パクパク日記11年8月3週

                首都ブラジリアを経て白い大砂丘レンソイスに行った

 白い大砂丘  レンソイス  

8月 15日(月) ブラジル・ブラジリアは快晴     R$レアル=約55円

朝 ブラジル・北パンタナール 「パンタナール・マット・グロッソ・ホテル」 朝食ヴュッフェ 

 雨期のパンタナールの写真

ブラジルパンタナールを出発する今朝は早立ちだ。早く起きなくっちゃと思っていたら、午前3時に目が

覚めて4時には起き出した。ゆっくり洗面し、着替えし、パッキングしても時間はたっぷり。そうそう、昨

夜はバスルームやトイレにカエル君は来なかった。彼らの出入り口を塞いだからね、ふふふ。このロッ

ジには電話なんぞ無いから添乗員のS司さんは各部屋をモーニングノックしている。私は起きているか

ら要らないよー!ロッジも我々の早立ちに合わせて朝食は5時半から。このレストランで7回食事した。

 クィアバに戻る途中、カーボーイ5人が追う牛500頭の群れに会った。白いネロリ牛という肉牛だが、痩せていた・・・・

                  さよならミドリインコ!                    さよならトゥユユ!                     さよならメガネカイマン!

6時半バスはクィアバに向けて出発。3日前に南下して来たパンタナール縦断道路を北上する。早起き

したからバスの後ろの方の座席でウトウトしていたら、「皆さん牛の大群が来ます。降りて撮影しましょ

う」。牛?牛なんていいよ・・・と思ったが、念のためカメラを持ってバスを降りてみた。ワォッ!向こうか

ら道一杯に白い牛の群れがカーボーイに引き攣られてやって来る。凄い迫力!アルゼンチンではカー

ボーイのこと「ガウチョ」と言うが、ブラジルでは何と言うのだろう。白い牛の瘤は、シェラスコ料理ではク

ッピンという人気の部位なのだそうだ。暫らく走り最後のパンタナールらしい景色を眺める。さようなら!

昼の軽食 クィアバ空港にて 持参のふすまパン+ハムとチーズ、水

4時間弱でクィアバ空港に到着。ガイドのアベさんに空港内郵便局に連れて行って貰った。「日本まで

のエアメール用切手3枚下さい」とポルトガル語で言って貰ったのだが、3種類の切手が出て来るまで

に5分、10R$札を出してお釣り(10R$−2,R$×3=1,R$)が出て来るのに5分かかった!! 

午後のお茶 ブラジリア航空 カフェテリア カプチーノ

  

          カテドラル・メトリポリターナ 内部はステンドグラスを16本の柱が支える          上院と下院の国会議事堂

  

             遷都した大統領クビチェックの首がチェック? 世界遺産のブラジリアはジョット機型       神秘的なドン・ボスコ聖堂

1143分発の TAM航空で首都のブラジリアへ。クィアバ、パンタナールは日本との時差は13時間

あったが、ブラジリアは12時間。時計を1時間戻す。所要時間は1時間半、東に平行移動するような

フライトだ。予定より少し早い午後2時過ぎブラジリアに到着したのに、空港に出迎えるハズのバスとが

いどが渋滞とかで来ていない・・・。お茶でも飲んで待ちますか。1時間後市内観光出発。この町に来る

のは2度目だが、何もなかった野っぱらだった場所に1960年ゼロから建設した首都も既に50年を経

過した。20世紀の未来都市がそのまま古くなってしまったような感じね。5年半前来た時は、ジョージ・

オーウェルの「1984年」を彷彿させるようで頭が痛くなったのだが、今回は爽やかな風が心地良い。

夜 ブラジリア 「クビチェックプラザ」 ミネストローネスープ、ビーフ、アイスクリーム、ビール 7R$、

白ワイン 13 R$、赤ワインR

  

遷都した大統領の名前を貰ったらしいホテル「クビチェックプラザ」に到着したのは6時半過ぎ。ほう、バ

スタブがあるではないか!テレビも冷蔵庫もドライヤーも電話もあるぞ!と普通のホテル設備なのに、

な〜にもなかったパンタナールの3日間だったので嬉しい。しかもカエル無しで(笑)。夕食もヴュッフェ

でなくセットメニューだった。それだけで参加者から歓声が上がる。たいして美味しくもなかったが。空港

で待たせたお詫びということでカピリーニャも振る舞われた。ビールも赤白ワインも飲んで今夜はご機

嫌であるぞ!そうそう、パンタナールでは電話も無ければ、携帯の電波も届かなかった。クィアバ空港

で溜まっていた携帯メールがどっと着いた。香港のK岩から来たメールには声を上げて笑ってしまった。

香港からのメールをブラジルで読んで笑うなんて便利な時代である。米沢穂信の「さよなら妖精」読了。

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8月 16日(火) ブラジリアもサンルイスもバヘリーニャスも晴れ

朝 ブラジリア 「クビチェックプラザ」 朝食ヴュッフェ

  

5時過ぎ目が覚めたが、今日はゆっくりの出発なので6時までベッドでゴロゴロしていた。窓を開けると

涼しい空気が一気に入って来る。18度?寒いくらいだ。乾季のブラジリアは1滴も雨が降らず乾燥し過

ぎるので、湿度対策として町の周囲には人工の湖パラノア湖が造られているほどなのだ。空は真っ青。

昼 PTA航空 ブラジリア=サン・ルイス 持参のふすまパンとハム一枚、コーラゼロ

ブラジリアも2014年のW杯会場になるため、市内では大きなスタジアムを建設中であった。「サブウェ

オ」のサンドイッチやジュース、チョコレートなどのランチボックスが配られたが、私にとっては禁止食ば

かりなので貰わず。こうゆう時糖質制限者はムッチャ困るのだ。1140分発PTA航空でサンルイス

へ。前回訪問時ブラジルの飛行機は15時間というのも含めていい加減という印象を持ったのだが、今

回一度も遅れない。ビックリだ!2時間20分のフライトで、ブラジル北東部のサンルイスに到着。ここも

W杯の準備のため空港工事中で、午後2時以降で無いと着陸禁止。本来ならここから飛行機を乗り換

えてバヘリーニャス空港までひとっ飛びなのだが、そのバヘリーニャス空港が閉鎖中・・・・。仕方なく4

時間半かけてバスで移動する。飛行機機内が寒くカーディガンを羽織ったがそれでも風邪を引いてしま

った。バスの中でもクシャミは出るし、涙ぽろぽろ、洟は垂れるし・・・。明日が旅の本番なのに困った。

夜 バヘリーニャス「ポルト・ペルギサス・リゾート」 サラダ、魚ソティ海老ソース、アイスクリーム、ビー

ル 4R$、赤ワイン 14R

  

2階建ての豪華なバスで助かったが、バヘリーニャス市内で4WDに乗り換える。宿泊するホテルが郊

外にあって細い道にバスが入れないからだ。たっぷり日も暮れた午後7時半、ようやくホテルに到着。

コテージタイプのリゾートホテルだ。ここもルームキーのクジ引き方式で部屋を決めた。111号室。急い

でシャワーを浴びて8時半から夕食。偶然だが、3つのテーブルに一人参加男子6名、一人参加女子

6名、夫婦とカップル6名という坐り方になった。一日移動で疲れたから、ビールが喉に沁みて旨い!  

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8月 17日(水) 晴れ

朝 バヘリーニャス「ポルト・ペルギサス・リゾート」 朝食ヴュッフェ

  

昨夜からヘンな電話がかかって来る。午後10時台に4回、11時台2回、ようやく眠った午前1時過ぎ

1回、今朝6時半に1回・・・・。無言電話なのだ。だからというわけでは全く無いのだが、今朝からお

腹の調子が悪い。風邪引きの上にお腹もかい?今日はこの旅のハイライト、レンソイスの1日なのに、

何てこった!幸い、旅直前で痛めた左膝は今のところ痛みが弱いのでそれだけは助かっているが。朝

食は7時から。ここもフルーツが多く、切り方がとってもお洒落。つい手が出てしまう。イケマセンなぁ。

  

 ブラジル北東部海岸沿いのグランドレンソイス   ラゴア・ボニータとラゴア・アズウ        右上の白部分は小レンソイス

昼 レンソイス 「CONSTANINE 煮豆、チキンとカボチャ煮、(ライス)、持参のふすまパン、ガラナ

   

            砂地の悪路を凄いスピードで飛ばす!          水溜まりだって何のその!          この急坂を登らねば!

    

     砂丘の砂はほぼ100%石英だから、白く見えるのだ    ラグーンの水は雨期に溜まった雨水と地下水?

    

          ラグーンはもちろん泳げる   乾季には干上がるのに魚がたくさん泳ぐ不思議  白いカエルも! 

   

8時半集合し、ホテルのレンソイス地図で説明を受ける。ふむふむ、正式にはレンソイス・マラニャンセ

ス国立公園というのね。西にある大きい方がグランドレンソイス、東にあるのが小レンソイスで少し茶色

の砂なんですね・・・・はい、わかりました。それでは出発!数分走ったところえで、川越え。人間はジャ

ブジャブとプレギサス川を渡って渡し船に。4WD2台乗っかる。足首が濡れるのは冷たくてごカンベ

ンなので助手席に乗って渡る。そのまま助手席に乗ったのが良かったのか悪かったのか。とにかく運

転手の兄ちゃんは飛ばす。走る道はとても滑りやすい砂だ。あちこちに三叉路がある。一瞬(1、05秒

くらい)かと思うのだが、どっちに行くか彼は迷う。隣に乗っていてそれが何となく伝わるから荷台に乗っ

ているよりずっと怖い。それにしても揺れる。喋ると舌を噛みそう。荷台で誰か振り落とされてはいない

だろうか。所々結構深い水溜まりがあるのだが、そんなの何のその!揺れて揺れて1時間強。ようやく

車が止まる。あぁ・・・ボーっとする。あら?砂丘なんて見えないじゃん。必要な荷物だけ持って、添乗員

S司さんの助言に従い裸足で出かけることに。れれれ〜!目の前にとっても急な坂道が。しかも砂。

せっかく登っても7分の6位は砂だからズルズルっと滑って落ちる。やだぁ!こんなの!かなり急だから

上からロープが下がっていてそれに掴まってもたいした助けにはならん。もう止めちゃおかとも思った

が、ここまで来たんだから・・・・登って滑って・・・はぁはぁぜいぜい・・・登って滑って・・・S司さんの助け

を借りて。登り切ったらまた坂!ようやく2つの坂を登った。汗びっしょり。はぁはぁ・・・あぁ、これが・・・

はぁはぁ・・・レンソイス・・・はぁはぁ・・・。やっと憧れのレンソイスに目の前にしたのに、息が上がってカ

ンドーするユトリが無い。あぁ、真っ白ね、あぁ、白い砂丘ね・・・・。体力有り余る人は、走り回ったり、砂

の上で寝転がって撮影したり・・・。ふん!私は「やっと」なんですよ。ここは海岸から35`の地点なん

だと。砂は石英なので全く熱くはない。ここで記念撮影してラゴア・ボニータに向かって歩き出す。誰も

いない。白い砂と砂丘の窪地に出来た湖ラグーン。何てロマンチック!とは思いはするが、やっぱり砂

の上だから歩きにくいわな。ラゴア・ボニータでフリータイム。皆シャツを脱いで泳ぎ出す。私も水着を下

に来ているのだが、朝から腹コワシで腹冷やしが心配・・・止めた。短パン履いているから水に入ってみ

ると存外冷たい。ほう!魚がたくさん泳いでいるよ。メダカくらいの小さな魚だが、うようよと。砂丘で動

いているのは小さなカエルだ。乾季になればこうしたラグーンも干上がりその名の通りシーツのような

真っ白な砂丘に変わるというのにそこに魚やカエルそして蓮の花のような植物が生きるって不思議!

昼 レンソイス 「CONSTANINE 煮豆、チキンとカボチャ煮、(ライス)、持参のふすまパン、ピンク

ガラナ 2R

朝のうちは冷たい程だった石英の砂も昼近くなると徐々に熱くなった。午前中のレンソイス滞在を終え

る頃には、砂との摩擦で足裏に出来た血豆が破れてまるで鉄板の上を歩いているようになった。何と

いう熱さ!ちょっと前に読んだ米沢穂信の「儚い羊たちの夢」に出て来る中国料理の珍味・鵞鳥の「鵞

掌」に自分がなったようだ。泣きそう。しかし誰かにオンブでもして貰わない限り、この熱さと痛さから逃

れる術は無い。つまりガマンしろってことだ。こんな遠くまで来てこんな辛い思いをするって、「遊びも命

がけ」だなぁなんて思いながらね。汗と涙と見分けがつかなくてよかったよ。ほうほうのテイで車に乗っ

て昼食を摂る食堂へ。足の裏は皮が剥けて歩くことすらままならない。そんなことで食欲も無いのだが

食べたいような料理でもなくほとんど食べなかった。この暑さでビールの会会員はグビグビを楽しみに

食堂に集まったのに「ビール置いていません」のひと言にシーン。いつもは賑やかなのに誰も喋らん。

昼食を摂った食堂ではカシューナッツを育て(勝手に育つんだけど)、焙煎して販売している。我々がお

土産にと発注した量がとんでもなく多かったらしく、家族総出で煎って塩振って袋詰めして。大商いでし

たな。午後はレンソイスでも一番人気のラゴア・アズールに4WDに移動。またガクンガクン揺れて小1

時間で到着。午前中痛めた足の裏が痛くて歩くのにもひと苦労。どうしても一番遅れてしまう。途中から

元気肉体派とゆっくり派が別れることになって安堵。T橋さんとN川さんとアシスタント兄ちゃんと4人で

ぷらぷらと歩いて・・・・それでも痛めた足裏はやっぱり痛いのですわ。何とか陽が沈むまではがんばり

合流したメンバーとレンソイスの夕陽を見る。もっと元気な時に来るべきだったのかなぁ、レンソイス。

夕方のおやつ プレギザス川渡し場 タピオカ・チーズクレープ

夕陽が沈むと砂丘下に駐車していた4WDに客は殺到して一声にカーチェイスが始まる。数十台が薄

暗くなった悪路を猛スピードで競争しながら走るのだから怖いことこの上ない。この時も助手席に乗っ

ていた私は声も出なかった。で、車は途中で停まった・・ほれ、こうゆうことになる!皆で車を押して何と

か走りだし。プレギザス川の渡し場で早く船に乗ろうとするからこうなる。タピオカクレープ食べて待つ。

 バヘリーニャス「ポルト・ペルギサス・リゾート」 カルド・ベルでスープ、海老のグリルとイカフライ、

フルーツサラダ、ビール 4R$、赤ワイン 14R$、カイピリーニャ 10R

  

ホテルの部屋に帰ってシャワーを浴びる。洋服を脱ぐと、短パン脱ぐと膝下は日に焼けて真っ赤に腫れ

上がっている!熱もあってチンチンだ。あの真っ白な砂丘では焼けるわなぁ。足裏はもうヒドイことにな

っていて、カカトでヨチヨチ歩かねばならない。愉しみにしていたレンソイスの休日ではあったが、なかな

かに過酷でもあったよなぁ。夕食は8時から。私と違って砂丘を走り回り、ラグーンで泳ぎまくった若い

方々は心地よい疲労感でチョーご機嫌。ビールでカンパーイ!いろいろだったレンソイスだが万歳ね。

                 ______________

8月 18日(木) 晴れ 1時雨

朝 バヘリーニャス「ポルト・ペルギサス・リゾート」 朝食ヴュッフェ

  

5時半起床。昨夜は日焼けした両膝下が熱で未だチンチン。足裏は相変らずの痛さ。風邪とお腹はい

つの間にか治ったようだ。7時から朝食。オムレツ焼いて貰ったらチョー旨かった。良いホテルだった。

          プレギサス川のマングローブ     バッソーラス小レンソイスの砂は少し茶色い     プレーゴ猿はイタズラ好き

           マンダカルの灯台                 この蟹は食べられません!     大西洋とプレギサス川合流地帯の砂州

朝8時チェックアウトして出発。の予定だったが、予定されていた4WDが来ない。ブラジルではよくある

ことらしい。約30分遅れてバヘリーニャスの港へ。ここからスピードボートに乗って36`を下り大西洋

までのボートクルーズに繰り出す。照りつける陽射しが強烈。昨日日焼けした膝から下が長ズボンを通

しても陽が当ると痛い。プレギザス川の両岸にはブリティ、カナウーバ、ココ、アサイ、トゥクムなどの椰

子が繁り、やがてマングローブが目立って来た。そうそう、かなり昔先島諸島に行った時教えて貰った

のだが、マングローブとは熱帯や亜熱帯の河口の汽水域に成立する森林を指す言葉であってマングロ

ーブという名前の植物は存在しないのだ。しかし、マングローブ林に生息する樹木を「マングローブ植

物」と呼ぶことがあると聞いた。左岸に砂丘が見えて来て着岸。そこが小レンソイスだった。昨日行った

グランドレンソイスに較べると、砂が少し茶色。私は足の裏負傷者だから休憩所にいるプレーゴ猿と遊

んでいた。このイタズラ猿め!たった5分で帰って来たビールの会会員のお2人は、未だ9時半だが

今日1杯目のビールを飲み始められた。添乗員S司さんがココナツジュースを皆にご馳走してくれた。

冷たくて美味しかった。次にマンダカルというサボテンと同じ名前の村の灯台へ。160段登ると聞いて

T橋さんと木陰でお喋りして待つ。午前中最後は大西洋とプレギザス川河口の間に出来た砂州へ。普

段は風がタイヘン強い場所らしいが、今日は穏かだから上陸出来た。ふーん、ここがプレギザス川の

終点で大西洋の始まりだ。向こうには真っ白なグランドレンソイスも見える。蟹がいる。気持ちがいい!

昼 カブレ 「PORTO BURITI サラダ、カランゲージョ(マングローブ蟹)とファリーニャ(マニョク芋

粉炒め)、ペイサーダ・マラニャンセ(マラニャン州風魚煮込み料理)、ピラウン(マニョク芋粉ポレン

タ風添え、クプアス風味プリン、ブラジルコーヒー、ビール 4R

  

  

ランチは漁村と民宿とレストランが数軒あるだけの小さな村カブレで。グビグビグビ・・・ぷっは〜!やっ

ぱりビールは旨い!カランゲージョというマングローブ蟹を味付けてほぐしたものが旨い。ブラジルは何

かというとマニョク芋を加工したものを食べるが、どう料理しても私は苦手だ。今日も蟹と魚料理に添え

られて出て来た。ペイサーダ・マラニャンセという名前の魚煮込み料理は海老たっぷりのソースがかか

ったマラニャン州の名物料理だそうだ。食後はスピードボートでバヘリーニャスの港までぶっ飛ばした。

夜 サンルイス 「ペスタナ・サンルイス」 アメリカンサラダ、ビーフステーキ温野菜添え、カットフルー

ツ、カモミールティ、ビール 7j、赤ワイン 14j

  

バヘリーニャスの港で、またあの2階建てのバスに乗り、サンルイスを目指す。ここからまた4時間を越

す長いドライブ。皆さんお疲れのせいかよくお休みだ。私はこの3日分の出来事のメモをしていた。乾

季ということもあってここまでずっと良いお天気だったが、雲が出て来て急に暗くなり、雨が降って来た。

スコールだ。折悪しく雨が降っている中で唯一のトイレ休憩場所に到着。ずっと探していた絵葉書をよう

やく見つけて3枚買った。途中道路工事もあり、サンルイス海岸地区にあるホテルに到着したのは午後

715分だった。あぁ、疲れた。レアルも残り少なくなったので夕食の酒代はドル払いに切り替え。ビー

ルでも赤ワインでも何でも持って来てくれや。食後部屋に帰って絵葉書を3枚書く。酔って何書いた?

                _______________

8月 19日(金) 晴れ

朝 サンルイス 「ペスタナ・サンルイス」 朝食ヴュッフェ

ブラジル最後の朝だが今日も早立ちだ。445分起きてシャワーを浴びる。5時半にはパッキングして

6時に朝食。ピッタリに行ったのに既に半分以上の人が来ていた。ナゼこんなに早く出発するかというと

午前中レンソイスの遊覧飛行をするのだ。当初はレンソイス近くのバヘリーニャスの空港からセスナに

乗る予定だったのだが、前述したようにバヘリーニャスの空港は閉鎖中。ならば、サンルイス空港から

と思えば、これまたW杯関連工事のため午後2時まで離発着禁止。ということでサンルイス郊外にある

小さな空港から飛ぶ・・・。悪いことは重なるもので、その空港から我々が借りることが出来るのは4人

乗りセスナ2機。参加者は17名だから2機を2回飛ばすという泣きたくなる代々々案になったのだ!

 

 

       4人乗りセスナで遊覧飛行  砂丘の始まりがよく見える。空から眺めたレンソイスは不思議な世界 

迎えのバスが遅れて715分出発し、郊外の空港へ。ADの札くじ引き。Bを引いたから1度目飛

行の2番機に乗る。北海道のS藤さん、鹿児島のS郷さん、京都のN川さんの4人で乗ったのは良い

が、滑走路を走り出していざ離陸というところで・・・・エンジンが停まった・・・・ヘナヘナヘナ・・・。赤いポ

ロシャツのパイロット兄ちゃん、「おかしいなぁ・・・」。降ろされてあっちこっちイジクルこと30分。ホント大

丈夫かいな。ドキドキものだったが、ようやく離陸。ここから260`離れたレンソイスまで30分は退屈だ。

やがて向こうに白い世界が見えて来た。残念なことに砂丘は左側に見え私は右側座席に乗っている。

望遠で撮ってみるが、なかなか思ったような絵柄が撮れない。協定のようなものがあって飛行機は砂

丘の真ん中を飛んではイケナイのだそうだ。帰りは右側になるハズよね、と期待したのに、海に出ちゃ

って・・・・くそっ!そんなことで期待して苦労したわりには、ちょっとガッカリの遊覧飛行になってしまう。

  

     ドン・ペドロU世広場に建つ大聖堂             正面祭壇の勝利の聖母像           マラニョン歴史博物館 

  

               今も修道士が祈るカルモ教会      1997年世界遺産に登録されたサンルイス旧市街の歴史地区とアズレージョタイル

昼 サンルイス 「SENAC ランチヴュッフェ、ビール

    せわしないランチ

2度目のフライト、C組とD組が帰って来たのは1150分だった。これから40分離れたサンルイス

の旧市街を徒歩で観光して昼ご飯も食べなければならないというのに、大丈夫かいな。しかも3時過ぎ

の飛行機でサンパウロに行くんだよ!大急ぎでサンパウロ市内に行き、急遽手配したマイクロバスとタ

クシーでグルグルっと回って、アッという間に観光を終了したのだ。何を観たんだか、何を見落としたの

かもわからないまま世界遺産の見学は終わった。飛行機の手配をしに添乗員S司さんは空港に向か

い、我々はレストランへ。お詫びに酒は飲み放題と言われたが、20分位しか無いんだからビール1杯

が限度ですぜ。美味しそうな料理が並ぶヴュッフェだったがかっ込んで終了。飛行機にも間に合った!

夜 サンパウロ マリオットエアポート客室にて 和食弁当半分

    久々の日本食だが・・・

3時過ぎのTAM航空でサンパウロへ。国内線とはいえ、フライト時間は3時間半だ。日本人の乗客が

ポツリポツリと見えた。1840分サンパウロ空港着。今夜というか明日の深夜便に乗るので、空港近

くのマリオットホテルに休憩に行く。ここでシャワーを浴びたり着替えたり出来るから配慮が嬉しい。日

本食の弁当が配られたが、食べてはイカンものが多くて半分ほどつつく。NHK海外では甲子園決勝

戦を実況中継していた。西東京代表日大三高VS青森代表光星学院は日大三高が圧勝。1時出発。

                  _______________

8月 20日(土) 天気はわからん

第1食 カタール航空 サンパウロ=ドーハ ビジネス席機内食

サンパウロ午前3時過ぎ離陸。こんな時間だからメシは要らん。ワインは飲むかな。あっ、ビールもね。

第2食 カタール航空 サンパウロ=ドーハ ビジネス席機内食

先週のパクパクにも書いたが、カタール航空はパジャマを配ってくれる。サイズはと・・・XL?ダメだよ!

いくら体重V字回復中とはいえ、これじゃあ大き過ぎます!Mサイズに替えてね。トイレで着替え、座

席をベッドメーキングしてと。準備万端で眠ったハズなのだが、3時間程寝たら、目がパッチり覚めた。

                _____________

8月 21日(日) 天気はわからん

第1食 カタール航空 ドーハ=関空 ビジネス席機内食  

サンパウロから所要時間14時間。カタールのドーハには夜11時過ぎに到着。バスでビジネスクラス専

用ラウンジに移動するが、こんな時間でもドーハはもちろん暑い。2022年のサッカーW杯はここで開

催と決まったが、カタールは夏季オリンピックにもノミネートしているんだったよね。ここじゃあなぁ。行き

と違って待ち時間はごくわずか。トイレに行ってカプチーノ1杯飲むと、早くも関空行きの搭乗開始だ。

第2食 カタール航空 ドーハ=関空 ビジネス席機内食

第3食 カタール航空 関空=成田 ビジネス席機内食

    牛肉だけ食べる

10日前サンパウロのホテルでNHK海外のテレビを観て以来、日本のニュースに触れることが出来な

い環境にいた。パンタナールでは携帯電波も届かない世界だった。関空行きの便には日本の新聞、日

本の週刊誌を積みこんでいた。菅内閣の末期を迎えている今気になるニュースがたくさんあった。それ

を読んでいてろくに眠らないまま関空に到着。17人中11名の関空組と添乗員S司さんはここで降りて

成田組6名は機内に残る。そのまま飛べばいいものを、成田までの乗客も手荷物全部持って降りねば

ならないのだ。メンドーじゃぁ、ぷんぷん!セキュリティチェックを済ませると清掃が終わるまでラウンジ

で待機し1時間後再度搭乗して成田へ。何とこの短いフライトでも機内食が出て来るのだよ。食べた。

第4食  四谷3丁目 「喜怒哀楽」 お通し:肉だんご、野菜4種焼き(玉葱、蓮根、椎茸、とうもろこし) 

980円、豆腐よう 500円、秋刀魚塩焼き 950円、生ビール 2杯、焼酎ボトル @7990

  

  

成田には午後7時半前到着しタクシーで帰宅。サンパウロのホテルを出てから32時間かぁ。しかも数

時間しか寝ていないからさすが疲れたなぁ。じゃ、ちょっと飲みに行く?メールチェックしてから「喜怒哀

楽」へ。サントリープレミアムモルツをグビグビ・・・プッハァ〜!やっぱり日本のビールの方が旨いわ!

                         ______________

【今週の降りかえり】

ブラジルは広い。南アメリカ大陸には13の国があるが、そのうちチリとエクアドルの2国を除く10ヶ国

と国境を接するほどだ。アメリカ合衆国よりはちょいと小さいが、ロシアを除くヨーロッパ全土より広いの

だよ。日本の国土面積と比較すると23倍もある。ブラジルは、南北アメリカ大陸で、唯一ポルトガル語

圏の国だ。ポルトガル語を話す世界を「ルゾフェニア」というらしいが、ポルトガル語を公用語とする国

家は本家ポルトガルを含めて8ヶ国ある。私が行ったことのあるモザンビークや去年ちょっと訪れたサ

ントメ・プリンシベもその「ルゾフェニア」だし、インドネシアから独立した東ティモールもポルトガル語を

使っている。

まぁ、それはともかく、そんなに大きなブラジルだから、さまざまな地形や気候があり、大自然もスケー

ルが桁違いにでかく実にダイナミックだ。5年半前行ったイグアスの滝。アルゼンチンとブラジル国境を

流れるイグアス川にかかる滝は、世界最長の4`に渡って最大落差80mの滝が300本これでもか!

ってな具合でゴーゴーと流れ落ちる景色に唖然、呆然。だからってワケではないが、私はここですっ転

んで(不)名誉の肋骨骨折までしてしまった。骨折の痛みに耐えながら、最大の滝「悪魔ののどぶえ」を

足元から覗いて余りの迫力に震えましたさ。次に骨折に気管支炎を併発して向かったアマゾン河。長さ

6500`mを超える世界最大流域面積を持つアマゾンは、世界の川の5分1の水を海に運んでいる。ピ

ラニア釣りも楽しかったが、ネグロ川とソリモインス川が合流する「2河川合流点」が凄い。水の色も流

速も違う2つの川の水は合流地点でも混じりあわずにそのままツートンカラーで流れていく様に開いた

口が塞がらなかった。先週は世界最大級の熱帯性湿地のパンタナールに行ったが、イグアスの滝もア

マゾン河もパンタナールも世界自然遺産に登録されている。そして今週はレンソイスに行った。

レンソイスとはポルトガル語で「シーツ」を意味する。ブラジル北東部の都市サン・ルイスから東へ260

`のバヘリーニャスから北西に広がる砂丘である。サン・ルイスからセスナ機でレンソイス方向に30

も飛ぶと、むこうに真っ白な大砂丘が見えて来る。本当に真っ白!白いワケは、砂丘の砂の成分がほ

ぼ100パーセント石英で、太陽光に反射して白く見えるから。その広さ155000ha、実に東京23

の2倍もある大砂丘なのである。じゃあ、砂漠でしょ?と思うのだが、砂漠とは年間降雨量が250mm

以下の地域を言い、レンソイスの場合は雨期にそれ以上の雨が降るから、やっぱり砂丘。レンソイスの

凄さは真っ白な砂に加えて、雨期(1月〜6月)には砂丘の谷間に無数の湖(ラグーンあるいはラゴアと

も)が出現することだ。石英の層の下にある地下水が雨期に降る雨で水位が増して砂丘の谷間に湧き

出て来るのだ。だから、乾期の後半にはこの湖(ラグーン)は干上がって、広大な真っ白なシーツ・レン

ソイスに戻るということだ。そしてレンソイスの不思議は、一年のうち数ヶ月しか出現しない湖に魚が生

息していること。水に入ると、メダカのような小さな魚が無数に泳いでいるのが見えるし、シュノーケルを

つけて泳いだ人はかなり大きな魚を目撃したと言っていた。乾期の間姿を消す湖でどうやって魚が生き

ているのかは諸説あって、今も調査が続いているらしい。

パラナィーバ川が上流から運んで来る土砂の中から、石英だけが数万年の年月をかけて砂丘に積っ

て出来たとされるレンソイス。NHK「ダーウィンが来た!」で2007年に放映された「白い大砂丘に魚湧

く!」の録画テープを小S子さんに貰って見たのがレンソイスだった。乾期の真っ白な砂丘の世界、雨

期を経てエメラルド色のラグーンが出現した世界がどっちも紹介されていたように思う。いつか行って

みようと思い、4年経った今年の夏、遠路はるばるレンソイスに辿り着いた。これがレンソイスか!と感

動するより先に砂の上を歩くシンドサにヘトヘトしてしまい、足裏の皮が薄いのか、裸足で歩いていたら

血豆が出来て、それが破れて火傷して・・・。体力ある人は問題無いけど、私のように弱っちい人はレン

ソイスに行かれるならなるべく若いうちに行きましょう。私のように足裏の皮が薄くて血豆出来そうな人

はソックス履いて歩きましょう。肌を出すところは全部日焼け止めをベッタリ塗りましょう。そうしたら、素

晴らしいレンソイスの休日が愉しめるでしょう・・・・。

             ボクも靴下履いて行くかニャ 

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         * ブラジルの旅の始まりは 8月 2週 をご覧ください。