パクパク日記14年9月3週
「エアフラ」ストライキで帰路はタイヘン!スコットランド独立せず
花の街イヴォワール
ジュネーブ
9月 15日(月・敬老の日祝日) フランス・スイスは晴れ
朝 フランス・タロワール 「オーベルジュ・デュ・ペール・ビーズ」 コンチネンタルブレックファースト
週末以外は質素なコンチネンタル朝食
「オーベルジュ・デュ・ペール・ビーズ」 さよならアヌシー湖
こんな山がニョキニョキと
オーベルジュの正面玄関前には、お客のこんな車がズラリと。さすがです
先週からイタリアで2軒、フランスで1軒滞在して来たルレ・エ・シャトーとも今日でお別れ。昨日の朝の
ようにアヌシー湖を眺めながら優雅な朝食をとレストランに行くと、今日のような平日朝食はコンチネン
タルなのだそう。ジュースに果物砂糖煮、パン、コーヒー。私が大手を振って摂るのはコーヒーだけだ。
イヴォワールは「フランスの最も美しい村」の一つであり「花の村」コンテストでも何度も優勝している
マダムの盛大な見送りを受けて、と書きたいところだが、実際のところマダムは数台のポルシェやベン
ツなど高級車で出て行く常連(たぶん)らしい客の見送りで忙しいのだった。さよなら、アヌシー湖。バス
はロトワールを後にして、イヴォワールに向かっている。サヴォイア公にも愛されたイヴォワールはレマ
ン湖畔の村で、「レマン湖の真珠」とも呼ばれるそうだ。それにしても「真珠」って表現された場所は世界
あちこちにありますなぁ。ネーミングは陳腐でも、イヴォワールは「フランスの最も美しい村」の一つであ
り「花の村」コンテストでも何度も優勝している。散歩すると10分で一周してしまう程小さな村だが、どこ
の店も家も競うように美しい花を咲かせていて、それを見て歩くだけで楽しい。お天気も良くて最高だ!
昼 フランス・イヴォワール 「LA VIEILLE PORTE」 サヴォイア風サラダ、イベリコ豚ロースト ス
タッフドピーマンとクロケット添え、生クリーム乗せ2色アイスクリーム、エスプレッソ 2.7ユーロ
三日月型のレマン湖畔には花時計やイギリス公園がある。大噴水は140mまで水を噴き上げる
レマン湖を見下ろしながら、まずます美味しいランチを食べる。サヴォイア風サラダはチーズを包んで
揚げたものが付いていた。スイスのジュネーブに向う。ジュネーブはスイスの最西端の都市で、総面積
の大半はフランスに囲まれている。だから使用言語もフランス語である。先週の振り返りにもちょっと書
いた通りサヴォイア公国の一部であったが、プロテスタントの一派である改革派の拠点となって1536
年独立する。宗教改革を行ってジュネーブ共和国として宣言した時代もあった。ルソーはこの町で生ま
れた。現在国連の諸機関が置かれている。レマン湖名所の大噴水が140mまで水を吹き上げていた。
夜 スイス・ジュネーブ 「LA PERLE DU LAC」 カワカマスのテリーム 季節の野菜添え、鯛のフ
ィレ レモンバターソース、ストロベリータルト、ビール(旅行会社のサービス)、赤ワイン 8ユーロ
×2杯、白ワイン 8ユーロ
レマン湖に面したケンピンスキーホテルにチェックイン。そうそう、レマン湖を英語で言うと「ジュネーブ
湖」って言うのですって。ヘンなの。希望者は添乗員のH原さんと散歩に出かけられた。私はこうゆう時
参加したタメシが無い。協調性が無いっつーか、自分勝手っつーかね。その代わり、一人でカメラ担い
で湖畔を撮影散歩。でもお天気が今一で良い写真は撮れなかった。お天気頼みなんですよ、私の写真
は。夕食はバスに乗って眺めの良いレストランで。ここなら間違えないだろうと思ったが、やっぱりバス
のドライバーは私らを下ろす場所を通り越してしまった。Uターンして、私らは通りを渡ってね。この人今
夜イタリアのアオスタまで帰るのだが、我が家に辿り付けるだろうか。レストランに誰もいないと思ったら
今日は定休日のところ無理やり開けて貰ったのだそうだ。鯛のフィレとデザートがとても美味しかった。
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9月 16日(火) スイス・ジュネーブは晴れ
朝 ジュネーブ・グランドホテル・ケンピンスキー 朝食ヴュッフェ
今日は帰国日だ。5時に起きてシャワーを浴び、パッキングして6時にはバゲジダウン。私は仕事が早
い。時々だけど。アイパッドでニュースをチェックすると、驚くべきニュースが。「エアフランスのパイロット
が昨日からストライキをしていて、今日16日はストライキの規模を広げる。60%以上が欠航となる見
込み」・・・。私ら今日エアフランスでパリに飛び、そこでやっぱりエアフラで成田に向かうんだぞ。どうす
るんだ!朝食に向うと添乗員のH原さんが疲れた顔で走り回っていた。結論から言えば、10人はバ
ラバラになるが帰れる。それもH原さんが深夜3時空港に行かれて奮迅の努力の成果。H原さんあり
がとう&お疲れ様。4つに分かれ、私はミュンヘン経由で羽田空港へルフトハンザに乗って帰るのね。
ところでケンピンスキーの朝食は豪華だ。スクランブルエッグにトリュフがのっていた。日本で地震!
昼 ジュネーブ空港 スイスエアラウンジ スープなど
さよなら、アルプス!
夜 ルフトハンザ航空 ミュンヘン=羽田 ビジネスクラス機内食(和食)
フランクフルト経由で成田、フランクフルと経由で関空、ミュンヘン経由で羽田、今夜パリ1泊する人とわ
ずか10人なのに4グループに分れることになった。添乗員のH原さんはフランクフルト経由で早い便に
乗られた。ミュンヘン経由組は空港で4時間以上待ってルフトハンザ機に搭乗したが、乗り継ぎ時間が
短いのに出発が遅れてやきもきする人も。でもミュンヘンはコジンマリしたシンプルな構造の空港だし、
セキリィティチェックも無いハズだから大丈夫だよん。ほら、間に合った。羽田行きに乗ってヤレヤレだ。
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9月 17日(水) 東京は晴れ
朝 ルフトハンザ航空 ミュンヘン=羽田 ビジネスクラス機内食(和洋食)
パリ経由のエアフランスなら朝8時半に成田に到着予定だったが、ミュンヘン経由ルフトハンザは1時
間半遅れの午前10時過ぎ羽田に到着。一緒に帰って来た3人の一人はこれから広島へ、2人は横浜
と川崎にお住まいなので却って喜んでおられた。タクシーで帰宅する途中、添乗員H原さんから電話が
あった。彼は成田空港に着いて他のお客さんを送ってから羽田空港に来られた由。添乗員は大変だ。
昼 荒木町 「洋食たか」 バーグカレー(ご飯半分) 1050円
昼近く帰宅。洗濯物を放り込んで洗濯機を回したら着替えてランチだ。さんざん栄養たっぷりの食事を
して来たのに、「マイストマック」はガッツリランチを欲しがっておる。太ったって知らないジョー。何を今さ
ら。ぷってなもんだ。「洋食たか」のバーグカレーにしよう。店の前をウロウロしている後姿を「宮わき」さ
んに見られていたらしい。ここは荒木町だから誰に見られても不思議はない。ご飯半分にして下さい!
夜 荒木町 「おく谷」 お通し:煮物、おく谷風お任せサラダ 850円、タイ風つくね焼き 700円、新さ
んまの肝漬け焼き 850円、カレー大根 500円、塩辛チャーハン(小)、生ビール 2杯、麦焼酎
@6320円
イタリアから大事に持って来た瓶モノの荷造りをする。プチプチ何枚もで刳るんで透明テープベタベタ貼
って。開ける方も大変だと思うけど、割れてしまったらオジャンだから。次は出かける前にほぼ作ってお
いたパクパク日記8月3週をアップした。これでようやくインスブルックから夢子は帰って来たことになる。
夕食は「おく谷」に行く。大入り満員だ。お任せサラダは野菜たっぷりでいいねぇ。奥谷さんのカレーに
は定評があるが、タイ風〇〇っていうエスニック風の料理も見逃せない。さんまの肝漬け焼きも旨い!
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9月 18日(木) 晴れ
朝 家食 卵トーストサンド、オニオンスープ
昼 荒木町 「ちゃんぽん酒場 匠」 長崎ちゃんぽん 750円(麺小−50円、具大盛り+50円)
明日はI親ビンのお誕生日なのでささやかではあるが、プレゼントをお送りした。11時半来客があった。
マンションのロビーでお会いする。電話では何度かお話したことはるあるが初対面だ。書類に日付けを
記入しながら、ふと今日がカタカナ会社の入社記念日であることに気がついた。新卒で入社した出版
社を早々と退社し、1ヶ月程の失業期間を経ての中途入社だった。あれから44年経ったんだなぁって。
遅くなったランチは新規の店。夜は酒場になるらしいが昼はちゃんぽん屋。う〜む「火の国」の方が上。
夜 荒木町 「やくみや」 お通し:れん根のピリ辛煮、ポテトサラダ 500円、出汁豆腐 500円、無
花果の胡麻だれ 700円、やりイカ大根煮 800円、九条ネギと地鶏の卵とじ 900円、いぶりがっ
こクリームチーズ 500円、冷たい煮麺 700円、尼ビーりゅ 2杯、麦焼酎 2合 @7800円
仲間由紀恵さんが田中哲司氏と結婚したそうだ。随分年上の田中氏が「私には過ぎた女性で・・・」なん
てインタビューで言っていた。謙虚過ぎるんじゃないの!それより私はスコットランドの独立問題の方が
関心がある。住民投票の結果が気になって仕方ない。夕食は「やくみや」。涼しくなったらポテトサラダ
が売れるようになったとか。結構である。無花果が好きだ。胡麻ダレかけると最高だ。2個食べたい!
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9月 19日(金) 晴れ 湿度低い! 住民投票の結果スコットランド独立せず
朝 家食 「やくみや」のポテサラふすまドッグ、オニオンスープ
昼 曙橋 「天ぷら荘司」 ランチ定食(鯵フライ、カボチャのそぼろ餡かけ煮卵添え、五目煮豆、冬瓜煮、
漬け物、ご飯、わかめ味噌汁) 1080円
曙橋のプラズマ治療の帰り、「てんぷら荘司」でランチ。奥さんの出産で止めていた人気のランチ定食
であったが、若いスタッフ加入によって再開。実に久々に頂いた。これだけの品数で1080円は本当に
お値打ちである。今日は湿度が低く、曙橋からダラダラとした新坂を上っても汗もかかず快適。今挨拶
されたのは某バーのマスターだわ。スコットランド独立問題の住民投票結果がまとまった。案外の票差
がついて独立反対派多数。しかし、経済の中心地グラスゴーでは賛成が上回った。あそこはスコットラ
ンド色が濃いからねぇ。ガキンチョ・キャメロン首相はは「ボクがずっと首相というわけじゃないし」って
夜 荒木町 「の弥七」 9千円コース(焼き胡麻豆腐、盛り合わせ三段前菜:白イカとウニの老酒漬け・
よだれ鶏・黄ニラ湯葉巻・揚げピータン甘酢漬け・チャーシューと腸詰め・とうもろこしなど、天草の鱧と
松茸のしゃぶしゃぶ 食べるラー油とポン酢で、鰹とチーズ芥子和えエゴマの朝鮮漬け、根室秋刀魚
杭州風温燻と天津甘栗のかき揚げ、茄子の唐煎り、桃のシャンパン漬け、炊き立てご飯と紅麻婆、生
ザーサイ漬け物、マスカットと杏仁豆腐)、サッポロ黒ビール 680円、麦焼酎「河童九千坊」ボトル
3200円 2人で2万497円
7月10日に「ソーメン屋」跡に出来た和中華の店が話題である。外観はまさに小料理だね、とか和食そ
のものが出るらしいよとか、夜はコースしか無いんですってとか・・・荒木町界隈ではそんな会話が。じ
ゃ、一回行ってみっか。NY帰りのオジョーを誘って今夜。9千円のコースを予約した。明るい店内はテ
ーブル席10席、小さなカウンター2席。満席だった。焼き胡麻豆腐でコースが始まると、次は三段前菜
が漆塗り三段お重で登場。蓋を開ける度に嬉しい小さな驚き。どれもとても旨い!よだれ鶏を食べれば
ここのご主人がどれほど中国料理の腕があるかわかろうというもの。かと思えば、3つめはお鍋がしゅ
るしゅると用意され、松茸と鱧鍋。真っ向からの和食だ。松茸に鱧だもの、旨いに決まっておる。メイン
らしい茄子の唐煎りや紅こんにゃくを入れた紅麻婆を食べて驚くのは、中国料理(四川)としての美味し
さが十二分にありながら、不思議なことにほとんど辛くないのだ。これなら辛いモノ大の苦手のR子だっ
てパクパク食べられるぞ。オジョーをして「生涯食べた杏仁豆腐の中で最高!」と言わしめたデザート
の杏仁豆腐を含めて、初「の弥七」は衝撃的であった。父上のお店が「風車」だから息子は「の弥七」。
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9月 20日(土) 曇り 湿度低し!
朝 無し
昼 家食 「やくみや」のポテサラふすまドッグ、オニオンスープ
早起きしたので、「花子とアン」は7時半からBSで観た。放送も残り少なになったせいもあり、ドラマは
大団円を迎えて長年の懸案事項がバシバシと片付いて行く。行方をくらましていた兄やんは姿を見せ
たし、兄やんとオトウは仲直りしたし、ついでに兄やんと醍醐さんは一緒になったし。解決が早いねぇ。
夜 舟町 「仙水」 (2人で) 9千円お任せコース(小松菜ときのこといくらの和え物、お造り:カツオ・焼
き霜鯛・イカ、秋刀魚の肝焼き、愛知の銀杏、鯛と卵豆腐の揚げ出汁、甘鯛の丹波蒸し、もずく酢、
冷たい稲庭うどん)、+穴子天ぷら、生ビール 2杯、麦焼酎ボトル 2人で3万6420円
午後3時から東京オペラシティで男性合唱団「ジョリーラジャース」のコンサートが始まった。団員にH堂
のK井さんがおられる関係からコンサートにお邪魔するようになってもう何年になるだろう。会場はどん
どん立派になって、ここ数年は東京オペラシティの大ホールだから凄いものだ。構成は3部構成で、1
部「思いよ、水面を渡れ!」として湖や海に関連する楽曲。4曲目の「オー、ソレ・ミオ」を堂々と歌い上
げたA食金太郎さんのソロが素晴らしかった。2部は「フォスター歌物語 没後150年に寄せて」として
「夢路より」や「草競馬」など5曲。3部は「忘れない、大切なものを」。「恋するフォーチュンクッキー」はも
ちろんAKB48のヒット曲だが、これを結構な年代のオジサマ団員が踊りながら歌う姿は、気の毒とい
うか痛ましいというか。歌い(踊り)終わって皆さん息が上がっていた。ベースのNHKアナウンサーK沼
さんの巧みな司会で会場は楽しい雰囲気に溢れ、来年も来ることを約束させられる。皆さんお仕事お
忙しいのによくもここまでと毎年ながら頭が下がる。素晴らしいハーモニーでした!コンサートが終わっ
てからH賀さんと「仙水」に行く。今日のコースでは秋刀魚の肝焼きと甘鯛の丹波蒸しが美味しかった。
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9月 21日(日) 晴れ 湿度低し!
朝 家食 「ニッシン」のスンドウブチケ、ふすまパントースト、バナナ、ヨーグルト
昼 恵比須アトレ 「新宿中村屋」 彩り野菜サラダ 360円、蟹カレー 1080円−小ライス54円
月に一度の恵比須ランチ。先月気に入ったので、「新宿中村屋」の蟹カレーを注文する。「辛くしてね」と
言い添えて。「中村屋」名物のチキンが入ったカリーライスに比べる随分安いが、これ美味しい!機嫌
よくアーユルベーダに行ったのだが、ここでゲェ情報。さ来月から池袋に行くの?恵比須じゃなくて?
夜 荒木町 「宮わき」 お通し:万願寺とうがらしジャコ炒め、青菜と油揚げの煮浸し 600円、酒肴三
種盛り 750円、天然ぶり塩焼き 1200円、松茸のフライ 1600円、毛蟹 2000円、煮麺、生ビー
ル 2杯、麦焼酎ダブルロック 2杯 @9600円
本屋と雑貨の店に寄ってから2時アーユルベーダ、帰りは新宿小田急デパートへ。トルコに行く前買い
忘れた黒シャツを受け取りに行っただけなのに、ナゼか別の店でいろいろ買っている太ったお婆さんが
いた。私によーく似ていた。帰宅したら6時過ぎになっちゃった。それから洗濯してと。「宮わき」に電話
をしてみると満席。空くまで待たされ(家でね)店に着いた時は8時半を過ぎていた。天然ぶり塩焼き旨
し、松茸のフライも旨し。さてと〆の素煮麺に何をのっけて食べるかなと毛蟹を思いついたのだが、余り
に立派な毛蟹が登場しておおいに慌てる。煮麺にのせる前にしっかり味わわねば。ゼータクに旨い!
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【今週の振り返り】
英国エリザベス女王の誕生日は4月21日。1926年生まれだから、今年88歳におなりだ。しかし、女
王の公式誕生日というものが他にあり、6月の第2土曜日がそれ。毎年女王ご本人とロイヤルファミリ
ーが参加するバッキンガム宮殿からホワイトホールまでパレードが華々しく行われる。5年前、好運なこ
とにこの女王陛下誕生祝いパレードが行われる日ロンドンに居合わせたのでウヒョウヒョと出かけて行
った。ブルーの鮮やかなスーツを纏われたエリザベス女王陛下はあの時83歳でいらしたが、思ってい
たより小柄でいらした。軍隊の行進の3番目には赤のタータンチェックのスカートみたいな制服を纏った
スコットランド部隊。彼らのバグパイプを奏でながらの行進に不覚にも涙がチョチョビレてしまった。この
国ではスコットランドってなかなかに複雑だからなぁ、と思いを馳せた涙だったのか。
英国=イングランドと思ってしまいがちだが、イングランドとウェールズとスコットランド、そして北アイル
ランドが連合したグレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国。これが、つまり英国だ。イングラン
ド人はゲルマン民族系のアングロサクソン人なのに対し、ウェールズ人、スコットランド人、アイルランド
人はケルト系だ。89人の歴代王を持つスコットランド王国だったが、300年以上前イングランドと連合
合併してグレート・ブリテン連合国となった。ではあるが、現在でもイングランド人を外国人と考えるよう
なスコットランド。スコットランド銀行は女王陛下ではなく、スコットランド出身作家ウォルター・スコットの
肖像のポンド紙幣を発行している。中央政権の権限を大幅に委譲されたスコットランド自治政府とスコ
ットランド議会を持っている。北海油田は地元のスコットランドを素通りして中央政府を潤すばかりだし、
富の地方格差は広がる一方。鉄の女サッチャーには人頭税とかで一番にイジメラレたし、今のキャメロ
ン首相もキライ。やっぱり独立しちゃおうよ!ってことで、今週木曜日の9月18日スコットランド独立住
民投票が行われたわけさ。直前には独立賛成派が有利という見方も出ていたが、結果は反対業が5
5%と票差がつくことになった。
スコットランドが独立しないことに、女王陛下も、必死で独立しないよう求めたキャメロン首相も、それに
EU首脳陣も大いに安堵しただろうが「安堵の溜息」はたぶん世界のあちこちでつかれたと思われる。
例えば、スペインではオリンピックが開かれたバルセロナが州都のカタルーニャ自治州と食の宝庫であ
るバスク自治州。イタリアでは水の都ヴェネツィアが州都のベネト州。ベルギーでは北部フランドル地
方、デンマークのフェロー諸島なども独立を求めているのだ。ここには書かないけど、世界にはもっと深
刻に独立したい地域や人々がいる。熱い視線を注いでいた関連地域の反対派はスコットランド独立住
民投票の結果に安堵し、推進派はおおいに落胆しただろう。スコットランド独立となれば、次に続こうと
虎視眈々と狙っていただろうにね。ヨーロッパに限って言えば、EUとして一つに纏まろうとする力と、そ
れぞれが分離しようとする力。どっちがいいのか。私には難しくてよくわからないけどさ。そうそう、元ノ
ルウェー領で独自の文化を持つシェトランド諸島はスコットランドからの独立を求めているそうだけど、
これはどう考えればいいのだろう。コリーによく似ているが、より小型なシェットランド・シープドッグはシ
ェトランド諸島が原産だよん。今日の話題とは関係ないけどね。
オレはシェットランド・シープドッグじゃねーぜ
* 旅の始まりは 9月 2週 をご覧下さい。