パクパク日記9年9月4週

         黄龍、峨眉山、楽山と中国・四川省の世界遺産を訪問しましたぁ

 黄龍・五彩池   武候祠

9月 21日(月・日本は敬老の日で祝日) 黄龍は曇り一時小雨ほとんど晴れ    一元=約14円

朝 黄龍山荘 お粥、饅頭、茹で卵、カステラ、中国茶

    珍しくセットメニューの朝食です

標高3100mを超えるホテルで目を覚ます。私の部屋のベッドに用意された電気毛布は全く作動しなか

った。黄龍の朝晩はかなり冷えるから掛け布団を2枚で寝た。6時に起きて外を見ると、どんより曇って

いる。今日は黄龍に上るんだから、雨なんか降るなよー!頼むでー。山の朝食は早い、と言いたいとこ

ろだが、何と朝食タイムは午前8時。しかも全員で食べるようにと言われている。簡素なセットメニュー

だった。食後、昼食用の弁当を貰う。こ、こんなにたくさん?重いので、サンドイッチだけ荷物に入れる。

  

    九寨溝と共に1992年世界自然遺産に登録された         黄龍風景区全景                木々の間から見える山景色

    最後の350mは上りばかり!ゲロゲロ!             黄龍古寺は道教の寺            寺の裏に広がる美しい五彩池3560

昨日黄龍到着と同時に高山病で寝込まれたS島さんは今日も起き上がれないそうだ。ここまで来たの

に黄龍を見られないのは気の毒です。9時半出発。標高は意識するな、と言われているが、やっぱり

3,000m超えているのだから息苦しい。黄龍入り口から無料のシャトルバスでロープウェイ乗り場まで。

3559mの五彩池まで上る黄龍の攻め方はおよそ3通り。往復8キロ歩いて上り下りする、往復ロープ

ウェイを使って6キロ歩く、片道だけロープウェイを使い7キロ歩く。8人乗りで7、8分で到着。さて、こ

こから3キロ歩いて五彩湖を目指すのだ。木製の遊歩道&階段が整備され、トイレもあちこちたくさん

ある。高山病で体調が悪くなった人のためには、酸素ボンベを備えた休憩所があり、公衆電話も設置さ

れている。しかし一番驚いたのは、実に多くの掃除スタッフがいて、観光客が歩く端から帚で履くのだ。

凝議の悪い人がペットボトルを捨てようものなら、3秒後には掃除挟みで拾う。いやはや!ロープウェイ

からは平坦な道と聞いていたが、くだり階段が随所に。帰路もロープウェイを使用すると、帰りは上りが

多いということになる。うーむ、どうしよう・・・。五彩湖までの最後350mがキツイ上りでクタバル。工事

用の材木を背負っている強力のおじさんにも追い抜かれた。歩き始めて1時間30分。ようやく黄龍古

寺に到着。五彩池はこの寺の裏に広がっている。エメラルドグリーンからコバルトブルーまで色の違う

小さな池が段々畑状態に広がる。トルコのパムッカレの風景に似ている。帰りは歩いて行こうか。それ

なら急ごう。美しい風景写真を撮ったら休憩もなく下りモードに移行。大丈夫かなぁ、下りられるかなぁ。

昼 黄龍山道にて 弁当(ソーセージフライサンドを3口食べただけ)、水

  

       美しい景色を横目にひたすら下だる           あの山は最高峰の雪宝鼎だよ        天気もよくなり暑くなった

  

        3150mにある飛瀑流輝の滝                水は飽くまでも透明です           ようやく到着!郵便局があった

下り出して20分、手頃なアズマヤがあったのでお弁当を開く。弁当と言ってもソーセージフライサンドを

1個持って来ただけだが。食べてみると旨くない。3口だけ食べて水飲んでランチ終了。5分座っていた

だけだが、再び出発。膝を痛めた人ならお分かりかと思うが、膝には下り坂が一番キツイ。上りは心臓

が苦しいが、下りは膝が痛くなる。4,2`のうち1,2`下った辺りで、膝はガクガク、股関節はピキピキ、

膝の裏は突っ張ってパッチパチになって来た。下り階段どころか、平らな道を歩くのもトボトボ。これじゃ

あ下り切るのに何時間かかるんだぁ?エーン!乗るまで上りがあってもロープウェイにすれば良かっ

た・・・・。それでも、後悔と痛みを和らげてくれるのは美しい景色。苦しくても、首にぶら下げた一眼レフ

カメラで撮影することは忘れない。パチッ!パシャッ!下り始めたのが12時過ぎだったが、既に2時間

が経過。ところどころにある距離の標識を食い入るように見つめる。あと1`?はぁ。上って来た中国人

のオバちゃん2人組が私に話し掛けて来る。わからんよ、と日本語で言っても気がつかない。英語で

「私中国人ちゃうあるよ、日本人ね、わっかりますかぁ?」と言ったら「Oh!I see、Sorry」と言われて

ビックリ。315分、息も絶え絶え、足はガクガクでホテルに到着。実に5時間を越える歩行であった。

 黄龍山荘 添乗員K松氏特製日本蕎麦+田舎の中華料理コース

  

ベッドに突っ伏したら明日朝まで動きたくなかったが、そうも行かない。シャワーを浴びてから、両膝や

足裏にペタペタ鎮痛湿布シートを合計10枚も貼った。腰も痛いので、コルセットを嵌める。隣室はN

夫妻。ご主人は足が少し不自由で両腕に杖を持っておられる。私が帰ってから物音がしないので、未

だ帰っておられないのだろうか・・・心配だ。6時の夕食に下りて行ってみると、果たしてN戸夫妻は戻ら

れていなかった!そろそろ日も暮れるし、急速に気温は下がり始めている。もう8時間以上も歩いてお

られることになる。迎えに行きなさいよ!心配しながらも、K松さんが茹でてくれた日本蕎麦を啜ってい

ると、ようやくお2人が帰って来られた。6時半だった。あぁ、良かったぁ!全員無事ですねぇ。無酒日

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9月 22日(火) 朝のうち濃霧 のち晴れ

朝 九寨溝・黄龍空港にて 弁当(カステラと茹で卵、水)、緑茶

何と3時半起床!川主寺から黄龍までの工事中の道路を、今朝も通る必要がある。一昨日通った時

は渋滞に嵌まっても特に焦りはしなかったが、今日は飛行機に乗るからそうは行かない。当初6時出

発の予定だったが、1時間早めて5時出発。外は真っ暗で寒いことっ!夜空の星が美しく瞬いていた!

順調に空港には6時半に到着した。既に3台車が停まっていたから4番ね。空港の喫茶ルームで弁当

のカステラと茹で卵を食べ、ゲートに移動。私達が乗る845分発は今日4番目の離陸予定である。

昼 九寨溝・黄龍空港にて 飛行機遅延のため配られた弁当をちょっとだけ

    空港で7時間も待った!!

 未だ空港にいる。昼ドキなのに・・・・。6時半に着いて今11時半だから、もう5時間もここにいる。早朝

は濃霧に包まれていた九寨溝・黄龍空港も今は晴れているが、成都から飛行機が飛んで来ないのだ。

広い搭乗ロビーはフライトを待つ乗客で溢れんばかりの混雑!昼ドキになると、搭乗券を見せればお

弁当と水が貰える。飛行機の遅れはこの季節毎日のようだから、千人以上に弁当&水を配る費用もバ

カにならないよなぁ。その弁当、ご飯が温かいことだけが救いだった。他の客の話によると、エアチャイ

ナ中国国際航空は、東方航空や南方航空、上海航空などが飛ばしても「まだまだ」と一番慎重なのだ

そうだ。遅れても安全一番だから非難はしないが、それにしても・・・・。結局5時間遅れて飛び立った。

夜 峨眉山大酒店 添乗員K松氏特製ちらし寿司と味噌汁+ちょっと豪勢な中華料理コース、ビール、

紹興酒(S村氏と2人でシェアした 60元)

    

     コース料理は10品以上!

成都には午前9時半に到着して、世界遺産の楽山の大仏を観て・・・・・なんてのが当初の予定であった

が、5時間遅れちゃぁダメだわね。で、今日の観光はすべて延期して、今晩の宿泊地峨眉山に直行す

ることとなった。6日ぶりの成都は27度で蒸し暑い。でも、標高が低いって楽だわぁ。黄龍では高山病

でずーっと寝ていらしたS島さんが復活した。高山病はどんなに具合が悪くても、高度を下げればすぐ

復活する。2日間何も食べなかったので、彼女の顔は一回り小さくなった、痩せた人なのに・・・。私が高

山病になれば良かったのかもしれない。峨眉山大酒店は今や温泉リゾート地として人気のある峨眉山

で4ッ星ホテルだが、私達が宿泊する棟だけ5ッ星なのだそうだ。確かにシャワーブースもあるお洒落

な部屋だが、とにかく照明が少なく部屋が暗い。寝る前の読書は、バスルームで立ったまま読んだんだ

ぜ?それはともかく、食事は別棟のレストランで。川主寺や黄龍ではチベットの田舎料理だったが、山

を下りたら美味な中華料理が待っていた。しかも、おでん、日本蕎麦に続いて、添乗員K松氏特製の

ちらし寿司と味噌汁もあり、皆さん大満足。山を下りたら酒もいいよね?4日ぶりの酒を飲んでヒック! 

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9月 23日(水) 曇り時々濃霧

朝 峨眉山大酒店 朝食ヴュッフェ

    相変らず炭水化物ばかり並べる夢子です

6時起床。イテテ、一昨日の黄龍登山(?じゃあないわな。ハイキング?)の筋肉痛が昨日の夕方辺り

から出始めたのだ。若い程早く、加齢と共に筋肉痛が出るのは遅いと言われるから、ホッとした。レスト

ランに行ってみると、中国人の団体客が既に押し合いへし合いしていた。ちっとも美味しくない朝食だ。

  

  ロープウェイに乗っても万年寺までは20段の階段を上るのだよ!          普賢菩薩を祀る万年寺

  

    「巍」という文字は壮大な、ってな意味だそうで      池にたくさんの亀がいた              寺の標高は1020m

今日は一日、世界遺産の峨眉山(がびさん)を観光する。一昨日8時間以上も黄龍を歩いたN戸さん

のご主人はお休みですって。中国三大霊山、中国四大仏教名山の一つでもあって、普賢菩薩の霊場

である。世界最大の楽山大仏と共に1996年世界複合遺産に登録された。麓から一番高い万仏頂

3098m)まで、幾重にも幾重にも重なるように山々が聳え、その様子が「蛾の触角のように細く弧を描

いた女性の眉のよう」だから、とも、鵞鳥の眉のように見えるから峨眉山と言われるらしいよ。峨眉山に

26もの寺院がある。その一つの万年寺に行く。専用バスとロープウェイを乗り継ぎ、210段の石段を

上ってようやく到着。この寺が祀っている普賢菩薩は重さ62トンもの白象の上に座っていらっしゃった。

 峨眉山万年寺の食堂 精進料理のコース

  

       イカに見えてイカじゃない               肉に見えて肉じゃない         ソーセージに見えてソーセージじゃない

  

  豚薄切りに見えてそうじゃない          鶏薄切りに見えてそうじゃない        芝海老にみえて海老じゃない

      魚の四川ソースがけに見えてそうじゃない    ちくわ炒めに見えてそうじゃない        青椒肉絲に見えてそうじゃない

今日のランチは万年寺でと聞いていたが、まさかこんなにレベルの高い精進料理とは思わなかった。

中国の精進料理と言えば黄檗宗の普茶料理だわね。東京で何度か食べたことはある。それはともかく

豆腐や湯葉、こんにゃく、きのこ、各種粉モノなどで、肉もどき、魚もどき、海鮮もどきを作って調理した

万年寺の精進料理は素晴らしく美味しかった。中でも魚の四川ソースがけと青椒肉絲は超GOOD

       金頂(きんちょう)は標高3077mでここから見る朝日が有名              麓にある報国寺

午後は3077mの金頂を目指す。専用バスで1時間半山を上って行く。高度が上がるに従い、気温はぐ

んぐん下がり、霧も深くなった。ロープウェイに乗る頃には5m先は見えない程だ。真っ白い霧の中をロ

ープウェイに乗って10分。金頂までの階段はキツイと言うので、私は終点近くのホテルロビーで待つこ

とにした。その後ロープウェイの下り乗り場まで歩いたのだが、「仙人が棲む山」に相応しい雲海が美し

かった。下りはロープウェイ、バスを乗り継いで。観光の〆はホテル近くの報国寺。道教、仏教、儒教の

寺だ。その昔蒋介石が兵隊の保養所をこの辺りに設けていたと聞いたが、彼の書が報国寺にあった。

 峨眉山大酒店 薬膳料理のコース、ビール、紹興酒(S村氏と2人でシェアした 68元)

  

  

ホテルの中には屋内と屋外に温泉プールがあるらしいのだが、水着着用とのこと。そんなこと知らなか

ったから水着持って来ていませーん、残念!シャワーブースで盛大にお湯を浴びる。気持ちよかっ!チ

ョロチョロしかお湯の出なかった山上のホテルより、やっぱり良かね。ビバ文明!ビバ高級!中国で食

事をすると、ほとんどの場合1卓にビール2本、ソフトドリンク(コーラかスプライト)の大ボトル1本が付

いて来る。セットなのだ。韓国の食事はキムチ類がつき、中国の食事は飲み物類がつく。それに加えて

もうすぐ80歳になられる歯医者さんのW田さんがビールを皆さんにご馳走して下さった。W田さんと

ほぼ同じお年のS村さんと今日も紹興酒を2人でシェアする。料理は昼の精進料理に続き、薬膳料理。

しかし、食材とか効能がわからないまま、どんどん運ばれて来る料理を食べているだけでは、効き目も

薄いような気がする。部屋に帰って絵葉書を1枚したため、伊坂幸太郎の「重力ピエロ」を読み始める。

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9月 24日(木) 昨夜雨が降った 午前中楽山は濃霧、午後成都は晴れ

朝 峨眉山大酒店 朝食ヴュッフェ

5時半起床。今朝の朝食会場はインドネシアの大きな団体が入っていて、やはり混み合った。粥2種、

汁緬、炒飯と相変らず炭水化物ばかりの料理を並べた。2泊した峨眉山から一昨日延期した楽山へ。

    楽山大仏は世界最大!

楽山まで車で1時間。この区間で添乗員K松氏出題の中国語クイズ。この漢字は何と読むのでしょ

う?タクシーやカラオケ、イタリアなどの半分はわかったが、後は・・・。「米老鼠」って書いて何て読むか

わかります?ミッキーマウスですってよ。楽山大仏はa江を望む磨崖仏で、船に乗らねば全景を観るこ

とは出来ない。楽山辺りもこの季節の午前中は濃霧がかかることがよくあり、余り霧が濃ければ船は

出ないそうだ。今日もかなり霧が出ていたが、何とか船は出るらしい。混載船で数分a江に漕ぎ出すと

ありました!くり抜かれた岩壁に高さ71m、顔の高さ14,7m、耳の長サだけで7mもあるんだよ!世界

最大の磨崖仏である。楽山のこの付近は3つの川が合流する。その上、強風と霧の影響もあり、昔か

ら船事故や水害が絶えない場所であった。そこで凌雲寺の僧・海通は大仏を建立して水を鎮めようと

考えた・・90年の歳月を費やして完成したのが1200年前だ。霧の影響でシャープな写真が撮れない。

昼 成都 「陳麻婆川菜館」 麻婆豆腐発祥の店の四川料理コース

  

  

        これがホンマもんの陳麻婆豆腐だぁ         これは麻婆ナスだぁ            これは汁無し坦々麺だぁ

10時半、省都の成都を目指す。峨眉山は質の高いお茶の生産地であったが、この辺りにも茶畑が広

がる。稲刈りが終った田んぼの横には青々とした野菜を作る畑が広がっている。2時間走って成都に

近づくにつれ渋滞が激しくなる。成都だけでも人口は1千万人を超えるからね。今は4番目の直轄市と

なった重慶もそれまでは四川省の大都市だったが、重慶の人口は3100万人を超える。まっこと中国の

人口は凄まじい。楽しみにしていた麻婆豆腐発祥の店「陳麻婆川菜館」で、今日はランチだ。顔にアバ

タのある婆さんが作った豆腐料理が評判となって「麻婆豆腐」と呼ばれるようになったと聞いたが、元々

の建物は火事で焼けてしまったそうだ。1階は大衆的な店で、2階はコース料理中心のグループ用。日

本語を少し話す若い女性がドンドン料理を運んで来る。炒め物も魚料理もおこげ料理も旨いですなぁ。

おっ!いよいよ陳麻婆豆腐のお出まし。白飯を貰って上に乗せて食べる。うん、確かに麻辣(マーラー)

だけど、思った程ではないなぁ。これなら、銀座にある「桃花源」の激辛陳麻婆豆腐の方がマーラーは

キツイように思う。麻婆ナスは上品な辛さでグッドだが、汁無し坦々麺はどうか・・・。土産ドンと買った。 

  

        劉備玄徳の墓という意味です            蜀の劉備玄徳像              義兄弟でもあった部下の関羽像

  

       諸葛孔明の墓という意味です            名参謀だった諸葛孔明像              池には蓮の花

  

        竹林と紅壁のコントラストが美しい           瓶の瓦も風情がある            パンダは昼寝中だった・・・

四川省といえば、魏呉蜀・三国志時代の蜀の国である。劉備玄徳、関羽、張飛、諸葛孔明の世界であ

る。高校生の頃だったか、私は40巻ある吉川英治歴史時代文庫の「三国志」を読んで、「なーるほど

ぉ」と感心しつつ、古代中国人の超大袈裟な表現、例えば髪が三千畳?流す涙が棒涙?って何なん

だ!と呆れながらも大中国の古代の歴史に浸っておった。午後訪れた場所は「武候祠」。つまり諸葛孔

明のお墓だ。然るに行ってみると大通リに面している建物には「漢昭烈廟」の文字があり、主君の劉備

玄徳の墓がある。しかし、2世紀から3世紀に起ったこの三国志の中でも、1800年経った今、人気bP

は、諸葛孔明なのだと!三国志の主な登場人物のうち、中国で一番人気なのは諸葛孔明、次が関羽、

次が主君の劉備玄徳なんですって。一番人気は諸葛孔明だから「武候祠」と呼ばれるのに表通りには

ご主人の「漢昭列廟」と書いてあるのだ。2000年近く経っても、部下は部下ってことだろうか。アハハ。

夜 成都 「頥澤園」 とても美味しい高級四川料理コース

  

  

今回の旅行の観光最後は「パンダ繁育研究基地」。カンタンに言えば、パンダ動物園だ。一番好きな動

物は猫とレッサーパンダの私にとって、ジャイアントパンダもベスト10に入る好きな動物である。敷地が

広いので、ゆったり度2のこの旅は電動カートに乗る。ピュー!パンダ宿舎に着くと、先日生まれた双

子の赤ちゃんパンダを見学した。大きなカラダのパンダだが、産む時はとんでもなく小さい。しかも1匹

以上は自ら育てられないから弱そうな2匹目を親は見捨てる。それを動物園は必死で育てるわけだ。

生後半年位は排泄も出来ないし、世話が大変。好きでないと出来ないね。とはいえ、ここでの見学は

10分足らずで、詐欺にあったようだった。1日目宿泊したクラウンプラザにチェックイン。夕食は、隣の

高級四川料理店で。旨い!食後川劇を観ることになっていたが、疲れ果てたので失礼することにした。

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9月 25日(金) 成都は雨と霧 上海は夕方嵐 東京は曇り

朝 成都 「クラウンプラザ」 朝食ヴュッフェ

昨日24日の夜、アメフットチームがジャイアンツ優勝で沸いた東京ドームで試合をした。携帯に試合結

果のメールが来ているハズ。起きて早速チェックする。うん、勝った!でもこの相手に17点の失点はマ

ズイんじゃない?昨夜試合のことを考えて寝たら、チーム関係者のN研が夢に出て来た。アハハ。朝食

サービスが始まる625階のレストランに行ってみると、既に大勢の客が。5ッ星でも団体客だらけ。

昼 中国国際航空 成都=上海間ビジネス機内食 ちょっとだけ

川劇(せんげき)は、一瞬にして仮面が変わる。昨夜皆さんは最前列でご覧になったようだが、仮面の

秘密はわからなかった由。7時半にはチェックアウトし、空港に向かう。9時50分発の上海行き。ほぼ

時間通りに搭乗し、いざ出発というところで・・・当空港はタイヘン混雑している。離陸の順番待ちをして

いるので1時間以上は待つのだ・・・というアナウンスに溜め息。はぁ。中国の、っていうか四川省の飛

行機離着陸は不安定だよねぇ・・・。結局当機が飛んだのは2時間後だった。乗り継ぎが間に合わん!

夜 中国国際航空 上海=成田間ビジネス機内食 ちょっとだけ

上海発1415分発の飛行機は飛んで行ってしまった。3時間遅れのエアチャイナに振替えたため、

成田に着いたのは夜9時半だった!昨今私が行く遠い国々に比べれば中国なんて庭みたいと思って

出かけたのだが、こう待たされ続けると疲れる。タクシーは順調で午後11時前に自宅に到着。無酒日

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9月 26日(土) 東京は晴れ                    鳩山首相 国連総会でスピーチ

朝 家食 「日清」のチキンラーメン(卵と刻み海苔入り)、ヨーグルト、ヘルシア茶

7時起床。シャワーを浴びる前、体重測定。2キロ増・・・ヤバ・・・・。リビア、英国、アフリカ諸国と海外旅

3回続けて腸閉塞になって痩せたが、今回は快腸でホッとしたのだが・・・・。まぁ、昼夜毎日中国料理コ

ースだったから太るわなぁ。って言いながら、チキンラーメンを啜っている私がいる。ダメだぁ、こりゃあ。

昼 四谷三丁目 「ベローチェ」 ミックスサンド 220円、コーヒーゼリー 280円、コーヒー 170

昨夜遅く帰国したばかりだが、今日の午後は男性合唱のコンサートに行く。「ジョリーラジャース」。長年

親しくさせて頂いているH社のK井さんがメンバーで、これまでも何度かコンサートのお邪魔している。

忙しく働くオジサン達のアマチュア合唱団ではあるが、そのレベルはとても高く、3年連続会場となった

東京オペラシティが満員になってしまう。実力があるから人気が高いわけだ。通路を挟んだ席にはH

井さんご夫妻が座っておられる。一部「水辺の追想」の第1曲目は「椰子の実」。♪名も知らぬ遠き島よ

り流れ・・・・歌い出しは静かなユニゾンだったが、やがて3部、4部と分かれて見事なハーモニーとなる。

こ、こ、これよ、合唱の魅力は!思わず涙が零れそうになり・・・混声、女性、男性合唱とあるが、私は男

性合唱が一番好きだ。2部のビートルズナンバー、3部の色の世界を9曲。赤とんぼでは不覚の涙を流

しちゃって・・・。こんな歌の仲間がいるって羨ましい。合唱の魅力を存分に味あわせて貰った。感謝!

夜 荒木町 「仙水」 付き出し:小松菜と松茸・菊の和え物、塩煎り銀杏、魚介類と野菜の蒸し焼き

 3500円、稲庭うどん、生ビール 2杯、冷酒 「白岳仙」 4合  @1万4千円

  

    蒸し料理っていいねぇ

初台からタクシーで荒木町へ。パクパク作成作業もあるけど、今晩はゆっくりしようじゃないか。土曜日

も営業しているのは・・・「仙水」だ。最近人気沸騰中というメニュー、魚介類と野菜の蒸し焼きを食べる

ことにした。魚、海老、肉、キノコ、野菜・・・食材がたくさんあっていいね。これを塩やポン酢、胡麻ソー

スのいずれかをつけて食べる。旨い!!中華料理大好きと機嫌よく食べて来たが、やっぱり日本食?

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9月 27日(日) 晴れ                     大相撲 朝青龍が24回目の優勝!

朝 家食 「仙水」の松茸おにぎり、豚汁風味噌汁、ヨーグルト、ヘルシア茶

    写真を見ただけで松茸の香り

6時半起床。昨夜「仙水」で松茸ご飯をおにぎりにして貰った。7月末能登半島で買って来た松茸で松

茸ご飯を炊いて食べたが、旨くなかった。さすが「仙水」の松茸ご飯は違うね、香り高い!3個食べた。

昼 四谷三丁目 「日高屋」 野菜たっぷりタンメン+餃子セット 670

    タンメンだけにしておけばいいのに・・・何で餃子つけんねん!

昨日ほぼ一日サボってしまったので、今日は朝から真面目にパクパク日記を作っている。香港に行っ

た時もそうだが、中国旅行の記述は漢字変換が面倒臭くてねぇ。「九寨溝」の「寨」なんてすっと出て来

んからなぁ。何度も手書きしないとイケン。今回の旅行では汁緬は毎日のように出て来たが、あれはラ

ーメンとちゃうね。細うどんと言った方が相応しい。しかも余り旨くなくて。タンメンは日本の方が好きだ。

夜 家食 中華丼、きのこと豆腐汁、生姜醤油で食べる姫路おでん、巨峰、ヘルシア茶

  

中国でも何度か大相撲中継を見たが、今日は千秋楽。全勝の朝青龍と1敗の白鵬の横綱対決が楽し

みだ。本割の取り組みでは、白鵬がアッという間に朝青龍を投げ飛ばして優勝決定戦へ。決定戦では

朝青龍が攻める手を緩めず、白鵬を強引に倒す。久々に力と力がぶつかりあった相撲であった。これ

で朝青龍の優勝回数は、歴代3位となる24回となった。去年の夏姫路に行った時、タクシーの運転手

さんから聞いた姫路おでん。特徴って言っても生姜醤油をつけるだけなんだけどね、と聞いたが、昨今

この姫路おでんがよく話題に上る。スーパーにも売っていたので、モノは試しと買って来た。おでんの煮

汁は関東タイプ。それにオロシ生姜だけならわかるが、生姜醤油をつけるのぉ?わからんなぁ。無酒日

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【今週の振り返り】

中国もまた異常気象だそうだ。成都は周囲をバカ高い山々に囲まれた盆地で、夏は非常に蒸し暑い。

しかし、今年は冷夏だった。九寨溝では7月1日に大雪が降り、観光客もガイドもウロタエタそうだ。そ

の代わり、例年なら秋めく9月に入ると、気温はグングン上がり、成都では35度以上、重慶は3日続け

て40度を超えたんですってよ。今回スルーガイドを務めてくれたティさんは重慶に住んでいるが、仕事

が入っていなかったことを良いことに、3日間冷房した自宅から1歩も出なかったそうだ。

今回の旅で、四川省の世界遺産を4ヵ所訪ねた。高地にある九寨溝と黄龍は自然遺産、対して峨眉山

と楽山大仏は複合遺産だ。因みに中国の世界遺産は自然、文化、複合合わせて38もあるのだよ。実

際行ってみて、九寨溝と黄龍は驚くことばかりだった。とにかく、隅々まで整備されている。整備されまく

っていると言ってもいいか。人為的過ぎる!自然の景観を壊す!という批判もあるだろうが、九寨溝も

黄龍も木製の遊歩道がすべてのコースに網羅されている。九寨溝では、数年前に出来た遊歩道が少

しへたって来た個所もあるが、この調子なら、たぶんすぐ作り直すに違いない。トイレもあちこちに完備

しているから心配ない。九寨溝の五花海にある公衆トイレに入ってみたら、洋式便器はビニールで覆

われ、用が済んでボタンを押すと、ズルズルっとビニールが吸い込まれて行き、新しいビニールにとっ

て代るのだ。へぇー、これならいつでも清潔なトイレが使えていいじゃん!但し黄龍では、九寨溝にトイ

レの数では上回るものの、中国様式のしゃがみ型だった。その黄龍では、掃除係がテリトリー毎に待機

していて、ひっきりなしに観光客が歩く木製階段や歩道を掃いている。誰かがペットボトルを捨てようも

のなら、3秒後には大きな掃除トングで拾っちゃう。言っておきますが、これはディズニーランドの話では

ないのであります。標高2000m、一番高い黄龍では3500mを超える土地の話。高山病にならぬよう、

細心の注意を払って山を上り下りしている中で、彼らは毎日掃除しているのである。煙草好きの中国に

あって、公園内はすべて禁煙。私が見た限りでは守られていた。

以前は、九寨溝の住人であったチベット族は、観光客相手に小規模な旅館や食堂を営んでいたが、政

府と四川省はゴミ問題、自然保護の観点から、すべてを禁止した。宿泊施設は公園の外に集中させ、

食堂は1ヶ所に集約。仕事を奪われたチベット族には補償をすればいい、というのが中国式解決策だ

ったようだ。同じく環境保全のため、九寨溝公園内の車両は天然ガスを利用した低公害型の専用バス

に限られていたが、ある時、その天然ガスに引火してバスは丸焼けになってしまったのだそうだ・・・・。

以来、天然ガスは危険ということになり、ディーゼル車に切り換えられたとか。詳しいことはわからない

が、今は安全の面でも環境の面でも、「日本車を使っているから大丈夫」なのだそうだ。私達日本人は

「中国製だからヤバイ」と敬遠するのに、中国の人は「日本製だから」と安心する。何だか申し訳ない気

持ちにもなるが、これが現実。

中国人の人気観光地はかつて雲南省だった。四川省の南に位置し、ミャンマー、ラオス、ベトナムと国

境を接する多民族(その数26!)の省だ。しかし、今や人気のトップは九寨溝となった。人気bPだし、

世界遺産だし、中国政府も四川省も整備に力を入れざるを得ないんだろうね。四川省の観光の目玉は

以前は「三国志」と三峡クルーズだったが、今はパンダと九寨溝がとって代った。そこに、昨年7月の四

川大地震が襲ったのだ。人命は?パンダは?九寨溝は?関係者の頭を過ぎったのはそんな順番では

なかったか。成都のほぼ真北450キロに九寨溝はあるが、地震はその中間を左右横に走って起った

らしい。ギリギリのところで九寨溝は大きな被害をかわしたことになる。

それにしても、空路での移動はタイヘンだった。霧が発生しやすく、風の強い、しかも3550メートルの

高地に、ナゼ「九寨溝黄龍空港」を造ったのだ!と批判されているらしい。連日の遅延、欠航では旅行

日程に余裕が無いと旅もメチャクチャになってしまう。それでは成都から新幹線を造ろう、という話もあ

る。僅か3時間程で到着する。それなら日帰りで九寨溝や黄龍に遊びに来ることが出来る。ナヌ?日帰

りなんてされたら、ホテルや食堂は大打撃だ!チベット族は新幹線なんて認めないかんな!という反対

もあるそうで・・・・。

ま、いろいろあった中国旅行であったが、ずっと観たかった九寨溝と黄龍の大自然を楽しむことが出来

た。そして、このところお約束のようになった腸閉塞にもならず、しっかり2`増量して無事帰国すること

が出来た。2`の肉と脂肪は余分だが、メデタイ!と言おう。        

 この人、どこまで太るのかニャア     

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       * 中国の旅の始まりは 9月 3週 をご覧ください。