パクパク日記14年6月4週

               古都と世界遺産でつなぐチェコ周遊の旅も2週目となる

  聖三位一体柱 リトミシュルの赤ちゃん

6月 23日(月) チェコは晴れ         1コルナKe=約6円

朝 チェコ・ブルノ 「ベストウェスタン プレミア インターナショナルブルノ」 朝食ヴュッフェ

    

先週からチェコに来ている。世界遺産を見学しながら逆時計周りに地方を回り、昨日チェコで2番目の

大都市ブルノに宿泊した。市電が走る大通りから100mほどの距離があるにも関わらず、昨夜は市電

の走る音がゴットンゴットンと鳴り響いてムッチャ煩かった。その上、午前5時にアメフットチームの選手

から「今日の試合頑張るぞ!」の宣言メール。今晩7時から東京ドームで決勝戦なのだよ。勝てよ!!

 オロモウツのホルニー広場に立つ世界遺産の聖三位一体柱の最上部                      聖ヴァーツラフ聖堂

グラーツの郊外にある世界遺産はナゼか観ずにオロモウツ目指して出発。1時間半でオロモウツに到

着した。17世紀前半に行われた三十年戦争でスウェーデンに占領されダメージを受けたオロモウツだ

ったが、終結後再建されバロック建築の建造物が次々に造られたが、その一つが三位一体柱。2000

年これだけが単独で世界遺産に登録された。ホルニー広場からほど近いモーリツ教会には、チェコ最

大のパイプオルガンがあり、修復が終了したところだった。バスで5分程行ったところのモラヴィア地方

最大の教会聖ヴァーツラフ聖堂にはパイプオルガンが4つもあるのだった。さらにリトミシュルへ移動。

昼 リトミシュル 「ボヘミア」 ミックスサラダ、虹鱒のグリル ほうれん草添え、アイスクリームとシャー

ベット、生ビール小 70ke

  

  

           世界遺産のリトミシュル城                 城壁にはスグラフィット技法の壁画       城内では音楽祭のリハーサル中

  

リトミシュル城真ん前のビール醸造所でスメタナ誕生          広場のスメタナ像           商店で売られていた茄子

1時前にリトミシュルに到着してランチ。ここまで地方の古いレストランが多かったから、近代的にリノべ

ベーションされたレストランが随分新鮮だ。久々のお洒落なランチの後は、すぐ近くにある世界遺産の

リトミュシュル城へ。領主の元へ嫁いだスペインの妃ララ。そのララのために造られたのがこのリトミシ

ュル城なのだ。城壁はスグラフィットという技法で焼かれた8000もの壁画はどれ一つとして同じものが

無いそうだ。城の真ん前にはビール醸造所があり、ここで音楽家スメタナが誕生した。今はスメタナ博

物館になっている。城も博物館も見学するのが楽しみだなぁと思ったら、「月曜日は城も博物館もお休

み。見学は出来ません」って。今日が月曜日なんてずっと前からわかっているじゃないか。プンプン!

 プラハ 「ザ・オーガスティン」(自由食) グリーンピーススープ 210ke、仔牛のフィレとフォアグラ 

ブラックベリーソースとホワイトポレンタ添え 710ke、セントトーマスビール500t 120ke、

赤ワインモラビアカルビネソービニオン 240ke、カモミールティ 90ke   チップ130 

計1500ke 

  

  

広場にはスメタナの像が立つリトミュシュルの町をぶらついてからプラハに向う。そろそろアメフットの試

合結果を知らせるメールが来てもいいのになぁ。トイレ休憩中の午後4時(日本時間午後11時)ようや

くメールが来た。残り0秒で我がチームは同点に追いつき延長戦へ。タイブレーク2戦目先攻した相手

が3点だったのに対し、後攻めの当方QBがランで飛び込んでタッチダウン6点!激闘の結果午後10

時半過ぎ我がチームが優勝したそうだ。ヒヤヒヤもんだが、勝って良かった!午後5時半プラハ着。今

日から2泊する5ツ星ホテルの手前には天井が低いトンネルがあり、大型バスは入れない。近くの広場

で降りて徒歩でホテルに向った。夕食は自由食。T澤さんと2人でホテルのレストランで食べることにし

た。何だか疲れてしまったのと、このホテルのビール工場で造っているセントトーマスビールを飲んでみ

たかったから。ここでしか飲めないセントトーマスビールは黒ビール。う〜む、こういう味かぁ。グリーン

ピーススープと仔牛のフィレフォアグラ添えを食べて総額1500ke。これまでと桁が違って笑ちゃった。

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6月 24日(火) プラハは晴れ

 プラハ 「ザ・オーガスティン」 朝食ヴュッフェ+目玉焼きとソーセージ・ベーコン

  

5ツ星ホテルに泊まって嬉しいのは部屋が大きいとか水周りが快適とかいろいろあるが、美味しい朝食

にありつけることも大きい。このホテルのレストランはヴュッフェに加えて温かい料理は注文制だ。目玉

焼きにソーセージと言ったらベーコンまで付いて来た。ジュースは人参だった。朝から食べ過ぎである。

  

       プラハ城内にある聖ヴィート大聖堂    ムハの作品もある見事なステンドグラス    聖人偉人の像30体が並ぶカレル橋

  

            人気の聖ヤン・ネポムツキー像        ヴルタヴァ川越しに見るプラハ城          旧市庁舎と旧市街広場

  

          地下鉄に乗って新市街へ                  新しいテレビ塔にはレストランが

プラハ観光。私にとっては3度目となるが、プラハは美しい街だから何度でもいいよ。プラハ城。2千も

の数を誇るチェコの城の中でも規模も人気もナンバー1!なんつたって世界最大の中世の城としてギ

ネスブックにも載っているほどだ。場内に入って左手には聖ヴィート大聖堂。若きドイツ人建築家ペト

ル・パルレーシュが設計した堂々たるゴシック建築で見るものを圧倒する。中のステンドグラスの美しさ

も秀逸である。城内の建物は大統領府として使用されており、この日大統領がご在館だった。膝がガク

ガクする程長い石段を下りてカレル橋へ。長さ520mのチェコ最古の石橋で、両端には30体の聖人像

が立っている。橋を渡って旧市街広場へ。丁度12時で旧市庁舎天文時計を見上げるとカラクリ人形が

出て来たものの、アッという間に終了してしまったよ。さらにヴァーツラフ広場まで歩き、地下鉄に乗る。

昼 プラハ新市街TOWER PARK PRAHA 「OBLACA」 ポテトリークスープ、ポークテンダロイン

 クリーミーポレンタとほうれん草添え、チョイスデザート(パンナコッタ)、生ビール 70Ke×2杯、コ

ーヒー 70Ke

  

  

3つ目の駅で下車して地上へ。新テレビ塔にあるレストランでランチを摂る。地上66bのレストランから

はプラハの街が一望。昼は飲まない主義だが、午後はフリータイムだし、眺め良いからビール飲んじゃ

おっと。しかも2杯!アサヒビールのスタッフも来ているというプラハ市内にある醸造所のビールだった

が旨いねぇ。デザートはチョイス。皆さん大きなケーキを選ぶ中、私はパンナコッタ。これもデカカッた。

夜 プラハ旧市街 「STAROMESTSKA」(自由食 7人で) 自家製ポテ路スープ森のきのこ入り 

55Ke、タン・唐辛子のシチュウ・ラムステーキ・ミックスグリルなど7人でシェア、ピルスナービール

大、Master polotmave specialビール @250Ke

  

  

午前中だけで1万2千歩近く歩いたし、夜のコロンビア戦に備えたいので、午後は休憩しよう。3時過ぎ

ホテルに帰って夕方まで本を読んだりマニュキュアしたり。今晩も自由食なので希望者は2台のタクシ

ーで旧市街広場のレストランへ。「STAROMESTSKA」という店には日本語メニューがある。ビールの

種類も多い。先ずはビールで乾杯し、幾つかの料理をシェアして食べた。昨夜が1500keだったのに

今夜は250Ke。いやはやである。夜9時ホテルの部屋のテレビを観る。日本代表の運命の試合であ

るコロンビア戦である。あらら・・・映像が違う・・中継が始まったのはギリシャとコートジボワール戦・・・。

左手上の方に0−0と出ているのが、日本VSコロンビア戦のスコアらしい。他の局を探したが、そこも

同じ画面・・・。同時刻に行われるならヨーロッパチームが出る試合を、ってわけ。ガックリ。ギリシャがリ

ードして、日本も1−1になった時は「イケルかも」と思ったが・・・1−4の惨敗。これで終わっちゃった。

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6月 25日(水) 曇りのち雨

朝 プラハ 「ザ・オーガスティン」 朝食ヴュッフェ+オムレツ+トースト

   ホテルからプラハ城が見える

昼 プラハ 「UTRI ZLATYOCH」(自由食 1人で)オニオンスープ、スパゲティペペロンチーノ、アイ

スクリーム、カプチーノ、ビール小 @350Ke

  

  

                                 数多いビールが並ぶスーパーの売り場       チェコは人形劇が盛ん

帰国日の今日は出発の午後3時までフリータイム。昨夜最下位に終わったブラジルW杯を遅くまで観

ていたから、今朝はこぴっと寝坊して7時半起床。シャワー浴びて朝食に行くと皆さんもいらした。全員

お寝坊さんか。パッキングしてから町散策。ランチは古い造りのレストランへ。オニオンスープもスパゲ

ティペペロンチーノも美味しかった。ペペロンチーノはニンニクと唐辛子がたっぷり。雨が降って来た。

夜 ANA フランクフルト=羽田 ビジネスクラス機内食(和食)

  

プラハの空港で初日からずっとガイドしてくれたマルガリータさんに見送られる。「デクイ」(ありがとう)、

「ナスクレタノ」(さようなら)。ルフトハンザ航空でフランクフルトへ。フランクフルトでANA機に乗るため

ゲートを移動していると何やら賑やかな音が。ブラジルのどこかの都市に飛ぶゲートの前でドイツ代表

応援団がサンバを踊りながら気勢を上げていた。いいなぁ、強いチームは。ドイツはどこまで勝つのか

なぁ(なんてね)。2045分発ANA羽田。久し振りだから機内食は和食を注文。来る時「ウォルトデズ

ニーの約束」に刺激され、懐かしい「メリーポピンズ」を観た。「銀の匙」では吹石一恵がいい味出した。

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6月 26日(木) 東京は晴れ

朝 時差の関係でありません

昼 ANA フランクフルト=羽田 ビジネスクラス機内食(和食)

  

夜 四谷三丁目 「酒月」 お通し:マンジュシリシリ、ポテトサラダ 380円、アボガド納豆和え焼き海苔

添え 550円、煮込みミートボール 680円、枝豆醤油漬け 380円、特製タンカレー、生ビール

 2杯、麦焼酎ロック 3杯 @5300円

  

  

例によって、飛行機の中ではあまり寝ないまま午後3時頃羽田空港に到着。成田空港は第一も第二も

長く歩かされるが、羽田国際はこじんまりしているから、イミグレまですぐだ。みなさーん、お世話になり

ましたぁとタクシーに乗る。羽田空港からも定額タクシーを利用するから成田に較べて3分の1以下で

帰宅出来る。洗濯、メールチェック、郵便物チェック、写真の取り込みと帰国後の一連作業を終えたら、

飲みに行く店を考える。「酒月」ヤスコちゃんのところに行く。アボガド納豆和えを焼き海苔で巻いて食

べる。旨い!嬉しいことに特製タンカレーがあるんだと!彼女が作るカレーは実に旨い。久々である。 

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6月 27日(金) 曇り時々雨

朝 無し

昼 恵比須 「つばめグリル」 メンチカツランチ(ファルシートマト、ライス付き) 910円+税、フランクフ

ルトソーセージ1本 160円+税、持参のふすまパン

  

月に一度のアーユルベーダの前に恵比須ランチ。「つばめグリル」で大好物のメンチカツを注文して、

たまにはフランクフルトソーセージも食べちゃおうっかなぁなんて気になった。フツーはビールのつまみ

で注文するんだと思うけど、メンチカツのサイドメニューで(笑)。そうやってどんどん太っていればいい。

夜−1 四谷三丁目 「カルネヴィーノ」 (4人で) 鯛のカルパッチョ 2600円、帆立貝と車海老のソ

テー甲殻類ソース 2800円、イタリア産フレッシュポルチーニ茸スパゲティ 2800円、トマトソー

スとバジルの非常にシンプルなスパゲティ 2200円、カルネヴィーノの温かい肉(仔羊・黒毛和

牛・鴨)の盛り合わせ 2300円人数分、マンゴーと白桃のソルベ 800円、サッポロビール 600

円、白ワイン(グアルディオーラシャルドネ) 1万1000円、赤ワイン(CARMINGNANO2010T

ERREA MANO サービスで6700円に 4人で5万2000円

  

   

   

今晩は不美子の会の食事会である。来月1日からの不美子の旅の最終打ち合わせというのが名目だ

が、なーに、そんなもなぁ10分ほどで終了。気が早い私は、早くも来年の祭候補を出して合意を得る。

さぁ、あとは食べて飲みましょうや。以前この店は「エノテカ・ノーリオ」というイタリアンだった。ある時ご

主人が肉とワイン主体の店にしたい!ということで、その名もズバリ「カルネヴィーノ」に変更されたの

だ。コースはテーブルで全員同じコースを選ばないとイケナイというので、アラカルトをシェアすることに

した。料理はR子が、ワインは私が選んだ。満席のせいか、料理が出て来るのが遅くて全員腹ペコにな

る。「はようしてや」と催促すると、お詫びにと赤ワインがグレードアップされた。白ワインも赤ワインも実

に旨かった。料理は前菜とパスタはフツーだったが、肉の盛り合わせがとんでもなく旨かった。グッド!

夜―2 荒木町 「よつやこくている」 (3人で) ポテトサラダ 500円、レーズンバター 580円、ミック

スピッツァ 950円、生ビール(小)、麦焼酎

小S子さんは帰られ、大S子とR子の3人は2次会へ。ところが、当てにしていたバーはいずれも満杯。

「よつやこくている」を覗くと奥の個室が空いていた。ここに座るとまたいろいろ頼んでしまうのだよね。

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6月 28日(土) 雨 気温下ル

 卵サンドトースト

昼 曙橋 「CURRYBAR 気まぐれカレーセット(ジンジャーラッシー)、持参のふすまパン 900

  

8月の軽井沢のホテル予約完了。来週からの国内と来月の海外旅行中の薬をセットする。日数分朝昼

夜と11種類の薬とサプリメントを小分けして行くのだ。これがメンドーだが、旅に行きたいなら必要な作

業だし。雨の中をプラズマ治療院へ。内臓系では特に悪いところは無いと聞きホッとするが、足の浮腫

みがねぇ。治療の後新規のランチ店を探していると「食べログでは見つからないカレー店」とか「カレー

のお目-時が変わります」と挑戦的な看板が。何だかよくわからないがカレー好きだから入ってみるか。

いろんなスパイスを入れた豆乳カレーだったが別にカレーのイメージは変わらなかった。地下で面倒。

夜 荒木町 「おく谷」 お通し、茹で立て枝豆と空豆 650円、新物若布・トマト・オニオン 800円、茄

子の胡桃味噌炒め 700円、カレー大根 500円、稚鮎南蛮 850円、蟹コロッケ(半分オミヤ) 

800円、漬け物、生ビール、麦焼酎

  

  

午後からパクパク日記の作成。自宅にいる時間が短いのに、寝ている時間以外はほぼ書斎のパソコ

ンの前に座っている。こんな凄し方はイヤだよなぁと何千回も思っているのだが、止めてしまえば再開

は出来ないだろうし、止めるフンギリがつかないというか。雨が止んだようなので夜は「おく谷」に行く。

新物の若布とトマトとオニオンにオカカとドレッシングをかけた料理がメッポウ美味しかった。甲状腺に

は若布はイケナイと言われたけど、たまにはいいやね。蟹コロッケは1つをお土産にして貰った。そのコ

ロッケを持って帰ろうとしたら、また雨が降っていた。女将さんがビニール傘を出してくれて助かったさ。              

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6月 29日(日) 降ったり止んだり 午後激しい雷雨!

朝 無し

昼 家食 「おく谷」の蟹コロッケふすまドッグ、オニオンスープ、ヨーグルト、バナナ

  

朝は食べずに昼昨日オミヤにして貰った蟹コロッケとふすまパンでコロッケドッグを作って食べる。午後

3時頃から西の空がピカピカ光ったと思ったらゴロゴロドッヒャーン!都内でも浸水した場所があったよ

うだ。ゲリラ豪雨ってヤツ?最近こんな暴力的な雨が降って困るよ。パクパク日記6月1週作成終わり

アップ。今日6月4週最終日の日曜日というのに。こんなにガンバっても3週遅れってなかなかツライ。

夜 荒木町 「宮わき」 お通し:さくらんぼとトマトの白和え、いちじく甲州煮 400円、山科茄子煮 

700円、水茄子ぬか漬け 550円、大羽いわし焼き 1000円、鱧と新玉葱の玉〆 1800円、

生とうもろこしかき揚げ 1300円、冷ソウメン 900円、生ビール 500円×2杯、麦「兼八」ロッ

ク 600円

  

  

  

「さっきの雷と雨は凄かったわねぇ」なんて言いながら、夜は「宮わき」に行く。お通しのさくらんぼとトマ

トの白和えから始まって、いちじく甲州煮、山科茄子煮、水茄子ぬか漬け、生とうもろこしかき揚げと野

菜ばかりが続いた。ここらで蛋白質を。鰯の焼き物の後はグツグツと煮えたぎる鱧と新玉葱の玉〆が。

隣のお客達が「こちらにもこれお願いします」と。見ただけでなく、味もいいよ。珍しく冷たいソーメンだ。

                    _______________

【今週の振り返り】

チェコの信仰はというとカトリック23%、プロテスタント10%、ユダヤ教など数%で、何と60%くらいの

チェコ人は無宗教なのだそうだ。そもそも自然信仰が根強い土地柄だったが、ハプスブルグ家の支配

を受けるようになってからキリスト教が伝来したということも影響しているようだ。無宗教の60%の人々

も、クリスマスシーズンになると突然クリスチャンに。「なーんちゃってカトリック」が急増し、イブにはいそ

いそと教会に行ったりして。そういえば、子供のお宮参り&七五三と毎年正月には神道に、結婚式と毎

年のクリスマスはクリスチャン、死んでしまえば仏教にと早変わりする器用な国民がどこぞの国にいま

したなぁ。

その器用な国の国民が一番好きなことなんぞは思いもつかないが、チェコ人の一番好きなことと言え

ば「きのこ狩り」なのだそうだ。「きのこ狩り」という言葉を聞くだけで、チェコ人の目はピカーッと光り、

爛々と光が増す。子供の頃からきのこの勉強を始めて毒きのこを覚えさせられる。季節が近くなると新

聞はきのこの特集を組み、連日いろいろな種類のきのこの写真を大きく掲載する。それだけチェコ人の

きのこの関心は高く、知識も豊富なのだが、それでも毒きのこを食べて亡くなる人も毎年いるのだ。オ

ーストリアやイタリアでは採るきのこの量に制限がある。イタリアでポルチーニ茸を規定の2`グラムを

超えて採ってしまうと800ユーロの罰金が課せられるが、チェコでは採り放題。いくら採っても良いんだ

ってさ。チェコを訪れたのは4月、12月、6月といずれもきのこシーズンでは無かったからきのこ狩りに

熱狂するチェコ人を見たことは無いのだが、機会に恵まれたら、チェコ人が嬉々として採ったきのこをど

っさり入れた料理を頂いてみたいものだ。

チェコ人はきのこ狩りと共にクランベリーやブルーベリーを摘んで歩くのも山登りも大好きだとか。ちょっ

と問題なのは、チェコ人が山登りの服装でどこにでも行ってしまうこと。上下とも山登りスタイルに足元

は白バルキーソックスにサンダルでパリのお洒落な場所でも行ってしまう。ルーブル美術館で白バル

キーソックスにサンダル姿の男を見かけたら、それは必ずチェコ人なのだそうだ(笑)。犬好きでコーヒ

ー好きで、世界で一番ビールを飲んでいるのがチェコの人々である。

前回はチェコが生んだスポーツ選手についてちょっと書いた。今回は音楽家の話ね。チェコが生んだ

「国民的音楽家」と聞けば、誰でもスメタナと答える。チェコ国民楽派の創始者というわけである。ベドジ

フ・スメタナは月曜日に行ったリトミシュルで生まれた。父はリトミシュル城主のためのビール醸造者で

あったために彼が生まれたのは城の真ん前にあるビール醸造所だった。母は父の3番目の妻で、父フ

レントシェックの11番目の子供がベドジフだったが、何と初の男の子でもあった。この後母はどんどん

子供を産むのだが全員女の子。結果ベドジフ・スメタナには16人の姉と妹がいたそうである。日本は

かつて女児が誕生すると嫁入り家具を造るために桐を植える習慣があったと聞くが、チェコの場合は胡

桃の木を植えた。となると、父親フレントシェックは16本の胡桃を植えたのだろうか。スメタナの作品で

は交響詩「わが祖国」の第2曲「ヴルタヴァ(ドイツ語でモルダウ)」が夙に有名であり、今でもチェコとい

えば「ヴルタヴァ」のイメージが頭にこびりついている。

ベドジフ・スメタナの国民楽派を受け継ぎ、ボヘミア派と呼ばれたのがアントニン・ドヴォルザーク。肉屋

の長男として生まれ、肉屋を継ぐべく小学校中退して肉屋の修業に出たアントニンだったが、肉屋に必

要なドイツ語を学ぶ先生からヴァイオリン・ヴィオラ・オルガン演奏、和声楽など音楽理論まで学んでし

まったことから音楽家への道を歩み始めてしまった人である。私も大好きな作曲家の一人で、スラブ舞

曲とか「我が母が教えたまいし歌」とか交響曲8番とかクラッシック愛好者から「ドボコン」と呼ばれて親

しまれるチェロ協奏曲とかいいんだよなぁ。ドボコンのソロはロストロポーヴィッチが好きだなぁ。あんな

に美しい音楽を作るのに、ドヴォルザークの顔はゴツイ。彼の顔の写真はSブーの夫I東君にそっくり

だ。ついでに言うとドヴォルザークはタイヘンな「鉄ちゃん」で、大好きな汽車に揺られて思いついた曲

が、あの有名な「ユーモレスク」だった。好きこそモノの上手なれである。

チェコの音楽家には村上春樹さんが大ファンというレオシュ・ヤナーチェクがいる。そのヤナーチェクも

14人兄弟で10番目に生まれた。そしてグスタフ・マーラー!1860年チェコのカリシュチェ村で生まれた

ユダヤ人であったが、結婚のことを考えて37歳の時ローマ・カトリックに改宗している。私が考えるに、

ドヴォルザークと共にクラッシック史上極めて重要な音楽家だと思うのだが、ナゼかチェコ紹介の文章

にはマーラーは登場しない。マーラーは国の誇りじゃないのだろうか。15歳から学ぶために移ったウィ

ーンで主に活動したが、晩年はアメリカとウィーンを何度も行き来した。生涯出自のアイデンティティに

悩んだマーラーであったが、アメリカでドイツ人記者から国籍を問われた際、「ドイツ人」の答えを期待さ

れているにも関わらず、彼は「私はボヘミアンです」と答えたそうだ。ほらね、マーラーはチェコの人なの

だよ、チェコの。私はマーラーの交響曲5番が特別に好きだ。

チェコとは何のカンケーも無い個人的な話だが、「カレー」という言葉に反応することを抑えられない人

間である。ロダン作「カレーの市民」とか、タンカレージンのカクテルなんて食べるカレーとは全く別の語

彙であっても激しく反応する自分がいて恥かしい。それほどのカレー好きなのであるよ。チェコが輩出し

た人物を調べている時、パソコンのキーボード上の手が震える程の衝撃的な名前を見つけた。チェコ

人で戦時下逃れたイギリスで活躍した映画監督で代表作は「フランス人中尉の女」。その映画監督の

名も「カレル・ライス」。何て美味しそうな名前なんだ!羨ましい・・・。

               あたいはカレコ・ライス   じゃニャイ! 

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          * チェコ旅の始まりは  6月 3週 をご覧ください。