パクパク日記10年2月4週

         ショパンさんが200歳になられたので、ワルシャワまでお祝いに行った

   祝!200 生誕特別音楽会

2月 22日(月) 晴れ   今日は平成22年2月22日だよ〜ん!

朝 家食 「松下」の炙り鮭を使ったゼータク炒飯、もずく酢、味噌汁、オレンジ、アロエヨーグルト、黒烏

龍茶

    ホントに旨いのよ!

4時起床。もちろん、寒いし真っ暗だ。でも、朝から鼻歌が出る。♪しあわせって なんだっけ なんだっ

け しあわせーはゼータク炒飯 ゼータク炒飯♪ キッコーマンじゃないよ、「松下」の炙り鮭を使ったゼ

ータク炒飯だよん。昨夜頂いて来た炙り鮭3切れを温めて、皮(作業しながら食べちゃう)と骨を外して

ほぐし、長ネギ1本のみじん切りと卵2個、煎り胡麻たっぷり入れて作った炒飯。これをゼータクといわ

ずしてナンと言う?あぁ美味しい!あぁ旨い!半分は明日食べようね。それにしても4時起きは眠い!

昼 新宿西口「ケカリーノ」 スパゲティケカリーノランチ(サラダ、スープ、パン付き)、990円、アイスコ

ーヒー +100

    スープとパンは残す

2代目(2台目とも言うかな)ご飯カメラのピンちゃん(ピンクだから)が退院できると連絡があったのでビ

ッグカメラまで迎えに行く。購入してから1年以内なので、トーゼン無料修理だ。ついでに小田急デパー

トの婦人服屋でパンツ(昔はズボンと言った)を買うか。それを1本買えば良かったのに、あれもこれも

と勧められて買わされた。私って気が弱いから断れないの・・・・ブヒッ。ランチはパスタを食べました。

夜 舟町 「おちあい」 お任せコース(鮪とニラのぬた、玉こんにゃく、揚げ銀杏、小鯵のみりん干し、

       ししゃも、和風しゅうまい、牛蒡天・手羽先・イカ天盛りあわせ、芋鍋)、ビール、冷酒 @6千円

  

  

1年半前からやっていた連句「向日葵の巻」が年明けようやく満尾となった。早速、作品集編集長の森

林から、自句自註や連句を終えての原稿依頼が来た。皆とっとと入稿し、私が一番ビリになっちゃって

ね。それでも、今日の一直&打ち上げ宴会では、校正刷りが配られた。この宴会の一番の楽しみは、

ボツ句の中から最も笑える句を選んで繋げていく「裏歌仙」づくり。涙を流して笑って選び、選んではま

た笑う。文句なく愉しい。然るに、一番若い酔猿が今日欠席した。昼間連絡があり、サーフィンしていて

転び、肋骨を折ったのだそうで。おじさん、おばさん達は激怒。「若いもんが何やっとるか!」って。裏歌

32句は酔猿のボツ句から「五十を前にはじめたサーフィン」を選んでやった。笑い過ぎで食欲なし。

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2月 23日(火) 晴れ ちょっと暖か

朝 家食 「松下」の炙り鮭を使ったゼータク炒飯、味噌汁、アロエヨーグルト、ヘルシア茶

    あぁ旨い・・・朝からつい独り言

昼 新橋 「末げん」 かま定食 1050

    大好きです!かま丼

新橋に行く。何だか駅キンペンの様子が変わったなぁ、どうしてだろうとジロジロ見てみると、何と何と

京急デパートが無くなっちゃっているんである。な、な、なんでぇ???勤務先が長年新橋にあり、その

後銀座に移ってもずっと利用していた京急デパート。ま、デパートと言っても、新橋駅構内に併設された

1フロアの大型食料品だったが。後刻、美容院でN塚さんに聞くと、去年の夏過ぎから噂はあり、直前

に告知があって2月末閉店しちゃったそうだ。新橋で店をやっている人、住む人は大困りで、仕方なく

銀座松坂屋や三越のデパ地下に通っているのだとか。あぁ、ショックだよぉ。ランチは「末げん」でかま

丼ね。隣の女性客が「かま丼って何よ?」と店の人に聞いていた。知らずに靴脱いで入って来たのか?

夜 家食 米沢牛の肉豆腐、れんこんとこんにゃく煮、もずく酢、味噌汁、ご飯、オレンジ、ヘルシア茶

  

カオリちゃんから頂いた米沢牛!まだまだあるのだぁ!これをねぇ、今晩は何と肉豆腐にしようと思う

のだ。ゼータクだろ?ふふふ。焼き豆腐、白滝、玉葱、きぬさや、そして米沢牛!玉葱は肉を美味しくさ

せる野菜。逆に白滝(こんにゃくも)は肉を硬くさせる。よって別々に煮込んで、盛り付けで一緒にするん

だよ。あぁ、何てゼータクに旨い肉豆腐であることよ。旨い、旨い。ご飯1杯。パクパク日記のメキシコ第

1弾がようやく完成。でもアップしないのだ。それは明後日成田に向かう直前に更新しようかと。無酒日

                 ______________________

2月 24日(水) 晴れ あぢぢの暖かさ     バンクーバー五輪 浅田真央ちゃんSPで2位!

朝 家食 米沢牛のゼータク牛丼、豆腐、れんこんとこんにゃく煮、トマト、味噌汁、りんご、アロエヨー

グルト、ヘルシア茶

  

一昨日は4時に起きてしまったが、今朝目覚めたのは何と3時!普通なら「あと3,4時間眠れる、嬉し

い!」って思う時間だ。しかし、3時から全く眠れないのだ。1時間ほどごろごろしていたが、4時にはベ

ッドを出た。今日はバンクーバーオリンピックで、真央ちゃんのショートプログラムがある。早朝から、緊

張しているのだ、私が・・・。真央ちゃん、ガンバルんだよ。ショートプログラム苦手なんて思わないでね。

そんな朝のご飯はゴーカケンランにしようじゃないか。米沢肉を使った牛丼だよ。スゴイだろ?旨いよ!

昼 代々木 「山水楼」 酸辣湯麺 850

    昔ながらの中華屋さんという感じの店

フィギャアスケートの録画セットして代々木の整体に。イテテと叫びながら治療を受け、代々木駅前辺り

をうろつく。今日は暖かくてポカポカだ。そろそろスケートも真央ちゃん、キム・ヨナの順番になるんじゃ

ないか?テレビ放映をやっていそうな店を探したら「山水楼」という中華屋さんだった。大きな作りでもな

いが、調理場を覗くと40代、50代、60代と落ち着いた感じのコックさんがいいる。こういう店安定感が

あっていいね。味はフツーだったけど。スケートは未だ前半の選手の競技中だった。心配だ!帰宅して

次の海外旅行の荷作りをする。数日前帰って来たばかりじゃないの!えぇまぁ。でもまた行くんですわ。

夜 荒木町 「鈴なり」 お任せコース(根三つ葉のお浸し、生牡蠣、前菜盛り合わせ:鱈白子・菜の花と

昆布・ホタルイカの酢味噌がけ・蛸・山桃・天豆・白ばい貝、生ウニの玉地蒸し、(刺身に代えて)鴨

の燻製、(コースと関係なくポテトサラダ)、(刺身に代えて)海老天、アイナメと筍、金目鯛と豆腐の

蒸し物、アサリの炊き込みご飯、漬け物、赤出汁、苺入り杏仁豆腐)、生ビール、冷酒「新政」 4

1500

  

  

  

  

真央ちゃんのショートプログラムは結局キム・ヨナに次ぐ2位だった。未だ逆転可能な点数差ではある。

明後日ガンバルんだよ!スーツケースをほぼ完成させる。今回は旅行中4回もコンサートがあるから、

それ用のお洒落着とかバッグとか靴も持参するし、氷点下の気温というので寒さ対策も必要だ。本日6

時半から「五人の会」の新年会。もう2月も終わりというのに、未だ新年会なのだ。こんなに遅れたのも

私が日本にいないのが原因。皆さん、すんません。I親ビンとは、今週2度目になる。昨年のこの会で、

なるほどMMが、首が回らなくなったとドタキャン欠席したが、今年は全員が顔を揃えた。話題はあちこ

ちに飛ぶのはいつものことだが、話題の中心は10年前事業を起してガンバっているKWちゃん。彼の

仕事がどうやったらうまく行くか、あの人を紹介しようか、この方法はどうか・・・・。みんな一生懸命考え

る。「仲良きことは美しき哉 武者小路実篤」って感じ?刺身の替りに鴨肉と海老唐揚げにして貰った。

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2月 25日(木) 曇り 今日も暖かいよ              関東地方濃霧で飛行機欠航続く

朝 家食 ちくわ入りきしめん、トマト、りんご、アロエヨーグルト、ヘルシア茶

   どえりゃあうまいだがや

アメリカ議会の公聴会にトヨタの豊田章男社長が証人に立った。アメリカのヒステリックなトヨタ攻撃は、

ビッグ3の報復なんだろ?という思いを日本人には抱かせる。その一方で、トヨタという会社自体も経営

者も働く人々も傲慢になっていたのでは、という感想もある。半年程前海外旅行で一緒になった年配の

男性は、(九州方面の)某帝大を(数十年前に)首席で卒業したということとトヨタOBであることが、何よ

りの誇りのようで、何かというとそれを自慢して失笑を買っていた。情けない人だと思った。公聴会の話

に戻れば、これも豊田家の一員が代表である時代、所謂「大政奉還」された後で良かったねぇ、と思っ

た次第。そうでなければ、豊田家以外の社長は辛すぎる。午前中、スーツケースを預けた。掃除しよ。

昼 舟町 「やなぎはら」 鯖塩定食(サラダ2種、卵、漬け物付き) 800

    「おふくろの店」だそうで・・・

住んでいるマンションを出て、この店に行くには1分かからない。夜しょっちゅう行く「おちあい」の手前

にあるお店なのだ。毎日のように前を通るのに「おふくろの店」という旗がたなびく「やなぎはら」には一

度も入ったことがなかった。今日ランチを食べようと入ってみた。ふーん、いろいろついて来るんだね。  

夜 成田・日航ホテル 「サンセットラウンジ」 晩酌セット 1500円、三種前菜盛り合わせ 2100円、

白菜ときゅうりの甘酢漬け 900円、彩り野菜炒め 1100円、干し貝柱とピータン粥 1200円、ジ

ントニック @8600円 

  

    美味しいから同じもの!

ギリギリまでパクパク23週を作っていたが終わりそうにないので途中で止め成田へ。空港からホテ

ルまでの送迎バスは大混雑で立っている乗客も。中国語、韓国語の大声がバスの中を飛び交う。この

頃は、前泊するホテルも夕食を食べる店も食べるものも固定化している(笑)ので説明の必要なしね。

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2月 26日(金) 日本は雨 ポーランド・ワルシャワは曇り

第1食 成田・日航ホテル 「サンセットラウンジ」 ジュースとコーヒー

6時起床。シャワーを浴び、髪を洗ってから11階のラウンジへ。夜は酒を飲む場所だが、早朝6時から

アッパークラスの客室に宿泊した客用にコンチネンタル朝食会場になる。日本は今日雨になるようね。

第2食 成田空港「ANAラウンジ」 (持参した)赤飯おにぎり、ミニきつねうどん

    今日は本番。真央ちゃん、ガンバレ!前祝いの赤飯だよん

7時半に出たのに、745分空港着。やっぱり前泊すると楽チンでいいわ。ルフトハンザにチェックイン

し、早々と出国手続き。ANAラウンジで、日航ホテル内のローソン(すごいでしょ?ホテルの中にコンビ

ニがあるんだ)で買って来た赤飯おにぎりときつねうどんの朝食。真央ちゃんガンバレ!と100回言う。

第3食 ルフトハンザ航空 成田=フランクフルト ビジネスクラス機内食

  

ルフトハンザに乗るのは、一昨年ポーランドに行った時以来だ。スリッパも豪華なグッズもつかない質

実剛健な航空会社だ。スリッパは、自分で持って来てますよーだ。食事はいつものように和食を注文。

先月乗ったスイス航空は、「オテルドミクニ」の三國さんが機内食の監修をしていたが、ルフトハンザは

新宿パークハイアットの日本料理「梢」の大江料理長が指導しているらしいよ。味?うーん、フツー。ジ

ントニック2杯、白ワイン2杯、やっぱりドイツの赤は今一だなぁなんて思っているところに、日本人CA

が「浅田選手の結果お伝えしましょうか?2位です。はい、キム・ヨナ選手が優勝されたそうで。ガクっ。

第4食 ルフトハンザ航空 成田=フランクフルト ビジネスクラス機内食

乗っているのは真っ昼間時間だから眠くない。朝日新聞、日経新聞、週刊文春、週刊新潮、週刊朝日

を読み尽くしエラク政治通、芸能通、スポーツ通になっちゃった。11時間のフライトでフランクフルト着。

第5食 ルフトハンザ航空 フランクフルト=ワルシャワ ビジネスクラス機内食(軽食)

フランクフルトも雨だった。それほど寒くはないかなぁ。ここでワルシャワ行きに乗り継ぐが、セキュリティ

の厳しいこと!手荷物はオープンチェック、人間も身体検査された。午後540分、少し遅れて出発。

ビジネスクラスだけ、鶏の餌のようなサラダとパンの軽食が出た。午後7時ワルシャワ着。暗い中にも

雪景色であることがわかる。ホテルで掛け布団を毛布に交換して貰い、ウィスキー1杯ひっかけ就寝。

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2月 27日(土) ポーランド・ワルシャワは曇り午後から晴れ        南米チリで大地震!        

朝 ポーランド・ワルシャワ 「ソフィテル・ヴィクトリア」 朝食ヴュッフェ  zt(ズォチ)=約30円

    勝手知ったレストランでの朝食

一昨年の6月、ポーランド1周旅行した時も、このホテルに泊まった。最初と最後2泊ずつね。今回旅

の初日に何とネボーしてしまったぞ。起きたら648分。予定より1時間遅れだ。慌てふためきシャワ

ーを浴び、髪を洗い・・・。それでも7時半にはレストランにしれっと朝食に現われる早業の夢子だった。

 

  

              ワジェンキ公園のショパン像    ワルシャワ市内に15台設置されたショパンベンチ     クラクフ郊外通り

  

若き日のショパンが家族と共に暮らした家がここだ                    ショパンの心臓を埋め込んだ聖十字架教会

    ほぼ破壊されたワルシャワの市内(写真)    見事に復活しつつある(写真)     世界文化遺産に登録された旧市街

ワルシャワ市内は交通量の激しい大道路以外雪で覆われている。今年の冬は厳寒で、気温−30度、

積雪量2mを記録したそうだ。午前中はワルシャワ市内観光。私にとっては3回目(うち1回はバスでガ

ーガー寝ていましたぁ・・・)、花が咲き、草が青々茂っていた一昨年の6月のときとは違って、今日はど

んより曇った雪景色。今年はポーランドが生んだ偉大な音楽家ショパンの生誕200周年という「ショパ

ン年」。市内にはショパン縁の地15ヶ所に「ショパンベンチ」が設置され、ボタンを押すと「エチュード」と

か「ワルツ嬰ハ短調」とか「子犬のワルツ」などの演奏が♪♪流れる。愉しいから何度も押しちゃうぞ。

昼 ワルシャワ旧市街 「SWIETOSZEX」 レッドビーツスープ、ピエロギ(ポーランド風茹で餃子)、ク

レープ、コーヒー 9zt

  

ポーランド第1食は、思いっきりポーランド郷土料理だった。まるで紅いお茶のように見えるスープは紅

いビーツのスープ。酸っぱくって甘くって。初めてポーランド料理を食べる人達は目を白黒させていた。

私は好きな味だけどね。中国から伝わった茹で餃子ピエロギ。カッテージチーズや挽肉など3種の具を

たっぷり包み、皮も思いっきり厚い。前回も収容所近くのレストランで食べた。バルサミコ酢とか黒酢を

かけまわせばもっと味がシマルと思うのだが、何だかだらっとして飽きてしまう。半分残してしまったよ。

早々と自己紹介タイム。ご夫婦2組、姉妹と友人3人組、一人参加8名。男性2名、女性13名の15名。

夜 ワルシャワ 「HONORATKA ジューレックスープ(ライ麦スープ)、ゴラブキ(ポーランド風ロール

キャベツ)、フルーツムースアイスクリーム添え

    このスープ、味噌汁みたい!!

旧市街の広場で解散となり、希望者はキューリー夫人博物館に見学に行かれた。え?行かないのは

私一人ですか?私前回行ったしさ。大型バスを貸しきってホテルに帰った。2時過ぎだったのに、客室

はこれから掃除するところだった。仕方なく、1階のBARでお茶飲みながら読書して待つ。5時15分に

ロビーに集合。チケットはくじ引きね。これから3晩連続で夜はコンサートだから、夕食はチョー早め。夕

食もポーランド料理だった。コンサートで居眠りは困るので酒は飲まんよ。トイレも困るから茶も要らん。

   

            特別音楽会の無料プログラム            国立フィルハーモニーコンサートホールの舞台と客席

       ピアノ協奏曲1番を演奏したニコライ・デミデンコ                       ピアノ協奏曲2番を演奏したエフゲニー・キーシン                

ショパン200歳を記念して特別音楽会が2月22日から開かれている。連続8日間、ひたすらショパン

の作品を演奏するのだよ。今日と明日、会場は国立フィルハーモニーコンサートホール。ショパンの2

つある協奏曲が演目で、1番をニコライ・デミデンコが、2番をエフゲニー・キーシンが弾く。デミデンコは

ウクライナ系だが、2人ともロシア人。オーケストラはワルシャワ国立フィルハーモニー・オーケストラ、

指揮者ハアントニ・ヴィト。舞台真ん中に置かれたピアノの真下客席始め、4台の映像カメラが設置され

て舞台も客席もソワソワ、ワクワクって感じよ。1階左右両脇には立ち見(立ち聞きでは言葉悪いし)客

がずらっと並んでいる。いいなぁ、コンサート久し振りだし。共通プログラムはたった10ズォチ(約300

円)、無料のものまである。クジ引きで当てた私の席は、7列目のど真ん中通路側。ラッキー!7時半過

ぎコンサート開始。ニコライ・デミデンコは髭面のオッサンだが、その容貌に似合わず繊細な弾きぶり

だ。アンコール2曲。トイレはさほど混んでいない。誰かが「ヨーロッパ人は膀胱が大きいから日本人の

ように頻繁にトイレ行かないのよ」って。そうかもしれない。午後9時、いよいよキーシンの演奏だ。演奏

前なのに、オケの人々に丁寧な挨拶をしている。めったにしないよね、こんなこと。顔はバッチリ見え

る。彼が一音出した瞬間、驚愕!何という音!先ほどデミデンコが弾いたのと同じピアノなのに、音が

全然違う。全く違う。全神経を集中させ、全身全霊で演奏するキーシンには、言葉は悪いがショパンが

憑依(ひょうい)したかのようだ。魂が揺すぶられる。低音が腹に響く。いつの間に涙が流れ・・・。カンド

ーの嵐。ブラボー!万雷の拍手がなりやまない。困ったようなキーシンは3曲も弾いてくれた。10時よ

うやく観客が帰り始める。明日帰っちゃおうかなぁ。これ以上のピアノ演奏は無いと思うからさ。無酒日

____________________

2月 28日(日) 晴れ

朝 ポーランド・ワルシャワ 「ソフィテル・ヴィクトリア」 朝食ヴュッフェ

5時に起きた。1時間おきに目が覚めて。昨夜興奮しちゃったからなぁ。このホテルの朝食ヴュッフェは

6時半から。一番狙いでロビー階に降りて行くと、早くもフロントでチェックアウト手続きをしている男性

がいた。髭面の横顔、どこかで見たことあるぞ。あらまぁ、昨夜1番弾いたデミデンコさんだわ。ふだん

はイギリスで活動しているというから、ロンドンに帰られるのだろう。ヨーロッパの中は国内のようだし。

   

         ジェラゾバ・ヴォラにあるショパンの生家     庭園に立つショパンの銅像             敷地内は諸施設が完成しつつあった

             ショパンが洗礼を受けたブロホフ村の教会        ショパンの両親も姉もこの教会で結婚式を挙げた

昨日、南米のチリで大きな地震があり、早朝からNHK海外では、日本列島への津波情報をずっと放

送している。予想では、1m、2m地域がたくさんあるが、予定時刻を遥かに過ぎても10cm、15cmな

んてものばかりだ。被害が少ないのは結構なのだが、こんなに大騒ぎしちゃっては、いろいろ文句も出

るだろうなぁ。おっ、岩手の久慈では90センチだって。日本の津波より、チリの被害の方が心配だ。今

日は天気が良い。9時過ぎ、ワルシャワ郊外ジェラゾバ・ヴォラにあるショパンの生家に向かう。ここも

一昨年行ったところだ。生家自体は小さいのだが、広大な敷地にレストランや土産ショップ、トイレなど

観光施設増設の工事をやっていた。冬場はクローズしている中、ショパン特別演奏会開催中だけオー

プンしているのだそうよ。ショパンって音楽のみならず、絵画にも秀でていたし、詩の朗読なども得意だ

ったらしい。6歳と7歳の時、両親に送った祝いの手紙など、活字としか思えない美しい文字であった。

昼 ソハチェフ 「DOMBANKIETOWY ARKADIA チキンヌードルスープ、ポークチョップ、ニンジ

ンサラダ、バニラクリームチェリー添え、すぐりジュース 5zt 

  

   これまで食べた中で一番旨い!

ソハチェフという町に行く。この町でショパンが演奏したんですよ、ということで、小さな公園に建つショ

パンの碑を見に行ったら、何と銅版は無残にも剥がされていた。誰かが剥がして売っちゃったらしいよ。

日本語が流暢なポーランド人女性ガイドは、「恥かしい!ポーランド人として恥かしい!国の誇りである

ショパンの胸像を剥がすなんて!」と怒り心頭に達していた。ランチは結婚披露宴会場型レストランで。

欧州での結婚式はほぼ土曜日と決まっているから、それだけでは食べて行けない。スープ、ポーク、サ

ラダともこれまで食べた料理の中で一番美味しかった。勧められたすぐりジュースはフツーの味だね。

夜 ワルシャワ 「CZTERY PORY」 マッシュルームスープ、チキンロースト、ポピーシードのケーキ

         

          こちら有料(300円!)のプログラム                 今晩はダニエル・バレンボイムのコンサートだった

今日もアルコール、茶抜き(私だけですよ、そんな人)のチョー早め夕食を済ませて、コンサート会場に

バスで送って貰う。同じ旅行会社の1日早い出発日の20人を始め、日本人客もかなり目立つ。今日は

バレンボイムのコンサートなので、舞台にはピアノが1台のみ。気のせいか、昨日のようなムンムンし

た熱気が感じられない。フツーの音楽会って感じ。夭折した美人チェリストジャクリーヌ・デュ・プレが21

歳の時、競り勝って(?)結婚したバレンボイム(今はヴァイオリニストのギドン・クレーメルの前夫人と

再婚している)だが、今はすっかり太ったおっさん。上の写真は十年以上前のものと思える。演奏曲は

幻想曲へ短調、ノクターン変ニ長調、ソナタ変ロ短調、舟歌嬰へ長調、子守唄変ニ長調など。アンコー

ルで弾いた英雄ポロネーズはピアノを叩き弾いたと言いたい位でピアノが壊れないかとハラハラした。

【今週の振り返り】

ショパンは、ポーランド・ワルシャワ郊外のジェラゾバ・ヴォラで、1810年に生まれた。誕生日は222

日と31日の2説あり、結論は出ていない。ちょうど彼が生まれて200年になる今年、ポーランドは

国を挙げて「ショパン年」イベントに力を入れている。その中の生誕特別音楽会。誕生日が2説あるなら

その222日から31日までの8日間ずっと音楽会やればいいじゃん、と誰かが決めたらしく、そ

のうち3日間のコンサートを聴くためにポーランドに来ている。ショパンが生まれた時代、故国ポーラン

ドは周囲の大国ロシアやプロイセンから蹂躙され、余りにも不幸な時代を迎えていたために、彼は活躍

の場を他国のウィーンやパリに求めざるを得なかった。周囲もそれを勧めた。その点父がフランス人、

母がポーランド人貴族の末裔だったから、フレデリック・フランソワ・ショパンというフランス人らしい名前

を持っていることは不幸中の幸いだったのかもしれない。当時起こったワルシャワ蜂起は失敗に終わり、

ポーランド人は更に厳しい目で見られていたらしい。ポーランド人貴族令嬢のマリアに熱烈な恋をして

婚約をするも破局。失意のショパンは、女流作家で既婚女性でもあったジョルジュ・サンドと同棲する。

ジョルジュ・サンドは、男装で社交界デビューをするなど、かなり目立ちたがり屋の女性で、ショパン以

外にもリストとかいろんな男性と恋愛関係があったらしいよ。羨ましい・・・。

若い頃から病弱だったショパン。肺結核だったという説が有力だ。療養のためジョルジュ・サンドと共に

マジョルカ島に半年滞在したが、寒い季節だったため病の良化は見られなかった。2人が旅立つ時、マ

ジョルカの島民は、ショパンの病気伝染を恐れて、「もう来ないでね」と言ったとか。ジュルジュは「もちろ

んですとも。ゼッタイそんなことはございませんことよ」と返したらしい。ショパンが使った寝具などはす

べて焼かれたという話まである。ま、そんな関係であったマジョルカ島であるが、今はショパンが使用し

たピアノが展示されたりして、それなりに観光用に利用されているんだって。ここでショパンは「雨だれ

のプレリュード」を作曲し、ジョルジュ・サンドは「マジョルカの冬」を著した。

ショパンが残した作品。マズルカ多数、ワルツ多数、ノクターン多数、バラード、スケルツォ、前奏曲、練

習曲多数、ポロネーズ、即興曲、ピアノソナタ、変奏曲、ロンド、ボレロ、幻想曲、タランテラ、子守歌、

舟歌、葬送行進曲、エコセーズ、フーガ、ラルゴ・・・・・・ピアノ協奏曲1番、2番(2番の方が先に作られ

た)、室内樂曲、歌曲多数・・・・・・。39歳という短過ぎる人生であったのに、ホントにたくさんの作品を残

した。「ピアノの詩人」として知られるショパンであるが、シューマンが「美しい花畑の中に大砲が隠され

ている音楽」と評した心がよくわかる。繊細な音の芯に、強い意志、深い怒りを感じる。「女子供のショ

パン」と言う人がいるが、それ大きな間違いだってば。

今年2010年は5年に一度開催されるショパンコンクールの年でもある。中村紘子(4位)、内田光子(2

位 今までの最高位)、小山実稚恵(4位)、横山幸雄(3位)などが、日本人の主な受賞者であるが、コ

ンクール出場者も、コンクール観客も多いのは、地元ポーランド人の次は日本人なのだとか。

優勝者はキラ星のごとく。6回ポリーニ、7回アルゲリッチ、8回オールソン、9回ツィメルマン、10回ダン・

タイ・ソン、11回ブーニン、そして1990年、1995年と2大会続けて第一位が輩出されず、200015

ぶり優勝したピアニストが、中国の若者ユンディ・リだ。

明日31日は、ショパンコンクール歴代優勝者3人の演奏を聞くことになっている。うふふ。楽しみだ

なぁ・・・・。

         アタシもショパン大好きなのニャア ロマンチックなんだニャ・・・

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        *メキシコ旅行は 22、  2月3 をご覧くださーーい。

         はい、はい、相変らず1週以上遅れておりますな。わかっておりますよん。

         ま、そのうち追いつくことでしょう・・・・アハハハ。