パクパク日記24年11月2週

              火曜日隔離外れて自由の身に。木曜日からガンツウクルーズ

 

    「桃花源」酸辣湯麺  ガンツウ間出航まもなく

 

11月 11日(月)曇ったり降ったり

  石破茂氏103代首相に選出される

朝 明石町自室 ケータリングA定食(カマスの一夜干し焼き、納豆、カリフラワーおかか、ご飯、味噌汁、飲む

ヨーグルト、キウイ)770円、納豆220円、超高級梅干し、Sブーから貰った洋梨(ドワイアンヌ・デュ・コミス)

 

  

 

昼 明石町自室 ケータリングA定食(きしめん、味付卵と野菜の煮物、牛蒡の胡麻和え)、洋梨(ドワ

イアンヌ・デュ・コミス)

 

  

 

夜 明石町自室 ケータリングA定食(あぐー豚のハンバーグ、湯葉と野菜の煮物、蟹のみぞれ和え、プルー

ンと杏の紅茶漬け、ご飯、お吸い物、マスクメロン)1870円、味っ子みかん

 

  

 味っ子みかん食べ終わりました

 

昨日目出度く退院したのだが、発症してから10日経過しないうちは、他人に移す可能性があるから

大人しく家に閉じこもっていろ!ということで閉門蟄居状態だ。それでも病院と違って我が家だから

デスクトップ型のパソコンも使えるし、食事も弁当ながら「ダイニングルーム」から運ばれて来るから美味しいの

でそう不自由は感じない。お弁当のご飯にダブル納豆をかけて食べるというのがムチャ食べ難いことも

発見。そんなん発見してどないするねん、って感じであるが。Sブーから頂いた洋梨がいい具合で熟

れていたので食後に食べる。昔から洋梨やラフランスは大好きだ。どこにも行けないのだから書斎のパソ

コンの前に座り、せっせとパクパク日記を作成する。イタリアに行っていた8日間と帰国後の体調不良期間

と入院していた日々を合わせると約2週間のブランク。これを取り戻すのはかなりの期間かかるなぁ。

それにこの隔離状態が外れたらすぐ出かけることにしている。それもかなり長く。どうするんだろ

ね、アハハ。ま、昔は2ヶ月遅れなんて結構あったからそう気にしなくてもいいね。問題は自慢の記憶

力も最近かなり衰えているから思い出せないってことだ。ま、イイ加減に書けばいいか。うんそうだ。

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11月12日(火)曇り

  元横綱北の富士関死去(享年82歳)

  晴れて感染隔離解除!!!娑婆の空気を吸えるぞ!

朝 明石町自室 ケータリンクA定食(鰯のみりん漬け、はんぺんと野菜の煮物、江戸菜のくるみ和え、

ご飯、味噌汁、飲むヨーグルト、パイナップル)770円、納豆220円、超高級梅干し

 

  

 

昼 銀座博品館「桃花源」酸辣湯麺1300円、フルーツ入り杏仁豆腐770

 

  

 酸辣湯麺  か、か、辛い!!!

 

夜 明石町「しゃぶ禅」3人で)お造り3種盛り2750円、黒毛和牛赤身肉・岩中豚食べ放題コース

9075円、生ビール980円、麦焼酎ボトル6800円  3人で43350

 

  

 

朝食は8時半にケータリングで運ばれて来ることになっていた。然るに850分になっても来ない。フロ

ントに問い合わせてみた。「ケータリングのご予約は昨日の夕食まで承りましたが、今朝と昼食は予約頂い

ておりませんが・・」「はぁ?今日の昼食までお願いしたでしょ。すぐ持って来てね!」ガチャン。す

ぐ電話がかかってくる。ケアスタッフだった。「ユメコさんは昨日で隔離期間終了しました。よってお食事は

ダイニングルームでお願いします」って。今日の昼まで隔離期間かと思っていたのにビックリだ。慌てて準備

してダイニングルームに行ってみると「あらっ!今ケータリングの担当がユメコさんの部屋に伺っていますよ」何

だかわかんないよぉ〜。部屋に戻ると、これまでのお弁当ではなく食器にちゃんと入った朝食が運

ばれて来るところだった。食事のことはともかく、本人と施設に隔離期間の認識の相違があるって

のがね、問題だよね。でも私の認識より短くなったのだから文句はこのへんでやめとく。それじゃ、

早速外出しよう(って変わり身速いですねぇ、ユメコさん)。タクシーで銀座8丁目まで行き、某銀行で用

事を済ませる。ホッとする。もうすぐ昼だ。銀行斜め前にある博品館の5階には昔よく行った四川料

理の名店が移転していたなぁ。熊本に本店がある「桃花源」だ。日本四川料理の父とも言える陳県

民さんの弟子斎藤氏の店だ。人気店だから今の時間ならそう長く待たなくて済むかもしれないと行

ってみた。正解。10分待っただけで席に案内された。この店では望めば本格的な麻辣の麻婆豆腐が

食べられる。激辛もOKだった時代でも滝のような汗と涙を覚悟せねばならない程の辛さで激しく

痺れた。今は自信が無いから辛さ中級と思える酸辣湯麺をチョイス。それでも、か・か・辛――い!!

涙も汗も鼻も出るよ。いつの間にか辛さにこんなに弱くなってしまったんだぁ。ショック。スープはレンゲ

1杯飲むのが限界だったが、麺と野菜だけは意地で全部食べた。あぁ辛い。杏仁豆腐で口の中を

中和せねば。こうなると辛い会とか麻の会などは開催出来んなぁ。偶然だが、夜は麻の会会員(5

人のうちのひとり)であるMMサッカー小僧ことM井君と大S子さんと食事。他の店に招待されるとば

かり思っていたのに、ナゼかまた私が住むビルの32階の「しゃぶ禅」だ。帰国した日に焼酎を飲ん

だきりだから1週間ぶりのアルコール。美味しく感じるのはやっぱり元気になったからだね。話題はナゼ

か我が人生の「貧乏自慢」。赤貧ですよ、赤貧洗うが如しの赤貧。でもそれから何十年経ってお互

い笑ってそれを語れるのは幸せだわなぁ。コロナも癒えて楽しい食事会だった。本来なら大竹しのぶ

主演「太鼓たたいて笛吹いて」に昼間行くハズが、銀行に行く必要があって断念したのがチト残念だ。

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11月13日(水)晴れ

朝 明石町「ダイニングルーム」A定食(和風ロールキャベツ、ほうれん草茸炒め、蕪ゆかり和え、ご飯、味噌

汁、飲むヨーグルト、オレンジ)770円、納豆220円、超高級梅干し、コーヒー165

 

  

 超高級梅干しは1800円以上らしい💦

 

遅い昼 新橋「リンガーハット」野菜たっぷり皿うどん980円、餃子3180

 

  野菜たっぷり皿うどんの皿を見て恐れおののく。少量にすれば良かった

 

                毎年この時期に住んでいる建物のあちこちは花で溢れる

 

夜 明石町「ダイニングルーム」A定食(鶏肉の葱塩焼き、海老と野菜の葛煮、ハム入りサラダ、春菊の磯辺

和え、ご飯、ねぎま汁、赤メロン)1870円、麦焼酎

 

  

 

突然のコロナ入院で例え4日間であってもいろいろなスケジュールが飛んでしまった。先週の明治座の歌舞

伎もそう、昨日の芝居「太鼓たたいて笛吹いて」もそう、そして先週土曜日に予約していた美容院

も。芝居は諦めるしかないが、美容院はなるべく早い予約を取らねば、ということで今日の11

にお願いした。その今日とて午後1時から世田谷パブリックセンターで宮沢りえ&佐藤二郎主演「そのい

のち」を観に行くことにしていたのだが・・。仕方ないね。カット&ダイを終えて新橋ランチはどこで食

べるか。「末げん」のかま定食、ニュー新橋ビルの「とんかつ明石」、ペルサの「過門香」か「銀座ライオ

ン」、それとも超久々に「スマトラ」のカレーとか選択肢がいくつもあって悩むが、今日は「リンガーハット」

の気分だな。しかも皿うどん。席に座った頃には頭の中が皿うどんで一杯になっていたから、つい

「野菜たっぷり皿うどん980円」のパッド画面をポチッとしていた。暫くして目の前に登場した野菜

たっぷり皿うどんを見て逃げたくなった。こ、こ、こんなにたっぷりで・・まぁ皿うどんは細い焼

きそば状のものをカラッと揚げてあるから嵩ガマシマシになっていることはわかっているけど、ちょっと

ね。トロミの強い野菜部分から食べ始めて、最後はそばを少し残す。今後注文する時は気をつけよう。

毎年今頃になると住んでいる施設では1階エントランスや2階フロントロビー、31階ダイニングルームなどに美しい

花々が飾られて楽しい1週間となる。でも、私は明日から長く留守にするので楽しむのは今日だ

けだけどね。夕食にはねぎま汁が出た。子供の頃から具だくさんの汁が大好きで、ある時期には

会社を辞めたら「汁や」を開業したいと本気で考えていたことがある。私が女将で、数種の具だ

くさん汁は料理自慢の母が作る。酒のツマミと酒を飲みながらの接客は私で・・その母は私が32

の時死んでしまったことをふと思い出して、「汁や」開店噺の暫しの幻想は頓挫するのだが・・。

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11月14日(木)東京も広島も晴れ

朝 明石町「ダイニングルーム」A定食(赤魚の粕漬け焼き、温泉玉子、じゃが芋と人参のきんぴら、ご

飯、味噌汁、キウイ)770円、納豆220円、超高級梅干し、コーヒー165

 

  

 温泉玉子の正式な食べ方教えて下さい

 

昼の軽食 ANA羽田=広島プレミアムクラス機内食

  

  

  

                1ヵ月ぶりに帰ってました、ガンツウ205号室

 

 

夜⁻@ ガンツウ・鮨カウンター お任せコース(紀の川和え、ツマミ:鯛、肝和えカワハギ、握り:生の鱧、アオリイカ、

鯵、たいらぎ、車海老オボロ、蛸、雲丹軍艦巻、穴子、赤出汁、卵焼き、イカ(アンコール)、麦焼酎

 

  

 

夜⁻A ガンツウ・バーカウンター プリン、季節のフルーツ、烏龍茶

 

  

 外国人客に大人気の梅酒

 

先月下船してから丁度1ヵ月なのに、今日からまたガンツウクルーズが始まる。今年4回目だが、今年は

これが最後だから大目に見てやってくんちゃい。ガンツウ出発の日はいつも早く起きて早く朝ご飯食

べてチャチャっと働いて空港に向けて出発。「勝どき橋を渡って晴海から高速、湾岸で羽田第2までね」

と運転手さんに希望ルートを説明。30分前後で空港到着。この時間だとプレミアムクラスの機内食はサンドイッチ

などの軽食。広島空港でランチを食べることも考えたが、朝食が早かったのでもう空腹。食べました。

今回は広島空港でチョットした用事があるので1時間程迎えの車を遅らせて貰った。午後120分ガン

ツウの迎えの車で素晴らしい晴天の中、尾道のマリーナに向かってドライブ。5分程現地で待ってラウンジには

寄らずそのままガンツウへ。もちろん1番乗りである。この船のリピーターへの挨拶は「お帰りなさい」、

そして「10回目のご乗船ありがとうございます」と記念品を頂いた。船室は階段から一番近いいつ

もの205号室だ。スタッフと乗船期間中の食事や船外体験、エステ・整体などの打ち合わせが済めば荷物の

整理をして3階の甲板に。既に夫婦連れの乗客が数組シャンパンのウエルカムドリンクで乾杯していた。今回は

外国人客も6人グループとご夫婦合わせて8人おられるようだ。あら、もう「樫舎」のぜんざいを召

し上がっておられる方も。私は今晩酒を抜くつもりなのでウーロン茶。やがて静かにガンツウは出航し、波

止場ではスタッフがお見送り。船体が正面を向いた時、初めてボーッと大きな汽笛が鳴った。外国人の男

性が飛び上がって驚き、大笑いしてる。今回は期間中お天気がよくないようなので今日の夕陽が見

納めかもね。初日の夕食は鮨カウンター。熱いお茶を飲みながらの鮨だ。お隣には超リピーターらしきご夫婦

もいて鮨の注文も手慣れたものだ。相変わらず生の鱧は旨いし、イカもネットリ美味しくアンコールした。鮨は

7時過ぎに終わったのでバーに移動。デザートにはプリンとフルーツを食べて、女学生の食事のようであった。

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11月15日(金)瀬戸内海は曇り

朝 ガンツウ・ダイニング 南瓜の冷たいクリームスープ、サラダ、和朝食膳、ヨーグルト、フルーツ、コーヒー

 

  

           今日の船外体験・山口県祝島の散策から帰って来られた

 

昼 ガンツウ・ダイニング 南瓜のケーキ、ミニトマトサラダ小、小豆島そうめん天ぷら付き、ガンツウカレー小、餅抜き

「樫舎」のぜんざい、コーヒー

 

  

  

           冷蔵庫に入っていた超高級なお茶「朝凪」を飲みながら読書

 

夜 ガンツウ・ダイニング 好きなものを好きなだけ(無花果の白和え、白茄子の揚げ煮、お造り:伊勢

海老とイカ、伊勢海老のビスク、ミニトマトサラダ、蟹クリームコロッケ2個、温かいお浸し、ハンバーグステーキドミグラ

スソース、ご飯、浅利の味噌汁、しば漬け、豆乳マスカルポーネのブラマンジェ)、麦焼酎、」「雨後の月」梅酒

 

  

 

昨夜飲まなかったのは、今日の朝船外体験に参加するつもりだったから。しかし5時半に起きてみ

ると、お天気が芳しくない。シャワーを浴びてレセプションに行ってみると「船長の話では10時頃に雨雲が

近づくそうです」と言っている。う〜む、雨かぁ。それはツライなぁ。傘を差して杖をついて23`

歩くのは私にはツライ仕事だ。かと言って車椅子をお願いするのは気が引けるし・・う〜む・・止めま

す、今日船外体験留守番します。という訳で山口県祝島は諦めた。この島は年中風が強いことで有

名で、ガンツウのテンダーボートも2回に1回は接岸出来ないのだそうだ。島には石と土を練って作り上げ

た練塀の街並みが続くと聞く。出かけないと決まったら、朝食はゆっくり食べよう。豊富な野菜サラ

ダと数種類のフルーツ、ヨーグルト以外は和洋のセットメニューを選べる。もちろん朝だって昼だって「好きなも

のを好きなだけ」サービスは同一だから和洋両方食べても良いのだ。いつだったか和洋ペロリと食べた

女性を見たことがある。私ではない。初日の味噌汁の具はいつもガンツウだ。ガンツウは瀬戸内海で獲れ

るイシガニのこと。蟹をほじくって食べることはしないが、蟹から出汁が出てとても良い味になる。

船外体験に行かないなら、昨夜お鮨をつまみながらお酒飲めば良かったなぁ。ま、結果論だから仕

方ないが。先月は和田誠さんの「ビギンザビギン」をクルーズ中楽しんだが、今回は矢崎泰久さんと和

田誠さんの共著「夢の砦 二人でつくった雑誌「話の特集」を持参。若い頃大好きだった雑誌「話

の特集」。ずっと編集長だった矢崎さんの思い出だったり雑誌内容の再録だったりで、「話の特集」

がギュッと凝縮された1冊で読みでがあり過ぎるほど!詳細は振り返りで書きたいと思うが、夢中で

本を読んで目が疲れたなぁと窓の外を眺めると景色が静かに少しずつ動いて行く。あぁ、ここは瀬

戸内海だった、なんて思い出す最高の贅沢を味わっている。ランチはいつもように小豆島そうめんと

カレーの組み合わせだ。温か冷か、ガンツウがビーフか、その選択だけなのに妙に心トキメク。夕食はまた豪奢

なトキメキタイムだ。「好きなものを好きなだけ」どれをどうします?と毎晩料理長とホール担当がセットになっ

て客ごとに魚介類・肉類・野菜類のプレゼンテーションをしてくれる。じゃ、今夜のお造りは伊勢海老と

イカね、それに蟹クリームコロッケを2つ揚げて下さい、メインはハンバーグをドミグラスソースで・・なんて注文する

ワケよ。明日早朝の宮島散策は参加しない予定なので、今夜は生ビールゴクゴク、次は麦焼酎ボトル半分く

らいをグビグビ、最後は濃い梅酒をチビチビと。やっぱり飲みながらの夕食だと更に美味しく感じる。

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11月16日(土)瀬戸内海は曇り

朝 ガンツウ・ダイニング サラダ、カプレーゼ、トマトジュース、みかんジュース、浅利の味噌汁、洋和食セット、ヨーグ

ルト、フルーツ

 

  

今日の船外体験は早朝宮島の朝さんぽ。2時間も歩くので私はイカン。牡蠣の養殖棚が見える

 

       呉は横須賀・佐世保・舞鶴と並んで日本4大軍港なのだとか         音戸の瀬戸

 

昼 ガンツウ・ダイニング 人参クリームスープ温、海鮮ちらし丼小、小豆島そうめん(冷)小、ビーフカレー小、

「樫舎」のあんみつ白玉抜き抹茶蜜、コーヒー

 

  

 

午後のお茶 和菓子のふるまい ガンツウ干菓子とお茶、栗和菓子とお薄、最中と特別珈琲

 

  

 

夜 ガンツウ・ダイニング好きなものを好きなだけ(野菜の茶碗蒸し、石豆腐の揚げ出汁、伊勢海老のお

造り、ミニトマトサラダ、伊勢海老のビスク、車海老フライ2尾タルタルソース添え、タンシチュウ マッシュポテト添え、フルーツ

盛り合わせ、ヨーグルトシャーベット)、麦焼酎

 

  

 海老フライにタンシチュウ。今夜もゼータクしましたぁ

 

今朝の船外体験宮島の朝のさんぽの第1陣は早朝630分出発だ。私が行くとすると4時半頃起

きてシャワーを浴びて準備をせねばならなかった。早起きが苦痛ということは無いが、私の性格かれす

ると早起きが気になって殆ど眠れないに違いない。でもそのことより、この宮島の朝の散歩は未だ

観光客が来ない静かな宮島を散策し、景色の良いカフェで珈琲を飲んだりするらしいのだが、かなり

の歩行距離かつ上り下りがかなりある2時間と聞いて自分には無理だと諦めている。7時からの朝

食タイムは船外体験に参加しなかった人達数名で静かなものだった。今日は洋食をチョイス。先月は大き

なクロワッサンを食べたが、今朝はよく焼きトーストにしよう。「キツネ色でなくタヌキ色になるまで焼いてね」っ

て。和食の時はいつも日替わりクリームスープを飲むので、今日は逆に味噌汁を追加した。船外体験終了

してガンツウは再び走り出す。間もなく呉港近くを通過する。間近で海上自衛隊の軍艦を見てドキドキ。

船にはためく旭日旗を見てドキドキ。何でドキドキするのかわからんが。呉港って大きな港なんだなぁ。

今日のランチはハーフを3種注文する。即ち海鮮ちらし丼と小豆島そうめん(冷)、それにビーフカレーだ。ど

れも旨い!午後から和菓子のふるまいを予約しているのに、白玉抜きの「樫舎」のあんみつまで注

文!ユメ子さん、甘いモノ苦手じゃ無くなって来たのじゃない?だんだんそうなって来たかも。午後3

時から仲良くさせて貰ったご夫婦達と和菓子のふるまい。ひとりで菓子職人の中村さんとお喋りし

ながらも楽しいし、こうして数人で頂くのもいいね。さぁ今夜は最後の夕食だ。こう回数が多くな

ってくると、だいたい自分の食べたいものが固定化して来る。ミニトマトサラダと伊勢海老のビスクは毎回

食べているが、今夜は海老フライとタンシチュウ。ご飯の代わりに温かいそうめんを食べる心つもりだった

が、もう満腹で食べられませーん。「温かいそうめんは明日の朝頂きますから」なんて悔し紛れに。

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11月17日(日)広島は曇り一時雨

朝 ガンツウ・ダイニング ポテトの冷たいクリームスープ、サラダ、和朝食膳、ご飯の代わりに小豆島そうめん温、

ヨーグルト、フルーツ、コーヒー

 

  

         ご飯と味噌汁の代わりに温かい小豆島そうめん

 

            航路の終わりに尾道水道を通過。尾道市街がよく見える

 

  これから丘の上のビラビスタホテルに行       く  出入り口に階段が         送迎車がズラリと待機

 

昼 無し!!

 

  

          最後の滞在はいつもの401号室ビューバススィート

 

夜 ベラビスタスパ&マリーナ尾道「エレテギア」コース22000円(岩国蓮根と鯛のみぞれスープ、自家製パンリコ

ッタチーズと、酢〆真鯖サラダ南瓜など野菜、熱々チョリソと白ワイン、秋のハリイカマヨネーズとビネガー、紅葉鯛

の炭焼きと舞茸と鯛スープ、アライオリーブ油をかけたミルクジェラート、牛フィレ肉の薪火焼き+3千円、紅

はるかと落花生ともち麦のパエリア、柿と生チョコ生マドレーヌ、クッキー、ハーブティ)、赤ワイン「ナパ・ハイランズ・

カベルネ・ソーヴィニヨン201725300

 

 夜のザ・デッキもまた良し

 

34日のガンツウクルーズがもうすぐ終わる。ガンツウでの私の起床時間は5時半。この季節だと未だ暗い。

シャワーを浴びてから朝食まで荷物の整理をする。普段は下船前に宅配便で自宅に荷物を送るのだが、

今日はこのまま停泊するベラビスタマリーナの丘の上に建つベラビスタスパ&マリーナ尾道に向かうので当然なが

ら持って行く。最後の朝食は和朝食セットに冷たいクリームスープとご飯&味噌汁の代わりに温かい小豆島

そうめんを注文。昨夜の宣言通りだ。そうめんはハーフにしますか?フルサイズで?「もちフル!!」なん

て張り切るものだから、朝食後は満腹過ぎて自室のソファで暫く倒れておった。ソファから窓を見上げる

と、船は丁度尾道水道を通過していた。尾道の市街地がよく見える。尾道と言えば、4年半前に亡

くなった大林信彦映画監督の「尾道三部作」だよなぁ。10時正月の浅草歌舞伎のチケットを購入し、10

時半には着岸。急ぐ人順に下船して行く。私は「最後でいい」と伝えていたら本当に最後の客だっ

た。下船口には主だったスタッフがズラリと並んで挨拶してくれる。「じゃ来年!」車で急な坂道を上って

ホテルへ。初めてこの急坂を車で上ったのは30年以上前のことだったなぁ。チェックインしてからはラウンジで

年末年始滞在するホテルの食事の予約電話と対峙。船に乗っている時から掛け続けているが、話中続き

60数回目にようやく繋がる。よし、これで年末年始の夕食予約完了だ。12時から90分のボディエ

ステ。終了したところに「客室のご用意が出来ました」と案内してくれた。長く通ったホテルは来年1

14日で長い休業期間に入る。9月にホテルとお別れ宿泊を3泊したのに、最後の最後と今日から2泊し

に来たのだ。シツコイ人だねぇ、キミも。昼からエステに入ってしまったから昼食は抜いた。4時頃から空腹

でお腹がクークー鳴っている。今夜はメインレストランの「エレテギア」だ。最後だから美味しい赤ワインを飲みたい。

好みの「ナパ・ハイランズ・カベルネ・ソーヴィニヨン2017」はコース料理より高いけど飲んでしまおう。最初に登場し

た岩国蓮根スープには薪を燃やした独特の風味が感じられて美味しいスタート。最後のパエリアまでほぼ残

すことなく美味しく頂いた。バスク料理を標榜していたこのレストラン「エレテギア」とも名残り惜しいなぁ。

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【今週の振り返り】

ガンツウのことは1ヵ月前乗船した時に振り返りに書いたから今月は書かない。それでもどうしても書

き留めておきたいことがあるので、それを少しばかり。先月ナゼ私がガンツウに繰り返し乗るのかをち

ょっとばかり考えてみた。食事が旨いとかサービスが良いとか。でも心を落ち着かせて思い出してみる

にそこには「私のアホな競争心」があったのだよ。覚えておられる方もおいでかもしれないが、某元タ

カラジェンヌのDM央さんが雑誌に「私達夫婦、ガンツウが大好きですのよ、この乗船でもう5回目」とい

う言葉と共に船内(凄く狭いのに)のアチコチで超お洒落なファッションでポーズを決めていた。それを見た途

端、「私のアホな競争心」にメラメラと火が点いたのだった。その雑誌は確か初めてガンツウ乗船を申し込んで

暫くした時では無かったか。だからどうやったらDM央の5回に勝てるか、そればかり考えて鼻の

穴を大きくふくらませて息巻いていた。ウソだけど。熟考した末、ようやく結論が出た。彼女よりもっ

と行けばいいのである。あら、当然と言えば当然で、そんなに考えること無かったわね。

 

しかし、乗り始めてみると、DM央(いつの間にか呼び捨て)の5回なんてチョロイチョロイ。もっと凄いツ

ワモノがズラリといたのだ。そして今回の航海で最多乗船者ご本人達に会うことが出来た。何度か同じクルーズ

に乗り合わせたことはあった。たぶんあの方々ではないかと目星をつけていたら、やっぱりなのだった。

その方々はガンツウが就航し始めた1年目から乗られたそうだ。ガンツウは1017日で8年目を迎えた。7

年間、年に数回毎年乗られているうちに今回26回目(たしか)になられたようだ。私は5年目の初夏

から乗り始めたからほぼ同じペースで乗っても10回だから、この方々には追いつけそうもない。私より

かなり遠いお住まいからこのガンツウに乗るためにやって来られる情熱に頭が下がる。少しだけお話した

のだが、ナゼそれだけ繰り返しガンツウに乗るのか、と他の客に問われて「うーん、嵌っちゃったのよね、

ガンツウに。あなたもそうでしょ?」と私に同意を求められた。嵌る、そうですね。まさに嵌っちゃった

のである。でも、次回は来年ね。

 

話は変わって「話の特集」の話。ガンツウの中で夢中になって読んだ「夢の砦 二人でつくった雑誌

「話の特集」である。大学生の私が、秘かに買い求め(エロ本でもないのに・笑)、深夜自分の部屋で秘

かに読んでいた(エロ本でもないのに・笑)のが「話の特集」だった。考えてみれば、当時から私の文学

や芸術、文化、世界観まで情報源の殆どはこの雑誌だったような気がする。「話の特集」に文章や詩を

書いたり、絵やイラストを描いたり、写真を掲載したり、座談会で語ったりして登場する人はことごとく私

の憧れの世界の人だった。和田誠を筆頭に、篠山紀信、立木義浩、横尾忠則、谷川俊太郎、武満徹、

赤塚不二夫、山本直純、寺山修司、永六輔、植草甚一、小田実、開高健、星新一、長新太、阿佐田

哲也(色川武大)、小松左京、黛敏郎、向田邦子、三島由紀夫、伊丹十三、粟津潔、宇野亞喜良、

中山千夏、矢吹申彦・・そして矢崎泰久。

 

30年続いた「話の特集」には人気連載が幾つかあったが、そのうちのひとつに「雪国」があった。

作者の川端康成がノーベル文学賞を受賞してから連載が始まり、構成は和田誠による似顔絵と冒頭部分の

25行ほどのパロディ。もちろん第1回は川端康成で、文章も冒頭の「国境のトンネルを抜けると雪国であっ

た・・・」から始まり「・・ほんの子供ですから、駅長さんからよくおしえてやっていただいて(後

略)新潮文庫より」で終わる。この人物が庄司薫になり、野坂昭如になり、植草甚一、星新一、淀川

長治、伊丹十三、赤塚不二夫、五木寛之、永六輔、大藪春彦、井上ひさし、長新太、山口瞳、池波正

太郎になって行く。和田誠さんのシンプルな線で描かれる似顔絵と、この人だったらきっとこんな風に

書いたに違いないというパロディの文章が和田さんによって書かれ掲載されるのだ。ワクワクするでしょ?

 

例えば、少し長くなるが井上ひさしの巻の「雪国」の文章はこうなる。

トンネルを抜けると雪国だった

ケンネルで寝るのは白い犬であった

リンネルというのは麻のことであった

シャネルを着たのはモンローであった

ロンメルが乗ったのは戦車であった

ベンガルの槍騎兵はクーパーであった

アンクルの男はナポレオンソロであった

ジャングルで吼えるのはターザンであった

     (略)

     ・

     ・

     ・

チャンネル回すとポルノ番組であった

ダンヒルを買ったのは香港であった

ハルバル来たのは函館であった

サーベル抜くと突撃であった

アンズルより生むが易しなのであった

カンジルところはこの部分であった

ヌルヌルするのはあの部分であった

ピストル撃たせりゃ早撃ちであった

ヒッパルと痛い!と叫ぶのであった

フンバル筈だよ後家さんであった

 

この他にも筒井康隆、田辺聖子、東海林さだお、川上宗薫、大江健三郎、田中角栄、落合恵子、椎

名誠、司馬遼太郎、村上龍、つかこうへい、横溝正史、浅井慎平、宇野鴻一郎、谷川俊太郎、丸谷

才一、村上春樹、俵万智、吉本ばなな、井上陽水が登場した。いろいろな人になり切ったその文章

がいかにも、って感じで面白く、当時も夢中で読んだのだろうが、今回も十分に楽しんだ。全員分

を紹介したいが、そうも行かないので2人の方のサワリだけをご紹介。

 

俵万智の「雪国」

雪国に向かう列車に乗ったから我演歌のヒロインとなる

トンネル抜けるとそこは北の国みな雪であるみな白である

夜の底白くなりゆく信号所列車がとまる時間もとまる

ガラス窓落とせば冷気流れこむなんてったってここは雪国

   (後略)

 

井上陽水の「雪国」

トンネル抜けると雪国ですか   それなら恋の終わりはどこですか

夜の底は白ですか   それでは心は何色ですか

止まらないのが汽車なら   それを止めるのは信号機

あの娘は窓に駆け寄り   落とした窓は夜を吸い込み

   (後略)

当然のようにAmDm₇、G₇、E₇・・とコードが点いているのが和田さんらしい。

 

30年続いた「話の特集」が休刊になって早くも30年近くが経とうとしている。それでもあの

雑誌が造り出していたエネルギーやユーモアや独特の世界はイキイキとしている。「夢の砦」が発売になったの

2022年の10月。その1ヵ月後には増刷もされた。増刷されたことを知っていらしたのなら嬉

しいが、2019年に亡くなった和田誠さんより3歳年上の矢崎泰久さんもその年の1230日に89

歳で亡くなった。多くの人に、そして私に素晴らしい世界をプレゼントしてくれた矢崎さんと和田さ

んに厚く御礼を申し上げたい。

 

            「話の特集」?知らニャイニャア

 

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       また旅に出かけます。次はいつかなぁ。