パクパク日記14年1月 3週

            今頃ではあるが京都で初詣に行った。遅過ぎるので2日続けて。

       八坂神社   平安神宮

1月13日(月・成人の日祝日) 京都は晴れ

朝 京都ホテル客室にて バナナ、ヨーグルト

昼 京都・縄手通り新門前通下ル 「Ryokaku」 とり天九条ネギカレー 1150円、温玉 105

  

  

     京舞井上流門下生の芸舞妓さんが「初寄り」の挨拶に訪れる井上八千代邸の前はカメラマンでギッシリ

                今日は成人の日。晴れ着を来た若者達が、八坂神社にも押し寄せていた。

昨日から京都に来ている。朝昼兼用の食事を「原了郭」のカレー店「Ryokaku」で取ろうと祇園に向っ

た。新門前通り辺りにタダならぬ気配。行ってみると、井上八千代邸前にプロ&アマカメラマンが百人

ほどぎっしりと並んでいた。今日は京舞井上流の門下生が新年稽古始めの挨拶をし、一層の精進を誓

う「初寄り」の日なのだそうだ。徒歩あるいはタクシーで祇園甲部の芸妓・舞妓が続々と集まって来た。

舞妓は右に芸妓は左に稲穂の簪。京都やねぇ、という美しい光景だ。「Ryokaku」でカレー。前回も食

べたとり天九条ネギカレーに温玉をトッピング。揚げ立てのとり天が熱々で旨いこと!余は満足じゃ。

新年となって2週間が過ぎようとしているのに、今年は未だ初詣に行っていない。4日に浅草に行った

のだが、あまりの人出の多さに浅草寺のお参りし損なったのだ。八坂神社に行く。そうか、今日は成人

式なんだなぁ。晴れ着を着た若い人でいっぱい。私のように今頃初詣している人は少ないんだろうね。

午後のお茶 四条花見小路 「タリーズ」 デェカフェ(S) 340円

おっ!便利な場所に「タリーズ」が出来ていた。昨年12月20日にオープンしたという。「農園」の前だ!

夜 堺町通蛸薬師下ル 「オステリア・イルカント・デル・マッジョ」 脾臓のクロスティーニ 840 円、パ

ンと野菜のスープ 1260円、パッパラデッレ 鴨のスーゴで 1680円。豚ロースのロースト 1980

円、イタリアビール840円、赤ワイン(Potrolo Torrione200 6700円、ハイビスカスティ 420

  

  

京都に来る時は4泊を基本にしている。4回夕食を食べるから3回和食で1回横メシを心がけている。

で、今晩は錦市場にほど近い「オステリア・イルカント・デル・マッジョ」を予約している。「イルカント・デ

ル・マッジョ」は「5月の歌」という意味。トスカーナで10年修業した田村崇シェフと奥様が切り回すイタリ

アレストランだ。簡易食堂のようなアッサリした店内で、オシャレとは対極的な骨太の料理を楽しむ。田

村シェフちょっと手が空いた時にお話させて貰ったが昨年6月私が来たこともちゃんと覚えていらした。

去年私もトスカーナに2回行ったから、トスカーナの話などもね。パンと野菜のスープはスープというよ

りイタリア雑炊という趣き。パッパラデッレも豚ロースのローストも美味しいね。全部茶色の料理である。 

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1月 14日(火) 京都は晴れ

朝 バナナ

昼 岡崎通り 「山元麺蔵」 牛と土ごぼうの温かいうどん 945円、土ごぼうの天ぷら 265

  

今日のブランチはうどんだ。出かける前にある人に呼び止められてショックな話を聞く・・・あぁ・・・とうと

う来たかぁ・・・ガックシ。気を取り直してうどんのことを考えよう。昨夜テレビの「魔法のレストラン」という

番組で、これから行く「山元麺蔵」が特集されていたとタクシーの運転手さんに聞いて焦る。しかし杞憂

に終わり、8人目だったから悠々第一回目でうどんにありついた。今日から新しいメニューが登場した

そうだが、私はいつだって同じ注文。牛と土ごぼうの温かいうどんと土ごぼうの天ぷらである。旨い!

夜−1 新門前通縄手通り東入ル 「陶然亭」 1万円のコース(くもこの飯蒸し、お造り:よこわ・イカ・穴

子・鯛と雲丹巻き、ぐじお頭の梅昆布蒸し、松葉蟹みぞれ酢、ヤーコンと蕗と畑菜、自家製カラスミ

をかけた稲庭うどん、ハタの味噌漬けと海老芋 揚げと九条葱、食事:じゃこご飯・ダシがけ、漬け

物、小さなプリン)、生ビール600円×2敗、麦吉四六ロック 700円×2杯 

13230

  

  

  

昨日京舞井上流の「初寄り」があった井上八千代邸。今晩行った「陶然亭」はその隣にあるのだ。カレ

ーを食べた「Ryokaku」もすぐそば!という位置関係だ。前回もそうだったが、この日も店の一番乗り

の客となった。寡黙なご主人と女性スタッフが作る丁寧な料理のコース。3つ目に登場するぐじお頭の

梅昆布蒸しは、拍手したくなるほどの「あっ晴れ!」な逸品。八高梅と昆布の塩気と旨味が絶妙だ。凌

ぎとして供される冷たい稲庭うどんには細かくおろされた自家製カラスミと海苔がたっぷり。「お替り!」

と叫びたいぞ。ジャコご飯に添えられたダシがけも良い味。派手さは無いが、しみじみと旨い店である。

夜―2 祇園 「祇園サンボア」 ジントニック 2杯、(ミックストースト)、ピーナッツ @3600

  

花見小路に向かいながら電話すると、いつも行く「弥す田」は満員だそうだ。それなら、一度行ってみた

いと思っていた「祇園サンボア」に行こう。奥と手前と二段構えになったカウンター。奥には数人のお客

がいたが、早い時間のせいか手前は空いていた。ジントニックを注文して初めてなのに、マスターと気

軽にお喋り。寺町三条にある「京都サンボア」のマスターは親類ですかぁ。性格違いますねぇ、なんて。

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1月 15日(水) 京都は晴れ

朝 バナナ、ヨーグルト

夜は必ずトイレに起きる。少なくても1回。普通は2回。昨年11月のクルーズでは、3回とか4回トイレ

に起きた。ところが、昨夜はトイレに行くこと6回!ロクに寝るヒマも無い。痛みもあるぞ・・・・膀胱炎?

昼 押小路釜座通り 「喫茶マドラグ」 「コロナ」の卵サンド 630円、コーヒー 340

  

京都にこう度々訪れる目的は「喰い倒し」であるとこの日記に何度か記した。「喰い倒す」ためには新規

店をバンバン入れないとならないのだが、ついお気に入りの店に何度も行ってしまって・・・。今回は夕

食新規ゼロ!ならば昼メシくらいは新規でないと、と「喫茶マドラグ」に行く。惜しまれて閉店した「喫茶

セブン」や「コロナ」の一部を引き継ぐ店だ。私は「コロナ」のビーフカツサンドと卵サンドを食べたい!と

熱烈に願っていたのに、行く機会が無いまま閉店してしまった。その伝説の「コロナ」の卵サンドの作り

方を完ぺきに伝授されたと言うのだ。それじゃあ行かずばなるまい。何が凄いかって、1人前のサンドイ

ッチに卵4個を使うこと。挟んだ卵はパンの3倍の厚さがある。恐ろしい卵の量である。満腹が過ぎた。

夜 木屋町二条下ル 「やました」 前菜盛り合わせと粕汁、寒ブリの刺身、琵琶湖の活もろこの炭火

焼き 2000円、蕪蒸し 1800円、とらふぐ白子焼き、牡蠣フライ 1800円、梅茶漬け(小)、生ビー

700円×2杯、麦焼酎「小女郎」700円×3杯 @17878

  

  

  

  

早くも京都最後の夕食。京都市役所にほど近い「やました」へ。長〜いカウンターの店だが、予約時に

「真ん中辺りの席を!」とお願いしておいた。やや奥まってはいるが、ここも真ん中辺りという席だった。

おやじさんの他に板さんもずら〜っと並ぶのだが、人数が以前より少ない。目の前の彼に聞くと「ウコン

さんは修業を終えて金沢に帰られた」そうだ。前菜と粕汁を飲んで、さて、今日は何を頂こうか。おやじ

さんが「今日は寒ぶりも良いし、ふぐや魚いろいろ揃っていますよ」と。「じゃ、寒ぶりの刺身に琵琶湖の

もろこを焼いてね」なんて最初の注文。高級居酒屋のような「やました」である。目の前で1匹1匹丁寧

に焼かれたもろこを平らげて、次は蕪蒸し。何人かで来ていれば、もっとあれもこれも食べられるのに

なぁ。お腹一杯で軽めのお茶漬けを食べて帰るのだが、おやじさんが通りまで送ってくれる。またね!

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1月 16日(木) 京都は曇り 東京は快晴!

朝 京都駅 「Cafe KOTO」 サンドモーニング 750

  

帰京の朝は早起きだ。6時半にシャワーを浴びて帰り支度。BSで「ごちそうさん」を見たら京都で買った

本などを段ボールで送ってチェックアウト。京都駅で予定より2時間早い新幹線に変更。お茶を飲もうと

入ったカフェで、ふらふらとモーニングサービスを注文してしまった。まぁパンも量少ないからいいよね。

昼 東京駅 「酢重正之 楽」 鶏辛味蕎麦 950円、野菜トッピング+150

    蕎麦の太いこと!

11時半には東京駅着。地下鉄で帰るなら丸の内側に行く。ということは「酢重正之 楽」で食べるという

ことであるな。顎が痛くなるほどのコシだらけのゴン太蕎麦を食べさせる「酢重正之 楽」。男專科と重

いがちだが、さにあらず。16席中女子が7名。しかも妙齢女子5名、私を含む非妙齢女子が2名もいる

のである。冷たい蕎麦はぶっかけ、温かい蕎麦はつけ。私はいつも冷たい鶏辛味蕎麦を注文する。今

日はそれに野菜をトッピングしてしまおう。ズルズルモグモグモグモグ・・・・。噛む力を試される蕎麦だ。

夜 舟町 「仙水」 お通し:セリの胡麻和え、大根の昆布漬け 600円、野菜煮(石川芋・茄子・てん蕪・

下仁田葱・小松菜) 1200円、牡蠣フライ 1800円、黄太刀魚のつみれ小鍋 2400円、稲庭うど

ん、生ビール 2本、麦焼酎 @11670

  

  

帰宅してから、パクパク日記の作成に取りかかる。日記では、私は未だ南フランスにいることになって

いるしなぁ。夜は「仙水」に行った。先日アーユルベーダでお世話になっているS戸さんがエステサロン

の社長さん達と食事に来られたそうだ。丁寧に煮た野菜がほっくりと美味しいなぁ。牡蠣フライに添えら

れた自家製のソースも良い味である。今夜のメインは黄太刀魚のつみれ小鍋。ボリュームもたっぷり!

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1月 17日(金) 晴れ   阪神・淡路大震災から19年

朝 バナナ、ヨーグルト

荷物がドカーンと来た。我が家の玄関はかなり広いのだが、まるで宅配便業者の倉庫のようだよ。京

都のデパートで買った箱、京都のホテルから送った箱、航空会社が壊した弁償に送って来たスーツケ

ース、筆耕をお願いしていた寒中見舞い状・・・。空いた段ボールは私が海外に行っている時、姪のか

おるが片付けに来てくれるが、こんなにたくさんあってはタイヘンだ。カオルちゃーん、ごめんよー!!

昼 家食 「美濃吉」の蒸しおこわ(鰻と牛肉)、トマトスープ

夕方のおやつ 歌舞伎座にて カロリーメイト(チーズ)

遅い夜 銀座 「麹也」 お通し:野菜とエノキ茸煮浸し、冷奴 500円、とりわさ 500円、出汁巻卵

 500円、鮭の粕汁 500円、蕎麦味噌 500円、手打ち蕎麦 800円、ビール(中)、麦焼酎 1合

 @6000

  

  

  

1月大歌舞伎夜の部。演目は、「仮名手本忠臣蔵 九段目山科閑居」、「乗合船恵方萬歳」、「東慶寺花

だより」。11月、12月と2ヶ月連続「仮名手本忠臣蔵」の通し狂言だったので、「またかよ」って感じは否

めないが、2ヶ月ともこの九段目の山科閑居は上演されなかった。地味なわりに1時間半もあるしね。

戸無瀬は藤十郎、大星由良之助に吉右衛門、加古川本蔵に幸四郎、お石は魁春、小浪は福助の代役

で扇雀、力弥に梅玉という大顔合わせ。「乗合船恵方萬歳」は新春らしい目出度い舞踊。「東慶寺花だ

より」は井上ひさし氏の小説をもとにした新しい世話物歌舞伎。駆け込み寺として有名な鎌倉の東慶寺

を舞台にしたこの小説を先日読んだばかりだったので面白く観た。中村信二郎に染五郎、おせんに孝

太郎、柏屋源兵衛に弥十郎、法秀尼に東蔵、おぎんに笑也。小説では幼女のお美代が若い娘となって

いて扇雀の長男虎之助君が演じていた。こういう役は染五郎に合う。舞台の後は、いつものように「麹

也」へ。同じ舞台を観て来られた方を交えて、歌舞伎話など。鮭の粕汁はカラダもあったまって旨いぞ。

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1月 18日(土) 晴れ

朝 バナナ、アーモンド

昼 表参道・表参道ヒルズ 「MIYASHITA」 定番Aプレート(オムライス・ハンバーグ・ナポリタン ポ

テトスープ付き) 2400円、アールグレイ 600

  

今日は朝から医療機関ハシゴの日だ。先ずは近所のM医院。京都で苦しんだ膀胱炎の薬を貰いに。

日記にはいちいち書かなかったが、昼も夜も1時間おきにトイレに行かねばならず、今回の京都では往

生した。膀胱炎はこれまでも何度も体験しているから、抗生物質と大量の水を飲めば治ることはわかっ

ていた。旅先で抗生物質が手に入らないから水だけはガブガブと飲むのでトイレが近くなってね。イン

フルエンザの予防接種を受ける子供達で込み合って長い時間待たされた。次は乃木坂の歯科医院。

下の奥歯の型を取られた。3軒目は表参道の甲状腺専門病院。午後の診療分の受付番号は5千番台

だった。すぐ終了する血液検査の後は超音波検査。その待ち時間を利用してランチに出る。表参道の

長い行列が2つ。ひとつはチョコレート、もうひとつはポップコーン?そんなもんを並んで買うんかい!

MIYASHITA」定番Aプレートはオムライスにハンバーグとナポリタン付き。値段もカロリーもハイ!

夕方のお茶 四谷三丁目 「ベローチェ」 コーヒー 180

夜 荒木町 「おく谷」 お通し:五目ひじき煮、おく谷風サラダ 850円、イベリコ豚の梅シソ焼き 850

円、カレー大根 500円、肉豆腐 700円、ゴーヤ味噌炒め 650円、生ビール 2杯、麦焼酎「吉

四六」ボトル @11130

  

  

数年前から甲状腺に腫瘍が出来て、半年あるいは1年に一度甲状腺専門病院で検査を受けている。

今日の検査結果。腫瘍は特に大きくなっていない、数値も正常値ということで「一年後また検査にいら

っしゃい」。ほっ。朝9時過ぎに家を出て、3つの医療機関を回って帰宅したら夕方5時を過ぎていた。

疲れちゃったよ。夜は「おく谷」に行った。おく谷風サラダは素晴らしい料理だ。野菜ふんだんなのにコク

があってね。カレー大根は必須。隣合わせたご夫婦の年の差30歳で奥さんが年上と聞いてタマゲタ。

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1月 19日(日) 晴れ風強し

朝 バナナ、ヨーグルト

昼 無し

一昨日から夜遅くまで寒中見舞いのコメント書きや切手貼り作業に追われている。来週から海外に出

掛けて帰国するのは節分。その翌日が立春だからもうその時には寒中見舞いは出せない。遅過ぎる。

だからせっせと寒中見舞い作業をしていたワケ。でけた!終わり!次はパクパク作成。あぁ、忙しい!

夜 舟町 「山灯」 4200円の山灯コース(前菜5点盛り、牡蠣白菜包み蒸し白味噌仕立て、お造り、鰆

の幽庵焼き、帆立と海老の白子蒸し、冬野菜の揚げ出し、鯛の桜井麺、アイス最中バニラ小豆)、

白穂乃香ビール 900円、生ビール 680円、麦焼酎ボトル @9840

  

  

  

パクパク日記12月4週分をアップ。もう年が変わって19日になるのにようやく昨年が終わったというこ

とだ。でもここまでよく来たよ、という自負だってある。今年に入って3週分アップしたし。この大相撲初

場所は「希勢乃里場所」とも呼ばれ、希勢乃里の横綱昇進に注目が集まっている。ところが。初日から

負けちゃって、そのまま踏み止まれば希望もあったのだが、中日の今日で既に3敗。これじゃあダメだ

わ。去年ライスボウルのテレビ中継のゲストにも来てくれたし、応援していたんだけどねぇ。ま、諦めず

に。希勢乃里ガンバ!もう一人の注目力士は遠藤。スピード出世だから髪はザンバラ髪で大銀杏を結

えるのはまだまだ先だ。その遠藤を破ったのが、これも人気が出て来た大砂嵐。エジプト出身で、初の

イスラム教徒力士だ。彼は今年ライスボウルに来て客席で試合観戦していた。大砂嵐ガンバ!遅くな

った夕食は、「山灯」で。鰆の幽庵焼きは脂が乗って特筆ものの旨さだった。鯛の桜井麺も豪華だった。

                     ________________

【今週の振り返り】

NHKの朝ドラ「ごちそうさん」には、毎週食べ物を嵌め込んだタイトルが付いている。記念すべき第1

週は「いちご一会」、以降「黄身と出会った」、「なっとうくう!」、「フォンとの気持ち」、「こんぶねーしょ

ん」、「たいした始末」、「こめんなすって」、「君をあいス」・・・ってな具合。

で、今週15週のタイトルは「今日でおわカレー」だった。主人公め以子(杏)の夫悠太郎(東出昌大)の

幼馴染の女医亜貴子(加藤あい)との浮気騒動がテーマだったが、今週の食べ物の主役はカレーだっ

た。め以子の作るカレーは牛スジカレー。牛スジは安くて美味しいが、エラク手間がかかるので、私は

一度も牛スジを使った料理を作ったことが無い。ま、私のことはともかく、美味しいものを家族に食べさ

せるためなら手間ひま惜しまないめ以子が作る牛スジカレーが大好物の悠太郎は、このカレーを「天

下無敵」と断言していた。カレーの日は、悠太郎が超多忙な職場の残業を断って退社して来る程のカレ

ーだ。長い時間下処理をして柔らかくなった(らしい)牛スジとじゃが芋、人参、玉ねぎがゴロゴロ入った

そのカレーの美味しそうなこと!食べたい!私もあの牛スジカレーを食べたい!悠太郎はお替りして

満腹で倒れる程食べていた。悔しい!羨ましい!BS7時半最初の放送を含めて一日4回放送され

る「ごちそうさん」を3回も観て、「私も食べたい!」とヨダレを垂らしていた。バーカ。  

好きな食べモノは数あれど、子供の頃から最も執着しているのはカレーだ。小さい頃から、通りすがり

の家から玉ねぎの炒める匂いがぷ〜んとして来ると、「アッ!この家カレーだ!いいな、いいな。私も食

べたい!」とその家に吸い込まれそうになった。父の出張が決まると、母は私ら子供3人に食べたい料

理を聞いた。揃って「カレー!!」と答えた。大きなお皿によそって出されるカレーはもちろん全員がお

替りする。母が大鍋にたっぷり作るカレーはそれでも少し余る。その余ったカレーを翌日の朝、ご飯茶

碗にかけて食べるのが、また別の楽しみだった。そのお茶椀カレーを狙って、兄達も私もカレーの翌日

は早起きをした。小学生の冬風邪を引いて40度近くの高熱が出た。それでも服を着替えて学校に行こ

うとする私。母が止めるを聞かずにどうしても行こうとする。そんなに勉強が好きなのかって?いいえ。

「今日の給食はカレーシチューだから絶対行くんだぁ!」。バーカ。

子供の頃は、母が作ったイワユル「おふくろカレー」がカレーの中心であったが、父の転勤で東京に引

っ越し、成長するにつれて様々なカレーと出会って来た。本格的なインドカレー、タイ風カレー、欧風カ

レー、北海道のスープカレー。どれも好き!カレーだから好き!カレー蕎麦もカレーうどんもカレーパン

もカレーコロッケも好き!カレーは幅も広ければ、奥も深いのですなぁ。

思い出深い店がある。日本橋三越の斜め前にあったインドカレーの店にかつて長く通った。店名は特

に無く、蔦が絡まる2階建ての家に「インドカレー」とだけ書かれた看板があった。メニューは1種類の

ポークカレーとコーヒーだけ。値段も高く、行列必至なのだが、真っ黄色のシャビシャビしたカレーが妙

に旨くてタクシーに乗ってでも通ってしまう店だった。いつだったか、似ても似つかぬカレーを出す店に

変わってしまった時は「カレーの青春時代」が終わってしまったようで心底ガッカリした。札幌のスープカ

レーに夢中だった頃は、34日の滞在中5回スープカレーを食べていた。カレー屋が多く集まる神保

町に程近い山の上ホテルに「カレー合宿」を敢行したのは昨年だった。「新宿中村屋」のインドカリーは

かれこれ60年も食べているが、ちっとも飽きない。先週の火曜日は朝昼晩3食カレーだった。「カレー

があれば、彼は要らんよ」。なーんちゃってね。これからもカレー人生は続く。       

 猫はニャア、カレー食べへんよ。  ニャンで?

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