ローカーボパクパク日記10年10月1週
メラネシア諸国(ニューカレドニア、フィジー、バヌアツ)を船で訪問
フィジーの少女
バヌアツの砂絵
10月 4日(月) 晴れ ニューカレドニア・ヌーメアは快晴
朝 ドーン・プリンセス号 14階 「ホライゾンコート」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン
10月1日にオーストラリアのシドニーを出航して今日で4日目。2日目、3日目は終日航海だったから、
船の生活に慣れるための日々となった。朝方、ドーン・プリンセス号はニューカレドニア本島のグランド
テール島に近づいた。フランスパンのように細長い島である。今日はこのクルーズで、初の上陸日なの
だ。6時半から朝食を摂っていると、7時前には首都のヌメアに着岸した。岸壁では早速島の人々が太
鼓を叩き、民族衣装をつけて歓迎の踊りをドンドコやってくれる。日差しが強いので日焼け止めを塗る。
FOLの丘から町を見下ろす ヌメアの中心はココティエ広場 フランス人の子供も多い
8時半に集合して、下船の順番を待つ。何せ2千人以上の人が乗っているから、乗ったり下りたりする
のも大騒ぎなのだ。船では様々なエスカーションプラン(すべて有料)を用意していて、乗客はそれに参
加するか、私のように旅行会社主催のオリジナルツァー(これも有料)する、あるいは自分で自由に歩
き回る、それとも船に残って勝手に過すと上陸日は4パターンに分かれる。Y山さんという日本の女性
ガイドが案内してくれた。ニューカレドニアはフランスの海岸県という位置付けで、ここヌメアは「プチ・パ
リ」の香がするとガイドブックに書いてあったが、どこが「プチ・パリ」なんですかぁ?FOLの丘から見渡
すヌメアの町と港。ヨットの数が多い。人口10万人なのにヨットが1万艇あるらしいよ。ニッケルなど地
下資源と共に観光も大きな収入源。観光客数のナンバー1は、何と日本人なのだそうだ。物価は高い。
昼 ニューカレドニア・ヌーメア 「Le Roof」 天使の海老の春巻、ツナのロースト ミニピッツァ添え、
持参のふすまパン、3種のクリュームブリュレ
この島の外側には、オーストラリアのグレート・バリアリーフに次ぐ世界第二の珊瑚礁があり、世界自然
遺産に登録されている。大きな波は来ないってことか。ランチは水上レストランの「Le Roof」で。前菜
に天使の海老が出た。甘くてプリップリで実に旨い。でも、春巻の皮は余分だかr全部剥がして食べた。
デザートはココナッツ、お茶など3種のクリュームブリュレ。午後は、買い物や散策したい人達は町に残
ったが、私はまっすぐ船に帰って来た。F島さんの奥様が船の部屋に遊びに来られ楽しくお喋りをした。
夜 ドーン・プリンセス号 5階 「フロレンタイン・ダイニング」 (蟹とパパイヤの冷製、チキンとネギと
ポテトスープ、牛フィレステーキと海老のグリル、持参のふすまパン、フルーツ盛り合わせとパイナ
ップルシャーベット、紅茶)、XXXゴールドビール 5j、白ワイン 7.5j、赤ワイン 7j
夕方上陸していた乗客達が続々と帰って来た。港では、音楽隊の演奏が行われている。午後5時、出
航。さよなら、ヌメア。汗をかいたので、食事前のシャワーは気持ちが良かった。私達の夕食は毎晩5
時45分から。2回制でセカンドシッティングは8時からだ。毎晩、白ワイン、赤ワイン、ビールは違う種
類を注文して自分の一番好きな味を探している。未だ「これだ!」には巡りあっていない。寝る前に、フ
ィジー時間に合わせるために時計をまた1時間進めた。これで時差調整は3度目。日本とは3時間差。
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10月 5日(火) 晴れ 終日航海日
朝 14階 「ホライゾンコート」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン
昼 6階 「ベネチアン・ダイニング」 肉団子入りコンソメスープ、ポークグリルバイキングスタイル、持
参のふすまパン、洋梨のゼリー、紅茶
昨夜からまた船は大きく揺れている。この船に乗ってから、一人参加同士のS井さんと食事はずっとご
一緒している。彼女とは、今年の2月3月、ポーランドとドイツの音楽の旅に共に参加していたことが明
らかになったが、今日お話していて来年の1月同じ旅行に行くことになっていることが明らかに。まぁ、
何という偶然でしょうか。1年で3回も同じ旅行に行くなんて!昼食べたスープがとっても美味しかった。
船はフィジーに向かっている
図書室からの眺め。波が高い。 スペシャルゲストあはクルーの幹部
毎日「今日からデッキを歩いて運動しなくっちゃ」と思ってはいるものの「今日は船が揺れるから」とか、
「風雨が強すぎてデッキは危険」とか何とか理由をつけては一日延ばしにしている。今日も図書館まで
は行ったのだが、運動せず・・・・。午後5時から旅行会社主催のパーティが7階のクラブで開かれた。
船のクルーからホテル部門のTOPを始め、4人の方々を特別ゲストでお迎えした。挨拶の後で質疑応
答タイムがあり、「船で働くこと」の一端を伺った。今回の航海の乗務員は886名、その国籍は38ヶ国
に上るとか。70%がフィリピン人だ。半年休みなく船上で働くとそこで一旦契約は終る。2ヶ月母国で休
暇を過ごし、次に乗る船との契約が始まる。タイヘンな仕事である。日本の若者にはムリだね、の声。
夜 5階 「フロレンタイン・ダイニング」 イタリアンディナー(海老・イカ・ムール貝地中海マリネ、ビーフ
コンソメのゼリースープ、海老のピリ辛グリルトマトソース、持参のふすまパン、フルーツ盛り合わ
せとレモンシャーベット、紅茶)、アルコール3点セット
船も乗客が食事に飽きないよう、様々に工夫をしている。数日に1度、各国の料理に特化したディナー
とし、ウェイター達もそれに相応しい服装をする。今晩はイタリアンだった。だからって、私はパスタやニ
ョッキやピッツァを食べるわけにも行かないから、あまり変わり映えはしない。偶然だが、前菜もスープ
もメインも海老尽くしの注文をしてしまった。2度の食事終了に合わせて、毎晩8時と10時から劇場で
ショーが始まるが、私はまっすぐ部屋に帰ってウィスキーを飲む。本を読んで9時には寝てしまうのだ。
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10月 6日(水) フィジー・ビチレブ島スバ 曇りのちに大雨
朝 6階 「ベネチアン・ダイニング」 フルーツヨーグルト、目玉焼きサニーサイド、ハムステーキ、持参
のふすまパン紅茶
フィジーのビチレブ島 フィジー男性の正装はスルという巻きスカート 港に着いたドーン・プリンセス号
島が近づいて来たところで、突然メール着信の音がしたのでびっくり飛び上がる。ニューカレドニア・ヌメ
アでは電話は通じたが、Iモードは繋がらなかった。おぅおぅたくさんメール来ているねぇ。ほとんどは10
月1日の誕生日のお祝いメールだった。7時スバにい着岸。地元の警察だろうか、揃いの制服姿の吹
奏楽団が歓迎の音楽演奏。面白いのは全員が真っ白な巻きスカートを履き、裾部分が大きなギザギ
ザでとってもお洒落なところ。後で聞いたらスルという名で正装なのだそうだ。10時前ミニバスに乗る。
フィジーの国会議事堂です 大統領官邸前に立つ歩哨 日本のタクシーも中古で活躍
フィジー博物館内部 昔の双胴船
彼女が案内役
博物館はサーストン庭園の東にある
フィジーの人は笑顔がいい キャッサバはタピオカの原料 魚もカラフルです
今日は東京組、大阪組別れてのミニバスで観光する。バスの中でフィジーの言葉を教わる。おはよう、
こんにちは、こんばんはすべて「ブラ」。ありがとうは「ヴィナカ」、さようなら「モゼ」。聞いておいて良かっ
た。フィジーは目が合えば、皆が「ブラ〜」と挨拶してくれるのだ。今日のガイドも日本人で男性だったが
この人は不思議なことに英語が苦手・・・。博物館ガイド女性の説明を通訳できなくってね・・・・。ニュー
カレドニアでもそうだったが、メラネシアの先住民は裸族で、部族同士の激しい戦いに明け暮れていた
らしい。敵の部族長をやっつけると、食べちゃったらしいよ。港近くの市場を回る。野菜、果物売り場で
は、主食のタロ芋、キャッサバがどかーっと並ぶ。加熱して主食として食べるバナナは面白い形だ。小
さなパイナップル、一年中摂れるパパイヤ、スイカ・・・・。中にノニという果物があり、かなり不味いが、
カラダを浄化する強い働きがあるのだそうだ。ジュースもある。市場の女性達フレンドリーで「ブラ〜」。
昼 14階 「ホライゾンコート」 ランチヴュッフェ、持参のふすまパン
70店以上が並ぶキュリオ・ハンドクラフトセンターに寄ってみたが、とてもハンドメイドとは思えず、何も
買わずに船に戻った。フィジーは半分位がインド系の人が住み、レストランはかなり辛いということで昼
食は船で。私は辛くていいのだけど、一般的にはね、ダメらしい。午後も町に出かけて行く人がいる中
で、無気力夢子さん(笑)は、船で読書。もうかなり読んだよ。アレレー、大粒の雨が降って来て本降り。
夜 5階 「フロレンタイン・ダイニング」 (鴨のレバーパテと林檎セロリサラダ、冷製西洋ネギとポテト
のスープ、じっくりローストした牛サーロイン、フルーツ盛り合わせとシャーベット、紅茶)、JAMES
BOAGSビール 6.5j、シャルドネ白ワイン 7j、シラーカルビネ赤ワイン 7j
東京組16名の希望者は、今夜8階のイタアリアンに行かれた。私は炭水化物ダメだから、いつもの5
階のレストランね。鴨のレバーパテが酒のツマミにとてもいい。酒と言えば、今日の3点セットがこの船
でのマイ最高組合せという結論に達した。私の3点セットは、ウェイター達には十分に周知されている。
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10月 7日(木) フィジー・ポートデナラウは快晴
朝 14階 「ホライゾンコート」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン
テンダーボートが次々と海に下ろされ・・・ 港までテンダーボートで向かう こんな青年が出迎えてくれる
サウナカ村のカバの儀式 男女9人の歌とダンスが楽しい 親切に迎えてくれた素朴な村でだった
今日もフィジーの上陸日であるが、ポートデナラウでは、このような大きな船が着岸できない。よって、
沖に停泊して、100人程乗れるテンダーボートがピストン輸送して乗客を運ぶのだ。8時半に集合して
テンダーボードにのったのが9時10分。ポートデナラウまでは約30分かかる。日差しが強い。痛い程
の紫外線だ。ハンサムな男性達がレイを首にかけてくれた。大阪組と一緒に大型バスに乗り込んだら、
もう10時前だった。デナラウ島は、ゴルフ場、数多い高級ホテル、高級別荘地が並ぶ人工の島だ。島
を通り抜けてサウナカ村に向かう。サウナカ村では、村人達が衣装をつけて待っていてくれた。村長に
敬意を払い、全員脱帽して靴を拭う。まずは村長の歓迎の挨拶。次はカバの儀式だ。カバとはヤンゴ
ーナという植物を砕いて粉状にしたものを水で溶いたもの。客を迎える時にはカバの儀式は欠かせな
いのだそうだ。作法を教わる。拍手一回して「ブラ」と言う。カバの入れ物を受け取って飲み干し、「ヴィ
ナカ」と礼を言い、拍手3回。何か神社にお参りに行って、三々九度頂くって感じね。カバは不味いけど
沈静効果があるらしい。飲んだ。泥の味がした・・・。この後は、村民の皆さんの歌と踊り、客と一緒のス
ネークダンス、さよならの歌・・・・。短い時間なのに村の人々と打ち解け、お別れする時は涙が出たよ。
昼 14階 「ホライゾンコート」 ランチヴュッフェ、持参のふすまパン
島の西部では一番賑やかなナンディの街。昨日に続いて市場を巡り、メインストリートではお土産も買
った。フィジー名産のココナツで作った石鹸とか、椰子の葉で作った細工モノとか。日本語ペラペラのセ
ミさんに手伝って貰って、ノニ製品もゲット。ジュースは大きな瓶しかないので、錠剤とお茶を購入した。
その昔、英国人によってサトウキビ収獲のため連れて来られた大勢のインド人。その子孫が多く住む。
夜 5階 「フロレンタイン・ダイニング」 アメリカンディナー(蟹のケーキ、アメリカ西部トウモロコシチャ
ウダー、牛フィレ肉のグリル、持参のふすまパン、フルーツ盛り合わせとシャーベット、紅茶)、いつ
もの3点セット
夕食の時の話題は、2回上陸して感じたフィジーの人々の感想。ホントに愛想の良いフレンドリーの
人々だったなぁ、と。今晩はアメリカンディナー。前菜で食べた蟹のケーキ、7月のハワイでも、アメリカ
本土のシカゴでも食べたよね。しかしチャウダーはボストンのようにクラムではなくトウモロコシだった。
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10月 8日(金) 朝のうち嵐&雷 のち晴れ ドラブニ島の上陸中止・・・
朝 14階 「ホライゾンコート」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン
上陸がダメなら船内運動
明日はフィジー最後の寄港地ドラブニ島だ。とても小さな島だから、特段のツァーなど無く、乗客が思い
思いに美しい島で過す。珊瑚礁の海はマリンブルー、空は吸い込まれそうな青空・・・・そんな一日を頭
に描いて昨夜眠りについた・・・・。海は激しく揺れている。風の音だろうか、時折りゴォーっという音。そ
の上、ゴロゴロ・・・・・ドッカーン!!ナンだ、これは!カーテンを開けると、デッキに激しい雨が吹きつ
けていた。嵐だ!これでは南国の楽園が遠のいて行く・・・・。朝食時、上陸中止の船内放送があった。
昼 6階 「ベネチアン・ダイニング」 チーズ団子入りチキンスープ、チキンのグリル、持参のふすまパ
ン、苺ゼリー、紅茶
珍しくコンサートに行く
ドラブニ島にはテンダーボートに乗り換えて上陸するハズであった。しかし、こんな風雨の中じゃあエラ
ク危険だ、やっぱり止めよう!という船長判断+フィジー当局の要請もあったと解説があった。まぁ上陸
出来ても、何の建物もない島で傘さして立っていても仕方ないし。船はバヌアツを目指して動き始めた。
1日で移動する距離を2日がかりでゆっくり移動するから、バヌアツ上陸日は当初の予定通り明後日の
朝になるそうだ。急にヒマになったので、運動することにした。明日ね、と1日延ばしにしていたが、もう
今日はクルーズ8日目(!)だ。7階のデッキは1周出来るから、いつもウォーキングやジョギングする
人で込み合っている。ゆっくり1周すると8分かかる。5周40分歩くと汗びっしょり。皮肉なことに、お昼
頃には雨が止んでエラク良い天気になった。午後、ピアノコンサートに行く。私には珍しいことである。
夜 5階 「フロレンタイン・ダイニング」 タイディナー(グリルした牛肉の胡麻サラダ、魚のトムヤムクン
スープ、スパイシーなティラビアソティ、持参のふすまパンフルーツ盛り合わせとシャーベット、紅
茶)、いつもの3点セット
いつも食事をご一緒しているS井さんから今日ディナーをパスして14階でカンタンに済ますと電話があ
った。そうやって調整すると胃腸の調子が良いのだそうだ。私?そんなことしませんよ。毎日キチンとコ
ース料理食べますよ。どうせ、お腹は治らないのだし。そうなのだ、コーカサス旅行中にこわしてお腹は
ずっとそのまんま。もう25日になるなぁ・・。だからね、食べるわけ。今日はタイ料理のディナーだった。
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10月 9日(土) 晴れ 終日航海日
朝 6階 「ベネチアン・ダイニング」 パパイヤ、フルーツヨーグルト、目玉焼き、ハムステーキ、紅茶
毎朝、船室には船内新聞が届けられる。船の公式印刷物で、その日の日の出、日の入り時間、天気予
報、フォーマル、スマートカジュアル、トロピカルなどの服装の指定、船内の催し物、上陸日であれば現
地情報などが記載されている。今回は日本人客が61名乗っているので、日本人コーディネーターが乗
り込んでおり、毎日その船内新聞の日本語版も届けられる。それに加えて、参加した旅行会社のオリ
ジナル新聞もあって、毎日いろんなお知らせやクルーズの豆知識も掲載されている。クルーズの添乗
員はヒマなんて思ったら大間違いで、結構忙しそうなのである。数日に一度共同ニュースも届くのだ。
昼 14階 「ホライゾンコート」 イタリアンヴュッフェ、持参のふすまパン
船はバヌアツに向かっている 今日は良い天気で運動するのも気持ちがいい
昨日7階のデッキを歩いたら結構楽しかったので、今日も運動することに。お天気も良く、海も空も真っ
青で気持ちが良かったので、7周1時間近く歩いてしまったよ。昨日がこの天気だったら良かったのに
ねぇ。「失われた南国に休日」だったなぁ。14階の「ホライゾンコート」は24時間オープンの超働き者の
レストランだが、今日はイタリアンランチだった。私は食べなかったが、デザートコーナーには美味しそう
なケーキがずらーっと並び、スィーツ食べ放題。乗客はさらに太って行くのだった。私はチャイますよ!
夜 14階 「スターリングステーキハウス」 ニューイングランドクラムチャウダー、フィレミニヨンスター
リングカット 280g、フルーツ盛り合わせとシャーベット、紅茶)、いつもの3点セット+赤ワイン
26,5j、カバーチャージ 20j
今日はステーキハウスを予約して食事 添乗員のMさんが肉の説明
旨いステーキだった!
各階にはランドリールームがある。初めて利用してみた。洗剤をオーストラリアドルで1jで買い、洗濯
1j、乾燥1j。合計3j、80分かかって洗濯完了。コインランドリーなぞ行ったことが無いから初めて
の経験だった。ふんわり衣類が乾いて、畳む時幸せな気分を味わった。今晩希望者は14階のステー
キハウスで夕食を摂ることになった。ここだけ予約制で席料20jを支払う。11名参加中、大阪組は
「席料20j」を「意味無いな」と嫌って2人しかおられなかった(笑)。600gのTボーンステーキとか400
gのニューヨークカットステーキとかどれを食べても無料なんだからお徳だと思うけどね。私は悩んだ結
果、280gのフィレミニヨンスターリングカットにした。適度に柔らかく、適度に歯応えがあって旨い!完
食!完食者はもう1名、名古屋から来られたH川さんで、同じステーキ+ポテト付き。彼女は80歳!
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10月 10日(日) バヌアツのポートヴィラは晴れたり曇ったり
朝 14階 「ホライゾンコート」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン
美しいポートヴィラのメレ湾 この桟橋は日本のODAで造られた 停泊中のドーン・プリンセス号
朝方ドーン・プリンセス号はバヌアツのポートヴィラ沖に。突然携帯メール来たコールが鳴る。ほぅ、ドコ
モはバヌアツでIモード通じるんだ。マキコから悲痛なメール数通。「11月26日は新橋演舞場の公演
ありません!25日が千秋楽です!どうしよう・・・」。アチャ、そうだったか。返事を出した。朝食後、メレ
湾を14階から見下ろした。美しい湾であるなぁ。これがバヌアツかぁ。私はこの国に来たかったのだ。
たま〜に使われる国会議事堂
第二次世界大戦中はアメリカ軍が駐留 I LOVE YOUの砂絵
砂絵は一筆書き 海甕を描いている
バンブーシェルで国歌を演奏
彼は砂絵も演奏もナンでもござれ
下船の順番を待ち、8時50分バヌアツのエファテ島に上陸。大型バスは無いということで、東京、大阪
組別れてマイクロバスに乗り込む。東京組のガイドは、この島のホテルに勤務し、旅行会社も経営され
ているD山さんだ。「こんなに大勢の日本人に会うのは久し振りなので緊張しちゃう」と笑わせたが、ホ
ントのことらしい。今日は日曜日だが、船に合わせて文化センターは臨時で開いてくれた。イギリスとフ
ランスの2ヶ国共同統治というオカシナ歴史を持つバヌアツだが、第二次世界大戦時はアメリカ軍が駐
留していたのね。そうか、バヌアツのエスピリッツサント島からガダルカナルなどのソロモン諸島に、日
本軍をやっつけに(涙)出動したのだね。ミュージカル「南太平洋」の舞台ですよ。バヌアツの世界遺産、
ロイマタの領地の展示もあった。そこに名人オジサンが登場し、島に伝わる砂絵を描いてくれた。一筆
描きで、「I LOVE YOU」の絵や海亀をさらさらと描いてくれた。「I LOVE YOU」の砂絵の前で笛
も吹くのよ。凄い!その上、この方は竹で作ったぶら下がり木琴のようなバンブーシェルで国歌を演奏。
近くに座っていたバヌアツ人がその伴奏に合わせて国歌を歌ってくれた。とても幸せな時間が過ぎた。
昼 バヌアツ・ポートヴィラ・タートルベイ 「クリスタルブルーリゾート」 バーベキュー(バヌアツビーフ、
チキン、玉葱)、サラダ、持参のふすまパン
味自慢のバヌアツビーフを鉄板で焼くD山氏 確かに柔らかでジューシーだ!
タートルベイの海は透明 海亀君 椰子蟹は旨いらしい・・・
日本のODAで造られた橋 その下では子供達が泳いでいた 開放的なバヌアツの刑務所
タートルベイリゾートに昼前到着。求めていた南国の珊瑚礁の海にちょっと近づいたが、晴れたかと思
えば曇ってしまうお天気で、どうも海の色もパッとしない。せっかく南太平洋の国々にやって来たのに、
目の覚めるような海には会えないのだろうか。リゾートホテルが小さな動物園を見学する。浜に打ち上
げられた海亀、狂暴だけどとても味が良いという椰子蟹、小さな鮫、うつぼ・・・・・。その間にガイドをし
てくれているD山さんが、バーベキューの準備。ここに来て初めて知ったのだが、バヌアツはオーガニ
ックビーフで有名なのだとか。オーガニックビーフの世界シェアは30%?うん、確かに美味しい。適度
な柔らかさでとてもジューシー。その後食べたチキンもとても旨かったぞ。帰り道、日本がのODAで造
られたという橋を渡った。今朝船がついた港も日本のODAが建設したと聞いた。バヌアツで一番びっく
りしたのは、通りかかった刑務所で、フェンスの中から皆が手を振ってくれたこと。あれが刑務所かい?
夜 5階 「フロレンタイン・ダイニング」 インディアンディナー(海老のカクテル、カレー風味のカリフラ
ワースープ、タンドリーチキン、持参のふすまパン、砂糖未使用のシナモン風味グレープフルーツ
ジュースで茹でた洋ナシ)、いつもの3点セット
午後、皆さんはメレ湾に浮ぶハイダウェイ島に出かけて行かれた。私はお腹の具合が心配なので船に
帰る。デッキで運動したり、携帯メールの返事を書いたり、読書したりでのんびり(いつだってそうでし
ょ!)過す。船に乗ってから本は何冊も読んだが、奥泉光さんの「シューマンの指」は秀逸。読み終わっ
た途端に、もう一度最初から読み直さねばという気持ちにさせられる。幾重にも張り巡らされた奥泉マ
ジックにひっかかってしまった。帰国したら、早速シューマン聞こうっと。6時出航。バヌアツさよなら。途
端にiモードが通じなくなった。夕食はインディアンディナー。カレーを食べられないのが何とも残念だ!
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【今週の振り返り】
オセアニア海洋部には多くの島があるが、ポリネシア、ミクロネシア、そしてメラネシアに分類出来るの
だそうだ。今回クルーズで訪れているのはメラネシア。メラはギリシャ語のメラスで、黒いという意味。つ
まりメラネシアとは黒い皮膚の人々が住む島ということである。ニューギニア島、ビスマルク島、ソロモ
ン諸島、フィジー諸島、サンタクルーズ諸島、ロワイヨテ諸島などで構成され、国で言うと、パプアニュー
ギニア、ソロモン諸島、フィジー諸島共和国、バヌアツ、フランスの海外県となるニューカレドニア。以前
私はパプアニューギニアにも行ったから、メラネシアの制覇率高いんである。ニューカレドニアは来週も
行くので、今週は割愛するとして、フィジー諸島とバヌアツについてちょいと触れてみたい。
フィジー諸島共和国は、333の島で構成される人口90万人の国だ。333島のうち有人の島は110、
本島は大きな島という意味のビチレブ島で、首都はスバである。約100年間、英国の植民地であった
が、その時代に始まったサトウキビ栽培の労働力として移民させられて来たインド人が定住し、今も国
民の約4割を占める。のんびりしたフィジー系、働き者のインド系。エメラルドグリーンのラグーンに珊瑚
礁と真っ白なビーチ、色鮮やかな熱帯の花々が咲き乱れる楽園のようなフィジー・・・・・に見えるが、フ
ィジー系とインド系住民の根強い対立、確執が横たわる国でもあるのだ。1987年には2度に渡る軍事
クーデターが起こり、3年後フィジー系の憲法を公布。軍事クーデターは2000年、2006年にも起きて
憲法は改正されたり、廃止されたり・・・。因みに2009年憲法を廃止した大統領の名前はイロイロ。ジ
ョセファ・イロイロ大統領であった。こんなごたごたしているフィジーに、最近中国は巧みにすり寄り、ガン
ガンと影響力を広げているんだよねぇ。こう書くと、フィジーの人々は、燦燦と輝く太陽の下で、暗い顔し
て暮らしているように思われるかもしれないが、さにあらず。こんにちわの意味の、「ブラ〜〜!」と言い
ながらニコニコ笑っている。ホントに気の良い人達なのである。
バヌアツ共和国。ニューカレドニアの北、フィジーの西にある83の島で構成される人口25万人の小さ
な国だ。本島はエファテ島で首都はポートヴィラ。バヌアツは1774年にキャプテンクックによって「ニュ
ーヘブリデスと命名され、白檀が採れることからイギリスとフランスが領有権を争い続けた。両国は何と
「じゃあ、2国でさ、共同でこの国を治めるってことにしようよ、妙案だよね?」と1906年決めて、以来イ
ギリスとフランス共同統治が始まってしまったのである。イギリスとフランスって水と油みたいに違うの
に。バヌアツにしてみればいい迷惑だ。その結果、英語系と仏語系の住民の対立が起きたりもしたらし
いよ。1980年独立。バヌアツは「われわれの土地」という意味だそうだ。文化センターで砂絵をサラサ
ラと描いてくれた名人おじさんが演奏するバンブーシェルで演奏するバヌアツの国歌を聞いたが、胸に
しみるとても良い曲だった。
日本にもバヌアツで獲れたマグロが入って来るが、基本的には農業国だ。コプラ、ココナツ、ココア、コ
ーヒー、そして前述した牛肉。神戸牛を作っている日本の畜産会社の牧場もあるらしい。そうそう、バヌ
アツは「地球上で最も幸せな国」なのだそうよ。2006年、環境NGO「地球の友」とシンクタンクの「新経
済財団」が選んだというのだ。ガイドのD山さんからも、ナショナルグラフィック誌とロンリープラネットも
バヌアツを「世界で一番幸せな国」に選んだと聞いた。その理由は何か。治安がいい、自給自足出来る、
人々が優しい・・・・住んでいて幸せとは思うけど、ハッキリ説明は出来ないという。ただ、それを裏付け
るようなものはこれです、と紹介してくれたものは・・・・刑務所だった。
町のど真ん中にある小さな黄色の建物。高い塀など無い。頼りない網のフェンスがあるだけだから、外
から丸見えだ。大勢の家族連れで賑わっている。「今日は日曜日なので、家族の皆さんが遊びに来て
いるんですねぇ。ここはフランス系の刑務所です」とD山さんが解説する。私達のバスが通りかかると、
フェンスの中にいる人達が一斉に振り返って、手を振る。皆笑顔だ。確かに、ここは「世界で一番幸せ
な国の刑務所」かもしれない。
アタイはバヌアツの猫。幸せニャンよ
* クルーズの始まりは 9月 5週 をご覧ください。