パクパク日記8年3月4週

            ラオスから帰ったら、日本は一気に春。桜も咲いていた!

   ラオスの花   日本の花

3月 24日(月) ラオス・ルアンパバーンは曇ったり雨が降ったり

朝 ラオス・ルアンパバーン・メゾン スワンナプーム 朝食ヴュッフェ+スープヌードル

  

  

5時半起床。あー、今日がラオス最後の朝になっちゃうなぁ。ノロノロとスーツケースに荷物を詰め始め

る。今日こそ朝ご飯は一番乗り?あれ?フライングしたらしい欧米客がいるじゃないか!今日もオムレ

ツ、トースト、酸っぱいヨーグルト、それにスープヌードルだ!3日連続食べてしまったな。元国王の邸

宅だったこのホテル。こじんまりしていて住み心地が良かった。そうそう、ヴィエンチャンのホテルではあ

れだけいた蚊も、ここルアンパバーンではうんと少ない。不思議なことに、この国の蚊は飛んでいるだ

けで刺さない。というか、私は一度も刺されなかったよ。毎日客室にはお香が焚かれ良い香りだった。

  

今日は正午までフリータイム。希望者(私除く全員)は、近くの池まで蓮の花を見に出掛けられたが、私

は今にも降り出しそうな天気を考え止めた。トクトクに乗って出掛ける皆さんに「行ってらっしゃーい!」。

で、何していたかというとホテルの池の蓮や庭の花の写真を撮影していた。10時やっぱり降って来た。

昼 ルアンパバーン 「3ナガス」 具だくさんのコンソメスープ、ラープ(牛挽き肉と野菜のラオス風サ

       ラ ダ)、竹の子の肉詰め揚げ、トマトペースト、蒸し餅米、春雨と野菜炒め、ルアンパバーンサラダ、

バナナとタピオカのデザート、コーヒー

  

  

  

12時チェックアウトして街までランチに行く。4日間、何度も通ったルアンパバーンのメインストリートも

これで見納め。最後のランチは「3ナガス」。スリーナガス。ラオス最後のこの食事がまた旨かった。豚

肉や野菜がたくさん入ったコンソメスープは何とも優しい味。ラープは辛くて好き!竹の子の肉詰め揚

げは好評であちこちから「美味しい!」の声。春雨と野菜炒めも薄味でモリモリ食べた。そして何より蒸

した餅米が旨くてねぇ。日本に帰ったら、ご飯は餅米にしようかしら、なんて声があちこちで聞こえたよ。

午後の軽食 ヴァンコックエアライン ルアンパバーン=ヴァンコック 機内食

    珍しく日本人FAが乗っていてびっくり!

ラオスにいた間、街などで軍服姿は全く見かけなかった。社会主義の国って軍服が幅利かせているよ

ね。唯一軍服らしい服装だったのは出入国の際のイミグレーション。でも、態度は優しいの。出国手続

きを済ませて待合室にいたが、煙草が吸いたくなる。イミグレーションの係員に「ちょっと外で煙草吸っ

て戻って来るから」とお願いすると「はい、どうぞどうぞ」。いいねぇ、ラオスの人は。ヴァンコックまでの

便はラオ航空ではなく、ヴァンコックエアライン。日本FAがいて「日本のお客さま珍しいです」ってさ。

夜の軽食 タイ・ヴァンコック トランジットホテル「DAY ROOM パンとコーヒー

ヴァンコックの空港では待ち時間は約6時間。ドバイ空港なんか床でゴロゴロ寝ている人で一杯だけど

そんな風に待つのはマッピラ。この空港には、何とホテルがあるざんす!空港近くではなく、空港の中

にあるのだよ。その名もトランジットホテル「DAY ROOM」。まぁかなりチャチっぽくはあるが、それでも

客室にはシャワー、ツインベッド、テレビ、チェア、冷蔵庫、電話などが完備している。冷蔵庫の飲み物

フリー、レストランのスナックフリーというシステムだった。寝ると心配なのでずっと読書しながら過した。

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3月 25日(火) 東京は朝濃霧 晴れ ポッカポカ陽気

朝 ANA ヴァンコック=成田 ビジネスクラス機内食

  

フライト時間は短い方がずっと良い。楽チンだもの。しかし、それが深夜便になると、話は別だ。夜中の

12時半離陸して、なかなか眠れないなぁとイライラ。小1時間うつらうつらしたら、「YUMEKOさま、朝

のお食事です」。ヴァンコックからの帰りは、5時間で成田に着いてしまうのだよ。あぁ、眠たいぞー!!

昼 舟町 「北の大草原」 香り味噌ラーメン 850円、梅卵 100円、ランチご飯 +100円=1050

    帰国第一食はラーメン

成田空港からタクシーに乗ると、周囲がよく見えん。すごい濃霧だ!運転手さんに聞くと昨日激しい雨

が降って霧が発生し、ちょっと前まで首都高は通行止めだったのだそうだ。放射冷却?事故も重なって

渋滞する高速を錦糸町で下りて、下を走る。おぉ!もう桜が咲いているではないか!東京では、22日

に咲き始めたんですってね。帰宅するまで結局2時間近くかかってしまった。さーてラーメン食べるか。

夜 舟町 「おちあい」 お任せ軽食コース(醤油豆、山形こんにゃく、魚のアラ汁、銀杏揚げ、和風し

       ゅ うまい、茄子のステーキ、白菜漬け物)、ビール小、冷酒2本 @3500

  

  

洗濯、買い物、写真の整理、パクパク作成と機械的に仕事を進めてゆくがどうにも眠くて仕方がない。

パクパクは明日でいいよね、夕食も作るのメンドーだから飲みに行こうね、とズル心が膨らむ。こんな

日は「おちあい」だね。メジャーリーグのレッドソックスとアスレチックスが東京ドームで開幕試合をやっ

ていた。先発の松坂はポカスカ打たれておるな。今日は疲れ過ぎたか名物芋鍋を食べる元気がない。

じゃあ今夜はこれで帰るね、え?お勘定は3500円?ご馳走さま。レッドソックス延長で逆転したって。

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3月 26日(水) 晴れ 20度越えるも風強し

朝 無し!

7時起床。朝風呂に入る時、体重計に乗ってみた・・・・やっぱり・・・増えている・・・ラオス美味し過ぎた

よな・・・チェッ!たいがいの外国はメシが不味いから旅の間1,2キロ痩せるのに・・・旨いと困るな・・。

昼 四谷 「洋食エリーゼ」 メン牡蠣定食(メンチカツと牡蠣フライ) 980

    ♪牡蠣もメンチも美味しいな♪

代々木で整体治療を受けた後、四谷しんみち通りの「エリーゼ」に向かう。確か、牡蠣フライは3末まで

だったな、と思い出し。メンチカツとの組合わせはゴールデンコンビだ!四谷ランチの後は、いつも自

宅まで歩く。確かこのヘンにクワちゃんの事務所があるハズなんだけどなぁ、とキョロキョロしていたら

目の前にそのクワちゃんが立っていてビックリ。あらら、F涼子も一緒だわ。そうか、このビルだったか。

夜 家食 肉豆腐、オジョーママ特製イカナゴの釘煮、ネギ納豆、味噌汁、ご飯、でこぽん、黒烏龍茶

  

昨夜眠くてさぼったパクパク日記の作成にいそしむ。古いPCのナナちゃんの容量が満タンで、「何か

不要のファイルを消せ!」と警告が出っぱなし。その都度、過去の写真をゴミ箱に入れて作業遅れる。

夕刻ようやっとアップした。ほっ。さて夕食を作るか。ご飯炊いて、肉豆腐と味噌汁を作っただけだが、

つくづく家食ってうまいなぁとカンドー。アハハ。夜遅くなってから、サッカーオリンピック予選、日本対バ

ーレーン戦が始まった。メールのチェックをしながら横目にちらちら見ただけだが脆くも負けた。無酒日

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3月 27日(木) うすらぼんやりした晴れ

朝 家食 味噌雑炊、オジョーママ特製イカナゴの釘煮、アロエヨーグルト、たんかん

  

味噌汁が好きだ。最近は出汁をたっぷり、味噌は薄めの健康対策。野菜と豆腐をどっさり入れた実だく

さん汁で、「食べる味噌汁」を標榜している。そしていつも多めに作る。翌日の味噌雑炊が楽しみでね。

昼 家食 じゃこ天きしめん、黒烏龍茶

日本ではめったにラオスの話題が取り上げられることは無いが、ラオスの首都ヴィエンチャンの日本大

使館に脱北者や日本人が逃げ込んだというニュースが流れた。こんな話題では理解は進まないけど。

お昼にきしめんをチュルチュルっと啜ってからN原先生の治療院に行く。小さな医院の壁には、イース

ター島の写真が2点飾ってある。これは有名なカメラマンの方の作品ですか?はい、YUMEKO大先

生の。アハハ。今まではデヴュー作のオランダとベルギーの写真が飾ってあった。湿度が高いラオス

ようやく気管支炎が治ったと思っていたが、背中の気管支にプラズマを当てられると飛び上がる程

い!未だ完治には遠いわね。毒出しでは、ラオスで食べたご馳走が盛んに排出されて痛快であった。

午後のお茶 四谷三丁目 「オレンジ」 コーヒー 470

出掛ける前に、連句の宗匠から作句の指示を頂いた。何と今年始めて番が回って来たのだ。去年の2

月初めスタートして、今が36句中28句目。この分だと1年半かかるかな?うーむ、うーむと苦吟する。

夜^1 舟町 「仙水」 菜の花と蛍烏賊、生牡蠣、天豆、もみ烏賊、いさきの焼き物、竹の子焼き、山

      菜 の天麩羅、白魚の唐揚げ、生ビール、冷酒 「白岳仙」 @1万2000

  

  

    春らしい料理(除:牡蠣)を注文

6時半、「仙水」でSイチローと待ち合わせている。会議が長引いたと彼は少し遅れて来た。今や働いて

いるのは彼だけだから、もっぱら仕事に纏わる話の聞き手に回る。タイヘンだねぇと相槌をうつ身は気

楽じゃ。え?のだめ2話まで観たの?彼にはラオスに行く前、11巻のDVDを貸した。面白いって。当

たり前だ!のだめメイトが増えるのは嬉しいね。「仙水」の料理も美味しいし、福井の酒「白岳仙」も旨い。

飲みやすくて止まらなくなるのが困る。明日の朝は会議だからと、節制しているつもりだが、つい・・ね。

夜―2 荒木町 「スーベニア」 ジントニック 2杯 @1900円

2人で「深酒しないよう」と呪文を唱えて飲んでいるので、未だ頭はクリアー。いつだったか「金吹」で痛

飲して翌日はエライ目にあったからなぁ。今夜の結論が出たので、「それではそうゆうことで」と別れた。

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3月 28日(金) 曇り 夜雨

朝 家食 牛丼、味噌汁、もずく酢、たんかん、黒烏龍茶

    朝からモリモリ

6時45分起床。よかったぁ、ちゃんと起きることが出来て。月に2時間しか働かないのに、二日酔で寝

坊なんかしちゃあオテント様に顔向けできん。おまけに食欲も旺盛。朝から牛丼をワシワシと食べた。

昼 新橋 「味里」 皿うどん(並) 900

    週に一度は食べたい!

会議は早めに終わった。渋谷から新橋へ。私の新橋ランチベスト5は、1「末げん」のかま丼、2「味里」

の皿うどん、3「とゝや」の銀だら定食、4「スマトラ」のスマトラカレー、5「東」の汁ビーフンとバーツァン。

今日は(も、だろ!)堂々2位の「味里」の皿うどんだよ。メニューには小と並しか書いていないが、実は

大もあるのだ。いつか大を食べてみたいが、私の胃はそこまでキャパシティが無い。今日も旨かった!

午後のお茶 新橋 「エクセルシオール」 アイスコーヒー 330円

美容院でカットとカラー。月1度通う美容院で最大の楽しみは、マッサージ。お店がヒマなら30分も丁

に揉んでくれる。H形さんが、「う、う、運動になります!」と凝り固まった私の肩や背中を揉みほぐす。

「お金貰って運動できていいねぇ、スポーツクラブなんか必要ないねぇ」なんて言うのは私であります。

夜 家食 肉豆腐、菜の花の辛し和え、オジョーママ特製イカナゴの釘煮、ネギ納豆、味噌汁、ご飯、

      り んご、黒烏龍茶

  

  

銀座の鳩居堂で、お世話になった方のお礼の品と、姪の奈津の出産祝いを買う。奈津ちゃんは、この

前2人目の女の子を出産したのだ。5人いる甥姪のうち、子孫を残しているのは彼女だけ。エライ!!

「今日の夜」はヘンな運命を辿った。飲み会などのために複数の夜を候補に出すが、3、4回候補日に

出してナゼかいつも戻って来る日があって、「今日の夜」はそれだ。そうゆう夜は神さまが下さったゆっ

くり日と考え、家で食事してゆったり過ごそう。ご飯が進むおかずをたくさん並べると困っちゃうね。一口

食べる度に「美味しい!」と叫ぶ。ラオスから帰国してから困っていることがある。我が家のDVDが動

かんのだ。毎晩あちこち押し続けて無念の涙で諦めていた。ケンイチさんに電話。アッ動いた!無酒日

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3月 29日(土) 晴れ のち 曇り

朝 家食 じゃこ天きしめん、蕗の当座煮、たんかん

  

桜が早くも満開。明日日曜日は曇るからお花見するなら今日!と天気予報官が叫んでいる。そうね、

桜の写真撮りに行こう。おっと、その前に宗匠からダメ出しされた連句を作らねば。77の秋の短句だ。

昼 新宿御苑 「志な乃」 ざる蕎麦 1050円、けんちん汁 400

  

この21年間見続けている神田川の桜にしようか、それとも四谷の土手か、千鳥ヶ淵・・・・一番近い新

宿御苑だ。その前に腹ごしらえ。「志な乃」の蕎麦は太いが、薬味の盛り付けや接客態度に難がある。

午後のおやつ 新宿御苑 何とかというカフェ 桜の花のアイスクリーム 350

新宿御苑は大型バスが次々横付けして団体客を吐き出し、整理員が声を枯らす程の大混雑。入場す

るのに15分もかかった。満開の桜のバッグには青空が欲しい。晴れという予想だったのに、午後には

雲が出て来て曇ってしまったぞ。30分で出て来て、桜の花のアイスクリームを食べる。旨くはないな。

午後のお茶 新宿御苑 「騎士道」 ブレンドコーヒー 500円×2杯

夜 家食 五穀のつくね焼き、「和久傳」のすっぽんの煮凝り、切り昆布煮、味噌汁、ご飯、たんかん、

     黒烏龍茶

  

花見の帰り道、書店に寄ってどっさり本を買う。「のだめカンタービレ」の20巻もね。夕食前に早速読ん

だ。7月発売予定の次号予告を見て・・・ええっ?・・ふーん。読まなければよかったよ。何だか気落ちし

ちゃったが、夕食支度。M神クミちゃんが、「和久傳」のすっぽんの煮凝りを送ってくれた。ジュレ状のも

のを袋のまま冷蔵庫に8時間入れておくと、勝手に煮凝りになるんだって。白髪ネギと針生姜を散らし

て「頂きまーす」。さすがは「和久傳」さんどすなぁ。どことのう、はんなりした上品なお味どすえ。無酒日

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3月 30日(日) 曇り 午後から雨

朝 家食 茹で卵トースト、実だくさん味噌汁、もずく酢、アロエヨーグルト、たんかん

    食べる味噌汁、お替り!

昨夜一旦ベッドに入ってから、妙に気になることがあって起き出し、結局寝たのは3時半だった。私だっ

て気になることくらいあるんだぜ。目が覚めたらもう9時。確かに予報通り、天気は余りよくないわな。卵

を茹でてトーストの朝ご飯なのにどうしても味噌汁が欲しい!じゃが芋、人参、キャベツ、豆腐の実だく

さん味噌汁をたっぷし。あぁ美味しいなぁ。明後日の旅のため東武鉄道のHPチェック。アホな作りだ!

昼のおやつ 「仙太郎」のどら焼き、日本茶

午後には雨が降り出した。桜が開花してから、コート要らずの日々が続いたが、急に気温が下がった。

明日クリーニング屋にたくさんのコートを出そうと思うのだが、薄手は止めておいた方がいいかしらね。

夜 早稲田 「松下」 お任せコース(豆乳と酒粕のすっぱいスープ、琵琶湖の稚鮎てんぷら 蕗の

      とう 添え、前菜盛り合わせ、さよりとウニのお造り、千葉産の金目鯛蒸し、桜もちの吸い物、ぼた

      ん海 老とマグロ・鯛のお造り、スペアリブの角煮焼きとホワイトアスパラ添え、菜の花の胡桃和え、

     マナ ガツオの照り焼き、すっぽんの丸鍋、酒の肴の盛り合わせ、すっぽんの唐揚げ、鯛の子と山

     独活 の焚き合わせ、海老フライとポテサラ、おから、稲庭うどん鴨せいろ、チェイモヤと苺のデザート)、

     ビール、冷酒「三千盛」生しぼり、冷酒 @1万9700

  

  

  

  

  

明日で3月が終わる。三月尽って言うのだよ。オジョーが数年間のプー生活後、めでたく社会復帰して

から丸1年だ。同時に私が気楽な旅ガラス生活に入って3年が経過した。メデタイ!!日曜日ではある

が、ここはひとつパーッとご馳走食べましょうかね。ということで、日曜出勤中のオジョーが夕方迎えに

来てくれる。彼女、明日の年度始めの準備に大忙しで、今週も完徹やったんだって。もうそんなに若く

はないのだから、無理しちゃあアカンよ。その代わり、美味しい料理をたっぷり召し上がれ!どれも美

味しかったが、金目鯛蒸し、スペアリブの角煮焼き、すっぽんの唐揚げ、海老フライとポテサラがことら

さら美味しかった。食事を終えてからも会社に帰るというオジョーに送って貰って、ご機嫌で帰宅した。

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【今週の振り返り】

今年の桜に対して、ミョーに白けているというか、愛情が持てないというか、ちょっと醒めてみている自

分がいる。20年近く桜が咲き乱れる神田川沿いに住んで、やれ蕾が大きくなったとか、6分咲きくらい

が一番きれいだとか、花見客が帰って静かになった夜桜をしっとり楽しんだり、人が見向きもしなくなっ

た散り桜に「またね」と挨拶したり、何かと桜を気にしていた人間なのに、今年のサメッぷりは、どうした

ことか。開花予想に全幅の信頼を置いているわけでもないが、ラオスに出掛ける前、東京の開花は27

日頃でしょう、と予想が出ていた。帰って来た頃からポチポチ咲くわけねと楽しみにしていたのに、25

日帰国したら、何てことはない桜は既に咲いていた。東京は22日日本で真っ先に咲いたというじゃな

いか。あぁそういうことねぇ、ふーんよかったじゃなーい、私のいないうちにパーッと咲いてさ、ふん!飲

み会開始時間に行ってみたら、仲間達は2時間前に集まって既に酔っ払っていた、みたいな気分。今

年は、観測史上3番目に早い開花なんだってね。でもまぁ、これは東京の話であって、桜はこれから全

国各地に咲いてゆく。

朝ドラの「ちりとてちん」が最終回を迎えた。そのうち、そのうちと思いながら、歌舞伎に嵌まってなかな

か寄席に行くことが出来なかったから、落語世界いっぱいのこのドラマは本当に楽しかった。しかも上

方落語に若狭塗り箸の世界までついて来て。「ちりとてちん」をご覧にならなかった方のために、カンタ

ンに説明すると。高校を卒業しても何になりたいのかわからずクヨクヨする、福井若狭の心配症でコン

プレックスのカタマリのようなB子(貫地谷しほり)が、大阪に出て上方落語に出会い、女流落語家・徒

然亭若狭となる。そのB子若狭を巡る人間ドラマ、といえばいいか。

貫地谷しほりちゃんは、映画「スィングガールズ」の準主役でトランペットに取り組んだ。今度は若狭弁

と上方落語(東京とはイントネーションが全然違う)だけでもオオゴトなのに、その上三味線、太鼓にま

で挑戦した。最近の役者は、実際に身につけることを要求されるから、タイヘンだよなぁ。脇役陣もいい

よ。ちょっと前までチンピラ役者だと思っていた渡瀬恒彦が、いつの間にか味のある俳優になっていた。

彼の落語も良かったし祖母役の江波杏子も存在感があった。しかし、このドラマで一番驚いたのが、B

子の母親糸子を演じた和久井映見。大人しそうなアイドル女優のイメージがあったが、何ともとぼけて

温かいお母ちゃんを不思議に演じた。こんな多彩な面があったのかと感心することしきりであった。役

柄では、B子の親友、魚食堂の順子。「どないしよ」と泣きつくB子に、常に冷静に的確なアドバイスをす

る順子。私にも順ちゃんのような存在が欲しかったなぁ。

連ドラは、1週間単位で話は進む。毎週つけられるサブタイトルがケッサクだった。「笑う一門には福来

る」、「終わりよければ滑ってよし」、「身から出た鯖」、「天災は忘れた恋にやってくる」、「瀬戸際の花

嫁」、「子はタフガイ」・・・・・・。私が一番好きだったサブタイトルは「大草若の小さな家」。これはドラマを

実際見ていた人にだけわかるタイトルではあるが。これも作者の藤本有紀さんのセンスだろうか。やっ

ぱり、ドラマも映画も舞台も、本(脚本)の出来具合で決まると思った。

半年のドラマには実際の落語がふんだんに出て来た。落語で語る場面に加えて、ドラマ仕立てにした

落語世界を見せる演出の楽しいこと!私はその中でも、師匠の徒然亭草若(渡瀬恒彦)が語る「地獄

八景亡者戯」が気に入った。地獄の芝居はスゴイらしい。市川團十郎の初代から11代目までがずらり

と揃って出演することもあるのか。そうね、そうゆうことも可能だわ。草若師匠は、亡くなった奥さんが三

味線構えて待っているという地獄の寄席に嬉しそうに入って行った。B子の亡くなったお祖父ちゃん(米

倉斎加年)によると、天国と地獄の間には門があって、あっちにもこっちにも出入りが自由らしいよ。そ

れなら、死んでも楽しそうだなぁ、なんて思ったりして。あくまでの落語の話ではありますがね。それでは

お後がよろしいようで。♪デデデンデン。

              アタイを寄席に連れてけニャア

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             * ラオスの旅の始まりは 3月 3週 をご覧下さい。