パクパク日記14年7月1週

          祇園祭の準備で忙しい京都の後は大阪松竹座で上方歌舞伎を観る

    祇園祭ももうすぐ  琵琶湖の鮎

6月 30日(月) 曇ったり晴れたり

 ヨーグルト、バナナ

昼 四谷アトレ 「TOKYOスープストック」 カレーセット(鶏と茄子のスパイシーカレー、伊勢海老のビ

スク、アイスコーヒー) 1130円、持参のふすまパン

    アフリカ某国の立派過ぎる大使館

1ヶ月前「祭りみたいなのやるからまた来な」と追い返されたアフリカ某国の大使館に今日もまた行く。

東京に暮らし始めて既に50年以上(!)経つというのに、未だに渋谷駅ではオロオロする。何てわかり

ずらい駅なのだろう。今日も東大生ばかりを乗せて井の頭線鈍行で池上へ。そこから暑いぞと文句言

いながら大使館へ。旅行会社のS谷さんが入口で待っていてくれた。手続きに行くと窓口には指紋を登

録する機械が。これで本人が来ないと行けないのか。銀行の英文残高証明やら写真やら書類を提出し

て待っていると「えー今日はシステムが不具合だから特別に指紋を取る作業は無しでいいよ」ってなこ

とを英語で係りが言っている。え〜〜?無しでもいいんだったら本人来なくてもいいじゃんよ!まぁそん

なことで後日ビザ入りパスポートは旅行社にお願いして、渋谷駅から四谷へ。明日からの関西旅の切

符を買いに。大人の休日倶楽部を利用すると緑の窓口で買わねばならないのだよ。ランチも四谷で。

夕方のお茶 日比谷 「プロント」 ウーロン茶 480

時間的にムリかと思ったが、銀座の画廊で今日から始まった個展をどうしても観たくてタクシーを飛ば

した。しかし、渋滞で時間切れとなり断念。逆に次の予定まで時間が余る。「プロント」の分煙はテヌル

イ。店に入っただけでぷ〜んとニコチン臭くて。薄暮の屋外席で多忙なビジネスマン達をぼーっと見学。

夜 日比谷 「アピシウス」 GOURMANDコース23760円(オリーブ、アミューズ:ホワイトアスパ

ラの冷たいスープと鶏肉のパテ、雲丹とキャビアの野菜クリームムースコンソメゼリー寄せ、鴨の

フォアグラのポワレ アリッサの香り蕪とそら豆添え、鮑と真鯛のオーブン焼きミキュイ 浅利と生

海苔のソース、国産黒毛和牛ロース肉のビトックアペシウス風、フランス産チーズのワゴンチョイ

ス、デセールのセレクション、アイスクリームとシャーベットのワゴンから 食後のフィナーレミニャ

ルディーズとコーヒー)、特製ケーキ(特別注文の)、ビール、白ワイン(ブルゴーニュ)、赤ワイン

(ボルドーとブルゴーニュ)

  

  

  

  

先週金曜日が長年カタカナ会社で働いたSブーの最終出社日だった。約30年のうち私の秘書を13年

も務めてくれた。そんなことで一番にお疲れ様会を開くのは私の役目だろうと、フレンチ好きのSブーの

ために「アピシウス」を予約した。蚕糸会館の地下にあり、凄い名画がさりげなく飾ってある贅沢な空間

である。アラカルトも魅力的だが、慰労会だから一番高いGOURMANDコースにいたしましょう。乾杯

Sブーはノンアルコールで)でして「長年お疲れさまでした!」。前菜。コンソメゼリーの海の真ん中の

ムースの中には雲丹とキャビアが詰まっているのだよ。旨いに決まっているっしょ。鼻血出そうな濃厚フ

ォアグラの後は鮑と真鯛のオーブン焼きミキュイ。浅利と生海苔のソースが実に旨くて、Sブーと「美味

しいね、美味しいね」とニマニマ笑って食べた。メインは国産黒毛和牛ロース挽肉を半生のステーキの

ビトック。濃厚なクリームソースをつけて食べる。うんまい!ここまでで相当満腹なのに、フレンチはメイ

ン料理が終わってからも凄い。チーズのワゴンがスルスルっと近づいて来て、次はデセールのセレクシ

ョンに目を奪われる。アイスクリームとシャーベットのワゴンもスルスルっと近づいて来て、ようやく終わ

るなと思ったらフィナーレミニャルディーズ!まことに罪深い。しかも、その間に私が特別注文した特製

ケーキまであるんだよ。Sブー「一切れ食べましょうよ」なんて言うが、「そのまま家に持って帰りなさい、

ダンナと2人で食べなさいね」。パリの「ギャラリー・ラファイエット」で買った記念品も気に入ってくれた。

                  ________________

7月 1日(火) 東京は曇り 京都は晴れ

朝 無し

昼 新幹線にて 駅弁と持参のふすまパン

  

午後のお茶 京都駅 「KOTO」 アイスコーヒー

7月度の京都(笑)。例年なら7,8、9月の夏3ヶ月はお休みする京都なのだが、大阪の松竹座に行く

ならついでに京都も行くか、と。駅弁選びはさんざん迷って選んだのだが、この選択は失敗だった。美

味しかったのは梅干だけ。「大人の休日倶楽部」の割引き切符だと適用される新幹線はひかりとこだま。

そのグリーン車はいつだってガラガラだ。京都駅に着くとすぐには改札を出たくなくなる。ナゼだろうな。

夜 京都 「北大路 おたぎ」 8640円お任せコース(柑橘類生搾り、新じゅんさいと雲丹とゼリーを載

せた冷たい茶碗蒸し、自家製豆腐の冬瓜摺り流し汁、イサキの香り焼き、朝採りきゅうりと椎茸の

胡麻和え、琵琶湖の小鮎塩焼き 木の芽酢で、石川小芋と牛タンの味噌味シチュウ、冷麦の蕎麦

の実入りぶっかけ、揚げ鱧と万願寺唐辛子、食事:炊き立て白飯・キュウリ漬け物・ちりめん山椒・

赤出汁、水菓子:ぶどうのゼリー寄せと蕨餅)、生ビール 2杯、麦焼酎ダブルロック 4杯 

@1万3960

  

  

  

  

地下鉄北大路から徒歩数分の「おたぎ」。5月末は「暑いから」とブショーしてタクシーで行ってしまった

けど、今夜はこんなに暑いのにちゃんと地下鉄+徒歩で店に向った。6時着。1番!しかも月替りのお

料理コースを「いの一番」に頂くんだもんねー。柑橘類生搾りの次に出た新じゅんさいと雲丹とゼリーを

載せた冷たい茶碗蒸しからして手が込んだ1品。自家製豆腐を浮かべた冬瓜摺り流し汁も旨い。練り

胡麻と煎り胡麻たっぷりの胡麻和えも好き!珍しい木の芽酢で食べる鮎はまるで琵琶湖を泳いでいる

ような姿で登場。芸術的であるよ。今月の馬場さんの遊び心は石川小芋と牛タンの味噌味シチュウで

発揮されたらしい。冷麦のぶっかけは蕎麦の実入りのカリカリした食感がたまらん。料理最後の揚げ鱧

と万願寺唐辛子はゴージャスだ。焼酎のつまみにもなるちりめん山椒は毎回お替り。ご馳走様でした。

                  _______________

7月 2日(水) 京都は晴れ 33度!

朝 無し

昼 京都大丸 「黄老」 ミニサラダ 216円、カレー風味の水餃子汁そば 1458

    コンチキチ・・・

これほど度々京都を訪れているのに、考えてみたら大丸デパートの食堂街には行ったこと無かった。こ

んなことでは「京都喰い倒し」という大目標の達成は覚束無い。行ってみた。ふ〜ん。店の顔ぶれは高

島屋の方がずっと上だなぁ。中華料理「黄老」のメニューにカレー風味の水餃子汁そばがあった。餃子

の皮までカレー味と書いてあり、カレー好きの私は心をワシヅカミされた。運ばれて来た汁そば。カレー

味のスープを飲んでみる。味薄い。カレーの味は・・・しない!皮までカレー味という水餃子を箸で持ち

上げたら餃子の小さな中身がツルンと滑り出た。皮厚い。カレー味全くしない!な、なんだよう、これ!

結局水餃子の皮は1個の半分食べただけですべて残し、麺も半分以上残す。不味くて空腹なランチ。

夜―1 京都・堺町通り御池下ル 「室町和久傳」 1万8千円のコース(黒茶、和久傳酒:青竹酒、長芋

羹と生ウニ・海ぶどう、あこうだいと冬瓜・芋茎の吸い物、お造り:シビマグロとノドグロ、琵琶湖の

若合う塩焼き 蓼酢、八寸:胡麻豆腐・鷹峰万願寺唐辛子・バイ貝・木の芽味噌・バチコ・さんど豆

など、岩牡蠣の天ぷら 実山椒醤油、食事:水茄子とキュウリの漬け物・炊き込みご飯、ちりめん

山椒・赤出汁、水菓子:枇杷・白桃・佐藤錦さくらんぼ、ささのか菓子希水、抹茶)、生ビール 800

円×2杯、麦焼酎「魔界」 900円×3杯 @2万3000円

  

  

  

  

ランチはガッカリだったが、大丸では気に入った素材とデザインの夏モノブラウスを何枚か見つけたの

で機嫌が良くなる。もうすぐ祇園祭とあって、京都の街には「コンチキチ」とお囃子のテープが流れてい

る。どこに行ってもコンチキチ、コンチキチ・・・・。だんだん耳鳴りしているような気分になる。昨日夕食

を食べた「おたぎ」の馬場さん始め、多くの優れた料理人を輩出して来た「和久傳」。「高台寺和久傳」

は敷居の高いお座敷だから1人で行くというワケには行かないし、京都駅に隣接する京都伊勢丹の11

階にある「京都和久傳」までは遠い。ということで街中にある「室町和久傳」を予約している。ここは「紫

野和久傳」も併設している。座敷もあるが9席あるカウンターに座る。真ん中の1万8千円のコースだ。

八寸に鷹峰万願寺唐辛子が出たことから料理長のF山さんとお喋り。F山さんは「おたぎ」の馬場さん

と同じ高校でサッカー部の先輩なのだそうで馬場さんを「和久傳」に誘ったのもF山さんだとか。岩牡蠣

の天ぷらに実山椒醤油を掛け回した一品がムチャ美味しかった。デザートはささのか菓子希水だった。

夜―2 京都祇園 「弥す田」 焼酎など

    Y子ママ作「大日如来像」

「室町和久傳」の場所なら真っ直ぐホテルに帰るべきだろうが、炊き込みご飯のオミヤも貰ったし、祇園

の「弥す田」に行くか。「こんばんわー」、「夢子はんお帰りやす」。もう何年も通っている店だがY子ママ

の趣味を聞いてビックリ!仏像作りですって!しかも作品を見せて貰ってさらにビックリ。大日如来像。

                  ______________

7月 3日(木) 京都も大阪も大雨!

朝 無し

昼 京都祇園 「原玄了 奥のカレー屋さん」 九条ネギカレー(サラダ付き) 1080円、温卵 108

  

九州に続いて関西地方は今日大雨。この雨前線には「晴れ女夢子」も勝てない。ホテルをチェックアウ

トして縄手通りのカレーカフェ「Ryoukaku」に行く。中に入ると何だか様子が変。「今取材を受けている

ので店は開けていますが本日は定休日です」。てっ!年中無休だとばかり思っていた。毎週木曜日定

休日なんですって。「原玄了本店にある奥のカレー屋はやっています」。ということで雨の中リュック背

負って本店へ。あそこはトッピングの種類が少ないんだよなぁ。3種の中から九条ネギカレーを注文。

午後のお茶 京都祇園 「タリーズ」 今日のコーヒー

遅い夜 大阪・ホテル日航大阪 「鉄板焼き 銀杏」 御堂筋コース(ミートローフの付きだし。カボチャ

の冷製スープ、温野菜、野菜サラダ、黒毛和牛フィレ80g、ライスデザート)8200円+フォアグラソ

テー2200円+黒毛和牛みすじ肉 2900円、ガーリックライス +1100円、生ビール 1050円×

2杯、麦焼酎1合 2200円  宿泊者20%サービス @1万5500円

  

  

  

JRで大阪に移動。地下鉄御堂筋線で心斎橋駅の真上にあるホテル日航大阪にチェックイン。ほどなく

して松竹座に向かう。地下鉄で一駅のみなみ駅というか、グリコの看板で有名な道頓堀のすぐ近くだ。

松竹座の毎年7月は「関西・歌舞伎を愛する会」。先月7ヶ月ぶりに復帰した松嶋屋(仁左衛門丈)だっ

たが、演目は「お祭り」でアッという間に終わってしまった。今月は昼夜大役を勤める本格復帰・夜の部

は藤十郎、翫雀、扇雀親子(芝居では息子が親で親が息子に!)による「沼津」に続いて、仁左衛門と

翫雀の「身替座禅」。千鳥足で朝帰りする山蔭右京の仁左衛門の表情が秀逸。品があって愛嬌があっ

て。やっぱりこの人がいないと日本の歌舞伎界は寂しい。お身体大事に活躍して下さい。3つ目は「豊

志賀の死」。死んだ豊志賀の幽霊を淡々と真面目に演じる時蔵が意外。新吉の菊之助とお久の梅枝。

三遊亭円朝を模した噺家さん蝶を演じた萬太郎もガンバッた。最後の孝太郎の「女伊達」は失礼してホ

テルに帰る。全部観ていると喰いぱぐれるから。「鉄板焼き 銀杏」の最後の客として入って行くと、「ま

たお会いしましたね」と去年も焼いてくれたシェフに声を掛けられる。夏の大阪歌舞伎の後はいつだっ

てここで鉄板焼きだもんな。一番安い御堂筋コースにフォアグラソテーと黒毛和牛みすじ肉を追加した。

こうゆう食べ方いつもやっていたっけな。1100円プラスしたガーリックライスは全部食べちゃいました。

                  _______________

7月 4日(金) 大阪は晴れ  東京は降ったり止んだり

 大阪・ホテル日航大阪 「弁慶」 和食ヴュッフェ 2800円

    和食だけのヴュッフェ

昼 大阪松竹座客席にて 「わらびの里」の弁当 

  

朝食は和食の「弁慶」に行った。和食レストランの朝食は、たいがい和朝食膳のセットメニューだが、こ

こは和食だけのヴュッフェなのである。大好物の焼き茄子がドカンとあったのでたっぷり頂いた。これだ

けで元を取ったような気分だ。満足感の高い朝食だった。昨日の大雨は止んだ。ホテルの真ん前にあ

る大丸の地下で弁当を仕入れてから松竹座の昼の部へ。「天保遊侠録」は勝海舟の父親の話だが、そ

の小吉を橋之助が達者に演じた。長男の国生が甥役をやったが、あまりの下手さに観る方が疲れる。

まぁ誰でも若くて下手な時代があるから、長い目で見ろということだ。この芝居はもっと上演されても良

い。「女夫狐」は「四の切」を素材にしている。翫雀、菊之助、扇雀が出演。そして待ってました!「寺小

屋」。松王丸に仁左衛門、千代に時蔵、武部源蔵は橋之助、戸浪に菊之助。仁左衛門丈は菅丞相(菅

原道真)を演じたら右に出る者がいないだけに、そのイメージが強すぎるかなぁ。昼食の「わらびの里」

のお弁当はそれひとつ美味しいものが無い珍しい弁当であった。さぁ、地下鉄で新大阪に出て帰ろう。

夜 舟町 「おちあい」 お任せコース(醤油豆、じゅんさい入り長芋汁、刺身盛り合わせ、和風しゅうま

い、イカの唐揚げ、芋鍋、完熟トマト)、ビール小、麦焼酎 @4500円

  

  

午後7時半東京駅着。帰宅してメールチェックしてから「おちあい」へ。何となくこの店に来ると、自然に

「ただいま〜」と言いそう。お父さんも、「今度はどこから帰って来たの」と聞くし。BS放送の野球中継を

チラチラ見ながら、あれこれとどうでも良い話題をお父さんと話しながら飲むと疲れが取れる気がする。

                   _______________

7月 5日(土) 雨のち晴れ    W杯準々決勝 ドイツ1対0フランス ブラジル2対1コロンビア   

朝 無し

昼 家食 サラダ、551蓬莱の焼売、551蓬莱の焼売ふすまバーガー、オニオンスープ、ヨーグルト

W杯準々決勝。ブラジル対コロンビアの南米対決。このW杯で6ゴールを決めたコロンビアの10番ロド

リゲス22歳の涙が清々しかった。勝者ブラジルの10番ネイマールは脊髄を骨折して途中退場。これ

からの試合出場は絶望的となった。開催国ブラジルはベスト4まで来たから一応のメンツは立ったね。

反則出場停止のキャプテンとエースのネイマールを欠いて戦うのはタイヘンだろうが。朝飯抜いた昼食

は昨日新大阪駅売店で買って来た551蓬莱の焼売をふすまパンに挟んで。豚マンは買わなかった。

夜−1 舟町 「山灯」 (2人で) 6千円の特撰コース(前菜5点盛り:金時草のお浸し・アボガド・アス

パラ巻き・いわし煮・川海老揚げ、結びキスの清湊仕立て、お造り:鯛とカンパチ、鮎のカダフィ巻

き揚げ、米沢牛ロースと熟成肉ステーキ、粕漬け甘鯛酒蒸し枝豆ソース、稲庭ソーメンと海老や無

花果トマトの薬味、マンゴーとライチのシャーベット)、生ビール 2杯、麦焼酎 @1万2千円

  

  

  

午後はパクパク日記の作成に精を出す。在宅時間が少ないのに、寝ている時以外はほとんどパソコン

の前にいる生活ってどうよ、って感じ。フランス南西部とパリの旅は美味しかったなぁ、と思い出しなが

ら。夜はSイチローと「山灯」へ。彼はたいていの店の場所を覚えないから、いつも私のマンションロビ

ーで待ち合わせて一緒に行くのだ。個室の座敷に入ると、隣には小さな子供複数人連れの2家族が入

った模様で、それはそれは賑やか。店長のW邊さんが「土曜日はファミレス状態」と言っていた。4320

円の山灯コースでもたっぷりの量なのに今日は特撰コース予約してしまったから食材も豪華なら量もま

たどっさり。2人で必死に食べた(笑)。今日の主な話題は「Q&A」。Sイチローの質問に私が答える。

夜―2 舟町 「Twenty Graund」 山崎ロック 

                 _______________

7月 6日(日) 曇ったり晴れたり  W杯準々決勝 アルゼンチン1対0ベルギー 

                                            オランダ0対0コスタリカ PKオランダ

朝 家食 551蓬莱の焼売ふすまドッグ、オニオンスープ

昼 歌舞伎座座席にて 「梵」のビーフサンド(食べたのは4分の3) 1050

  

7月歌舞伎座昼の部。亡き勘三郎が得意にしていた「夏祭浪花鑑」の団七九郎兵衛を海老蔵が、勘三

郎団七九郎兵衛の時は笹野高史が演じた義父の義平次を市川中車、お辰を玉三郎という賑々しい顔

ぶれだ。一寸徳兵衛の猿弥は精一杯やってもギリギリか。海老蔵には勉強して貰うとして、中車の義

平次は結構いい。憎らしいインゴウ爺役だからなぁ。昼食は「梵」のビーフサンド3切れ。マキコ1切れ。

夕方のお茶 東銀座 「カフェベローチェ」 アイスコーヒー 200円

夜 東銀座 「琳 流石」 (3人で) お通し:おぼろ豆腐、小皿コース(蕎麦味噌、板わさ、厚焼卵、ニシ

ン煮つけ、鴨ロース、ズッキーニ、とうもろこし天)1800円、茄子のうま煮、蕎麦サラダ 1000円、

水茄子丸ごと、油揚げ香味屋黄いしる味 700円、柚子大根漬け物 500円、山葵海苔 400円、

食事:かけうどん 1000円、海老かき揚げ天ぷら 700円、紅赤ビール 800円、生ビール、麦焼

酎ロック 3杯  3人で26000

  

  

  

昼の部は午後3時頃終わり、遅れて来るA先生を待って一旦解散。汗だくだくで銀座の町を歩き、「カフ

ェベローチェ」でアイスコーヒーを注文した途端にマキコからメール。「A先生の用事が早く終わったので

午後4時前から東銀座「琳 流石」で飲み会が始まった。日曜日の早め宴会である。蕎麦味噌始め6、

7点がつく小皿コースがお得。前回食べて気に入った蕎麦サラダが相変らず旨い。銀座の蕎麦の名店

「流石」のちょっとカジュアルな姉妹店で、蕎麦以外にうどんもある。〆はそれぞれが蕎麦やうどんを注

文。種モノが好きな私はかけうどんに揚げ立ての海老かき揚げ天ぷら。旨い!こんなにゆったり飲んで

食べて帰宅してもスタートが午後4時前だったから8時過ぎ。今週の振り返り書いてパクパクをアップ。

                _______________

【今週の振り返り】

昨年10月の歌舞伎座の舞台を終えて、仁左衛門は予定されていた11月12月の舞台を降板した。右

肩腱板断裂の手術を受けるためだと後日発表された。仁左衛門丈の大ファンで、松嶋屋の舞台を熱い

視線で観続けていたつもりだったから、腕を上げるのも難しいほどの激痛を堪えて舞台を続けていたと

聞いて本当に驚いた。息子の孝太郎は「強い痛みで引退せざるを得ないかと思った」と後日語った程

だ。そんな状態では演技どころではないだろうに、観るものに微塵も感じさせないプロの姿勢に改めて

感じ入った。勘三郎を、続いて團十郎を失った歌舞伎界は新しい歌舞伎座が完成しても寂しさが滲ん

でいたが、同じ昨年8月納涼歌舞伎で大役を演じた三津五郎も9月に膵臓癌の手術を受けて長い療養

生活に入った。そこに松嶋屋の降板と休演だったから、歌舞伎ファンは深い深い溜息をついて空を見

上げたものだ。

それからの歌舞伎界。中堅、若手の努力はもちろんのこと、ベテラン勢では吉右衛門と菊五郎がカラダ

を張って踏ん張った。あまりの頑張りに、このお二人まで倒れられたらどうしようと不安になった程だ。

お二人だって決して若くはないのだから。今年4月、三津五郎が7ヶ月ぶりで家の芸である「寿靭猿」で

復帰した。良かった、良かった。三津五郎丈は、亡くなった勘三郎とことの他仲が良かったそうだ。友を

奪った病を克服してご本人は二人分の喜びを感じられたのではないだろうか。        

歌舞伎座劇場内に置いてある毎月の公演チラシを見るのが楽しみ。そろそろ復帰される頃ではないか

と新しいチラシに松嶋屋の名前を探すのだ。ようやく「片岡仁左衛門」の名前を見つけたのは6月公演

のチラシだった。昼の部「お祭り」鳶頭役。しかも孫の千之助君が若い者を踊る嬉しい共演だ。千之助

君は仁左衛門長男である孝太郎の長男で、未だ14歳の中学生だが小さい頃から才能がキラキラして

いて、仁左衛門との「連獅子」でも祖父に負けない堂々とした踊りっぷりで喝采を浴びたし、2年前だっ

たか小学生ながら「千之助の会」を開催して大物ぶりを発揮した。私見だが、次か次の次の仁左衛門

は千之助君が襲名するのではないかと密かに予想しているのだが。

閑話休題。「お祭り」は歌舞伎舞踊で、これまでも多くの役者が復帰する時かけられた演目だ。耳の病

い等から復帰した平成23年秋、勘三郎が踊ったのも「お祭り」だった。幕が開いて暫くすると大向こう

から「待ってました!」と掛け声がかかり、「待っていたとはありがてぇ」と鳶頭が客席に返すのがお約束

となっている。十八代勘三郎丈は復帰したものの、半年後に別の病を得て一昨年暮れとうとう亡くなっ

てしまったが。仁左衛門は平成5年の一年間大病のため休演した。翌年の1月歌舞伎座公演で「お祭

り」を踊り、続いて7月大阪中座、12月京都南座でも踊って見事復活を遂げた。先月6月の舞台を観て

嬉し涙にかきくれた私であったが、十数分で終わってしまうからやはり物足りない。松嶋屋完全復活を

見届けるには7月松竹座で行われる「関西歌舞伎を愛する会」に行かねばと大阪に向かった。松竹座

は仁左衛門復活を待ち詫びるファンの熱気に溢れていた。やっぱりこの人がいなくっちゃ。夜の部、昼

の部を観て「片岡仁左衛門完全復帰」の大きな安堵に包まれて帰京した。

歌舞伎を観るためだけでも、年間40回近く劇場に足を運ぶ。去年の3月までの3年間は主に新橋演舞

場であったが、今は新しい歌舞伎座が主だ。他にも浅草公会堂だの国立劇場だの、京都南座、大阪松

竹座、博多座などに行く。面白いのは、劇場ごとにお客の特徴があること。新橋演舞場と博多座では、

靴を脱いで床に敷いた新聞紙の上にちょこんと両足を置いた高齢のご婦人を何人も見かけた。歌舞伎

座にはそんな人はいないなぁ。大阪松竹座では、初日の夜の部は3列目の一番通路に近い席だった。

私の席から見えた紳士3人が靴を脱いでカーペットにそのまま足を置いていた。「それはたまたまだよ

な。3人いたけどそれは偶然だ」と思うことにした。翌日2日目、同じような席に座って眺めてみると、こ

の日は紳士2人が靴を脱いでカーペットにそのまま足を置いていた。こんな風に劇場の客それぞれ個

性があって面白い。

                             ボクはねぇ、だいたい裸足なんだニャ

バックナンバーのトップへ      夢子倶楽部のトップに戻る