パクパク日記13年3月4週
3月末なのに早くも桜吹雪。週末瀬戸内の直島でアートを楽しむ
直島・草間弥生
の作品
3月 25日(月) 降ったり止んだり ちょっと肌寒い
朝 アーモンド、しいたけ茶
昼 六本木 「大戸屋」 鶏の竜田揚げとたっぷり野菜のネギソース(単品) 630円、長いもとろろ豆腐
のねばねば小鉢 290円、じゃこおろし 160円、味噌汁 58円、持参のふすまパン
ご飯抜きで計1138円
昨今また自分のパターンが出来上がりつつある。以前日曜日に行っていたO本先生プラズマ治療院
は月曜日の午前中に。その後のランチは六本木交差点近くの「大戸屋」って感じね。でも気まくれな女
(正確には老婆)だからコロッと変わるかも。今日の「大戸屋」。私の斜めに坐った30代とおぼしきヒス
テリックっぽい女性。正面に座る連れの女性にキッと視線を据えて喋るわ喋るわ。ほとんどが知人親戚
上司の悪口・批判そしてグチ。大声で機関銃のように喋り続ける彼女に周囲の客は誰しもが呆れた。
あぁいう人とはお友達になりたくない。ご飯は少な目だけで半分とか三分の一などの要望は「出来ませ
ん!」と言う「大戸屋」。じゃおかずを単品で頼めばいいんじゃん。とノーベル賞クラスの発見をして今日
それを実行!これいい。525円ごとにスタンプ1個だからカードへのスタンプは2個ですわね、おほほ。
夜 荒木町 「おく谷」 お通し:人参の明太子炒め、ポテトサラダ、カレー大根 500円、新キャベツとコ
ンビーフ炒め、アサリ白菜生姜蒸し 800円、塩辛チャーハン 800円、生ビール 2杯、麦焼酎
「吉四六」ボトル @1万1300円
久々の「おく谷」。店に1歩入って何かいつもと様子が違う。な、な、なんだ!女将さんがいないのである。
その代わりはご主人のお母さま。いつも「おふくろの味」のお通しを作って下さっているが、何せご高齢
だから女将並にお酒を作って料理を運んで洗い物もしてなんて八面六臂の動きは無理。よってご主人
が注文を聞き、料理を作り、運び、お酒も作って、勘定もして・・・と一人何役もこなさねばならない。そん
な時に限って、電話がじゃんじゃん鳴り、次から次へとお客が入って来るのよね。週末から風邪を引か
れて念のため休まれているとのことだったが、いつもいる人がいないとこんなにタイヘンなんだなぁ。
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3月 26日(火) 晴れ 寒っ!
朝 無し
昼 家食 ふすまコロッケバーガー、由布院のクレソン、オニオンスープ
由布院のクレソンたっぷり
昨日の朝は明治座のチケットの売り出しだった。こうして日本というか家にいる時は当然自分でパソコ
ンに向かって購入の手続きをするが、売り出し日の半分以上は海外に行っている。そんな時は主のマ
キコ、彼女の都合がつかない場合はオジョーや大S子さん、Sブーに頼んだりする。前日から忘れない
ようにと自分に念を押し、当日少し前からパソコン画面に向かって準備して、と結構緊張する。自分の
分でもこうなのだから、人(私のこと!)から頼まれた分は倍以上の緊張を要しているかもしれな。いつ
もいつも感謝していますよ!今朝は兵庫県の病院から薬とふすまパンが届いた。昼食はたっぷりね!
夜 神楽坂 「 水炊きコース(シラスとコウナゴ、大根おろし、カラスミ大根、合鴨とウナギ焼き、
釧路のきんき塩焼き、水炊き鍋(鶏肉3、野菜:白菜・ネギ・エノキ茸、豆腐、雑炊、漬物)、デコポ
ン、ビール、麦焼酎「八丈島」2合2800円×3本 @9100円
今日は怠けたい自分を書斎の椅子に縛りつけて、パクパク日記3月1週を作りあげてアップした。生涯
初の胃痛を起こして仰天し、タンザニアに出かける予定だったのに飛行機が飛ばなかった週。ヤレヤレ
終わったと小さな達成感を抱えながら、神楽坂に向かう。今日はイケナイ会の3月例会。以前この会は
鍋の会とも称していたから、当時の流れで神楽坂の「三菊」のお座敷で水炊き鍋コースを頂く。(シラス
とコウナゴを大根おろしで食べ、カラスミ大根をかじり、合鴨とウナギ焼きの串に取り掛かりと、まさに酒
呑み向けの料理がずらり。然るに、この店によく来るのは酒を呑まないSブー。この酒を進む肴をピッ
チャー入りのウーロン茶で食べるのである。不思議!釧路のきんき塩焼きなんて贅沢ですなぁ。さて、
お待ちかねの水炊き。ではあるが、じっくりゆっくりの水炊きなので焦ってはならぬ。予め数時間もこと
こと煮た鶏肉の次は白菜とえのき茸をグダグダになるまで弱火で煮込むのだ。確かにこうするととんで
もなく甘くなる。ご主人がつきっきりで作ってくれる雑炊絶品。料理のみならず器も作ってしまうご主人。
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3月 27日(水) 雨 冬に逆戻り
朝 アーモンド、クッキー
昼 新宿高島屋タイムズスクエァ 「小松屋総本店」 椿(野菜天蕎麦、ご飯、3品) 1200円
午前中代々木で整体。4月中旬並の気温が続いたかと思えば、今日はグンと冷えて朝から雨まで降っ
ている。一般的には「花冷え」と言うなぁ。整体を終えて新宿高島屋タイムズスクエァのレストラン街へ。
2時近いのにどこも長い行列。「新宿中村屋」なんて15人位並んでいる。ここもダメ、あそこもダメとぐる
ぐる歩いているうちに、唯一空いている店発見。蕎麦屋の「小松屋総本店」だった・・・。「仕方無し違反」
である。東急ハンズでテンピュールダブルサイズボックスシーツを買いに行くと「」お取り寄せとなりま
す」だって。じゃ来たら2つ送ってね。帰り道、煎りアーモンドとトイレットペーパー4ロールを3つ買った。
夜 四谷三丁目 「鮨処 のがみ」 お通し:稚貝のさっと煮、八丈島のカツオたたき 1260円、佐島の
スミイカ 940円、長崎のこはだ 630円、焼きたて卵焼き、佐島のさくら鱒の塩焼き 1260円、
握り:こはだ、鯵、穴きゅう巻、生ビール 2杯、麦焼酎 @1万1900円
昨日歌舞伎俳優数十人が銀座で雨の中行った「お練り」の様子が今朝のテレビで流された。銀座で
「お練り」なんてめったにあることではないのに、生憎の雨で残念だったなぁ。併せて新開場を4月2日
に控えた5代目歌舞伎座の開場式の様子も映し出された。新しい歌舞伎座のことを考えるとワクワクす
るなぁ。待ち遠しい!夕方税理士のK村先生来社。今年支払う税金の話題になると、出て来るのは溜
息ばかり。老人をイジメルナ!夕食は「のがみ」に鮨(いえ魚です・・・)を食べに行った。いつだったか
予約の電話をすると「5分前満席になりましたぁ」と言われたっけ。特段カツオ好きというワケではない
が、春はやっぱりカツオを食べたくなる。脂が乗り過ぎもせず足りなくもなくて旨いわ。佐島のさくら鱒の
塩焼きもこの店では珍しい。自分に許す鮨は3〜4貫。いつも何にするかマジ悩む。こはだと鯵握って。
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3月 28日(木) 曇り
朝 家食 「鮨処 のがみ」の卵焼き、ふすまパン
昼 市ヶ谷 「中国飯店」 ランチ(T井先生にご馳走になりました!)
カタカナ会社時代も素浪人(って誰さ)になってからも、何かとT井先生にはお世話になった。先生って
学校の先生でないよ、医者でもない。弁護士先生である。そのT井先生から呼び出し。「中国飯店」で
ランチしよ、って。若いI嵐先生も同席され。T井先生から次から次へと質問され、お誘いを受け、そし
てランチをご馳走になった。う〜む、このランチの意図は何だったか。それはともかくご馳走様でした!
遅い夜 羽田空港第2 羽田エクセル東急ホテル 「フライヤーズテーブル」 お通し:オリーブと
ドライトマト、親善野菜グリーンサラダ 900円、ドイツ風ソーセージ盛り合わせ(ハーフサイズ)
1400円、熟成チーズ盛り合わせ 1700円、生ビール 900円×2杯、麦焼酎「佐藤」 1000円×2杯
明日から岡山空港経由で瀬戸内海の直島に行く。Sブーと乗る飛行機は午前8時発。彼女とは7時半
にJALカウンターで待ち合わせしている。ということは、4時半頃には起きてシャワーを浴びて・・・あぁ
心配!いいや、羽田に前泊しちゃおう。と決めたのは良いが、この夜羽田エクセル東急ホテルで一番
安い部屋でも1泊2万円!朝食もつかない素泊まりでだよ。たっかいなぁ。ギリギリまで家で作業を続
け、8時に家を出て羽田へ。モノレールなんてガラガラ。ホテルがあるのはANAの第2ターミナル。チェ
ックインして「フライヤーズテーブル」に行ってみると、レストランの半分を使ってANAの人々が賑やか
にパーティをやっていた。ソーセージとチーズをつまみにビールや焼酎を飲む。ここに泊まるの3回目。
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3月 29日(金) 東京は暖かいのに瀬戸内は肌寒い!
朝 羽田空港第2 羽田エクセル東急ホテル客室にて 「肉の万世」のカツサンド(のカツ)、ふすまパン
5時半起床。シャワーを浴び髪を洗ってから部屋で食事。昨夜売店で買った「肉の万世」のカツサンド。
とはいえ、パンは全部外してカツだけふすまパンと食べたんさ。6時55分チェックアウトしてモノレール
で第一ターミナルへ。Sブーからはとっくに着いているとメールがあった。合流してJALで岡山空港へ。
昼 香川県・直島 「catカフェ にゃお島」 ビビンバ 800円、猫部屋代 500円
東京から直島に行く場合は、飛行機で高松空港→バスで高松港→フェリーで直島というのが一番シン
プルで楽なようだが、今回は大阪在住のキョウコとの3人旅。Sブーとキョウコが研究した結果、岡山空
港→バスで岡山シティ→バスで宇野港→フェリーで直島というコースを取ることにした。キョウコとは岡
山駅前のバス停で待ち合わせ。よっ!キョウコ、早くからお疲れ様!バス停で待っていると、何台もの
バスが通過していく。その中にこんな表示のバスが。「すみません回送中です」。両備バスだった。岡山
では岡電、他にも神姫バスとか青森の南部バスとか函館バスでもやっているんですってさ。優しくてい
い。宇野港まで50分の予定だったが、途中事故渋滞があって1時間15分かかった。それでも11時
55分のフェリーには間に合った。住所は香川県香川郡だが、宇野港のある玉野市から僅か3`。20
分で直島の本村港に到着。東京はかなり暖かだったのに、風が冷たい。先ずはメシだ。直島を徹底的
に調べた二人の案は猫カフェ併設している「にゃお島」。賛成!食事→猫カフェの順を逆にお願いした。
猫キチのSブー(私もそうだけど)は6匹程の猫ちゃん達と遊んで狂喜乱舞。キキちゃんのカメラ紐狂い
には参ったよ。食事はビビンバを注文。ご飯を殆んど残してのビビンバは食べるの難しい。味は良し。
真っ白な敷石が敷き詰められた護王神社
ガラスの階段が地上にも地下にも 南寺前の宿泊所の看板はこんな
本村地区には何軒かの家プロジェクトが点在している。家プロジェクトとは、日本古来の家屋と現代ア
ートのインスタレーションとして制作された展示群。ってわかる?ま、わがんなぐても見に行くべ。その
前に完成したばかりの「ANDO MUSEUM」へ。建築家の安藤忠雄はこの25年間に渡って直島の美
術施設を造って来た。これまでの取り組みを展示し、直島も紹介していた。次は家プロジェクトの中でも
人気が高い「南寺」。Sブーと私が猫と遊んでいる間にキョウコが整理券を貰いに行ってくれた。2時半
の整理券だ。南寺という寺院があった場所に安藤忠雄が経てた建物。その中にジェームズ・タレルの
作品がある。どんなか?言ったらつまんないでしょ?興味のある人は是非行ってみてね。「角屋」。家プ
ロジェクトの第一弾がここだった。山本忠司が建築を担当し、中には宮島達男のLEDを利用した作品
がる。はぁはぁ言ってやっと登った護王神社。神社改築時の設計は杉本博司。真っ白な敷石とガラスの
階段。地下の石室にもガラスの階段が続いていて地下と地上を一体化しているのだそうだ。ホテルへ。
午後のお茶 直島・ベネッセハウス・パーク棟「ラウンジ」 コーヒー3杯とおやつ
杉本博司作「苔の観念」
杉本博司の「ワールド・トレード・センター/光棺002」 ラウンジから見る風景
ベネッセハウスの宿泊者専用のバスは満員だった。一緒に乗っている客はほとんどが外国人だ。後刻
聞いたところによると、直島の観光客の2割はヨーロッパを中心とした海外からの人々なんだそうよ。今
晩の宿は4棟あるベネッセハウスのパーク棟。一番客室数が多い建物で2006年オープンした。Sブー
とキョウコの2人は議論に議論を重ねた上でここの一番広くて値段も高いスィートルームを予約してい
た。このパーク棟の屋内にも屋外にもたくさんのアートがある。宿泊者無料のラウンジでお茶を飲みに
行き、館内の作品を楽しむ。屋内は主に写真家であり、建築家の杉本博司氏の作品だ。「光の棺」、
「ワールド・トレード・センター/光棺002」、「苔の観念」など。屋外の作品は明日の朝にでも観に行こう。
夜 直島・ベネッセハウス 「テラスレストラン 海の星」 1万円のデギョスタシオンコース(アンチョビ入
りクロワッサン、瀬戸内近郊の食材前菜:フォ的のファるしと渡り蟹、フォアグラ ビーツソース、徳
島産キクイモのポタージュスープ、ヒラメのポレレ ビスクソース、和牛ランプ肉のステーキ、カンパ
リソーダとグレープフルーツのシャーベット、チョコレートムース カンゾのアイスクリーム、カモミー
ルティ)、持参のふすまパン、生ビール 850円×2杯、赤ワイン 1400円×2杯
夕食は2回制で、後半の午後8時から。フレンチレストランの「テラスレストラン 海の星」はパリの「ス
テラマリス」のオーナーシェフ吉野建氏をアドバイザーとして招聘しているのだそうだ。どれどれ。うん、
美味しい!一番高いコースで1万円と安いが、部屋代が高いだからアタリマエか。キクイモのポタージ
ュスープがことに旨いなぁ。これ5杯食べたいです。こんなに美味しいコースで満足感高いのだが、サ
ービスの女性がヘンに浮いた言動でちょいとヘン。でも久々に3人揃った旅で楽しいね。15年ぶり?
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3月 30日(土) 直島は晴れ!
朝 直島・ベネッセハウス 「テラスレストラン 海の星」 朝食ヴュッフェ、持参のふすまパン 2500円
テレジータ・フェルナンデス「ブラインド・ブルー・ランドスケープ」
今日3月30日(土)はNHK連ドラ「純と愛」の最終回の放映日だ。然るに、このベネッセハウスにはテ
レビが無い!つまり観ることが出来ない。「大キライ!」と言っていたドラマだが、最後はどうやって終わ
るのかを観たい。そこでキョウコのアイデア。「携帯のワンセグを録画しておきましょう」。即採用。パー
ク棟と「テラスレストラン 海の星」を結ぶ長い廊下には、テレジータ・フェルナンデスの「ブラインド・ブル
ー・ランドスケープ」というキラキラ光る作品が廊下の一部となっている。キラキラ光る中に景色も映っ
てキレイだ。朝食ヴュッフェは混んでいた。何度も料理コーナーとテーブルを往復して朝食にありつく。
それにしてもSブーとキョウコの食欲旺盛さには、私もタジタジ。キョウコ、それで何で太らないのよ!!
草間弥生の「南瓜」を真ん中に ニキ・ド・サンファール「猫」
ニキ・ド・サンファール「らくだ」
朝食を済ませてから、そのまま敷地内にある作品を観に行く。先ずは草間弥生の黄色の「南瓜」。彼女
の特徴であるドットだらけだ。「腰掛」、「猫」、「象」、「らくだ」、「会話」などニキ・ド・サンファールの5つの
作品やダン・グラハムの「平面によって2分割された円筒」なんていう難解な作品もあった。悩んだよ。
昼 直島・地中博物館 「地中カフェ」 サラダ 500円、スープ 500円、キッシュ 500円
地中だけで構造体を構築した地中美術館も安藤忠雄の設計
ウォルター・で・マリアの「タイム/タイムレス/ノー・タイム」
ベネッセのバスで地中美術館へ。11時の予約を持っている。ここも安藤忠雄の設計で地中にある。ク
ロード・モネの「睡蓮の池」、「睡蓮―草の茂み」、「睡蓮」、「睡蓮の池」、「睡蓮―柳の反映」。1回に何
人と決まっていて、靴を脱ぎスリッパを履いて入るのだ。昨日「南寺」を観たが、ジェームズ・タレルの作
品は「アフラム、ベール・ブルー」、「オープン・フィールド」、「オープン・スカイ」。この人の作品はなかな
かに面白い。一番下の部屋にあるのがウォルター・デ。マリア「タイム/タイムレス/ノー・タイム」である。
これですべての展示作品を見終わった。2時間以上かかるという話もあったが、2度行列に並んでも1
時間で終わる。早めの昼食は博物館のカフェで。メニューに300円〜とあったブロックの3つ(スープ、
サラダ、キッシュ)を頼んだら、何と1つ500円もするのだった。これで1500円!詐偽にかかった気分。
三島喜美代「もうひとつの再生」
本村八幡神社で行われた直島女文楽公演 土日で3回公演
地中博物館に島でたった1台のタクシーが迎えに来てくれた。キョウコが頼んだからだが。私の膝をオ
モンパカッテね。午後1時から昨日行った護王神社の上にある本村八幡神社境内で女文楽の公演が
あるのだ。その階段や坂を上るには私の膝ではキツカロウとね。優しい心掛けではある。陽射しの強い
境内の客席は自由席。既に大勢の人が坐っている。今日の演目は「三番叟」と「壺坂観音霊験記 沢
市内より山の段」。その間に文楽入門のワークショップという構成で一般1500円である。直島は天領
だった影響もあって歌舞伎や人形浄瑠璃などの文化が昔から根付いた土地だったようだが、この女文
楽もそのひとつ。全国で女性だけの文楽はこの直島だけらしい。先ず「三番叟」の前段は師匠の吉田
文司氏などが人形を遣う。浄瑠璃と三味線はテープだ。後段直島の女性達だけになった。女流浄瑠璃
と三味線・・・。う〜む、う〜む。坐っているのが苦痛になって来た。汗が額に流れる。やっと終わったぁ。
崇徳天皇宮 大竹伸朗:シップヤード・ワークス船尾と穴 片瀬和夫「茶のめ」
ジョージ・リッキー「三枚の正方形」 蔡國強「文化大混浴 直島のためのプロジェクト」 丘から見た海
吉田文司氏によるワークショップは楽しかった。文楽で遣う人形は大きいからタイヘンだね。ワークショ
ップ楽しかったので、もういいわね。3人の気持ちが同じとなって、後半の「壺坂・・」は観ずに失礼する。
先ほど乗った親切なタクシーに来て貰って、宮の浦にある草間弥生の赤い「南瓜」の写真を撮り、次に
Sブーの希望で崇徳天皇宮へ。保元の乱で敗れ、讃岐に流罪となった崇徳上皇だが、讃岐が上陸を了
承する間、この直島にいたとされている。Sブーの動機は去年の大河ドラマ「平清盛」の影響らしい。最
後にベネッセハウス・ミュージアム棟の下にあるアート群を観る。大竹伸朗の「シップヤード・ワークス
切断された船首」、「シップヤード・ワークス 船尾と穴」、建物の中でよく見えなかったウォルター・デ・
マリアの「見えて/見えず/ 知って/知れず」、タイトルも面白しろい片瀬和夫の「茶のめ」、ジョージ・リッ
キー「三枚の正方形」。「三枚の正方形」は地下に水が湛えられて風の力だけで正方形は気軽に動く。
面白い!ちょっと離れた場所には蔡國強「文化大混浴 直島のためのプロジェクト」。中国から運んだ
太湖石に囲まれた真ん中にはジャグジー風呂が。予約するとここで入浴できるらしいよ。必水着着用。
この「文化大混浴は風水上では島内で一番気が集まる場所とか。ミュージアム棟の客室からも抜群!
午後のおやつ ベネッセハウス・ミュージアム棟スジートルーム客室にて 「叶匠壽庵」のあも、プチフ
ール、お茶
夕方のお茶 ベネッセハウス・ミュージアム棟 「ミュージアムカフェ」 ウエルカムコーヒー
ミュージアム棟で開催中の「国吉康雄展」 杉本博司のタイム・エクスポーズト 部屋から作品が見える
2晩目の今日はベネッセハウスの中でも最初に作られたミュージアム棟に宿泊する。その名の通り、ミ
ュージアムにちょっと泊まれる部屋もある、って感じなのだ。今夜もその中で一番広くて高いスィートル
ームを予約していて、ルームチャージだけで8万円!昨日も今日もエキストラベッドにはSブーが寝ると
言っている。私そこでもいのになぁ。キョウコが持って来た「叶匠壽庵」のあものおやつ食べてから、「ミ
ュージカルカフェ」へ。ウエルカムドリンクでシャンパンサービスというが、今はコーヒーだな。このあとは
Sブーとキョウコは「国吉康雄展」の鑑賞ツァーに参加し、そのまま「地中博物館」のナイトツァーに出か
けて行った。私?うーん、いいよ、うん。絵を鑑賞するのに小難しい話はツライし、寒いだろうと思って。
夜 ベネッセハウス・ミュージアム棟 「日本料理一扇」 1万円の瀬戸コース(食前酒、車海老・菜の
花・黄身酢掛けの先付け、鯛の造り、鰆のたたき、茶椀蒸し、八寸:金柑・サーモン蕪砧巻・一寸
豆・厚焼き玉子串打ちなど、蓬まんじゅう、千屋牛サーロイン鉄板焼き、筍の木の芽焼き とろろも
ずく、えんどうご飯、味噌汁、香の物、水菓子)、生ビール 2杯、麦焼酎
午後7時過ぎ「寒い!寒い!」と2人が帰って来た。地中美術館のナイトツァーは、とにかく寒い空間で
退屈というか誰も喋らない静かな場所に坐っていたのだとか。行かなくて良かった!アハハ。8時に今
夜の食事処「一扇」に行ってみると、前半のお客の食事がなかなか終わらず、結構待たされた。今日は
1万円の瀬戸コースを予約している。ベネッセハウスで感心したことは、事前に食べられない物、嫌い
な物を聞いて、それぞれに合わせた料理を準備すること。これは昨日のフレンチでも今日の夜のコース
でも朝食膳でも適応されていた。和食のコースも悪くない。でも同じ値段ならフレンチの方が満足かな。
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3月 31日) 直島は薄曇り 東京は夜小雨
朝 直島・ベネッセハウス・ミュージアム棟 「日本料理一扇」 和朝食セット 2000円
朝食は昨夜夕食を頂いた「一扇」で和朝食を予約している。ベネッセハウスはここミュージアム棟、ここ
から専用モノレールで行くオーバル棟、そして一昨日泊まったパーク棟、テラスレストランに隣接するビ
ーチ棟の4つある。ミュージアム&オーバルは丘の上、パーク&ビーチは海の近くとかなり距離も離れ
ているから、食事は泊まる棟に近いレストランが便利だ。「一扇」では洋定食もあるで。内容はフツー。
昼 直島・宮の浦 「shioya ダイナー」 ビーフステーキコンボ 1300円、持参のふすまパン、アイスコ
ーヒー 400円
ミュージアム棟の展示アートをじっくり鑑賞して、11時チェックアウト。ランチの店を考えて予約してくれ
たのは日本語流暢なフランス人女性だった。どの位日本にいらっしゃるの?日本語お上手ですねとキ
ョウコが聞くと「そろそろ2年になりますかしら。でもそれまでパリで日本語勉強しましたしね」。凄いな。
ベネッセのバスで直島の表玄関である宮の浦へ。草間弥生の赤い南瓜は昨日観たから、あとは公衆
浴場の「Iラブ湯」(ラブ部分はハートのカタチです!)だけ。実際に入浴出来るアート施設だが、私ら入
浴はしない。浴場の前に猫が憩っていた。ベネッセ勤務フランス女性推薦のランチ店はその隣。ちょっ
と高いけどビーフステーキコンボを注文。ビーフは柔らかくジューシーでかなり旨い。直島ともお別れ。
夜 舟町 「山灯」 山灯コース(5種盛り前菜:ウルイ・カツオ酒盗がけ・ホテルイカとアボガド酢味噌・
筍と天豆白和え等、ハマグリ・菜の花・独活の吸い物、ほうぼうと黄ハタのお造り、鰤の山椒焼き、
米沢ロースふきのとうソース、舞茸と蓮根蒸し,ふぐと焼きふぐの温かい桜井麺、酒粕の西京味噌
アイスクリームと日向みかん)、生ビール 2杯、麦焼酎ボトル @9610円
午後1時前のフェリーに乗って再び宇野港へ。ここから岡山駅行きのバスに乗って下りるとキョウコと
はお別れだ。彼女はご主人の実家がある奈良に直行するそうだ。キョウコ、いろいろ心配りして貰って
ありがとね。またね!Sブーと私は空港に向かうのだが・・・あら?2時45分のバスなんて無いじゃん。
ということで3時15分発のバスで岡山空港へ。JALで帰京し、Sブーとお別れ。いろいろ有難う!帰宅
して洗濯機を動かしてから夕食へ。いつも混んでいる「山灯」に電話すると何と空いていた。珍しいこと
もあるものだ。この店の前菜盛り合わせボリュームたっぷり。ハマグリの吸い物が実に春らしくグッド!
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【今週の振り返り】
Sブーはカタカナ会社時代、私の秘書を務めてくれた。13年間。ボスと秘書という関係ではあったが、フ
ツー連想するような関係ではないと思うよ。昼食はほぼ一緒に食べに行く。好き嫌いは全く違うが、食
べることが好き&たくさん食べたい!という意向は共通。夜も接待が無い日など、コンサートに行ったり、
カラオケに行ったりと何かと一緒に過ごした。Sブーは某音大の声楽科出身なのに、「そこはさぁ、こう
ゆう風に歌った方がいいんじゃない」なんてお節介というか、身のほど知らずの私は彼女に歌唱指導な
んてしていたのだよ。彼女は自分が苦手な仕事は私に下請けに出す。「はい、この宛名書き筆ペンで
書いて下さいよ〜。10通あるから、わりと急ぎでね〜」なんてボスの私に命令するのだ。その手紙の差
出人は私だから、私が彼女に頼んだ仕事がUターンして私に戻って来るというわけ。女同士だからセ
クハラなんてことも無ければパワハラも無い平和なボスと秘書であった。
キョウコは平成2年入社の新入社員だった。某国立大卒で文系だが、理系思考でもあるという人事部
情報もあったので計数管理の担当にしたら、これが大外れ。ま、仕事が出来なかった訳ではないが、
「私にはこうゆう仕事合いません」と3日に一度は私に言いに来る。キミの上司は企画課のマネージャ
ーでしょ、取締役の私に言ってくるな!と言い含めても、彼女は相変らず言って来るのだよ。そのうち、
お料理上手と聞いたんですけど、どんなん作れるんですか?なんて関西訛りで質問して来る。結局、
私はキョウコのために、自宅で料理を作って食べさせる「賄いおばさん」になってしまった。
そんな二人はほぼ同じ頃結婚し(Sブーは2度目だよ。ずるい!)、今年揃って結婚20周年を迎えた。
キョウコは1男1女のママとなり、長男は高校3年、長女は中学3年になった。Sブーは披露宴のお色直
しで7号サイズのドレスが着たいと激烈なダイエットを決行して思いを遂げたが、その翌日から何の縛
りもなくなったため成長する一方。まるまると。大食漢の旦那と争うように食べているから、その量は遥
かに私を凌ぎ、カラダの大きさだってもうじき私を抜きそう(でもないか?)である。この3人で旅したの
は15年前の城之崎温泉。とんでも無い旅だったからこそ、今でも思い出しては笑える。
3月末に3人旅をすることになり、Sブーとキョウコはこの3、4ヶ月の間で、直島を行き先に定め、直島
を調べ、直島を研究し、直島を聞きまくり、直島のアートに心酔し、直島を予約し、直島を購入(島を買
ったわけではない!)し、私に旅の概要を伝える頃には、すっかり「アート大好き直島フリークオバサン」
2名が出来上がっていた。直島に着いて「ここはどこじゃ」ときょろきょろしている私の横で、Sブーとキョ
ウコの2人はこんな会話をしている。「家プロジェクトの南寺は現地でしか整理券貰えないので「にゃお
島」で猫と遊んでいる間に私ちょっと行って来ます」とか「護王神社の上り坂、明日はタクシーあるとして
も今日は夢子さんの膝で上れるかしら」、「3年前の第一回瀬戸内国際芸術祭の時はとんでもない人出
だったそうですけど、今日はそれほどでもありませんね」、「ベネッセハウスのオーバル棟は部屋がちょ
っと狭いから、パーク棟とミュージアム棟にして正解!」、「周囲に直島に何度も来ている人がいるから
いろいろ教えて貰えて良かった」、「ほら、これは杉本博司さんの作品。カメラマンだったんですよね、も
ともとは」・・・・直島談義、直島賞賛、直島相談は尽きないのである。着いて行けない・・・と思っていた
私だが、帰る頃には私もイッパシの直島通になっていて。アハハ。そうでもないか。おアートがよろしい
ようで。
猫って作品もあったよニャ
*
ほとんどの人が読んでいない 3月 3週 はここをクリック
*
今日の夜からちーっとまた出かけてまいります。次回のパクパク更新は
4月19日か20日頃かな。それまで2週分のパクパク読んで待っていてね。