パクパク日記16年9月3週
由布院の地震被害見舞いがてら名湯とご馳走にほっこり
由布院玉の湯 由布院亀の井別荘
9月 12日(月)東京は曇り 由布院も曇り
朝 家食 那須の燻製卵入りサッポロ一番塩ラーメンタンメン風、大粒納豆
遠いゲートはカートに乗って♬
昼 大分空港「SKY LINE」ジャワカレー900円、中津唐揚げおつまみ430円、ポタージュスープ400
円、アイスコーヒー210円
今週はゆふいん週間!るんるん♫ これまで由布院を訪れたことは数あれど、4泊するのは初めてだ。
羽田空港を利用する場合、前日にゲートを下調べ。どの入口から入れば近いか、ラウンジはどこか、
ゲートは遠いかと近いか。大阪、福岡と言った大空港行きでない今日の大分空港行きなどは往々にし
て遠―――いゲートから出発することが多い。今日もね。だからカートをお願いしようと決めていた。
膝痛をいいことに、どんどん楽ちん人生を極めようとしているね、私。ところが、乗った便がSNA
(ソラシドエア)運航とかで着いた大分空港では遠――いゲートに到着。イテテ、イテテと長い通路
を歩いたのだった。天罰じゃ!ランチは空港で。いつも「なゝ瀬」で大分郷土料理を食べるのだが、
ふと隣の「SKY LINE」に入ってみっかと思いついた。中津名物の唐揚げを食べたことが無い。ジャワ
カレーにソソラレル。というわけで自分で「中津唐揚げジャワカレー」を作って食べた。唐揚げはど
うということは無いがこのジャワカレー凄く旨い!これは、近く再食(こんな言葉無い)する予感!
午後のおやつ 由布院「玉の湯」柚子練り、お茶
お茶受けは柚子練り 吾亦紅がお出迎え 小さなリビングから庭を眺め
滞在中全く使わなかった和室と和室からみる庭園 寝室は洋室のツイン
私にピッタリの浴衣が ダブルシンクの洗面所 膝痛の私用にシャワーチェアを用意して
玄関脇にはキッチンが 冷蔵庫内の水はフリー 離れの玄関
玉の湯入口 大浴場 落ち着ける談話室
1泊目は玉の湯。こちらの会長である溝口薫平氏と亀の井別荘先代の中谷健太郎氏が現在の由布院
発展に寄与して来た中心人物であることは夙に知られた話。この玉の湯、亀の井別荘、無量塔の3
軒は「由布院御三家」と言われる名宿だ。私も17,18年前に一度泊まらせて貰ったことがあった。
現在は薫平氏のお嬢さんの和泉さんが社長にして女将を務めている。チェックイン後柚子練りを舐
めながらお茶を飲んでいる間に、客室では次々と私用のセットが行われている(たぶん)。客の体格
を見てSサイズ、小サイズ(笑)の浴衣を用意するとか、和室と浴室に椅子を準備するとか。和室
は座れないので準備してくれた椅子も使うことが無かったが、浴室の椅子は大いに役立った。馴染
みの客で無くても僅かな時間に即座に客仕様にセットする心遣いは流石であるな。ピッタリサイズ
の浴衣を羽織って大浴場に行ってみる。内湯と露天に無色透明な温泉が湧いていた。サッと汗流す。
夜 由布院「玉の湯」夕食コース(季節の小鉢、旬の山菜盛り合わせ、冷やしトウモロコシのムー
ス、お造り:シマアジと鯉こく、スッポンのお吸い物、田舎風煮込み、天然鮎の塩焼き、チョ
イスメイン:スッポン鍋、雑炊、香の物、シャインマスカットとコーヒーゼリー)、由布院地
ビール、サッポロ黒ラベル、兼八2,5合
食事は通常部屋食なのだが、和室で座って食べることが出来ない私用に食事処に用意して貰った。こ
ちらでございます、と通された部屋は10人でも宴会が出来るような個室でたった一人食べることに。
チェックイン時に夕食のメイン料理を選択せよと言われ、5種の中からスッポン鍋をチョイスしたが、
食事が始まっても吸い物、ご飯もの、デザートも、ついでに明日朝の卵料理も選択を迫られる。この
宿の食事に対しての姿勢は「お好みで」なのだろう。スッポン鍋には千切りの野菜や豆腐と共にクレ
ソンがたっぷり入っていて嬉しい。満腹過ぎて「ニコルズバー」に行く余裕が無いのが残念であった。
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9月 13日(火)由布院は晴れたり曇ったり
朝 由布院「玉の湯」和朝食膳+クレソンスープ
優しい味クレソンスープ 談話室で数時間過ごしたい お見舞いのお花だろうか
朝早く起きて部屋の温泉を浴びる。部屋でも源泉かけ流しなのが嬉しい。シャワーチェアが大活躍!
朝食は8時半にお願いしていたが、空腹のため電話で早い時間に変更して貰った。昨日と同じ大きな
部屋で今朝採ったばかりのトマトを絞ったジュースから朝食が始まる。魚の焼き物はカマスだった。
昨夜スッポン鍋だったので出す機会が無かったというクレソンスープが登場。このクレソンスープは
もうだいぶ前だが、由布院の料理人達が料理研究家の辰巳芳子さんを招いて作り上げたレシピでは無
かったかなぁ。優しい味だ。「玉の湯」は、チェックインが午後2時でチェックアウトは午後12時。
地方の旅館としては最も客に有難い設定である。「今夜泊まる亀の井別荘に荷物届けて下さいね」。
ゆふいんぼちぼち散歩道を金鱗湖にそそぐ川の鴨みながら、ぼちぼちと散歩する。
既に稲刈りが終わった田んぼとこれからの田んぼ。歩いているうちに空腹になる
昼 由布院「BARJUNNE」国産牛ボリュームハンバーグ1980円、サラダバー付き(サラダ、カレー、
スープ、パン、ライス)
腹ごなし、運動、時間つぶしを兼ねてミッチリ散歩した。距離数は全然無いのだが、ステッキつきつ
きの散歩は労力が半端じゃないからね、疲れるのよ。そのうちグ〜〜ッと我が腹からの叫び。「陽だ
まり食堂」火曜日定休日!アッチャー!「麺一」火曜日定休日!アチャチャー!じゃ亀の井別荘ОB
のフレンチを探すがそれも見つからない。もう1時過ぎだよぉ、早くぅ〜。エイヤッと入った店が
結果的には大正解だった。夜が主体の洋風居酒屋「BARJUNNE」がランチサービスを始めたらしい。
サラダ、スープ、カレー、パン、ライスがついたサラダバーだけだと980円。これだけでも十分な
ランチだが、国産牛ボリュームハンバーグを注文。このハンバーグと付け合わせのポテト、それに
ライスとカレーを利用して「ポテトゴロゴロハンバーグカレー」を作ってみた。これが旨いのよ!
午後のおやつ 由布院「亀の井別荘」鼈甲玉、お茶
お茶受けは鼈甲玉
お気に入りの客室「奥由布」。この部屋にいると「帰って来た」感じがする
「奥由布」の部屋からは由布岳が見えるのだが今日は・・・ ここの部屋湯も源泉かけ流し
湯布院駅からタクシーに乗って亀の井別荘に行く。今年3月に来て以来だから半年ぶりだ。この間、
この宿も由布院も熊本と共に4月に起こった大地震でタイヘンな思いをされた。従業員の皆さんの
「本当にタイヘンでしたぁ」の一言に実感がこもっている。前回食事のサービスをして頂き親しく
なったI田さんは退社されたと聞き、ガッカリ。階段の数を減らすためにレストランの「蛍火園」
を通って客室へ。荷物は既に「奥由布」に入っていた。あらら〜、いつもは羽毛布団でない寝具に
替えて貰っているのに今回は忘れたのかな。売店の「鍵屋」に行き、スタッフの皆さんに挨拶した。
夜 由布院・亀の井別荘「蛍火園」会席コース(無花果胡麻がけ、鱧の栗粥、豊後水道の鯛の造り、
車海老と椎茸のお椀、太刀魚きのこ焼き、揚げ那須とズッキーニ煮浸し、豊後牛炭火焼き、手打
ち蕎麦と牛蒡天、水出しコーヒーとカボスゼリー)、生ビール850円、麦焼酎「二階堂」ボトル
6時半から夕食。席は秘密の扉から一番近い場所(笑)。知らない人がビックリするとイケナイから
ね。特別な注文が無い場合、亀の井別荘の最初の夕食は会席コースである。しかし、未だ食欲がわか
ない。何しろボリュームたっぷりの「ポテトゴロゴロハンバーグカレー」を食べ終わったのが午後2
時だったからなぁ。どれも美味しいのだが、太刀魚半分食べたところで既に満腹感が(涙)。お茄子
の次はメインの炭火焼きですから頑張って!と励まされた。牛肉を半量にして貰い、食事も蕎麦に
して貰って、やっと何とかコースを終えた。手打ち蕎麦はこれまでずっと盛りだったが、冷たいぶ
っかけになった。それに揚げたての牛蒡天。これはスルスルとお腹に入るのだった。不思議だよね。
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9月 14日(水)由布院は雨
朝 由布院・亀の井別荘「蛍火園」和朝食膳
相変わらず美味しい朝食だ
午前のお茶 亀の井別荘「天井桟敷」コーヒー(キゴマ チンパンジー)800円
売店「鍵屋」の2階はグレゴリア聖歌が流れる大好きな「天井桟敷」 レストラン湯の岳庵の入口
今日の由布院は、生憎の雨だ。まぁ、どこに行くと決めているわけでもないので、雨でも特に支障は
無いが。朝食は和食をお願いしている。手間のかかる料理が、次から次へと並べられる様子は、まる
で「魔法の朝食」のようである。サラダには柚子ドレッシングをかけて。焼き魚は小さめののど黒だ。
今日の豆腐料理はお替りしたい程美味しかった。午前中は鍵屋の2階にある天井桟敷に行った。ここ
はいつもグレゴリア聖歌が流れる空間だが、夜は「山猫」というBARに変わる。花の季節も葉の季
節、紅葉の季節、この窓から見る景色は素晴らしい。レストランの「湯の岳庵」を覗いてみる。あぁ
いらした。昨年まで総支配人されていたО崎さんが一線を引かれてから案内役をしておいでだ。古い
お客さんはО崎さんのお顔をみてホッとするらしい。それは私も。この宿で一番付き合いが長い方だ。
昼 由布院「胡桃屋」だんご汁セット(だんご汁、とり天、小鉢、ご飯)1220円
初めて行った「胡桃屋」。外国人観光客が多い店だが、味は存外悪くない
午後のお茶 亀の井別荘「談話室」コーヒー
離れの奥に位置する談話室。小さくクラッシック音楽が流れている
夜 亀の井別荘「蛍火園」しゃぶしゃぶコース(枝豆白和え、冠地鶏と焼き椎茸、イサキのお造り、
鰻のかば焼き、才巻海老と鱚の天ぷら、黒毛和牛のしゃぶしゃぶ、ごぼ天冷やしぶっかけ蕎麦、
ご飯と赤出汁、お新香、水出しコーヒーとカボスシャーベット)、生ビール850円、赤ワインボ
トルシャトーレヴァンジルポムロール1970 4万円、麦焼酎「兼八」1000円
うくろ
今夜は完食!ほっ・・
「湯の岳庵」でО崎さんとお喋りした後、そのままランチを摂ろうと思ったら、何と予約客などで
満席。かなり待たないとならないらしい。それでは他探します、と近所の「胡桃屋」に行く。入っ
た途端テーブルに料理が既に並べてあることに気付く。やや、何だ、ここは!すぐ韓国の観光客が
10数人入って来て料理を食べ出した。店選び間違ったかもと思ったが、ままよ、とだんご汁セッ
トを注文。だんご汁ととり天の郷土料理は意外とイケるのだった。イガッタ。午後は「鍵屋」でみ
っちり商品選びしたセットをあちこちに送った。お歳暮やお中元もここの商品を送っているので、
かなり詳しいのだよ、私。空いている間に大浴場で温泉にポチャリと浸かった。2晩目の夕食は、
しゃぶしゃぶコースをお願いしている。この数年、たいがいはオジョーと2人だったから、「肉は
お替りお願いしますので」と宣戦布告(?)していたから、予めドーンと大盛りで供されるように
なっていた。しかし、今はイケナイ。そんなに食べられない。「フツーでいいです」と旗を降ろし
ていたから、並べられたのはフツーの肉量だった。ちょっと寂しくもあったが十分だったのだよ。
1970年の赤ワインを開けて貰った。46年も経過しているのでどうかと思ったが、素晴らしい味!
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9月 15日(木)由布院は曇り
朝 由布院・亀の井別荘「蛍火園」洋朝食膳
奥由布の部屋からは由布岳が見える。一昨日も昨日も雲に隠れていた由布岳だったが、今朝ようやく
顔を見せた。部屋の温泉をざぶざぶと浴びてから朝食。今日は洋食だ。パンはウエルダンに焼いて貰
って4分の1程食べた。暑い季節には屋外のテーブルで朝食を摂る客もいると聞いた。私は屋内派。
昼 由布院「盆地うどん麺一」鶏天と温泉卵の温かいうどん950円、漬物(サービス)
午後のお茶@ 由布院「ゆふいんロール」アイスコーヒー400円
午後のお茶A 亀の井別荘「談話室」コーヒー
亀の井別荘元総料理長合原(ごばる)さんの店「盆地うどん麺一」
下の右側が「鍵屋」2階が「天井桟敷」 亀の井別荘の象徴的な門 樹木の向こうが本館
広々した大浴場の内湯 こちら側の大浴場には円形と長方形の2つの露天が
丸い露天からは由布岳が見える 手水鉢 今年3月床暖房工事が終了した
夜 亀の井別荘「蛍火園」鶏鍋コース(中秋名月のにごり酒、鮎の昆布締めおくらのジュレがけ、モ
ロヘイヤのお浸しバチコ添え、おこぜと皮身のお造り、甘鯛の幽庵焼き、由布院野菜おろし冬瓜
がけ、地鶏鍋、ごぼ天冷やしぶっかけ蕎麦、柚子ゼリー)、生ビール850円、白ワインボトル
町中に行きたい場合オジョーと来る時は車でブイっと行けば良いが、一人滞在の時は歩くかタクシー
に乗るしか無い。11時半前に鍵屋の前で、どうしたもんじゃろのうと立っていたらそこにタクシーが。
空車になったので乗り込み、「麺一に行って下さい」。数年前まで長い間亀の井別荘の総料理長をされ
ていた合原(ごばる)さんが退職されてから開業したうどん屋だ。鶏天と温泉卵の温かいうどんを頂
きながら、ご挨拶に出て来られた合原さんと暫くお喋りをした。小さな町をぶらぶらしてから帰って
一番風呂。超カラスの行水人間だが、今日は少しゆっくり入ろうかと露天風呂に1分程浸かっていた。
最後の夕食の今夜は初の鶏鍋コースを予約している。鍋前料理に赤貝が登場。キライというデータは
消えてしまったのだろうか。代わりに鮑と肝のバター焼きが出て来たのでラッキーしちゃった。でも
撮影忘れちゃった。さてメイン。たっぷりの出汁に鶏肉や牛蒡や野菜を入れる鍋かと思ったら、鶏の
すき焼き鍋だった。昨夜に続き、ワインを開けようか。スッキリ味の白ワインで鶏すき焼きを食べる。
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9月 16日(金)由布院は晴れ 東京は降ったり止んだり
朝 由布院・亀の井別荘「蛍火園」和朝食膳
最近の私は帰京日が晴れとなる。先週那須からの帰りもそうだったが、今日由布院は素晴らしい晴天。
客室からの由布岳もバッチリ見えたし、「蛍火園」の庭園の木漏れ日が素敵な光景だ。最後の朝食は、
和食で。朝食を終えて「鍵屋」で最後の買い物。要冷蔵の自宅用柚子胡椒を買い求めた。精算してい
る時、若き社長の太郎さんに会った。3泊してお会いするのは初めてだ。父上は毎晩のように「蛍火
園」にご挨拶に見えたが。その太郎さんご夫妻始め、A井さんやスタッフに見送られて空港に向かう。
昼 大分空港「SKY LINE」ジャワカレー900円、とり天おつまみ380円、アイスコーヒー210円
こんなに早く「SKY LINE」のジャワカレーを食べられるとは!今日はとり天トッピングだよ
夜 舟町「おちあい」お任せ(ダダ茶豆、茄子の煮浸し、ジュンサイとろろ汁、和風しゅうまい、鶏
の唐揚げ、揚げ銀杏、イカとピーマン炒め、煮込みうどん)、ビール小、麦焼酎 @4500円
4泊しても由布院はやはり去りがたい場所だった。行く時工事中だった空港からの高速道路はほぼ工
事を終えて整備中だった。数日後に全線2車線になるだろう。今日もランチは空港で。来た時食べた
ジャワカレーを今日も食べようじゃないか。なんてね。トッピングは唐揚げよりとり天の方がいいな。
午後4時帰宅して洗濯。出発前に作成済のパクパク日記をUP。何と1日で出来ちゃった手抜きものだ。
帰京早々ではあるが、午後6時半前には家を出て初台の新国立劇場小劇場に向かった。大渋滞で既に
芝居は始まっていたよ。急遽大阪行きとなった大S子さんから「代わりに芝居観て」とチケットを頂
いたのだ。それにしても新国立劇場と言いながら、小劇場は階段ばかりで身障者に優しくない施設だ
こと。今日はシス・カンパニーの公演日本文学シアターの第3弾で長谷川伸の「沓掛時次郎」。出演
者は段田安則や初出演の戸田恵子など。スーパー歌舞伎「ワンピース」で大活躍した浅野和之が病気
のため演出の寺十吾に変更となった。前から2列目で5b先に役者がいる近さだった。うん、結構面
白いね。家出少女の演技は鼻についたが。休憩無しで午後8時40分には終了したからタクシーで四
谷三丁目に戻ったら未だ9時前だった。行きは38分、帰りは8分。こんな時間に帰って来られる短
い芝居っていいな。こんな時はどこに行くべきか。「おちあい」に行った。お父さん、ただいま〜!!
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9月 17日(土)晴れ
朝 家食 大分吉野の鶏めし、「おちあい」の鶏唐揚げ、味噌汁
昼 東銀座「蜂の家」ミレニアムカレー(ミニサラダ付き)1280円
大分空港で必ず買って来るのは吉野の鶏めし。2箱買ってしまったよ。そのうちの1箱を温めて食す。
10月歌舞伎座秀山祭昼の部。良く収録日に当たるのだが、今日もね。昼の部の出し物は「碁盤忠信」、
「太刀盗人」、「一條大蔵譚」の3本。佐藤忠信に染五郎、小柴入道に歌六、塩梅よしのお勘に菊之助、
横川禅司に松緑。うつらうつらしてしまった。「太刀盗人」は松場目物で、すっぱの九郎兵衛に又五
郎、田舎者万塀兵衛に錦之助、目代は彌十郎、従者は種之助。これだけやって逃げおおせる九郎兵衛
はエライ!そして「一條大蔵譚」の一條長成は吉右衛門、常盤御前に魁春、鬼次郎は菊之助、その妻
お京に梅枝。勘解由には、この度吉之助あらため吉之丞だ。何度もこの芝居は観て来たが、ややもす
ると除幕の一條卿の作り阿呆ぶりが注目されてしまうが、見所は大詰めなのだということがよくわか
る芝居だった。阿呆とまともが激しく入れ替わる吉右衛門の演技が見事であった。昼食は、歌舞伎座
の隣の隣にある蜂の家」でミレニアムカレーを食べた。旨くは無いので、次回は別のカレーにしよう。
夜 家食 「おぎのや」峠の釜めし、焼き鶏塩だれ、那須の燻製卵、キュウリの漬物、もやしと豆腐
の味噌汁
珍しく味噌汁を作った。柚子胡椒と一緒に
来週から出かける旅の添乗員から電話があった。あちらは南半球だからかなり寒いらしい。成田空港と
香港空港での車椅子サービスを依頼した。由布院から送った荷物も到着して、要冷蔵の柚子胡椒などを
冷蔵庫に入れる。歌舞伎座の帰りに「ぐんまちゃん」で「おぎのや」の峠の釜めしが売っていたので、
思わず買ってしまう。ってことは今夜家食×無酒日ということね。それなら、柚子胡椒を美味しく食べ
るために味噌汁を作ろう。ホントは具だくさんの豚汁がいいんだけど。釜飯のニューパッケージだった。
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9月 18日(日)曇り
朝 家食 大分吉野の鶏めし、ミートボールの甘酢、那須の燻製卵、キュウリの漬物、もやしと豆
腐の味噌汁
昼 恵比寿アトレ「新宿中村屋」インドカリーオータム特別セット(サラダ、ドリンク付き)1901
円−小ライス54円=1847円
今週5回目のカレーだす!
今朝も大分吉野の鶏めしと柚子胡椒をたっぷり天盛りした味噌汁で朝食となった。またもや大きな台
風16号が先島諸島にやって来ているらしい。とてつもなく大きな円を描いて北東に進んでいる。こ
れでは来週半ば関東にも来るということか。何だか今年は毎週台風が来ているような印象だ。昼には
恵比寿へ。いつもの「新宿中村屋」でインドカリーを食べてから書店を覗く。やや、買いたい本が!
午後のお茶 四谷三丁目「アンテンドー」アイスコーヒー250円
夜 荒木町「やくみや」お通し:鶏肉と胡瓜の中華風和え、水茄子と茗荷の一塩600円、ポテトサラ
ダ500円、戻りカツオ薬味たっぷり刺身900円、銀ダラの西京焼き700円、子持ち鮎とチーズ味
噌漬け、佐助豚(岩手二戸)の生姜焼き900円とご飯蜆汁セット400円、生ビール2杯、麦焼酎
2合 @8千円
リンパ流しのアーユルヴェーダ。もう何年もお願いしているS戸さんは、今池袋店の店長なのに私
が「恵比寿がいい」と言い張るので、その都度出張って来てくれているのだ。ゴメンね、これから
もそうしてね(笑)。その代わり、彼女にはお土産を欠かさない。ハハハ。そうゆうこっちゃ。夜は
「やくみや」に行った。飲むリエが卒業して「ひとりやくみや」になって4ヶ月近く。店も客もこ
の状態に慣れて来たようだ。どれも美味しい料理だったが、特筆すべきは佐助豚(岩手二戸)の生
姜焼き。昨今こんな美味しい豚肉食べたのは初めてだ。ご飯を貰って、もりもりと食べたのだった。
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【今週の振り返り】
大阪でF士原一家と美味しく楽しい一夜を過ごした翌日、私は奥琵琶湖のホテルに泊まっていた。
美味しい夕食とワインを頂いて、上機嫌で客室に戻った。巨大スクリーンでテレビをぼんやりと観
て、そろそろ寝ようかなと思った時、臨時ニュースが流れた。熊本で震度7の極めて強い地震が起
きたという。翌日被害状況が徐々に明らかになるにつれ、被害の大きさがイヤが上にも知ることと
なる。その夜から1日半後の16日深夜、同じ地域を14日より激しい地震が襲う。マグニチュード
7,3!あれだけ激しかった14日の地震は「前震」に過ぎず、16日の地震が「本震」なのではな
いか、と。更に被害地は熊本のみならず、大分にも広がっているという。やれやれと思った人々が
本震は終わったと思っていたから、その分被害も大きくなった。渡ったことがある橋がそっくり消
えた。城作り名人の加藤清正が築いた熊本城が大きな被害を受けた。名庭園の水前寺公園の池の水
が無くなった。阿蘇神社はグシャリと潰れてしまった。
熊本も大分も大好きな場所だから心配でたまらなかった。どっちの県も名湯揃いなのだが、いくつ
かの温泉地では温泉が湧いて来なくなった。建物の損傷が激しい温泉地もあった。それより、何よ
りほとんどの予約はキャンセルになった。絶え間なく余震が続いていたから致し方無い事態でもあ
った。しかし、全く揺れていない宮崎や鹿児島や長崎と言った地域までも「九州は危ない」という
風評被害なのか、九州全体で総計7万件以上の予約キャンセルに遭っているというのだ。九州の観
光が危機に瀕している。稼ぎ時の大型連休でも閑古鳥が鳴いていた。自分に出来ることは無いだろ
うか。
亀の井別荘はどうしているだろう。こんな時電話をするのは、却ってご迷惑かもしれない。ホーム
ページを覗いてみると一日だけ後片付けのため休業したが、営業は続けているとあった。お客が来
なくても湯守りをし、食材を整え、庭の掃除をする。そんな宿の皆さんを想像すると涙が零れる。
それは亀の井別荘だけのことではなく、被災地や非被災地なのにタイヘンな思いをされている人達
のへ思いだ。こんな時は宿泊すれば良いのだが、空港からの道路の一部数`が崩壊して通行止めに
なっていたし、私の手帖は予定でギッシリ。それでも6月初旬、博多で芝居を観て、初九州新幹線
で鹿児島に行った。百ヵ所以上損傷があった九州新幹線。暫くは不通と思われたのに、僅か13日
後には全線開通して驚きと共に人々に感動を与えた。それだけ九州新幹線が九州全土の復興を背負
っているのだろうとしみじみ思ったものだ。熊本駅付近では心臓がどきどきしたが、揺れなかった
ので正直ホッとした。
亀の井別荘の売店「鍵屋」にお中元をたくさん注文した。9月に行くことになっていた海外の一つ
をキャンセルして今回の宿泊予約をした。3泊だ。そして「玉の湯」にも1泊することにした。亀
の井別荘の玄関の手前で、A井さんが「夢子さーん、いらっしゃーい!」と走り寄って来られた。
「タイヘンだったでしょ。心配していましたよ」と声をかけると「ホントにタイヘンでした。ホン
トにつらかったです」と涙ぐまれた。その言葉で、由布院の皆さんが味わった厳しく辛い日々が十
分に理解できた。湯布院駅の向こう側は特に被害が激しく建物が崩壊して廃業した宿もあるという。
タイヘンだったと過去形で言うが、元に戻ったわけではない。お客はかなり戻って来てはいても、
元通りになるには未だ時間が必要なのだ。こんな素晴らしい由布院が寂れてはいけない。私の故郷
の一つにもなった由布院と亀の井別荘はいつも魅力的な存在でなければならない。だから、私はま
た来ます。ここに帰って来ます。
アタイもお伴させてニャ 結構!
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