バレエ「オネーギン」を観た時は、平場の前から3列
目の真中だった。目が悪いから、やっぱり前の席の方が良かったな。でもとても美しいバレエを見
せて貰った。前夜の公演では、森番ヒラリオンが一番の見せ場で転けたそうだ。カーテンコールに
なってからスマホ撮影したが、2席隣と前列斜め前の男は上演中もずっと撮影していて呆れちゃっ
たよ。ビデオだったのかなぁ。苦労してタクシーを掴まえてホテルに帰る。ホテルのトイレで手を
洗う時外した指輪をそのまま忘れてしまったと心配していたキョウコだが、コンシェルジェで聞い
てみたら、ややあって無事指輪が届けられた。さすがクリヨンと感動した。夕食は、キョウコと2
人で地味〜に部屋食。バレエの感想に続いてJSテレビを観てお喋りしながらの食事だから楽しい。
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2月 16日(日)曇りのち晴れたり曇ったり 夜雨
朝 パリ・オテル・ド・クリヨン「ブラッスリードモン」オーダー&ヴュッフェ(トマトジュース、
目玉焼き、ソーセージ、ほうれん草ソティ、マッシュルームソティ、)、ハム、チーズ2種、トースト、
フルーツ、ヨーグルト、コーヒー)
何でも挟む病気です
パリ最古のサンジェルマン・デュプレ教会 今日はサンジェルマン・デュプレの「フード&シティツアー」
左角が有名なカフェ「レ ドゥ マゴ」 人気のある「MULOTムロー」ではシューケット
マルシェ・サン・ジェルマン 「BALME・バルム」でトリュフ入りチーズ・ハム・サラミ
これが黒トリュフ アルザス地方の菓子クグロフ フランス全国がチーズの産地
バター南瓜があった!とキョウコ興奮 早くもホワイトアスパラが! 痩せた鯖だね
高級魚の舌平目やウニなどが美味しそう!
昼 パリ・オテル・ド・クリヨン客室にて(自由食)ホットワンタン、にゅうめん
一人ホテルに帰ってホットワンタンなどの超カンタンランチ この階段優雅でしょ
午後のお茶 パリ・オテル・ド・クリヨン「ジャルダン・ディヴェール」ショコラソルベ、アール
グレイティ 2人で40€
「ジャルダン・ディヴェール」は美しい
午後3時オープンのバーラウンジ「レ ザンバサダー」は18世紀のロココ調建築とフレスコ画の天井が見事!
夜 パリ「LE VIOLON D‘INGRES」(ル・ヴィオロン・ダングル) オニオンクリーム山羊チ
ーズラビオリ乗せ、雲丹・バースニップムース・キャビア、帆立貝を黒トリュフとともに、フォアグラ
のロースト ジンジャーブレッドクラムと、鱸のシュブリームアーモンドクリスブとベビーほうれん草、ピレネー産
ラムのナッツ焼きハリッサとひよこ豆添え、ラム・ババとトロピカル、ジャンドゥーヤ・コーヒーアイス・マスカルポー
ネのティラミススタイル、プチフール:カヌレとチョコレート、ワインペアリング
「LE VIOLON D‘INGRES」はミシュラン一つ☆
今夜はワインペアリングだったので、グビグビと何杯も飲んでしまったさ
早くも今日は最終日で、明日は帰国日である。今日は今年のツァーの眼目らしいサンジェルマン・デュプレの
「フード&シティツアー」がある。人気の食べ物屋さんのあちこちで美味しいものをつまみながら、
サンジェルマン・デュプレをそぞろ歩く企画らしい。プランを作ったK野さんがいかにも好きそうだなぁとい
う内容だ。しかし、私にとっては問題が2つある。ゆっくりだとしても3時間程歩かねばならないこ
とと今日つまみ食いの主流となりそうな甘い物が嫌いということ。大問題である。何軒かのつまみ食
いが、今日のランチ代わりになるらしい。内容を聞いたところで「途中で失礼すると思います」と予
め断ってある。パリで最古というサンジェルマン教会の前で、ガイドのキャロルさんと待ち合わせて、
マルシェ・サン・ジャルマンまで歩く。既に私はくたくた。マルシェで待ち合わせするって無かった
んですかぁ。はぁ〜。マルシェ手前にある「MULOTムロー」は人気があるパンとケーキ屋さん。
ここではシューケットとクグロフをつまみ食い。私はシューケット小さいのを一口ね。マルシェに入る。「BAL
ME・バルム」でトリュフ入りチーズとハム、サラミがきれいに並べられて供された。未だお腹が空かないので食
べなかった。フランスのチーズ事情を聞いたり、黒トリュフの実物を見せて貰ったり。暫く休憩があ
ったのでグルリと売り場を見学。八百屋さんの店先にはすごく小さなホワイトアスパラが売っていた。
たった一束。未だ早いわね。魚屋さんも楽しい。どうして鯖がこんなに細いのだろう。秋刀魚鯖かぁ?
雲丹も美味しそうだ。マルシェを出たら甘いモノが続きそう。失礼するなら今だなと思い、N村さん
とキョウコに断りを入れてタクシーでホテルに帰る。この後ご一行は「ARNAUD」ハンドメイド
のマカロンとキャラメル、ブルターニュ出身オーナーのMAISONGEORGESLARNICO
L」のクィニーアマンと塩キャラメル、ガレット、あのギロチンが住んでいたパッサージュにある南
フランス食料品店「MaisonBremond1830」ではオリーブオイル2種の飲み比べ、タプナード乗せ
バケット3種を、「UnDimanche a‘ Paris」ではグアバタルトを、最後に「PATRI
CK ROGER」でジャスミンチョコとレモン&レモンチョコを試食して「フード&シティツアー」を終了したそ
うだ。ホテルに帰って来たキョウコと「ジャルダン・ディヴェール」でお茶する。ホントはバーラ
ウンジ「レ ザンバサダー」に行きたかったのだが、ここのオープンは午後3時からなので諦めた。
キョウコもそれほど甘いものが得意ではない。甘いモノ攻勢でかなり参っていた。アハハ、タイヘン
だったね。これまで迷っていたカシミヤ入りの大きなニット膝掛けを思い切ってショップで購入する
ことにした。しかし、手触りは客室に置いてあるものと随分違う。カシミヤは何%と聞いたのだが、
タグがついていないのでわからないと。わかり次第メールで知らせると言うのでお願いした。最後の
夕食はミシュラン☆のレストランで。どーんと太っ腹のワインペアリングだ。魚料理の鱸まではまあまあ
だったが、メインの肉料理ラムのナッツ焼きは硬くて食べられなかった。残念。でもまぁ、飲む人が
少ないのでその分ワインをガブ飲み出来た私としては満足だったけどね。ご馳走様でございました。
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【今週の振り返り】
世界あちこちに出かけている私だが、一番多く訪問しているのはフランスだと思う。次ぎはオースト
リアかなぁ、ドイツかなぁ。ま、どっちにしても良い勝負だ。フランスは各地方に行っているが、や
っぱり一番多いのはパリ。パリが好き。覚えておられる方もおられようが、海外の都市で私のお気に
入りベスト3は「パリ、インスブルック、香港」である。そんなにちょくちょく訪れるパリであるが、
思い出してみればパリ訪問には何かとお騒がせゴトがついて回っていたなぁと気づくのである。
人生最初のパリはいつか。はっきり覚えている。1979年の夏である。今から41年前だ。どうし
てそんなに記憶が鮮明かと言えば、母が亡くなる前の年の夏だったからだ。その年の3月に母の癌が
見つかり、既にステージ4になるところだった。母には病名は言わず、退院して来た母とはフツーの
生活をしていた。そんな中で長い海外研修とそのまま海外遊学の勧めがあり、私は深く悩んだ。母と
過ごすことが出来る限られた日々の中に、5週間もの長い間海外に行くことに強い抵抗があったのだ。
しかし、ここで私が行かないと決めたら、母は何か感づくのではないかということを恐れた。結果、
心の中ではムッチャ心配しながらも元気で「行って来まーす」と旅立った。アメリカで2週間難しい
セミナーを受講(殆ど理解出来んかった💦経済学のサミュエルソンMIT教授やライシャワー元日本
大使・ハーバード大教授などキラ☆のごとくの方々で、まさに豚に真珠だったのだぁ)し、ご一緒した人
と別れてひとり大西洋を越えてヨーロッパに渡った。初めてのヨーロッパは一人で、かつ手配旅行だ
った。コンコルドに乗ってピューッとニューヨークからロンドンへ。次ぎはイタリアのローマ、スペ
インのマドリッドと周り、4番目の訪問都市がパリだった。パリに着いた夜、ナゼか私はその日知り
合ったメキシコの薬屋のおじさん(日本人)とセーヌ川岸で2,3時間日本の歌を一緒に歌いまく
っていた。断っておきますが、ラブアフェアはありません!
パリ訪問をこんな調子で一つひとつ説明しているとキリが無いので、どーんと飛んで4年前。仕事を
辞めてからせっせとフランス通いしていた。2015年は3回行ったか。その調子で2016年年明
けからも2回のパリを申し込んでいた。ところが。パリを中心にテロ事件が発生!何度かのテロで多
くの犠牲者を出した。当然のようにパリツァーは中止となった。悔しいからパリの代わりにバリに行
ってやった。ハハハ。そうそう、その2016年始めに長い改修期間を経て再オープンする予定だっ
た超高級ホテルリッツパリの工事最終盤でボヤ騒ぎがあってツァー中止なんて離れ技キャンセルもあ
ったっけ。そんなことがあっても私のフランス通い、パリ通いは相変わらず続き、2018年にはま
た大騒動に遭遇した。11月中旬から燃料税の引き上げに反発することから始まった「ジレ・ジョー
ヌ運動」が週末ごとに激しさを増して行った。ほら、黄色のベスト姿のデモ隊ですよ。主にパリで警
察と激しく激突していたが、徐々に地方にも波及していて、すんごく田舎のソーリューでもジレ・ジ
ョーヌ姿の数人にバスと止められた。その翌月と翌々月パリに行ったのだが、土曜日はデモ地帯が公
表され近くに行くことを禁止された。その時もオテルドクリヨンに滞在したり、食事に来たりしたの
だが、いつもなら賑やかなコンコルド広場にひとっこひとりいない光景を見て信じられない思いだっ
た。それでも無事に過ごすことが出来たのは幸いだった。
そして今年である。せっかくパリに滞在するのだが、オペラ座でバレエを観たいよね、と同行したキ
ョウコと話し合い、チケット購入を申し込んだ。ところが、パリでは12月始めから年金制度改革に
反発するデモとストライキが続いていたのだよ。国鉄や地下鉄職員もストライキに参加したことから
無人運転の2つの線を除いて首都圏の交通網が麻痺してしまった。大渋滞を引き起こしただけでなく、
清掃員のストで街はゴミだらけ、オペラ座の職員やバレリーナもストライキで公演は軒並みキャンセ
ル。これまでの公演キャンセルでオペラ座の損害は10億円を超えたらしい。2人で9万円のチケッ
トを買ってしまったが、果たして公演はあるのか。払い戻しがあっても、それは正規料金に限られる
し。その上、新型コロナウィルスだ。私がパリに出かける前、フランスのウィルス感染者は2名だっ
た。ウィルス騒ぎで緊張が続く日本を脱出してパリに行ってみると、だーれもマスクなんかしていな
い。マスクしたままタクシーに乗ったら運転手が「チャイニーズかい?違うだろ?」と笑顔で言った。
幸運にもバレエ公演を鑑賞出来たオペラ座でも約2千人の観客は誰もマスクをしていなかった。いつ
まで、パリでこんな状態が続けられるかはわからないが、滞在中は極めて快適であった。幸いかな。
ことほどさようにパリ行きは、いつもドキドキなのだ。新型コロナウィルス騒ぎがオオゴトにならぬ
よう祈るばかりである。
バレリーニャ猫目指して