パクパク日記5年9月1週
フィヨルド初め大自然のノルウェー、水の都のストックホルムと旅は続く
8月 29日(月) 快晴(コペンハーゲン)
朝 デンマーク・コペンハーゲン「スガンディック・コペンハーゲン」 朝食ヴュッフェ
このホテルの朝食ヴュッフェはなかなか 味噌汁ぶっかけ猫まんま デンマーク皇太子です!
このホテルの朝食ヴュッフェ会場には、奥まったところに僅かだが日本食が準備されている。まるで隠
すような位置にあるので、案内された日本人以外気がつかない程だ。昨夜からご飯に味噌汁をかけて
ぶっかけ猫マンマを食べたいと思っていた。で、朝実行した。9時にロビーに集合すると、何だかワサワ
サしている。え?もうすぐこのホテルにデンマークの皇太子さまが見えるの?ラッキーやんけ。並んで
お迎えしまひょか。しっかり写真撮らせて貰おな。たった2台の黒塗りの車で見えて、関係者と握手す
るとさっとホテルに入られた。レセプションでスピーチをするらしい。護衛も少なく気軽な感じにびっくり。
昼 コペンハーゲン デ・ニュー・イルム内 「Cafe PA4」 4種のオープンサンドをシェア、オレン
ジジ
ニューハウン(新しい港の意) アマリエンボー宮殿のイケメン衛兵 人魚姫の像
皇太子殿下をお迎えした(勝手にね)後は、コペンハーゲン市内を観光。市庁舎広場、ニューハウン、
アメリエンボー宮殿では、衛兵の交替式を見る。さほど大きくはないが、広場の4つの建物を順繰りに
衛兵が回るのでついて歩く。徴兵制のあるこの国では、宮殿の衛兵は志願によるらしいが、どうもルッ
クス重視採用しているらしく、イケメン揃い。F枝さんはすっかり彼らを気に入った模様で激写していた。
海岸沿いをブラブラ歩いてゲフィオンの泉や人魚姫の像を見学。人魚姫は、「世界三大ガッカリ」の1つ
と言われるが、ホント小さいのだよ。今まで、首や腕をモガレタリして災難に遭って来た彼女だが、2年
前は像ごと海に突き落とされたという。愉快犯の仕業らしいが捉まっていないらしい。ワルだね。午後
は歩行者天国のストロイエ通りという街一番の繁華街でフリータイム。旅の初めから仲良くさせて頂い
ているF枝・N橋・K澤さんの3人組とご一緒してデ・ニュー・イルムというデパートの屋上のカフェに行
く。オープンサンドは4種あったので全部頼んで具をシェア。豪華なサンドイッチになった。でも高いね。
夜 クラウンオブスカンジナビア号 「セブンシーズ」 ヴッフェディナー
折り畳みを倒すと4人が泊まれる船室 レストラン「セブンシーズ」 海と空が美しい
午後5時「クラウンオブスカンジナビア号」というフェリーに乗り込む。フェリーと言ったってアータ、小島
に行く渡し船みたいのとちゃいまんねん。全長170メートル、乗客定員2026名、搭載車両数450台の
堂々たる船なのである。10階建てでもちろんエレベーターもついているんよ。私の部屋は6階の4人
用の個室を1人で。折り畳み式の2段ベッドが2つある形式だが、トイレもシャワーも完備していて狭い
ながらも快適な部屋だ。船内には、プール&ジム、映画館、免税店、いくつものレストランやバー・カフェ
などが揃っている。夕食は8階のレストラン「セブンシーズ」でヴュッフェだ。北欧名物のザリガニが解禁
されたばかりで、サーモン、鱈、海老、ムール貝などと一緒にシーフードコーナーで人気を博していた。
この船で16時間かけてノルウェーの首都オスロに向かう。夜半から強風で船はかなり揺れた。熟睡。
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8月 30日(火) 曇ったり晴れたり (ノルウェー)
朝 クラウンオブスカンジナビア号 「セブンシーズ」 朝食ヴュッフェ
揺ら揺ら揺れながら一晩を過し5時過ぎには目覚める。窓から空を見ると、もうピンクに染まっている。
急いで顔を洗って、10階の甲板に行く。寒い!!ピンク色が徐々に濃くなり、そして6時14分真っ赤な
太陽が昇って来た。なんて美しい日の出だろうか。旅に出ると早寝するので、従って早起きも出来る。
日の出の撮影体制バッチリなのである。朝ご飯を食べた後も甲板に立つ。やがてオスロフィヨルドの最
も狭い場所を通過し、9時15分オスロ港に到着した。出発も到着もキッチリ時間通りの船なのである。
昼 ノルウェー・ゴル 「TORVSTUA」 カリフラワーの温かいスープ、蒸し鱈のバターソース 温野
菜
途中の湖 ゴルにある木製のスターブ教会 ヴォーリングの滝と渓谷
昨夜フェリーに乗っているうちに、いつの間にかノルウェーに入っていた。入国検査はどこでも無し。バ
スに乗ってフィヨルド地方を目指す。午前中は天気が良く、何度も現われる森と湖が青い空に映えてキ
レイだ。ゴルというウィンタースポーツのリゾート地にあるスターブ教会を見学した。「スターブ」とは教会
の名前ではなく、地面に直接木材を打ち込んで作る建築様式の総称なのだそう。ヴァイキング時代の
守り神「龍」の彫刻が教会を飾る。龍が守り神なんて、昔はアジアと交易があった証拠なのだろうか。本
物は保存のためにオスロに移築され、今の建物は再建したもので未だ新しい。ランチは小さな食堂だ
ったが、温かなカリフラワーのスープがちょっと寒い気温にピッタリで旨い!お替り3杯おくれ!!と言
いたかった。蒸した鱈も上品で、付け合せのポテトも旨い。北欧の食事は魚介類とポテトがイケルね。
夜 ノルウェー・ロフトフース 「ウーレンスヴァング」 ヴッフェディナー、ビール、白ワイン
今晩のホテルは、ハダンゲルフィヨルドの最奥部ロフトフースという小さな町にある。果物の産地でもあ
る。ホテルは「ウーレンスヴァング」と言って、町最大の建物だ。一歩ホテルに入るなり「ここに1泊だけ
ではもったいなーい!」と全員が思うお洒落なホテルだった。あの作曲家のグリーグが、ロフトフースを
愛し、このホテルを愛して度々滞在した。フィヨルドに面する美しい庭には、グリーグがロフトフースに建
てた小さな作曲小屋が移築されて静かに佇んでいる。中を覗いてみると、2畳ほどの小屋にピアノと椅
子があるだけ。彼はナイーブな性格で、愛する奥さんにも作曲中の音を聞かれることを拒んだほど。こ
の小屋で「ペールギュント」などの名曲を作曲したのかなぁ。ここハダンゲルフィヨルドは、山と山の距離
が離れているので、それだけ空が広く見えるのが特徴とか。暮れなずむフィヨルドと山々を横目に見な
がら、賑やかな夕食が始まったのは午後8時半。え?ここもヴュッフェなの?昨夜も船でヴュッフェだっ
たのに。ここでもザリガニ、ムール貝、サーモンなど魚介類が豊富。昨夜、船で蟹かと思ったら「蟹もど
き」でびっくり。ここもそう。何でも北欧では「蟹カマ」のような「蟹もどき製品」は高価な食べ物らしいよ。
ホンモノ食べればいいの。デザートの種類も多い。しかし、今晩一番美味しかったのはプラムだったよ。
寝る前、部屋のベランダに出て空を見上げると満天の星。真っ暗な夜空にキラキラと☆が瞬いていた。
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8月 31日(水) 快晴 (ノルウェー)
朝 ノルウェー・ロフトフース 「ウーレンスヴァング」 朝食ヴュッフェ
いつも旅に出るとコロリと寝てしまうのに、昨夜は珍しく3時過ぎまで眠れずに過した。北欧の人々は揃
いも揃って大きな人が多いのに、どうしたことかベッドは極めて狭い。私だって狭いんだから、彼らは寝
返りなんか打てないに違いない。それでも今日の出発は早いから6時起床。朝の撮影に出ると外はブ
ルッとする程の寒さだった。急いで食事を済ませロフトフースよ、ウーレンスヴァングよ、さようならー。
昼 ノルウェー・フロム 「Frethem HOTEL」 ミニサラダ、チキンの甘酢ソース レタスとライス添
え、
8時に出発し、ブリムネスからバスごとフェリーに乗って10分で対岸のブルラヴィクへ。途中スタールヘ
イムの谷を経てグドヴァンゲルを目指す。いよいよ世界最大、最深のソグネフィヨルドの世界だ。フィヨ
ルドとは、ノルウェー語で「入り江」という意味だそうだが、このソグネフィヨルドは長さ204キロメートル、
最大幅1308メートル、最狭地域は500メートルという。1万年から1万5千年前の氷河期の終わり氷
河が溶け出す時に大地が削られて山が形成され、氷河が剥がれて大地が軽くなったことで水面が下
がる。そこに水が取り残されてフィヨルドが出来たんだそうだ。グドヴァンゲルから11時半発のフェリー
に乗り込み、四方に広がるソグネフィヨルドの世界に圧倒される。滝なぞあっちにもこっちにも落ちてい
て、あり難くもなくなる。鴎が餌を貰いに来るというので、朝食のパンを手に待っていたが、食欲がない
らしくて1羽も来なかった。キミら、ぜーたくもん!船が進むにつれて、時折集落が見える。6人しか住
んでいない村とか、岩の上に夏場だけ牧場にしている場所とか、人間ってどんなところにも住むものだ
と感心した。2時間でフロムに到着。この町は、人口450人の小さな町だが、フェリーの発着場の真ん
前に、フロム鉄道の終着駅もある。ホテルのレストランで、チキンのランチを済ませた後、駅付近をぶら
ぶらと散歩する。フロム鉄道博物館では、この高い山に鉄道を建設した工事の困難さを物語っていた。
夜 ノルウェー国鉄にて サンドイッチボックス(弁当)
午後4時5分発のフロム鉄道に乗り込む。ここフロムは海抜2メートルだが、1時間弱で867メートル上
って行く。25のトンネル、トンネルの総距離6キロ、鉄道全長距離は20キロである。左右に滝、川、渓
谷、山・・・・・右で撮影していると「夢子さーん、左にいい景色」と声がかかり左に移動、かと思ったら今
度はまた右かよ。指定席だったが、誰も座ってなんかいない。景色に合わせて、左右を行ったり来たり。
フロム鉄道は忙しいのである。どんどん高度を上げ、ある駅で列車は止まる。目の前には、ホームに水
しぶきがジャブジャブかかる程の大滝があった。す、す、スゴイ!!乗客は夢中で写真を撮る。そのう
ち音楽が流れ、滝の手前の岩屋から赤いドレスを着た女性が出て来て手を振ったりする。(上の右写
真)あれはなんだ?興奮さめやらないまま、列車は動き出す。あら?私車両間違えた。ここはどこ?
終点ミュルダールでノルウェー国鉄の2等車に乗り換えて、オスロに向かう。夕食は弁当。まあまあ。
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9月 1日(木) 晴れ(ノルウェーからスウェーデン)
朝 ノルウェー・オスロ 「ラディソン SAS スカンジナビア」 朝食ヴュッフェ
昨夜オスロの「ラディソン」ホテルに到着したのは、午後10時過ぎだった。昨日8時にバスに乗り、バス
ごとフェリー、バス、フェリー、フロム鉄道、ノルウェー国鉄、バスと乗り継いで来たことになる。乗り物フ
ァンなら夢のような日だわね。乗り物好きのR祖一真君が大きくなったら、このコースを勧める。未だ3
歳だけど。オスロは首都であるにも関わらず、一昨日も船からバスに乗って素通り、今日もいきなりス
ウェーデンに向かうので、今日も素通り。それじゃあ、失礼じゃないか、と早起きしてホテルの周囲を散
策する。特に何もなかった。このホテルでは朝飯だけだが、山羊のチーズやキャビアのチューブもある。
因みに北欧では魚の卵は全部「キャビア」と呼ぶんだって。鯖の燻製、オイルサーディン、ニシンもマリ
ね、ケチャップ和え、マスタード和えの3種、スモークサーモンも2種あった。今日の朝食は実に旨い!
サラダ、パン、ヒラメのフライ タルタルソース ポテト添え、アーモンドケーキ、コーヒー
昼 スウェーデン・カールシュタッド スカンディックホテル「BORGMASTAAHOLMEN」 イタ
リアンサラダ、舌平目のバター焼き ポテト添え、アーモンドケーキ、コーヒー
雲ひとつない素晴らしい晴天である。しかし、今日はノルウェーの首都オスロから、スウェーデンの首都
ストックホルムまでバスでぶっ飛ばすという日程なのだ。もったいないよねー。出発して1時間半ほどで
国境を越えるが、売店の片隅で免税の手続きをしただけで検査も何もない。ここからスウェーデン。ヴ
ェーネルン湖を初めとした湖沼地帯のヴェームランド地方を疾走する。ヴェームランド地方は、画家や
作家など多数輩出したことで知られている。昼食はカールシュタッドで。バスに乗っているばかりなので
30分ほど町をぶらつく。川辺のホテルでのランチは、じゃが芋が秀逸。5つくらい食べたかったなぁ。デ
ザートのアーモンドケーキもイケた。食後は川辺を散歩する。あぁー、空は抜けるような青空だぞー!
夜 スウェーデン・ストックホルム シェラトンホテル ローストビーフのサラダ、パン、ポークソティ
アー
ストックホルムに到着したのは6時半だった。乗っていただけだけどヘトヘトである。今晩のホテルは5
つ星のシェラトンだが、私の荷物だけチョー遅れて届けられ、3分で着替えて夕食に。ポークソティは結
構美味しかった。それにしても、このツァーの夕食は、ヴュッフェやホテルの夕食ばかりでツマラナイ。
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9月 2日(金) 快晴(ストックホルム)
朝 スウェーデン・ストックホルム シェラトンホテル 朝食ヴュッフェ
5時起床。風呂に入ってから散歩に出掛ける。ホテルの部屋の小さな窓から、ノーベル賞の受賞晩餐
会が行われる市庁舎が見える。「水の都」というだけあって、湖にかかったたくさんの橋、橋。何と美し
い街なのだろう。朝食会場には、味噌汁、乱切り(!)にしたタクアン、蕎麦ツユの無い蕎麦、ご飯がひ
っそりとあった。味噌汁の器が無い。仕方なくコーヒーカップに蕎麦を入れて、そこに味噌汁をかける。
恐ろしくマズイ蕎麦だった。どうせ日本食を出すなら、キチンとせーよ!当初このホテルに連泊する予
定だったが、ダブルブッキングとかで追い出されちゃって別のホテルに移らざるを得ない。プンプンだ。
昼 スウェーデン・ストックホルム ユールゴーダ橋 「Sjo Cafe」 巨大なシーフードサラダの
サンドイ
ノーベル賞の晩餐会が開かれる青の間 100周年記念に作られたノーベルのレリーフ 天井が素晴らしい市会議事場
王宮前の歓迎式典 王室の王女と王子 高級住宅街前のヨットハーバー
ユールゴーダ橋からの眺め 巨大なサンドイッチ 333年間海に沈んでいたヴァーサ号
9時からストックホルムの市内観光へ。まずは市庁舎。ノーベル賞の晩餐会が開かれる青の間、舞踏
会が行われる黄金の間などを見学。青の間って、青くない。設計者は壁を青くして天井をガラスにした
かったそうなのだが、予算とか構造上の問題で今のようなカタチになったとか。名前だけ残ったのか。
売店でノーベルの本を買って読んだが、彼が遺した巨万の富で運営されているノーベル財源は、2001
年現在で39億スウェーデンクローナ(650億円位)あるそうだ。王宮に行くと、何でもノルウェーの軍の
要人がいらしていてまさに歓迎式典が行われるところだった。今回の旅行ってデンマーク皇太子といい、
ここといい、なんてついておるんでしょ。旧市街のガンムラ・スタンを歩き回って半日観光おしまい。正
午、今日から泊まるラディソン SAS ストランドホテルにチェックイン。半日のフリータイムとなった。ピ
ーカンの天気だし、どこに行くかなぁ。ユールゴーデン島にでも行ってみっか。右側は延々と高級マンシ
ョンが続き、左側はメーラレン湖のヨットハーバー。あちこちに見えるのは陸地なのか島なのかわから
ない。何でもストックホルム付近には、大小とりまぜて1万3千もの島があるっていうじゃないか。写真
を撮り撮り歩いて30分。ようやくユールゴーダ橋を渡った。ここで遅いランチでも取ろう。シーフードサラ
ダサンドイッチは直径20cmもあるパンにドゥッサリのシーフードマヨネーズサラダが・・・。食べきれん。
国王の命で建造されたヴァーサ号は、華やかな進水式を終えて処女航海に出たが、数百メートル進ん
だところで、未だ湾の中にいる間に遭えなく沈没してしまった。原因不明。333年間海に沈んでいたが、
それを引き上げて修復し、今ヴァーサ号博物館に展示されている。17世紀の造船技術が興味深い。
夜―1 スウェーデン・ストックホルム グランドホテル バー ドライシェリー 80クローナ
市内の賑やかななところを暫しウロウロしてからホテルに帰る。あぁ疲れた。お風呂に入ってサッパリし
たところで、ちょっとお洒落して裏にあるグランドホテルのバーへ。グランドホテルは、ストックホルムで
一番格式の高いホテルで、ノーベル賞受賞者の宿泊指定ホテルなのだそうだ。泊まれないのなら、せ
めてバーと夕食でもと予約して貰った。今回ずっと仲良くして頂いた3姉(3婆じゃないよ!)と一緒だ。
夜−2 スウェーデン・ストックホルム グランドホテル 「ヴェランダ」 ビシソワーズスープ シュ
リンプ
水
食べ放題ヴュッフェ形式のことを日本では「ヴァイキング」と言うが、あれは帝国ホテルの村上シェフ(先
日亡くなりましたね)が名付けた名前であって、他国では通じない。北欧の正しい言い方は「スモーガス
ボード」と言うのである。グランドホテルのちょっとカジュアルなレストラン「ヴェランダ」の売り物はこのス
モーガスボード。それほど高くはない。しかし、もうヴュッフェはあぎだ。アギアギダ。ってことでアラカル
トに。大好きなビシソワーズスープは塩辛く、なぜかオリーブオイルみたいなのが浮んでいる。旨くない。
春巻がどうして付け合せなんだろ。3姉はシュリンプとアボガドのサラダを揃って頼まれたので、私はハ
ンバーガーにした。挟まれているベーコンが恐ろしく塩辛く全部外して食べた。私もサラダにしておけば
よかったな。期待したより料理はどうよ、って感じだったが、それより雰囲気ね。北欧最後の夜だった。
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9月 3日(土) 曇り(ストックホルム)
朝 スウェーデン・ストックホルム ラディソン SAS ストランドホテル 朝食ヴュッフェ
旅の期間1、5日曇っただけで、あとは素晴らしい晴天に恵まれた。北欧の人も「この時期にこんなお天
気なんて」とびっくりしていた。もう北欧は秋なのだ。短い秋のあと、長い長い冬が来る。私達がいたこと
で暑い程の晴天になったのなら嬉しい。5時に起きて入浴し、港を散歩する。曇っていて空気が冷たい。
このホテル、週末の朝食は7時半からと随分遅い。じっとレストランの前で待っていた。やっと開いての
だが、温かい料理が何も無い!卵やソーセージ類ね。ったくもう!もっと早く起きな!って。私は食べ物
関係のことになると、ヒジョーにキビシー人間なんだぞ。でも焼き立てのパンは美味しかったから許す。
昼の軽食 スイス航空機内食(ストックホルム=チューリッヒ) イタリアンスナック、コーヒー
帰りもスイス航空だから、またもやチューリッヒ経由である。行きも出たイタリアンスナック。2つ食べた。
夕方のおやつ スイス・チューリッヒ空港 「スイスラウンジ」 アップルケーキ、ピーナッツ、チョコ
レート、ジントニック 2杯
チューリッヒ空港では待ち時間が3時間あった。日本航空との共同運航便ということで機材はJALな
のだそうだ。チューリッヒ空港のビジネスクラスのスイスラウンジはとても良い。広いしバーカウンターま
であるんだよ。バーでは煙草も思いっきり吸えるし。それに比べるとモスクワのラウンジは最悪だった。
夜 スイス航空ビジネスクラス機内食(チューリッヒ=成田)
チューリッヒを飛び立って暫くすると、窓の外にアルプスが見え隠れ。いいなぁ、アルプス。チューリッヒ
には大昔に3日間ひとりで来たことがあるが、毎日雨が降っていてアルプス行きは断念したのだった。
夕食は和食。もちろん旨くはない。しかしメインのウナギはまずまずか。本日付けの日経新聞、朝日新
聞、週刊文春を熟読する。アメリカのハリケーンはスゴイことになっているんだ。酒浴びるように飲む。
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9月 4日(日) 曇ったり降ったり 夜は激しい雷雨 (東京)
朝 スイス航空ビジネスクラス機内食(チューリッヒ=成田)
飛行機で眠るのも下手なのだが、出発前にK谷さんから送って貰った誘眠剤を1錠飲んだら、酒の酔
いもあってコロリと寝込んだ。飛行機で寝ていることも忘れて熟睡し、目覚めが良い。K谷さんに感謝。
朝ご飯はお粥。日本時計では午前10時だが、ヨーロッパ時間では未だ午前3時。食欲ありませーん。
昼 無し!
ちょっと遅れて午後1時前成田着。ジメジメした雨模様だ。あの北欧の青空と空気が遠くなる。タクシー
でビュンビュン走って午後2時半帰宅。仏壇の両親に無事帰国したことを報告し、大洗濯大会、メール
チェック、郵便物チェック。メールはほとんど飲み会の話題であった。これから写真3500枚の整理だ。
夜 四谷三丁目 「大戸屋」 鶏と野菜の黒酢あんかけ 504円、かき玉うどん 472円、じゃこおろし
157円 @1133円 1240cal−?cal
大戸屋は禁煙
ふと時計をみると、もう7時過ぎ。今から買い物に行って作るのも面倒だ。海外から帰って来た夜は決
まってソーメンだったが、今日は外食にしよう。うどん食べたいな。大戸屋で、おかずとご飯がわりのう
どんを頼む。機内食でも和食を食べたので「おぉ!日本の懐かしの食事だぁ」なんて感激も無いけど。
夜のデザート 四谷三丁目 「サイゼリア」 クリームコーヒーゼリー 299円、ドリンクバー(コーヒー)
189円
「大戸屋」を出ると雨が降って来た。傘を持っていなかったので雨宿りがてら「サイゼリア」へ。コーヒー
ゼリーとコーヒーでハイライト2本。台風14号が南の島にいるというが、東京もたくさん雨が降るのか。
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【今週の振り返り】
北欧といえば、真っ先に「ヴァイキング」を連想する人が多いだろう。[ヴァイク]入り江、[イング]住む人、
で一般的には入り江に住む人を意味するが、「不在者」という意味合いもあるようだ。乏しい農作物しか
作れない極北に住む彼らは、取り囲まれた海に漕ぎ出し、戦って奪ったり、無理やり奪ったり、時折まと
もな物々交換の交易をしたりと海に出て行くことは必然であった。海に出て必要なものを得る間の「不
在」は、日本の「出稼ぎ」に似ているのだな。デンマーク人は西と南西(フランス、ドイツ)へ、ノルウェー
人は西と北西(アイスランド、グリーンランド、アメリカ大陸)へ、スウェーデン人は東と東南(ロシア、黒
海地方)へ船を進めた。ノルウェー人などはグリーンランドに居住地を作った上、遥か遠い北アメリカ大
陸にまで行ってしまった。コロンブスが新大陸を発見する500年も前に、ノルウェー人はアメリカ大陸に
到達していたのだ。びっくりでしょ?
今回行かなかったのでフィンランドは除いて、北欧三国とひとくくりで言ってもそれぞれに言語も通貨も
歴史も気質も違う。祖先であるヴァイキングの子孫であることを、スウェーデン人は引け目に感じるの
に対して、デンマーク人とノルウェー人は栄光の歴史の一部と考えるのだそうだ。この三国は一時同君
連盟の時代を経験してもいるが、ノルウェーは366年間デンマークに、後にスウェーデンの支配を受け
た。そのスウェーデンから独立したのは1905年のことで、未だ100年しか経っていない。その独立調
印式があったのが、9月1日ランチを摂ったカールシュタッドの町だった。因みにフィンランドは、スウェ
ーデンの支配の後、ナポレオン戦争でロシアに併合されてしまう。独立するのは、ロシア革命のあった
1917年12月まで待つしかなかった。デンマークは、15世紀のカルマル同盟で三国の盟主となり、現
スウェーデンのスコーネ地方やノルウェー、グリーンランドなどを手に入れて巨大な帝国を築いたことも
あるが、幾多の戦争でスコーネ地方、ノルウェーを泣く泣く手放し、ドイツにはスリースウィを取られるわ
で、今では小さな国になってしまった。スウェーデンは、カルマル同盟の75年間実質的にデンマークの
支配を受けた後は、もっぱらロシアやデンマーク、ポーランドなど外に出かけて行ってはドンパチと戦争
をした。だから首都ストックホルムは数百年襲われたこともなく、自然災害もなく古い建物が現存してい
る。
コペンハーゲンで偶然皇太子をお近くで拝見したが、この三国とも立憲君主制である。デンマークは前
国王には3人の王女しかいらっしゃらなかったので、憲法を改正して女王が誕生した。前国王は執務
がお嫌いで、よくニューハウンの港で水夫達と酒を酌み交わしていらしたそうだし、現女王はタイヘンな
愛煙家で足を組んで煙草を吸っておられるそうだ。一度一緒に煙草吸ってみたい・・・。お見かけした皇
太子の弟君は香港で4分の1中国人の女性と結婚された。スウェーデン王室には、長女、長男、次女
の3人のお子さまがいらっしゃるが、王位継承者は男子優先という憲法を20年程前に改正し、男女に
関わらず長子が王位継承者となるとしたのだそうだ。次期王様になる予定だった長男は、その権利を
長女のお姉さんに奪われた格好。デンマークに続いてスウェーデンも女王の誕生となる。でも、お姉さ
んが喜んでいる様子はないようですよ。徹底的に男女公平を目指す国なのですな。関係ないけど、次
女の王女さまは絶世の美女。ノルウェー王室はもっとびっくりで、皇太子が結婚相手に選んだ女性は、
未婚の母のウェートレスをされていた方と言う。彼女には男の子がいる。で、その男の子が次の次の国
王になる権利を有したというのだ。日本人には信じられないことではあるが、ノルウェーの国民は「そう
ゆうことなら、仕方ないんじゃない?」と言っているそうだ。愛子様を想定しての女性天皇の是非問題が
ちっとも進まないこの国に住んでいると、北欧3国の王室の話題は、まさに目がテンになる話ばかりで
あった。
ま、いろいろあった北欧旅行だったが、涼しいわ、空気は美味しいわ、自然の景色はチョー雄大だわ、
街並はメッチャ美しいわでとても楽しい時を過した。次の海外旅行まで日本を楽しみましょうかね。
北欧そんなに気に入ったんなら、冬来てワン!
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