パクパク日記12年12月1週

           京都の紅葉が散った。歌舞伎の名優が去った。ヴェトナムに行った。

          

12月 3日(月) 京都は晴れ

朝 無し!

  

    永観堂と竜安寺の紅葉

昼 京都・四条河原町 高島屋ダイニングガーデン 「萬養軒」 ハンバーグランチ(サラダ、ハン

   バーグ、ライス、コーヒー) 2100円、コンビネーションサラダ 840

  

先週日曜日の午後つまり昨日京都に来た。昨日は冷たい雨が降っていたが、今日は素晴らしい晴天。

嬉しい。もう終わりかけと聞いたが、紅葉の写真を撮るにはバックに青空は必須だ。とカメラマンらしく、

早朝から撮影に行ったか?うんにゃ、行かん。先ずは食べることじゃ。シーズンだから早めにと思い、

10時過ぎ「日の出うどん」に向かった。カレーうどんの激辛を食べるんだもんね、ウキウキ。店の前に

は誰もいない。よしよし1番だ。料金払ってタクシー降りると、店前に小さな張り紙があることに気づく。

「本日お休みします」。いかにも力尽きた、という感じの小さな紙・・・。いいよ、許すよ。紅葉時期は怒涛

の混雑なんだよね、ここ。また来るから許したるわ。ちょっと歩いて永観堂へ。毎年ここに来るが、入場

料千円払うのは惜しい。既に散ったり色がくすんだり枯れかけている木々が多いので、外からよさげな

紅葉を撮影してオシマイ。紅葉ハシゴと行くか、とタクシーで竜安寺に向かった。ここは未だ美しい紅葉

もあるな。有名なお庭もサッと見ただけで、撮影に集中した。食べそこなったカレーうどんの代わりは何

にしようか。バスに乗る。R子の母校の前、オジョーの母校の前、カオルちゃんの母校の前を通って四

条河原町下車。高島屋ダイニングガーデンの「萬養軒」でハンバーグランチを食べた。明治37年創業

の老舗フランス料理店で皇室や外国要人にも愛された由。この日天皇陛下ご夫妻が京都にいらした。

夜−1 京都・先斗町 「くしかんざし久」 お任せコース(おこっぺ蟹(香箱蟹)、甲羅熱燗酒、足摺岬の

岩牡蠣酢、とらふぐ白子焼き、うにどっさり乗せた自家製イカ塩辛、海老芋原種の天ぷら、関さば

の刺身湯葉添え、白きくらげなどの酢味噌和え、宍道湖の天然うなぎの蒲焼、かぶら蒸し、五島

列島の肉厚鮑酢味噌がけ、柿とラフランスゼリー生クリーム)、ビール(中)、麦焼酎ダブル3

25400

  

  

  

  

午後は冬モノの小物を買ったり、書店で雑誌や本を買ったりと京都市民のように(どこが!)過ごす。夜

は久々に先斗町の「くしかんざし久」を予約している。ここではいろんな方にバッタリ会ったから、そっと

戸を開けて覗いたら、知っている人はいなかった。今夜は偶然は無いらしい。いつものことだが、久さん

は他の店ではお目にかかれないような凄い食材を、信じられない程の手間ひまかけて、なのにそれを

小さなお皿にさりげなく盛って、はいよ、って感じでブッキラボーに出す。聞かなければ、はいよ、で終わ

ってしまうが、「こ、こ、これは何ですか!」と余りの旨さに目を剥いて伺うと、「これは〇〇産の△△を

独占的に買って、3日かけて・・・して●●を合わせて・・・」というあり難い秘密を聞くことが出来る。普通

は掛け合わせが多いのに、ここの海老芋は原種だし。天然うなぎは皮も肉も厚く脂がのって食べ応え

抜群!鮑なんて、うなぎよりずっと厚いのにスーッと噛み切れる柔らかさ。貴重な美味がここにはある。

夜―2 京都・祇園 「弥す田」 焼酎

先斗町を抜けて、四条大橋を渡る。右手に顔見世興行をやっている南座のライトアップが美しい。明日

の夜には夜の部を観に行く予定だ。花見小路に入ると、この時間でも観光客がいっぱい。お茶屋さん

1軒と親しいというのは嬉しいことだ。「弥す田」に行くと、いつもの「夢子さん、お帰りやす!」の声。

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12月 4日(火) 京都は晴れたり曇ったり

朝のおめざ 京都 「栖園」 琥珀流し(黒蜜) 630円

  

宿泊しているホテルは京都御所のすぐそば。昨日から天王陛下ご夫妻が大宮御所にご滞在とあって、

ホテル付近にも警察官がどっさり警備していた。京都御所には京都御苑があって、春夏秋冬たくさんの

植物が楽しめる。大きなイチョウの木があったな、と思い出して行ってみると、ちょうどその時強く吹いた

風にイチョウの葉が見事に飛ばされて行く光景に見惚れた。朝食抜きで小腹が空いたので、「栖園」で

琥珀流しを食べようか。「栖園」は、和菓子「大極殿」の甘味処である。季節毎に変わる美しい暖簾を見

るのも楽しみだ。毎月変わる琥珀流し。12月は黒豆が入った黒蜜だった。残念ながら、1月から3月中

旬まで琥珀流しはお休みとなる。私の予想では、来年は314日(木)からやると思うな。アハハハ。

昼 京都・四条麩屋町通り 「権太呂」 けいらんうどん 1000円、若鶏唐揚げ 800円

  

錦市場をジロジロ見て歩くのも京都滞在の楽しみだ。しかし、食べたり、買ったりしないので私は良い客

ではないかも。昼は「権太呂」でおろし生姜がたっぷり乗ったけいらんうどん。そうだ、若鶏唐揚げも食

べてしまうか。けいらんうどんは器が浅いので出汁が少ないのがネックだ。唐揚げは旨い。確か今日は

衆議院議員選挙の公示日だな、と思ったら、この店の2階に石原慎太郎元都知事が来た。不愉快極ま

りない。天皇陛下ご夫妻は良いが(って立場か!)、石原元都知事まで私を追いかけて来るなよ!!

午後のお茶 四条 「ドトール」 コーヒー 200

  

ふらっと入った大丸で思わぬ買い物をいろいろしてしまった。荷物になるので送って貰う。南座の顔見

世興行は「東西合同大歌舞伎」と銘打って、毎年昼夜たくさんの演目を上演する。本年の夜の部は、六

代中村勘九郎襲名披露を兼ねている。先ずは「仮名手本忠臣蔵」の五段目、六段目。勘平は仁左衛

門、斧定九郎は橋之助、女房おかるは時蔵。先月112日目から突然の病気休演で心底心配した仁

左衛門丈であったが、元気に復活されて大きな安堵。おかるの母親おかやを演じた竹三郎が手堅い。

2番目出し物は勘九郎襲名披露「口上」。列座の歴々が「お父さまの勘三郎さんには子供の頃から仲

良くさせて頂き・・・」、「勘三郎さんとは夜遅くまで・・というより朝早くまでご一緒させて頂き・・・」、「ここ

にいらしゃらないのはかえすがえすも残念ではありますが・・」と勘九郎の祝いを述べつつ、父親の勘

三郎についての内容が多かった。3つ目、その勘九郎の「船弁慶」。演じる時、「あぁ、父親そっくりの

顔」と何度か思った。最後、平知盛の霊となって花道引っ込みは傳八郎の大鼓と共に迫真の場だった。

夜 木屋町四条南 「メゾン・ド・ヴァン 鶉亭」 9817円の特撰コース(雉とフォアグラムース、生麩とズ

ワイ蟹のフラン、大山黒毛和牛イチボのたたき、フォワグラの蕪蒸し、冬野菜のクリームスープ、

能登のアワビのソティ アメリケーヌソース、大山黒毛和牛ステーキ、フランボワーズのムースとロ

イヤルミルクティアイスクリーム、カモミールティ)、生ビール 2杯、赤ワイン3杯 @16630

  

  

  

4つ目の演目「関取千両幟」は失礼して、加茂川を挟んで反対側にある「メゾン・ド・ヴァン鶉亭」に行く。

初めての店だが、昨夜祇園で飲みながら聞いたところ、「昔から水炊きで有名な鶉亭さん」とのことだっ

た。加茂川に面した絶好のロケーションで、今はワインを飲みながらフレンチを頂く店になっている。伝

統の水炊きもメインとして選べるのだとか。遅くまで(0時)やっていて南座に近いということで探した店

だが料理がとても旨い。9817円の特撰コースを注文したら、フォアグラあり、和牛あり、アワビありと量

もたっぷり。ワインの品揃えも多くグラスでも希望言えば好みのものを勧めてくれる。ここ気に入った!

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12月 5日(水) 東京は快晴!    中村勘三郎丈逝去!

朝 寺町御池下ル「スマート珈琲」 卵サンドイッチ 650円、コーヒー  450

  

6時25分起床。NHKのニュースを見る。目に飛び込んで来たのは「歌舞伎俳優中村勘三郎氏死去」

という文字だった。信じられない思いで画面を見つめる。ウソだろ!冗談だろ!深夜午前233分亡く

なったと・・・。Sイチローにメールする。ほどなく、マキコからも驚きのメールが。余りのショックで何も考

えられないので、取り敢えずシャワーを浴びて帰京準備をする。段ボールに自宅に送る荷物を詰めて

発送してチェックアウト。タクシーで近くまで行き、寺町の「スマート珈琲」へ。未だシャッター閉まったま

までもちろん1番だ。未だ745分だものね。開店8時だが、5分前に入れてくれた。ふわふわ食パ

ンに焼き立ての熱々卵(オムレツ)を挟んだ卵サンド。胸の大きな悲しみがあっても、旨いものは旨い。

昼 家食 「淡路屋」の牛肉弁当、湯葉スープ

  

予定を1時間半切り上げて、927分の「ひかり」に乗った。ジパング倶楽部を利用するなら、「のぞ

み」は不可なのだよ。新幹線では勘三郎のことをずっと考えていた。何かの間違いじゃないか、と。しか

し、グリーン車に流れる電光ニュースでも逝去の報が流れている。あぁ・・・。美しい富士山も溜息と共に

ぼんやり眺める。帰宅して京都駅で買った駅弁を食べる。ご飯残して牛肉だけだけどね。飯欲しいな。

夜 荒木町 「羅無櫓」 付き出し3点セット(砂肝・ギンナン・菜の花)、ポテトサラダ、

  

    お茶椀カレー無かった・・・

京都から早く帰って来たのも、実は明日夜前泊して明後日からベトナムに行くからだ。その前に先週検

査して貰った結果を某医院に聞きに行く。先週は血圧が上180超えていたし、心配だ。しかし結果はバ

ンザイだった。前回ちょっと上った中性脂肪もドーンと落ちたしヤレヤレである。旅の準備は夜までに何

とか整えた。それでは「羅無櫓」に飲みに行こう。お気に入りの1番奥席の客が帰ったばかりで、そこに

座ることが出来たがあとは満席。全員オジサン。焼酎の店だから当然かもしれないが、オジン度高い。

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12月 6日(木) 晴れ

朝 無し

早起きして朝からふすまパン焼き。冷ませば真空パッキング。旅行期間の飲み薬仕分け。朝昼晩と飲

む薬が違うし酒類が多いから小分け作業はタイヘン。朝なんて8種類もあるんだよ。朝食今日も抜き。

 家食 ランチパック(チーズとツナ)トースト、豚汁、ヨーグルト、みかん

  

朝昼兼用の食事は、ランチパックをトーストして食べる。カリカリして旨い。何とか夕方出かける前に何

とか11月4週のパクパクを作成してアップして行きたい。香港喰い倒しの週だ。写真貼り付けながら、

「誰だよ、こんなにたくさん料理注文したのは!」なんてぶつぶつ言いながら作る。3時半頃何とか出来

てアップ作業。あらら〜、料理写真が全部チャコちゃんになっちゃうわ。写真が多過ぎるのね。と写真削

除する。まらアップ作業をゴチョゴチョやって、「えい!」。アッチャー、またチャコだらけ。もう少し写真減

らすか・・・実は、これが延々と続いてやり直すこと十回以上!5時のリムジン行っちゃった。未だ出来な

い・・・5時半リムジン行っちゃった、6時リムジン行っちゃった。もうこれが最後だ。ヘンテコでも妥協しよ

う。あっちゃぁ、トップのテディベアがチャコになり、同じチャコ写真が2店あるが、いいことにしちゃおう。

夜 成田・ヒルトン成田 「松風」 しゃぶしゃぶ1万円の松コース(前菜盛り合わせ、お造り、鮭の北海

焼き、しゃぶしゃぶ、うどん、水菓子)、生ビール 850円×2杯、吉四六ロック 900円×3杯 

13450

  

  

そんなことで普段は乗らない成田エクスプレスで成田空港に向かい、送迎バスでヒルトンホテルに到着

したのは8時半前だった。空腹だぞ。今日が木曜ということはまた中華レストランはお休みね。前回と同

じ日本料理の「松風」に行き、前回と同じしゃぶしゃぶ松コースを食べ、前回と同じ酒を飲むのだった。

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12月 7日(金) 成田は晴れ ヴェトナムも晴れ   ヴェトナムドン1000VND=約4円

朝 成田・成田ヒルトン「テラスレストラン」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン

5時45分に起床し、6時半から朝食。今日も同量の納豆ご飯食べる。前回もそうだったが、外資系ホテ

ルらしく、欧米系客が圧倒的に多い。よく泊まる日航ホテルは外国人もアジア系が多いけど。7時20分

の送迎バスに乗ると全員が第一ターミナルに行くことがわかって第一ターミナルに直行したのだった。

昼 ヴェトナム航空 成田=ホーチミン ビジネスクラス機内食

ヴェトナム空港はスカイチーム。よってデルタ航空のラウンジを使用する。隣にあるエアフランスのラウ

ンジと同じで食べるものはほんのちょっぴり。8時50分搭乗開始。ビジネス席は2・2・2の5列で30席

あるが、乗っているのは6人。男5、女1。ペラペラスリッパあり、日本新聞、雑誌もある。ピッチは広い

が機材古く、座り心地は良いとはいえない。ヴェトナムは料理が美味しい国なのに、機内食は全然うま

くないのだ。フライト時間7時間、時差は2時間である。どうもお腹の調子が悪く、トイレに3度通ったよ。

夜 ヴェトナム・フエ 「インペリアルホテル」 バナナの花とチキンのサラダ 海老煎添え、シーフードス

     ープ、バインコアイ(フエ名物ミニお好み焼き)、海老のハチミツ風味、空芯菜のにんにく風味炒め、筍と

    豚バラ肉の煮込み、ご飯、紫タロ芋のプディング、生ビール(サービス)、ビール(フェスティバル) 

      3万VND(約120円)、赤ワイン 15VND(約600円)

  

  

ホーチミン空港には午後2時15分着いた。ここで関空組、中部国際空港組と合流する予定だが、両方

とも遅れているらしい。本を読みながら空港内で暫く待って、ようやく20名が集合した。何と関空2名、

中部国際空港6名なのに添乗員が送りに来ていた。国内線空港に歩いて移動。やっぱりホーチミン暑

いわ。32度だって。大騒ぎの上ようやくフエ行きに乗る。満席である。1時間20分のフライト。フエのホ

テルに到着したのは、午後7時過ぎであった。「ヴェトナムは近いというから来たけど、結構遠いわね

ぇ」とお疲れモードの方々も。部屋に入らずそのままレストランに向かって夕食。成田空港で夏ご一緒し

N澤さんご夫妻にバッタリお会いしたが、このツァーには3年前カナリア諸島にご一緒したY戸ご夫

妻が参加されている。早速に自己紹介タイムがあった。久し振りのヴェトナム料理。最初のバナナの花

とチキンのサラダがムッチャ旨かったが、後半シュルル〜と失速。明日からを楽しみにしよう。疲れた。

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12月 8日(土) ヴェトナム・フエはどんよりした曇り

朝 ヴェトナム・フエ 「インペリアルホテル」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン

  

5時50分起床。シャワーを浴びてから6時半朝食レストランへ。1番!昨夜から宿泊しているインペリア

ルホテルはその名の通り、豪華な5ッ星ホテルである。だから朝食ヴュッフェもかなり充実。ヴェトナム、

中華、西洋の料理が揃い、私の目当てはフォー屋台である。他の料理はほどほどにして、フォーガー

(鶏のフォー)を注文。あぁ旨いなぁ。この優しい味のスープよ。ツルンとしたフォーの滑らかさよ。次はフ

ォーボー(牛のフォー)にしようかと立ち上がったところで。あら、私マンプクだわ。過去2度来たヴェトナ

ムでは毎朝2杯づつ食べていたフォーなのに今は1杯しか食べられない。困るよ、こうゆうことでは!!

  

     阮(グェン)朝王宮の顕臨閣              皇族のみが楽しんだ宮廷舞踊(ニャーニャック)は世界無形遺産だ

今日は今にも泣き出しそうな天候である。重く雲が垂れ込めて、いつでも降るからな、と宣言されている

ようなそんな天気。青空の代わりに暑さが無くエラク涼しい。それはそれで結構なことである。フエは古

都。ヴェトナム最後の王朝である阮(グェン)朝(1802〜1945で栄えた町だ。阮朝王宮に行く。ここに

来るのも3度目だなぁ。当時は大きな王宮であったが、度重なる内戦等で残る建物はほんの少し。政府

は時間をかけての修復を行うつもりのようだ。閲是堂で10時45分から、私達だけが見る宮廷舞踊(ニ

ャーニャック)の公演を観る。観客が22人なのに舞台で演奏する人、踊る人の方がずっと多くて恐縮。

昼 フエ 「Y Thao ガーデン」 生春巻き、フエ名物ブンボーフエ、海老のグリル、フエ名物バンナム

(米粉と海老の蒸しもの)、無花果サラダ海老せんのせ、鴨のロースト、フエ名物蓮の実入りご飯、

ドラゴンフルーツ、緑豆のフルーツ状菓子

  

  

フエの郊外レストランで昼食。今日の料理はフエ名物オンパレードであった。ヴェトナム料理は全体的

には辛くない。しかし、中部地方のフエ辺りだけがちょっと辛いものを食べる。麺のブンボーフエも辛い

麺類。しかし、この店のブンボーフエはたいして辛くないな。観光客向けにアレンジしたか。蓮の実ご飯

が意外な旨さと、隣に座ったK藤ミカさんが美味しそうに食べていた。赤ん坊の泣き声は蛙であった。

  

           12代皇帝カイディン帝は派手好きな皇帝だったらしいよ               中国の磁器や日本の硝子で細工された壁

午後は12代皇帝のカイディン帝の廟に行く。143年しか続かなかった阮(グェン)朝だが、皇帝は13

人もいた。どうゆう理由だったのか、たった3年で4人代わった時代もあったし。その12代カイディン帝

はとても派手好きだったらしい。生前から造り始めた自らの廟は、西洋、東洋建築スタイル何でもござ

れ、その上無宗教だったから、仏教、ヒンズー教、キリスト教建築様式全部取り入れたんんですってさ。

夜 フエ 「Phuoc Tanh」 海老入りヌードル、茄子のサラダ、海老の蒸しもの、ローストチキン、イカ

のグリル、鮪の蒸しもの、バイン・ベオ(米粉と干し海老)、白飯、蓮の実入り甘味スープ、ビール

(Huda) 3万VND(120円)×2杯、赤ワイン(国産ダラット) 4万6千VND(180円)、白ワイン

(国産ダラット) 4万6千VND(180円)

    

  

夕食はバスに乗ってフエの町中のレストランに行った。ご一緒した方々とたまたま歌舞伎の話になる。

N原夫人は、何と六代目菊五郎の舞台を子供の頃に観たことがあるという。先日亡くなった勘三郎(十

八代)の母方の祖父である。へぇ、それは凄いですね、という話からその娘を嫁に貰った中村もしほが

十七代勘三郎になってビックリしたとか、歌舞伎通ならではのエラク昔の話に耽った。「もしほ」って誰で

すか?だから亡くなったばかりの勘三郎さんのお父さん40歳まで中村もしほだったんだよ、なんてね。

ヴェトナムに来ているのにこんな話しているのも妙な話だが旅していても胸の大きな穴は空いたまま。

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12月 9日(日) 曇り時々雨 夕方から晴れ

朝 ヴェトナム・フエ 「インペリアルホテル」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン、

  

今日も天気が悪い。そして今日も朝食で、フォーは1杯しか食べられなかった。BSが映るので、出発の

準備をしてしまってからは「党首討論」を見た。党首って言ってもこんなにたくさんいてはねぇ、誰が何言

ってるんだか。こうゆう討論の司会者にはゼッタイなりたくないな、なんて思った。選挙だね、日本は。

昼 ダナン 「Apsara」 牛肉と春雨のサラダ、貝の蒸しモノ、牛肉のグリル、魚の姿揚げ 野菜とライ

スペーパー巻き、野菜炒め、海鮮焼きそば、西瓜とパイナップル、ビール(サイゴン) 3万VND

  

小雨降る中、バスでダナンに向かう。ヴェトナム人のスルーガイド氏がいろいろと話してくれるのだが、

「てにおは」 がちょっとヘンだからか結局理解出来ずに残念だ。以前フエからダナンに行くにはいくつ

か峠を越えて、かなりの時間がかかった。しかし、今は1番高いハイヴァン峠の下にもトンネルが出来

ているからすっと通過できる。ランコー村の先から入るトンネルは6`あり、日本と韓国の支援で完成し

た。トンネル抜けるとダナンの町だ。来る度に大きくなっていて、今は人口350万人ですって。1時前に

始まった昼食でちょっとした騒ぎ。100%フレッシュというマンゴージュースを「薄い!水っぽい」と誰か

が言い出したことから始まりましてね。結果を先に言えば、ま、ヴェトナムでは100%フレッシュジュー

スというのは無い、と思った方が良いということです。姿揚げされた魚は野菜とライスペーパーでくるん

でソースをつけて食べるととても美味しい。そうそう、最初に出た牛肉と春雨のサラダも旨かったです。

夜 ダナン・ハイアットリージェンシー 「greenhouse」 揚げ春巻きと牛肉入りサラダ、蟹肉とハムの

スープ、豚バラ肉の炒め物、バーベキューチキン、青菜炒め、チャーハン、ヴェトナム風ぜんざい、

ビール(ラルー) 7万VND、赤ワイン 26VND、白ワイン 27 VND

  

  

午後はダナンの市場に行った。皆さんライスペーパーや干し海老やフルーツを買っていた。私は何も買

わない。ダナン郊外に1年前オープンしたハイアットリージェンシーにチェックイン。今日からここに3泊

する。オーシャンビューの客室に入ると暗かった空の雲が切れてパーっと太陽が顔を見せる。海にキラ

キラ反射した。明日はきっと晴れるぞ。夕食はホテルのレストランで。高いだけあって旨いじゃないか。

                     ___________________

【今週の振り返り】

11月初旬京都に行った時「今年は気温が高いせいかなぁ、紅葉遅れそうですねん」と聞いた。そうか、

そうか、それなら11月末から12月初旬に行く京都ではキレイな紅葉を見る庫とが出来るな、と思って

いた。ところが。11月に入って急に寒くなり、一気に葉が色づいたそうだ。それはそれは美しい紅葉とな

って、全国からどっと紅葉目当ての観光客が押し寄せたらしい。そして、見事な紅葉は早くも枯れて、私

が今回行った頃には終盤だった。鮮やかだった赤や黄色の葉々も終わる時はアッという間。春の桜ほ

どではないが、惜しむ声をヨソにハラハラと散ってしまう。

そんな京都で年末恒例の顔見世興行を観劇し、私としては3回目となる勘九郎の襲名披露を観た数

時間後、十八代中村勘三郎が逝ってしまった。あまりの唐突な死に呆然とし、彼の死をなかなか受け

入れられない。「手の込んだドッキリやってすみません!てへへ」と悪戯っ子の顔で勘三郎さんが今に

も現われるのじゃないかと、毎日のように思っている。待っている。それでも彼は未だ「ゴメン」と言って

出て来ない。もしかして、本当に彼は死んでしまったのだろう。57歳の若さで?新しい歌舞伎座がもう

すぐ、来年4月に完成して2日から柿落とし興行が始まるというのに?たくさん演じたい役があるの

に?次男七之助君のこれからも采配したいのに?孫との共演を楽しみにしていたのに?もし本当なら

それは余りに無念じゃないか。それは歌舞伎界、演劇界にとって余りの損失だ・・・。

彼の悲報を聞いてから、ずっと気持ちが塞ぎ、涙がこぼれて困っている。未だ彼のことをまとめて書く気

持ちになれない。未だ「今世紀最大の冗談」だと思っているのだから。彼のことは今日はこれにて。

3度目のヴェトナムに来ている。9年前と7年前にヴェトナムを旅した。以来、ヴェトナムは私にとって

「美味しい国」の1つとなっている。心は塞ぐが、食欲はあるのだよ。来週はきっと晴れてね、お願いよ。

            へい、了解ですニャン

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    * 11月 5週 をご覧になっていない方はクリックね。

      本日から、今年最後の(当り前だろ!)海外にちょっと出かけて参ります。

年内には帰国しますが、次回の更新は来年になろうかと思います。

そんなことで、ちょっと早いご挨拶ではありますが、

 この一年ご愛読頂きありがとうございました。良いお年をお迎えください。