火曜日から緊急入院するというとんでもない年末に!
寝たきりだったクリスマ😿 イブに食べ損なった北京ダッグ😢
12月 21日(月)晴れ
朝 無し!
昼 無し!
おやつ シャインマスカットとみかん
昨日は39度超えだった! 命の葡萄
夜 無し!
真夜中に異常を感じた。全身が大きく震え、寒くて仕方が無い。凍えそうだ。身体の震えを止めよ
うと力を入れるから全身が凝りでバリバリだ。唇もワナワナと震え、歯もガチガチ。もしここに誰かいても
喋ることはムリだろう。罹ったことは無いが、マラリア瘧になると出る症状という悪寒戦慄ってヤツか。熱
もかなり高そうだが、とにかく寒過ぎてベッドから出て隣室に体温計を取りに行く気にはならない。
そんな悪夢のような数時間を過ごして、朝方7時過ぎに震えが止まった。はぁ〜クタクタだぁ。枕元の
受話器を上げて、朝食と昼食をキャンセルする。判断能力を失うほど苦しいのに、私はご飯のことをシッカ
リ考えていたらしいのよ。それから気を失うように眠りに入る。午後1時半頃目が覚めて、ふと思
い出す。今日は月曜日。昨日作っておいたパクパク日記を更新しないとイカンなぁ。ベッドから下りよう
と脚を床につけた途端激痛が走る。な、な、なんだ、この痛みは!それでもヨロヨロと壁や家具を伝い
歩きしてやっと書斎へ。途中で体温計を見つけて熱を測ると38,4度だった。朦朧としているのに
パクパクは奇跡的にアップ出来た。その時K岩から御殿場ランチ情報の平和なLINE。朝から何も食べてい
ないと書くと、すぐ医者に行けと心配してくれるが、何もする気が起きずシャインマスカット数粒とみかん
を食べてまたベッドに倒れ込む。夜目が覚めた時熱を測ると39、3度!激痛が走る左脚を見てみると、
ありえない程に真っ赤に腫れ上がって素人考えでもコロナでは無いと思うが、何なのよこれ!無酒日
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12月 22日(火)晴れ 夕刻緊急入院することになっちまった😢
朝 みかん1ヶ
昼 無し!
隣の病院に連れて行かれる
夜 聖路加国際病院 病院食(若鶏胡麻だれ焼き、焼き葱、小松菜の山葵和え、切り干し大根、さ
つま芋甘煮、玄米)
何とか食べた久々の食事
眠りながらも、このまま自然に治ることは無いだろうと観念する。熱は下がったとしても、左脚
の腫れと痛みは尋常ではない。何かの悪い病気なのかもしれない。今日も食事を断ったことから
フロントから電話があった。体調が悪いならクリニックスタッフを部屋に行かせましょうかって。お願いしま
す。やがて完全防備姿の看護師さんが部屋に来られ、脚を見た途端、「あぁたぶん〇〇ですね。
救急外来に行きますのですぐ支度して下さい」とテキパキ。暫くして車椅子に乗せられ、隣の病院
へ。午前10時だった。それからたくさんのドクター、看護師の皆さんが入れ替わり立ち替わり採
血したり、血圧測ったり、痛む脚をジロジロ観察したり、点滴したり・・午後4時過ぎ、ドクターの
一人が「夢子さん、お疲れ様でした。検査と診察終わりました」と言うのでやっと帰れるのだ
なと思ったら「じゃ、緊急入院しましょうか。一応1週間、目途かな」ゲェッ!緊急入院?そ、
そんなぁ。「で、私は何の病気なんですかぁ?」「難しい字を書く蜂窩織炎と言う感染性の皮膚
病です。大丈夫、感染性でも移りませんから」「ほうかしきえん?」ナンジャ、それ、初めて聞い
たよ。また車椅子で住まいの部屋に連れて行かれ、30分で入院の準備。慌てたのでスマホ充電コード
など大事なものをいろいろ忘れてしまったが。午後5時過ぎ8階の個室(この病院はすべて個
室)に入る。これから毎日4時間おきに一日6回抗菌剤の抗生物質の点滴を受けねばならない。
午後6時から点滴開始。次は午後10時だ。胸には心電図を測る装置がつけられたので、まる
で重病人のような様相だ。夕食が来た。美味しく無いし、食欲もあまり無いのだが、この2
日間ほぼ絶食だったのでムリヤリ食べる。玄米は2口で降参。長い検査疲労でウトウトする。無酒日
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12月 23日(水)晴れ
朝 聖路加国際病院 病院食(赤魚塩麹漬け焼き、甘酢生姜、茄子しぎ焼き、玄米、味噌汁)
牛乳はキライです!ここの玄米も
昼 聖路加国際病院 病院食(ミートソーススパゲティ小、蕪とベーコンコンソメ煮、キャベツとコーンサラダ、オレンジ)
観に行く予定だった「不滅の旋律」😢
夜 聖路加国際病院 病院食(八宝菜、烏賊の七味風味、トマト中華風サラダ、玄米、パイナップル)
午前2時、午前6時に抗生物質の点滴。採血もされたらしい。あれだけ高かった体温はかなり下が
ってはいるようだが、頭のどこかに霞がかかったような感じ(いつもそうだろ!)で思考能力が停
止している。それでもスマホの充電コードを持って来なかったことずっと気になる。昨日甥のヒカルに「こ
れから入院するよ」と短い電話をしただけだ。その他連絡が必要な人に入院したことを知らせたり、
入院中のアポイントをキャンセルしたりするには充電コードは不可欠。アレコレ考えた結果、住まいのフロントに電話
をして私の部屋から充電コードを探して持って来てくれるよう依頼の電話をした。「いいですよ」っ
て。有難い!助かります!個室だから洗面・シャワー・トイレはいつでも使える。しかし、ベッドを降りて
2歩歩けば浴室に行けるのに、その2歩の距離が遥かに遠いのだ。左脚を床につけただけで激痛
が走る。両脚を見比べると、左脚は膝から下が真っ赤っかでビカビカに光りながら右脚の1,8倍
に腫れている。どんな痛さかと言えば、私の左脚を指先がチンチンに熱い百人から同時に両手でツネら
れている感じ。昨日は看護師さんに支えられ、今日は杖のお世話になって、イテテ!イテテ!の大騒ぎ
だった。シャワー室にはシャワー椅子を入れて貰っているから何とか入れた。パジャマレンタルもやっている洗
濯屋さんが部屋を回って甚平スタイルのパジャマを置いて行ってくれた。着替えてホッとする。今日の午
後は赤坂シアターで公演中の「不滅の旋律」を観に行く予定だった。稲垣吾郎ちゃんと剛力彩芽出
演で大作曲家ベートーヴェンの生涯をテーマにした舞台だ。誰かに行って貰おうと手配するヒマも無かっ
たからチケットを無駄にしてしまった。代わりに車椅子に乗せられて心電図を取りに行った😢それ
にしてもここの病院食旨く無いなぁ。入院者が楽しみにする食事じゃないのが悲しい。無酒日
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12月 24日(木)晴れ
朝 聖路加国際病院 病院食(鯵紐の、ブロッコリー揚げ煮浸し、玄米、味噌汁、飲むヨーグルト)
朝10時過ぎ、8階から9階の個室963に移動。倍の広さになった
見舞客も付き添いもいないから無駄だけど大きな冷蔵庫や応接セットもある。シャワー付きバスタブも完備
昼 聖路加国際病院 病院食(麻婆豆腐、モヤシナムル、ピーマンおかか炒め、玄米、みかん)
夜 聖路加国際病院 病院食(チキンクリームソース、温野菜、パスタ、ミモザサラダ、トマトコンソメスープ、野菜ピラフ、苺
とリンゴ)
病院食も一応クリスマスイブディナーのつもりのようだ
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今夜は某ホテルの中華レストランの個室で「中華でクリスマス」ディナーのハズだった。メンバーから美味しかった!と嬉し悔しい報告が😢
一昨日は夕刻緊急入院したので空いている病室にとりあえず入ったが、一つ上の9階に広めの病
室が空いたので入るかと聞かれた。入りまーす!お願いしまーす!寝たきりではあっても、せめ
て広々した空間で過ごすくらいは自分に許してもいいじゃないか。荷物を纏めて貰って936号室
へ。おうおう、明るいし、広いし、バスタブ付きだしいいじゃんよ。パンフレットみたら一日差額ベッド
代6万6千円!ギョエっ!ま、いいじゃん。コロナなんてのが無ければ間違いなく海外旅行中だった
ろうし、それくらいの贅沢は許可することにした。担当医のM先生がやって来る。まぁ何て気さ
くで話がわかりやすくて面白い先生なんだろ。しかもかなり饒舌。お喋りっちゅうことだす。こ
うゆう先生だと話すだけでも病気が良くなるような気がする(あくまでも気がするってことです
が)。入院時最悪だったある数値が劇的に良くなった(未だ悪いんだけど)と励まされた。ヨシ、
頑張るぞ!旨くない病院食も別料金を支払えば特別食があることを知って申し込む。私はどこに
いてもより快適に過ごそうと努力するのだよ。今日はクリスマスイブ。随分前から私が計画した「中華
でクリスマス」のディナー当日だ。皆さんに辞退されても困るので私の入院欠席は内緒にして甥ヒカルにメッセ
ージを託した。ディナーの始めにメッセージを読み上げて貰い、予定通りいつもの翠玉ディナーコースと北京ダッ
グ1羽を別注文、お酒は好きなものをどうぞ!皆が美味しく食べている姿を想像しながら、病院
食のクリスマスイブディナーを泣きながら(真っ赤なウソだよん)食べて静かなクリスマスイブを過ごす。無酒日
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12月 25日(金)晴れ
朝 聖路加国際病院 病院食 特別洋食朝880円(オムレツ、ハム、サラダ、ロールパン、フルーツ、飲むヨーグルト、コーヒー)
今日から有料の特別食に切り替える
昼 聖路加国際病院 病院食 特別和食昼1760円(鯛の蕪蒸し、筑前煮、ほうれん草の胡麻あんか
け、ご飯、(塩辛い)味噌汁、りんご)
味噌汁が飛び上がるほど味が濃い特別和食
夜 聖路加国際病院 病院食 特別和食夜1760円(豚の塩麹漬焼き、隠元胡桃和え、海老陣笠里
芋煮、漬物、ご飯、(塩辛い)吸い物、パパイア)
お吸い物が飛び上がるほど塩辛い特別和食
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今夜は某ホテルの和食レストランの個室で「和食でクリスマス」ディナーのハズだった。メンバーから美味しかった!と嬉し悔しい報告が😢
入院4日目。長いと思った一日が、徐々に時の過ぎるのが速く感じて来る。人間は慣れの動物だ。
しかし、蜂窩織炎による左脚の腫れと痛みは相変わらずで果たして入院1週間の来週月曜日退院な
んて出来るのだろうか。私が医者なら「ダメだね、こんな状態では。だいたいこの痛みでは歩けな
いでしょうに」って冷たく言うだろうなぁ。ハァ〜。この病院では一人の入院患者に担当医、副担
当医以外に3人の研修医がつく。研修医は4ヵ月ごとに各科をぐるぐると回るのだそうだ。この研
修医の先生方は熱心なのかヒマ(ってことは無いだろうが)なのか、朝7時半頃に病室にやって来て
は「どうですか。脚見せて」と仰る。「いいですよ、私の左脚は見世物ですから、どうぞ」と憎た
らしいことをほざいてパジャマズボンをまくる私。この後も時間に関わらず何人も来られるので、「自
分はホンマモンの見世物じゃないか」という意識が芽生えて(大袈裟な!)来る。予定では昨日からパレ
スホテルに宿泊することになっていた。ここで2泊して昨日は中華、今日は和食で連日友人達を招待し
てクリスマスを祝おう(正確に言えば、クリスマスをダシにして単にご馳走を食べよう)という計画は見事にオ
ジャンになった。しかし、一緒に食事する予定の友人達にはそのまま計画を実行して貰ったのは昨日
も今日も同じ。今夜は和食レストランの個室で「和食でクリスマス」をやって貰っている。今日の友人達はつ
いこの前私と京都や由布院で一緒に食事をしたメンバーだから、その時の料理と比較しながら食べた
らしい。う〜む、それじゃあ「和田倉」さんも気の毒だったわなぁ。朝は880円、昼と夜は1760円
の別料金となる特別食だが、確かに器は立派だ。食材も少しだけ豪華。しかし、味付けがねぇ、感
心しないのよ。特に昼食の味噌汁、夕食のお吸い物はほんの一口飲んだだけで飛び上がる程の塩辛さ
で、毎回下膳に来られた方にタラタラと文句を言う私である。「こんな塩辛いもの飲めるかい!」無酒日
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12月 26日(土)晴れ
朝 聖路加国際病院 病院食 特別洋食朝880円(ラタトイユと卵のココット焼き、サラダ、ロールパン、飲むヨーグ
ルト、コーヒー)
昼 聖路加国際病院 病院食 特別和食昼1760円(牛肉甘辛野菜巻、洋野菜の吉野煮、菊花酢味
噌かけ、ご飯、漬物、(塩辛い)味噌汁、フルーツ盛り合わせ)
夜 聖路加国際病院 病院食 特別和食夜1760円(メカジキバター焼き、茶巾湯葉、ほうれん草七
味和え、ご飯、漬物、(塩辛い)吸い物、フルーツ盛り合わせ)
入院していて一番お世話になるのは看護師さんである。こちらの病院は2交代制で日勤は朝8時か
ら午後4時半まで、夜勤は午後4時から翌朝8時半まで。朝ご飯を食べ終わった暫くすると日勤看
護師さんが病室に挨拶に来られる。名札もつけられているが、小さな白板に自ら名前を記入される。
「あら、今日も日勤はあなたなの?」なんて顔馴染みになる方も。午前10時、午後2時の点滴、
食事前の血糖値計測、必要なら食事直前のインシュリン投与、検温、血圧計測、酸素量測定などを数回、
患者の入浴の際の準備と使用後の浴室清掃、昼食配膳・・。夜勤に比べて日勤は楽なのかと思った
ら、何度か担当してくれたHさんは神奈川県のご自宅を出るのは午前5時45分なのだそうで。頭が
下がります。夜勤の方も長丁場でタイヘン。私は一日6回の点滴だから、午後6時、10時、真夜中の午
前2時、朝の6時と4回も担当するのだよ。しかもチンチンに熱くなっている私の左脚は冷やさねばな
らず、大型冷蔵庫の冷凍室で凍らせているアイスノンを布で刳るんで数時間ごとに交換せねばならない。
仮眠休憩する時間も僅かにあるらしいが、ナースコールが鳴れば何時でも病室に駆け付ける必要があるか
ら全く休む時間など無い夜もあるようだ。夜中に病状が悪化するなんてこともあるからね。連続勤
務16時間以上になるということだよなぁ。分かってはいるつもりだったが、今回身近でお世話に
なってつくづく大変なお仕事だと感じ入った次第である。患者はヒマだから、一挙手一投足を観察し
ているように感じる(正解です!)のもイヤだろうねぇ。中には看護師さん一人ひとりの性格分析
までしちゃっているしね💦 看護師さんありがとう!特別食でもちっとも美味しく無いぞ!無酒日
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12月 27日(日)晴れ
朝 聖路加国際病院 病院食 特別洋食朝880円(スクランブルエッグとハム、サラダ、ロールパン、飲むヨーグルト、
フルーツ、コーヒー)
昼 聖路加国際病院 病院食 特別和食昼1760円(温蕎麦、魚介の天ぷら、蕪の酢の物、リンゴ)
毎週日曜日のランチは麺類なのだそうだよ。今日は天ぷら蕎麦。 私の代わりにK岩が「23階の笑い」を鑑賞
夜 聖路加国際病院 病院食 特別和食夜1760円(豚肉の味噌漬け焼き、春菊の柚香おろしかけ、
車麩と野菜煮、ご飯、漬物、(塩辛い)吸い物、りんご)
入院6日目。入院していて困るのは入浴と洗濯物だ。入浴は幸い個室だから好きな時いつでも入る
ことが出来る。洗濯物はどうか。40年前に亡くなった母は、間もなく死ぬほど病状は悪化していた
のに共同洗濯場で毎日下着も寝間着の浴衣もすべて洗濯し、亡くなった時母の洗濯物は着ているも
のだけだったという信じられない思い出がある。母は娘の私が逆立ちしても敵わない鉄の意志を持
った人だった。昨年兄嫁は長く入院したが、その間兄は週に2回病院に通って洗濯物を引き取り、
洗濯した物を届けていた。この病院は、超便利な洗濯屋さんが毎日病室を回って来るから便利だ。
新しい甚平スタイルパジャマを届け、使用済みのパジャマと洗濯物を引き取って翌日洗って届けてくれる。
しかもその値段が信じられない程安いのだよ。パジャマ上下で240円、長袖Tシャツ240円、下着150
円、バスタオル80円、靴下いくらだと思います?40円ですよ!40円。あまりの安さにカンドーして涙チョチ
ョビレる。こんなに安いのなら、住まいは隣のビルだから退院してからも病院まで来てこの洗濯屋さ
んにお願いしたい。今日の午後1時半から三茶にある世田谷パブリックシアターでニール・サイモン作三谷幸喜演
出の「23階の笑い」を観る予定だった。とても楽しみにしていたお芝居だ。私はムリでもチケットを無駄
にしたくない。大S子さんに問い合わせると、今日からスキーに行くのだそうで。K岩に聞くと「行
きまーす!」そのためには病院までチケットを取りに来て貰わねばならないのだが、彼女はそうせずに
済む方法をトライする。私が撮影して送ったチケットの写真から読み取った主催会社シスカンパニーに電話し、
事情を伝えて現物切符が無くても入場出来る方法を聞き出した。その結果、チケット購入した時記入し
た私の電話番号、使用チケット会社、チケットの券面写真(コピー)があれば仮チケットを出してくれるとの答え
を貰ったとか。凄いね、K岩の行動力は!私なぞすぐ諦めてしまうのに。今でも彼女から教わるこ
とは多い。舞台の感想は不景気な年末に観るには相応しいとても心温まる物語だったそうだ。この
病院の日曜日の昼食はいつも麺類なのだとか。毎日日曜日にしてくれー!配膳されて「わーい!」
と言ったのは今日が初めてだった。魚介の天ぷらを温蕎麦にのっけて食べる。午後M先生がいらし
て、明日の退院は諦めなさい。その代わり大晦日退院ってことでどうよ、と言われる。楽しみして
いる大晦日からのホテル滞在もOK。但し、その時も左脚の腫れと痛みは十分に残っているだろうから、
ホテルから毎日点滴に通院することも有り得るというのが条件だよ、ですって。合点承知之助!無酒日
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【今週の振り返り】
考えてみれば、今回は5回目の入院となる。最初は30代半ばだっただろうか。勤務先で若い頃から
重責を担わされ、働き過ぎで年中寝不足でストレスに満ちた生活を送っていた頃だ。平日は徹夜や半徹
夜もある勤務で、やっと休みになれば結婚披露宴に主賓として招かれた。多い時は月に7回の結婚
式に出ることもあり、常に主賓スピーチを依頼され、披露宴の最後には「愛の讃歌」を歌わされるとい
う言語道断の仕打ち(って言いたい!)を受けていた。しかも私が32歳の時に母が亡くなり、脳溢
血の後遺症が少し残った父の面倒も見なければならなかった。無理に無理を重ねているうちに、午
後になると微熱が続く症状が出てK病院に検査入院することになったのが最初だ。次兄の親友Tさ
んの弟さんケンちゃんがK病院に勤務していた関係でお世話になった。荷物にサントリーのオールドのボトルを
隠し持っての入院だった。寝しなにグビッと飲もうと思っていたのだが、何せ検査入院だから寝て
いる間に採血されたりするので油断もあったものではない。アルコール検出されてしまうかもしれないと
心配で飲めない。そんな事情でなかなか寝付けず、数日寝ていない!何とかしてくれ!とケンちゃん
に訴えた。睡眠導入剤が処方された。目を瞑ると即刻眠りについた。翌日「お陰で熟睡しました」
と報告すると、ケンちゃん先生涼しい顔で「よく眠れるんですよ、あのビタミン剤」結局1週間の入院
検査では続く微熱の原因はわからなかった。
それから暫くして転地療養を勧められて、兄嫁の実家がある長野県上諏訪市のC病院に入院した。
C病院の院長夫人と兄嫁のお母さんが女学校時代の同級生という関係だった。個室を希望すると、
洋室は空いていないということで、最初は和室の個室に入った。東京では和室の個室なんて絶対
無いと思うけどね。私が信州の病院に入院したということで、どっと見舞い客が押し寄せた。出
張扱いで真夏に信州に行く口実が出来たというワケで、金曜日とか月曜日は必ず東京から見舞い
客が来るのだ。問題は、病室が和室個室で、西向きだから眩しさを避けてカーテンを閉めていること。
薄暗い畳の部屋に布団が敷かれそこにパジャマ姿の私が寝ている。そこに「こんにちは〜。お邪魔
しま〜す」と花束片手に入って来る男一人・・・そ、それはマズイ図なんじゃないかぁ?なんです
よね。暫くロビーで待って貰い、着替えた私とその辺を歩きながら暫し喋って見舞い終了というスタイ
ルを取ることにした。もちろん洋室個室が空いたら即移動しましたけどね。
翌年の夏、またそのC病院に入院した。その時も個室だったが、洗面所は共有だった。毎朝のよ
うに顔を合わせるオバさんがいた。信州弁丸出しで大きなダミ声で喋る人だった。「アンタ、もう嫁に
行っているだかい。えぇ?未だ?じゃ、ちょうどいいじゃん、うちの息子と会ってみるといいだ
よ。気に入るだよ、きっと。息子は今嫁さんを探しているでね。アンタならいいわ。そのうち紹介す
るでね、楽しみに待っとるといいわ」と一方的に言うだよ。困ってしまうずら、こうゆう状況。
そのうち「今週の土曜日にうちの息子病院に来ることになったでね、息子来たらアンタの部屋に連れ
て行くでね」ゲエー!そんなワケにも行かないので、病院と相談の上土曜日の午前中退院することに
し、兄嫁のお母さんに手配をお願いして療養は奥蓼科のホテルで続けることになった。その土曜日の
朝食後、クダンのオバさんに私は挨拶をする。「今から退院します。お世話になりました。息子さん
によろしくお伝え下さい」と頭を下げた。クワバラクワバラなのであった。
4回目の入院は、本郷にある国立病院だった。ケンちゃん先生が、K病院から出身の病院に帰って
いたのだ。この時は子宮筋腫の手術を受けたから2週間程の入院だっただろうか。当時はバリバリ
のヘビースモーカーだったから、術後2日目から遠い喫煙所に壁を伝わりながらソロソロと歩いて行った。咳
をして傷口が開かないよう毎晩痰を切る水蒸気を口に当てているのに、煙草を吸いに行くため日
に何回もナースステーションの前を歩いて行く患者にナースは呆れていた(に違いない)。退院すると留守宅
で友人達が快気祝い宴会の支度をして待っていてくれた。久々にビールを一口飲んで「しょっぱ
い! このビールはキッコーマンが作っているの?」
昨年、次兄も兄嫁も三鷹にある医大の付属病院に入院した。「あの病院で出る病院食が美味しくて
ね。夫婦で今も美味しかったね、と思い出しているのよ。入院したことのあるお友達もそう言っ
ていたわ」と兄嫁。亡くなってしまったが、信濃町駅前にある某医大の付属病院に入院していた
甥夫人のM千代さんはグルメだったが、出される病院食を「美味しい」と褒めていたそうだ。私が
会員になっている四谷メディカルキューブには、有名フレンチ「オテルドミクニ」が運営する「ミクニマンスール」が最上
階に入っていて、人間ドック受診者用のレストラン以外にも入院している患者の三食病院食を提供して
いる。海外旅行で知り合ったある方は地方在住なのに、ここの病院食が魅力と四谷メディカルキューブ
で手術を受けて入院されたと聞いた。「だって、毎食ミクニさんの食事が出て来るのよ、病院なの
に」と目を輝かせて私に話をされた。患者にとって入院生活はツラい。退屈だ。気が滅入る。そ
んな中で美味しい食事があれば、とても大きな楽しみとなる。是非「病院食革命」のつもりで
取り組んで貰いたい。どうせ入院するなら、医術の腕が良いのは当然としても、食事が美味し
い病院が人気になるのは必定である。病院経営の大事なツボは美味しい病院食だ。
美味しいご飯をお願いニェ
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